JP3406581B2 - メンブレンマスク、その製造方法及びマスクパターンの位置精度保持方法 - Google Patents

メンブレンマスク、その製造方法及びマスクパターンの位置精度保持方法

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  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造に
用いられる写真製版工程の1種であるX線リソグラフィ
ー、縮小投影式電子線露光リソグラフィーなどにおい
て、原版として使用されるメンブレンマスク(Membrane
mask)、その製造方法及び位置精度維持方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】メンブレンマスクのひとつの例として、
X線マスクの作製方法を図7の断面図を用いて説明す
る。図中、1,3は炭化硅素(SiC)からなるX線透
過性の薄膜(以下、メンブレンと称する)、2はシリコ
ンウエハ、4はインジウム・錫酸化物(ITO,Indium
-Tin-Oxide)からなるエッチングストッパ、5はX線吸
収体膜でこの図の例ではW−Ti合金が用いられてい
る。6はCrNからなるエッチングマスク膜、7は炭化
硅素(SiC)セラミックスからなるサポートリング、
8は電子線描面用レジスト、9は作製されたX線マスク
を表している。
【0003】先ず、(a)工程でSiCメンブレン1,
3がSiウエハ2上に成膜される。ついで、(b)工程
でITOエッチングストッパ4、W−Ti合金吸収体
5、CrNエッチマスク6を順次成膜する。そして
(c)工程でシリコンウエハを裏側から溶かして(バッ
クエッチングと称する)、1,4〜6の積層膜をメンブ
レン化する。(d)ではメンブレン付きのシリコンウエ
ハ2をサポートリング7に接着する。これはマスク全体
の強度を高めるためである。(e)工程では電子線レジ
ストパターンを形成する。具体的には電子線レジスト8
をエッチングマスク膜6上に塗布した後加熱硬化させ、
電子線で所望のパターンの描画を行い、現像によってレ
ジストパターン8pを形成する。
【0004】その後の(f)工程で、レジストパターン
をマスクにCrNエッチングマスク膜6を、例えば塩素
系のガスを用いてECRエッチング装置などでドライエ
ッチングを行う。さらに(g)工程でそのCrNエッチ
ングマスク膜6のパターンをマスクにW−Ti合金X線
吸収体膜5を例えばフッ素系のガスを用いてドライエッ
チングによりパターニングを行う。通常は以上のような
工程を経て微細パターン5pを有するX線マスク9を作
製する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体の高集積化に伴
い、DRAMなどの半導体製品の最小設計寸法は0.1
μm以下のレベルにまで微細化すると考えられている。
このような微細化に伴って従来の光リソグラフィを越え
る新規の転写技術の開発が急務となっている。そのなか
でもX線リソグラフィは,短波長化によって線幅35n
mレベルまで拡張できる可能性のある有力な転写技術と
考えられている。しかしX線リソグラフィに使用される
マスクは厚さ数μmのX線透過膜上にパターンを形成す
るため、高い寸法精度・位置精度の達成がその課題とな
っている。
【0006】なかでもマスクパターンの位置ずれは、マ
スクパターンの微細化に伴って増加するという事実が明
らかになり(文献 Jpn.J.Appl.Phys.
Vol.38(1999)pp.7080−708
3)、その原因追及とともに新たに対策が必要となっ
た。微細マスクパターンにおける位置精度の悪化は図8
を用いて以下のように説明することができる。
【0007】図8はエッチング工程によりマスクパター
ン(吸収体パターン5p)が作製された(図7の(g)
工程)直後の模式図を示している。マスク表面5aの1
0は成膜工程のアニーリング時に形成された若干の酸化
層を表している。図8の(a)は0.4μmのラインと
スペースパターン例で、(b)は(a)のパターンを微
細化した0.1μmのパターン例である。(a)と
(b)ではパターン密度は同じ50%であるが、ドライ
エッチングによって形成されるパターンの側面5bの面
積は図8から分かるように、(b)は(a)の4倍にな
る。また同様にパターンと下地5cとの界面領域5dも
(b)は(a)の4倍存在することになる。又、界面領
域5dは異なる結晶の界面であるため、酸素や水などと
反応しやすい活性領域となっている。なお、本明細書及
び図面で同じ参照符号を引用したものは同じもの又は同
様なものを意味している。
【0008】このため、何らかの理由によりパターン表
面に強い応力を示す層や膜が形成されると、(b)は
