JP3406067B2 - 車両のルーフ構造 - Google Patents

車両のルーフ構造

Info

Publication number
JP3406067B2
JP3406067B2 JP14058694A JP14058694A JP3406067B2 JP 3406067 B2 JP3406067 B2 JP 3406067B2 JP 14058694 A JP14058694 A JP 14058694A JP 14058694 A JP14058694 A JP 14058694A JP 3406067 B2 JP3406067 B2 JP 3406067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
air
air tube
vehicle body
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14058694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07112681A (ja
Inventor
孝 大関
威 若林
正宏 黒木
浩一 杉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP14058694A priority Critical patent/JP3406067B2/ja
Publication of JPH07112681A publication Critical patent/JPH07112681A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3406067B2 publication Critical patent/JP3406067B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62JCYCLE SADDLES OR SEATS; AUXILIARY DEVICES OR ACCESSORIES SPECIALLY ADAPTED TO CYCLES AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. ARTICLE CARRIERS OR CYCLE PROTECTORS
    • B62J17/00Weather guards for riders; Fairings or stream-lining parts not otherwise provided for
    • B62J17/08Hoods protecting the rider
    • B62J17/086Frame mounted hoods specially adapted for motorcycles or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアーの供給を受けて
膨張可能なエアーチューブを少なくとも車体上部の左右
両側に配設し、そのエアーチューブ間にルーフシートを
張設することにより乗員の上部を覆うルーフを構成して
なる車両のルーフ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる車両のルーフ構造として、特開平
2−99476号公報における第4実施例(図15〜図
18参照)に記載されたもの、或いは特開平2−303
985号公報に記載されたものが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものは、自動二輪車のルーフの左右方向の幅が車幅と同
じか車幅よりも狭く構成されており、しかも自動二輪車
は走行時に車体を左右に大きくバンクさせるため、雨天
時に乗員の肩部が濡れて居住性が低下する不具合があ
る。
【0004】また、上記従来のものは、エアーチューブ
が直線で構成されているためにルーフシートに張力を与
えることができず、弛んだルーフシートが車両の走行風
でバタついて騒音を発し、これが居住性低下の原因とな
る問題がある。これを回避すべく、特開平2−9947
6号公報に記載されたようにルーフシートをワイヤで補
強すると、ルーフを収納する際に大きな制約が発生す
る。
【0005】更に、上記従来のものは、ルーフの高さが
一定であるために乗員の身長によってヘッドクリアラン
スが過大又は過小になり、居住性が低下する問題があ
る。
【0006】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、エアーにより展開するルーフを備えた車両におい
て、乗員の居住性を高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、エアーの供給を受け
て膨張可能なエアーチューブを少なくとも車体上部の左
右両側に配設し、そのエアーチューブ間にルーフシート
