JP3409642B2 - 自動演奏装置、自動演奏データ処理方法及び電子的情報記憶媒体 - Google Patents

自動演奏装置、自動演奏データ処理方法及び電子的情報記憶媒体

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JP3409642B2
JP3409642B2 JP14584197A JP14584197A JP3409642B2 JP 3409642 B2 JP3409642 B2 JP 3409642B2 JP 14584197 A JP14584197 A JP 14584197A JP 14584197 A JP14584197 A JP 14584197A JP 3409642 B2 JP3409642 B2 JP 3409642B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所定の分解能で
正確に自動演奏データを読取り、それに基づいた演奏を
行う自動演奏装置に係り、特にCPUの負担を増加させ
ることなく、正確な発音タイミングで演奏処理を行うこ
とのできる自動演奏装置、自動演奏データ処理方法及び
電子的記憶媒体を提供することを目的する。
【0002】
【従来の技術】自動演奏装置はメロディ演奏や伴奏演奏
の各音符に関する演奏情報(音符データ等)をメモリ等
に記憶しておき、その記憶された演奏情報を所定のテン
ポで自動的に読み出し、読み出された演奏情報に従って
メロディ音、伴奏音及びリズム音などを発音する。この
場合、演奏のテンポはタイマ等から出力されるテンポク
ロックの周波数によって決定されている。このテンポク
ロックの周波数をテンポ設定スイッチ等を操作して可変
することによって、曲全体のテンポを任意に変更するこ
とができる。自動演奏データの時間分解能は4分音符当
たり480クロック、すなわち、480クロック/4分
音符のように高精度のものが存在する。このような高精
度の時間分解能のものを、テンポが120の場合の実時
間に直すと、1クロック当たり1.042ms程度とな
り、自動演奏装置はこのような1クロック時間内に一連
の処理を行わなければならない。この値は、時間分解能
を4分音符当たり960クロックと倍にすると、1クロ
ック当たり、前述の2分の1、すなわち約0.521m
s程度で一連の処理を行わなければならないことを意味
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような処理は、C
PUの処理速度が高速であれば、問題なく行えるかもし
れないが、処理速度が比較的低速なCPUを使用する場
合、このような短時間に一連の処理を行うことは非常に
困難である。例えば、自動演奏データを読み出し、その
自動演奏データを音源の空きチャンネルへ割り当て、発
音する音の各種パラメータを計算し、該計算した各種パ
ラメータを音源回路のレジスタへ書込み、そして音源回
路に発音指示を与える等の処理を行わなければならず、
CPUの負担は多大なものとなる。しかも、同時に発音
すべき自動演奏データが複数存在する場合もあり、発音
遅れが生じてしまう恐れがある。だからといって、CP
Uの負荷を軽減するために、上記のような処理を自動演
奏の時間分解能よりも荒い時間間隔で実行するというこ
とも考えられるが、これでは、発音タイミングの精度が
低くなってしまうという問題がある。この発明は上述の
点に鑑みてなされたものであり、分解能が高く、しかも
発音タイミングの正確な自動演奏を、CPUの負荷を増
加させることなく実現することのできる自動演奏装置、
自動演奏データ処理方法及び電子的記憶媒体を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】 この発明に係る自動演
奏装置は、発音タイミングを示すタイミングデータと該
発音タイミングにおいて音源手段にて発音すべき発音チ
ャンネルを示すチャンネルデータとから構成されるキー
オンマップデータを複数記憶するキーオンマップデータ
記憶手段と、このキーオンマップデータ記憶手段に記憶
されたキーオンマップデータに含まれる前記タイミング
データに応じてチャンネルデータを順次読み出して、該
チャンネルに対応した音源の発音チャンネルに発音を指
示するキーオンマップデータ出力手段と、複数の発音チ
ャンネルを有し、前記キーオンマップデータ出力手段か
らの発音指示に応じて、該発音を指示されたチャンネル
にて、発音に用いる各種パラメータに基づいて発音処理
を行う音源手段と、後で演奏される所定量の自動演奏デ
ータを先読みして、前記キーオンマップデータを予め作
成して前記キーオンマップデータ記憶手段に記憶すると
共に前記キーオンマップデータに対応する発音に用いる
前記各種パラメータを求めて前記音源手段に予め設定す
る制御手段とを備えたことを特徴するものである。キー
オンマップデータは、発音に関するタイミングデータ
と、その発音をどのチャンネルで行うかを指定するチャ
ンネルデータとから構成される。すなわち、タイミング
データは発音すべき時間を示すデータであり、チャンネ
ルデータはその発音を音源のどのチャンネルを使って発
音するのか、その発音割り当てを示すものである。キー
オンマップデータ記憶手段は、このようなキーオンマッ
データを複数記憶している。キーオンマップデータ出
力手段はこのキーオンマップデータ記憶手段の中からタ
イミングデータに応じてチャンネルデータを順次読み出
して音源の発音チャンネルに発音を指示する。音源手段
は、このキーオマップンデータ出力手段によって読み出
されたチャンネルデータに基づいて該チャンネルデータ
が示す発音チャンネルにて発音処理、すなわち自動演奏
を行う。このとき、キーオンデータを自動演奏と同時に
リアルタイムに作成したり、発音すべきデータの計算を
行い、音源手段へ発音データの書き込みや発音指示等を
行っていたのでは、CPUの処理に多大の負荷をかける
