JP3405906B2 - ワークの加工方法とキャリアプレート - Google Patents

ワークの加工方法とキャリアプレート

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JP3405906B2 JP26203497A JP26203497A JP3405906B2 JP 3405906 B2 JP3405906 B2 JP 3405906B2 JP 26203497 A JP26203497 A JP 26203497A JP 26203497 A JP26203497 A JP 26203497A JP 3405906 B2 JP3405906 B2 JP 3405906B2
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健一朗 西
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史朗 村井
豊尚 和田
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円柱形のインゴッ
トからスライスして得られる硬質で薄板状のワークの表
裏両面または片面を研削あるいはラップ加工して、例え
ば半導体に使用されるウエハに仕上げる際などに適用さ
れるワークの加工方法と、該加工方法を行う際に、ワー
クを回転するためのキャリアプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のワークを研削加工する場合
には、インゴットからスライスされた薄板状のワーク
を、ワークより薄いキャリアプレートに設けたセット穴
に嵌め込み、該キャリアプレートを回転し、その回転力
によってワークも回転し、且つ上下砥石を回転し、更に
砥石を加工送りして研削するものである。ところでキャ
リアプレートのセット穴に嵌めたワークがキャリアプレ
ートと一緒に回転されるためには、ワークとキャリアプ
レート間に回転力の伝達機構を介在する必要があるが、
従来の手段として図13に示しているように、ワークW
4の外周部の一部には結晶方位を示す三角状のノッチ1
が設けられるもので、このノッチ1を利用してワークW
4が回転できるように、図14の如く、キャリアプレー
ト2cに設けたセット穴3cに前記ノッチ1に嵌る突子
4を設ける。また他の例として図15に示すように、円
形をなすワークW5の円の一部を切欠して直線部となす
オリフラ5を利用し、キャリアプレート2dに設けてい
る円形のセット穴3dを、その円の一部を切欠した形態
に形成するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにワークを
回転するために、ワークに設けたノッチやオリフラなど
の切欠部を利用しているが、特に半導体のウエハである
と、その材料自体が高価なものであり、一枚のウエハか
らのチップ取りの点数が無駄なく多く取られることが望
まれているが、前述のようにノッチやオリフラなどがあ
ると、そのノッチやオリフラなどを避けて部品取りされ
るために、材料の無駄が多くなるという問題があった。
またウエハの大口径化に伴って、ウエハの位置合わせの
基準となるノッチやオリフラを設けることなく、例えば
レーザーでマーキングするなどの方法が採られるように
なってきていることから、ノッチやオリフラのないウエ
ハも安定した状態で回転して加工する方法が望まれてい
る。
【0004】本発明は以上の問題を解決するために開発
したもので、ワークにノッチなどの切欠部を設ける必要
がなく、しかも回転するキャリアプレートにその回転力
がワークに確実に伝達できるようになる加工方法を確立
することにあり、更に該加工方法を実現化できるよう
に、ワークを回転するためのキャリアプレートを提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による解決手段
は、円柱形のインゴットの長手方向に沿う取付けステー
に少なくとも中間ステーを接着剤で固定した支持部材
に、前記インゴットを中間ステーに付着した状態で固着
し、そのインゴットと中間ステーを薄くスライスして得
られたワークに、同じくスライスされた少なくとも中間
