JP3408998B2 - データ検索装置、及びデータ検索用プログラムが記憶された記憶媒体 - Google Patents

データ検索装置、及びデータ検索用プログラムが記憶された記憶媒体

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JP3408998B2
JP3408998B2 JP28150199A JP28150199A JP3408998B2 JP 3408998 B2 JP3408998 B2 JP 3408998B2 JP 28150199 A JP28150199 A JP 28150199A JP 28150199 A JP28150199 A JP 28150199A JP 3408998 B2 JP3408998 B2 JP 3408998B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ検索装置、
及びデータ検索用プログラムが記憶された記憶媒体に係
り、例えば、感性表現を使用したデータの検索に関す
る。
【0002】
【従来の技術】静止画や動画、又はそれらを含むコンテ
ンツ等のイメージ情報を、「やわらかい」、「クリア
な」等の印象表現語によって検索する手法は従来から種
々提案されており、検索キーと検索されるデータベース
等の情報とのマッチング手法として、次の二種類の手法
が主として用いられいる。第1の手法としては、予め個
々のイメージ情報が与える印象を印象表現語対を用いた
印象評定実験等で実測して各イメージ情報毎の印象デー
タを作成しておき、検索の際にこの印象データと入力さ
れた印象表現語とのマッチングを行うようになってい
る。一方第2の手法としては、検索の際に入力された印
象語を満足する、イメージ情報の色や形といった客観的
な特徴条件を抽出して、予めイメージ情報に付与された
客観的な特徴データとのマッチングを行うようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】第1の手法によりイメ
ージ情報のマッチングを行う場合、検索の際にキーとし
て用いることの出来る印象表現語が実験で用いられたも
のに限定されてしまうため、ユーザは予め使用可能な印
象表現語を覚えておくか、又は、別途作成しておいた印
象表現語表等から該当する印象表現語を探して使用する
必要があった。このため、検索したいイメージ情報に対
してユーザが感じている感覚、感性に一致した表現で入
力することができなかった。また、印象データによるマ
ッチングを行う場合、予め全てのイメージ情報の印象を
実測しておく必要があり、膨大なイメージ情報件数を有
する場合には極めて困難な作業となっていた。
【0004】一方、客観的な特徴データでマッチングを
行う第2の手法の場合、質の高い画像等の特徴抽出技術
を採用したとしても、必ずしも抽出された客観的な特徴
条件が、直感的な印象による主観的な類似性を十分に反
映しているとは限らず、要求を満たす検索結果を得る確
率が低下していた。また、主観的な類似性は高いにもか
かわらず、客観的な特徴データが異なるために検索され
ないイメージ情報が多数発生していた。
【0005】そこで本発明は、ユーザが自然言語により
主観的に表現した条件文から、主観的な類似性を十分に
反映した検索結果を得ることが可能なデータ検索装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
では、 主観的類似性要素を座標軸とする座標空間に、
検索対象となるイメージ情報に対する印象データが布置
された主観評価情報辞書と、主観的類似性要素を座標軸
とする座標空間に、検索キーとなる印象表現語に対する
印象データが布置された主観評価表現辞書と、検索条件
として、自然言語により主観的に表現された検索条件文
を取得する検索条件文取得手段と、この検索条件文取得
手段で取得した検索条件文から印象表現語を抽出し、前
記主観評価表現辞書に格納された当該印象表現語の印象
データから、前記取得された検索条件文に対する印象デ
ータを生成する検索印象データ生成手段と、この検索印
象データ生成手段により生成された印象データに最も類
似する印象データのイメージ情報を前記主観評価情報辞
書から検索するイメージ情報検索手段と、このイメージ
情報検索手段で検索されたイメージ情報を出力する出力
手段と、前記検索条件文又はイメージ情報に関連するテ
キストデータから印象表現語を抽出する抽出手段と、こ
の抽出手段で抽出した印象表現語に、前記主観評価表現
辞書に登録済みの印象表現語と未登録の印象表現語が存
在する場合、前記登録済みの印象表現語に対する印象デ
ータから前記未登録の印象表現語に対する印象データを
生成する印象表現語印象データ生成手段と、この印象表
現語印象データ生成手段で生成した印象データを前記未
登録の印象表現語の印象データとして前記主観評価表現
辞書に登録する印象表現語追加手段と、をデータ検索装
置に具備させて前記目的を達成する。請求項2に記載の
発明では、主観的類似性要素を座標軸とする座標空間
に、検索対象となるイメージ情報に対する印象データが
布置され、イメージ情報のカテゴリ情報又は、物理的な
特徴データを意味し、定量的で計測可能な数値データで
ある客観的な特徴条件を備えた主観評価情報辞書と、主
観的類似性要素を座標軸とする座標空間に、検索キーと
なる印象表現語に対する印象データが布置された主観評
価表現辞書と、検索条件として、自然言語により主観的
に表現された検索条件文を取得する検索条件文取得手段
と、この検索条件文取得手段で取得した検索条件文から
印象表現語を抽出し、前記主観評価表現辞書に格納され
た当該印象表現語の印象データから、前記取得された検
索条件文に対する印象データを生成する検索印象データ
生成手段と、前記検索条件取得手段から客観的な特徴条
件が取得された場合には、当該客観的な特徴条件を制約
条件としてイメージ情報を絞り込むイメージ情報絞り込
み手段と、前記検索印象データ生成手段により生成され
た印象データに最も類似する印象データのイメージ情報
前記主観評価情報辞書、又は前記絞り込まれたイメ
ージ情報から検索するイメージ情報検索手段と、このイ
メージ情報検索手段で検索されたイメージ情報を出力す
る出力手段と、をデータ検索装置に具備させて前記目的
を達成する。請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載のデータ検索装置において、検索条件文
又はイメージ情報に関連するテキストデータから印象表
現語の程度を指し示す程度副詞を検出する程度副詞検出
手段と、検出した程度副詞が指し示す印象表現語の印象
データの座標値の絶対値を、程度副詞が強調語の場合に
は増加するように、程度副詞が語調を弱める語の場合に
は減少するように補正する印象表現語印象データ補正手
段と、を具備させる。請求項4に記載の発明では、請求
項1、請求項2又は請求項3に記載したデータ検索装置
において、前記主観評価表現辞書に格納された各印象表
現語に対する印象データは、各座標軸に対する範囲指定
する範囲データを備えていることを特徴とする。請求項
5に記載の発明では、請求項1から請求項4のうちのい
ずれか1の請求項に記載のデータ検索装置において、新
たなイメージ情報に関するテキストデータを取得するテ
キストデータ取得手段と、このテキストデータ取得手段
で取得したテキストデータから印象表現語を抽出し、前
記主観評価表現辞書に格納されている当該印象表現語の
印象データから前記新たなイメージ情報に対する印象デ
ータを生成する印象データ生成手段と、この印象データ
生成手段で生成した印象データを前記新たなイメージ情
報の印象データとして前記主観評価情報辞書に登録する
イメージ情報追加手段と、を具備することを特徴とす
る。請求項6に記載の発明では、請求項1から請求項5
に記載の請求項のうちのいずれか1の請求項に記載した
データ検索装置において、前記主観評価表現辞書は、各
イメージ情報に対する印象データと共に客観的特徴条件
を備え、新たなイメージ情報の客観的特徴条件に基づい
て、前記主観評価表現辞書に格納されたイメージ情報の
印象データと客観的な特徴情報との関係から、前記新た
なイメージ情報に対する印象データを生成し、前記主観
評価情報辞書に格納する第2のイメージ情報追加手段を
具備することを特徴とする。請求項7に記載の発明で
は、請求項1から請求項6に記載の請求項のうちのいず
れか1の請求項に記載したデータ検索装置において、前
記検索条件取得手段は、ネットワークに接続された外
部装置から前記検索条件を取得し、前記出力手段は、
前記ネットワーク接続された外部装置にイメージ情報を
出力する、とを特徴とする。請求項8に記載の発明で
は、主観的類似性要素を座標軸とする座標空間に、検索
対象となるイメージ情報に対する印象データが布置され
辞書を主観評価情報辞書とし、主観的類似性要素を座
標軸とする座標空間に、検索キーとなる印象表現語に対
する印象データが布置された辞書を主観評価表現辞書
し、検索条件として、自然言語により主観的に表現され
た検索条件文を取得する検索条件文取得機能と、この検
索条件文取得機能で取得した検索条件文から印象表現語
を抽出し、前記主観評価表現辞書に格納された当該印象
表現語の印象データから、前記取得された検索条件文に
対する印象データを生成する検索印象データ生成機能
と、この検索印象データ生成機能により生成された印象
データに最も類似する印象データのイメージ情報を前記
主観評価情報辞書から検索するイメージ情報検索機能
と、このイメージ情報検索機能で検索されたイメージ情
報を出力する出力機能と、前記検索条件文又はイメージ
情報に関連するテキストデータから印象表現語を抽出す
る抽出機能と、この抽出機能で抽出した印象表現語に、
前記主観評価表現辞書に登録済みの印象表現語と未登録
の印象表現語が存在する場合、前記登録済みの印象表現
語に対する印象データから前記未登録の印象表現語に対
する印象データを生成する印象表現語印象データ生成機
能と、この印象表現語印象データ生成機能で生成した印
象データを前記未登録の印象表現語の印象データとして
前記主観評価表現辞書に登録する印象表現語追加機能
と、をコンピュータに実現させるためのデータ検索用プ
ログラムを記録媒体に記録する。なお、前記主観評価情
報辞書を作成する機能と、前記主観評価表現辞書を作成
する機能と、前記検索条件文取得機能と、前記検索印象
データ生成機能と、前記イメージ情報検索機能と、出力
機能と、をコンピュータに実現させるためのデータ検索
用プログラム、データ検索用プログラム信号、データ検
索用プログラム伝送媒体、又はデータ検索用プログラム
搬送波としてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のデータ検索装置、
及びデータ検索用プログラムが記憶された記憶媒体にお
ける好適な実施の形態について、図1から図15を参照
して説明する。 (1)実施形態の概要 主観的類似性要素を座標軸とする座標空間に、検索対象
となるイメージ情報に対する印象データが布置された主
観評価情報辞書5(図6参照)を保持する。また、主観
的類似性要素を座標軸とする座標空間に、検索キーとな
る印象表現語の印象データが布置された主観評価表現辞
書4(図3参照)を保持する。主観評価表現辞書4の印
象データには各座軸に対する座標値と、座標値を中心と
して各座標軸上での範囲を指定する範囲データを備えて
いる(図4参照)。そして、検索条件として、自然言語
により主観的に表現された検索条件文から自然言語処理
により印象表現語を抽出し、主観評価表現辞書4から対
応する印象データを抽出する。印象表現語が複数存在す
る場合には、統合処理により統合した1又は複数の印象
