JP3409712B2 - 傾斜機能材料の製造方法、ランプ用封止体およびその製造方法、並びにランプ - Google Patents

傾斜機能材料の製造方法、ランプ用封止体およびその製造方法、並びにランプ

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JP3409712B2 JP29529298A JP29529298A JP3409712B2 JP 3409712 B2 JP3409712 B2 JP 3409712B2 JP 29529298 A JP29529298 A JP 29529298A JP 29529298 A JP29529298 A JP 29529298A JP 3409712 B2 JP3409712 B2 JP 3409712B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、傾斜機能材料の製
造方法、ランプ用封止体およびその製造方法、並びにラ
ンプに関する。
【0002】
【従来の技術】傾斜機能材料は、例えば金属よりなる導
電性無機物質成分と金属酸化物よりなる絶縁性無機物質
成分との混合焼結体により構成され、特定の一方向に向
かうに従って導電性無機物質成分濃度が傾斜的または段
階的に変化することにより、導電性無機物質成分濃度が
高い導電性部分と、導電性無機物質成分濃度が零または
当該濃度が低い絶縁性部分とが、異なる個所に位置され
た一体の固体材料であり、例えばランプのシール部の構
成において、電流供給路を形成する封止体として好適に
用いられる。
【0003】従来、このような傾斜機能材料を製造する
方法としては、乾式法が有利に利用されている。この乾
式法においては、例えばモリブデンよりなる導電性無機
物質粉末と、例えばシリカよりなる絶縁性無機物質粉末
とを異なる割合で混合することにより、導電性無機物質
粉末の含有割合が異なる複数の混合粉末を調製してお
き、通常、成形用の金型内に、先ず導電性無機物質粉末
を含有しない絶縁性無機物質粉末のみを重力を利用して
充填して絶縁性無機物質粉末層を形成し、その上に、導
電性無機物質粉末濃度が最も低い混合粉末から順に層状
に充填して混合粉末層の複数を形成して粉末積層体を形
成する。そして、このようにして得られる粉末積層体を
加熱焼成して一体の焼結体とすることにより、各々にお
いては均一な導電性無機物質成分濃度を有する構成層の
複数が、下から上に向かうに従って導電性無機物質成分
濃度が順次に段階的に高くなるよう積層された傾斜機能
材料が製造される。
【0004】而して、このような傾斜機能材料を実際に
ランプ用封止体として用いる場合には、当該傾斜機能材
料にリード棒を電気的に接続された状態で連結すること
が必要である。これを達成するために、従前において
は、粉末積層体を仮焼結して得られる仮焼結体に、その
端面から積層方向に伸びるリード棒挿入用孔を、例えば
切削ドリルを用いる切削加工により形成し、これにリー
ド棒の一端側部分を挿入し、この状態で粉末積層体を加
熱焼成して本焼結処理することにより、当該リード棒を
傾斜機能材料に一体に固着させてランプ用封止体を製造
する方法が利用されてきた。
【0005】然るに、上記の方法では、仮焼結体の切削
加工が必要である点で製造上相当に不利であることか
ら、粉末積層体を形成するための成形用金型に、その底
面部から上方に突出するよう棒状の孔形成用成型部材を
立設し、この金型を用いて粉末積層体を形成し、孔形成
用成型部材を除去することによりリード棒挿入用孔を形
成する傾斜機能材料の製造方法が提案されている。
【0006】しかしながら、このような方法によって得
られるランプ用封止体によるランプでは、傾斜機能材料
に挿入固着されたリード棒の基端側部分の先端部付近に
おいて、当該傾斜機能材料にクラックが相当の頻度で発
生する、という問題があることが見出された。この問題
の原因について研究したところ、傾斜機能材料におい
て、リード棒の基端側部分の先端部が位置される層は、
十分な電気的な接続を達成するために、導電性無機物質
成分濃度が例えば20体積%以上のような実質的に導電
性を有する層であることが必要であるが、実際には、当
該基端側部分の先端部が接する層部分には、局所的に絶
縁性無機物質成分よりなる領域が形成されていることが
判明した。
【0007】これは、傾斜機能材料の製造において、成
形用金型内に最初に絶縁性無機物質粉末が重力を利用し
て充填されるが、このときに、孔形成用成型部材の平坦
な上端面に絶縁性無機物質粉末が堆積することが原因で
ある。すなわち、傾斜機能材料の孔の底壁部には、リー
ド棒の基端側部分の先端部に接する状態で、局所的に熱
膨張率が異なる絶縁性無機物質成分領域が形成されてし
まい、この領域では当然のことながら電気的抵抗が大き
く、また当該領域はその周囲と組成状態が異なるため
に、リード棒が高温となると、大きな熱応力が発生し、
これらが原因となって傾斜機能材料にクラックが発生す
るものと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な知見に基づいてなされたものであって、その目的は、
積層方向に伸びる孔の底壁部に局所的に熱膨張率の異な