ことになる。そこで、この発明では、制御手段は後で演
奏される所定量の自動演奏データを先読みして、予めキ
ーオンマップデータを作成すると共に各種パラメータを
求めて音源手段に予め書き込むようにした。すなわち、
CPUは自動演奏データの読み出し、発音割り当て、各
種パラメータの計算、音源回路への各種パラメータの書
き込み等の時間のかかる処理は自動演奏処理中の空いた
時間に先行して行い、キーオンの指示に関する負荷の軽
い処理を細かなタイミングでリアルタイムに実行するよ
うにした。これによって、キーオン出力時にCPUに多
大の負荷をかけることなく、CPUの処理濃度を平滑化
することができ、CPUを効率的に動作させることがで
き、これによって、処理能力の低いCPUでも高精度に
発音タイミングを維持することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に従って詳細に説明する。図2は、この発明に係
る自動演奏装置を内蔵した電子楽器の全体構成を示すブ
ロック図である。マイクロプロセッサユニット(CP
U)21はこの電子楽器全体の動作を制御するものであ
る。このCPU21に対して、データ及びアドレスバス
2Pを介して各種のデバイスが接続される。CPU21
はROM22及びRAM23内の各種プログラムや各種
データ、及び外部記憶装置から取り込まれた楽音制御情
報(MIDIデータ)に基づいて全体の動作を制御す
る。この実施の形態では、外部記憶装置24として、ハ
ードディスクドライブ(HDD)、フロッピーディスク
ドライブ(FDD)、CD−ROMドライブ、光磁気デ
ィスク(MO)ドライブ、PDドライブ、DVDなどを
用いてもよい。また、通信インターフェース27を介し
て通信ネットワーク28上のサーバコンピュータ29な
どから楽音制御情報などの各種情報などを取り込んでも
よいし、MIDIインターフェース2Aを介して他のM
IDI機器2BなどからMIDIデータなどを取り込ん
でもよい。CPU21は、このような外部記憶装置から
取り込まれたMIDIデータや鍵盤2Cの押鍵操作に基
づいて生成したMIDIデータを音源回路25に供給す
る。なお、外部に接続された音源回路を用いて発音を行
うようにしてもよい。ROM22はCPU21の各種プ
ログラム(システムプログラムや動作プログラムなど)
や各種データを格納するものであり、リードオンリーメ
モリ(ROM)で構成されている。RAM23は、CP
U21がプログラムを実行する際に発生する各種データ
を一時的に記憶するものであり、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)の所定のアドレス領域がそれぞれ割り当て
られ、カウンタ、タイマ、バッファ、フラグ、テーブル
等として利用される。また、前記ROM22に動作プロ
グラムを記憶せずに、外部記憶装置24にこれらの動作
プログラムを記憶しておき、それをRAM23に読み込
むことにより、ROM22に動作プログラムを記憶した
ときと同様の動作をCPU21に行わせるようにしても
よい。このようにすると、動作プログラムの追加やバー
ジョンアップ等が容易に行える。CD−ROM等の着脱
自在な外部記憶媒体に記憶されている動作プログラムや
各種データを読み出し、ハードディスク装置に転送記憶
させることができる。これにより、動作プログラムの新
規のインストールやバージョンアップを容易に行うこと
もできる。
【0006】なお、通信インターフェース27を介し
て、LAN(ローカルエリアネットワーク)やインター
ネット、電話回線などの種々の通信ネットワーク28上
に接続可能とし、他のサーバコンピュータ29との間で
データのやりとりを行うようにしてもよい。これによ
り、ROM22や外部記憶装置24のハードディスク装
置内に動作プログラムや各種データが記憶されていない
ような場合には、サーバコンピュータ29からその動作
プログラムや各種データをダウンロードすることができ
る。この場合、クライアントとなる楽音生成装置である
自動演奏装置から、通信インターフェース27及び通信
ネットワーク28を介してサーバコンピュータ29に動
作プログラムや各種データのダウンロードを要求するコ
マンドを送信する。サーバコンピュータ29は、このコ
マンドに応じて、所定の動作プログラムやデータを、通
信ネットワーク28を介して自動演奏装置に送信する。
自動演奏装置では、通信インターフェース27を介して
これらの動作プログラムやデータを受信して、ハードデ
ィスク装置25にこれらのプログラムやデータを蓄積す
る。これによって、動作プログラム及び各種データのダ
ウンロードが完了する。
【0007】鍵盤2Cは発音すべき楽音の音高を選択す
るための複数の鍵を備えており、各鍵に対応したキース
イッチを有しており、また必要に応じて押圧力検出装置
等のタッチ検出手段を有している。鍵盤2Cは音楽演奏
のための基本的な操作子であり、これ以外の演奏操作子
でもよいことはいうまでもない。押鍵検出回路2Dは発
生すべき楽音の音高を指定する鍵盤2Cのそれぞれの鍵
に対応して設けられたキースイッチ回路を含むものであ
る。この押鍵検出回路2Dは鍵盤2Cの離鍵状態から押
鍵状態への変化を検出してキーオンイベントを出力し、
押鍵状態から離鍵状態への変化を検出してキーオフイベ
ントを出力すると共にそれぞれのキーオンイベント及び
キーオフイベントに関する鍵の音高を示すノートナンバ
を出力する。押鍵検出回路2Dはこの他にも鍵押し下げ
時の押鍵操作速度や押圧力等を判別してベロシティデー
タやアフタタッチデータを出力する。スイッチ検出回路
2Fはパネルスイッチ2E上の各スイッチ群に対応して
設けられており、これらの各スイッチ群の操作状態に応
じたスイッチイベントをバス2Pを介してCPU21に
出力する。パネルスイッチ2Eは自動演奏スタート/ス
トップスイッチ、一時停止(ポーズ)スイッチ、音色、
音量、効果、テンポ等を選択、設定、制御するための各