データを検索印象データとして生成する。そして、主観
的類似性要素を座標軸とする座標空間において、各検索
印象データとのユークリッド距離が最も近い印象データ
を有するイメージ情報を検索結果として出力する。一
方、新たなイメージ情報を追加する場合には、追加する
イメージ情報に付加される説明文等のテキストデータか
ら印象表現語を抽出し、統合化処理によって1つの印象
データに統合する。その印象データから範囲データを除
いた座標値からなる印象データを追加するイメージ情報
の印象データとして主観評価情報辞書5に登録する。ま
た、イメージ情報検索、イメージ情報追加の処理過程で
主観評価表現辞書4に未登録の印象表現語が抽出された
場合、同処理で使用される文章やテキストデータに含ま
れる他の印象表現語の印象データを統合することで1つ
の印象データを生成し、当該印象表現語の印象データと
して主観評価表現辞書4に登録する。
【0008】(2)実施形態の詳細 図1は本実施形態のデータ検索装置の構成を概念的に表
したものである。この概念構成図に示されるように、デ
ータ検索装置は、入力手段1、検索条件文取得手段2、
検索印象データ生成手段3、主観評価表現辞書4、主観
評価情報辞書5、イメージ情報検索手段6、出力手段
7、イメージ情報追加手段8及び印象表現語追加手段9
を備えている。入力手段1は、ユーザが希望する自然言
語による検索条件文を入力するためのもので、キーボー
ドや、音声認識装置が使用される。検索条件文取得手段
2は、入力手段1から入力された検索条件文を取得し、
又は、有線接続や無線接続された外部装置から送信され
る検索条件文を通信手段を使用して取得する。外部装置
としては、LAN接続された他のパーソナルコンピュー
タや、ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)によりイン
ターネットに接続された外部のパーソナルコンピュータ
などが該当し、検索条件文取得手段は、これら外部装置
からも検索条件文を取得可能に構成されている。検索印
象データ生成手段は、検索条件文取得手段で取得した検
索条件文から、印象表現語等の抽出と、抽出した印象表
現語に対応する印象データを主観評価表現辞書4から抽
出し、検索印象データの生成を行う。
【0009】主観評価表現辞書4は、例えば、ビールに
ついての検索を行う場合に、希望するビールについての
イメージや感覚等の印象を自然言語で表現する場合に使
用される印象表現語を各カテゴリ毎に分類して格納した
辞書である。ここで印象表現語とは、検索対象となるイ
メージ情報の物理的な特徴ではなく、直感的な印象を
「やわらかい」、「クリアな」等の形容詞や形容動詞に
よって表現する言葉(感性語)である。ここで検索対象
となるイメージ情報として取り扱えるのは、主観的類似
性によってその相対関係を表現できるデータ形式すべて
であり、例えば、動画、静止画などの画像の他に、音楽
データや、音声データ、出版物等のテキストデータその
もの、その他の信号データ、また、これらを要素とする
コンテンツも含まれる。図2は主観評価表現辞書4の内
容を概念的に表したものである。この図2に示されるよ
うに、主観評価表現辞書は、ビール、ワイン、日本酒、
映画、テレビ番組情報、Web上の旅行情報、オンライ
ンショッピング等の、検索対象となるイメージ情報に対
する各種カテゴリ毎に分類されている。そして、各カテ
ゴリに属するイメージ情報の印象を表すのに用いられる
印象表現語、具体的には形容詞・形容動詞に代表される
表現語と程度副詞(「やや」「かなり」などの程度を指
し示す副詞)、さらに印象の要因と強く結びついている
名詞・固有名詞等が予め各カテゴリ毎に収集され、主観
評価表現辞書に格納される。
【0010】一方、各カテゴリに対して、そのカテゴリ
に属するイメージ情報に対して、主観的な類似性を表す
要素(主観的類似性要素)を抽出する。例えば、対象と
するイメージ情報のカテゴリを映画とすると、作品の性
質を「スリル度」、「感動度」、「コメディ度」等の主
観的類似性要素を抽出する。また、カテゴリ「ビール」
に対しては、図2に示されるように、「こく」「キレ」
「うまみ」「のどごし」「爽快感」等の主観的類似性要
素が抽出されている。そして、各印象表現語に対して主
観的類似性要素の強さを指定することで、各印象表現語
に対する印象データ(主観的類似性要素を座標軸とする
座標空間に布置される、多次元の座標値(ベクトル)が
決定されている。すなわち、収集した印象表現語に対し
て、個々の表現が主観的な類似性要素の強さを指定す
る、すなわち印象データ空間の特定の範囲を指し示すと
いう仮説に基づいて、各類似性要素の相対的なレベル値
が与えられている。例えば、図2に示されるように、カ
テゴリ「ビール」に対する印象表現語「コクのある」に
は、主観的類似性要素「コク」の相対値が3、主観的類
似性要素「キレ」の相対値が0、…という印象データが
与えられている。
【0011】図3は、主観的類似性要素を座標軸とする
座標空間と、この座標空間に布置された各印象表現語に
対する印象データを例示したものである。この図3で
は、ビールの座標空間を、コク、キレ、うまみの主観的
類似性要素3要素を座標軸とし表現し、印象表現語「ク
リーミーな」「まろやかな」「ドライな」に対する印象
データを布置したものである。この図3に示されるよう
に、各印象表現語は、そのカテゴリに属するイメージ情
報に対して抽出される主観的類似性要素を座標軸とし、
各座標値を要素とする印象データ(ベクトル)で表現さ
れる。
【0012】なお、図2に例示されるように、実際の印
象表現語は、各主観的類似性要素の相対値を示す座標値
の他に、印象表現語に含まれる範囲を示す範囲データが
付属している。従って印象表現語は、各主観的類似性要
素の座標値を中心とする範囲(座標値を中心とする一定
の範囲)で囲まれる印象データ空間で指定されるように
なっている。図4は、印象表現語の印象データ空間を2
次元の座標で表したものである。この図4に例示される
ように、例えば、カテゴリ「ビール」の印象表現語「ク
リーミーな」は、主観的類似性要素「コク」に対して座
標値4を中心とするプラスマイナス2の範囲、すなわち
2〜6の範囲で指定され、また、主観的類似性要素「キ
レ」に対して座標値−2を中心としてプラスマイナス2
の範囲、すなわち−4〜0の範囲で指定される。このよ
うに、印象表現語の印象データは各座標軸(主観的類似
性要素)に対して一定の範囲を有することで、座標空間
上の点で表されるのではなく、座標空間上の一定空間
(容積)で表すことができ、この印象表現語の印象デー
タ空間内に含まれるイメージ情報を検索候補のイメージ
情報としてリストアップすることができる。このように
印象表現語の印象データ空間内のイメージ情報をリスト
アップすることで、全イメージ情報に対する印象データ
との類似度を判断する必要がなくなり、リストアップし
たイメージ情報に対する印象データとの類似性を判断す
ればよく、判断を高速化することができる。
【0013】主観評価情報辞書5には、検索対象に関す
るデータが格納されており、各イメージ情報に対する印
象データと付属情報が、カテゴリ毎に分類され格納され
ている。主観評価情報辞書5におけるカテゴリは、主観
評価表現辞書4におけるカテゴリと同一であり、同一カ
テゴリの範囲で検索が行われるようになっている。図5
は主観評価情報辞書5の内容を概念的に表したものであ
る。この図5に例示されるように、各イメージ情報に対
する印象データは、印象表現語に対する印象データと同
様に、共通の主観的類似性要素からなる座標軸上の値を
要素とするベクトルで表現される。すなわち、イメージ
情報「アサヒスーパードライ」の印象データは、主観的
類似性要素「コク」「キレ」「うまみ」…の各座標値を
要素としてベクトル(3,4,2,3.5,3.5,
…)で表現される。同様に、「アサヒ黒生」「アサヒフ
ァーストレディー」「アサヒスーパープレミアム」「ア
サヒ生ビールダンク」(いずれも、アサヒビール株式会
社の登録商標又は商標)、「キリンラガービール」「キ
リン一番絞り〈生〉ビール」「キリン一番絞り 黒生ビ
ール」「キリンビール工場 〈生〉」「キリンブラウマ
イスター」(いずれも麒麟麦酒株式会社の登録商標又は
商標)も、各主観的類似性要素の値を要素とするベクト
ルで表現される。なお、イメージ情報に対する印象デー
タの各座標値には、印象表現語の場合と異なり、範囲デ
ータが付属していない。従って、主観的類似性要素を座
標軸とする多次元座標空間にイメージ情報が布置されて
おり、座標空間のなかである幅を持った領域(印象デー
タ空間)を指定することで、その印象データ空間内に布
置されているイメージ情報を検索(リストアップ)する
ことができる。一方、付属情報としては、数値データ等
の客観的特徴条件、対象の画像データ、説明文等のテキ
ストデータが各イメージ情報毎に格納されている。付属
情報には、その他イメージ情報を印象する要因となる各
種データが様々なかたちで関連情報として格納される。
【0014】付属情報として主観評価情報辞書5に格納
される客観的特徴条件は、イメージ情報の物理的な特徴
データを意味し、定量的で計測可能な数値データのこと
をいう。また、イメージ情報をその性質・用途などによ
って分類したカテゴリ情報も客観的特徴条件に該当す
る。例えば、画像をイメージ情報とした場合、色・形な
どが該当し、乗用車をイメージ情報とした場合、排気
量、燃費、重量などが該当する。客観的特徴条件は、イ
メージ情報の検索の際に、制約条件としてイメージ情報
を絞り込むために使用される。
【0015】イメージ情報を印象する要因となる各種デ
ータとしては、人名や商品名等で、それ自体がある種の
強い印象を持っているもや、画像の構成要素であるプリ
ミティブな図形の印象データ等が該当する。例えば映画
作品をイメージ情報とする場合、作品自体の印象よりも
主演俳優の印象がより支配的であることがあり、このよ
うな場合に、映作品の解説文から抽出された印象表現語
や、シーン画像から推定された印象データよりも、主演
俳優等に付与された印象データを引用して、作品の印象
データを生成する方が主観的な類似性をより反映したも
のとなる場合があるため、主演俳優名等が付属情報とし
て格納される。
【0016】また図2及び図5に示されるように、主観
評価表現辞書4及び主観評価情報辞書には、各カテゴリ
に含まれる名詞等のカテゴリ分類情報が格納されてい
る。例えば、カテゴリ「ビール」を判断するためのカテ
ゴリ分類情報として「ビール」が格納され、カテゴリ
「ワイン」のカテゴリ分類情報として「ワイン」が格納
されている。各カテゴリを示す名詞そのものがカテゴリ
分類情報として格納される他、例えば、カテゴリ「ワイ
ン」に対して「ボルドー」や「ボージョレ・ヌーボー」
等の関連語や、「(ぶどう+ブドウ+葡萄)×醸造」と
いった条件式等もカテゴリ分類語として格納されてい
る。他のカテゴリに対しても関連語や条件式がカテゴリ
分類情報として格納されている。このように、カテゴリ
分類情報が主観評価表現辞書4に格納することで、検索
処理、イメージ情報追加処理、印象表現語追加処理にお
いて、一致する(又は条件式を満たす)名詞等がテキス
トデータ中に含まれる場合に、対応するカテゴリに自動
的に分類することができる。
【0017】イメージ情報検索手段6(図1)は、検索
印象データ生成手段で生成された検索印象データ(主観
的類似性要素のレベル値のセット)と客観的特徴条件を
検索キーとして、主観評価情報辞書5に格納されている
各種イメージ情報を検索する。すなわち、主観評価情報
辞書5に登録されているイメージ情報を客観的な特徴条
件を制約条件として絞り込んで、その中でレベル値セッ
トの示す範囲にあるイメージ情報を抽出し、レベル値と
イメージ情報の印象データの類似性判断を行い、より類
