JPH10327022A - 半導体集積回路 - Google Patents
半導体集積回路Info
- Publication number
- JPH10327022A JPH10327022A JP9150035A JP15003597A JPH10327022A JP H10327022 A JPH10327022 A JP H10327022A JP 9150035 A JP9150035 A JP 9150035A JP 15003597 A JP15003597 A JP 15003597A JP H10327022 A JPH10327022 A JP H10327022A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- amplifier
- circuit
- resistor
- sensitive resistor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Amplifiers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】高周波増幅器に利得温度補償を行う場合に高周
波帯域に良好な特性を保ちつつ任意の温度補償特性を選
択でき、かつ小型化する。 【解決手段】電圧帰還型負帰還増幅器の負帰還回路中に
温度感応型抵抗器及び抵抗を設け、また前記抵抗器と配
線パターンのインダクタンス成分と接地キャパシタンス
あるいは増幅用FETの容量成分より構成されるLCR
共振器を設ける。温度感応型抵抗器と抵抗の値と比によ
り温度変化に対して任意の帰還量が選べ、LCR共振を
使用することで帰還量を任意の周波数特性をもたせるこ
とができる。この組合せにより任意の温度補償特性を持
った増幅器が可能となる。又回路中の素子が少く単純な
構成をとるため小型集積化しやすく最短パターンにて配
線可能なため不要な寄生成分が少く高周波広帯域にわた
り良好な特性を確保できる。
波帯域に良好な特性を保ちつつ任意の温度補償特性を選
択でき、かつ小型化する。 【解決手段】電圧帰還型負帰還増幅器の負帰還回路中に
温度感応型抵抗器及び抵抗を設け、また前記抵抗器と配
線パターンのインダクタンス成分と接地キャパシタンス
あるいは増幅用FETの容量成分より構成されるLCR
共振器を設ける。温度感応型抵抗器と抵抗の値と比によ
り温度変化に対して任意の帰還量が選べ、LCR共振を
使用することで帰還量を任意の周波数特性をもたせるこ
とができる。この組合せにより任意の温度補償特性を持
った増幅器が可能となる。又回路中の素子が少く単純な
構成をとるため小型集積化しやすく最短パターンにて配
線可能なため不要な寄生成分が少く高周波広帯域にわた
り良好な特性を確保できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広帯域に亘る入力
信号を増幅することができる負帰還型増幅器に関し、特
にCATVシステムに用いて好適とされる温度補償型幹
線増幅器に関する。
信号を増幅することができる負帰還型増幅器に関し、特
にCATVシステムに用いて好適とされる温度補償型幹
線増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】図4(A)に、CATVシステムの中継
増幅器の温度補償方法をブロック図にて示す(特開平8
−265050号公報参照)。また図4(B)は、図4
(A)中の温度補償回路部に該当する、上記特開平8−
265050号公報に提案される温度補償回路の回路構
成を示す図である。図4(A)を参照すると、中継増幅
器100には、温度によって変化する利得周波数特性を
補正するため温度補償回路が設けられる。なお、AMP
は増幅回路、BONは疑似線路回路網、EQは等化器で
ある。負特性サーミスタを使用した伝送特性の温度補償
回路61は前段増幅器と終段増幅器の間にカスケード接
続され、サーミスタの温度による抵抗値の変化を利用し
て、伝送特性の温度補償を行っている。
増幅器の温度補償方法をブロック図にて示す(特開平8
−265050号公報参照)。また図4(B)は、図4
(A)中の温度補償回路部に該当する、上記特開平8−
265050号公報に提案される温度補償回路の回路構
成を示す図である。図4(A)を参照すると、中継増幅
器100には、温度によって変化する利得周波数特性を
補正するため温度補償回路が設けられる。なお、AMP
は増幅回路、BONは疑似線路回路網、EQは等化器で
ある。負特性サーミスタを使用した伝送特性の温度補償