種スイッチを含むものである。これ以外のスイッチの詳
細については説明を省略する。表示回路2HはCPU2
1の制御状態、設定データの内容等の各種の情報をディ
スプレイ2Gに表示するものである。ディスプレイ2G
は液晶表示パネル(LCD)等から構成され、表示回路
2Hによってその表示動作を制御される。
【0008】音源回路25は、複数(この実施の形態で
は64個)のチャンネルで楽音信号の同時発生が可能で
あり、CPU21から与えられた楽音制御信号を入力
し、これらの楽音制御情報に基づいた楽音信号を発生す
る。音源回路25において、複数チャンネルで楽音信号
を同時に発音させる構成としては、1つの回路を時分割
で使用することによって複数の発音チャンネルを形成す
るようなものや、1つの発音チャンネルが1つの回路で
構成されるような形式のものであってもよい。また、音
源回路25における楽音信号発生方式はいかなるものを
用いてもよい。例えば、発生すべき楽音の音高に対応し
て変化するアドレスデータに応じて波形メモリに記憶し
た楽音波形サンプル値データを順次読み出すメモリ読み
出し方式(波形メモリ方式)、又は上記アドレスデータ
を位相角パラメータデータとして所定の周波数変調演算
を実行して楽音波形サンプル値データを求めるFM方
式、あるいは上記アドレスデータを位相角パラメータデ
ータとして所定の振幅変調演算を実行して楽音波形サン
プル値データを求めるAM方式等の公知の方式を適宜採
用してもよい。また、これらの方式以外にも、自然楽器
の発音原理を模したアルゴリズムにより楽音波形を合成
する物理モデル方式、基本波に複数の高調波を加算する
ことで楽音波形を合成する高調波合成方式、特定のスペ
クトル分布を有するフォルマント波形を用いて楽音波形
を合成するフォルマント合成方式、VCO、VCF及び
VCAを用いたアナログシンセサイザ方式等を採用して
もよい。また、専用のハードウェアを用いて音源回路を
構成するものに限らず、DSPとマイクロプログラムを
用いて音源回路を構成するようにしてもよいし、CPU
とソフトウェアのプログラムで音源回路を構成するよう
にしてもよい。以下の説明では、波形メモリ方式を専用
の回路を用いて構成した例を示す。各種パラメータはパ
ラメータレジスタ2Iに格納され、その中でも特にキー
オン情報に相当するキーオンマップデータは、キーオン
レジスタ26に格納される。音源回路25はこのパラメ
ータレジスタ2Iの格納値に基づいて、波形発生回路2
J及び音量制御回路2Kによって、所望の楽音を形成
し、それをチャンネル累算回路2Lによって累算して、
サウンドシステム2Mに出力する。音源回路25に入力
される楽音制御信号は、発音を指示するキーオン信号
や、発音する音色や音量等を設定する信号等であり、パ
ラメータレジスタ2Iに格納される各種パラメータとし
ては、波形の読み出しスタートポイント、ループポイン
ト、エンドポイント、ピッチ、EG等である。
【0009】図3は外部記憶装置24あるいはRAM2
3等に記憶されるシーケンスデータ(自動演奏データ)
の構成例を示す図である。この実施の形態においては、
シーケンスデータとして自動リズムに関するデータを記
憶している。最初にシーケンスデータや名前データや再
生テンポデータ、拍子データ等を記憶したヘッダデータ
があり、その後にタイミングデータとイベントデータの
組が複数記憶してあり、最後にエンドデータが存在す
る。タイミングデータは、イベントとイベントとの時間
間隔を示すデータであり、デュレーションタイムとも呼
ばれる。この実施の形態においては、タイミングデータ
の単位は、4分音符を480分割したものを1クロック
とした単位で記憶されている。すなわち、4分音符の時
間間隔が、480クロックで表される。このタイミング
データが0の場合には、前後のイベントが同じタイミン
グで発生することを意味する。イベントデータは、その
イベントの種類がキーオンイベントであることを示すキ
ーオンデータと、発音されるリズム音の音色を示す音色
番号データと、その発音音量を示すベロシティデータと
から構成されるキーオンイベントや、音量制御イベント
などからなる。なお、この実施の形態では、自動リズム
演奏を例にして説明しているので、通常の自動演奏デー
タに含まれるキーオフイベントについては省略されてい
る。
【0010】タイマ2Nは、設定された自動演奏のテン
ポに応じて時間間隔や、自動演奏のテンポとは無関係に
設定された所定時間を計数し、該時間毎に割り込み信号
を発生させる。自動演奏のテンポは、例えばパネルスイ
ッチ2Eの中のテンポ設定スイッチや、シーケンスデー
タのヘッダ中に記憶されているテンポデータに基づいて
設定されるもので、この設定されたテンポに応じて、例
えば、4分音符あたり24回の割り込み信号(以下、M
IDIクロック割り込み信号と呼ぶ)が発生される。ま
た、自動演奏のテンポとは無関係に設定された所定時間
とは、例えば、1ms単位の時間であり、設定された時
間を計数する毎に割込み信号を発生させる(以下、これ
を1msecタイマと呼ぶ)。すなわち、1msecタ
イマには1msec単位の時間が設定され、1msec
経過する毎にダウンカウントされ、タイマの値が0にな
ると割込み信号を発生させるものである。タイマ2Nか
らの割込み信号はCPU21に対してインタラプト命令
として与えられ、CPU21はインタラプト処理により
自動演奏時における各種の処理を実行する。この実施の
形態では、効果付与回路について省略しているが、音源
回路25からの楽音信号に種々の効果を付与し、効果の
付与された楽音信号をサウンドシステム2Mに出力する
ようにしてもよい。
【0011】図1は、本発明に係る自動演奏装置がどの
ようにして自動演奏データを読み出して演奏処理を行う
のかその動作概念を示す図である。この動作概念図を用
いて、以下、この実施の形態に係る自動演奏装置の動作
を図4〜図7のフローチャートに基づいて説明する。図