似性の高いイメージ情報順に検索結果として出力するよ
うになっている。
【0018】出力手段7は、イメージ情報検索手段6で
検索された検索結果を出力する。出力手段7による検索
結果の出力は、検索されたイメージ情報を表示装置に出
力し、印刷装置に印刷出力することにより行われる。
【0019】イメージ情報追加手段8は、新たなイメー
ジ情報に対して、その印象データを生成し付属情報と共
に主観評価情報辞書5に格納する。新たなイメージ情報
の印象データは、そのイメージ情報に付属するテキスト
データから、主観評価表現辞書4に格納されている印象
表現語を抽出し、その印象表現語の印象データを使用し
て生成する。また。主観評価情報辞書5に登録されてい
るイメージ情報の客観的特徴条件と、新たなイメージ情
報に対する客観的特徴条件とから、既登録イメージ情報
の印象データを生成するようになっている。このよう
に、イメージ情報追加手段8により、テキストデータや
客観的特徴条件からイメージ情報を新たに追加できるの
で、主観評価情報辞書を容易に充実させることができ
る。
【0020】印象表現語追加手段9は、未登録の印象表
現語について、その印象データを生成して主観評価表現
辞書4に追加登録する。印象表現語追加手段9による新
たな印象表現語の追加は、イメージ情報の検索の際に入
力された自然言語による文章中や、イメージ情報追加手
段8において未登録の印象表現語がイメージ情報に対す
るテキストデータ中に未登録の印象表現語が存在した場
合に行われるようになっている。このように、印象表現
語追加手段9により自動的に新たな印象表現語が主観評
価表現辞書4に登録されるので、データ検索装置が使用
されればされるほど充実した主観評価表現辞書4にな
る。特に、ユーザのイメージ情報に対する感じ方や感
性、更にそれを表現した文章も多種多様であるため、検
索過程で新たな印象表現語を収集し追加することで、よ
り多くのユーザの感性や表現に対応可能な主観評価表現
辞書4とすることができる。
【0021】図7は、このように構成されたデータ検索
装置の、具体的なシステム構成を表したものである。図
7に示されるように、データ検索装置はパーソナルコン
ピュータやワードプロセッサ等を含むコンピュータシス
テムによって構成される。データ検索装置は、図7に示
すようにシステム全体を制御するための制御部11を備
えている。この制御部11には、データバス等のバスラ
インを介して、入力装置としてのキーボード12やマウ
ス13、表示装置14、印刷装置15、記憶装置16、
記憶媒体駆動装置17、通信制御装置18、入出力I/
F19、及び文字認識装置20、音声認識装置21が接
続されている。制御部11は、CPU111、ROM1
12、RAM113を備えている。ROM112は、C
PU111が各種制御や演算を行うための各種プログラ
ムやデータが予め格納されたリードオンリーメモリであ
る。
【0022】RAM113は、CPU111にワーキン
グメモリとして使用されるランダムアクセスメモリであ
る。このRAM113には、本実施形態によるデータ検
索処理、イメージ情報追加処理、印象表現語追加処理等
の各種処理を行うための各種エリアが確保可能になって
いる。
【0023】キーボード12は、自装置内で自然言語に
よる検索条件文を入力する場合の入力手段1及び検索条
件文取得手段2を構成し、仮名文字を入力するための仮
名キーやテンキー、各種機能を実行するための機能キ
ー、カーソルキー、等の各種キーが配置されている。マ
ウス13は、ポインティングデバイスであり、表示装置
14に表示されたキーやアイコン等を左クリックするこ
とで対応する機能の指定を行う入力装置である。表示装
置14は、例えばCRTや液晶ディスプレイ等が使用さ
れる。この表示装置には、キーボード12やマウス13
による入力結果が表示されたり、最終的に検索されたイ
メージ情報が表示されたりするようになっている。印刷
装置15は、表示装置14に表示された検索条件文や、
検索結果であるイメージ情報等の印刷を行うためのもの
である。この印刷装置としては、レーザプリンタ、ドッ
トプリンタ、インクジェットプリンタ、ページプリン
タ、感熱式プリンタ、熱転写式プリンタ、等の各種印刷
装置が使用される。
【0024】記憶装置16は、読み書き可能な記憶媒体
と、その記憶媒体に対してプログラムやデータ等の各種
情報を読み書きするための駆動装置で構成されている。
この記憶装置16に使用される記憶媒体としては、主と
してハードディスクが使用されるが、後述の記憶媒体駆
動装置17で使用される各種記憶媒体のうちの読み書き
可能な記憶媒体を使用するようにしてもよい。記憶装置
16は、仮名漢字変換辞書161、プログラム格納部1
62、データ格納部163、主観評価情報辞書5、主観
評価表現辞書4、図示しないその他の格納部(例えば、
この記憶装置16内に格納されているプログラムやデー
タ等をバックアップするための格納部)等を有してい
る。プログラム格納部162には、本実施形態における
イメージ情報検索処理プログラム、イメージ情報追加処
理プログラム、印象表現語追加処理プログラム等の各種
プログラムの他、仮名漢字変換辞書161を使用して入
力された仮名文字列を漢字混り文に変換する仮名漢字変
換プログラム等の各種プログラムが格納されている。デ
ータ格納部163には、ユーザに関するデータ等の、シ
ステムが必要とする各種データが格納されている。
【0025】記憶媒体駆動装置17は、CPU111が
外部の記憶媒体からコンピュータプログラムや文書を含
むデータ等を読み込むための駆動装置である。記憶媒体
に記憶されているコンピュータプログラム等には、本実
施形態のデータ検索装置により実行されるイメージ情報
検索処理等の各種処理プログラム、及び、そこで使用さ
れる辞書、データ等も含まれる。ここで、記憶媒体と
は、コンピュータプログラムやデータ等が記憶される記
憶媒体をいい、具体的には、フロッピーディスク、ハー
ドディスク、磁気テープ等の磁気記憶媒体、メモリチッ
プやICカード等の半導体記憶媒体、CD−ROMやM
O、PD(相変化書換型光ディスク)等の光学的に情報
が読み取られる記憶媒体、紙カードや紙テープ等の用紙
(および、用紙に相当する機能を持った媒体)を用いた
記憶媒体、その他各種方法でコンピュータプログラム等
が記憶される記憶媒体が含まれる。本実施形態のデータ
検索装置において使用される記憶媒体としては、主とし
て、CD−ROMやフロッピーディスク等の記憶媒体が
使用される。記憶媒体駆動装置17は、これらの各種記
憶媒体からコンピュータプログラムを読み込む他に、フ
ロッピーディスクのような書き込み可能な記憶媒体に対
してRAM113や記憶装置16に格納されているデー
タ等を書き込むことが可能である。
【0026】なお、フロッピーディスクやメモリチッ
プ、ICカード等に格納された検索条件文を記憶媒体駆
動装置17を介して読み込んで、本実施形態によるイメ
ージ情報検索を行う場合、記憶媒体駆動装置17は検索
条件文取得手段2として機能する。また、イメージ情報
追加処理において追加するイメージ情報のテキストデー
タを記憶媒体駆動装置17を使用して所定の記憶媒体か
ら取得する場合の記憶媒体駆動装置17はイメージ情報
追加手段8の一部として機能する。
【0027】本実施形態のデータ検索装置では、制御部
11のCPU111が、記憶媒体駆動装置17にセット
された外部の記憶媒体からコンピュータプログラムを読
み込んで、記憶装置16の各部に格納(インストール)
する。そして、本実施形態によるイメージ情報検索処理
等の各種処理を実行する場合、記憶装置16から該当プ
ログラムをRAM113に読み込み、実行するようにな
っている。但し、記憶装置16からではなく、記憶媒体
駆動装置17により外部の記憶媒体から直接RAM11
3にプログラムを読み込んで実行することも可能であ
る。また、データ検索装置によっては、本実施形態のイ
メージ情報検索処理プログラム等を予めROM112に
記憶させておき、これをCPU111が実行するように
してもよい。さらに、本実施形態の文書分類処理プログ
ラム等の各種プログラムやデータを、通信制御装置18
を介して他の記憶媒体からダウンロードし、実行するよ
うにしてもよい。
【0028】通信制御装置18は、データ検索装置と他
のパーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の各種
外部電子機器との間をネットワーク接続するための制御
装置である。通信制御装置18は、これら各種外部電子
機器からデータ検索装置にアクセスすることが可能にな
っており、外部電子機器から検索条件文を入力すること
ができる。この場合の通信制御装置18は検索条件文取
得手段2として機能する。また、通信制御装置18を介
して外部電子機器からイメージ情報に対するテキストデ
ータや客観的特徴条件を取得して当該イメージ情報を主
観評価情報辞書5に新たに登録する場合の通信制御装置
18は、イメージ情報追加手段の一部として機能する。
【0029】入出力I/F19は、音声や音楽等の出力
を行うスピーカ等の各種機器を接続するためのインター
フェースである。文字認識装置20は、用紙等に記載さ
れた文字をテキスト形式やHTML等の各種形式で認識
する装置であり、イメージスキャナや文字認識プログラ
ム等で構成されている。この文字認識装置20は、検索
条件文取得手段2として機能し、またイメージ情報追加
手段の一部として機能する。音声認識装置21には音声
を取り込む音声取り込み手段として機能する図示しない
マイクが接続されており、このマイクから取り込んだ音
声を認識してテキストデータに変換するようになってい
る。マイクから入力される検索条件文を認識する場合の
音声認識装置21は、検索条件文取得手段2として機能
する。
【0030】本実施形態のデータ検索装置は、パーソナ
ルコンピュータやワードプロセッサ等を含むコンピュー
タシステムで構成するだけでなく、LAN(ローカル・
エリア・ネットワーク)のサーバ、コンピュータ(パソ
コン)通信のホスト、インターネット上に接続されたコ
ンピュータシステム等によって構成することも可能であ
る。また、ネットワーク上の各機器に機能分散させ、ネ
ットワーク全体でデータ検索装置を構成することも可能
である。図8は、このようなネットワークによりデータ
検索装置を構成した場合のシステム構成図を表したもの
である。図8に示すように、データ検索装置はイメージ
情報の検索や追加、印象表現語の追加等を行うホスト装
置30と、検索条件文の入力と送信を行ないホスト装置
30に送信する複数のクライアントPC50と、ホスト
装置30と各クライアントPCとを接続するネットワー
ク40とから構成されている。ネットワーク40として
は主としてインターネットに接続されるが、LAN(ロ
ーカル・エリア・ネットワーク)や、コンピュータネッ
トワーク等の各種ネットワーク40と接続可能になって
いる。ネットワーク40にはパーソナルコンピュータ等
のクライアントPC50が適宜接続されるようになって
おり、適時複数のクライアントPC50がホスト装置3
0にアクセス可能になっている。
【0031】クライアントPC50は、パーソナルコン
ピュータ等のいわゆるパソコンシステムにより構成さ
れ、WWW(World Wide Web)のブラウ
ザ(browser)ソフトによりネットワーク40
(インターネット)に接続可能になっている。一方、ク
ライアントPC50は制御部、表示部、入力部、出力
部、通信制御部、記憶部、その他の機器を備えている。
クライアントPC50の制御部は、装置全体を所定のプ
ログラムに従って処理、制御するようになっており、入
力部から入力された検索条件文を、通信制御部及びネッ
トワーク40を介してホスト装置30に送信すると共
