JP3411014B2 - 誘導電荷ミラー - Google Patents

誘導電荷ミラー

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JP3411014B2
JP3411014B2 JP2000336191A JP2000336191A JP3411014B2 JP 3411014 B2 JP3411014 B2 JP 3411014B2 JP 2000336191 A JP2000336191 A JP 2000336191A JP 2000336191 A JP2000336191 A JP 2000336191A JP 3411014 B2 JP3411014 B2 JP 3411014B2
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conductor
space
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potential
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    • GPHYSICS
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    • G02B26/0841Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a micromechanical device, e.g. a MEMS mirror, DMD the reflecting element being moved or deformed by electrostatic means

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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、デジタ
ルマイクロミラーデバイスに採用されて有用な誘導電荷
ミラーに関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロミラーを静電力で制御する光空
間変調素子として、デジタルマイクロミラーデバイス
(DMD)が知られれている。DMDの構造の特徴を説明
する上で、図12を参照して、USP5,867,202記載の空間
変調素子を構成する1つの画素(セル)の原理を説明す
る。
【0003】ヒンジ101は、ヨーク102を支持して
いる。ヨーク102は、ヒンジ101の支点軸105を
中心として回転可動となっている。ヨーク102の上面
には、ミラー103がピラー104を介して装着されて
いる(図では構成を分かりやすくするためにミラー10
3とヨーク102が離れてしめされている)。ヒンジ1
02を中心とする対称な位置であって、ヨーク102の
下部の固定位置には、2つの固定電極(アドレス電極と
も称される)(図に現れず)が配置されている。
【0004】ドライブ回路(図示せず)は、どちらか一
方の固定電極とヨーク102との間に電圧を供給し、静
電力を発生させる。これにより、ヨーク102が駆動さ
れ、左(L)方向或は右(R)回転方向に傾くことにな
る。ヨーク102の傾きは、ミラー角度の変化を意味す
る。
【0005】ドライブ回路は、ミラーの第1の傾き方
向、第2の傾き方向のいずれかを選択することになる。
この第1の傾き方向の選択期間と第2の傾き方向の選択期
間との比率で、ミラーにより反射される光に変調を与え
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ヒンジ10
1には3つの役目が考えられる。(1)空間変調素子を
構成するために、ヒンジ102は、画素を形成する各ミ
ラー103およびヨーク102を所定位置に固定する。
(2)ヒンジ101は、ミラー103およびヨーク10
2と固定電極との間に発生する直線方向静電力を、ヨー
ク102の回転運動に変換するための支点となる。
(3)ヒンジ102は、ミラー103およびヨーク10
2に所定の電位を与えるための導線の役目となる。
【0007】ヒンジ101は重要な役割をもっており、
低い電圧での小さな静電力で可動とするには応力の小さ
なものが要求され、反面、極めて多数回の回転動作に対
して機械的な長寿命が要求される。また、2方向回転数
に履歴差があった場合でも、ヒンジ応力にヒステリシス
が発生しない事も要請される。
【0008】ヒンジに高度の技術が必要である。さらに
加えて、空間変調素子としての開口率をあげるために、