を張設することにより乗員の上部を覆うルーフを構成し
てなる車両のルーフ構造において、前記エアーチューブ
の前端部を車体前部に立設したスクリーンの上端に支持
するとともに、そのエアーチューブの後端部を、車体後
部に設けたトランク内で車体後部に上下位置調節自在に
設けたエンドボスに支持し、このエンドボスの上下位置
調節は、前記トランクのトランクリッドを開いて車体後
方から行うことができるようにして、その上下位置調節
によりルーフの高さを調節可能としたことを特徴とす
る。
【0008】また請求項に記載された発明は、請求項
の構成に加えて、エアーチューブを車体後部の左右両
側に立設した一対のルーフピラー部と該ルーフピラー部
の上端に一体に連なって車体前方に略ループ状に延びる
ルーフ本体部とから構成し、前記一対のルーフピラー部
の少なくとも一方の下端に、エアーチューブ内にエアー
を供給するエアー供給部を設けたことを特徴とする。
【0009】また請求項に記載された発明は、請求項
又は2の構成に加えて、エアーを排出して折り畳んだ
ルーフを収納するルーフ収納容器を車体に着脱自在に設
けたことを特徴とする。
【0010】また請求項に記載された発明は、請求項
の構成に加えて、エンドボスが上下方向に延びる長孔
を備え、この長孔を貫通するボルトによって車体に固定
されることを特徴とする。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて参考例および本発明の
実施例を説明する。
【0012】図1〜図10は参考例を示すもので、図1
は自動三輪車の全体側面図、図2は図1の2方向矢視
図、図3は図1の3−3線拡大断面図、図4はエアーチ
ューブとルーフシートとの接続構造の変形例を示す、前
記図3に対応する図、図5は図2の5−5線拡大断面
図、図6は図1の6−6線拡大断面図、図7はスクリー
ンの側縁に対する補強部材の装着構造の変形例を示す、
前記図6に対応する図、図8は図2の8−8線拡大断面
図、図9は図8の要部拡大図、図10はエアーチューブ
のエンドボス部の変形例を示す、前記9に対応する図で
ある。 図1及び図2に示すように、自動三輪車Vは鋼
管溶接により構成した車体フレーム1を備え、その前部
には操向ハンドル2によって操向される前輪Wfが支持
される。車体フレーム1の下部に上下揺動自在に枢支さ
れてダンパー3で車体フレーム1に接続されたブラケッ
ト4には、パワーユニットPが左右揺動自在に枢支され
る。パワーユニットPには左右一対の後輪Wrが支持さ
れており、これら後輪Wrは図示せぬエンジン及びトラ
ンスミッションを介して駆動される。
【0013】車体フレーム1を覆う合成樹脂製のボディ
5の前部には運転者を風雨及び直射日光から遮るスクリ
ーン6が立設されており、またボディ5の中央部及び後
部にはそれぞれ座席7及びトランク8が設けられる。ス
クリーン6の上端とトランク8の上面前端との間に、前
記スクリーン6と協働して運転者を風雨及び直射日光か
ら遮る折り畳み式のルーフ9が設けられる。
【0014】ルーフ9は、エアーが透過せず且つ可撓性
を有する材料で構成した1本の筒状体よりなるエアーチ
ューブ10を備えており、このエアーチューブ10は内
部にエアーの供給を受けて膨張し、三次元的に屈曲した
形状に膨張する。即ち、膨張状態におけるエアーチュー
ブ10は、トランク8の上面前端から起立する左右一対
のルーフピラー部101 ,101 と、これらルーフピラ
ー部101 ,101 の上端に接続されて略ループ状に車
体前方に延びるルーフ本体部102 とから構成される。
そして、エアーチューブ10の内周には、可撓性材料で
構成した幕状のルーフシート11が張設される。
【0015】図2から明らかなように、エアーチューブ
10のルーフ本体部102 の左右両側部は、車両上方か
ら見て、座席7の近傍において直線L,Lで示す最大車
幅(即ちルーフ9を除く車体の左右方向最外端部)より
も外側に張り出している。このようにルーフ9の最大幅
を前記最大車幅よりも大きく確保することにより、運転
者を雨から効果的に遮ることが可能となるばかりか、こ
のルーフ9を車体を保護するバンパーとして機能させる
ことができる。
【0016】図3はエアーチューブ10とルーフシート
11との接続部の構造を示すもので、同図から明らかな
ように、ルーフシート11の端縁部と帯状部材12とに
よってエアーチューブ10の外周を覆い、エアーチュー
ブ10の両側縁に沿って前記ルーフシート11及び帯状
部材12とを縫合13,13することにより、エアーチ
ューブ10にルーフシート11が接続される。
【0017】図4はエアーチューブ10とルーフシート
11との接続構造の変形例を示すものである。この変形
例では、エアーチューブ10の外周を覆う帯状部材12
にファスナー14を縫合15,15し、この帯状部材1
2にルーフシート11の端縁部が縫合16,16され
る。而して、この変形例によれば、ファスナー14を開