る領域を有さず、孔を包囲する部分に局所的な大きな熱
応力が生ずることがなく、従って、十分な熱的耐久性を
有する傾斜機能材料を、確実にかつ有利に製造すること
のできる方法を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、上記のような傾斜機
能材料とリード棒とが一体に固着され、リード棒が高温
となった場合にも、温度分布がなだらかに傾斜したもの
となり、従って局所的に大きな熱応力が生ずることのな
いランプ用封止体を提供すること、並びにそのようなラ
ンプ用封止体を、確実にかつ有利に製造することのでき
る方法を提供することにある。
【0010】更に、本発明の目的は、上記のようなラン
プ用封止体により気密封止構造が形成されてなり、安定
な動作特性と長い使用寿命とを有するランプを提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の傾斜機能材料
製造方法は、尖頭状の先端部を有する棒状の孔形成用成
型部材が底面部に立設された成形用金型内に、絶縁性無
機物質粉末を充填して絶縁性無機物質粉末層を形成し、
導電性無機物質粉末と絶縁性無機物質粉末とを所定の比
率で混合することによって調製された、導電性無機物質
粉末の割合が異なる複数の混合粉末を、導電性無機物質
粉末の割合が小さいものから順に成形型内に充填するこ
とにより、前記絶縁性無機物質粉末層上に、上方に向か
うに従って順次に導電性無機物質粉末の割合が増大する
混合粉末層の複数を積層して形成し、 この積層された粉
末層を一体に加圧成形した後、前記孔形成用成型部材を
除去することにより、孔を有する加圧成型体を得る工程
を有することを特徴とする。
【0012】ここに、孔形成用成型部材の先端部が円錐
形であり、その頂部の開き角度が20〜100度である
ことが好ましい。
【0013】本発明のランプ用封止体は、絶縁性無機物
質層と、各々導電性無機物質成分と絶縁性無機物質成分
との混合物からなる複数の混合物層とが積層されてな
り、混合物層の各々は、前記絶縁性無機物質層に隣接す
るものから順に導電性無機物質成分の割合が段階的に増
大する積層体から構成され、絶縁性無機物質層の外面に
開口して積層方向に伸び、先端部が尖頭状の空間を区画
する孔が形成されている傾斜機能材料と、この傾斜機能
材料の孔内に基端側部分が挿入されて一体に固着された
リード棒とを有してなり、当該リード棒の基端側部分の
先端部が、前記傾斜機能材料の孔の形状と適合する尖頭
状であることを特徴とする。ここに、リード棒は、傾斜
機能材料から突出して伸びる先端側部分の外径が、基端
側部分の外径より大きい構成とすることが好ましい。
【0014】本発明のランプ用封止体の製造方法は、上
記の方法によって製造された加圧成型体の孔内にリード
棒の基端側部分を挿入し、この状態で、当該加圧成型体
の焼結処理を行うことにより、焼結体よりなる傾斜機能
材料にリード棒が一体に固着されてなるランプ用封止体
を得ることを特徴とする。
【0015】本発明のランプは、上記のランプ用封止体
により、気密封止構造が形成されてなることを特徴とす
る。
【0016】
【作用】本発明の傾斜機能材料の製造方法では、乾式法
による傾斜機能材料の製造において、先端部が尖頭状と
された孔形成用成型部材が立設された成形型を利用する
ので、孔の底壁部に局所的に熱膨張率の異なる領域が形
成されることがなく、当該孔の先端部における形状の変
化が当該傾斜機能材料の積層方向において緩やかであ
り、従って当該孔の先端部を包囲する部分における温度
分布の変化も緩やかであるため、局所的に大きな熱応力
が生ずることがない傾斜機能材料を製造することができ
る。
【0017】そして、孔形成用成型部材の先端部が円錐
形であってその頂点の開き角度が20〜100度である
ことにより、上記の作用効果が確実に得られる。
【0018】本発明のランプ用封止体では、上記の傾斜
機能材料の孔内に挿入された、リード棒の基端側部分の
先端部が、当該傾斜機能材料の孔の形状と適合する尖頭
状であるため、両者の固着状態または接続状態が緊密な
ものとなり、更に、両者の境界面がリード棒の軸方向
(長さ方向)に斜面状となっているため、リード棒が高
温となった場合にも、リード棒の基端側部分の先端部を
包囲する部分における温度分布の変化が緩やかであるた
め、傾斜機能材料に局所的に大きな熱応力が生ずること
がない。
【0019】また、本発明のランプ用封止体では、傾斜
機能材料の孔内に挿入されているリード棒の基端側部分
の外径が小さいことにより、それ自体の温度変化による
熱膨張の程度が小さく抑制されるので、当該基端側部分
を包囲する傾斜機能材料に生ずる応力を小さくすること
ができる。
【0020】本発明のランプ用封止体の製造方法では、
上記の方法によって製造された加圧成型体の孔内にリー
ド棒の基端側部分を挿入し、この状態で、当該加圧成型
体の焼結処理を行うことにより、焼結体よりなる傾斜機
能材料にリード棒が一体に固着され、上記の作用効果を
有するランプ用封止体を有利に、かつ確実に製造するこ
とができる。
【0021】本発明のランプでは、上記のランプ用封止
体により、熱的に安定な気密封止構造が形成され、従っ