1において、MIDIクロック割り込み信号MC0〜M
C4は、4分音符当たり24回の割合で発生するもので
ある。テンポが100の場合には、4分音符が600m
secに相当するため、MIDIクロック割り込み信号
MC0〜MC4は、その24分の1の周期、すなわち2
5msec毎に発生する。従って、テンポが100の場
合には、CPU21は25msec毎に図4のようなM
IDIクロック周期割込み処理を実行する。当然、テン
ポが変われば、MIDIクロック割込み信号の発生周期
も変わるため、このMIDIクロック周期割込み処理を
実行する周期もテンポによって変動する。なお、図5の
先行処理は、図4のMIDIクロック周期タイマ割り込
み処理のステップ46において起動され、CPU21の
空いてる時間に処理されるようになっている。また、図
7の1msecタイマの割り込み処理も、図4のステッ
プ45に応じて起動し、1msecタイマに格納される
デュレーションデータに対応した時間が経過した時点で
割り込み処理を実行するようになっている。処理の優先
度はMIDIクロック周期タイマ割り込み処理>1ms
ecタイマ割り込み処理>先行処理の順であり、例え
ば、先行処理が実行されている途中で1msecタイマ
による割り込み信号が発生したときは、1msecタイ
マの割り込み処理が先行処理に対して割り込み実行され
る。なお、前述したように、シーケンスデータにおける
タイミングデータは4分音符を480分割したものを1
クロックとした単位で記憶されているため、1MIDI
クロック割り込み信号周期はタイミングデータ20クロ
ック分に相当する。
【0012】図8は、図4のMIDIクロック周期タイ
マ割り込み処理と、図7の1msecタイマの割り込み
処理との関係を示す図である。すなわち、図4のMID
Iクロック周期タイマ割り込み処理は、タイミングデー
タ20クロック相当分の周期で実行される。一方、図7
の1msecタイマ割り込み処理は、1msecの周期
で1msecタイマをダウンカウントし、その値が
『0』になった時点、すなわち1msecタイマにセッ
トされた時間が経過した時点で、各ステップの処理を実
行する。つまり、1msecタイマの割り込み処理は、
1msec単位の時間精度を有している。前述のよう
に、タイミングデータ20クロック相当分の周期は、テ
ンポが100の場合には25msecの周期に対応する
ため、タイミングデータの分解能とほぼ同等のタイミン
グ精度を持つことになる。ただし、テンポに応じて若干
精度が変化する。すなわち、テンポが遅いほど精度が高
くなり、テンポが早いほど精度が低くなる。しかし、精
度の低下は人間の耳では判断できない程度のものであ
り、実質上問題とはならない。なお、細かい時間経過を
管理するタイマの周期は1msecに限らず、同等程度
の精度が得られる周期であればよく、システムの都合に
よって適宜変更してもよい。また、自動演奏のテンポと
同期した、例えばタイミングクロックの時間分解能と同
じ分解能で処理を実行するようにしてもよい。例えば、
図8のように1MIDIクロック(タイミングデータ2
0クロック)の間に、2つ(MIDIクロック周期内の
第4番目のクロック位置と第12番目の位置)のキーオ
ンイベントが存在する場合、1つのキーオンイベントに
対しては、4クロックに相当する5msecがデュレー
ションタイムデータとして1msecタイマにセットさ
れ、2つ目のキーオンイベントに対しては、12クロッ
クと4クロックの差である8クロックに相当する10m
secがデュレーションタイムデータとして1msec
タイマにセットされる。そして、MIDIクロック周期
タイマ割り込み処理が実行された後、5msec経過し
た時点で1つ目のキーオンイベントに関する発音処理が
図7の1msecタイマの割り込み処理の1回目におい
て実行され、その後10msec経過した時点で2つ目
のキーオンイベントに関する処理が1msecタイマの
割り込み処理の2回目において実行される。なお、図5
の先行処理は、CPU21の空き時間、すなわちMID
Iクロック周期タイマ割り込み処理も1msecタイマ
の割り込み処理も実行していない時に実行される。1回
のMIDIクロック周期タイマ割り込み処理に要する時
間は、使用するCPU21の処理能力にもよるが、例え
ば約数十μsec程度である。また、1回の1msec
タイマ割り込み処理に要する処理時間も、使用するCP
U21の処理能力にもよるが、例えば約数十μsec程
度である。よって、1msecタイマの割り込み処理の
間の約900μsec以上はCPU21の空き時間とな
る。1回の先行処理に要する時間は、使用するCPU2
1の処理能力にもよるが、例えば約数msec〜十数m
sec程度であるので、1MIDIクロックの周期の間
には処理は終了する。そして、1回の先行処理を実行す
る間に、0〜複数回(1つ前の1MIDIクロック周期
内に存在するイベントの数だけ)、1msecタイマの
割り込み処理が割り込み実行されることになる。
【0013】このような処理条件の下で、CPU21は
図1のような処理を行う。すなわち、MIDIクロック
割り込み信号MC0の発生に応じて、ステップ46(図
5)の先行処理を起動し、先行処理において、そのMI
DIクロック割り込みから次のMIDIクロック割り込
みまでの間(すなわち区間A01内)に、次のMIDI
クロック割り込みからさらに次のMIDIクロック割り
込みまでの間(すなわち区間A12内)のイベントデー
タK1〜K5を読み出し、読み出されたイベントデータ
K1〜K5に基づいてキーオンマップM1〜M5及びデ
ュレーションデータD1〜D5を求めてRAM23内の
所定のレジスタに格納するとともに、これらイベントデ
ータK1〜K5を発音させるのに必要な各種パラメータ
を求めて音源回路25内のパラメータレジスタ2Iに格
納する。このようにして、区間A01における先行処理
によって、図1のように区間A12における5つのイベ
ントデータK1〜K5に対応したキーオンマップM1〜