に、ホスト装置30で検索されたイメージ情報を受信し
て表示部に表示し、記憶部に格納し、又は出力部から印
刷出力するようになっている。
【0032】一方、ホスト装置30は、制御部31を備
えておりデータバス等のバスライン32を介して表示部
33、入出力部34、通信制御部35、記憶部36、図
示しないその他の機器が接続されている。これらの各部
31〜36の基本的構成は、図7に示したデータ検索装
置と同様であるため、特に異なる点を中心に説明する。
本実施形態における制御部31は、WWWサーバーとし
て機能し、図7に示したデータ検索装置の制御部11
や、クライアントPC50の制御部11に比べ高速処理
が可能であると共に、複数のクライアントPC50から
のアクセスに対応するために並列処理が可能になってい
る。同様に通信制御部35も複数のISDN回線との接
続が可能であると共に、クライアントPC50のそれよ
りも高速処理が可能になっている。
【0033】以上のように構成されたデータ検索装置に
よる処理動作について次に説明する。図9は、データ検
索装置によるイメージ情報検索処理動作を表したフロー
チャートである。データ検索装置によるイメージ情報検
索は、ユーザが自然言語による検索条件文を入力するこ
とで開始される。ユーザは検索条件文に代えて、又は検
索条件文と共に、客観的特徴条件等の制約条件を入力す
ることもできる。入力する条件検索文としては、例えば
「上品でさわやかなビールを探してほしい。」、「コク
があるが苦みの少ないビールを知りたい。」、「アルマ
ーニの明るいスーツ」、「アクションたっぷりで、ハッ
ピイエンドの映画はなに?」というように、ユーザが検
索したいイメージ情報に対する印象や感性を自由に表現
した文章を入力する。また、印象を適切に表現できない
ユーザは「上品 さわやかビール」というような単語の
羅列により検索条件文を入力することも可能である。更
に、検索条件文中に客観的特徴条件等を含めて表現する
ことも可能である。ユーザによって入力された検索条件
文は、検索条件文取得手段2によって取得される(ステ
ップ11)。
【0034】次に取得された検索条件文中から印象表現
語、程度副詞、客観的特徴条件、及びカテゴリ分類情報
を検索印象データ生成手段3により抽出する(ステップ
13)。例えば、検索条件文「上品でさわやかなビール
を探してほしい。」からは、印象表現語「上品な」「さ
わやかな」が抽出され、カテゴリ分類情報「ビール」が
抽出される。そして、検索条件文中にカテゴリ分類情報
が存在するか否かを確認し(ステップ15)、存在しな
い場合には(;N)カテゴリ入力画面を表示する(ステ
ップ17)。すなわち、検索印象データ生成手段は、主
観評価表現辞書4に登録されている各カテゴリ名をリス
ト表示し、ユーザにカテゴリの選択を促す。検索印象デ
ータ生成手段3は、このカテゴリ入力画面で選択された
カテゴリを特定し、また、検索条件文にカテゴリ分類情
報が含まれている場合には(ステップ15;Y)そのカ
テゴリ分類情報に対応するカテゴリを特定する(ステッ
プ19)。
【0035】次に、検索印象データ生成手段3は、抽出
した印象表現語の印象データを主観評価表現辞書4から
抽出する(ステップ21)。すなわち、各主観的類似性
要素に対するレベル値と範囲のデータを各印象表現語に
ついて主観評価表現辞書4から取り出す。なお、検索条
件文から抽出した印象表現語の中に、主観評価表現辞書
4に未登録の印象表現語が存在する場合には、後述する
印象表現語追加処理が実行される。そして、検索条件文
中に程度副詞が存在する場合には(ステップ23;
Y)、該当する印象表現語の印象データを程度副詞によ
って、要求程度に合うように補正する(ステップ2
5)。程度副詞による印象データの補正は、印象データ
のレベル値の絶対値が変化するように変更することによ
る。例えば、検索条件文が「かなりあっさりとした…」
である場合、印象表現語「あっさりとした」の主観的類
似性要素「コク」に対するレベル値が「−3」から、そ
の絶対値が増加する「−3.5」に補正される。なお、
程度副詞によるレベル値補正は、「とても」「かなり」
「めちゃくちゃ」「超」等の強調語の場合には絶対値が
増加するように補正し、「やや」「少し」「ちょっと」
等の語調を弱める語の場合には絶対値が減少するように
補正する。
【0036】本実施形態における補正値としては本願発
明の場合一律0.5だけ変化させるようになっている
が、各程度副詞に応じて変化値(補正幅)を代えるよう
にしてもよい。この場合、各程度副詞と変化値の対応表
が主観評価表現辞書4に格納される。
【0037】次に検索印象データ生成手段3は、各印象
表現語の印象データ(補正された場合には補正後の印象
データ)から、後述する統合処理によって検索印象デー
タを生成する(ステップ27)。本イメージ情報検索処
理動作における統合処理では、後述するように、統合対
象となる複数の印象データが1又は複数(統合対象数以
下)の印象データに集約され、これらが検索印象データ
として得られる。
【0038】検索印象データが生成されると、次に、イ
メージ情報検索手段6によるイメージ情報候補の抽出と
絞り込みによるイメージ情報の検索が行われる。すなわ
ち、イメージ情報検索手段6は、主観的類似性要素を座
標軸とする座標空間のなかで、生成したすべての検索印
象データが占める印象データ空間内に含まれるイメージ
情報の候補を主観評価情報辞書5から抽出する(ステッ
プ29)。このように、検索印象データを各主観的類似
性要素のレベル値で指定される点で表現するだけでな
く、レベル値に付与された範囲からなる印象データ空間
を使用することで、検索対象となる候補を予め絞り込む
ことができ、この後の類似度の算出対象を減らすことが
でき、検索を高速化することが可能になる。
【0039】次にイメージ情報検索手段6は、検索条件
文取得手段2で取得した条件検索文中に客観的特徴条件
が存在するか否かを判断する(ステップ31)。客観的
特徴条件が存在する場合には(ステップ31;Y)、抽
出したイメージ情報候補の中から、客観的特徴条件を制
約条件としてこれを満たすイメージ情報候補に絞り込む
(ステップ33)。例えば、ビールの場合、「350m
lで単価150円以下」との客観的特徴条件があれば、
抽出済みのイメージ情報候補の付属情報を参照して、こ
の条件を満たすイメージ情報候補に絞り込む。
【0040】そして主観評価情報辞書5は、各イメージ
情報候補の印象データと、検索印象データのレベル値と
から類似性判断を行う。すなわち、主観評価情報辞書5
は、全検索印象データのうちの範囲のデータを除いた主
観的類似性要素のレベル値(ベクトル)と、各イメージ
情報候補の印象データ(ベクトル)との、ユークリッド
距離から両ベクトルの類似度Sを算出する(ステップ3
5)。
【0041】主観評価情報辞書5は、算出した検索印象
データに対する類似度Sが最も大きいイメージ情報を検
索結果とし、出力手段7により表示する(ステップ3
7)。なお、類似度Sが最も大きいイメージ情報のみを
表示する場合の他に、類似度が高いイメージ情報順に複
数のイメージ情報を出力するようにしてもよい。また、
類似度Sが最も大きいイメージ情報のみを表示し、ユー
ザが他のイメージ情報候補の表示を選択できるようにし
てもよい。
【0042】表示装置に表示された検索結果をみて、ユ
ーザは検索されたイメージ情報について、追加入力によ
って改善要求を与えることができる。例えば「もう少し
ダイナミックに」などの比較を表す程度副詞と印象表現
語を入力する。この修正要求があった場合(ステップ3
9;Y)、検索条件文取得手段2で修正要求文を取得し
(ステップ41)、検索印象データ生成手段3で程度副
詞を抽出する(ステップ43)。その後、ステップ25
に戻り、程度副詞による印象データの補正をして再検索
を行う。このように、修正文による再検索を繰り返すこ
とでユーザが求めるイメージ情報にたどり着くことがで
きる。
【0043】一方、出力したイメージ情報に対して修正
要求がない場合(ステップ39;N)には、イメージ情
報検索処理を終了する。
【0044】次に、主観評価情報辞書5に格納されてい
るイメージ情報のデータベースを充実させるためのイメ
ージ情報追加処理について図10のフローチャートに従
って説明する。イメージ情報を追加する場合、ユーザや
システム管理者は、イメージ情報に関連するテキストデ
ータの入力、又はイメージ情報に付いての客観的特徴条
件を入力する。この入力に基づいて、イメージ情報追加
手段8は、入力されたテキストデータを取得し(ステッ
プ51)、取得したテキストデータから印象表現語、程
度副詞、客観的特徴条件、及びカテゴリ分類情報を抽出
する(ステップ53)。そして、テキストデータ中にカ
テゴリ分類情報が存在するか否かを確認し(ステップ5
5)、存在しない場合には(;N)カテゴリ入力画面を
表示する(ステップ57)。すなわち、イメージ情報追
加手段8は、主観評価情報辞書5に登録されている各カ
テゴリ名をリスト表示し、ユーザにカテゴリの選択を促
す。イメージ情報追加手段8は、このカテゴリ入力画面
で選択されたカテゴリを特定し、また、検索条件文にカ
テゴリ分類情報が含まれている場合には(ステップ5
5;Y)そのカテゴリ分類情報に対応するカテゴリを特
定する(ステップ59)。
【0045】次にイメージ情報追加手段8は、テキスト
データ中に主観評価表現辞書4に登録されている印象表
現語が少なくとも1語存在するか否か確認する(ステッ
プ60)。印象表現語が存在する場合(ステップ60;
Y)、イメージ情報追加手段8は、印象表現語の印象デ
ータを主観評価表現辞書4から抽出する(ステップ6
1)。なお、テキストデータから抽出した印象表現語の
中に、主観評価表現辞書4に未登録の印象表現語が存在
する場合には、後述する印象表現語追加処理が実行され
る。そして、テキストデータ中に程度副詞が存在する場
合には(ステップ63;Y)、該当する印象表現語の印
象データのレベル値と範囲データを程度副詞によって、
要求程度に合うように補正する(ステップ65)。程度
副詞による補正は、イメージ情報検索処理における補正
と同様に行われる。
【0046】次にイメージ情報追加手段8は、各印象デ
ータからイメージ情報に対する印象データを生成する
(ステップ67)。すなわち、イメージ情報追加手段8
は、テキストデータから抽出された印象表現語が1語だ
けである場合には、その印象表現語に対応する印象デー
タ(程度副詞により補正されている場合には補正後の印
象データ)の各レベル値を、そのイメージ情報に対する
印象データとして引用する。例えば、図5に示した主観
評価情報辞書5におけるイメージ情報「キリンビール工
場〈生〉」がこの場合に該当して作成されており、テキ
ストデータ中の印象表現語「さらりとした」1語によっ
て、図2に示した主観評価表現辞書4の印象表現語「さ
らりとした」の印象データの各レベル値が引用され、
「キリンビール工場〈生〉」の印象データが作成されて
いる。
【0047】一方、テキストデータ中に印象表現語が複
数存在する場合には、後述する統合処理によってイメー
ジ情報に対する印象データを生成する。例えば、新たな
追加対照のイメージ情報として「キリンハーフ&ハーフ
〈生〉」があり、これに付属するテキストデータとして
「黒ビール独特の豊かな香ばしさ」という文章があると
する。このテキストデータから印象表現語として「黒ビ
ール独特の」「豊かな」「香ばしい」が取り出される。
この印象表現語のうち「豊かな」と「香ばしい」が主観
評価表現辞書4に登録されているので、この両者の印象
データを抽出する。なお、各主観的類似性要素の直後に
そのレベル値を記し、その後ろのかっこ内に範囲データ
を記す。
【0048】「豊かな」 ;(コク3(2),キレ1.