ステーからなる突起部を付着している状態のままで分離
し、この突起部付きワークを、回転するキャリアプレー
トに穿孔してあるワークの形状に応じた穴、及び突起部
が嵌る凹形状溝を備えているセット穴に嵌め、キャリア
プレートと共に突起部付きワークを、その突起部を介し
て回転して加工することを特徴とする。
【0006】他の解決手段は、円柱形のインゴットの長
手方向に沿う取付けステーと少なくとも中間ステーと、
前記インゴットの全外周を直接覆って付着する保護層と
を順次重ねて固着してある支持部材によって前記インゴ
ットを保持し、該インゴットを少なくとも中間ステーに
至るまで薄くスライスした後に、前記支持部材の取付け
ステーから、スライスされたワークの全周を覆う保護
層、及び少なくとも中間ステーからなる突起部を付着し
ている状態のままで分離し、該全周を覆う保護層及び突
起部付きワークを、回転するキャリアプレートに穿孔さ
れた保護層を含むワークの形状に応じた穴、及び前記突
起部が嵌る凹形状溝を備えているセット穴に嵌めて、キ
ャリアプレートを回転することにより、全周を覆う保護
層及び突起部付きワークを、その突起部を介して回転し
て加工することを特徴とする。
【0007】更に他の解決手段は、前記インゴットの外
周を覆う保護層の外周縁に切欠部を設け、該保護層に少
なくとも中間ステーを介して取付けステーに保持してス
ライスし、スライスして得られたワークには切欠部を有
する保護層が付着しているから、このワークを、回転す
るキャリアプレートに穿孔された保護層を含むワークの
形状に応じた穴、及び前記切欠部内に嵌る凸部を備えて
いるセット穴に嵌めて、キャリアプレートを回転するこ
とにより、全周を覆う保護層及び切欠部付きワークを、
セット穴の凸部を介して回転して加工することを特徴と
する。
【0008】また、上記加工方法を行う際に使用するキ
ャリアプレートが、ワークの形状に応じた穴、及びワー
クの外周に接着された突起部が嵌る凹形状溝を備えてい
るセット穴、または穴内に向かって突出する凸部を有す
るセット穴が穿設してあると共に、回転可能に支持して
あることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による実施形態を図面によ
って説明すると、ワークW1を成形する素材は、例えば
シリコンの円柱形のインゴット6を図8に示すワイヤソ
ー7でスライスされるもので、その際インゴット6は支
持部材8aに固着して行なわれるものであって、この支
持部材8aは図1と図2に示すように、インゴットの長
手方向に沿って、該インゴット6の外周面に、中間ステ
ー9の下側円弧面が接着剤によって固着され、必要に応
じてその上面にガラス製または合成樹脂製のスペースプ
レート10を水平に接着し、該スペースプレート10の
上面に取付けステー11を接着剤によって固着して形成
されるものである。尚、前記スペースプレートは絶縁材
で成形する場合もある。
【0010】またワイヤソー7は図8に示すように、三
角形や四角形の各頂点にローラ12a,12b,12c
を配し、ワイヤー13を矢印Aの方向に送入し、ローラ
12aからローラ12bに掛け、次いでローラ12cを
経て再びローラ12aに、その長手方向に順次掛け、ロ
ーラ12cよりワイヤー13を矢印Bの方向に排送する
ものであるが、このワイヤー13の送りは周期的に往復
動を繰り返したり、あるいは一方向へ走行すもので、往
復動する場合には、その往動と復動の送り量に差をもた
せることにより、総体的にワイヤー13が少しづつ移動
するように走行するものである。また各ローラ12a,
12b,12cの下方に砥粒を含むスラリーを貯留する
タンク14を備え、ローラ12aとローラ12bとの間
に、スラリーを各ワイヤー13に注ぐノズル15を列設
し、タンク14に貯留するスラリーをポンプ16によっ
てノズル15に供給し、流下するスラリーをパン17に
受けてタンク14に帰流するようになっている。
【0011】従って上記ワイヤソー7におけるローラ1
2aとローラ12b間の上方から、前記の如く支持部材
8aに保持されたインゴット6を下降することにより、
インゴット6がローラ12a,12b間を走行する各ワ
イヤー13によって多数枚に亘りスライスされるもので
あり、またワイヤー13が中間ステー9からスペースプ