ヨーク102、ヒンジ101の上を覆う形で面積の広い
ミラー103を装着した2階建ての複雑な構造を持って
いる。このために各種のピラーを必要としている。した
がって、非常に複雑で微細な形状構造を有している。
【0009】以上の事から、このディバイス製作におい
て材質や形状について極めて高度のプロセス制御を要
し、極めて高度な製造技術が必要となる。
【0010】そこでこの発明の目的は、静電力で動作す
る回転ミラーをヒンジフリーとし、簡易な構造で大きな
開口率を実現し、製造性の容易な誘導電荷ミラーを提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、絶縁基板と、前記絶縁基板の上面に構
成され、少なくとも一部が絶縁物で囲まれた空間と、前
記空間の平面面積より小さく、この空間内に傾斜自在に
配置された平面状のミラー導体と、前記空間及びミラー
導体の上側を覆う透明電極と、前記空間の下面側に配置
され、かつ前記ミラー導体の面積を2分する位置に対応
して配置された第1、第2の固定電極と、前記透明電極に
第1の電位を与える手段と、前記ミラー導体の傾斜角度
を切替えるために、前記第1、第2の固定電極にそれぞれ
第2の電位と第3の電位を交互に与える手段とを備え、前
記ミラー導体と前記透明電極間の距離は前記ミラー導体
と前記第1、第2の固定電極間の距離よりも大きく設定さ
れている
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0013】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
る1つの画素の部分の横断面を示す。図2はこの画素の
部分を上から見た断面図を示す。
【0014】少なくとも上側の側壁が透明性を有する絶
縁材により、絶縁基板10が構成される。絶縁基板10
の上面には、透明電極12が設けられ、さらにこの透明
電極12の上面には、ガラス基板11が設けられてい
る。ガラス基板11は透明電極12を保護するものであ
り、本発明にとって本質的なものではない。
【0015】絶縁基板10は、空間13を有する。空間
13は、例えば、平面的には四角形であり、高さは低い
空間である。空間13には、ミラー導体14が入れられ
る。ミラー導体14は空間13の中で上下方向に移動可
能である。ミラー導体14は空間13とギャップ(空
隙)をもっている。
【0016】空間13の下側には、間隔をおいて左右対
称に固定電極15A,15Bが配置されている。
【0017】電気的ドライブ手段は、例えば次のように
構成される。
【0018】外部電源16からの電圧V0は、透明電極
12に与えらえる。電源17からの電圧V1は、スイッ
チ18Aと18Bの各一方の入力端子X,Xに供給され
る。スイッチ18Aと18Bの各他方の入力端子Y,Y
は、接地されている。
【0019】さらにスイッチ18Aと18Bの出力端子
Z,Zは、スイッチ19Aと19Bの各一方の入力端子
X,Xに接続される。スイッチ19A,19Bの各他方
の端子Y,Yは、接地されている。そして、スイッチ1
9Aと19Bの出力端子Z,Zは、それぞれ固定電極1
5A、15Bに接続されている。
【0020】スイッチ18A,18B,スイッチ19
A,19Bの各端子Yは、図では0電位としているが、
0電位以外の同一電位であればよい。スイッチ18A,
18Bは同期して動作する。また端子19A,19Bも
同期して動作する。
【0021】スイッチ19A,19Bが、端子X,Xを
選択している状態でスイッチ18A,18Bが端子X、
端子Yを交互に選択すると、この選択動作に同期してミ
ラー導体14は、その傾斜方向が切り替わる。
【0022】次に、本発明の基本的な動作原理を説明す
る。
【0023】まず、固定電極15A,15B同電位(0
電位)の場合を考える。
【0024】図3に、図1の固定電極15A,15Bが
ともに0電位のときの状態を示す。そこで図3では、固
定電極15A、15Bに相当する電極として、符号18
を使用する。また、図3では、ミラー導体14は、空間
13の中間に平行している状態を示している。このと
き、平行な透明電極12と電極18との間の距離をLと
すると、電極18と透明電極12との間にはE=V0/
L(V/m)の電界が生じる。
【0025】従って、ミラー導体14の表面には1/2
ε(N/m)の静電力が発生するが上下方向に
つりあうためミラー導体14は動かない。しかしなが
ら、この状態は不安定である。
【0026】図4には、平板導体20と、平板導体21
で構成されるコンデンサ22の例を示している。平板導
体21の中心と、平板導体20との距離はdに維持され