(a)に比べてその4倍の影響の応力をマスクパターン
5aは受けて、歪むことになる。実際のマスクパターン
は細いパターンと太いパターンが混在しているため、こ
のようなパターン側面に依存する位置歪みはマスクパタ
ーンの位置精度を上げるうえで大きな障害となってい
る。
【0009】図8のマスクパターン5pはエッチング直
後では、側面5b、界面領域5dはフレッシュな面であ
り、表面5aは酸化によって発生する応力が一定になる
までの量には至っていず、位置精度が不安定量領域であ
る。このようなフレッシュ、不安定な面が大気中にさら
されると、酸素と反応して、例えば図8(c)のような
応力をマスクパターンに発生させ、マスクパターンに歪
みをもたらす。
【0010】本発明の目的は、パターン側面等に発生し
うる応力膜の発生を抑制して、ひいてはマスクの位置精
度を高め、位置精度を保持することを可能にするメンブ
レンマスク、その製造方法及びマスクパターンの位置精
度保持方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のメンブレンマス
クは、メンブレンマスクの製造工程のうち、微細マスク
パターンのドライエッチング後にパターニングに寄与し
ないラジカルをパターン上面、側面に供給して、マスク
パターンと反応させることにより、応力を発生すること
を抑制する層や膜を形成したものである。ラジカルはマ
スクパターンの側面にも十分層や膜を形成する。応力発
生を抑制することにより、メンブレンマスクに応力が発
生せず、マスクパターンの位置精度は高くなる。
【0012】応力を発生することを抑制するものとして
は、酸化抑制層や膜及び酸化層や膜が好都合である。酸
化抑制層や膜としての窒化層や膜、炭化層や膜等は大気
中の酸素とマスクパターン材とを隔離して、マスクパタ
ーン材の酸化を抑制し、酸化による応力の発生を抑制す
る。又、所定以上の厚さの酸化層や膜は酸化が完了して
いるためこれ以上の酸化により発生する応力は位置精度
に影響を及ぼさない。
【0013】ラジカルをマスクパターンに供給し、反応
させることにより、マスクパターンの側面にもラジカル
を付着させ、応力を発生することを抑制する層や膜をマ
スクパターンの側面にも確実に形成することができる。
ラジカルの供給方法として、プラズマ及びイオンクラス
タービームが好都合である。
【0014】メンブレンマスクの完成後もパターニング
に寄与しないラジカルの供給を複数回、定期的に行うこ
とにより、応力を発生することを抑制する層や膜の劣化
に際し、応力を発生することを抑制する層や膜を再び形
成して、位置精度の高いメンブレンマスクを維持するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】[発明の実施の形態1] 図1はマスクパターンの側面等における応力を示す層や
膜(以下、両者を層(膜)で表す。)の発生を抑制する
層(膜)、例えば酸化抑制層(膜)を形成する本発明の
実施の形態1を説明する模式図である。図の(a)は本
発明に使用されるECR−RIE装置(Electron Cycl
otron Resonance−Reactive Ion Etching装置,電子
サイクロトロン共鳴型反応性イオンエッチング装置)1
1を示している。図中、12は生成されるプラズマ、1
3はチャンバ、14はマグネトロン、15は導波管、1
6は電磁コイル、17は陽極、18はマスク9を保持す
るホルダで陰極を兼ねたもので、19はRF電源を表し
ている。
【0016】従来の技術(図7)で説明したように吸収
体パターン5aの形成工程はドライエッチングにより行
われる(ハードマスクエッチング,吸収体エッチング,
ハードマスク除去工程、(e)工程,(f)工程)。こ
れらのドライエッチングは図1のようなECR−RIE
装置を使用して、例えば吸収体エッチングでは圧力:1
mTorr,ガス流量SF:5.5sccm[standa
rd cubic centimeter per minute],CHF:2
5sccm,RFパワー:25W,マイクロ波パワー:
200W,温度:−50℃等のエッチング条件で行われ
ている。
【0017】本発明の応力発生を抑制する層(膜)を酸
化抑制層(膜)、例えば窒化層(膜)とすると、(a)
のように窒素ガスをECR−RIE装置に供給し、チャ
ンバ13内に窒素プラズマを生成する。ECR−RIE
装置の操作条件は例えば圧力20mTorr,窒素ガス
流量100sccm,RFパワー:0W,マイクロ波パ
ワー500Wである。この条件は他のエッチング条件に
比べてマイクロ波パワーを上げ、ラジカルが発生しやす
いようにしてある。また、圧力を高く設定して平均自由
工程を短くし、RFパワーを下げてイオンのスピードを