て安定な動作特性が得られると共に、使用寿命を長くす
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。図1は、本発明による傾斜機能材料の構成の一例
を示す説明用断面図である。この傾斜機能材料10にお
いては、最下層に位置する絶縁性無機物質層11と、こ
の絶縁性無機物質層11上に積層された、絶縁性無機物
質成分と導電性無機物質成分との均一な混合物からなる
複数の混合物層12とから構成され、特定の一方向(図
では上方)に向かうに従って導電性無機物質成分濃度が
傾斜的または段階的に増大する状態に積層されている。
【0023】そして、絶縁性無機物質層11の外端面に
開口して上方に伸び、絶縁性無機物質層11および混合
物層12の下方部分におけるいくつかの層を貫通する電
極棒挿入用孔13が形成されている。この電極棒挿入用
孔13は、先端部13Aが円錐形の空間を区画する形状
を有し、換言すれば、すり鉢状の底壁部を有する。一
方、最上層に位置する混合物層12の外端面に開口して
下方に伸び、混合物層12の上方部分におけるいくつか
の層を貫通する外部リード棒挿入用孔14が形成されて
いる。
【0024】ここに、絶縁性無機物質成分として好適に
用いられる材質の具体例としては、例えばシリカガラ
ス、石英(SiO2 )、アルミナ(Al2 3 )、ジル
コニア(ZrO2 )、マグネシア(MgO)、炭化けい
素(SiC)、炭化チタン(TiC)、窒化けい素(S
3 4 )、酸窒化アルミニウム(AlON)などが挙
げられる。また、導電性無機物質成分として好適に用い
られる材質の具体例としては、例えばモリブデン、ニッ
ケル、タングステン、タンタル、クロム、白金、亜鉛な
どが挙げられる。以上の導電性無機物質粉末および絶縁
性無機物質粉末は、いずれも高純度であることが必要で
あり、例えば99.9%以上のものが好ましく用いられ
る。また導電性無機物質粉末および絶縁性無機物質粉末
の平均粒径は、いずれも0.01〜10.0μm、特に
0.1〜5.0μmであることが好ましい。
【0025】電極棒挿入用孔13の形状は、例えば外径
が0.3〜3.0mm、長さが10〜20mmとされ、
外部リード棒用孔14の形状は、例えば外径が0.3〜
3.0mm、長さが5〜10mmとされる。絶縁性無機
物質層11から伸びる電極棒挿入用孔13の先端部は、
導電性無機物質成分の含有割合が20体積%以上である
構成層にまで達していることが好ましく、40体積%以
上である構成層にまで達していることが更に好ましい。
なお、電極棒挿入用孔13の先端部13Aの空間の形状
は、尖頭状であればよく、円錐状以外の形状であっても
よい。
【0026】本発明において、傾斜機能材料は次のよう
にして製造される。図2は、本発明の傾斜機能材料を製
造する方法を示す説明用断面図である。この図におい
て、円柱状の成型空間を有する成形用金型20の底部材
21の中央には、先端部23Aが円錐形の尖頭状とされ
た棒状の下部孔形成用成型部材23が鉛直方向上向きに
伸びるよう立設されている。一方、加圧用部材22の下
面の中央には、棒状の上部孔形成用成型部材24が鉛直
方向下向きに伸びるよう設置されている。
【0027】下部孔形成用成型部材23および上部孔形
成用成型部材24の材料としては、金型を構成するため
の金属材料、その他を用いることができるが、後述する
仮焼結工程における加熱処理によって蒸発して消失す
る、例えば有機高分子物質を用いることができる。当該
有機高分子物質の具体例としては、例えばアクリル系樹
脂、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの合成樹脂を挙
げることができるが、特に消失した後に何も固形残留物
を生じないものが好ましい。
【0028】下部孔形成用成型部材23および上部孔形
成用成型部材24の形状、例えば外径および長さは、後
述するように、封止体材料においてそれらに対応した形
状の電極棒挿入用孔あるいは外部リード棒挿入用孔が形
成されるため、目的とする電極棒挿入用孔あるいは外部
リード棒挿入用孔に求められる形状によって決定され
る。例えば、電極棒挿入用孔13のための下部孔形成用
成型部材23の一例では、外径が0.3〜3mm、長さ
が5〜20mmであり、一方、外部リード棒挿入用孔1
4のための上部孔形成用成型部材24の一例では、外径
が0.3〜3mm、長さが2〜5mmである。
【0029】本発明においては、下部孔形成用成型部材
23の先端部23Aの形状が尖頭状とされる。ここに
「尖頭状」とは、当該下部孔形成用成型部材23を構成
する円柱棒状体の先端部の外表面が当該棒状体の軸に対
して傾斜して、例えば図3(a)に示すように外径が先
端に向かうに従って次第に径が小さくなる円錐形先端部
23aを有する形状、図3(b)に示すように軸に斜め
に交わる平面によって切除された状態の竹槍状先端部2
3bを有する形状、またはこれらに準ずる形状をいう
が、先端部は鋭利であるものに限られず、砲弾状に丸み
を帯びていてもよい。そして、先端部が円錐形先端部2
3aとされる場合には、その頂部の開き角度αの大きさ
は、例えば20〜100度の範囲となるようにすること