M5及びデュレーションデータD1〜D5が作成される
とともに、各キーオンイベントの発音に必要な各種パラ
メータが作成される。そして、MIDIクロック割り込
み信号MC1の発生に応じて、ステップ45(図5)の
1msecタイマの割り込み処理を起動して、イベント
データK1〜K5のキーオンマップM1〜M5を音源回
路25内のキーオンレジスタ26に書き込むことによっ
て、発音処理を行う。そして、同時に、ステップ46
(図5)の先行処理を起動し、先行処理において、さら
に次の区間A23内のイベントデータK6〜K8を読み
出し、読み出されたイベントデータK6〜K8に基づい
てキーオンマップM6〜M8及びデュレーションデータ
D6〜D8を求めてRAM23内の所定のレジスタに格
納するとともに、これらイベントデータK6〜K8を発
音させるのに必要な各種パラメータを求めて音源回路2
5内のパラメータレジスタ2Iに格納する。以下、同様
にして、発生したMIDIクロック割り込み信号に対応
する区間(すなわち自動演奏中の区間)よりも後の区間
内のイベントデータを、CPU21の空いた時間に読み
出すようにする。これによって、発生したMIDIクロ
ック割り込み信号に対応する区間の発音処理は、作成済
みのキーオンマップを音源回路25内のキーオンレジス
タに書き込む処理だけで済むので、発音処理の負荷が軽
く、高精度の発音タイミングを維持することが可能とな
る。なお、区間A01にイベントデータが存在する場合
は、その1つ前の区間(図示せず)の先行処理において
キーオンマップ及びデュレーションデータが作成され、
区間A01の1msecタイマの割り込み処理において
発音処理される。
【0014】図4のMIDIクロック周期タイマ割り込
み処理では、まず、未処理のキーオンマップが存在する
かどうかの判定をステップ41で行い。未処理のキーオ
ンマップ有り(YES)の場合には、ステップ42に進
み、例外処理を実行する。このように未処理のキーオン
マップが存在する場合とは、例えば自動演奏処理の途中
で急激にテンポがアップされて、MIDIクロック割り
込みタイミングがキーオンマップの処理タイミングより
も進んでしまう場合である。このような場合には、図7
の1msecタイマの割り込み処理で処理されない未処
理のキーオンマップが存在することになるので、その例
外処理として、これらの未処理のキーオンマップを全て
音源回路25に出力し、その発音処理を行うようにす
る。ステップ43では、後述する図5の先行処理で作成
されたキーオンマップが存在するかどうかの判定を行
う。例えば、図1の場合には、区間A01でキーオンマ
ップM1〜M5が作成され、区間A12でキーオンマッ
プM6〜M8が作成されているので、MIDIクロック
割り込み信号MC1及びMC2ではYESと判定される
ことになる。ステップ43でキーオンマップがあると判
定されたので、ステップ44及びステップ45では、最
初のキーオンマップに対応したデュレーションデータを
1msecタイマにセットし、図7の1msecタイマ
の割り込み処理を起動する。そして、ステップ46で、
図5の先行処理を起動する。なお、ステップ43でキー
オンマップが存在しないと判定された場合には、図7の
1msecタイマの割り込み処理は起動されない。
【0015】次に、図5の先行処理について説明する。
この先行処理は、CPU21の空き時間に行われる処理
であり、発生したMIDIクロック割り込み信号に対応
する区間(すなわち自動演奏中の区間)よりも後の区間
内のイベントデータに対して行うものである。まず、ス
テップ51でクロックカウンタCOUNTを『0』にリ
セットする。このクロックカウンタCOUNTは、1つ
のMIDIクロック周期内におけるタイミングデータの
絶対位置を示すものである。従って、この実施の形態の
ように4分音符当たり480クロックの場合には、クロ
ックカウンタCOUNTは0〜19の値を取る。従っ
て、20に達したとき、該区間の終わりに達したと判断
される。ステップ52ではタイミングレジスタTIME
が『0』かどうかの判定を行い、『0』(YES)の場
合はステップ53に進み、図6のイベントデータ読み出
し処理を行い、『0』でない(NO)場合はステップ5
5及びステップ56にて、タイミングレジスタTIME
の値を1だけデクリメントし、クロックカウンタCOU
NTの値を1だけインクリメントする。そして、ステッ
プ57で、クロックカウンタCOUNTの値が最大値
『20』になったかどうか、すなわち、1MIDIクロ
ック周期内のすべてのイベントデータの読み出し処理が
終了したかどうかを判定する。すべのイベントデータの
読み出し処理が終了したら、この先行処理を終了し、ス
リープ状態に入り、終了していない場合はステップ52
にリターンする。なお、詳しくは後述するが、タイミン
グレジスタTIMEには読み出されたタイミングデータ
が記憶され、ステップ55にて値がデクリメントされた
結果、値が『0』になったら、イベントデータの読み出
しタイミングに達したことを意味する。ステップ53
(図6)のイベントデータ読み出し処理では、まず、ス
テップ61でイベントデータの読み出しを行い、ステッ
プ62でそれがキーオンイベントかどうかの判定を行
う。イベントデータがキーオンイベント(YES)の場
合にはステップ63〜ステップ66の一連の処理を実行
し、そうでない(NO)場合にはステップ67に進み、
イベントデータに対応したその他のイベント処理を実行
する。その他のイベントとしては、例えば前述のように
音量制御イベントなどがあり、あまり高い精度の発生タ
イミングが要求されないので、この時点(先読みした時
点)で音源回路25へ出力してしまう。なお、その他の
イベントも、キーオンイベントと同様に、正規のタイミ
ングになるのを待って、音源回路25へ出力するように
してもよい。イベントデータがキーオンイベントの場合
には、ステップ63で、そのキーオンイベントのチャン
