JP3411123B2 - 高周波増幅器用温度補償回路 - Google Patents

高周波増幅器用温度補償回路

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JP3411123B2
JP3411123B2 JP09025895A JP9025895A JP3411123B2 JP 3411123 B2 JP3411123 B2 JP 3411123B2 JP 09025895 A JP09025895 A JP 09025895A JP 9025895 A JP9025895 A JP 9025895A JP 3411123 B2 JP3411123 B2 JP 3411123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CATVシステムの中
継増幅器の温度補償を行う温度補償回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、CATVシステムにおける、従
来の中継増幅器100を示すブロックダイヤグラムであ
る。中継増幅器100には、温度によって変化する利得
周波数特性を補正するために温度補償回路が設けられて
いる。この温度補償回路の一つとして、負特性の温度補
償サーミスタ1(以下、サーミスタと記す)を用いた図
2に示すような温度補償回路がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】中継増幅器100の利
得は環境温度の変化により変動する。この変動を吸収す
るために前記の温度補償回路を設けている。利得周波数
特性は全ての環境温度域で同一の周波数特性であること
が望まれるが、実際には温度変化に伴い利得周波数特性
が変化する。図5は従来の温度補償回路の伝送周波数特
性の温度変化を示す特性図である。これを見ると伝送損
失の温度係数は周波数に対して一定ではなく、高い周波
数域において温度補償が不十分であることがわかる。こ
のような特性の温度補償回路を有した中継増幅器をCA
TVシステムにおいて複数縦続して使用すると、システ
ムの伝送特性上、問題があった。
【0004】従って本発明の目的は、CATVシステム
の中継増幅器における温度補償回路の伝送損失の温度係
数を使用周波数帯域に渡って一定とすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の構成は、テレビジョン信号を含む高周波信号
を増幅する高周波増幅器に用いられる、負特性サーミス
タを使用した伝送特性の温度補償回路において、前記負
特性サーミスタの抵抗−周波数特性の温度依存性を補正
するための補正抵抗と、前記負特性サーミスタが有する
インダクタンス成分に略等しいインダクタンスとの抵抗
−インダクタンス直列接続体を、前記負特性サーミスタ
に並列接続したことである。また関連発明の構成は、前
記インダクタンスを前記補正抵抗のリードで構成したこ
とを特徴とする。あるいはまた特徴ある構成は、前記補
正抵抗を温度補償回路を載置するプリント基板から浮か
せて取り付けた状態の前記リードにより前記インダクタ
ンスを形成したことである。あるいはまた、前記インダ
クタンスが、温度補償回路を載置するプリント配線板の
パターンコイルにより構成されていることである。
【0006】
【作用および発明の効果】図2は従来の温度補償回路を
示している。図2(a) は温度補償回路の等価回路で、図
2(b) は補正抵抗21の取付け構造を示した模式図であ
る。サーミスタ1は、プリント基板3からの直接な熱的
影響を防止するため、図3(a) のようにリード14を形
成してプリント基板3に対し間隔を設けて配置されてい
る。この結果、サーミスタ1には、図(b) の等価回路に
示すように、比較的大きな値のインダクタンス成分がリ
ード14に発生する。
【0007】図2に示す従来の温度補償回路の伝送特性
が図5に示されている。図5は、常温における特性(5-
1) を基準とした、高温における特性(5-2) 、低温にお
ける特性(5-3) が示されている。この特性の変化は次の
様に考えられる。図2(a) の等価回路においてサーミス
タ1の抵抗値は高温になる程小さい。従ってインダクタ
ンス4の影響は、サーミスタ1の抵抗値の小さな高温程
大きくなる。インダクタンス4の値は高周波になる程大
きくなるので、高周波領域における伝送レベルの低下の
程度は高温になる程大きい。
【0008】一方、低温における伝送特性においては、
周波数が高くなる程伝送レベルの低下は逆に小さくな
る。これは、図3(a) に示す様にサーミスタ1の電極間
に等価容量が形成されるためと思われる。即ち、低温に
なるとサーミスタ1の抵抗値は大きくなるので、インダ
クタンス4の影響は高温程大きくなく、また逆にサーミ
スタ1に並列に接続される等価容量による影響は、サー
ミスタ1の抵抗値が大きい低温程大きい。この結果、低
温では、高周波領域においてインダクタンス4による影
響よりも等価容量による影響が支配的となり、周波数が
高くなる程、伝送レベルの低下は小さくなるものと思わ
れる。
【0009】本発明は、補正抵抗2に直列に、サーミス
タ1の有するインダクタンス成分にほぼ等しい値のイン
ダクタンスを接続することにより、図4の特性曲線4-2,
4-3に示すように高周波領域において伝送特性は平坦と
なった。即ち、温度補償回路の伝送損失の温度係数を周
波数によらず一定とすることができた。
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は、本発明の温度補償回路の実施例を示
す。サーミスタ1には補正抵抗2とインダクタンス4の