が好ましく、30〜60度の範囲が更に好ましいとされ
る。
【0030】下部孔形成用成型部材23を金型20の底
部材21に固定するための手段または上部孔形成用成型
部材24を加圧用部材22に固定するための手段は、特
に限定されるものではなく、自由に選定することができ
る。それらの孔形成用成型部材が支持体から離脱可能で
あってもよい場合もある。
【0031】以上のような下部孔形成用成型部材23が
底部材21に設けられた成形用金型20を用いること以
外は、従来と同様にして傾斜機能材料を製造する。すな
わち、当該金型20内に、先ず、例えばシリカよりなる
絶縁性無機物質粉末を重力を利用して落下させて充填
し、必要に応じて加圧して層状体とすることにより、底
部材21上に絶縁性無機物質粉末層25を形成する。一
方、例えばモリブデンよりなる導電性無機物質粉末と、
シリカよりなる絶縁性無機物質粉末とを異なる割合で混
合することにより、導電性無機物質粉末の含有割合が異
なる複数の混合粉末を調製しておく。そして、導電性無
機物質粉末濃度が最も低い混合粉末から順に金型20内
に層状に充填し、必要に応じて加圧して層状体とするこ
とにより、上記の絶縁性無機物質粉末層25上に、混合
粉末層26の複数を形成して粉末積層体を形成する。こ
こに形成される粉末積層体は、その下面から、下部孔形
成用成型部材23が上方に突入するよう埋没した状態と
なる。
【0032】このようにして、所要の粉末積層体が形成
された状態で、加圧用部材22が降下され、これによ
り、当該加圧用部材22に固定された上部孔形成用成型
部材24が粉末積層体の上面から下方に突入される。そ
して、更に当該粉末積層体が加圧用部材22により上方
から加圧され、これにより、加圧成型体である積層成型
体が形成される。
【0033】積層成型体の長さ、直径、各々の構成層の
厚みおよび構成層の数は特に限定されるものではなく、
実際の当該傾斜機能材料の用途によって適宜選定され
る。代表的には、例えば長さは10〜40mm、直径は
2〜15mmであり、各構成層の厚みは導電性無機物質
成分濃度によって異なるものとされるがいずれも0.5
〜2mmの範囲内であり、構成層の数は10〜20層と
される。
【0034】金型20から取り出された積層成型体は、
例えば、下部孔形成用成型部材23および上部孔形成用
成型部材24が除去されると、基本的に図1に示した形
態を有するものとなる。この積層成型体は次に焼結体形
成工程に付される。この焼結体形成工程では、積層成型
体に対して、非酸化性ガス雰囲気中において例えば10
00〜1200℃を最高加熱温度とする加熱処理が行わ
れる。下部孔形成用成型部材23および上部孔形成用成
型部材24の全部が例えば有機高分子物質で構成されて
いる場合には、それらが存在するままの積層成型体を加
熱処理することにより、その全部が熱分解などによって
蒸発して消失させることができる。
【0035】このようにして、先端部13Aの空間の形
状が、下部孔形成用成型部材23の先端部の尖頭状に対
応して尖頭状とされた電極棒挿入用孔13、および外部
リード棒挿入用孔14が両端面から軸方向に伸びるよう
形成された、図1に示された本発明の傾斜機能材料10
が形成される。
【0036】この傾斜機能材料の製造方法によれば、下
部孔形成用成形部材23の先端部23Aが尖頭状である
ため、絶縁性無機物質粉末またはこれと導電性無機物質
粉末との混合粉末を金型20内に充填するときに、それ
らの粉末が下部孔形成用成形部材23の先端面上に堆積
することがなく滑り落ちるので、得られる傾斜機能材料
においては、特に電極棒挿入用孔13の底壁部に、局所
的に熱膨張率が異なる領域が形成されることがない。
【0037】本発明の傾斜機能材料の製造方法において
は、種々の変更を加えることができる。例えば、外部リ
ード棒挿入用孔14の先端部の空間の形状を尖頭状とす
ることができる。この場合には、上部孔形成用成型部材
24の先端部を尖頭状とすればよい。また、下部孔形成
用成形部材23は、その全体が単一の材料によって構成
されていてもよいが、例えば耐熱性の芯部分と、この芯
部分の外周面に形成された、仮焼結工程における加熱に
よって蒸発して消失する物質よりなる表面層部分とによ
り構成される複合材料を用いることもできる。芯部分の
材質としては、例えばカーボンブラック(グラファイ
ト)、超硬度合金、焼入れ鋼などの高融点金属、各種の
セラミックなどの耐熱性材料などを用いることができ
る。この場合には、表面層部分が消失することにより、
芯部分の除去作業が容易となる。
【0038】図4は、本発明のランプ用封止体の構成の
一例を示す説明用断面図である。このランプ用封止体3
0は、上記の方法によって得られた電極棒挿入用孔13
および外部リード棒挿入用孔14を有する傾斜機能材料
10からなる封止部材34が用いられる。具体的には、
封止部材34の電極棒挿入用孔13内に、先端部に放電
電極31が形成される電極棒32の基端側部分32Aが
挿入されて固着されていると共に、外部リード棒挿入用
孔14内に外部リード棒35の一端側部分が挿入されて
固着されており、電極棒32、封止部材34および外部
リード棒35が一体のものとされている。
【0039】電極棒32は、例えば外径が0.4〜4.
