JP3411993B2 - ログ切断機におけるログブレーキ - Google Patents

ログ切断機におけるログブレーキ

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JP3411993B2
JP3411993B2 JP2001309742A JP2001309742A JP3411993B2 JP 3411993 B2 JP3411993 B2 JP 3411993B2 JP 2001309742 A JP2001309742 A JP 2001309742A JP 2001309742 A JP2001309742 A JP 2001309742A JP 3411993 B2 JP3411993 B2 JP 3411993B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ログ切断機におけ
るログブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のログ切断機として、特開平4−2
09156号公報記載のものがあるが、その基本構造を
図7に基づき説明する。同図において、符号14は2枚
のカッターナイフで、ローターアーム11の先端に回転
自在に設けられた回転軸13に取り付けられており、こ
の回転軸13をモーター等によって回転すると、高速で
自転するようになっている。ローターアーム11は軸1
2のまわりで回転自在であり、モーター等により回転す
るようになっている。このため、カッターナイフ14は
自転しながら公転する。また、図7において、符号10
はログLをカッターナイフ14に向けて間欠送りする送
りコンベアを示している。この送りコンベア10にはフ
ライト15が設けられており、このフライト15によっ
てログLをその後端(図7では右端)から押すことによ
って、一定の送り量でログLをカッターナイフ14に送
ることができる。したがって、送りコンベア10によっ
てログLを間欠送させながら、公転しながら自転するカ
ッターナイフ14によりログLを切断させることができ
るので、ログLをトイレットペーパーやキッチンロール
ペーパー等のロール製品Pに仕上げることができる。
【0003】ところが、ログLが送りコンベア10のフ
ライト15によって送られるときに、フライト15によ
って押されたログLが、ログL自身の慣性によって余分
に押し出されてフライト15とログLの間に隙間が生じ
ると、ログLの送り量にズレが生じ、ロール製品Pの製
品長に狂いが生じる。そこで、フライト15によってロ
グLが余分に押し出されるのを防止するために、送りコ
ンベア10の上方にログブレーキが設けられている。
【0004】このログブレーキは、J字状に湾曲された
板101 であり、その一端が機枠等に固定され、その湾曲
部の外面が前記送りコンベア10の上面と一定の間隔だ
け離れた位置に配置されている。このため、ログLが、
板101 と送りコンベア10との間を通過するときに、板
101 によってログLを送りコンベア10に押し付け、ブ
レーキをかけることができるので、フライト15によっ
て押されたログLが、ログL自身の慣性によって余分に
押し出されることを防ぐことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来のログ
切断機におけるログブレーキには、以下に示す(1)〜
(3)の問題がある。 (1)ログLが円筒状であるため、板101 とログLとの
接触面積が非常に小さく、たとえ板101 がログLを下方
に押しつける力が小さくても、その接触部の面圧が大き
くなるので、ログLが破れやすくなるという問題があ
る。 (2)板101 によってログLを送りコンベア10に押し
付ける力は、板101 の湾曲部分と送りコンベア10の上
面との間の距離によって調節している。したがって、こ
の距離よりも直径がわずかに大きい径を有するログLの
場合には、板101によって、ログLをうまく抑えること
ができる。しかし、この距離よりも直径がかなり大きい
ログLが供給された場合、板101 によってログLを押し
付ける力が大きくなり過ぎ、ログLの表面のペーパーが
破れたり、ログLの端面がつぶれてしまうことがある
し、この距離よりも直径の小さいログLが供給された場
合は、ログLと板101 との間にすき間ができ、ログLに
ブレーキをかけることができない。 (3)切断するログLの径に合わせて板101 の湾曲部分
と送りコンベア10との間の間隔を調整すればログL毎
に最適な押し付け力でブレーキをかけることができる
が、板101 は機枠などに固定されているので、その高さ
を調整するのは手間がかかり、運転効率が低下するとい
う問題がある。 (4)複数の巻取機によって製造されたログLが供給さ