ネルアサイン処理を行い、64チャンネルのどのチャン
ネルで発音処理するかを割り当てる。すなわち、この処
理では次の区間で発音すべきキーオンイベントを発音さ
せるための音源チャンネルを、予め確保しておく。この
チャンネルアサイン処理自体は公知の技術であるので詳
細説明は省略するが、例えば、空きチャンネルがあれば
その空きチャンネルに割り当て、空きチャンネルがなけ
れば、使用中のチャンネルのうち、最も減衰が進んでい
るチャンネルや、最も過去にアサインされたチャンネル
等に割り当てる。ステップ64では、アサインされたチ
ャンネルに対応するビットに『1』を立ててキーオンマ
ップを作成する。すなわち、キーオンマップは、64チ
ャンネルを64ビットで表現した1ワード16ビット×
4ワード分のデータで構成されている。さらに、キーオ
ンマップには、1つ前のイベント(区間先頭イベントの
場合は該区間の先頭)からのデュレーションデータを記
憶する1ワードが付加されており、合計5ワードからな
っている。ステップ65では、キーオンマップに対応し
たデュレーションデータを求める。すなわち、現在のテ
ンポとクロックカウンタCOUNTの値に応じて、現在
位置(キーオンイベントの時間軸上の位置)が現在区間
の先頭から何msecの位置であるかを算出する。具体
的には、現在のテンポに基づいて1タイミングクロック
が何msecに相当するかを求め(60×1000/テ
ンポ/480)、その値にクロックカウンタCOUNT
の値を乗算すればよい。次に該算出値から前回までのデ
ュレーションタイムの合計値を減算して、今回のデュレ
ーションタイムを算出する。そして、算出されたデュレ
ーションデータをそのキーオンマップの5ワード目に書
き込む。これによって、図1のようなキーオンマップが
作成される。例えば、図8のようにテンポが100であ
り、1MIDIクロック周期内の第4番目と第12番目
のタイミングクロックの位置にキーオンイベントが存在
する場合、最初のキーオンイベントについては区間先頭
からの実時間は5msecとなり、前回までのデュレー
ションタイムは存在しないので、その値がそのままキー
オンマップのデュレーションデータとなる。次の、第1
2番目のテンポクロックの場合には、区間先頭からの実
時間は15msecとなり、前回のデュレーションタイ
ムは5msecなので、その減算値10msecがデュ
レーションデータとなる。なお、1MIDIクロック周
期内の第2番目の場合は実時間が2.5msecとな
り、第3番目の場合は3.75msecとなるので、こ
のような場合には少数点以下を切り捨てる。なお、小数
点以下を切り上げても、四捨五入してもよいことはいう
までもない。ステップ66では、該キーオンイベントに
ついての音源のその他の各種パラメータ、例えば前述し
たような波形の読み出しスタートポイント、ループポイ
ント、エンドポイント、ピッチ、EG等を生成し、音源
回路25のパラメータレジスタ2Iに書き込み、図5の
ステップ54に進む。ステップ54では、イベントデー
タの次のタイミングデータを読み出して、それをタイミ
ングレジスタTIMEに格納し、次のイベントデータに
対してステップ52〜57までの処理を行うようにす
る。なお、ここでタイミングレジスタTIMEに格納し
たタイミングデータの値が『0』であった場合、再度ス
テップ52、53、54の処理を実行するが、ステップ
64、65で作成するキーオンマップは、同一のもの
(異なる複数チャンネルに対応するビットに『1』が立
ったもの)となる。
【0016】図7は、1msecタイマの割り込み処理
の詳細を示す図である。この割り込み処理は、図4のス
テップ45の起動によって開始し、1msecタイマに
セットされた時間が経過した時点で行われる。この割り
込み処理の処理時間はCPU21の処理能力にも依存す
るが、例えば数十μsec程度である。まず、ステップ
71で、RAM23内の所定のレジスタに記憶されてい
る(=未消去の)1ないし複数のキーオンマップのう
ち、最も先頭に近いものの1〜4ワードを音源回路25
内のキーオンレジスタ26へと書込み、ステップ72
で、書込み済みのキーオンマップをRAM23内の所定
のレジスタから消去する。そして、ステップ73で次の
キーオンマップが存在するかどうか、すなわち未消去の
キーオンマップがあるか否かの判定を行い、存在する場
合にはステップ74で、記憶されている1ないし複数の
キーオンマップのうち、最も先頭に近いものの5ワード
目に記憶されているデュレーションデータを1msec
タイマにセットする。なお、次のキーオンマップが存在
しない場合には、1msecタイマ割り込み処理を終了
し、スリープ状態に入る。上記ステップ71における音
源回路25のキーオンレジスタ26へのキーオンマップ
書込みにより、該キーオンマップにおいて『1』が立っ
ているビットに対応した音源チャンネルにて発音が開始
される。すなわち、キーオンマップをキーオンレジスタ
26へ書き込むことが、発音指示に相当する。以上説明
したように、1MIDIクロック区間内の全てのキーオ
ンイベントに対する発音割り当て、各種パラメータの計
算及び音源回路25内のパラメータレジスタ2Iめの書
込みを、先行して、かつCPU21の空き時間に行って
しまうため、実際の発音タイミングではキーオンマップ
をキーオンレジスタ26へ書き込むという非常に短時間
で実行可能な処理で済むようになっている。このため、
非常に細かい時間分解能で発音処理を行っても、それに
よって発音遅れが発生することが無い。また、発音タイ
ミングでの処理は短時間で終了し、負荷が軽いため、複
数の処理をマルチタスクで実行する場合など、他の処理
に与える影響も非常に少なくて済むという効果がある。
【0017】なお、上述の実施の形態においては、1チ
ャンネル分の自動リズム演奏データについての処理を示
したが、複数チャンネル分のシーケンスデータを並行し
て処理するマルチトラックシーケンサについても適用で