回路61は前段増幅器と終段増幅器の間にカスケード接
続され、サーミスタの温度による抵抗値の変化を利用し
て、伝送特性の温度補償を行っている。
【0003】また図4(B)を参照すると、温度補償回
路としては、サーミスタR1に補正抵抗R2とインダク
タンスL2の直列回路が並列に接続されている。なおイ
ンダクタンスL1はサーミスタR1のインダクタンス成
分を示している。すなわち、温度補償回路を高周波にて
使用する際、周波数による補償量を同一にするために、
負特性サーミスタの抵抗対周波数特性の温度依存を補正
するための補正抵抗Rと、負特性サーミスタR1が有す
るインダクタンス成分L1と略等しいインダクタンスL
2を補正抵抗Rに直列接続し、補正抵抗Rとインダクタ
ンスL2の直列接続体を負特性サーミスタR1に並列接
続させている。
路としては、サーミスタR1に補正抵抗R2とインダク
タンスL2の直列回路が並列に接続されている。なおイ
ンダクタンスL1はサーミスタR1のインダクタンス成
分を示している。すなわち、温度補償回路を高周波にて
使用する際、周波数による補償量を同一にするために、
負特性サーミスタの抵抗対周波数特性の温度依存を補正
するための補正抵抗Rと、負特性サーミスタR1が有す
るインダクタンス成分L1と略等しいインダクタンスL
2を補正抵抗Rに直列接続し、補正抵抗Rとインダクタ
ンスL2の直列接続体を負特性サーミスタR1に並列接
続させている。
【0004】図5は、増幅器内に感熱素子(サーミス
タ)を使用した温度補償型増幅器の従来の構成を示す図
である(特開昭56−16611号公報参照)。これ
は、ソース又はエミッタ帰還回路Rsと、増幅素子の出
力端に感熱素子R1を有する抵抗減衰器Zによって利得
の温度補償を行うものである。
タ)を使用した温度補償型増幅器の従来の構成を示す図
である(特開昭56−16611号公報参照)。これ
は、ソース又はエミッタ帰還回路Rsと、増幅素子の出
力端に感熱素子R1を有する抵抗減衰器Zによって利得
の温度補償を行うものである。
【0005】この基本原理を以下に説明する。増幅用ト
ランジスタQ1のエミッタに感熱素子Rsを接続するこ
とによりエミッタ抵抗による電流帰還回路の帰還量が温
度により変化することにより、増幅用トランジスタQ1
の利得の温度補償を行う。
ランジスタQ1のエミッタに感熱素子Rsを接続するこ
とによりエミッタ抵抗による電流帰還回路の帰還量が温
度により変化することにより、増幅用トランジスタQ1
の利得の温度補償を行う。
【0006】更に、増幅用トランジスタQ1の出力端
(コレクタ)に感熱素子を使用した減衰器(感熱抵抗素
子)R1を使用することにより、温度の変化により減衰
器の減衰量をコントロールし、エミッタ抵抗による電流
帰還回路を2重に温度補償を行っている。
(コレクタ)に感熱素子を使用した減衰器(感熱抵抗素
子)R1を使用することにより、温度の変化により減衰
器の減衰量をコントロールし、エミッタ抵抗による電流
帰還回路を2重に温度補償を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術は下記記載の問題点を有している。
た従来技術は下記記載の問題点を有している。
【0008】(1)第1の問題点は、小型化、集積化が
むずかしくIC化が容易でない、ということである。
むずかしくIC化が容易でない、ということである。
【0009】その理由は、利得の温度補償回路が複雑
で、素子数が多い、ことによる。そして、上記特開平8
−265050号公報記載の温度補償回路においては、
集積化が極めて困難である。これは、立体素子のインダ
クタンスを使用しているためである。
で、素子数が多い、ことによる。そして、上記特開平8
−265050号公報記載の温度補償回路においては、
集積化が極めて困難である。これは、立体素子のインダ
クタンスを使用しているためである。
【0010】(2)第2の問題点は、高周波帯域におい
て、良好な特性を広帯域に保てない、および、温度補償
量の制御がむずかしい、ということである。
て、良好な特性を広帯域に保てない、および、温度補償
量の制御がむずかしい、ということである。
【0011】その理由は、利得の温度補償回路の素子数
が多いため、配線長が長くなり、寄生容量、寄生インダ
クタンスが発生し、高周波、広帯域にわたって目標性能
を得ることが困難である、ためである。
が多いため、配線長が長くなり、寄生容量、寄生インダ
クタンスが発生し、高周波、広帯域にわたって目標性能
を得ることが困難である、ためである。