くことによりエアーチューブ10とルーフシート11と
を容易に分離することができるばかりか、エアーチュー
ブ10とルーフシート11との接続部をすっきりさせて
外観を向上させることができる。
【0018】図5はルーフ9の前縁をスクリーン6の上
縁に着脱自在に結合する構造を示すものである。同図か
ら明らかなように、スクリーン6の上縁表面に沿って断
面クランク状の係止部材17と断面円弧状のガイド部材
18とを重ね合わせ、またスクリーン6の上縁裏面に沿
って断面円弧状のガイド部材19を重ね合わせ、それら
をボルト20で一体に共締めする。ルーフシート11の
前端に沿って縫合21された帯状部材22の前端には薄
板状の芯材23が縫い込まれており、この芯材23をス
クリーン6及び係止部材17間に形成された隙間に前方
から後方に向けて挿入するとともに、エアーチューブ1
0をスクリーン6の上縁裏面に当接させる。この状態で
エアーチューブ10にエアーを供給すると、該エアーチ
ューブ10が外側に拡開することによりルーフシート1
1に矢印a方向の張力が発生し、前記芯材23は帯状部
材22と共に係止部材17に強固に保持される。
【0019】図6はスクリーン6の側縁に対する補強部
材の装着構造を示すものである。モールディングを兼ね
る補強部材24はゴム製であって、指掛けとして利用さ
れるリップ241 と、他物体との接触時に緩衝効果を発
揮する空洞部242 とが設けられる。補強部材24の取
付部243 に嵌合するクリップ25は切り越しにより形
成した爪片251 ,251 を備えており、この爪片25
1 ,251 はスクリーン6の側縁に食い込んで補強部材
24をスクリーン6に脱落不能に結合する。
【0020】図7はスクリーン6の側縁に対する補強部
材の装着構造の変形例を示すものである。この変形例で
は、補強部材24がアルミニューム合金製の押出材で構
成されており、その取付部243 がスクリーン6の側縁
に嵌合して接着により結合される。
【0021】図1、図2及び図8から明らかなように、
トランク8の上面には折り畳まれたルーフ9を収納する
ルーフ収納バッグ26が設けられる。ルーフ収納バッグ
26は可撓性材料で構成されており、トランク8の上面
に複数本のボルト27…で着脱自在に固定されるバッグ
本体28と、このバッグ本体28の上面開口を覆ってフ
ァスナー29で開閉される蓋体30とを備える。トラン
ク8及びバッグ本体28の左右に形成された一対の開口
31,31を貫通して上方に延出するフレーム32,3
2の上端にはL字状のブラケット33,33がボルト3
4,34で固定されており、このブラケット33,33
にエアーチューブ10の左右のルーフピラー部101
101 の下端が支持される。尚、トランク8をロック機
構によって簡単に着脱できるようにしても良い。
【0022】図9から明らかなように、エアーチューブ
10の一方のルーフピラー部101の下端内周には環状
のエンドボス35が挿入されており、その外周にテーパ
ーリング36を嵌合させることによりルーフピラー部1
1 とエンドボス35とが結合される。エンドボス35
の下面にはテーパーリング36の下方への脱落を防止す
る環状のストッパリング37が重ね合わされており、こ
れらストッパリング37及びエンドボス35は複数のボ
ルト38…でブラケット33の上面に共締めされる。
【0023】エンドボス35の中心には自動車用タイヤ
のエアーバルブ39が設けられており、そのキャップ3
1 を取り外して外部のコンプレッサ等の高圧エアー源
に連なるエアーパイプを接続することにより、エアーチ
ューブ10を膨張させることができる。エアーチューブ
10が膨張してルーフ9が使用状態に展開した後にエア
ーバルブ39からエアーパイプを取り外しても、エアー
バルブ39の逆止弁機能によりエアーチューブ10から
エアーが漏れることは無い。このようにエアーバルブ3
9をエアーチューブ10のルーフピラー部101 の下端
に設けることにより、このエアーバルブ39が外部から
目視不能になって外観が向上する。
【0024】尚、エアーチューブ10の他方のルーフピ
ラー部101 の下端内周に設けたエンドボス35には必
ずしもエアーバルブ39を設ける必要はなく、そのエン
ドボス35はエアーチューブ10の端部を閉塞する機能
を持てば良い。また、エアーバルブ39を有する一方の
ルーフピラー部101 とエアーバルブ39を有さない他
方のルーフピラー部101 とを相互に連通させても良
く、このようにすればルーフ9の折り畳み時における他
方のルーフピラー部101 のエアー抜きを速やかに行う
ことができる。勿論、両方のルーフピラー部101 ,1
1 にそれぞれエアーバルブ39を設けることも可能で
ある。
【0025】不使用時にルーフ9を収納するには、エア
ーバルブ39のキャップ391 を取り外して図示せぬ突
起を押圧操作することによりエアーチューブ10内のエ
アーを排出した後、ルーフ9を折り畳んでルーフ収納バ