れる場合には、同じ直径のログLを製造しても、供給す
る巻取機によって製造されたログLの直径が微妙に異な
るため、各ログL毎に高さを調整することは実際上不可
能である。
【0006】本発明はかかる事情に鑑み、ログにブレー
キをかける力を正確かつ容易に調整することができ、直
径の大きいログが送られてもログや機械が破損すること
を防ぐことができるログ切断機におけるログブレーキを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のログ切断機に
おけるログブレーキは、ログを搬送路に沿ってカッター
ナイフに向けて間欠送りして、該カッターナイフで前記
ログを所定寸法のロール製品に切断するログ切断機にお
いて、ログにブレーキをかけるログブレーキ機構が設け
られており、該ログブレーキ機構が、前記搬送路の上方
に設けられ、前記搬送路に沿って延びた細長い押圧板
と、該押圧板をログに押しつけるための押圧装置とから
り、前記押圧板が、断面視で下方に開口部を有する樋
状に形成されたことを特徴とする。請求項のログ切断
機におけるログブレーキは、請求項1記載の発明におい
て、前記押圧装置が、前記押圧板をログに押しつける力
を調整する押圧力調整部を備えたことを特徴とする。請
求項のログ切断機におけるログブレーキは、請求項
記載の発明において、前記押圧力調整部が、エアシリン
ダを備えており、該エアシリンダを伸縮すると、前記押
圧板が上下に移動することを特徴とする。請求項のロ
グ切断機におけるログブレーキは、請求項記載の発明
において、前記押圧装置が、上下揺動自在に設けられ、
適所に前記押圧板が取り付けられた押圧アームを備えて
おり、前記押圧力調整部が、前記押圧アームに取り付け
られたピンと、該ピンの下方に、上下高さ調節自在に設
けられたストッパとを備えており、前記ピンが前記スト
ッパに接触すると、前記揺動アームの下方への揺動が停
止されることを特徴とする。請求項のログ切断機にお
けるログブレーキは、請求項1記載の発明において、前
記ログブレーキ機構が、所定の径より大きなログが送ら
れたときに、ログの送りを停止させる緊急停止部を備え
ており、該緊急停止部が、前記押圧板の昇降動作に応じ
て揺動する検出アームと、該検出アームの揺動角度を検
出する角度検出器と、該角度検出器によって検出された
検出量が所定量を超えた場合に異常と判定し、ログの送
りを停止させる異常判定器とからなるを特徴とする。
【0008】請求項1の発明によれば、押圧装置によっ
て押圧板を下方に移動させれば、ログを搬送路に押し付
けることができるので、ログにブレーキをかけることが
できる。しかも、押圧板は、ログの上周面において、そ
の長手方向に沿って線接触するので、ログと押圧板との
接触面積が大きくなる。したがって、ログに加わる力を
分散させることができ、ログと押圧板との接触面圧を小
さくすることができる。よって、ログの表面を傷付けた
り破ったりすることなく、押圧板によってログにブレー
キを掛けることができる。また、押圧板は断面視で下方
に開口部を有する樋状であるので、搬送されるログをそ
の上周面において、ログの中心軸に対して両側から支持
することができる。したがって、ログを確実に支持する
ことができ、ブレーキをかけたときに、ログが左右にず
れたりすることを防ぐことができる。請求項の発明に
よれば、搬送されるログの径にあわせて、押圧板をログ
に押しつける力を調整することができるので、各ログに
最適な力でログにブレーキをかけることができる。請求
の発明によれば、エアシリンダを伸長させれば押圧
板を上方に移動させることができるので、押圧板をログ
に押しつけることができる。また、エアシリンダのピス
トン側空気室およびロッド側空気室に加える圧力を調整
すれば、押圧板をログに押しつける力を、各ログにあわ
せて正確かつ容易に調整することができる。さらに、押
圧板とログが接触したときに、押圧板を上に押し上げる
力が加わっても、エアシリンダが収縮してその力を吸収
するので、ログ搬送時にログおよび機械に発生する衝撃
を小さくすることができ、ログおよび機械が破損するこ
とを防ぐことができる。さらに、エアシリンダを使用し
ているので、ログ径に変動があっても、全てのログにほ
ぼ一定の力で押圧板をログに押しつけることができる。
請求項の発明によれば、押圧板が下方に移動すると押
圧アームが下方に揺動するが、押圧アームに設けられた
ピンがストッパーに接触すると、揺動アームの下方への
揺動が停止される。つまり、押圧板の下方への移動が停
止される。このため、押圧板がログの上周面に接触した
ときにおいて、ストッパがピンのわずかに下方に位置す
るようするように、ストッパの高さを調整すれば、押圧
装置が故障して押圧板を下方に押しつける力が強くなり
すぎても、押圧板がログを押し付ける力を制限すること