5(1),うまみ3(2),のどごし2(2),爽快感
−1(1),…) 「香ばしい」;(コク4(2),キレ −2(2),う
まみ2(2),のどごし1(1),爽快感 1(1),
…)
【0049】この両者の印象データを特化統合すること
により、「香ばしい」をベースとする印象データ(コク
4(2),キレ0(0),うまみ2(2),のどごし1
(1),爽快感0(0))が1つ生成される。本イメー
ジ情報追加処理動作における統合処理では、統合対象と
なる複数の印象データから必ず1つの印象表現語をベー
スとする印象データに集約され、集約された印象データ
のうちの範囲データを除いた各類似性要素を座標軸とす
る座標値から、イメージ情報「キリンハーフ&ハーフ
〈生〉」の印象データ(コク4,キレ0,うまみ2,の
どごし1,爽快感0,…)が生成される。
【0050】ステップ60においてテキストデータ中に
主観評価表現辞書4に登録された印象表現語が1語も存
在しない場合(;N)、イメージ情報追加手段8は客観
的特徴条件から印象データを生成する(ステップ7
1)。すなわち、イメージ情報追加手段8は、既登録の
イメージ情報の印象データと、それに付属している客観
的特徴条件との重回帰分析を行い、客観的特徴条件が決
まれば印象データが算出されるように、重回帰係数を予
め求めておく。この重回帰係数は各カテゴリ毎に求めて
おく。そして、客観的特徴条件からイメージ情報の印象
データを生成する場合、客観的特徴条件を説明変量と
し、印象データの座標軸(主観的な類似性要素)毎の座
標値(レベル値)を目的変量として分析を行う。ここで
算出された重回帰係数がパラメータである。
【0051】カテゴリ「乗用車」の場合を例に説明す
る。いま、主観評価情報辞書5には、予め登録されてい
る各乗用車情報(イメージ情報)には、それぞれ客観的
特徴条件「排気量」、「燃費」、「重量」等と、印象デ
ータが格納されているものとする。イメージ情報追加手
段8は、これら既登録の乗用車情報を用いた重回帰分析
によって、客観的な特徴条件が決まれば印象データが算
出されるように、重回帰係数を予め求めておく。具体的
には、排気量、燃費、重量等の客観的特徴条件を説明変
量とし、印象データの座標軸(主観的類似性要素「コン
パクト性」「操作性」「快適性」「スポーティー度」
等)毎の座標値(レベル値)を目的変量として分析を行
う。そして、イメージ情報追加手段8は、新たに追加す
る乗用車情報(イメージ情報)に対して、排気量、燃
費、重量などの客観的特徴条件から印象データを算出す
る。
【0052】以上のようにして生成した新たなイメージ
情報に対する印象データを、イメージ情報追加手段8
は、抽出された客観的特徴条件等の付属情報と共に主観
評価情報辞書5に格納して処理を終了する。
【0053】このように、新たなイメージ情報をテキス
トデータや客観的特徴条件から容易に印象データを作成
し、主観評価表現辞書4に追加登録することができるの
で、新製品等であっても容易に検索対象とすることが可
能になる。
【0054】次に、印象表現語の追加処理について、図
11のフローチャートに従って説明する。この印象表現
語追加処理は、イメージ情報検索処理に置いた条件検索
文中に未登録の印象表現語が存在する場合、及び、イメ
ージ情報追加処理において未登録の印象表現語がテキス
トデータ中に存在する場合に、検索印象データ生成手段
3又はイメージ情報追加手段8からの指令に基づいて自
動的に実行される。印象表現語追加手段9は、検索印象
データ生成手段3又はイメージ情報追加手段8から、テ
キストデータ(検索条件文又はカタログ等のテキストデ
ータ)と、カテゴリを取得する(ステップ81)。そし
て印象表現語追加手段9は、テキストデータから印象表
現語(未登録の印象表現語と、既登録の印象表現語の双
方)を抽出し(ステップ83)、既登録の印象表現語の
語数を確認し1語だけか否かを判断する(ステップ8
5)。印象表現語追加手段9は、既登録の印象表現語が
1語だけである場合(ステップ85;Y)、その既登録
印象表現語の印象データを主観評価表現辞書4から読み
出し、未登録の印象表現語の印象データとして引用する
(ステップ87)。
【0055】一方、テキストデータ中に既登録の印象表
現語が複数存在する場合(ステップ85;Y)、印象表
現語追加手段9は、各印象表現語に対する印象データを
主観評価表現辞書4から抽出する(ステップ89)。そ
して、印象表現語追加手段9は、抽出した各印象データ
から、後述の統合処理によって、新たな印象データを生
成する(ステップ91)。本印象表現語追加処理動作に
おける統合処理では、統合対象となる複数の印象データ
から必ず1つの印象表現語をベースとする印象データに
集約され、集約された印象データが新たな印象データと
なる。
【0056】印象表現語追加手段9は、未登録の印象表
現語と既登録印象表現語から引用した印象データ(ステ
ップ87)、又は生成した新たな印象データ(ステップ
91)を、主観評価表現辞書4の該当するカテゴリに格
納して処理を終了する。
【0057】次に、複数の印象表現語に対する各印象デ
ータを、1つ又は複数の代表的な印象データに集約する
統合処理について説明する。複数の印象データを集約す
る具体的方法として本実施形態では、特化統合と一般化
統合の二つの手法が用意されている。特化統合とは、複
数の印象表現について、各評価要素をより強調する方
向、共通部分に特別な意味を付加していく方向で、集約
することを目指した統合手法である。一般化統合とは、
複数の印象表現について、各評価要素ができるだけ突出
しないようにする方向、特別な意味をそぎ落として共通
部分を取り出す方向で、集約することを目指した統合手
法である。一般的に、特化統合によって有効な座標軸数
(印象データのベクトルの各要素(主観的類似性要素)
のなかで範囲データ>0を有する座標軸)はできるだけ
維持されいく方向になり、一般化統合によって有効な座
標軸数は減る方向になる。
【0058】本実施形態では、両統合処理のうち、上述
したイメージ情報検索処理、イメージ情報追加処理、及
び印象表現語追加処理の各処理において、特化統合が使
用される。そして、オプション設定により一般化統合に
切り替えることができるようになっている。
【0059】統合処理は、(I)印象表現語を含む文章
によってイメージ情報を検索する際(イメージ情報検索
処理)、(II)テキストデータが付属するイメージ情
報の印象データ推定時(イメージ情報追加処理)、(I
II)文章に含まれる未登録印象表現語のレベル値(印
象データの座標値)を推定する際(印象表現語追加処
理)、の3つの局面において行われる。統合処理(特化
統合処理、一般化統合処理)は、これら3局面に共通し
て行われる1次統合処理と、統合処理のうちの1次統合
処理を除いた部分からなる2次統合処理とがある。2次
統合処理では、1次統合の統合結果が利用され、各局面
毎に行われる。1次統合処理は、2つ1組の印象表現語
の印象データを集約(統合)する処理で、1次特化統合
処理と、1次一般化処理とがある。上記(I)〜(II
I)の各局面における統合処理は、いずれの場合も図示
しない統合手段により行われ、この統合手段は、局面
(I)において検索印象データ生成手段として機能し、
局面(II)においてイメージ情報追加手段として機能
し、局面(III)において印象表現語追加手段として
機能することになる。そして、図7に示した構成では制
御部11が統合手段として動作し、図8に示した構成で
は制御部31が統合手段として動作する。
【0060】図12は、1次特化統合処理の処理動作を
表したフローチャートである。この図に示されるよう
に、まず統合手段は、統合する2つの印象表現語(基準
印象表現語と他の印象表現語)の各印象データを主観評
価表現辞書4から取得する(ステップ101)。ここ
で、基準印象語の決定方法については上記各局面におい
て異なるため後述の2次統合処理で説明する。
【0061】次に統合手段は、取得した各印象データの
範囲データから比較対象軸を抽出する(ステップ10
3)。すなわち、統合手段は、統合する2つの印象デー
タの各主観的類似性要素の座標軸ごとに範囲データの値
を調べ、両印象データの範囲データが共に0でない座標
軸を比較対象軸として抽出する。
【0062】そして統合手段は、抽出した比較対象軸か
ら同局軸を抽出する(ステップ105)。すなわち、統
合手段は、両印象データの各比較対象軸についの座標値
の符号を調べ、同局(座標値が共にプラス、又は共にマ
イナス)の比較対象軸を同局軸として抽出する。なお、
座標値の符号が対局(座標値の一方がプラスで他方がマ
イナス)の比較対象軸が対局軸である。
【0063】次に統合手段は、同局軸の数を比較対象軸
の数で除した値を求め、この値を同局軸の割合が所定の
設定値H(例えば、60%、65%、70%、75%、
80%、85%、n%(nは1〜100の範囲で変更可
能な変数))以上であるか否かを判断する(ステップ1
07)。同局軸の割合が設定値H未満の場合(ステップ
107;N)、統合手段は、両印象データの内容が離れ
すぎているために特化統合が成立(成功)しないものと
して処理を終了しメインルーチンにリターンする。
【0064】一方、同局軸の割合が設定値H以上である
場合(ステップ107;Y)、統合手段は、各比較対象
軸の座標値二乗和を両印象表現語(印象データ)につい
て算出する(ステップ109)。統合手段は、算出した
両座標値二乗和の値が同じか否かを判断し(ステップ1
11)、同値でない場合には(ステップ111;N)、
座標値二乗和が大きい方の印象表現語をベースとする
(ステップ113)。
【0065】一方、両座標値二乗和の値が同値である場
合(ステップ111;Y)、統合手段は、範囲データが
0でない座標軸の数を両印象表現語の印象データについ
て調べ(ステップ115)、範囲データ≠0の座標軸数
が同じでなければ(ステップ115;N)、当該座標軸
数が多い方の印象表現語をベースとする(ステップ11
7)。範囲データ≠0の座標軸数も同じである場合(ス
テップ115;Y)、基準印象表現語をベースとする
(ステップ119)。
【0066】ベースとなる印象表現語が求まると、統合
手段は、ベースとなる印象表現語の印象データから対局
軸の値を省く(クリアする)。すなわち、対局軸の座標
値と範囲データを共に0とする。そして、ベースとなる
印象表現語と、対局軸の値を0とした印象データを統合
結果として(ステップ121)、メインルーチンにリタ
ーンする。
【0067】次に以上説明した1次特化統合処理を具体
例に基づき説明する。いま、付属するテキストデータ中
の複数の印象表現語から印象データ(カテゴリ;ビー
ル)を生成する過程で、印象表現語「さわやかな」を基
準印象表現語とし、他の印象表現語「上品な」を統合す
るものとする。まず、両印象表現語「さわやかな」と
「上品な」の各印象データを図2の主観評価表現辞書4
から取得する(ステップ101)。取得した各印象デー
タを次に示すが、各主観的類似性要素による座標軸(コ
ク、キレ等)の次に示した数字が座標値で、その次
の()内の数字が範囲データである。なお、図2に示し
た各主観的類似性要素の数、すなわち、座標軸数は各カ
テゴリによって決められており、カテゴリ;ビールの座
標軸数は5軸以上存在するが、以下の説明ではコク〜爽
快感の5軸であるものとして説明する。また、統合の成
否を決定する同局軸割合の設定値Hを60%として説明
する。
【0068】「さわやかな」;コク−3(2),キレ−
1(1),うまみ0(0),のどごし1(1),爽快感
3(2) 「上品な」 ;コク 3(2),キレ 1.5(1),う
まみ3(2),のどごし2(2),爽快感0(0)
【0069】この両印象データの範囲データを調べ、座
標軸「コク」について、印象表現語「さわやかな」の範
囲データが2で、印象表現語「上品な」の範囲データが
2であり、双方の範囲データが0でないので比較対象軸
として抽出する。同様に、座標軸「キレ」「のどごし」
についても双方の範囲データが0でないので比較対象軸
として抽出する。一方、座標軸「うまみ」については、
印象表現語「上品な」の範囲データが2であり0ではな
いが、印象表現語「さわやかな」の範囲データが0なの
で、比較対象外軸となる。同様に座標軸「爽快感」につ
いても、比較対象外軸となる。以上の範囲データを調べ
た結果、比較対称軸数は3となる。
【0070】次に比較対象軸「コク」「キレ」「のどご
し」から同局軸を抽出する。まず、比較対象軸「コク」
について、印象表現語「さわやかな」の座標値が−3
で、印象表現語「上品な」の座標値のが3と、両者の符
号が一致しないので、比較対象軸「コク」は対局軸であ
る。同様に比較対象軸「キレ」についても印象表現語
「さわやかな」の座標値が−1で、「上品な」が1.5
なので、対局軸である。一方、比較対象軸「のどごし」
については印象表現語「さわやかな」の座標値が1で、
「上品な」の座標値が2であり、両者の符号が一致(共
にプラス)するので、同局軸となる。なお、座標値が−
nと−m(n,m>0)のとなる比較対象軸も両者の符
号が共にマイナスで一致するので同局軸となる。以上の
結果、同局軸数は1である。
【0071】次に、同局軸の比較対象軸に対する割合を
調べると、(1/3)×100=33% で、設定値H
=60%に満たないため、統合不可能となる。すなわ
ち、印象表現語「さわやかな」と「上品な」との統合は
成立しなかったことになる。
【0072】次に、印象表現語「上品な」と「香ばし
い」とを統合する場合について説明する。なお、「上品
な」を基準印象表現語とする。両印象表現語の印象デー
タは図2の主観評価表現辞書4から抽出すると次の通り
である。
【0073】「上品な」 ;コク3(2),キレ 1.5
(1),うまみ3(2),のどごし2(2),爽快感
0(0) 「香ばしい」;コク4(2),キレ−2(2),うまみ
2(2),のどごし1(1),爽快感−1(1)
【0074】この印象データを調べると、座標軸「爽快
感」について、印象表現語「上品な」の範囲データが0
であるから、比較対象外軸となる。他の座標軸「コク」
「キレ」「うまみ」「のどごし」については、印象表現
語「上品な」「香ばしい」双方の範囲データが0ではな
いので、比較対象軸になる。従って、印象表現語「上品
な」と「香ばしい」の比較対象軸数は4となる。
【0075】次に同局軸を調べると、比較対象軸「コ
ク」「うまみ」「のどごし」については両印象表現語の
座標値の符号が一致するので同局軸であり、比較対象軸
「キレ」については両座標値の符号が一致しないので対
局軸である。従って、印象表現語「上品な」と「香ばし
い」の同局軸数は3となる。
【0076】そして、同局軸の比較対象軸に対する割合
は、(3/4)×100=60%で、設定値H=60%
以上を満たしているので、統合可能となる。すなわち、
印象表現語「上品な」と「香ばしい」tの統合は成功し
たことになる。
【0077】次に印象表現語「上品な」の比較対象軸の
座標値二乗和を求めると、(3×3)+(1.5×1.