るものとする。そして平板導体21は、その両側が平板
導体20に平行な面に対して、±xの傾きをもつものと
する。
【0027】今、平板導体20と21の面積をSとする
とき、このコンデンサ22の静電容量Cは次式で与えら
れる。
【0028】 C=(εS/2x)ln(1+x/d)/(1−x/d) ≒(εS/d){1+(1/3)(x/d)+(1/5)(x/d)} (F) この式から、xの増加すなわち傾きの増加にともない静
電容量が増加することがわかる。このことは、電極に外
部から電位を与えたとき、傾きの増加する方向に静電力
が発生することを意味している。
【0029】従って、図5に示すように透明電極12と
電極18に外部電源により電位V0を与えると、絶縁さ
れた空間13の中でミラー導体14はいずれかの方向に
傾いて停止した状態となり、これが安定状態である。し
たがってこの動作状態は、傾きを保持する効果をもつ
(メカニカルラッチ)。このとき、ミラー導体14の中
心と電極18は距離a離れているとする。ミラー導体1
4の中心と透明電極12の距離はL−aとなる。
【0030】ここで、ミラー導体14の上側の電荷分布
が一様に近くなるように、ミラー導体14と透明電極1
2との距離をミラー導体14と電極18(15A、15
B)との距離に比べて充分大きく配置する。すなわち、L
−a>aとする。
【0031】次に、ミラー導体14の傾き方向、即ち姿
勢の切り替え動作を図6(A),図6(B)、図7
(A)乃至図7(C)を用いて説明する。
【0032】まず、図6(A)に示すように、ミラー導
体14と透明電極12との間の静電容量をC,ミラー
導体14と固定電極15A、15Bとの間の静電容量を各
々C 、Cとすると、図6(B)に示す等価回路とな
る。
【0033】ミラー導体14の上側の電荷分布が一様に
近くなるように、ミラー導体14と透明電極12との距
離をミラー導体14と固定電極15A、15Bとの距離に
比べて充分大きく配置する。
【0034】ここで、図7(A)に示すように固定電極
15A、15B共に0電位で、ミラー導体14は固定電極
15A側に傾いているとする。この状態から、図7
(B)に示すように固定電極15Aに電位V1を与え
る。
【0035】ミラー導体14と透明電極12との間の静
電容量はC,ミラー導体14と固定電極15A、15B
との間の静電容量は各々C、Cであり、等価回路
は、図6(B)に示す回路である。
【0036】この状態で、ミラー導体14の誘導電位v
は次式で与えられる。
【0037】 v=(CV0+CV1)/(C+C+C) ここで、誘導電位vがv=V1となるように外部電源1
6により電位V0を設定したとする。
【0038】このときミラー導体14に静電誘導される
電荷は、各静電容量の電荷をQ、Q 、Q3とすると Q=C(V1−V0) Q=0 Q3=CV1 ミラー導体14の上側にはQの負電荷が発生し、ミラ
ー導体14と透明電極12との距離を充分L−a>aと
なるように設定すればほぼ一様な電荷分布となる。
【0039】一方、図7(B)に示すように、固定電極
15Aには電源17により電位V0、電極15Bには電位
0を与えてあるので、ミラー導体14の下側にはQ3の正
電荷が発生する。しかしこの正電荷は、一様にはならず
に固定電極15B側に強く分布する。ミラー導体14に
発生する電荷は静電誘導によるものであるから総和は0
になるので、Q+Q3=0となる。この電荷によりミラ
ー導体14の上側では単位面積あたりほぼ一様に上側向
きの力が発生し、半分の面積をSとすれば、半分あたり
Fの静電力が発生する。
【0040】F=(Q/(4εS) (N) 一方、ミラー導体14の下側には電極15Bに近い側に
電荷+Q3が集まり、下向きにfの静電力が発生する。
【0041】f=(Q/(2εS) (N) したがって、固定電極15A側では上向きの力 f=F (N) 固定電極15B側では下向きの力 fB=F−f=−F (N) が発生する。すなわち、f、fBにより、図中右回り
のモーメント力となり、図7(C)のようにミラー導体
14は固定電極15B側が下向きの状態に変化し、安定
する。ミラー導体14の電位vをVとしたが、所定の範
囲にあればモーメント力を発生させることができる。
【0042】すなわち、(等価回路での近似解として)
=C(v−V),Q=C(v−V),Q
=Cvとすれば、C側で上向きの力となるための条
件は |Q|<(1/2)|Q| C側で下向きの力となるための条件は (1/2)|Q|<|Q| である。
【0043】上記の条件を満たすように外部電源16、
外部電源17、ミラー導体14と透明電極12、固定電