ッグ26のバッグ本体28内に収納し、ファスナー29
で蓋体30を閉じれば良い。また、ルーフ9を長期に亘
って使用しない場合には、ボルト34,34を弛めてブ
ラケット33,33をフレーム32,32から分離する
ことにより、ルーフ9をルーフ収納バッグ26と一体で
車体から取り外すことができる。これにより、車体重量
の軽減と外観の向上が可能となる。
【0026】図10はエアーチューブ10の一方のルー
フピラー部101 の下端の取付部の変形例を示すもので
ある。この変形例は、ルーフピラー部101 の下端内周
に挿入されたエンドボス40が、2本のバンド41,4
2によって固定される。上側のバンド41とエアーチュ
ーブ10とに間にはOリング43が介装されるととも
に、このOリング43に対応するエンドボス40の外周
に環状溝401 が凹設される。また、下側のバンド42
に対応するエンドボス35の外周にも環状溝402 が凹
設され、これによりエアーチューブ10とエンドボス4
0とが強固に結合される。
【0027】エンドボス40を貫通するエアー通路40
3 の下端には継手44が設けられており、この継手44
に一端を結合されたエアーパイプ45の他端は車体の適
所(例えば、トランク8の内部)に搭載された電動のエ
アーポンプ46に接続される。従って、エアーポンプ4
6を駆動してエアーチューブ10内にエアーを供給する
ことにより、ルーフ9を自動的に膨張させることができ
る。
【0028】次に、図11〜図21に基づいて本発明の
施例を説明する。図11は前記実施例に係る自動三輪
車の全体側面図、図12は図11の12方向矢視図、図
13は図11の13方向矢視図、図14はルーフの展開
図、図15は図14の15−15線拡大断面図、図16
は図12の16−16線拡大断面図、図17は図12の
17−17線拡大矢視図、図18は図17の18−18
線断面図、図19は図18の19方向矢視図、図20は
図11の20部拡大図、図21は図20の21−21線
断面図である。
【0029】図11〜図13に示すように、動三輪車
Vは高さが調整可能なルーフ9の構造及び不整地走行時
にバタツキが発生しないワイパー51の構造に特徴を有
するもので、その他の構造は前記参考例のものと実質的
に同一である。
【0030】図14〜図16に示すように、ルーフ9の
構造は、エアーが透過せず且つ可撓性を有する材料で構
成した1本の筒状体よりなるエアーチューブ10に、適
度の伸縮性を有するウーリーナイロン製のルーフシート
11を接続してなる。エアーチューブ10とルーフシー
ト11とを接続するチューブカバー52は充分な伸縮性
を有する帯状の布帛よりなる。チューブカバー52はチ
ューブ10の外周に巻き付けられ、対向部を相互に重ね
合わせた状態で図16のW1 の範囲が溶着される。チュ
ーブカバー52の重ね合わされた対向部の一方は他方か
ら外側にはみ出しており、そのはみ出し部を長手方向に
沿って二つ折りにした外側部分に、前記ルーフシート1
1の周縁部を重ね合わせた状態で図16のW2 の範囲が
溶着される。
【0031】ルーフシート11の前端部はエアーチュー
ブ10から外側に延出しており、略直線状に切断された
前縁部がスクリーン6の上縁に5個のスナップ53…に
より着脱自在に固定される。図16から明らかなよう
に、スクリーン6側に設けたスナップ53の雄部材54
とルーフシート11側に設けたスナップ53の雌部材5
5とを結合すると、チューブカバー52の二つ折りにな
ったはみ出し部がスクリーン6の上端に嵌合し、エアー
チューブ10が空気圧で矢印b方向に展開しようとする
力で強固に支持される。
【0032】ルーフシート11に結合されたエアーチュ
ーブ10は、その全周に亘って直線部分を備えず、外向
きに凸な曲線よりなる略ループ状に形成される(図14
参照)。
【0033】ルーフシート11の後端には左右一対のス
トラップ56,56の一端が結合されており、これらス
トラップ56,56の他端に面テープ57…(商品名、
マジックテープ)が取り付けられる。
【0034】図17〜図19に示すように、ルーフ9の
エアーチューブ10の左右下端が接続されるエンドボス
61は、左右のフレーム32,32(図13参照)間を
接続する板状のブラケット62に上下位置調節自在に固
定される。即ち、エンドボス61に形成された板状の固
定部63に上下方向に延びる4個の長孔631 …が形成
され、これら長孔631 …がブラケット62に溶接固定
した4本のボルト64…に嵌合して4個の蝶ナット65
…により上下位置調節自在に固定される。蝶ナット65
…の操作及びエンドボス61の上下位置調節は、トラン
ク8のトランクリッド81 を開いて車体後方から行うこ
とができる。
【0035】エンドボス61は前記固定部63の上部に
おいて左右二股に分岐し、そこにエアーチューブ10の
左右下端が接続される一対の筒状のチューブ連結部6
6,66が形成される。これらチューブ連結部66,6