0mmのタングステン線とされ、その基端側部分32A
の形状は、傾斜機能材料10の電極棒挿入用孔13に適
合する形状とされ、その先端部32Bは、特に下部孔形
成用成形部材23の先端部23Aと基本的に同一の尖頭
状の形状、例えば円錐形とされる。この場合には、当該
頂部の開き角度は20〜100度の範囲とされ、好まし
くは30〜60度の範囲である。また、円錐形状部分の
長さは、例えば0.6mmとされる。一方、外部リード
棒35は、例えば外径が0.3〜3.0mmのタングス
テン線またはモリブデン線などの金属線からなるものと
される。
【0040】本発明のランプ用封止体は次のようにして
製造される。すなわち、図2によって説明したところに
従って、一端に位置する絶縁性無機物質粉末層25と、
これに積層された混合粉末層26の複数とによる粉末積
層体を形成し、加圧成型体である積層成型体を形成し、
この積層成型体を仮焼結する。この仮焼結工程では、積
層成型体に対して非酸化性ガス雰囲気中において例えば
1000〜1200℃を最高加熱温度とする加熱処理が
行われ、これにより、図1に示されているものと同様
に、先端部の空間の形状が尖頭状である電極棒挿入用孔
13および外部リード棒挿入用孔14がその両端面から
軸方向に伸びるよう形成された仮焼結体である封止体材
料が形成される。
【0041】この封止体材料の電極棒挿入用孔13内
に、先端部に放電電極31が形成される電極棒32の基
端側部分32Aが挿入されると共に、外部リード棒挿入
用孔14内に外部リード棒35の一端側部分が挿入さ
れ、この状態で、上記の仮焼結工程における温度より高
い温度で加熱されることにより、封止体材料の本焼結が
行われる。この本焼結処理は、非酸化性ガス雰囲気中ま
たは例えば10-3Pa以下の減圧雰囲気で行われ、その
加熱は、例えば最高温度が1500〜2000℃となる
条件で実行される。その結果、仮焼結体であった封止体
材料が最終的に焼結体よりなる傾斜機能材料とされると
同時に、図4に示されているように、当該傾斜機能材料
よりなる封止部材34に、電極棒32および外部リード
棒35がいわゆる焼き嵌めによって一体的に固着されて
結合されてなる、ランプ用封止体30が製造される。
【0042】このランプ用封止体30では、電極棒32
の基端側部分32Aの先端部は、封止部材34を構成す
る傾斜機能材料において、導電性無機物質成分濃度が2
0体積%以上、好ましくは40体積%以上の層部分に位
置されることが望ましい。これにより、当該電極棒32
と封止体材料34との電気的な接続状態が十分なものと
なる。
【0043】このような構成のランプ用封止体によれ
ば、封止部材34に形成されている電極棒挿入用孔13
の先端部13Aの形状が尖頭状であるため、これに適合
する尖頭状の先端部32Bを有する電極棒32の基端側
部分32Aが当該電極棒挿入用孔13内に突き当たるま
で挿入されると、当該先端部における両者の境界面が電
極棒32の軸方向(長さ方向)に斜面状となっているた
め、封止部材34の当該方向における温度分布がなだら
かに傾斜したものとなり、従って大きな熱歪みが生ずる
ことが防止される。
【0044】また、電極棒32の基端側部分32Aが尖
頭状の先端部32Bを有することにより、当該基端側部
分32Aを電極棒挿入用孔13内に挿入する作業がきわ
めて容易となる。このことは、電極棒挿入用孔13の内
径と電極棒32の外径とが適合されたものとされている
ので、また傾斜機能材料よりなる封止体を用いるランプ
が一般に小型のものであることから、実際の作業工程に
おいてきわめて大きな利点となる。
【0045】本発明のランプ用封止体の製造方法におい
ては、種々の変更を加えることができる。例えば、封止
部材34の電極棒挿入用孔13内に電極棒を挿入するに
際して、電極棒挿入用孔13の底部に、傾斜機能材料を
構成する導電性無機物質粉末例えばモリブデン粉末の少
量を充填しておくと、挿入された電極棒32の先端部
と、当該電極棒挿入用孔13の底壁面との間に間隙が生