【0012】(3)第3の問題点は、温度補償量を、周
波数によって、任意に選択することができない、という
ことである。
波数によって、任意に選択することができない、という
ことである。
【0013】その理由は、温度感応型抵抗器あるいは温
度感応型抵抗のインダクタンス成分を補正する素子の組
合せからなり、周波数によらず、一定の温度補償のみを
行う構成とされている、ためである。
度感応型抵抗のインダクタンス成分を補正する素子の組
合せからなり、周波数によらず、一定の温度補償のみを
行う構成とされている、ためである。
【0014】したがって本発明は、上記問題点に鑑みて
なされたものであって、その第1の目的は、小型、集積
化を容易とした簡易な温度補償型増幅器を提供すること
にある。
なされたものであって、その第1の目的は、小型、集積
化を容易とした簡易な温度補償型増幅器を提供すること
にある。
【0015】また本発明の第2の目的は、簡易な回路構
成によって、高周波、広帯域にわたり良好な特性を得る
ことができる温度補償型増幅器を提供することにある。
成によって、高周波、広帯域にわたり良好な特性を得る
ことができる温度補償型増幅器を提供することにある。
【0016】さらに、本発明の第3の目的は、利得の温
度補償量に、任意の周波数特性を容易にもたせることを
可能とした温度補償型増幅を提供することにある。
度補償量に、任意の周波数特性を容易にもたせることを
可能とした温度補償型増幅を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の温度補償型増幅器は、入力トランスと、出
力トランスと、平衡型多段広帯域増幅器と、を備えた増
幅ユニットにおいて、正温度係数をもった温度感応型抵
抗器を使用した温度補償回路を有することを特徴とす
る。
め、本発明の温度補償型増幅器は、入力トランスと、出
力トランスと、平衡型多段広帯域増幅器と、を備えた増
幅ユニットにおいて、正温度係数をもった温度感応型抵
抗器を使用した温度補償回路を有することを特徴とす
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
に説明する。本発明の温度補償型増幅器は、増幅回路
(増幅用FET)の出力端と入力端とに接続される電圧
帰還型の負帰還回路中に、正の温度係数をもった温度感
応型抵抗器あるいは前記温度感応型抵抗器と通常の抵抗
器の組合せを備えたことを特徴としている。
に説明する。本発明の温度補償型増幅器は、増幅回路
(増幅用FET)の出力端と入力端とに接続される電圧
帰還型の負帰還回路中に、正の温度係数をもった温度感
応型抵抗器あるいは前記温度感応型抵抗器と通常の抵抗
器の組合せを備えたことを特徴としている。
【0019】また負帰還回路中に、温度感応型抵抗器及
び通常抵抗と、温度感応型抵抗器及び配線パターンの持
つインダクタンス成分と、負帰還回路に一端を接続さ
れ、もう他端を接地されたキャパシタンスあるいは増幅
用FETの容量成分から構成されるLCRの共振器を有
する。
び通常抵抗と、温度感応型抵抗器及び配線パターンの持
つインダクタンス成分と、負帰還回路に一端を接続さ
れ、もう他端を接地されたキャパシタンスあるいは増幅
用FETの容量成分から構成されるLCRの共振器を有
する。
【0020】電圧帰還型負帰還回路中に、温度感応型抵
抗器あるいは前記温度感応型抵抗器と通常の抵抗器の組
合せを有することにより、温度変化に応じて、前記温度
感応型抵抗器の抵抗値が変化する。これにより、負帰還
回路の帰還量が温度により変化し、利得の温度補正を行
う。
抗器あるいは前記温度感応型抵抗器と通常の抵抗器の組
合せを有することにより、温度変化に応じて、前記温度
感応型抵抗器の抵抗値が変化する。これにより、負帰還
回路の帰還量が温度により変化し、利得の温度補正を行
う。
【0021】本発明の実施の形態においては、前記温度
感応型抵抗器の温度係数あるいは前記温度感応型抵抗器
と通常抵抗器の抵抗値の比率を変化させることで、増幅
器の温度補償量を任意に設定することができる。
感応型抵抗器の温度係数あるいは前記温度感応型抵抗器
と通常抵抗器の抵抗値の比率を変化させることで、増幅
器の温度補償量を任意に設定することができる。
【0022】また、負帰還増幅回路中に備えられたLC
R共振回路の共振周波数を選択することで温度補償量に
周波数特性を持たすことができる。
R共振回路の共振周波数を選択することで温度補償量に
周波数特性を持たすことができる。
【0023】例えば共振回路の共振周波数を、使用帯域
より大きく離れたところに設定することで、図3(A)