6の下端には逆止弁を内蔵した共通のエアーバルブ67
が設けられており、このエアーバルブ67から左右のチ
ューブ連結部66,66の内側に連なるエアー通路66
1 ,661 を介してエアーチューブ10に対するエアー
の供給及び排出を行うことができる。尚、エアーの供給
及び排出は、トランク8のトランクリッド81 を開いて
車体後方から行うことができる。
【0036】各チューブ連結部66の外周には環状突起
662 を挟んで上下一対の環状溝663 ,664 が形成
され、上側の環状溝663 の底部にOリング68が嵌合
するOリング溝665 が形成される。前記チューブ連結
部66にエアーチューブ10の下端を挿入した状態で、
上側の環状溝663 の外周に対応する位置が筒状のベー
スラバー69を介してシールバンド70により締め付け
られ、更に下側の環状溝664 の外周に対応する位置が
ロックバンド71により締め付けられる。これにより、
エアーチューブ10と一対のチューブ連結部66,66
との間のシール性が確保されるとともに、エアーチュー
ブ10の抜けに対する充分な抵抗力が発生する。更に、
チューブ連結部66,66の上端外周縁は曲面状に面取
りされて玉縁666 ,666 が形成されており、これに
よりエアーチューブ10の屈曲に対する保護が図られて
いる。
【0037】エンドボス61の前面にはストラップリン
グ72がボルト73で固定される。ルーフ9の使用時に
ストラップリング72に前記ストラップ56,56の他
端を引っ掛けて面テープ57…で固定することにより、
エアーチューブ10に対してルーフシート11が位置ず
れしても、ルーフシート11の下端に下向きに張力を与
えて弛みを防止することができる。
【0038】図20及び図21に示すように、ワイパー
51のブレード81(図11及び図12参照)を支持す
るワイパーアーム82の下端は、図示せぬワイパー駆動
用モータにより往復回動する出力軸83に固着したボス
84にピン85を介して前後揺動自在に枢支される。ワ
イパーアーム82はボス84との間に張設したスプリン
グ86により、ブレードがスクリーン6に当接する方向
(矢印c方向)に付勢される。洗車時等にワイパーアー
ム82を図20の鎖線位置に前方に揺動させると、ピン
85及びスプリング86よりなるトグル機構でワイパー
アーム82は前記鎖線位置に安定的に保持される。
【0039】ワイパーアーム82とボス84との間に摩
擦力付与手段87が設けられる。摩擦力付与手段87は
ボス84を左右方向に貫通する孔841 の内部にスプリ
ング88及び一対のボール89,89を収納したもの
で、一対のボール89,89がスプリング88の弾発力
でワイパーアーム82の内壁面に当接することにより、
ワイパーアーム82がピン85廻りに前後揺動する際に
所定のフリクションが与えられる。
【0040】而して、ワイパーブレード81が過剰な面
圧でスクリーン6に摺接してスクリーン6が傷付いた
り、或いはブレード81が早期に摩耗しないように前記
スプリング86の弾発力を弱く設定すると、不整地走行
時等に車体の振動でワイパーブレード81が踊ってスク
リーン6から離間し、拭き残しが発生する不具合があ
る。また、ワイパーブレード81が踊ると、ワイパーブ
レード81がスクリーン6に衝突して傷付ける不具合が
ある。しかしながら、本実施例では前記摩擦力付与手段
87の作用でワイパーアーム82の前後揺動が規制され
るため、ワイパーブレード81の踊りが防止されて前記
不具合が解消される。
【0041】上記構成を備えた本発明の前記実施例によ
れば、エアーチューブ10がそれ自身の内圧によって外
向きに拡開しようとするので、ルーフ9全体の剛性が向
上するだけでなく、ルーフシート11に適切な張力を与
えて弛みを防止することができる。このようにしてルー
フシート11に適切な張力が与えられると、走行風によ
りルーフシート11がバタついて騒音が発生することが
なくなり、乗員の居住性が向上する。
【0042】乗員の身長に応じてエンドボス61の高さ
を長孔631 …により調節すれば、図11の実線状態と
鎖線状態との間でルーフ9の高さを変化させることがで
きる。これにより乗員の頭部からルーフ9下面までのヘ
ッドクリアランスを適宜調整し、乗員の居住性を向上さ
せることができる。このとき、エアーチューブ10の左
右両下端を支持するエンドボス61が一体化されている
ため、その形状及び重量をコンパクト化して車体の重心
位置を下げることができるばかりか、前記ヘッドクリア
ランスの調節作業を極めて容易に行うことができ、しか
もエアーチューブ10の左右両下端を同量だけ昇降させ
てルーフ9の歪みやルーフシート11の弛みを防止する
ことができる。
【0043】図22及び図23はルーフ9の変形例を示
すものである。これらのルーフ9はそれぞれ外側のエア
ーチューブ10と内側の第2のエアーチューブ10′と
を備えており、各エアーチューブ10,10′の両端は
相互に隣接するように纏められて図24に示す4個のチ