ずることが確実に防止されるため、電極棒32と封止部
材34とを緊密に固着させることができる。この場合に
は、局部的な導電性無機物質成分の領域が形成されるこ
ととなるが、この領域は熱および電気の伝導性が高いも
のであるから、それによる不都合はなく、むしろ熱の伝
導性が高いことにより、傾斜機能材料に生ずる熱歪を小
さなものとすることができる。
【0046】図5は、本発明のランプ用封止体の構成の
他の例を示す説明用断面図である。このランプ用封止体
30においては、電極棒は、先端に放電電極31が形成
される大径電極棒部分33Aと、これに続く小径基端側
部分33Bとからなり、当該小径基端側部分33Bの全
体が、封止部材34の電極棒挿入用孔13内に挿入され
た状態で固着されている。その他の構成は図4に示す例
と同様である。このような構成においては、小径基端側
部分33Bの外径は、大径電極棒部分33Aの外径の1
/2以上であることが好ましく、例えば大径電極棒部分
33Aの外径が0.4〜4.0mmの場合に、0.2〜
2.0mmとされる。
【0047】この例におけるように、封止部材34に挿
入される電極棒の基端側部分を小径とすることにより、
温度の変化によって生ずる当該基端側部分の熱膨張の程
度が絶対値として小さくなり、従って封止部材34に生
ずる応力を小さくすることができると共に、放電電極3
1が形成される大径電極棒部分33Aには十分大きな熱
容量を得ることができて放電電極31の温度状態の安定
性を向上させることができ、その結果、放電状態を安定
なものとすることができる。
【0048】図6は、本発明のランプ用封止体の構成の
更に他の例を示す説明用断面図である。このランプ用封
止体30においては、電極棒は、先端に放電電極31が
形成される大径電極棒部分33Aと、これに続く小径基
端側部分33Bとからなり、当該小径基端側部分33B
の全体と、これに続く大径電極棒部分33Aの一部が封
止部材34の電極棒挿入用孔13内に挿入された状態で
固着されている。その他の構成は図4に示す例と同様で
ある。この例においても、図5の例と同様の作用効果を
得ることができる。
【0049】図7は、本発明による傾斜機能材料製封止
体を用いた放電ランプの一例を示す説明用断面図であ
る。この図において、40はシリカガラスよりなる発光
管部、41は封止体、46は放電電極、43は電極棒で
ある。この封止体41は、その一端側に絶縁性部分44
を有すると共に他端側に導電性部分45を有しており、
従って当該封止体41の一端側部分が発光管部40の封
止管部42内に挿入された上で、当該封止管部42が当
該絶縁性部分44の外周面に溶着されて気密シールが形
成されている。この構造においては、外部リード棒47
から、封止体41を構成する傾斜機能材料の導電性部分
45を介して、電極棒43および放電電極46に到る電
気導入用経路が形成されている。
【0050】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。 <実施例1>純度99.99%、平均粒径1.0μmの
モリブデン粉末と、純度99.99%、平均粒径5.6
μmのシリカ粉末とを材料粉末として用い、種々の導電
性無機物質成分濃度を有する混合粉末を調製した。ま
た、各構成層形成用粉末には、滑剤兼バインダーとして
ステアリン酸を5.0重量%の割合で添加した。
【0051】内径3.0mmの内部空間を有する金型の
底部材の中央に、金型を構成する金属材料よりなる外径
0.6mm、長さ11.0mmの下部孔形成用成形部材
を上方に突出する状態で固定して設けた。この下部孔形
成用成形部材は、頂部の開き角度が約60度の円錐形の
先端部を有するものである。この金型内に、シリカ粉末
または混合粉末を、導電性無機物質成分濃度(モリブデ
ン濃度)が低いものから順に充填して積層させ、合計1
2層の粉末積層体を形成した。一方、加圧用部材の下面
の中央には、金型を構成する金属材料よりなる外径0.