抑えイオンを側壁に当てるようにしている。さらに、窒
化反応を促進するために、室温以上の温度で窒化処理す
ると良い。メンブレンマスク9は、各工程ごとに吸収体
5の一部が露出するため、各々のエッチング後に同一チ
ャンバ内で(すなわち大気中に暴露することなく)、高
密度な窒素プラズマ12にパターン表面・側面をさらす
ように配置される。
【0018】図1(b)により、本発明の酸化抑制層
(膜)の形成原理を説明する。プラズマ12中のラジカ
ル12aは熱拡散やガスの流れにより移動するため、直
進成分以外を持つものも多く、図1に示すように細いパ
ターンの側面5bに十分ラジカルは付着する。付着した
窒素は吸収体のWと反応してWN層(膜)が合成さ
れ、酸素がX線吸収体のWと接触が非常に少なくなるの
で、応力を示す酸化(WO)の形成は抑制される。ま
た、プラズマ12中の窒素イオン12bは電界によって
移動するので、パターンの側面5bに付着する量は少な
いが、斜め入射や他の原子や分子との衝突により方向が
変わり、マスクパターンの側面5cに入射し窒化層
(膜)が形成される。
【0019】又、下地5cのエッチングストッパ4表面
及びアニールによって若干酸化された吸収体表面5aに
付着した窒素ラジカルやイオンは窒化物(WN
例えばW0.62(N,O)やInN,SnN
)層(膜)を形成する。窒化層(膜)の厚さは酸素
がWに接触しない厚さで十分なので、薄く例えば1nm
〜10nmで良い。図2は形成された層(膜)の厚さと
発生する応力と関係の例を概念的に示している。形成さ
れた層(膜)が薄い(図2のd1)と、発生する応力は
小さく、歪み発生は無視できる。この結果、X線マスク
をチャンバから取り出したときに露出した吸収体5に、
位置精度を悪化させる酸化層(膜)10などの付着が抑
制され、その結果細いパターン寸法のマスクに対しても
高い位置精度を達成することが可能となる。又、窒素プ
ラズマ代わりにNHプラズマでも窒化層(膜)膜が形
成できる。HCN(シアン化水素)プラズマを使用する
と、炭化層(膜)と窒化層(膜)とが同時に形成され
る。
【0020】[発明の実施の形熊2] 応力発生を抑制する層(膜)として、上記の実施の形態
1では酸化抑制層(膜)の窒化層(膜)を例に説明した
が、これに限らず炭化層(膜)をマスクパターンの表面
に形成させても良い。メタン、エタン等の炭化水素化合
物のプラズマを発生し、炭素ラジカルをマスクパターン
に供給し、マスクパターンの側面、表面、下地に炭化
(WC,WC)層(膜)を形成させる。上記実施の形
態1の窒化層(膜)と同じく、炭化層(膜)は薄くて良
い(例えば1nm〜10nm)ので、炭化層(膜)によ
り発生する応力は無視し得るほど小さい。
【0021】[発明の実施の形熊3] 図3は酸化抑制層(膜)をイオンクラスターにより形成
する実施の形態を説明する図である。図中、20はイオ
ンクラスター発生器、21は高圧ガス室、22はノズ
ル、23はイオン化室を表している。図の例では、高圧
ガスは窒素高圧ガスとすると、放出されるイオンクラス
ターは窒素イオンクラスター24となる。高圧ガスをノ
ズル22から真空チャンバ内に吹き出し、断熱膨張によ
り急激に冷却されてクラスタービームを作り出す。吹き
出したクラスタービームは、イオン化室24で帯電し、
窒素イオンクラスタービームとなる。
【0022】窒素イオンクラスターはチャンバ内を印加
された電界により陰極側に設置されたX線マスク9の吸
収体パターン5pに向かって移動する。窒素イオンクラ
スター24は吸収体5の表面5a及び下地5cに衝突
し、表面5a、下地5cに付着する。下地5cに衝突し
た窒素イオンクラスター24は、跳ね返って両側の側面
5bに付着する。このようにして、窒化層(膜)が吸収
体パターン5pの表面、側面及び下地に形成される。
【0023】メンブレンマスクの微細マスクパターンは
実施の形態1と同様な方法でエッチングされる。その際
各工程ごとに吸収体5の一部が露出するため、各々のエ
ッチング後に隣り合うチヤンバ内で(すなわち途中で大
気中に暴露することなく)、例えばクラスターイオンビ
ームなどを用いて窒素ラジカルをパターン表面・側面に
さらしていく。この結果、X線マスクをチヤンバから取
り出したときに露出した吸収体に、位置精度を悪化させ
る酸化層(膜)などの付着が抑制され、その結果細いパ
ターン寸法のマスクに対しても高い位置精度を達成する
ことが可能となる。また、前記実施の形態1ないし2で
使用されるNHガス、HCNガス、炭化水素化合物ガ
スも窒素ガスと同様にイオンクラスタービームにより、
応力発生を抑制する膜をマスクパターンの側面等に形成
できる。
【0024】[発明の実施の形態4] 図5は本発明の実施の形態1〜4により作製されたメン
ブレンマスク9によりウェハのレジストにパターンを転