に示すように、利得の温度補償量を周波数特性をもたな
いものとし、また共振周波数を使用帯域のわずかに高域
に設定することで、図3(B)に示すような周波数特
性、もしくは共振周波数を使用帯域のわずかに低域に設
定することで、図3(C)に示すような周波数特性をも
った温度補償型増幅器を任意に設定することができる。
より大きく離れたところに設定することで、図3(A)
に示すように、利得の温度補償量を周波数特性をもたな
いものとし、また共振周波数を使用帯域のわずかに高域
に設定することで、図3(B)に示すような周波数特
性、もしくは共振周波数を使用帯域のわずかに低域に設
定することで、図3(C)に示すような周波数特性をも
った温度補償型増幅器を任意に設定することができる。
【0024】
【実施例】上記した本発明の実施の形態について更に詳
細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照し
て以下に説明する。
細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照し
て以下に説明する。
【0025】図1(A)は、本発明の一実施例の構成を
示すブロック図である。図1を参照すると、本実施例に
おいては、ほぼ同一の特性を示す増幅器103、104
を2つ使用し、入出力にトランス102、105を配す
ることで、プッシュプル回路を構成し、平衡型多段広帯
域増幅器を構成している。
示すブロック図である。図1を参照すると、本実施例に
おいては、ほぼ同一の特性を示す増幅器103、104
を2つ使用し、入出力にトランス102、105を配す
ることで、プッシュプル回路を構成し、平衡型多段広帯
域増幅器を構成している。
【0026】図1(B)は、図1(A)内の増幅器の構
成を示すブロック図である。図1(B)を参照すると、
増幅回路111の出力(OUT)114と入力(IN)
110を共振回路112及び負帰還回路113を通じて
接続する構成とされている。温度感応型抵抗器は、負帰
還回路113と共振回路112に内包されている。
成を示すブロック図である。図1(B)を参照すると、
増幅回路111の出力(OUT)114と入力(IN)
110を共振回路112及び負帰還回路113を通じて
接続する構成とされている。温度感応型抵抗器は、負帰
還回路113と共振回路112に内包されている。
【0027】次に本発明の一実施例の動作について、図
1(B)を参照して説明する。
1(B)を参照して説明する。
【0028】増幅回路111の入力から入力された信号
は増幅器111により増幅され出力へ出力される。出力
信号の1部は負帰還回路113を通じて増幅器111の
入力へ帰還入力される。入力へ戻される信号の大きさ
(帰還量)は、負帰還回路113のインピーダンスと、
増幅器111の出力に接続される負荷インピーダンスの
比で決定される。
は増幅器111により増幅され出力へ出力される。出力
信号の1部は負帰還回路113を通じて増幅器111の
入力へ帰還入力される。入力へ戻される信号の大きさ
(帰還量)は、負帰還回路113のインピーダンスと、
増幅器111の出力に接続される負荷インピーダンスの
比で決定される。
【0029】負帰還回路中に温度感応型抵抗器を使用す
ることにより、温度変化により負帰還回路のインピーダ
ンスが変化し、帰還量が変化する。
ることにより、温度変化により負帰還回路のインピーダ
ンスが変化し、帰還量が変化する。
【0030】温度変化による増幅器111の利得変化分
だけ逆方向に帰還量が変化するように温度感応型抵抗器
の温度係数を設定しておくことにより、増幅器111の
温度補償がなされる。
だけ逆方向に帰還量が変化するように温度感応型抵抗器
の温度係数を設定しておくことにより、増幅器111の
温度補償がなされる。
【0031】また、負帰還回路中に、温度感応型抵抗器
の抵抗値とインダクタンス成分を含めたLCR共振器1
12を内包することで、温度変化による該温度感応型抵
抗器の抵抗値の変化により共振点が変化する。
の抵抗値とインダクタンス成分を含めたLCR共振器1
12を内包することで、温度変化による該温度感応型抵
抗器の抵抗値の変化により共振点が変化する。
【0032】共振器は共振点付近で周波数特性をもった
伝達特性を示すので、共振点を使用帯域に対してある設
定を行うことで、図1(B)における負帰還回路113
の帰還量に任意の周波数特性をもたせることができる。
伝達特性を示すので、共振点を使用帯域に対してある設
定を行うことで、図1(B)における負帰還回路113