6mm、長さ3.0mmの上部孔形成用成形部材を下方
に突出する状態で固定して設けておき、この加圧用部材
を粉末積層体の上面に押し当てて更に上部孔形成用成形
部材を最上層から内方に押入し、加圧用部材の下面を粉
末積層体の上面に当接させた。
【0052】この状態から、最終圧力が1.5×108
Pa(1.5ton/cm2 )となる状態で粉末積層体
を加圧し、これにより、積層成型体に下部孔形成用成形
部材および上部孔形成用成形部材が結合されてなる複合
成型体を形成した。この複合成型体の外径は3.0m
m、長さは15.0mmであった。
【0053】この複合成型体を焼成炉内に入れ、水素ガ
ス雰囲気中において約1000〜1200℃まで加熱す
ることにより、積層成型体を仮焼結し、混合粉末に添加
したバインダーを消失させ、これにより、外部リード棒
挿入用孔および電極棒挿入用孔が両端部に形成された円
柱状の封止体材料を得た。
【0054】次に、この封止体材料の外部リード棒挿入
用孔内に外径0.5mm、長さ8.0mmの外部リード
棒の一端部を挿入深さ3.0mmで挿入する一方、電極
棒挿入用孔内に、先端部が直径0.08mmのタングス
テン線を巻き付けることによって形成された放電電極を
有し、基端部が開き角60度の概略円錐状である外径
0.6mm、長さ15.0mmの電極棒の基端部を挿入
深さ10.0mmで挿入し、10-3Pa以下の真空雰囲
気中にて加熱し、約1700℃の温度に約10分間保持
した後炉中にて冷却し、もって仮焼結体を本焼結処理す
ることにより、円柱状の傾斜機能材料の両端から外部リ
ード棒および電極棒が伸び出した状態のランプ用封止体
を製造した。
【0055】以上のようにして得られたランプ用封止体
を用い、図7の構成に従い、発光管部における発光空間
の直径が11.0mm、管軸方向距離が11.0mm、
封止管部の内径が3.1mm、電極管距離が1.5mm
であり、発光物質として水銀40mg、バッファガスと
してアルゴン300Torrが封入されてなる、定格ラ
ンプ電力が100Wの超高圧水銀ランプを製造した。
【0056】このようにして作製された放電ランプ30
本について、定格点灯条件で連続点灯テストを行ったと
ころ、いずれのものも、点灯時間が2000時間を超え
てもなお安定な放電特性が得られ、長い使用寿命が得ら
れることが確認された。一方、下部孔形成用成形部材お
よび電極棒として、先端部が平坦な端面であるものを用
いたこと以外は全く同様にして放電ランプを作製して同
様の点灯テストを行ったところ、30本のうちの5本の
ものは点灯時間が1000時間に達する前に不点灯とな
った。そして、そのランプ用封止体を構成する傾斜機能
材料を調査したところ、電極棒の先端部が位置する部分
にクラックが発生していることが確認された。
【0057】<実施例2>ポリプロピレンよりなる外径
0.3mm、長さ11.0mmの下部孔形成用成形部材
を用いたほかは、実施例1と同様にして封止体材料を得
た。次に、外径が0.6mm、長さが5mmの大径電極
棒部分と、外径が0.3mm、長さが10mmの小径電
極棒部分とからなる電極棒を用いたことのほかは、実施
例1と同様にしてランプ用封止体を得、このランプ用封
止体を用いて、超高圧水銀ランプを製造した。
【0058】このようにして作製された放電ランプ30
本について、定格点灯条件で連続点灯テストを行ったと
ころ、いずれのものも、点灯時間が2000時間を超え
てもなお安定な放電特性が得られ、長い使用寿命が得ら
れることが確認された。
【0059】以上、本発明を放電ランプに具現化する実
施例について具体的に説明したが、本発明の傾斜機能材
料によるランプ用封止体は、放電ランプに限られず、白
熱ランプにおける封止構造の形成に適用することも可能
である。この場合には、電極棒の代わりにいわゆる内部
リード棒が用いられ、その基端側部分が傾斜機能材料に
形成されたリード棒挿入用孔内に挿入されて固着され、
先端側部分の先端にはフィラメントコイルを連結すれば
よい。
【0060】
【発明の効果】本発明の傾斜機能材料の製造方法では、
乾式法による傾斜機能材料の製造において、先端部が尖
頭状とされた孔形成用成型部材が立設された成形型を利
用するので、孔の底壁部に局所的に熱膨張率の異なる領
域が形成されることがなく、当該孔の先端部における形
状の変化が当該傾斜機能材料の積層方向において緩やか
であり、従って当該孔の先端部を包囲する部分における
温度分布の変化も緩やかであるため、局所的に大きな熱
応力が生ずることがない傾斜機能材料を製造することが
できる。
【0061】そして、孔形成用成型部材の先端部が円錐
形であってその頂点の開き角度が20〜100度である
ことにより、上記の作用効果が確実に得られる。
【0062】本発明のランプ用封止体では、上記の傾斜
機能材料の孔内に挿入された、リード棒の基端側部分の
先端部が、当該傾斜機能材料の孔の形状と適合する尖頭
状であるため、両者の固着状態または接続状態が緊密な
ものとなり、更に、両者の境界面がリード棒の軸方向
(長さ方向)に斜面状となっているため、リード棒が高
温となった場合にも、リード棒の基端側部分の先端部を
包囲する部分における温度分布の変化も緩やかであるた
め、傾斜機能材料に局所的に大きな熱応力が生ずること
がない。
【0063】また、本発明のランプ用封止体では、傾斜
機能材料の孔内に挿入されているリード棒の基端側部分
の外径が小さいことにより、それ自体の温度変化による
熱膨張の程度が小さく抑制されるので、当該基端側部分