写する方法を示す模式図である。図中、31はシンクロ
トロン光源、32は光(X線)、33は半導体装置のウ
ェハ、34はレジスト、35はマスクの歪み状態を検出
するためのレーザ光源、36はマスクパターン5pの適
当な箇所に配置された位置精度マークを表している。
【0025】転写中、メンブレンマスク9の吸収体表
面、側面に形成された酸化抑制層(膜)の一部は、X線
の吸収及び大気放置により、窒素等は吸収体より離脱す
るため、応力発生を抑制する膜は劣化して、大気中の酸
化によりパターンマスク5pに応力が発生し、パターン
に歪みが現れ、位置精度が劣化することになる。このた
め、再度実施の形態1〜3の方法により酸化抑制層
(膜)を形成する。マスク中の位置精度マークの位置座
標を定期的に測定し、マークの位置変動による劣化状態
を検出し、又は予め計測した劣化データを基に劣化時
期、歪み量を予測して、層(膜)の形成を複数回、定期
的に行うことによって、パターン位置精度を長期間に渡
って保持することが可能となる。
【0026】[参照例1] 吸収体パターンに形成された酸化層(膜)による応力
は、酸化が十分行われた場合飽和して安定状態になる。
そこで、この安定した状態の層(膜)厚(図2のd2,
せいぜい10nm)にまで、実施の形態1,2と同様に
酸素プラズマにより供給される酸素ラジカルや酸素イオ
ンで吸収体を酸化すれば、その後大気中からの酸素付着
があったとしても、吸収体パターンに応力は発生せず、
歪みが発生することはない。
【0027】この酸化処理は、酸素プラズマから供給さ
れた酸素ラジカルや酸素イオンを用いて酸化膜を形成す
る例であるが、酸素プラズマの代わりにオゾン(O
等の酸化活性ガスを使用しても良い。紫外線や放電など
により生成されたオゾンガスをメンブレンマスクのマス
クパターン5に供給すると、マスクパターン(吸収体パ
ターン5p)の上面、側面及び下地と反応し、酸化層
(膜)を形成する。
【0028】[参照例2] 図4はこの発明の参照例2を説明する模式図である。従
来の技術で説明したように、まず図4(a)にあるよう
にレシストパターンをEB描画(Electron B
eam,電子ビーム描画)により形成する。その後ドラ
イエッチングにより吸収体5をパターニングするが、吸
収体5の応力のずれや応力むらなどの原因により、図4
(b)に示すように描画したマスクパターンパターンが
エッチング後又はその後の酸化層(膜)形成後に所望の
位置からずれることがある。
【0029】そこで、あらかじめマスクを作製しその位
置歪み量を計測する、もしくは吸収体の応力を計測しそ
の値からこれらの歪みを計算する、などの手法によりエ
ッチング時に発生する位置歪みを実マスク描画前に予測
し、それに応じて図4(c)のようにパターン描画位置
をずらしてEB描画を行う。その結果、エッチング後・
膜形成後には図4(d)のようにパターンが所望の位置
に完成することになる。さらに各エッチング工程の後に
大気に暴露することなく、例えばECR−RIE装置
で、圧力20mTorr,窒素ガス流量100scc
m,RFパワー:0W,マイクロ波500Wなどの条件
で生成された窒素プラズマに、マスクパターン5aをさ
らし、窒素ラジカルやイオンをパターン表面,側面,下
面に反応させる。
【0030】以上のような工程を経て、位置精度の高
い、かつ、完成後の長期安定性にも優れたX線マスクを
得ることができる。また、以上の実施の形態1〜5で形
成された層(膜)は薄くかつ軽元素のために、X線,
光,電子ビーム等の透過に影響しない。
【0031】図6は、メンブレンマスクのエッチング工
程、本発明の応力発生を抑制する膜を形成する工程にお
ける製造装置を、各工程毎の装置で実現するマルチチャ
ンバ例を示している。図中、11aは図7の(e)工程
を処理するチャンバ、11bは(f)工程を処理するチ
ャンバ、11cは窒素ラジカルやイオンで窒化層(膜)
を形成するチャンバ、11dは酸素ラジカルやイオン若
しくはオゾンで酸化層(膜)を形成するチャンバ、11
eはイオンクラスターチャンバで膜を形成するチャンバ
を表し、40は格納装置、41はロードロック装置、4
2はロードロック装置及び各チャンバのゲートバルブ、
43はメンブレンマスク9をロードロック装置・チャン
バ間、各チャンバ間にメンブレンマスクを搬送するロボ
ットを表している。図7の(d)工程を終了したもの又
は再度応力発生を抑制する層(膜)を形成するメンブレ
ンマスクが格納装置に収納されてロードロック装置41
に搬入される。
【0032】なお、上記実施の形態1〜4、参照例1,
2では等倍X線転写で用いられるX線マスクについて説
明したが、その他の露光技術用のマスク、例えばSCA
LPEL(Scattering with Angular Limitation P