の帰還量に任意の周波数特性をもたせることができる。
【0033】図3は、共振点の差による温度補償の違い
を示したものであり、温度100℃、+30℃、−30
℃についての周波数特性を示している(横軸:周波数、
縦軸:利得)。
を示したものであり、温度100℃、+30℃、−30
℃についての周波数特性を示している(横軸:周波数、
縦軸:利得)。
【0034】図3(A)は、共振周波数を、使用帯域よ
り離れたところに設定したもので、使用帯域において一
様な温度補償がなされる。実際には、図3(A)の利得
変化はTc=−30〜100℃に対し、1dB未満であ
る。
り離れたところに設定したもので、使用帯域において一
様な温度補償がなされる。実際には、図3(A)の利得
変化はTc=−30〜100℃に対し、1dB未満であ
る。
【0035】図3(B)は、共振周波数を、使用帯域の
高域側近いところに設定した場合、図3(C)は、共振
周波数を、使低域側近いところに設定した場合である。
この場合、共振器の伝帯特性により、増幅器の利得の温
度補償は、周波数特性をもったものになる。
高域側近いところに設定した場合、図3(C)は、共振
周波数を、使低域側近いところに設定した場合である。
この場合、共振器の伝帯特性により、増幅器の利得の温
度補償は、周波数特性をもったものになる。
【0036】上記したように、本実施例は、単純な構成
であるため、回路中の素子数が少なく、回路構成が簡易
なものとなり、小型、集積化がしやすく、最短の配線に
てパターニング可能なため不要な寄生インダクタンス、
寄生容量が少なく、高周波、広帯域にわたって良好な特
性を示すことができる。
であるため、回路中の素子数が少なく、回路構成が簡易
なものとなり、小型、集積化がしやすく、最短の配線に
てパターニング可能なため不要な寄生インダクタンス、
寄生容量が少なく、高周波、広帯域にわたって良好な特
性を示すことができる。
【0037】次に本発明の実施例について具体的な回路
構成に即して以下に説明する。図2は、本発明の一実施
例の増幅器の回路構成を示す図であり、図1(B)のブ
ロック図の構成を回路レベルで示した図である。
構成に即して以下に説明する。図2は、本発明の一実施
例の増幅器の回路構成を示す図であり、図1(B)のブ
ロック図の構成を回路レベルで示した図である。
【0038】図2を参照すると、第1のFET増幅器Q
1が温度補償増幅器である。第1のFET Q1の出力
(ドレイン端子)と入力(ゲート端子)とは、温度感応
型抵抗器R1、抵抗R2、及び直流阻止コンデンサC1を
介して接続されている。また、第1のFET Q1のド
レイン端子はコンデンサC3と、次段FET Q2のゲー
トに接続されている。
1が温度補償増幅器である。第1のFET Q1の出力
(ドレイン端子)と入力(ゲート端子)とは、温度感応
型抵抗器R1、抵抗R2、及び直流阻止コンデンサC1を
介して接続されている。また、第1のFET Q1のド
レイン端子はコンデンサC3と、次段FET Q2のゲー
トに接続されている。
【0039】図1(B)の電圧帰還型の負帰還回路11
3は、温度感応型抵抗器R1と抵抗R2にて構成されてい
る。
3は、温度感応型抵抗器R1と抵抗R2にて構成されてい
る。
【0040】また図1(B)の共振回路112は、温度
感応型抵抗器R1、抵抗R2、コンデンサC3、及び第2
のFET Q2のゲート容量にて構成されている。
感応型抵抗器R1、抵抗R2、コンデンサC3、及び第2
のFET Q2のゲート容量にて構成されている。
【0041】利得の温度補償量は、温度感応型抵抗器R
1と抵抗R2の比、及びR1の温度係数によって決定され
る。
1と抵抗R2の比、及びR1の温度係数によって決定され
る。
【0042】温度補償量の決定方法としては、図3にお
いて、帯域周波数にて、利得の温度変化の最も大きい周
波数の利得に注目し(例えば図3(B)では、低周波域
の利得、また図3(C)では、高周波域の利得、図3
(A)の場合は全帯域中どこでもよい)、その周波数の
利得により決定する。
いて、帯域周波数にて、利得の温度変化の最も大きい周
波数の利得に注目し(例えば図3(B)では、低周波域
の利得、また図3(C)では、高周波域の利得、図3
(A)の場合は全帯域中どこでもよい)、その周波数の
利得により決定する。
【0043】図2において、初段FET部203の利得
をGV1、終段増幅回路202の利得をGV2とすると、図
2に示した増幅回路全体の利得は、次式(1)で与えら
れる。
をGV1、終段増幅回路202の利得をGV2とすると、図