を包囲する傾斜機能材料に生ずる応力を小さくすること
ができる。
【0064】本発明のランプ用封止体の製造方法では、
上記の方法によって製造された加圧成型体の孔内にリー
ド棒の基端側部分を挿入し、この状態で、当該加圧成型
体の焼結処理を行うことにより、焼結体よりなる傾斜機
能材料にリード棒が一体に固着され、上記の作用効果を
有するランプ用封止体を有利に、かつ確実に製造するこ
とができる。
【0065】本発明のランプでは、上記のランプ用封止
体により、熱的に安定な気密封止構造が形成され、従っ
て安定な動作特性が得られると共に、使用寿命を長くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による傾斜機能材料の構成の一例を示す
説明用断面図である。
【図2】本発明の傾斜機能材料を製造する方法について
の説明用断面図である。
【図3】粉末積層体を形成する工程において用いられる
下部孔形成用成形部材の先端形状の例を示す説明用概略
図である。
【図4】本発明のランプ用封止体の構成の一例を示す説
明用断面図である。
【図5】本発明のランプ用封止体の構成の他の例を示す
説明用断面図である。
【図6】本発明のランプ用封止体の構成のさらに他の例
を示す説明用断面図である。
【図7】本発明による傾斜機能材料製封止体を用いた放
電ランプの構成の一例を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
10 傾斜機能材料 11 絶縁性無機物質層 12 混合物層 13 電極棒挿入用孔 13A 先端部 14 外部リード棒挿入用孔 20 金型 21 底部材 22 加圧用部材 23 下部孔形成用成形部材 23A 先端部 23a 円錐形先端部 23b 竹槍状先端部 24 上部孔形成用成形部材 25 絶縁性無機物質粉末層 26 混合粉末層 30 ランプ用封止体 31 放電電極 32 電極棒 32A 基体側部分 32B 先端部 33A 大径電極棒部分 33B 小径電極棒部分 34 封止部材 35 外部リード棒 40 発光管部 41 封止体 42 封止管部 43 電極棒 44 絶縁性部分 45 導電性部分 46 放電電極 47 外部リード棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/36 H01J 9/32

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尖頭状の先端部を有する棒状の孔形成用
    成型部材が底面部に立設された成形用金型内に、絶縁性
    無機物質粉末を充填して絶縁性無機物質粉末層を形成
    し、 導電性無機物質粉末と絶縁性無機物質粉末とを所定の比
    率で混合することによって調製された、導電性無機物質
    粉末の割合が異なる複数の混合粉末を、導電性無機物質
    粉末の割合が小さいものから順に成形型内に充填するこ
    とにより、前記絶縁性無機物質粉末層上に、上方に向か
    うに従って順次に導電性無機物質粉末の割合が増大する
    混合粉末層の複数を積層して形成し、 この積層された粉末層を一体に加圧成形した後、前記孔
    形成用成型部材を除去することにより、孔を有する加圧
    成型体を得る工程を有することを特徴とする傾斜機能材
    料の製造方法。
  2. 【請求項2】 孔形成用成型部材の先端部が円錐形であ
    り、その頂部の開き角度が20〜100度であることを
    特徴とする請求項1に記載の傾斜機能材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁性無機物質層と、各々導電性無機物
    質成分と絶縁性無機物質成分との混合物からなる複数の
    混合物層とが積層されてなり、混合物層の各々は、前記
    絶縁性無機物質層に隣接するものから順に導電性無機物
    質成分の割合が段階的に増大する積層体から構成され、
    絶縁性無機物質層の外面に開口して積層方向に伸び、先
    端部が尖頭状の空間を区画する孔が形成されている傾斜
    機能材料と、この傾斜機能材料の孔内に基端側部分が挿
    入されて一体に固着されたリード棒とを有してなり、 当該リード棒の基端側部分の先端部が、前記傾斜機能材
    料の孔の形状と適合する尖頭状であることを特徴とする
    ランプ用封止体。
  4. 【請求項4】 リード棒は、傾斜機能材料から突出して
    伸びる先端側部分の外径が、基端側部分の外径より大き
    いことを特徴とする請求項3に記載のランプ用封止体。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の方法に
    よって製造された加圧成型体の孔内にリード棒の基端側
    部分を挿入し、この状態で、当該加圧成型体 の焼結処理
    を行うことにより、焼結体よりなる傾斜機能材料にリー
    ド棒が一体に固着されてなるランプ用封止体を得ること
    を特徴とするランプ用封止体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3または請求項4に記載のランプ
    用封止体により、気密封止構造が形成されてなることを
    特徴とするランプ。
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