ができるので、押圧板やログが破損することを防ぐこと
ができる。請求項の発明によれば、ログが送られてく
ると、このログの径に応じて押圧板が上下に昇降するの
で、押圧板の昇降動作に応じて検出アームが揺動する。
検出アームの揺動角度が、角度検出器によって検出さ
れ、この検出量が所定量を超えた場合には、異常判定器
によって異常と判定され、ログの送りが停止される。こ
のため、所定径よりも大きい径のログが送られてきた場
合に、異常と判定させることができ、ログおよび機械の
破損を未然に防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。本実施形態のログブレーキ20は、
送りコンベア10によってログLが余分に移動するのを
防止するための装置であるが、本実施形態のログブレー
キ20を説明する前に、本実施形態のログブレーキ20
を適用したログ切断機を説明する。
【0010】図1は本実施形態のログブレーキ20を適
用したログ切断機の側面図である。同図において、符号
14は2枚のカッターナイフで、ローターアーム11の
先端に回転自在に設けられた回転軸13に取り付けられ
ており、この回転軸13をモーター等によって回転する
と、高速で自転するようになっている。ローターアーム
11は軸12のまわりで回転自在であり、モーター等に
より回転するようになっている。このため、カッターナ
イフ14は自転しながら公転する。また、図1におい
て、符号10はログLをカッターナイフ14に向けて間
欠送りする送りコンベアを示している。この送りコンベ
ア10にはフライト15が設けられており、このフライ
ト15によってログLをその後端(図1では右端)から
押すことによって、一定の送り量でログLをカッターナ
イフ14に送ることができる。この送りコンベア10
が、特許請求の範囲にいう搬送路を示している。したが
って、送りコンベア10によってログLを間欠送させな
がら、公転しながら自転するカッターナイフ14により
ログLを切断させることができるので、ログLをトイレ
ットペーパーやキッチンロールペーパー等のロール製品
Pに仕上げることができる。
【0011】さて、本実施形態のログブレーキ20を説
明する。図4はログブレーキ20の概略説明図である。
図1および図4に示すように、本実施形態のログブレー
キ20は、押圧板30、押圧装置40、および緊急停止
部70から構成されており、押圧装置40によって押圧
板30を送りコンベア10によって搬送されるログLに
押し付けてログLにブレーキをかけるものである。
【0012】まず、押圧板30を説明する。図2(A) は
本実施形態のログブレーキ20の概略縦断面図であり、
(B) は本実施形態のログブレーキ20の概略正面図であ
る。図3は(A)は押圧板30の正面拡大図、(B)は他の押
圧板30の正面拡大図である。図1〜図3に示すよう
に、送りコンベア10上に載せられたログLの上方に
は、押圧板30が設けられている。この押圧板30は、
ログLの長手方向に延びた細長い部材であり、水平に配
設されている。この押圧板30は、上板31と、上板3
1の両側方に形成された一対の側板32,32とから構
成されており、一対の側板32,32は、断面視で上板
31の左右両側端からそれぞれ外方に向かって下傾して
いる。つまり、押圧板30は、断面視で下方に開口部を
有する樋状に形成されているのである。
【0013】このため、後述する押圧装置40によって
押圧板30を下方に移動させれば、ログLを送りコンベ
ア10に押し付けることができるので、ログLにブレー
キをかけることができる。また、押圧板30は、送りコ
ンベア10の送り方向に沿って延びており、しかも断面
視で下方に開口部を有する樋状であるので、ログLの上
周面において、その長手方向に沿って複数箇所で線接触
する。このため、ログLと押圧板30との接触面積が大
きくなり、ログLに加わる力を分散させることができ、
ログLと押圧板30との接触面圧を小さくすることがで
きるので、ログLの表面を傷付けたり破ったりすること
なく、押圧板30によってログLにブレーキを掛けるこ
とができる。
【0014】さらに、押圧板30の一対の側板32 ,3
2によって、搬送されるログLをその上周面において、
ログLの中心軸に対して両側から支持することができる
ので、ログLを確実に支持することができ、ブレーキを
かけたときに、ログLがその送り方向に対して左右にず
れたりすることを防ぐことができる。
【0015】なお、押圧板30の断面視形状は、図3
(B)に示すような円弧状や下面がログLの外周面と同じ
曲率半径となるように形成された半円形であってもよ
く、ログLとの接触面積が大きい形状であればよい。
【0016】図1に示すように、押圧板30の後端部は
上方に屈曲しているが、この理由は後述する。