2に示した増幅回路全体の利得は、次式(1)で与えら
れる。
【0044】
【数1】
【0045】ここで、Rin2は終段増幅回路202の入
力インピーダンスである。
力インピーダンスである。
【0046】R1は、Ta=25℃のときの抵抗値をR、
温度係数αとすると、 R1=R+α・(273−Ta) …(2) と表すことができるので、上式(1)は次式(3)と表
すことができる。
温度係数αとすると、 R1=R+α・(273−Ta) …(2) と表すことができるので、上式(1)は次式(3)と表
すことができる。
【0047】
【数2】
【0048】ここで、図3に示した例に対応させ、Tc
=−30℃のときの利得を、GV-30とすると、次式
(4)で表される。
=−30℃のときの利得を、GV-30とすると、次式
(4)で表される。
【0049】
【数3】
【0050】同様に、Tc=30℃、Tc=100℃の利
得を求め、温度感応型抵抗器のR及びαを決定する。
得を求め、温度感応型抵抗器のR及びαを決定する。
【0051】一例を挙げると、抵抗値としてR1:R2=
6:4で、R1の温度係数はリニアに正の温度係数をも
ち4500ppm/℃である。このときR2=0であっ
ても構わない。
6:4で、R1の温度係数はリニアに正の温度係数をも
ち4500ppm/℃である。このときR2=0であっ
ても構わない。
【0052】共振回路の周波数はR1、R2の抵抗値及び
R1のインダクタンス成分とC3及び第2のFET Q2
のゲート容量で決定され、前記R1とR2の比及びR1の
温度係数によって決定される、温度補償量に周波数特性
を付与する。
R1のインダクタンス成分とC3及び第2のFET Q2
のゲート容量で決定され、前記R1とR2の比及びR1の
温度係数によって決定される、温度補償量に周波数特性
を付与する。
【0053】以上の様に、本実施例によれば、簡単に任
意の温度補償が行うことができるとともに、負帰還回路
中に温度補償と一部の共振回路エレメントを内包するこ
とにより、回路が簡略化でき、素子数が少なくてすむ。
また従来技術のように小形化しにくいインダクタンス素
子を含まないため、小型、集積化しやすく、素子数が少
ないため、最短距離で配線が可能となっている。
意の温度補償が行うことができるとともに、負帰還回路
中に温度補償と一部の共振回路エレメントを内包するこ
とにより、回路が簡略化でき、素子数が少なくてすむ。
また従来技術のように小形化しにくいインダクタンス素
子を含まないため、小型、集積化しやすく、素子数が少
ないため、最短距離で配線が可能となっている。
【0054】これにより特性劣化の原因となる寄生容
量、寄生インダクタンスの発生がおさえられ、高周波、
広帯域にわたって良好な特性を示すことが可能となる。
量、寄生インダクタンスの発生がおさえられ、高周波、
広帯域にわたって良好な特性を示すことが可能となる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
下記記載の効果を奏する。
下記記載の効果を奏する。
【0056】(1)本発明の第1の効果は、小型、及び
集積化が行いやすく、IC化を容易としている、という
ことである。
集積化が行いやすく、IC化を容易としている、という
ことである。
【0057】その理由は、本発明においては、利得の温
度補償回路を負帰還回路中に組み込むことにより、回路
が単純になり、素子数が少ないためである。
度補償回路を負帰還回路中に組み込むことにより、回路
が単純になり、素子数が少ないためである。
【0058】(2)本発明の第2の効果は、高周波帯域
において良好な特性を広帯域にわたって得ることができ
る、ということである。
において良好な特性を広帯域にわたって得ることができ
る、ということである。
【0059】その理由は、本発明においては、単純な回
路構成のため、素子数が少なく、最短でパターニングで
きるため、特性劣化の原因となる寄生容量、寄生インダ
クタンスが少ない、ためである。
路構成のため、素子数が少なく、最短でパターニングで
きるため、特性劣化の原因となる寄生容量、寄生インダ
クタンスが少ない、ためである。
【0060】(3)本発明の第3の効果は、温度補償量
と温度補償量の周波数特性を任意に設定することができ
る、ということである。これにより、回路を設計する上
での自由度を拡大している。
と温度補償量の周波数特性を任意に設定することができ
る、ということである。これにより、回路を設計する上
での自由度を拡大している。
【0061】その理由は、本発明においては、電圧帰還
型負帰還回路に、温度補償回路を組み込み、更に、温度