き、マルチトラックの場合、特に同時に発音処理される
イベントが多数になる可能性が高いため、発音遅れがな
くなるという効果は絶大である。また、上述の実施の形
態においては、鍵盤操作によるマニュアル演奏音の発音
(詳細説明は省略した)も行われるため、シーケンスデ
ータの先行処理によって空きチャンネルが全て予約され
てしまった状態で新たな演奏音が発生する場合も考えら
れる。このような場合、予約されたチャンネルを除く残
りのチャンネルの中からいずれかのチャンネルを該マニ
ュアル演奏音用に確保するようにしてもよいし、予約し
たチャンネルの中のいずれかをマニュアル演奏用に確保
してもよい。まか、上述の実施の形態においては、先行
処理によって作成するキーオンマップは音源の64個の
発音チャンネルに対応した64ビットからなるものを示
したが、発音すべきチャンネル番号を6ビットで表すデ
ータを、割り当てるチャンネル数分記憶したものを、前
記マップの代わりに利用してもよい。なお、上述の実施
の形態では、ドラム音のシーケンスデータを例に説明し
たので、キーオフの処理は不要であったが、通常の音階
音について同様の処理を行う場合には、キーオンのみな
らず、キーオフについても同様のマップを作成してお
き、1msecタイマの割り込みでキーオフレジスタに
書き込むようにしてもよい。或いは、キーオフに関して
はそれほど高精度な時間管理を必要としないので、MI
DIクロック周期で処理を行うようにしてもよい。ドラ
ム音や音階音に限らず、所定の演奏フレーズをサンプリ
ングした、いわゆるフレーズサンプリングを再生するも
のにも適用できることは言うまでもない。また、シーケ
ンスデータの時間分解能よりも粗い時間間隔での処理
は、MIDIクロック周期での処理に限らない。例え
ば、一定時間(例えば20msec)毎に処理をするよ
うにしてもよい。さらに、シーケンスデータの時間分解
能は、480クロック/4分音符を例に説明したか、こ
れに限定されないことはいうまでもない。なお、上述の
実施の形態では、自動演奏処理や自動伴奏処理などにつ
いては省略した。これらの処理は図示しない周知の処理
によって行われるものだからである。上述の実施の形態
では、電子楽器の形態を例に説明したが、これに限ら
ず、パソコンとそのアプリケーションソフトウェアによ
って実現される自動演奏システムでもよい。また、アプ
リケーションソフトンウェアは、磁気ディスク、光ディ
スク、半導体メモリ等の記憶媒体に記憶させてパソコン
に供給するようにしてもよいし、ネットワークを介して
供給するようにしてもよい。また、カラオケ装置におけ
る伴奏データ再生処理にも適用できる。さらに、電子楽
器に適用した場合、鍵盤楽器に限らず、弦楽器タイプ、
管楽器タイプ、打楽器タイプ等の形態に適用してもよ
い。音源装置は、自動演奏装置等を内蔵した電子楽器に
限らず、それぞれが別体の装置で構成され、MIDIや
各種ネットワーク等の通信手段を介して各装置間でデー
タのやりとりを行うように構成されたものにも適用でき
る。上述の実施の形態では、演奏データのフォーマット
は、キーオンイベントの発生時刻を1つ前のイベントか
らの時間で表した『イベント+相対時間』の例を示した
が、演奏イベントの発生時刻を1つ前のイベントからの
時間で表した『イベント+相対時間(デルタタイ
ム)』、演奏イベントの発生時刻を曲や小節内における
絶対時間で表した『イベント+絶対時間』、音符の音高
と符長あるいは休符と休符長で演奏データを表した『音
高(休符)+符長』、又は演奏の最小分解能毎にメモリ
の領域を確保し、演奏イベントの発生する時刻に対応す
るメモリ領域に演奏イベントを記憶したいわゆる『ベタ
方式』等、いかなる形式で構成してもよいことはいうま
でもない。自動演奏のテンポを制御する方法としては、
処理の周期(すなわちテンポクロックの周期)を変更す
るものや、テンポクロックの周期はそのままでデルタタ
イムなどのようなタイミングデータの値を修正するもの
や、1回の処理においてタイミングデータをカウントす
る値を変更するものなど、種々の方法を用いてもよいこ
とはいうまでもない。また、自動演奏データは、複数の
チャンネルのデータが混在した形式であってもよいし、
各チャンネルのデータがトラック毎に分かれているよう
な形式であってもよい。
【0018】
【発明の効果】この発明によれば、分解能が高く、しか
も発音タイミングの正確な自動演奏を、CPUの負荷を
増加させることなく実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動演奏装置がどのようにして
自動演奏データを読み出して演奏処理を行うのかその動
作概念を示す図である。
【図2】 この発明に係る自動演奏装置を内蔵した電子
楽器の全体構成を示すブロック図である。
【図3】 図2の自動演奏装置で処理される楽音制御情
報のデータ構成例を示す図である
【図4】 図2の自動演奏装置が行うMIDIクロック
周期タイマ割り込み処理の詳細を示す図である。
【図5】 図2の自動演奏装置が行う先行処理の詳細を
示す図である。
【図6】 図5のイベントデータ読み出し処理の詳細を
示す図である。
【図7】 図2の自動演奏装置が行う1msecタイマ
の割り込み処理の詳細を示す図である。
【図8】 図4のMIDIクロック周期タイマ割り込み
処理と、図5の先行処理と、図7の1msecタイマの
割り込み処理との関係を示す図である。
【符号の説明】
21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…外
部記憶装置、25…音源回路、26…キーオンレジス
タ、27…通信インターフェース、28…通信ネットワ
ーク、29…サーバコンピュータ、2A…MIDIイン
ターフェース、2B…他のMIDI機器、2C…鍵盤、
2D…押鍵検出回路、2E…パネルスイッチ、2F…ス
イッチ検出回路、2G…ディスプレイ、2H…表示回