ューブ連結部66…を備えたエンドボス61に接続され
る。
【0044】これらの変形例によれば、前記施例の効
果に加えて、2本のエアーチューブ10,10′によっ
てルーフ9の剛性が一層高まり、且つルーフシート11
の中央部の弛みを一層効果的に防止し得るという更なる
効果を達成できる。
【0045】図25〜図27はエンドボス61の変形例
を示すものである。図25の変形例は、エンドボス61
を右エンドボス半体61R 及び左エンドボス半体61L
に2分割し、それらをエアー通路を兼ねる連結部材90
で一体に結合したものである。この変形例によれば、エ
アーチューブ10の左右下端の高さを別個に調節するこ
とができる。図26及び図27の変形例は、左右のチュ
ーブ連結部66,66を円弧状或いは直線状に一体化
し、それぞれ1個の長孔631 を有する小型の固定部6
3を4個設けたものである。これらの変形例によれば、
エンドボス61の一層の小型軽量化を図ることができ
る。
【0046】図28及び図29はワイパー51の摩擦力
付与手段87の変形例を示すものである。この変形例の
摩擦力付与手段87は、ワイパーアーム82をボス84
に枢支するピン85に2枚の皿バネ91,91を設けた
もので、これら皿バネ91,91はボス84の外面とワ
イパーアーム82の内面とに当接して所定の摩擦力を付
与する。この変形例によっても、前記施例の摩擦力付
与手段87と同様の効果を達成することができる。
【0047】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことが可能である。
【0048】例えば、実施例では自動三輪車を例示した
が、本発明は自動二輪車やこれに類する四輪車に対して
も適用することが可能である。また、車体に搭載する電
動のエアーポンプ46に代えて、手動式又は足踏みのエ
アーポンプ、或いはエアーボンベを用いることができ
る。また、ルーフ9に設けられるエアーチューブ10の
数は1本又は2本に限定されず3本以上であっても良
く、各エアーチューブ10の直径を異ならせることもで
きる。
【0049】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、エアーの供給を受けて膨張可能なエアーチ
ューブ間にルーフシートを張設して乗員の上部を覆うル
ーフを構成したものにおいて、エアーチューブの前端部
を車体前部に立設したスクリーンの上端に支持するとと
もに、そのエアーチューブの後端部を、車体後部に設け
たトランク内で車体後部に上下位置調節自在に設けたエ
ンドボスに支持し、このエンドボスの上下位置調節は、
前記トランクのトランクリッドを開いて車体後方から行
うことができるようにして、その上下位置調節によりル
ーフの高さを調節可能としたので、乗員の身長に応じて
エンドボスを昇降させてルーフの高さを調節し、最適の
ヘッドクリアランスを得て居住性を向上させることがで
きる。またこのエンドボスの上下位置調節は、車体後部
に設けたトランクのトランクリッドを開いて車体後方か
ら行うことができる。
【0050】また請求項に記載された発明によれば、
エアーチューブ内にエアーを供給するエアー供給部を、
車体後部に立設されたエアーチューブのルーフピラー部
の下端に設けたので、前記エアー供給部を目立たなくし
て外観を向上させることができる。
【0051】また請求項に記載された発明によれば、
ルーフ収納容器を車体に着脱自在に設けたので、ルーフ
の不使用時に折り畳んだルーフをルーフ収納容器ごと車
体から取り外し、車体重量の軽減及び外観の向上を図る
ことができる。
【0052】また請求項に記載された発明によれば、
エンドボスが上下方向に延びる長孔を備え、この長孔を
貫通するボルトによって車体に固定されるので、エンド
ボスが上下位置を簡単に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例に係る自動三輪車の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図1の3−3線拡大断面図
【図4】エアーチューブとルーフシートとの接続構造の
変形例を示す、前記図3に対応する図
【図5】図2の5−5線拡大断面図
【図6】図1の6−6線拡大断面図
【図7】スクリーンの側縁に対する補強部材の装着構造
の変形例を示す、前記図7に対応する図
【図8】図2の8−8線拡大断面図
【図9】図8の要部拡大図
【図10】エアーチューブのエンドボス部の変形例を示
す、前記9に対応する図
【図11】本発明の実施例に係る自動三輪車の全体側面
【図12】図11の12方向矢視図
【図13】図11の13方向矢視図
【図14】ルーフの展開図
【図15】図14の15−15線拡大断面図
【図16】図12の16−16線拡大断面図
【図17】図12の17−17線拡大矢視図
【図18】図17の18−18線断面図
【図19】図18の19方向矢視図