rojection Electron Lithography)マスクにも適用で
き、同じ効果を得ることは明らかである。
【0033】
【発明の効果】本発明のメンブレンマスクによれば、微
細マスクパターンのドライエッチング後にパターニング
に寄与しないラジカルをパターン上面、側面および下面
に供給して、応力発生を抑制する層(膜)を形成するこ
とによってパ夕一ニング後のマスクパターンの位置精度
を高く、安定させるメンブレンマスクを得ることができ
る。
【0034】本発明のメンブレンマスクの製造方法にお
いて、パターニング効果のないラジカルをメンブレンマ
スクに供給する方法により、マスクパターンの側面にも
確実に応力発生を抑制する膜を形成できることができ
る。ラジカルはプラズマ、及びイオンクラスタービーム
により簡便に、効率よく供給できる。
【0035】本発明のメンブレンマスクの完成後もパタ
ーニングに寄与しないラジカルの供給を複数回、定期的
に行う方法により、メンブレンマスクのマスクパターン
位置精度を長期間に渡って保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における応力を発生する
層(膜)の形成を説明する図である。
【図2】本発明の応力を発生する層(膜)厚と発生する
応力との関係を概念的に説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態3における応力を発生する
層(膜)の形成を説明する図である。
【図4】本発明の参照例2におけるマスクパターンの予
測して形成することを説明する図である。
【図5】本発明の酸化抑制層(膜)の維持を説明する図
である。
【図6】本発明の酸化抑制層(膜)の生成、維持の工程
を説明する図である。
【図7】X線マスクの製造工程を示す図である。
【図8】X線マスクのマスクパターンの歪みを説明する
図である。
【符号の説明】
1 メンブレン 5 吸収体 5p 吸収体パターン 5c 吸収体側面 9 X線マスク(メンブレンマスク) 11 ECR−RIE装置 12 プラズマ 12a 窒素ラジカル 12b 窒素イオン 20 イオンクラスター発生器 24 窒素イオンクラスター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−116716(JP,A) 特開 平8−203817(JP,A) 特開 平6−20929(JP,A) 特開 平4−207016(JP,A) 特開 平2−130814(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メンブレンマスクの製造工程のうち、微
    細マスクパターンのドライエッチング後にパターニング
    に寄与しない窒素、炭素の少なくとも一つのラジカルを
    マスクパターン上面、側面に供給しマスクパターンと反
    応させることにより、これらの面に応力が発生すること
    を抑制する層もしくは膜を形成したことを特徴とするメ
    ンブレンマスク。
  2. 【請求項2】 メンブレンマスクの製造工程のうち、微
    細マスクパターンのドライエッチング後にパターニング
    に寄与しない窒素、炭素の少なくとも一つのラジカルを
    マスクパターン上面、側面に供給し、マスクパターンと
    反応させることによって、高い位置精度を達成すること
    を特徴とするメンブレンマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 パターニングに寄与しないラジカルの供
    給方法としてプラズマを用いることを特徴とする請求項
    2記載のメンブレンマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 パターニングに寄与しないラジカルの供
    給方法としてクラスターイオンビームを用いることを特
    徴とする請求項2に記載のメンプレンマスクの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 メンブレンマスクの製造工程のうち、微
    細マスクパターンのドライエッチング後にパターニング
    に寄与しないラジカルもしくはイオンをマスクパターン
    上面、側面および下地に供給することによって、高い位
    置精度を達成したメンブレンマスクに、複数回、定期的
    にパターニングに寄与しないラジカルもしくはイオンの
    供給を行うことによって、マスクパターン位置精度を長
    期間に渡って保持することを特徴とするマスクパターン
    の位置精度保持方法。
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