5)+(3×3)+(2×2)=24.25となる。同
様に、印象表現語「香ばしい」の座標値二乗和は、(4
×4)+((−2)×(−2))+(2×2)+(1×
1)=25となる。従って、特化統合処理の結果、座標
値二乗和が大きい方の印象表現語「香ばしい」がベース
となる(ステップ113)。
【0078】なお、両印象表現語「上品な」「香ばし
い」の座標値二乗和が等しかったとすると、範囲データ
が0でない座標軸数を調べる。すると印象表現語「上品
な」が4で、「香ばしい」が5である。従って、範囲デ
ータ≠0の座標軸数が多い印象表現語「香ばしい」がベ
ースとなる(ステップ117)。更に、座標値二乗和が
等しく、範囲データ≠0の座標軸数も同じである場合に
は、基準印象表現語である「上品な」がベースとなる
(ステップ119)。
【0079】そして、ベースとなる印象表現語「香ばし
い」の印象データから、対局軸「きれ」の座標値と範囲
データを0にクリアしたものが統合結果となる。すなわ
ち印象表現語「上品な」と「香ばしい」を特化統合する
と、印象表現語「香ばしい」、印象データ(コク4
(2),キレ0(0),うまみ2(2),のどごし1
(1),爽快感−1(1))が統合結果として得られ
る。
【0080】次に、1次一般化統合について説明する。
図13は、1次一般化統合処理の処理動作を表したフロ
ーチャートである。なお、図12で説明した特化統合と
共通する部分が多く、同一の処理部分については同一の
ステップ番号を付し、異なるが対応している処理部部に
ついては同一のステップ番号を付しその後ろにbを付し
て区別する。具体的には、ベースとなる印象表現語の決
め方(ステップ113、117、119)と、ベースと
なる印象表現語から統合結果(印象データ)の決め方
(ステップ121)が異なっている。従って同一処理部
分は、適宜説明を省略し、異なる部分を中心に説明す
る。
【0081】一般化統合において統合手段は、特化統合
の場合と同様に、統合対象となる印象表現語の印象デー
タの抽出(ステップ101)、比較対象軸の抽出(ステ
ップ103)、同局軸の抽出(ステップ105)を行
い、同局軸の割合が設定値H以上の場合(ステップ10
7;Y)、比較対象軸の座標値二乗和を算出し(ステッ
プ109)、両座標値二乗和が同値か否かを判断する
(ステップ111)。ここまでの処理は一般化統合も特
化統合と同じである。従って、同一の印象表現語を統合
が成立するか否かの結論(ステップ107がY→成立、
かN→不成立か)は同じである。
【0082】そして、統合手段は、算出した両座標値二
乗和の値が同じ値でない場合には(ステップ111;
N)、座標値二乗和が小さい方の印象表現語をベースと
する(ステップ113b)。一方、両座標値二乗和の値
が同値である場合(ステップ111;Y)、統合手段
は、範囲データが0でない座標軸の数を両印象表現語の
印象データについて調べ(ステップ115)、範囲デー
タ≠0の座標軸数が同じでなければ(ステップ115;
N)、当該座標軸数が少ない方の印象表現語をベースと
する(ステップ117b)。範囲データ≠0の座標軸数
も同じである場合(ステップ115;Y)、基準印象表
現語でない方の印象表現語をベースとする(ステップ1
19b)。
【0083】ベースとなる印象表現語が求まると、統合
手段は、ベースとなる印象表現語の印象データから、比
較対象外軸と対局軸の値を省く(クリアする)。すなわ
ち、比較対象外軸と対局軸について、座標値と範囲デー
タを共に0とする。そして、ベースとなる印象表現語
と、比較対象外軸、対局軸の値を0とした印象データを
統合結果として(ステップ121b)、メインルーチン
にリターンする。
【0084】このようにして処理される一般化統合処理
の具体例について、特化統合処理の具体例で統合が成立
した印象表現語「上品な」と「香ばしい」とを一般化統
合する場合について説明する。両印象表現語を一般化統
合すると、ステップ101〜ステップ111により、
「上品な」の座標値二乗和が24.5で、「香ばしい」
の座標値二乗和が25よりも小さいので、印象表現語
「上品な」がベースとなる(ステップ113b)。そし
て、印象表現語「上品な」の印象データから、比較対象
外軸「爽快感」と、対局軸「キレ」の座標値と範囲デー
タを0にしたものが統合結果となる。すなわち印象表現
語「上品な」と「香ばしい」を特化統合すると、印象表
現語「上品な」、印象データ(コク3(2),キレ0
(0),うまみ3(2),のどごし2(2),爽快感0
(0))が統合結果として得られる。
【0085】なお、一般化統合においても、両印象表現
語「上品な」「香ばしい」の座標値二乗和が等しかった
とすると、範囲データが0でない座標軸数を調べ、印象
表現語「上品な」が4で、「香ばしい」が5なので、当
該座標軸数が少ない印象表現語「上品な」がベースとな
る(ステップ117b)。更に、座標値二乗和が等し
く、範囲データ≠0の座標軸数も同じである場合には、
基準印象表現語でない方の印象表現語「香ばしい」がベ
ースとなる(ステップ119)。
【0086】次に、1次統合の結果を使用して、上記
(I)イメージ情報検索処理、(II)イメージ情報追
加処理、(III)印象表現語追加処理の各局面におけ
る2次統合について説明する。この2次統合は、1次統
合が1次特化統合と1次一般化統合のいずれを使用した
場合にも共通する。三つ以上の印象表現が処理対象の文
章中にある場合は、以下のような手順で二つ一組の印象
表現語の統合処理を繰り返す。
【0087】(1)統合処理は基準とする印象表現語
と、この基準印象表現語から処理方向にみて最も近い位
置にある印象表現語との間で1次統合が行われる。ここ
で統合処理の最初に選択される基準印象表現語と処理方
向は、上記三つの局面によって変わる。すなわち、
(I)イメージ情報検索処理では、クエリーとなる文章
の先頭からみて最初に出現する印象表現語が初期の基準
印象語となる。処理方向は文章の先頭から文末方向であ
る。 (II)イメージ情報追加処理では、テキストデータの
先頭(文頭)からみて最初に出現する印象表現語が初期
の基準印象語となる。処理方向は、テキストデータの先
頭からデータ末の方向である。 (III)印象表現語追加処理では、未登録印象表現語
の前後に隣接する印象表現語を基準印象表現語とする。
従って、印象表現語追加処理においては基準印象表現語
が最大2つ存在することになる。処理方向は、未登録印
象表現語の前(文頭側)の基準印象表現語に対する処理
方向は文頭方向で、後(文末側)の基準印象表現語に対
する処理方向は文末方向である。
【0088】(2)1次統合処理において統合が成功し
た場合、その統合結果(ベースとなる印象表現語)を新
たな基準印象表現語とする。1次統合処理において統合
が成功しなかった場合(同局軸割合<Hの場合)、現在
の基準印象表現語の処理方向にみて次に出現する印象表
現語、すなわち、統合が成功しなかった両印象表現語の
うちの現基準印象表現語でない方の印象表現語を新たな
基準印象表現語とする。そして、新たな基準印象表現語
と、処理方向にみて新基準印象表現語に近い位置にある
印象表現語(処理方向で次に出現する印象表現語)との
統合を次の処理として実施する。但し、印象表現語追加
処理では、統合が行われなかった場合、そこで統合処理
が終了する。
【0089】(3)このような処理(1)、(2)を一
定の文の区切りまで繰り返し実施する。一定の文区切り
は、例えば、句点毎に区切りとする一文一区切り、句点
二つ分を一区切りとする二文一区切り、また、一段落で
一区切り、といったように設定し繰り返し処理の及ぶ範
囲を限定する。なお、区切りの単位は、通常一文一区切
りが初期値として設定されており、他の区切りに変更可
能になっている。イメージ情報検索処理とイメージ情報
追加処理の場合、一度も1次統合の成功に関与しなかっ
た印象表現語の印象データそのもの、及び1回又は連続
する複数回の1次統合が成功した場合に最後の1次統合
で得られた印象表現語と印象データが、一定の区切りの
中で行われた統合処理の結果として得られる。一方、印
象表現語追加処理の場合には、未登録印象表現語から文
頭方向と文末方向の2つの統合処理が一定の区切りの中
で行われ、不成立となる1次統合の直前に成功した1次
統合で得られた印象表現語と印象データが、各方向の統
合処理の結果として得られる。
【0090】(4)次の文区切りがあれば上記(1)〜
(3)の処理を新たに行う。
【0091】このように統合を繰り返す過程で複数の統
合結果が得られる場合がある。このような場合、イメー
ジ情報検索処理では、イメージ情報候補を多くリストア
ップするためにすべての統合結果が検索に利用される。
一方、イメージ情報情報追加処理と印象表現語追加処理
では、印象データを一義的に決定する必要がある。この
ため、印象表現語追加処理では、文頭方向に向かって行
った統合処理1の統合結果と、文末方向に向かって行っ
た統合処理2の統合結果について再度1次統合を行い、
その統合結果として得られる印象データを未登録印象表
現語の印象データとして与える。
【0092】印象表現語追加処理において文頭方向と文
末方向の両統合結果どうしの1次統合が成立しなかった
場合、及び、イメージ情報追加処理において複数の統合
結果が存在する場合、次の最終選択処理によりいずれか
1つの印象データを選択して最終的な統合結果とする。
すなわち、複数(印象表現語追加処理の場合には2つ)
の印象表現語について、それぞれの出現頻度(印象表現
語が、1回又は連続する複数回の1次統合が成功した結
果として得られたものである場合には、その成功した1
次統合において統合対象となった各印象表現語の出現頻
度の和)を比べ、大きい方の印象表現語の印象データ
(各1次統合で生成された印象データ。以下同じ)を最
終的な統合結果とする。ここで、本実施形態において出
現頻度は、入力された文章から逐次集計する。なお、出
現頻度を継続的に集計して辞書に登録、更新するように
し、辞書に登録された過去の出現実績から出現頻度を決
定するようにしてもよい。
【0093】最多出現頻度の印象表現語が複数ある場
合、対応する印象表現語の全座標軸についての座標値二
乗和を比較し、2次特化統合の場合であれば座標値二乗
和が最大となる印象表現語の印象データを最終統合結果
として採用し、一般化統合の場合であれば座標値二乗和
が最小となる印象データを最終統合結果として採用す
る。
【0094】この座標値二乗和の最大値(特化統合の場
合)、又は最小値(一般化統合)をとる印象表現語も複
数存在する場合、印象表現語追加処理では文章の末尾方
向に統合処理を行った統合結果として得られる印象デー
タを採用し、イメージ情報追加処理では文頭に最も近い
位置に存在する統合結果の印象データを採用する。
【0095】次に、2次統合の具体的手順について説明
する。図14はイメージ情報検索処理及びイメージ情報
追加処理における2次統合の具体的手順を表したもので
ある。なお、程度副詞による補正は印象データに対して
行われる処理であるためこの具体例、及び後述する図1
5の具体例では省略する。この図14に示した具体例1
では、上部に示されているように、「すっきりとして、
爽快な味わい、それでいてキレのある、シャープなビー
ル。さらに上品なコクとさわやかなのどごし。」といっ
た2文をクエリーとしてメージ情報検索処理を行い、又
はテキストデータとしてイメージ情報追加処理を行う場
合について説明する。また、この具体例では、一文一区
切りを単位とするため、「すっきりとして、〜ビー
ル。」までの一文と、「さらに、〜のどごし。」の一文
との間で区切られ、各一文単位ないで1次統合の繰り返
しが行われる。従って、この具体例1では、少なくとも
二つの統合結果が得られ、イメージ情報追加処理にあっ
ては、これらの統合結果に対して上記した最終選択処理
が行われる。
【0096】上記2つの文章からなる例文から、図14
において白抜きで示した印象表現語「すっきりとして」
「爽快な」「キレのある」「シャープな」「上品な」
「さわやかな」が抽出される。これら各印象表現語を順
にA〜Fの符号を付して対応する印象表現語の上側に表
示している。図14における説明中の符号A〜Fは対応
する印象表現語を指し示すものとする(図15について
も同じ)。そして、印象表現語「すっきりとした」と