【図20】図11の20部拡大図
【図21】図20の21−21線断面図
【図22】ルーフの変形例を示す、前記図14に対応す
る図
【図23】ルーフの変形例を示す、前記図14に対応す
る図
【図24】エアーチューブのエンドボス部の変形例を示
す、前記16に対応する図
【図25】エアーチューブのエンドボス部の変形例を示
す、前記16に対応する図
【図26】エアーチューブのエンドボス部の変形例を示
す、前記16に対応する図
【図27】エアーチューブのエンドボス部の変形例を示
す、前記16に対応する図
【図28】ワイパーの変形例を示す、前記20に対応す
る図
【図29】図28の29−29線断面図
【符号の説明】
6 スクリーン トランク 1 トランクリッド 9 ルーフ 10 エアーチューブ 10′ エアーチューブ 101 ルーフピラー部 102 ルーフ本体部 11 ルーフシート 26 ルーフ収納バッグ(ルーフ収納容器) 39 エアーバルブ(エアー供給部) 44 継手(エアー供給部) 61 エンドボス 631 長孔 64 ボルト
フロントページの続き (72)発明者 杉岡 浩一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 実開 平3−43091(JP,U) 実開 平3−11994(JP,U) 実開 昭57−187288(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62J 17/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーの供給を受けて膨張可能なエアー
    チューブ(10)を少なくとも車体上部の左右両側に配
    設し、そのエアーチューブ(10)間にルーフシート
    (11)を張設することにより乗員の上部を覆うルーフ
    (9)を構成してなる車両のルーフ構造において、 前記エアーチューブ(10)の前端部を車体前部に立設
    したスクリーン(6)の上端に支持するとともに、その
    エアーチューブ(10)の後端部を、車体後部に設けた
    トランク(8)内で車体後部に上下位置調節自在に設け
    たエンドボス(61)に支持し、このエンドボス(6
    1)の上下位置調節は、前記トランク(8)のトランク
    リッド(8 1 )を開いて車体後方から行うことができる
    ようにして、その上下位置調節によりルーフ(9)の高
    さを調節可能としたことを特徴とする、車両のルーフ構
    造。
  2. 【請求項2】 エアーチューブ(10)を車体後部の左
    右両側に立設した一対のルーフピラー部(101 )と該
    ルーフピラー部(101 )の上端に一体に連なって車体
    前方に略ループ状に延びるルーフ本体部(102 )とか
    ら構成し、前記一対のルーフピラー部(101 )の少な
    くとも一方の下端に、エアーチューブ(10)内にエア
    ーを供給するエアー供給部(39,44)を設けたこと
    を特徴とする、請求項に記載の車両のルーフ構造。
  3. 【請求項3】 エアーを排出して折り畳んだルーフ
    (9)を収納するルーフ収納容器(26)を車体に着脱
    自在に設けたことを特徴とする、請求項1又は2に記載
    の車両のルーフ構造。
  4. 【請求項4】 エンドボス(61)が上下方向に延びる
    長孔(631 )を備え、この長孔(631 )を貫通する
    ボルト(64)によって車体に固定されることを特徴と
    する、請求項記載の車両のルーフ構造。
JP14058694A 1993-08-24 1994-06-22 車両のルーフ構造 Expired - Fee Related JP3406067B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14058694A JP3406067B2 (ja) 1993-08-24 1994-06-22 車両のルーフ構造

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20951693 1993-08-24
JP5-209516 1993-08-24
JP14058694A JP3406067B2 (ja) 1993-08-24 1994-06-22 車両のルーフ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07112681A JPH07112681A (ja) 1995-05-02
JP3406067B2 true JP3406067B2 (ja) 2003-05-12

Family