【0017】つぎに、押圧装置40を説明する。図2お
よび図4に示すように、前記押圧板30の上方には、水
平かつ送りコンベア10によるログLの送り方向と直交
するように、揺動軸42が配設されている。この揺動軸
42には、側面視略L字状の押圧アーム41の屈曲部分
が、回転可能に取り付けられている。この押圧アーム4
1の下端は、ピン33p を介して押圧板30の前ブラケッ
ト33に回転自在に取り付けられている。また、揺動軸
42の後方には、後述する緊急停止部70の検出軸71
が、揺動軸42と平行に設けられており、この検出軸7
1に支持アーム43の上端が回転自在に取り付けられて
いる。この支持アーム43の下端はピン34p を介して後
ブラケット34に回転自在に取り付けられている。
【0018】前記押圧アーム41において、前記揺動軸
42よりも上方の端部には、エアシリンダ45のピスト
ンロッドの先端が回転自在に取り付けられている。この
エアシリンダ45のシリンダボディは、図示しない機枠
に回転自在に取り付けられている。
【0019】このため、エアシリンダ45を伸縮させれ
ば、押圧アーム41の上端が揺動軸42を支点として前
後に揺動されるので、押圧アーム41の下端は揺動軸4
2を支点として上下に揺動する。したがって、エアシリ
ンダ45を伸縮させれば、押圧板30を上下に移動させ
ることができる。
【0020】図5は押圧力調整部の概略説明図である。
図4および図5に示すように、前記押圧アーム41の側
面には水平にピン61が取り付けられている。また、図
2(A)および図5に示すように、前記押圧アーム41の
側方にはストッパ62が設けられている。このストッパ
62は、側面視L状をした部材であり、その屈曲部とそ
の一端との間の部分(以下支持部62b という)が、前記
ピン61の下方に位置するように配設されている。この
ストッパ62は、その屈曲部とその他端との間が前記揺
動軸42に回転自在に取り付けられている。ストッパ6
2の上端部には、その上端部の長手軸方向に沿って長孔
62h が形成されている。この長孔62h には、この長孔
62h に沿って摺動自在に、ナット67のピン67p が挿
入されている。このナット67は、送りコンベア10に
よるログLの送り方向と平行に設けられたねじ軸65に
螺合しており、このねじ軸65の一端にはハンドル66
が取り付けられている。
【0021】このため、ハンドル66を回転させると、
ねじ軸65に沿ってナット67が移動する。すると、ナ
ット67のピン67p によって、ストッパ62の上端部
が、揺動軸42を支点として前後に移動されるので、ス
トッパ62の支持部62b が揺動軸42を支点として上下
揺動される。
【0022】上記のごとき構成であるので、押圧装置4
0によれば、エアシリンダ45を伸縮させて押圧板30
を上下に移動させることができるので、エアシリンダ4
5によって押圧板30を下方に移動させることによっ
て、押圧板30をログLに押しつけることができる。
【0023】また、エアシリンダ45によって押圧板3
0をログLに押しつけており、この押圧力は、エアシリ
ンダのピストン側空気室とロッド側空気室に加える空気
圧の差である。このため、エアシリンダ45のピストン
側空気室およびロッド側空気室に加える圧力を調整すれ
ば、押圧板30をログLに押しつける力を、各ログLに
あわせて正確かつ容易に調整することができる。
【0024】さらに、押圧板30の側面に設けられたピ
ン61の下方に、ストッパー62の支持部62b が位置し
ているため、押圧アーム41が下方に揺動しても、押圧
アーム41に設けられたピン61がストッパー62の支
持部62b が接触すれば、揺動アーム41の下方への揺動
が停止される。つまり、ストッパー62の支持部62bに
よって押圧板30の下方への移動が停止されるので、押
圧装置40が故障しても、押圧板30が一定の高さより
も下方に移動することを防ぐことができる。よって、押
圧板30がログLを押し付ける力を制限することができ
るので、押圧板30やログLが破損することを防ぐこと
ができる。上記のエアシリンダ45、ピン61、ストッ
パ62、、ねじ軸65、ハンドル66およびナット67
が、特許請求の範囲にいう押圧力調整部を構成してい
る。
【0025】つぎに、緊急停止部70を説明する。図6
は緊急停止部70の拡大図であって、(A)は常時、(B)は
過大ログ検出時である。図2(B)および図6に示すよう
に、前記押圧板30の上方には、前記押圧装置40の揺
動軸42と平行に、検出軸71が配設されている。この
検出軸71には、検出アーム72の基端が固定されてい
る。この検出アーム72の先端部の側面には、水平にピ
ン72p の基端が取り付けられている。このピン72p は、
その先端が、前記支持アーム43の上面に接するように