極15A、固定電極15B間の各静電容量C、C
を設定すればよい。
【0044】上記のようにミラー導体14の姿勢が、図
7(A)に示す状態から図7(B)に示す状態に変化す
ると、ミラー導体14の表面のミラーに照射されている
光の反射光は、図7(A)に示す方向(この方向をオン
とする)から図7(B)に示す方向(この方向をオフと
する)に進行する。
【0045】切り替え時間を最短にするには、図7
(B)の傾き状態切り替えで最大静電力を発生させるよ
うにすればよい。すなわち、この状態で、v=V1とな
るようにV0を設定しておくのがよい。
【0046】このとき、V0=V1(C+C)/C
である。
【0047】図2で説明したように、傾きが切り替わっ
た後は、固定電極15Aの電位V1を0(固定電極15A
と固定電極15Bを同電位とすることである。したがっ
て、0でなく両電極電位をV1にしてもよい。)にして
も同じ傾きの状態を保持する。
【0048】本発明では静電誘導を利用してミラー導体
14に電位を与えている。したがって、ミラー導体14
と透明電極12間の静電容量C,ミラー導体14と固
定電極15A,15B間の各静電容量C、Cの変化
によってミラー導体14の電位も変わる。例えば、上述
したように傾き状態の切り替えで最適になるように外部
電源16,17を設定した場合、ミラー導体14がたま
たま固定電極15A,15Bに平行に最近接状態にあっ
た場合にはモーメント力が発生しない事が起こりうる。
この場合には、静電容量Cが減少し、静電容量C
が増加した状態になっている。従って、外部電源1
6の電圧V0を増加させるか、外部電源17の電圧V1
を減少させるかのリセット動作を行って傾き状態を作っ
た後、通常動作に切り替えれば良い。あるいは、静電容
量C、Cの値が過度に増加しなければよい。
【0049】図8(A)、図7(B)には、本発明の他
の実施の形態を示す。
【0050】図8(A)は、ミラー導体14の下部の中
央付近(回転モーメント軸付近)にミラー導体14自身
に突起14aを形成した例である。また図8(B)は、
ミラー導体14の下部の中央付近(回転モーメント軸付
近)に、空間13から起立した突起(ストッパー)13
aを形成した例である。
【0051】上記の突起14a、ストッパー13aは、
静電容量C、Cの大幅な変化を防止するものであ
り、回転の支点ではない。このため厳密な精度を必要と
しない。
【0052】以上の説明により、図1において、スイッ
チ19A、19Bが入力端子Xを選択しているとき、スイ
ッチ18A、18Bを切り替えて固定電極15A、15B
の電位を交互に切りかえることで、ミラー導体14の傾
きを切り替えることができる。また、スイッチ19A、
19Bを入力端子Y側に切替えて固定電極15A、15B
を一定電位にすれば、そのミラー導体14の状態が保持
される。
【0053】ミラー導体14の表面はミラーであり、図
7(A)、図7(C)に破線で示すように、入射光が反
射する。ミラー導体14の姿勢が図7(A)に示すよう
な姿勢であれば、反射光は、オン出力光となる。また、
固定電極15A、15Bの電位極性を反転させて、ミラー
導体14の姿勢が図7(C)に示すような姿勢であれ
ば、反射光は、オフ出力光となる。
【0054】上記したように、透明電極12に電位V0
を与え、静電誘導によりミラー導体14に電位vが発生
し、固定電極15A、15BにV1又は0の電位を与える
ことで、ミラー導体14に対して任意の向きのモーメン
ト力を発生できる。
【0055】したがって、本発明のセルは、ヒンジフリ
ー(ヒンジ無し)としてもその目的とする動作には全く
影響しない。本発明によれば絶縁空間13にミラー導体
14を入れ、透明電極12、固定電極15A,15Bに
所定の電位を与えるという極めて簡単な構造で、ミラー
角度を制御し、光オン/オフ動作を得ることができる。
また、絶縁空間13、つまり絶縁基板10を透明な樹脂
で構成することで大きな開口率が容易に得られる。
【0056】以上の説明では絶縁空間13の中に配置さ
れる物体としてミラー導体14を用いた。しかし、ミラ
ー導体14に誘導電位(電荷)を与える事ができればよ
いのであるから、ミラー導体14に絶縁を施しても同じ
効果が得られる。
【0057】ミラー導体14としては、10〜30μm
程度の金属ミラーを用いれば、V1=5(V)、V0=1
0〜20(V)としてもμSオーダの姿勢切り替え速度
を得ることができる。したがって、スイッチ18A、1
8B、19A、19B、固定電極15A、15Bを半導
体チップで構成し、その上に絶縁空間13とミラー導体
14、透明電極12を構成してもよい。
【0058】図9に本発明の他の実施の形態を示す。
【0059】固定電極15A、15B側に、これら固定電
極15A,15Bを取り囲むような第4の電極15Cを
配置した例を示す。先に説明したように、本発明の誘導
電荷ミラーの基本的な動作は固定電極15A、15Bに適
宜電位を切り替えて行われる。電極15Cは、一定電位
に保たれ、図9では、電源17に接続され、電位V1と
なっている。このとき電極15Cは、ミラー導体14の
傾きの切り替え動作には直接には寄与しないが、隣接す
る他の同様な構成(セル)からの影響を低減する静電シ
ールドに有効である。すなわち、この発明の誘導電荷ミ
ラーは、固定電極15A、15Bのほかに、さらに電極1
5C等の追加することが可能である。
【0060】図10には、本発明の別の実施例を示す。
【0061】透明電極12、ミラー導体14、下部の固
定電極15A、15Bの基本構成は図1の実施例と同じ
である。したがって、図1に示した構成と同一部分に
は、図1と同一符号を付している。異なるのは図1の絶
縁空間3の代わりに、導体隔壁30A、30Bで挟まれ
た空間30を構成し、この空間13の中にミラー導体1
4が設置されていることである。導体隔壁30A、30
Bは、電位V0より高電位となるように、電源17の電
位V1を与えられる。この構成ではミラー導体14が導
体隔壁30A、30Bと接触している時にはこのミラー
導体14に電源17が電気的に接続され電位V1が与え
られる。ミラー導体14が導体隔壁30A、30Bと非
接触のときには主に透明電極12と固定電極15A、1
5Bによる静電誘導により電位が与えられ、先に説明し
たようにミラー導体14の傾き切り替え動作が行われ
る。
【0062】図11には、図10の実施の形態におい
て、絶縁基板10の裏面にドライブ回路を登載した半導
体チップを取り付けた際の等価的な構成を示している。
また、各部の寸法や、角度の具体的数値例も示してい
る。
【0063】絶縁基板10の裏面には、例えばパターン
印刷により、固定電極15A,15Bが形成されてい
る。また空間13の底面の中央部には、線状に突起13
aが形成され、ミラー導体14が必要以上に空間13の
底面に接近しないように対策が施されている。また図1
1では、ミラー導体14が傾いたときの角度10°、ミ
ラー導体14の端部の移動距離4μmを示している。さ
らに、導体(金属ミラー)14によって反射される反射
光と、入射光との角度の例を示している。出力光(O
N)の場合は、20°であり、出力光(OFF)の場合
は、60°である。さらに、ミラー導体14の中心か
ら、透明電極12までの距離は20μmである。
【0064】スイッチ18A,18Bは、Dタイプフリ
ップフロップで構成され、その非反転出力Qと、/Q
(Qの反転出力)がNOR回路19A、19B(先の実
施例のスイッチ19A,19Bに対応する)の各入力端
子Xにそれぞれ供給される。メカニカル信号が“0”の
時、Dタイプフリップフロップの出力が電極15A,1
5Bに供給される。出力光のオン状態を得るためには、
データが“1”とされる。また出力光のオフ状態を得る
ためには、データが“0”とされる。
【0065】両電極15A、15Bを同電位にする場合
には、メカニカルラッチ信号がハイレベル“1”に設定
され、データに係わらず一定の傾きを保持する。
【0066】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によると、
静電力で動作する回転ミラーをヒンジフリーとし、簡易
な構造で大きな開口率を実現し、製造性の容易な誘導電
荷ミラーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る誘導電荷ミラーの基本
構成を説明するために示した横断面図。
【図2】図1の誘導電荷ミーを上からみた断面図。
【図3】本発明の基本的な動作原理を分かりやすくする
ために、固定電極15A,15B、11が同電位のとき
の状態を説明する図。
【図4】本発明の基本的な動作を理解しやすいように、
平板導体21と20との間の静電容量を説明するために
示した図。
【図5】本発明の基本的な動作原理を分かりやすくする
ために、導体14の姿勢のラッチ動作を説明するために
示した図。
【図6】本発明の誘導電荷ミラーのセルにおける電極間
静電容量と、その等価回路を示す図。
【図7】本発明の誘導電荷ミラーの導体14の姿勢切替
え動作を説明するために示した図。
【図8】本発明の誘導電荷ミラーの導体14の他の実施
例及び空間13の他の実施例を示す図。
【図9】本発明の誘導電荷ミラーの他の実施の形態を示
す図。
【図10】本発明の誘導電荷ミラーの更に他の実施の形
態を示す図。
【図11】本発明の誘導電荷ミラーのまた他の実施の形
態を示す図。
【図12】従来の誘導電荷ミーの構成を示す分解斜視
図。
【符号の説明】
10…基板、11…ガラス基板、12…透明電極、13
…空間、14…ミラー導体、15A、15B…固定電
極、16…外部電源、17…電源、18A,18B…ス
イッチ、19A,19B…スイッチ。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、 前記絶縁基板の上面に構成され、少なくとも一部が絶縁
    物で囲まれた空間と、 前記空間の平面面積より小さく、この空間内に傾斜自在
    に配置された平面状のミラー導体と、 前記空間及び前記ミラー導体の上面を覆う透明電極と、 前記空間の下面側に配置され、かつ前記ミラー導体の面
    積を2分する位置に対応して配置された第1、第2の固定
    電極と、 前記透明電極に第1の電位を与える手段と、 前記ミラー導体の傾斜角度を切替えるために、前記第
    1、第2の固定電極にそれぞれ第2と第3の電位を交互に与
    える手段とを具備し、前記ミラー導体と前記透明電極間
    の距離は前記ミラー導体と前記第1、第2の固定電極間の
    距離よりも大きく設定されていることを特徴とする誘導
    電荷ミラー。
  2. 【請求項2】 絶縁基板と、 前記絶縁基板の上面に構成され、少なくとも一部が絶縁
    物で囲まれた空間と、 前記空間の平面面積より小さく、この空間内に傾斜自在
    に配置された平面状のミラー導体と、 前記空間及び前記ミラー導体の上面を覆う透明電極と、 前記空間の下面側に配置され、かつ前記ミラー導体の面
    積を2分する位置に対応して配置された第1、第2の固定
    電極と、 前記透明電極に第1の電位を与える手段と、 前記ミラー導体の傾斜角度を切替えるために、前記第
    1、第2の固定電極にそれぞれ第2と第3の電位を交互に与
    える手段と前記ミラー導体の傾斜角度を保持するため
    に、前記第1、第2の固定電極に同時にそれぞれ同じ電位
    を与える第3の手段と、 を具備し、前記ミラー導体と前記透明電極間の距離は前
    記ミラー導体と前記第1、第2の固定電極間の距離よりも
    大きく設定されていることを特徴とする誘導電荷ミラ
    ー。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記第1の固定電極に与えられる前記第2の電位をV1と
    し、 前記透明電極と前記ミラー導体との間の静電容量をC
    、前記ミラー導体と前記第2の固定電極との間の静
    電容量をCとしたとき、 前記透明電極に与えられる前記第1の電位をV0を、以
    下の式に設定することを特徴とする誘導電荷ミラー。 V0=V1(C+C)/C
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、 前記ミラー導体の下面の中央付近あるいは前記空間の前
    記固定電極側の中央付近に突起したストッパを形成して
    いることを特徴とする誘導電荷ミラー。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、 前記第1と第2の固定電極を間隔をおいて取り囲みシール
    ド効果をもつ第3の固定電極を設けたことを特徴とする
    誘導電荷ミラー。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記第1と第2の固定電極に対して、第2の電位と第3の電
    位を交互に与える手段は、前記絶縁基板の裏に登載され
    た半導体チップに構築されていることを特徴とする誘導
    電荷ミラー。
  7. 【請求項7】 請求項2において、 少なくとも前記第2及び第3の手段は、前記絶縁基板の裏
    に登載された半導体チップに構築されていることを特徴
    とする誘導電荷ミラー。
  8. 【請求項8】 請求項1または2において、 前記透明電極は、ガラス基板に設けられていることを特
    徴とする誘導電荷ミラー。
  9. 【請求項9】 請求項1または2において、 前記空間は、前記絶縁物に囲まれていることを特徴とす
    る誘導電荷ミラー。
  10. 【請求項10】 請求項1または2において、 前記空間は、前記絶縁物と導体により囲まれていること
    を特徴とする誘導電荷ミラー。
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