により、共振周波数が変化する共振回路を組み込み、温
度補償量の決定と、補償量の周波数特性を与える素子定
数を、別々に分離してあり、それぞれ個別に決定するこ
とができる、ためである。
型負帰還回路に、温度補償回路を組み込み、更に、温度
により、共振周波数が変化する共振回路を組み込み、温
度補償量の決定と、補償量の周波数特性を与える素子定
数を、別々に分離してあり、それぞれ個別に決定するこ
とができる、ためである。
【図1】本発明の一実施例の構成を説明するための図で
ある。(A)は本発明の一実施例の構成を示すブロック
図である。(B)は本発明の一実施例の増幅器内の構成
を示すブロック図である。
ある。(A)は本発明の一実施例の構成を示すブロック
図である。(B)は本発明の一実施例の増幅器内の構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の回路構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施例を説明するための図であり、
利得の周波数特性を示す図であり、(A)、(B)、
(C)は共振周波数が異なる場合の周波数特性を示す。
利得の周波数特性を示す図であり、(A)、(B)、
(C)は共振周波数が異なる場合の周波数特性を示す。
【図4】従来のCATVシステムの温度補償回路の構成
を説明するための図である。(A)はCATVシステム
の中継増幅器のブロック図である。(B)は温度補償回
路の回路構成を示す図である。
を説明するための図である。(A)はCATVシステム
の中継増幅器のブロック図である。(B)は温度補償回
路の回路構成を示す図である。
【図5】従来の温度補償型増幅器の回路構成を示す図で
ある。
ある。
C1 直流阻止コンデンサ C3 コンデンサ Q1 第1のトランジスタ Q2 第2のトランジスタ Q3 第3のトランジスタ R1 温度感応型抵抗器 R2 抵抗器 Rs ソース帰還回路 Z 抵抗減衰器 101 入力端子 102、105 トランス 103、104 増幅器 110 入力 111 増幅回路 112 共振回路 113 負帰還増幅回路 201 温度補償付き増幅回路部 202 終段増幅回路部 203 初段FET増幅部
Claims (6)
- 【請求項1】入力トランスと、出力トランスと、平衡型
多段広帯域増幅器と、を備えた増幅ユニットにおいて、 正温度係数をもった温度感応型抵抗器を使用した温度補
償回路を有することを特徴とする増幅器。 - 【請求項2】前記温度補償回路、もしくは共振回路を内
包する前記温度補償回路を、電圧帰還型負帰還回路に有
することを特徴とする請求項1記載の増幅器。 - 【請求項3】負帰還回路中に有する利得温度補償回路
に、正温度係数をもった温度感応型抵抗器、もしくは前
記温度感応型抵抗器と通常の抵抗器の組合せ、を有する
ことを特徴とする請求項1記載の増幅器。 - 【請求項4】請求項1、2、3のいずれか一に記載の増
幅器をCATVシステムに用いられる、ことを特徴とす
る増幅器。 - 【請求項5】増幅回路の出力端と入力端との間に接続さ
れる電圧帰還型の負帰還回路中に、正の温度係数をもっ
た温度感応型抵抗器、もしくは前記温度感応型抵抗器及
び通常の抵抗器との組合せを備えたことを特徴とする温
度補償型増幅器。 - 【請求項6】前記負帰還回路中に、前記温度感応型抵抗
器及び配線パターンの持つインダクタンス成分と、前記
温度感応型抵抗器および通常抵抗の抵抗と、所定のキャ
パシタからなるLCRの共振器を有することを特徴とす
る請求項5記載の温度補償型増幅器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9150035A JPH10327022A (ja) | 1997-05-23 | 1997-05-23 | 半導体集積回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9150035A JPH10327022A (ja) | 1997-05-23 | 1997-05-23 | 半導体集積回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10327022A true JPH10327022A (ja) | 1998-12-08 |
Family
ID=15488083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9150035A Pending JPH10327022A (ja) | 1997-05-23 | 1997-05-23 | 半導体集積回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10327022A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008124620A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Nec Electronics Corp | マイクロ波半導体装置 |
-
1997
- 1997-05-23 JP JP9150035A patent/JPH10327022A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008124620A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Nec Electronics Corp | マイクロ波半導体装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3532834B2 (ja) | 高周波増幅器バイアス回路、高周波電力増幅器および通信装置 | |
US6864750B2 (en) | Cascode distributed amplifier | |
JP4121844B2 (ja) | 利得可変型増幅器 | |
US20080055005A1 (en) | Feedback-type variable gain amplifier and method of controlling the same | |
JP4902250B2 (ja) | 可変利得増幅器 | |
EP0234435B1 (en) | Low-frequency power amplifier, in particular of the integrated type | |
US6437634B1 (en) | Semiconductor circuit in which distortion caused by change in ambient temperature is compensated | |
US7209004B2 (en) | DB-linear variable gain amplifier (VGA) stage with a high broad band | |
KR970005286B1 (ko) | 증폭장치 및 증폭장치에 적합한 집적된 증폭회로, 그리고 상기 증폭장치를 포함하는 표시장치 | |
JPH10327022A (ja) | 半導体集積回路 | |
US20030030479A1 (en) | Logarithmic amplifier | |
US4250460A (en) | Slew rate control | |
JPH0573285B2 (ja) | ||
US6472942B1 (en) | Parasitically compensated resistor for integrated circuits | |
US6593811B2 (en) | Nonlinear feedback linearizer | |
EP0043699B1 (en) | Operational amplifier | |
KR100186796B1 (ko) | 필터 회로 | |
US6954123B2 (en) | Tuning circuit | |
JP3117229B2 (ja) | 負帰還増幅器 | |
US6954107B2 (en) | Differential current amplifier with common mode rejection and high frequency boost | |
US6496065B1 (en) | Linear amplifier using frequency 2nd order intermodulation feed-forwarding method | |
JPH11195932A (ja) | 温度補償機能付き増幅器 | |
JPH0537530Y2 (ja) | ||
JPH1141034A (ja) | 利得制御高周波増幅器 | |
KR0139332B1 (ko) | 고주파용 모스 트랜지스터 저항의 주파수 특성 보상회로를 이용한 액티브 알씨 적분기 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000801 |