「上品な」がそれぞれの区切り文における初期基準印象
語(図14では(基準)と表示)として、それぞれ文末
方向に統合処理1と統合処理2が繰り返されることにな
る。
【0097】まず最初に統合処理1として、初期基準印
象表現語「すっきりとした」と次の「爽快な」との1次
統合(1)を行う。この1次統合が成功した場合、その
1次統合(1)の統合結果を新たな基準印象表現語と
し、次の「キレのある」との1次統合(2)を行う。こ
の1次統合(2)も成功した場合には更に1次統合
(2)の統合結果を新たな基準印象表現語とし、次の
「シャープな」との1次統合(3)を行う。この1次統
合(3)も成功したものとする。次の印象表現語の前に
区切り(句点)が存在するため統合処理1が終わる。
【0098】なお、1次統合(1)の統合が成功しなか
った場合、現在の基準印象表現語「すっきりとした」に
代えて、1次統合処理(1)における他方の印象表現語
「爽快な」を新たな基準印象表現語として次の印象表現
語「キレのある」との1次統合(2)を行う。この1次
統合(2)が成功し、その統合結果と「シャープな」と
の1次統合(3)も成功した場合、統合処理1の統合結
果として2つの印象データ(「すっきりとした」の印象
データそのものと、「爽快な」「キレのある」「シャー
プな」の各1次統合で生成された印象データの2つ)が
得られる。また、1次統合(1)が不成立で、1次統合
(2)が成立し、1次統合(3)が不成立であった場
合、統合処理1の統合結果として、「すっきりとした」
の印象データそのものと、「爽快な」「キレのある」の
1次統合(2)で生成された印象データと、「シャープ
な」の印象データそのもの3つの印象データが得られ
る。
【0099】次に、区切りの後の文章に対する統合処理
2として、区切りから処理方向(文末方向)にみて最初
の印象表現語「上品な」を初期基準印象表現語とし、こ
れと次の印象表現語「さわやかな」との1次統合(4)
を行う。ここでは1次統合(4)が失敗したものとす
る。ここで次の印象表現語がある場合には、「さわやか
な」を新たな基準印象表現語として1次統合を行うが、
図14の具体例では次の印象表現語がないので、統合処
理2を終わる。
【0100】なお、1次統合(4)が成功した場合にも
統合処理2は終了し、この場合統合処理2の結果として
1つの印象データ(「上品な」と「さわやかな」の1次
統合で生成された印象データ)が得られる。
【0101】以上のように図14に示す1次統合(1)
〜(3)が成功し、1次統合(4)が失敗した場合、統
合処理1によって印象データ1つ(1次統合(3)の統
合結果)が得られ、統合処理2によって印象データ2つ
(「上品な」の印象データそのものと、「さわやかな」
の印象データそのもの)が得られる。その結果、得られ
た3つの印象データが、イメージ情報検索用の印象デー
タとして得られ、又はイメージ情報追加処理における最
終選択処理の対象となる。
【0102】図15は、印象表現語追加処理における2
次統合の具体的手順を表したものである。この図15に
示した具体例2では、上部に示されているように、「一
番搾り製法ならではの上品なコクとさわやかなのどご
し、黒ビール独特の 香ばしさと華やかさが楽しめる、
飲みやすい黒生ビールです。」といった1文がクエリー
として検索印象データ生成手段3(図1参照)から受け
取り、又はテキストデータとしてイメージ情報追加手段
8から受け取った場合について説明する。なお、図15
の具体例では、一文一区切りとして処理するものとす
る。
【0103】上記例文から、図15において白抜きで示
した印象表現語「上品な」「さわやかな」「黒ビール独
特の」「香ばしさ」「華やかさ」「のみやすい」が抽出
される。そして、印象表現語「黒ビール独特の」が主観
評価表現辞書4に登録されていない場合、未登録印象表
現語「黒ビール独特の」の印象データを生成する。ま
ず、未登録印象表現語「黒ビール独特の」の前に隣接す
る印象表現語「さわやかな」を初期基準印象表現語(図
15では(基準1)と表示)として選定し、文頭方向に
統合処理1を繰り返す。更に、「黒ビール独特の」の後
ろに隣接する印象表現語「香ばしさ」も初期基準印象表
現語(図15では(基準2)と表示)として選定し、文
末方向に統合処理2を繰り返す。
【0104】まず最初に統合処理1として、初期基準印
象表現語「さわやかな」と処理方向(文頭方向)にみて
次の印象表現語「上品な」との1次統合(1)を行う。
この1次統合(1)が成功した場合、処理方向に次の印
象表現語が存在しないので統合処理1が終了する。
【0105】次に、統合処理2として、初期基準印象表
現語「香ばしさ」と次の印象表現語「華やかさ」との1
次統合(2)を行う。この1次統合(2)が成功した場
合、この1次統合(2)の統合結果を新たな基準印象表
現語とし、次の印象表現語「飲みやすい」との1次統合
(3)を行う。この1次統合(3)が失敗したものと
し、統合処理2を終了する。
【0106】次に統合処理3として、統合処理1で得ら
れる印象データ(「上品な」と「さわやかな」の1次統
合(1)で生成された印象データ)と、統合処理2で得
られる印象データ(「こうばしい」と「華やかな」の1
次統合(2)で生成された印象データ)との1次統合
(4)を行う。この1次統合(4)が成功した場合、こ
こで生成された印象データが、未登録印象表現語「黒ビ
ール独特の」の印象データとして新たに主観評価表現辞
書4に登録される。
【0107】なお、1次統合(1)が成功しない場合も
処理を終了し、この場合には統合処理1の統合結果とし
て現在の基準印象表現語の印象データ(図15の具体例
の場合には一度も1次統合が成功していないので、初期
基準印象表現語「さわやかな」の印象データそのもの)
が得られる。また、1次統合(2)が成功しない場合
は、統合処理2の統合結果として現在の基準印象表現語
「香ばしさ」の印象データそのものが得られる。
【0108】また、統合処理3において1次統合(4)
が不成功の場合、統合処理1において統合に成功した各
1次統合の対象となった全印象表現語の出現頻度の和
と、統合処理2において統合に成功した各1次統合の対
象となった全印象表現語の出現頻度の和とを比べる。す
なわち、図15の具体例の場合、1次統合(1)の対象
印象表現語「上品な」の出現頻度が3で、「さわやか
な」の出現頻度が10であったとすると統合処理1にお
ける出現頻度の和は3+10=13となる。一方、1次
統合(2)と(3)の対象印象表現語「香ばしさ」の出
現頻度が3で、「華やかさ」の出現頻度が2であったと
すると、出現頻度の和は3+2=5となる。統合処理1
における出現頻度の和13>統合処理2における出現頻
度5なので、統合処理1で得られる印象データが、未登
録印象表現語「黒ビール独特の」の印象データとして新
たに主観評価表現辞書4に登録される。
【0109】
【発明の実施例】(1)多チャンネルTV番組の中から
見たい番組を検索するデータ検索装置 見たい番組を主観的な表現と出演者、ジャンルなどの制
約条件を含む自然語入力で検索するようにしたデータ検
索装置である。ここでは予めチャンネルのジャンルや番
組の出演者等の情報と、その印象データを生成して主観
評価情報辞書5に登録しておく。ユーザの自然言語入力
によって、出演者やジャンルを制約条件として絞り込
み、さらに求める番組の印象を主観的な表現から抽出し
て検索し、求める番組に近いとみなされる順に提示す
る。このとき、制約条件から外れているものでも、主観
的な類似性が高いとみなされる(類似度Sが大きい)T
V番組(イメージ情報)は選択候補として提示すること
ができるようにしてもよい。そのために、類似度Sの算
出をステップ29で抽出した全イメージ情報に対して行
うようにし、制約条件を満たさないイメージ情報であっ
ても類似度Sが処置値以上の場合には候補としてユーザ
に提示する対照とする。
【0110】(2)Web上の旅行情報をこれまで訪れ
た旅行先のWebサイト履歴からパーソナライズして提
供するデータ検索装置 Web上の旅行情報提供サービスにおいて、ユーザがこ
れまでに参照した情報、あるいは実際に訪れた旅行先・
観光地の情報を元にして、ユーザが求める旅行の傾向・
嗜好を推定する。この結果を利用してユーザの好みに近
い情報を検索し、優先的に提供する。この仕組みによっ
て同じ旅行先でも、その観光地情報をユーザの好みに応
じてパーソナライズして提供することができる。
【0111】具体的には、イメージ情報として旅行先・
観光地等の印象データが主観評価情報辞書5に登録して
おく。そして、ユーザが参照したWeb情報等に含まれ
る、イメージ情報を複数抽出し、抽出したイメージ情報
の各印象データから、上述した特化統合(又は一般化統
合)の手法により、共通する部分を取り出して新しい印
象データを生成し、これをユーザの指向値として、主観
評価情報辞書5に登録されているイメージ情報(旅行先
等)を検索する。例えば、カテゴリ「アメリカの旅行
先」のイメージ情報として「ハワイ」「ラスベガス」
「ニューヨーク」等が主観評価情報辞書5に登録されて
いるとする。さらに「ニューヨーク」の観光地として
「自由の女神」「カーネギーホール」「マジソンスクエ
アガーデン」等が主観評価情報辞書5に登録されている
とする。これらの情報の中で、ユーザが「ニューヨー
ク」の「カーネギーホール」を選択した場合「カーネギ
ーホール」に付与された印象データをユーザの指向値と
する。そして、「カーネギーホール」の印象データを使
用し、主観評価情報辞書5の「アメリカの旅行先」の中
から、「カーネギーホール」に似た印象の「ニューヨー
ク」近郊の観光地等が検索される。
【0112】(3)オンラインショッピングでの主観的
な表現によるデータ検索装置 オンラインショッピングにおいて、各種商品をイメージ
情報として主観評価情報辞書5に登録しておく。ユーザ
は、商品名や商品のジャンルによって検索するだけでな
く、主観的な要求を自然言語あるいは具体的な商品、ブ
ランド等を指定して入力する。具体的な商品、ブランド
等が入力された場合は、これらの入力が表す主観的な要
求を推定する。この情報を用いて商品を検索し、ユーザ
の求める傾向・嗜好により近いとみなされる商品順に提
示する。具体的には、イメージ情報として、ファッショ
ン・インテリア商品や音楽CDなどの印象と強く結びつ
いている商品が主観評価情報辞書5に登録されている。
また、ブランド名や商品名等で、それ自体がある種の強
い印象を持っているものについても、予め印象データを
手動、あるいは自動で付与しておく。検索の際に、印象
表現語によって直接求める印象を指定するだめでなく、
ブランド名や商品名を指定することで、これを制約条件
としてだけではなく、求める対象としてとらえて検索す
る。
【0113】例えば、ユーザがクエリーとして「アルマ
ーニの明るいスーツ」を入力すると、始めにスーツ情報
から「明るい」に付与された印象データを用いて該当す
るものを検索する。次に「アルマーニ」というブランド
カテゴリを制約条件として、このカテゴリが登録されて
いるイメージ情報だけに検索結果絞り込み、候補として
示す。最後に「明るい」似付与された印象データと「ア
ルマーニ」に付与された印象データの両方を用いて検索
し、結果を二次的な候補として示す。
【0114】(4)価格などの制約条件と・外観・居住
性などの主観評価表現によって不動産物件を検索するデ
ータ検索装置 ユーザは不動産物件の検索において、価格・間取り等の
制約条件に併せて、好みの外観・内装・居住性等につい
ての主観的な要求を指定する。不動産情報として提供さ
れる価格・間取り等の情報を制約条件として、さらに外
観・内装の写真等から推定した印象、又は実際に調査し
た印象等を用いてユーザの好みにより近いとみなされる
情報順に提示する。
【0115】以上、本実施形態の構成および処理動作に
ついて説明したが、本発明では、これらの各形態に限定
されるものではなく、請求項に記載された発明の範囲内
で種々の変形をすることが可能である。例えば、イメー
ジ情報を検索する方法として次の2方法の少なくとも一
方の方法を、説明した検索方法に代えて又は追加して検
索できるようにしてもよい。
【0116】第1の方法としては、既に登録されている
イメージ情報をクエリーとしてイメージ情報を検索する
方法である。例えば、図5に示した主観評価情報辞書5
に登録されているイメージ情報「アサヒスーパープレミ
アム」をクエリーとして、これと似たビールを検索す
る。ユーザは、「アサヒスーパープレミアム」を指定す
ることで、「アサヒスーパープレミアム」の印象データ
を主観評価情報辞書5から読み出し、これに範囲データ
(例えば2.0等)をユーザが付加して、レベル値・範
囲データのセットからなる検索印象データを作成する。
この検索印象データを使用してイメージ情報の検索を行
うことで、「アサヒスーパードライ」等が検索される。
【0117】第2の方法としては、客観的な特徴条件デ
ータを用いて乗用車情報を検索する方法である。例え
ば、未登録のイメージ情報で、印象データを持たないも
のを使用して検索する。具体的には、イメージ情報が排
気量、燃費、重量などの客観的な特徴条件データを持つ
場合、イメージ情報追加処理のステップ71で説明した
手法で印象データを生成する。この印象データに範囲デ
ータ(例えば2.0等)をユーザが付加して、レベル値
・範囲データのセットからなる検索印象データを作成
し、この検索印象データを使用してイメージ情報の検索
を行う。
【0118】また、図9のフローチャートに従って説明
したイメージ情報検索処理では、ステップ29の後にス
テップ31及び/又はステップ33を行う場合について
説明したが、本発明では逆にステップ31及び/又はス
テップ33の後にステップ29を行うようにしてもよ
い。
【0119】
【発明の効果】本発明によれば、ユーザが自然言語によ
り主観的に表現した条件文から、主観的な類似性を十分
に反映した検索結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態におけるデータ検索装置の
構成を表したブロック図である。
【図2】同上、データ検索装置における主観評価表現辞
書の内容を概念的に表したものである。
【図3】同上、データ検索装置における主観的類似性要
素を座標軸とする座標空間と、この座標空間に各印象表
現語に対する印象データが布置された概念状態を例示し
た説明図である。
【図4】同上、データ検索装置における印象表現語の印
象データ空間を2次元の座標で表した説明図である。
【図5】同上、データ検索装置における主観評価情報辞
書の内容を概念的に表したものである。
【図6】同上、データ検索装置における主観的類似性要
素を座標軸とする座標空間と、この座標空間に各イメー
ジ情報に対する印象データが布置された概念状態を例示
した説明図である。
【図7】同上、データ検索装置の具体的なシステム構成
図である。
【図8】同上、データ検索装置をネットワークにより構
成した場合のシステム構成図である。
【図9】同上、データ検索装置によるイメージ情報検索
処理動作を表したフローチャートである。
【図10】同上、データ検索装置によるイメージ情報追
加処理動作を表したフローチャートである。
【図11】同上、データ検索装置による印象表現語追加
処理動作を表したフローチャートである。
【図12】同上、データ検索装置における1次特化統合
処理の処理動作を表したフローチャートである。
【図13】同上、データ検索装置における1次一般化統
合処理の処理動作を表したフローチャートである。
【図14】同上、データ検索装置によるイメージ情報検
索処理及びイメージ情報追加処理における2次統合の具
体的手順を表した説明図である。
【図15】同上、データ検索装置による印象表現語追加
処理における2次統合の具体的手順を表した説明図であ
る。
【符号の説明】
1 入力手段 2 検索条件文取得手段 3 検索印象データ生成手段 4 主観評価表現辞書 5 主観評価情報辞書 6 イメージ情報検索手段 7 出力手段 8 イメージ情報追加手段 9 印象表現語追加手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−16611(JP,A) 特許2624969(JP,B2) 荒川賢一、ほか,織物パターン蓄積・ 検索システムにおける色名による検索, 電子情報通信学会技術研究報告,日本, 社団法人電子情報通信学会,1986年 3 月20日,Vol.85,No.322,33− 40頁、PRL85−90 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/30 - 17/30 419 JICSTファイル(JOIS)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主観的類似性要素を座標軸とする座標空
    間に、検索対象となるイメージ情報に対する印象データ
    が布置された主観評価情報辞書と、 主観的類似性要素を座標軸とする座標空間に、検索キー
    となる印象表現語に対する印象データが布置された主観
    評価表現辞書と、 検索条件として、自然言語により主観的に表現された検
    索条件文を取得する検索条件文取得手段と、 この検索条件文取得手段で取得した検索条件文から印象
    表現語を抽出し、前記主観評価表現辞書に格納された当
    該印象表現語の印象データから、前記取得された検索条
    件文に対する印象データを生成する検索印象データ生成
    手段と、 この検索印象データ生成手段により生成された印象デー
    タに最も類似する印象データのイメージ情報を前記主観
    評価情報辞書から検索するイメージ情報検索手段と、 このイメージ情報検索手段で検索されたイメージ情報を
    出力する出力手段と、前記検索条件文又はイメージ情報に関連するテキストデ
    ータから印象表現語を抽出する抽出手段と、 この抽出手段で抽出した印象表現語に、前記主観評価表
    現辞書に登録済みの印象表現語と未登録の印象表現語が
    存在する場合、前記登録済みの印象表現語に対する印象
    データから前記未登録の印象表現語に対する印象データ
    を生成する印象表現語印象データ生成手段と、 この印象表現語印象データ生成手段で生成した印象デー
    タを前記未登録の印象表現語の印象データとして前記主
    観評価表現辞書に登録する印象表現語追加手段と、 を具備することを特徴とするデータ検索装置。
  2. 【請求項2】 主観的類似性要素を座標軸とする座標空
    間に、検索対象となるイメージ情報に対する印象データ
    が布置され、イメージ情報のカテゴリ情報又は、物理的
    な特徴データを意味し、定量的で計測可能な数値データ
    である客観的な特徴条件を備えた主観評価情報辞書と、 主観的類似性要素を座標軸とする座標空間に、検索キー
    となる印象表現語に対する印象データが布置された主観
    評価表現辞書と、 検索条件として、自然言語により主観的に表現された検
    索条件文を取得する検索条件文取得手段と、 この検索条件文取得手段で取得した検索条件文から印象
    表現語を抽出し、前記主観評価表現辞書に格納された当
    該印象表現語の印象データから、前記取得された検索条
    件文に対する印象データを生成する検索印象データ生成
    手段と、前記検索条件取得手段から客観的な特徴条件が取得され
    た場合には、当該客観的な特徴条件を制約条件としてイ
    メージ情報を絞り込むイメージ情報絞り込み手段と、 前記 検索印象データ生成手段により生成された印象デー
    タに最も類似する印象データのイメージ情報を前記主
    観評価情報辞書、又は前記絞り込まれたイメージ情報
    ら検索するイメージ情報検索手段と、 このイメージ情報検索手段で検索されたイメージ情報を
    出力する出力手段と、を具備することを特徴とするデー
    タ検索装置。
  3. 【請求項3】 検索条件文又はイメージ情報に関連する
    テキストデータから印象表現語の程度を指し示す程度副
    詞を検出する程度副詞検出手段と、 検出した程度副詞が指し示す印象表現語の印象データの
    座標値の絶対値を、程度副詞が強調語の場合には増加す
    るように、程度副詞が語調を弱める語の場合には減少す
    るように補正する印象表現語印象データ補正手段と、 を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載のデータ検索装置。
  4. 【請求項4】 前記主観評価表現辞書に格納された各印
    象表現語に対する印象データは、各座標軸に対する範囲
    指定する範囲データを備えていることを特徴とする請求
    項1、請求項2又は請求項3に記載したデータ検索装
    置。
  5. 【請求項5】 新たなイメージ情報に関するテキストデ
    ータを取得するテキストデータ取得手段と、 このテキストデータ取得手段で取得したテキストデータ
    から印象表現語を抽出し、前記主観評価表現辞書に格納
    されている当該印象表現語の印象データから前記新たな
    イメージ情報に対する印象データを生成する印象データ
    生成手段と、 この印象データ生成手段で生成した印象データを前記新
    たなイメージ情報の印象データとして前記主観評価情報
    辞書に登録するイメージ情報追加手段と、 を具備することを特徴とする請求項1から請求項4のう
    ちのいずれか1の請求項に記載のデータ検索装置。
  6. 【請求項6】 前記主観評価表現辞書は、各イメージ情
    報に対する印象データと共に客観的特徴条件を備え、 新たなイメージ情報の客観的特徴条件に基づいて、前記
    主観評価表現辞書に格納されたイメージ情報の印象デー
    タと客観的な特徴情報との関係から、前記新たなイメー
    ジ情報に対する印象データを生成し、前記主観評価情報
    辞書に格納する第2のイメージ情報追加手段を具備する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5に記載の請求項
    のうちのいずれか1の請求項に記載したデータ検索装
    置。
  7. 【請求項7】 前記検索条件取得手段は、ネットワー
    クに接続された外部装置から前記検索条件を取得し、 前記出力手段は、前記ネットワーク接続された外部装置
    にイメージ情報を出力する、 ことを特徴とする請求項1から請求項6に記載の請求項
    のうちのいずれか1の請求項に記載したデータ検索装
    置。
  8. 【請求項8】 主観的類似性要素を座標軸とする座標空
    間に、検索対象となるイメージ情報に対する印象データ
    が布置された辞書を主観評価情報辞書とし、主観的類似
    性要素を座標軸とする座標空間に、検索キーとなる印象
    表現語に対する印象データが布置された辞書を主観評価
    表現辞書とし、 検索条件として、自然言語により主観的に表現された検
    索条件文を取得する検索条件文取得機能と、 この検索条件文取得機能で取得した検索条件文から印象
    表現語を抽出し、前記主観評価表現辞書に格納された当
    該印象表現語の印象データから、前記取得された検索条
    件文に対する印象データを生成する検索印象データ生成
    機能と、 この検索印象データ生成機能により生成された印象デー
    タに最も類似する印象データのイメージ情報を前記主観
    評価情報辞書から検索するイメージ情報検索機能と、 このイメージ情報検索機能で検索されたイメージ情報を
    出力する出力機能と、前記検索条件文又はイメージ情報に関連するテキストデ
    ータから印象表現語を抽出する抽出機能と、 この抽出機能で抽出した印象表現語に、前記主観評価表
    現辞書に登録済みの印象表現語と未登録の印象表現語が
    存在する場合、前記登録済みの印象表現語に対する印象
    データから前記未登録の印象表現語に対する印象データ
    を生成する印象表現語印象データ生成機能と、 この印象表現語印象データ生成機能で生成した印象デー
    タを前記未登録の印象表現語の印象データとして前記主
    観評価表現辞書に登録する印象表現語追加機能と、 をコンピュータに実現させるためのデータ検索用プログ
    ラムが記録された記録媒体。
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