路、2I…パラメータレジスタ、2J…波形発生回路、
2K…音量制御回路、2L…チャンネル累算器、2P…
データ及びアドレスバス、2N…タイマ、2M…サウン
ドシステム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−155595(JP,A) 特開 平8−234739(JP,A) 特開 平8−248955(JP,A) 特開 平5−257473(JP,A) 特開 平7−210158(JP,A) 特開 平6−27943(JP,A) 特開 平4−67099(JP,A) 特開 昭60−262196(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発音タイミングを示すタイミングデータ
    と該発音タイミングにおいて音源手段にて発音すべき発
    音チャンネルを示すチャンネルデータとから構成される
    キーオンマップデータを複数記憶するキーオンマップ
    ータ記憶手段と、 このキーオンマップデータ記憶手段に記憶されたキーオ
    マップデータに含まれる前記タイミングデータに応じ
    てチャンネルデータを順次読み出して、該チャンネルに
    対応した音源の発音チャンネルに発音を指示するキーオ
    マップデータ出力手段と、 複数の発音チャンネルを有し、前記キーオンマップデー
    タ出力手段からの発音指示に応じて、該発音を指示され
    たチャンネルにて、発音に用いる各種パラメータに基づ
    いて発音処理を行う音源手段と、 後で演奏される所定量の自動演奏データを先読みして、
    前記キーオンマップデータを予め作成して前記キーオン
    マップデータ記憶手段に記憶すると共に前記キーオン
    ップデータに対応する発音に用いる前記各種パラメータ
    を求めて前記音源手段に予め設定する制御手段とを備え
    たことを特徴する自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記先読みした自動演
    データを発音させるための発音チャンネルを予め割り
    当てておき、該割り当てたチャンネルに対して前記各種
    パラメータを予め設定するものであることを特徴とする
    請求項1に記載の自動演奏装置。
  3. 【請求項3】 第1の所定周期毎に、自動演奏データを
    先読みして、該自動演奏データの発音に用いる各種パラ
    メータを求めるとともに、該自動演奏データに基づく発
    音タイミングを示すタイミングデータを含むキーオン
    ップデータを作成し、記憶装置に記憶させる第1の処理
    を実行するステップと、前記第1の処理を実行するステップよりも処理の優先度
    が高い処理ステップであって、 前記第1の所定周期より
    も短い第2の所定周期を単位として実行され、前記記憶
    装置に記憶されたキーオンマップデータに含まれる前記
    タイミングデータに応じて音源装置へと発音を指示する
    第2の処理を実行するステップとを具備することを特徴
    とする自動演奏データ処理方法。
  4. 【請求項4】 第1の所定周期毎に、自動演奏データを
    先読みして、音源装置において該先読みして自動演奏デ
    ータを発音させる発音チャンネルを確保し、該自動演奏
    データの発音に用いる各種パラメータを求めて予め該確
    保したチャンネルに供給するとともに、該自動演奏デー
    タに基づく発音タイミングを示すタイミングデータと前
    記確保した発音チャンネルを示すチャンネルデータとか
    ら構成されるキーオンマップデータを作成し、記憶装置
    に記憶させる第1の処理を実行するステップと、 前記第1の所定周期よりも短い第2の所定周期を単位と
    して実行され、前記記憶装置に記憶されたキーオンマッ
    データに含まれる前記タイミングデータに応じて前記
    キーオンマップデータを読み出して、該キーオンマップ
    データに含まれるチャンネルデータに対応した音源装置
    の発音チャンネルに発音を指示する第2の処理を実行す
    るステップとを具備することを特徴とする自動演奏デー
    タ処理方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の処理を実行するステップは、
    前記第1の処理を実行するステップよりも処理の優先度
    が高いことを特徴する請求項に記載の自動演奏データ
    処理方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の所定周期は、前記自動演奏デ
    ータにおいて発音タイミングを指示するタイミングデー
    タの時間分解能が示す周期とほぼ等しい周期であること
    を特徴とする請求項3又は4に記載の自動演奏データ処
    理方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の所定周期における、ある期間
    において、前記第2の処理を実行するステップが前記あ
    る期間についての処理を実行している間に、前記第1の
    処理を実行するステップにおいては、前記ある期間の次
    の期間における自動演奏データを先読みして、該次の期
    間における各種パラメータを求めるとともに、該次の期
    間におけるキーオンマップデータを作成することを特徴
    とする請求項3又は4に記載の自動演奏データ処理方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項3から請求項7までに記載のいず
    れか1つの自動演奏データ処理方法を実現するためのソ
    フトウェアプログラムを記憶した電子的情報記憶媒体。
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