直列回路が並列に接続されている。図1(a) は、その等
価回路を示している。すなわち、サーミスタ1に付随す
るインダクタンス4のインダクタンス値に略等しいイン
ダクタンス5が補正抵抗2に直列に接続されている。
【0011】本実施例において使用したサーミスタ1の
インダクタンス成分は約10nHである。このインダクタン
ス成分を補償するインダクタンス5には、いくつかの形
成方法が挙げられる。まず図1(b) に示すように、補正
抵抗2をサーミスタ1と同様に基板3から浮かせて、リ
ード8を長くすることで、必要とするインダクタンス値
を得る。
【0012】あるいは図1(c) に示すように、補正抵抗
2のリードを空心コイル10に加工して、インダクタン
ス成分を形成する。この空心コイル10の巻き径や巻き
数を変えて必要とするインダクタンス値を設定する。補
正抵抗2のリード径が0.5mmの場合、空心コイル10を1
0nHに設定するには、巻き径約3mm(内径)、巻き数2タ
ーンである。また、図1(d) のように、補正抵抗2と別
に構成した空心コイル11をプリント基板3上で直列接
続した構成でも良い。
【0013】この他、図1(e) に示すのは、インダクタ
ンス4をプリント基板3の裏面に銅箔パターンによるパ
ターンコイル12で構成したものである。パターンコイ
ル12は2ターンの巻き数で、その一端は補正抵抗2の
片方のリード8と接続され、その他端はスルーホールを
介してプリント基板3の表面の端子13に接続されてい
る。図1(e) ではパターンコイル12の位置が補正抵抗
2の直下に配置した場合を示したが、パターンコイル1
2の位置はプリント基板面のどこに形成しても良い。ま
た、パターン形状も自由に形成でき、容易に所定のイン
ダクタンス値を得るように設計することが容易にでき
る。
【0014】なお通常、温度補償に用いるサーミスタは
負特性であることが多いが、増幅回路構成によっては正
特性サーミスタを用いても良い。さらに場合によって
は、図1(a) に示すように、温度補償回路の入力側と出
力側にプルダウン抵抗6、7が取り付けられることもあ
る。
【0015】本発明の補正抵抗2およびインダクタンス
5を有する温度補償回路の周波数特性は、図4に示すよ
うに、必要とする周波数範囲でほぼ温度にかかわらず、
伝送周波数特性が平坦となり、目的とする特性が得られ
ている。なお図4に示す特性も図5と同様に、常温にお
ける伝送特性を基準とした高温、低温における相対特性
が示されている。
【0016】何れの場合にも補正抵抗2自体にわずかな
インダクタンス成分が含まれているため、正確には付加
するインダクタンス5の値は補正抵抗2本体に含まれる
インダクタンス成分を考慮するのが望ましい。
【0017】以上のように、本発明の温度補償回路の各
温度における伝送周波数特性は、図4に示すようにほぼ
平坦、即ち高周波領域において、伝送損失の温度係数が
周波数に依らずほぼ一定となった。従って、CATVシ
ステムにおいて、温度変動があっても、品質のよい画像
を伝達できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCATVシステムの中継増幅器用温度
補償回路の等価回路および補正抵抗の取り付け構成を示
した説明図。
【図2】従来の温度補償回路の等価回路と補正抵抗の取
り付け状態を示した説明図。
【図3】サーミスタの取り付け状態と等価回路を示した
説明図。
【図4】本発明の温度補償回路の周波数特性の温度依存
性を示した測定図。
【図5】従来構成の温度補償回路の周波数特性の温度依
存性を示した測定図。
【図6】本発明を適用するCATVシステム中継増幅器
を示した回路図。
【符号の説明】
1 サーミスタ 2 補正抵抗 3 プリント基板 4 サーミスタのインダクタンス成分 5 補正抵抗体に付加させたインダクタンス成分 6、7 プルダウン抵抗 8 補正抵抗体のリード 10、11 空心コイル 12 パターンコイル 13 スルーホールによる端子 14 サーミスタ素子のリード 21 補正抵抗(インダクタンス成分を持たない) 60 中継増幅器の温度補償回路を含む増幅ユニット 100 CATVシステム用中継増幅器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレビジョン信号を含む高周波信号を増幅
    する高周波増幅器に用いられる、負特性サーミスタを使
    用した伝送特性の温度補償回路において、 前記負特性サーミスタの抵抗−周波数特性の温度依存性
    を補正するための補正抵抗と、前記負特性サーミスタが
    有するインダクタンス成分に略等しいインダクタンスと
    の抵抗−インダクタンス直列接続体を、前記負特性サー
    ミスタに並列接続したことを特徴とする高周波増幅器用
    温度補償回路。
  2. 【請求項2】前記インダクタンスを前記補正抵抗のリー
    ドで構成したことを特徴とする請求項1記載の高周波増
    幅器用温度補償回路。
  3. 【請求項3】前記補正抵抗を温度補償回路を載置するプ
    リント基板から浮かせて取り付けた状態の前記リードに
    より前記インダクタンスを形成したことを特徴とする請
    求項2記載の高周波増幅器用温度補償回路。
  4. 【請求項4】前記インダクタンスは、温度補償回路を載
    置するプリント配線板のパターンコイルにより構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の高周波増幅器用
    温度補償回路。
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