設けられている。なお、図示しないが、検出アーム72
のピン72p と支持アーム43は、両者の間が一定の長さ
以上は離れないように、連結用の弱いスプリング等によ
って連結されている。
【0026】また、前記検出軸71の一端には、例えば
エンコーダ等の角度検出器75が取り付けられている。
この角度検出器75は、異常判定器76に接続されてい
る。この異常判定器76は、角度検出器75が出力した
信号を検知して、その値が一定値以上になると、送りコ
ンベア10を停止させてログLの送りを停止するための
ものである。
【0027】つぎに、本実施形態のログブレーキ20の
作用効果を説明する。まず、ハンドル66を回転させ
て、ストッパ62の支持部62b を上下揺動させて、押圧
板30が、切断すべきログLの上周面に接触したときに
おいて、ストッパ62の支持部62b がピン61のわずか
に下方に位置するようするように、ストッパ62の支持
部62b の高さを調整する。ついで、エアシリンダ45の
ピストン側空気室およびロッド側空気室に加える圧力を
調整して、押圧板30をログLに押しつける力を、最適
な値に調整する。すると、押圧アーム41の一端が下方
に揺動して、押圧アーム41のピン61がストッパ62
の支持部62b に当たって停止し、押圧板30が送りコン
ベア10の上面と一定の間隔だけ離れた位置で保持され
て、ログLを切断する準備が完了する。
【0028】そして送りコンベア10によってログLを
間欠送りすれば、やがてログLが押圧板30の後端に接
触する。さらにログLを送れば、ログLがその先端によ
って押圧板30を押し上げながら押圧板30の下方に進
入する。すると、押圧板30によってログLが送りコン
ベア10に押し付けられるので、押圧量調整装置40に
よってログLにブレーキがかけることができる。
【0029】前述したように、押圧板30の後端は、上
方に屈曲しているため、その下面は先端に向かって下傾
した傾斜面となっている。したがって、ログLが押圧板
30の下方に進入するときに、ログLの上端が傾斜面に
案内されるので、ログLが押圧板30の下方にスムース
に進入することができる。
【0030】しかも、ログLが押圧板30に接触したと
きに、ログLによって押圧板30を前方斜め上方(図6
では左上方)に向けて力が加わるが、その力は押圧アー
ム41を介してエアシリンダ45によって吸収されるの
で、ログLおよび機械に発生する衝撃を小さくすること
ができ、ログLおよび機械が破損することを防ぐことが
できる。さらに、エアシリンダを使用しているので、ロ
グ径に変動があっても、全てのログにほぼ一定の力で押
圧板をログに押しつけることができる。
【0031】そして、切断するログLの径を変更する場
合には、ハンドル66を回転させて、ストッパ62の支
持部62b の高さを調整し、エアシリンダ45のピストン
側空気室およびロッド側空気室に加える圧力を調整すれ
ば、押圧板30をログLに押しつける力を最適な値に調
整することができるし、押圧装置40の故障に対する安
全機能を確保することができる。つまり、押圧板30の
押し付け力等の調整が容易であるので、調整時間が短く
簡単である。したがって、ログおよび機械が破損するこ
とを確実に防ぐことができ、しかも運転効率を高くする
ことができる。
【0032】図6に示すように、押圧板30が上方に移
動すると、支持アーム43が上方に揺動するが、この支
持アーム43の上面に検出アーム72のピン72p が接し
ているので、検出アーム72が上方に揺動し、検出軸7
1が回転する。この検出軸71の回転量はエンコーダ7
5によって検出され、エンコーダ75がその回転量に対
応した信号を異常検出器76に発信する。このため、も
し、搬送されたログLの直径が、所定の径より大きい場
合、押圧板30が大きく上方に移動されるので、検出ア
ーム72の揺動量も大きくなり、検出軸71の回転角度
も大きくなる。すると、エンコーダ75から異常検出器
76に発信される信号の値が一定値以上となるので、異
常検出器76によって送りコンベア10によるログLの
送りを停止させるので、このため、ログLが押圧板30
の下方に入らなくなるので、フライト15や押圧板30、カ
ッターナイフ14等が破損することを未然に防ぐことが
でき、作業の安全を確保できる。
【0033】上記のごとき構成であるので、本実施形態
のログ切断機におけるログブレーキはログLにブレーキ
をかける力を正確かつ容易に調整することができ、直径
の大きいログLが送られてもログLや機械が破損するこ
とを防ぐことができるという効果を奏する。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ログにブレー
キをかけることができ、しかも、ログと押圧板との接触