ID=26473057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14058694A Expired - Fee Related JP3406067B2 (ja) 1993-08-24 1994-06-22 車両のルーフ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3406067B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19629879A1 (de) * 1996-07-24 1998-01-29 Bayerische Motoren Werke Ag Fahrzeugrahmen mit Durchstieg, insbesondere für ein Zweirad
ITTO20010053U1 (it) * 2001-04-09 2002-10-09 Pons Luca Tettuccio per motocicli.
JP2009214621A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Yamaha Motor Co Ltd 鞍乗型車両
DE102013105632A1 (de) 2013-05-31 2014-12-04 Festo Ag & Co. Kg Fahrzeug mit einer Außenhauteinrichtung
AU2016433237A1 (en) * 2016-12-21 2018-08-09 Hyun Ah Lee Bulk bag having self-standing loop

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07112681A (ja) 1995-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5634685A (en) Inflatable/deflatable motorcycle seat cushion
US7607683B2 (en) Vehicle occupant protection apparatus with pocket and method of making same
JP3592447B2 (ja) 自動二輪車用エアバッグ装置
US7048299B2 (en) Air bag apparatus for a scooter type motorcycle
US6712169B2 (en) Displaceable automotive hood assembly
US6916059B2 (en) Golf cart enclosure assembly
JP4282065B2 (ja) エアバッグ装置
JP4581812B2 (ja) 乗員保護装置
JP2006069520A (ja) 乗員保護装置
US6231104B1 (en) Removable shield
US7429059B2 (en) Airbag apparatus and motorcycle provided with airbag apparatus
US20100140896A1 (en) Combination fender-seat cover
CA2564449C (en) Air bag support belt cover structure
US6405771B1 (en) Bicycle cover adapted for use with a vehicle-mounted bicycle rack
JP3406067B2 (ja) 車両のルーフ構造
JP3777318B2 (ja) 自動二輪車におけるエアバッグ装置
EP1346906B1 (en) Element of thermal protection and/or protection from rainstorm for motorcyclists
JP3347880B2 (ja) 車両用ルーフ、車両用ルーフの製造方法及び車両用ルーフの固定方法
JP2006096289A (ja) 歩行者用エアバッグ装置
JP6997692B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP2005126051A (ja) 乗員保護装置
WO1997010987A1 (en) An aerodynamic form-fitting bicycle cover
JPH09315364A (ja) 自動二輪車の燃料タンク構造
JPH09301247A (ja) スクータ型車両におけるリヤカバー取付構造
JPH082465A (ja) 車両におけるルーフ収納構造

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080307

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090307

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees