JP3405995B2 - 座標処理装置 - Google Patents

座標処理装置

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JP3405995B2 JP19440091A JP19440091A JP3405995B2 JP 3405995 B2 JP3405995 B2 JP 3405995B2 JP 19440091 A JP19440091 A JP 19440091A JP 19440091 A JP19440091 A JP 19440091A JP 3405995 B2 JP3405995 B2 JP 3405995B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は座標処理装置に関し、
特に、タブレットまたはデジタイザなどの座標入力装置
により読取られた座標を座標入力時における変動分を補
正して導出する座標処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、外部操作して座標を入力する
装置としてタブレットまたはデジタイザなどがある。こ
れらの座標入力装置により読取られた座標は、座標入力
装置が移動しない場合にもわずかに変動する。この変動
は、オペレータが意図を持ってタブレットまたはデジタ
イザなどのペンを動かすことではなく、ペン先の丸みま
たは座標入力装置自体の精度差に起因して発生する。こ
のような変動分を含む座標をそのまま陰極線管(以下、
CRTと称する)などの出力装置に可視出力すると、こ
の変動分はCRTなどの画面に出力座標の不安定表示と
なって現われる。これを除去するための最も容易な方法
として、入力座標の変位が比較的小さい場合は、入力座
標の変位を無視する、すなわちCRTなどへの出力は前
回出力値を保持し、入力座標の変位が比較的大きく、こ
の変位があるしきい値を越えたらCRTなどへの出力座
標をこの入力座標を用いて更新する方法が考えられる。
この方法では、CRTなどの画面における出力座標が飛
び飛びになり入力座標との整合性がとれないという欠点
がある。この欠点を解消するために、座標入力装置と座
標出力装置との間に、座標入力装置により読取られた座
標を補正しながら、座標出力装置に導出するための座標
処理装置が必要となってくる。 【0003】従来の座標処理装置は、入力座標の変位が
比較的小さい場合は、入力座標変位の状態を逐次記憶し
ておき、その変位状態と現在の入力座標とを比較して出
力装置における出力座標を決定するように処理し、逆に
入力座標の変位が比較的大きい場合は入力座標をそのま
ま出力座標にしてCRTなどの画面に可視出力するよう
に処理していたので、前述したような変動分は除去され
ながらも、出力座標は極力飛び飛びにならないように出
力できる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の座標処理装置により得られる出力座標は、正確
な座標(座標入力装置が指定している座標)に一致しな
いので、座標入力装置においてオペレータが実際に操作
し座標を移動させた場合の移動量に対して、出力座標の
変位に含まれる誤差は大きくなるという問題点があっ
た。 【0005】それゆえにこの発明の目的は、座標入力装
置自体の精度差または座標入力装置を構成する機器の特
性差などに起因して生ずる変動分を含んだ座標を入力
し、この入力座標に含まれる変動成分を除去しながら導
出して、座標出力時に出力座標が正確であり、かつ飛び
飛びに出力されることを防止するような座標処理装置を
提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明にかかる座標処
理装置は、外部操作により入力された1次元の座標を電
気信号にして導出する入力部と、与えられる1次元座標
データを可視出力する出力部とを接続し、前記入力部か
ら導出された電気信号を入力し、応じて1次元座標デー
タに変換する座標処理装置である。詳細には前記出力部
に与えるべき座標データを記憶するための第1記憶手段
と、前記変換された座標データの前記第1記憶手段に記
憶された座標データに対する変位を検出する変位検出手
段と、前記変位検出手段により検出された変位が、意図
的に前記外部操作がなされたことを検出するための意図
変位を越えたことに応じて、前記第1記憶手段に記憶さ
れる座標データを前記変換された座標データを用いて更
新する第1更新手段と、前記変位検出手段により検出さ
れた変位が前記意図変位を越えないことに応じて、前記
変換された座標データを複数回にわたってサンプリング
しながら記憶するための第2記憶手段と、前記第2記憶
手段においてサンプリングされて記憶された前記座標デ
ータが一定値幅に収束して確定した状態になったことに
応じて、前記第1記憶手段に記憶される座標データを前
記第2記憶手段において確定状態となった前記座標デー
タに基づいて更新する第2更新手段とを備えて構成され
る。 【0007】 【作用】この発明にかかる座標処理装置は上述のように
構成されて、第1更新手段は第1記憶手段の内容である
出力部における出力座標データに対する入力部からの入
力座標データの変位が、意図的に外部操作がなされたこ
とを検出するための意図変位を越える場合は、入力座標
データを用いて出力座標データを更新する。したがっ
、オペレータの意図的な外部操作により明らかに入
座標データが変化した場合は、出力部に可視出力される
座標データは速やかに、この意図的外部操作により変
された入力座標データを用いて更新される。 【0008】逆に、出力部における出力座標データに対
する入力部からの入力座標データの変位が意図的変位を
越えない場合は、入力部自体の精度差または特性差によ
る入力座標データの変位が含まれると考えられ、この変
は一定値幅でランダムに発生することが予想されるの
で、このランダムに発生する状況を入力座標データを複
数回にわたってサンプリングしながら第2の記憶手段に
記憶し、この記憶状態が確定状態になったとき、すなわ
ち入力座標データがこの一定値幅内で収束して確定した
とき第2更新手段は出力座標データをこの確定状態とな
った座標データに基づいて更新する。したがって、この
第1および第2更新手段により、入力座標データの変位
は前述した特性差または精度差に起因した変動によるも
のか、または入力部におけるオペレータの意図的な外
操作により明らかに座標が移動したものかが逐次判断さ
れて、この判断結果に応じて出力座標データが入力座標
データに追従するように逐次更新される。 【0009】 【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。 【0010】図1(a)ないし(c)は、本発明の一実
施例による座標処理装置の構成と、座標データの記憶状
態とを説明するための概略図である。 【0011】図1(a)は本発明の一実施例による座標
処理装置6を用いて外部操作により指定された座標を可
視出力するように構成されるシステムが示される。詳細
には図1(a)に示されるシステムは、座標入力装置
3、座標処理装置6およびCRT表示装置11を含んで
構成される。座標入力装置3は、タブレット4およびタ
ブレット4上の一次元座標を指定するために外部操作さ
れるペン5を含んで構成される。座標処理装置6は、制
御部7および記憶部10を含む。制御部7は簡単なマイ
クロコンピュータに類似の機能を備えており、インター
フェイス回路71、CPU(中央処理装置の略)72お
よびメモリ73を含む。記憶部10はCRT表示装置1
1に画面表示されるべき出力座標データP2を記憶する
ための出力座標記憶部8および座標変位記憶部(詳細は
後述する)9を含む。 【0012】ユーザは座標入力装置3のペン5を持って
外部操作しタブレット4上の所望する一次元座標を指定
すると、この指定に応じて座標入力装置3は指定座標に
相当する入力座標信号P0を導出して座標処理装置6に
時系列に与える。座標処理装置6は与えられる入力座標
信号P0を制御部7のインターフェイス回路71を介し
て入力し、応じてインターフェイス回路71はアナログ
/ディジタル変換し入力座標データP1にしてCPU7
2に与える。CPU72は入力座標データP1が与えら
れると、応じてメモリ73に予めストアされている座標
処理のためのプログラム(詳細は後述する)に基づいて
出力座標記憶部8にストアされている出力座標データP
2と比較照合し、さらには座標変位記憶部9におけるデ
ータの記憶状態に基づいてデータ処理し、この処理結果
により出力座標記憶部8にストアされている出力座標デ
ータP2をデータ更新するよう処理する。このようにし
てデータ更新される出力座標データP2はCPU72を
介して逐次記憶部8から読出されて、インターフェイス
回路71に与えられ、応じてディジタル/アナログ変換
処理され、出力座標信号P3としてCRT表示装置11
に与えられる。CRT表示装置11は、その画面の更新
周期に同期して与えられる出力座標信号P3を画面表示
する。 【0013】図1(b)は座標処理装置6の座標変位記
憶部9における記憶領域の利用方法を説明するための図
であり、図1(c)は、本発明の一実施例による座標変
位記憶部9におけるデータの記憶状態を説明するための
図である。 【0014】図2は、前掲図1の座標入力装置3におけ
る座標入力動作を説明するための模式図である。 【0015】ここで、図1に示された座標処理装置6の
座標処理動作の概念について説明する。 【0016】座標処理装置6の制御部7は、出力座標記
憶部8にストアされる出力座標データP2に対する座標
入力装置3から逐次与えられる入力座標データP1の変
位がある範囲(以下、制御範囲と呼ぶ)を越える場合
は、入力座標データP1を用いて出力座標記憶部8の出
力座標データP2をデータ更新する。これにより、入力
座標データP1がCRT表示装置11に可視表示され
る。一方、出力座標データP2に対する入力座標データ
P1の変位が制御範囲を越えない場合は、制御部7は座
標変位記憶部9のデータの記憶状態に基づいて、出力座
標記憶部8の出力座標データP2をデータ更新し、CR
T表示装置11に可視出力される座標を更新するように
処理している。 【0017】ここで、座標処理装置6の制御範囲内にお
ける動作の概念を述べる。この制御範囲とは、オペレー
タが意図をもって座標を変更したか否かを判断するため
の目安となる座標の変位量である。前述した座標の変位
が小さい場合(変位が制御範囲内)は、変位量に対して
そこに含まれる座標入力装置3自体の精度差または特性
差に起因する変動の割合が大きいため入力座標データP
1の誤差が大きくなる。したがって、この場合は正確な
入力座標データP1を得る必要がある。そのために、本
実施例による座標処理装置6においては、時系列で与え
られる入力座標信号P0を複数回サンプリング処理し
て、このサンプリング処理によりほぼ正しい入力座標デ
ータP1を確定した後、出力座標データP2をデータ更
新するという方法を採用する。この場合、複数回サンプ
リングするためタイムラグを生じる恐れがあるが、制御
範囲内で座標の変位量が小さいときは座標入力装置3に
おけるペン5の移動速度が遅い状態、すなわちサンプル
される回数が多いということであり、座標処理において
このタイムラグは問題とはならない。次に、変位が制御
範囲内である場合の入力座標の確定方法について述べ
る。 【0018】図2において、模式的に表わされる座標入
力装置3は固定部(タブレット)1と固定部1上の座標
値を特定するために外部操作されて移動する可動部(ペ
ン)2を含んで構成され、固定部1には1次元の座標値
が対応している。図示されるように、今、可動部2が座
標値0を指している状態において検出される入力座標
は、前述した変動分を見越して0およびその前後の範囲
の値となる。たとえば、この座標入力装置3の精度差ま
たは特性差に起因する変動が±1であると想定すると、
検出される入力座標は−1、0、1のいずれかの値にな
り、制御部7が時系列に与えられる入力座標信号P0を
複数回サンプリングすれば、この3個の座標値に収束す
る。そして、この3個の値のばらつきの中心値0が可動
部2により示されている座標と確定される。ここで、制
御範囲内において入力座標信号P0を複数回サンプリン
グし、収束した座標値の中心値を特定するために参照さ
れる座標変位記憶部9の構成について説明する。 【0019】図1(b)の座標変位記憶部9は2n+1
個の記憶エリアから構成され、nの値は前述した制御範
囲によって一意に定まる。なお本実施例では制御範囲を
±3と設定するが、この制御範囲は好ましくは座標入力
装置3ごとに実験的に予め求めるようにする。図1
(b)に示されるように座標変位記憶部9は記憶エリア
90ないし97を含み、各記憶エリアにはフラグF0な
いしF8がストアされる。0の変位記憶エリア94は、
入力座標データP1の出力座標データP2に対する変位
が0である場合に0の変位フラグF4がセットされる。
同様にして入力座標データP1の出力座標データP2に
対する変位が−1または+1である場合記憶エリア95
または93に−1または+1の変位フラグF5またはF
3がセットされる。以下、同様にして各記憶エリアに該
当するフラグがセットされる。したがって、座標変位記
憶部9には入力座標データP1の出力座標データP2に
対する変位のばらつきの状況が逐次ストアされることに
なる。図1(c)は、制御範囲を±3と設定した本実施
例の場合の座標変位記憶部9の構成である。この場合座
標変位記憶部9は+3の変位記憶エリア91ないし−3
の変位記憶エリア97を含み、各記憶エリアには図1
(b)で述べたように+3の変位フラグF1ないし−3
の変位フラグF7がそれぞれ設定される。 【0020】図3は、本発明の一実施例による座標処理
装置6の動作を説明するための概略フロー図である。 【0021】図示されるフローは、予めプログラムとし
て制御部7のメモリ73にストアされ、CPU72の制
御の下に実行される。次に、図3に示される処理フロー
に基づいて、座標処理装置6の座標処理動作を説明す
る。なお、本実施例では制御範囲を±3とし、座標入力
装置3に固有の入力座標の変動を±1と想定する。 【0022】また、出力座標記憶部8および座標変位記
憶部9は該座標処理装置6の電源(図示せず)投入時に
初期設定されて、出力座標データP2には0が設定さ
れ、同様に座標変位記憶部9はすべてのフラグがリセッ
トされると想定する。 【0023】座標入力装置3およびCRT表示装置11
の電源投入とともに座標処理装置6の電源が投入され、
入力された座標を処理してCRT表示装置11に表示可
能な状態に設定されたと想定する。 【0024】ユーザは座標入力装置3のペン5を操作し
タブレット4上の所望の座標を指定する。これに応じて
座標入力装置3は入力座標信号P0を導出し制御部7の
インターフェイス回路71に与える。インターフェイス
回路71は入力座標信号P0を入力座標データP1にし
てCPU72に与える。この入力座標信号P0は時系列
に導出されるので、入力座標データP1も時系列データ
としてCPU72に与えられる。 【0025】CPU72は入力座標データP1が与えら
れたことに応答して図3に示されるステップST1(図
中、ST1と略す)の処理を実行する。ステップST1
においてCPU72は入力座標データP1を読込み一
時、その内部バッファにストアして次のステップST2
の処理において出力座標記憶部8にストアされている出
力座標データP2を読出し、(変位D=入力座標データ
P1−出力座標データP2)の演算処理を実行する。そ
の後、次のステップST3の処理において算出された変
位Dは予め定められた制御範囲±3内であるか否かが判
定される。このとき、変位Dが制御範囲±3を越えてい
れば、次のステップST8の処理に移行し、出力座標記
憶部8に入力座標データP1を書込んで出力座標データ
P2を更新する。その後ステップST10の処理におい
て座標変位記憶部9の記憶内容をすべてリセット処理す
る。したがって、変位Dが制御範囲を越えている場合、
すなわちオペレータの意図をもってペン5が操作され座
標が明らかに変更されたと判断された場合は、与えられ
る入力座標データP1は速やかにCRT表示装置11に
可視出力される。 【0026】前記ステップST3の処理において、算出
された変位Dが制御範囲内、すなわち±3以内であると
判断されれば、次に、変位Dは入力座標データP1を確
定することが可能な領域にあるかどうかが特定される。
この可能領域とは、入力座標データP1は座標変位記憶
部9に記憶されている入力座標データに対して相対的に
一定位置にある座標、すなわち変動±1にある座標入力
による可能性がある領域である。さらに詳細に述べる
と、図2で述べたようにペン5が一定の座標の位置を指
している場合、前記変動分を見越せばこの一定位置を含
んで連続した3個の座標が検出されるが、最初にこの3
個の座標の右端の座標を検出したと想定すれば、さらに
左側に2個分は入力座標である可能性があり、同様に左
端であると想定すれば、さらに右側に2個分は入力座標
である可能性がある。したがって、ペン5によって指定
された座標を入力座標信号P0にして1個だけ検出した
状態では、その検出された座標を中心に連続する5個の
座標が可能領域と考えられる。したがって、本実施例の
場合、入力座標信号P0をサンプリングし変動が±1と
想定されているので、座標変位記憶部9において可能領
域の幅が3に収束したときその中心値に相当する座標が
次の出力座標データP2として決定される。たとえば、
今+1の変位記憶エリア93に+1の変位フラグF3が
セットされ、0の変位記憶エリア94に同様に変位フラ
グF4がセットされ、さらに最新の入力座標データP1
により変位D=−1が検出されたと想定した場合、CP
U72はステップST4において可能領域が構成され
た、即ち入力座標データP1が確定されたことを確認
し、応じて次のステップST5の処理に移行する。しか
しながら、ステップST4の判別処理において座標変位
記憶部9の記憶エリア93および記憶エリア94にフラ
グF3およびフラグF4がそれぞれセットされ、次に与
えられる入力座標データP1により変位D=−2が検出
された場合、上述した連続する3個の可能領域を構成す
ることができない、即ち入力座標データP1を確定でき
なかったことから、CPU72はステップST11以降
の処理を実行する。したがって、前記ステップST4の
処理において、与えられる入力座標データP1が現在の
座標変位記憶部9における可能領域外であれば、ステッ
プST11において座標変位記憶部9にストアされるフ
ラグをすべてリセットし、さらに次のステップST12
の処理において座標変位記憶部9の検出された変位Dに
該当する記憶エリアに該当するフラグをセットする。そ
の後、再度ステップST1の処理に移行し次に与えられ
る入力座標データP1について以下同様に処理を実行す
る。 【0027】ステップST4の処理に戻り、与えられる
入力座標データP1により座標変位記憶部9において可
能領域が構成されたと判断された場合、次のステップS
T5の処理において座標変位記憶部9の算出された変位
Dに該当する記憶エリアにフラグをセットする。その
後、ステップST6の処理に移行し、座標変位記憶部9
における可能領域の幅が3に収束したか否かが判定され
る。このとき、可能領域の幅が3に達していなければ、
再度ステップST1の処理に戻り以下同様にして次に与
えられる入力座標データP1について処理をする。ステ
ップST6の処理において可能領域幅が3に達したこと
が判定されると、次にステップST7の処理において座
標変位記憶部9における可能領域幅の中心値を現在の出
力座標データP2に加算し、出力座標データP2を更新
する。これによりCRT表示装置11に表示される座標
が更新される。その後、ステップST10の処理に移行
し、CPU72は座標変位記憶部9にストアされるフラ
グをすべてリセット処理する。その後再度ステップST
1の処理に移行し、次に与えられる入力座標データP1
について以下同様に処理をする。 【0028】以上のように、CPU72は時系列に与え
られる入力座標データP1を逐次、図3に示される処理
フローに基づいて座標処理し、まず変位Dに基づいて現
在の入力座標データP1は明らかな意図を持って更新さ
れた入力座標データP1であるかどうかを判定してい
る。このとき入力座標データP1が明らかな意図のもと
に更新された座標であると判断されたときこの入力座標
データP1が速やかにCRT表示装置11に可視出力さ
れる。しかしながら、この入力座標データP1が明らか
な意図を持って更新されたデータではないと判断された
とき、入力座標データP1をサンプリングして変動分内
で収束することを確認することにより入力座標データP
1を確定して、座標入力装置3による変動分が補正され
た出力座標データP2を得て可視出力するように処理し
ている。 【0029】なお、本実施例では1次元の座標データを
処理するようにしており、この座標データはX軸方向に
限らずY軸方向についても同様に処理される。 【0030】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、出力
部に与えるべき座標データを記憶する第1の記憶手段
と、出力座標に対する入力座標の変位に関する情報を記
憶する第2の記憶手段とを備え、第1更新手段は、第1
記憶手段に記憶される出力座標データに対する入力座標
データの変位が意図的外部操作がなされたことを検出す
る意図変位を越える場合は、この入力座標データを用い
て出力座標データを速やかに更新して可視出力する。ま
た、この変位が意図変位を越えない場合は、座標の入力
部における精度差または特性差による変動を含む入力座
標データの変位は一定値幅でランダムに発生するという
状態を入力座標データを複数回にわたってサンプリング
しながら第2記憶手段に記憶し、その記憶状態が一定値
幅に収束して確定状態になったことに応じて、第2更新
手段は第1記憶手段に記憶される出力座標データを第2
記憶手段の確定状態となった座標データに基づいてデー
タ更新するので、変動を含んだ入力座標データは第2更
新手段により逐次補正されて出力部に可視出力される。
したがって出力座標データに含まれる変動は除去されて
出力座標データが正確に得られるとともに、飛び飛びに
ならずに入力座標に追従して座標を自然に移動させて可
視出力させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】(a)ないし(c)は、本発明の一実施例によ
る座標処理装置の構成と、座標データの記憶状態とを説
明するための概略図である。 【図2】図1の座標入力装置の座標入力動作を説明する
ための模式図である。 【図3】本発明の一実施例による座標処理装置の動作を
説明するための概略フロー図である。 【符号の説明】 1 固定部 2 可動部 3 座標入力装置 4 タブレット 5 ペン 6 座標処理装置 7 制御部 8 座標記憶部 9 座標変位記憶部 10 記憶部 11 CRT表示装置 P1 入力座標データ P2 出力座標データ なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/03 - 3/033

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 外部操作により入力された1次元の座標
    を電気信号にして導出する入力部と、与えられる1次元
    座標データを可視出力する出力部とを接続し、前記入力
    部から導出された電気信号を入力し、応じて1次元座標
    データに変換する座標処理装置であって、 前記出力部に与えるべき座標データを記憶するための第
    1記憶手段と、 前記変換された座標データの前記第1記憶手段に記憶さ
    れた座標データに対する変位を検出する変位検出手段
    と、 前記変位検出手段により検出された変位が、意図的に前
    記外部操作がなされたことを検出するための意図変位を
    越えたことに応じて、前記第1記憶手段に記憶される座
    標データを前記変換された座標データを用いて更新する
    第1更新手段と、 前記変位検出手段により検出された変位が前記意図変
    を越えないことに応じて、前記変換された座標データを
    複数回にわたってサンプリングしながら記憶するための
    2記憶手段と、 前記第2記憶手段においてサンプリングされて記憶され
    た前記座標データが一定値幅に収束して確定した状態に
    なったことに応じて、前記第1記憶手段に記憶される座
    標データを前記第2記憶手段において確定状態となった
    前記座標データに基づいて更新する第2更新手段とを備
    えた、座標処理装置。
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