面積が大きくなるので、ログの表面を傷付けたり破った
りすることなく、押圧板によってログにブレーキを掛け
ることができる。また、ログと押圧板の接触面積をさら
に大きくすることができ、しかも、ブレーキをかけたと
きに、ログが左右にずれたりすることを防ぐことができ
る。請求項の発明によれば、搬送されるログの径にあ
わせて、押圧板をログに押しつける力を調整することが
できるので、各ログに最適な力でログにブレーキをかけ
ることができる。請求項の発明によれば、押圧板をロ
グに押しつける力を、各ログにあわせて正確かつ最適に
調整することができ、所定径よりも大きい径のログが送
られてきても、ログおよび機械が破損することを防ぐこ
とができる。さらに、エアシリンダを使用しているの
で、ログ径に変動があっても、全てのログにほぼ一定の
力で押圧板をログに押しつけることができる。請求項
の発明によれば、押圧装置が故障して押圧板を下方に押
しつける力が強くなりすぎても、押圧板がログを押し付
ける力を制限することができるので、押圧板やログが破
損することを防ぐことができる。請求項の発明によれ
ば、所定径よりも大きい径のログが送られてきた場合
に、異常と判定させることができ、ログおよび機械の破
損を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のログブレーキ20を適用したログ
切断機の側面図である。
【図2】(A) は本実施形態のログブレーキ20の概略縦
断面図であり、(B) は本実施形態のログブレーキ20の
概略正面図である。
【図3】(A)は押圧板30の正面拡大図、(B)は他の30
Bの正面拡大図である。
【図4】ログブレーキ20の概略説明図である。
【図5】押圧力調整装置の概略説明図である。
【図6】緊急停止部70の拡大図であって、(A)は常
時、(B)は過大ログ検出時である。
【図7】従来のログブレーキ101 の側面図である。
【符号の説明】
20 ログブレーキ 30 押圧板 40 押圧装置 41 押圧アーム 61 ピン 62 ストッパ 70 緊急停止部 72 検出アーム 75 角度検出器 76 異常判定器 L ログ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−209156(JP,A) 特開 平6−91593(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B26D 1/00 B26D 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ログを搬送路に沿ってカッターナイフに向
    けて間欠送りして、該カッターナイフで前記ログを所定
    寸法のロール製品に切断するログ切断機において、ログ
    にブレーキをかけるログブレーキ機構が設けられてお
    り、 該ログブレーキ機構が、 前記搬送路の上方に設けられ、前記搬送路に沿って延び
    た細長い押圧板と、 該押圧板をログに押しつけるための押圧装置とからな
    り、 前記押圧板が、断面視で下方に開口部を有する樋状に形
    成された ことを特徴とするログ切断機におけるログブレ
    ーキ。
  2. 【請求項2】前記押圧装置が、前記押圧板をログに押し
    つける力を調整する押圧力調整部を備えたことを特徴と
    する請求項1記載のログ切断機におけるログブレーキ。
  3. 【請求項3】前記押圧力調整部が、エアシリンダを備え
    ており、 該エアシリンダを伸縮すると、前記押圧板が上下に移動
    することを特徴とする請求項記載のログ切断機におけ
    るログブレーキ。
  4. 【請求項4】前記押圧装置が、 上下揺動自在に設けられ、適所に前記押圧板が取り付け
    られた押圧アームを備えており、 前記押圧力調整部が、 前記押圧アームに取り付けられたピンと、 該ピンの下方に、上下高さ調節自在に設けられたストッ
    パとを備えており、 前記ピンが前記ストッパに接触すると、前記揺動アーム
    の下方への揺動が停止されることを特徴とする請求項
    記載のログ切断機におけるログブレーキ。
  5. 【請求項5】前記ログブレーキ機構が、 所定の径より大きなログが送られたときに、ログの送り
    を停止させる緊急停止部を備えており、 該緊急停止部が、 前記押圧板の昇降動作に応じて揺動する検出アームと、 該検出アームの揺動角度を検出する角度検出器と、 該角度検出器によって検出された検出量が所定量を超え
    た場合に異常と判定し、ログの送りを停止させる異常判
    定器とからなることを特徴とする請求項1記載のログ切
    断機におけるログブレーキ。
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