レート10に至るまで切り込まれるものである。
【0012】また、ワイヤソー7でスライスされたイン
ゴット6から一枚ごとの各ワークW1を傷付けることな
く簡単に分離できるように、図9に示す手段によること
が望ましい。
【0013】その手段は、前記ワイヤソー7のワイヤー
13を走行する点では前記のものと同様であるが、図9
に示すように、前記パン17に代えてスライスされたイ
ンゴット6が収まるのに十分な深さの受け槽18を設
け、その受け槽18内にスライスされたインゴット6を
受け込む受け篭19を着脱自在に設け、更にその受け篭
19内の両端部にクッション材20を設けたもので、イ
ンゴット6を保持している取付けステー11を下降して
ワイヤー13によってスペースプレート10までスライ
スされた際には、そのスライスされたインゴット6及び
それに付着した中間ステー9が受け篭19内に収められ
ているものである。
【0014】上記手段によってスライスする場合には、
取付けステー11にスペースプレート10及び中間ステ
ー9を介してインゴット6を保持するが、取付ステー1
1にスペースプレート10をその全面に亘って接着剤に
よって接合し、スペースプレート10に中間ステー9を
接合する際には、中間ステー9の長手方向における前後
両端部分21,21のみを図9中の太線で示しているよ
うに接着し、更にインゴット6は中間ステー9に対し
て、インゴット6の長手方向の全面に亘って接着して保
持しておくものである。
【0015】以上のように設備して、インゴット6をワ
イヤー13上より下降してスペースプレート10までス
ライスした時には、インゴット6が一挙に多数枚にスラ
イスされ、しかも受け篭19内に収納されるもので、そ
こで取付けステー11を上昇すれば、受け篭19内には
スライスされたインゴット6が、同じくスライスされた
中間ステー9を付着したままで残存し、スペースプレー
ト10とは分離しているものである。以後受け槽18を
ワイヤソー7から外部へ引き出すか、あるいは受け槽1
8の一側壁を開放してスライスされたインゴット6が収
納されているままで受け篭19を取り出すものである。
【0016】上述のように受け篭19内に収納されてい
るスライスされたインゴット6には中間ステー9が付着
しているもので、その一枚一枚の各薄板を次工程の研削
加工されるワークW1とするものである。即ち以上のよ
うに成形されたワークW1は図3に示しているように、
インゴット6からスライスされた薄板に、同じくスライ
スされた中間ステー9から得られた突起部22aがその
まま付着しているものである。
【0017】尚、前記のものはスペースプレート10を
介在してインゴット6を取付けステー11に取付た例に
よって説明しているが、必ずしもスペースプレート10
を必要としない場合もある。この場合には図示してない
が、インゴット6を中間ステー9にその全面に亘って接
着すると共に、その中間ステー9を取付けステー11に
同じく全面に亘って接着しても良いが、前記受け篭19
を備える手段のものであれば、インゴット6は中間ステ
ー9に全面に亘って接着するが、その中間ステー9はそ
の長手方向の前後両端部分21,21のみを取付けステ
ー11に接着することが最も好ましい。
【0018】また、前記突起部22aを中間ステー9の
みから切断成形することなく、前述のように、スペース
プレート10を介在したものである場合、そのスペース
プレート10と中間ステー9とを互いに全面に亘って接
着し、そのスペースプレート10の前後端部のみを取付
けステー11に接着して、スペースプレート10までス
ライスすることにより、図示してないが、スライスされ
たスペースプレート10と中間ステー9が接着された状
態の突起部に形成することもある。
【0019】ところで、上記ワークW1に付着している
突起部22aの巾がインゴット6の直径とほぼ同寸法の
ものもあり、この場合図4に示すように、研削加工機の
キャリアプレート2aのセット穴3aを、円形のワーク
W1が遊嵌する円形の穴の一部に、前述のように中間ス
テー9からスライスして得られた突起部22aが嵌る凹
形状溝23を設けることにより、突起部22aと凹形状
溝23との係合関係が回転力の伝達手段となり、キャリ
アプレート2aの回転に伴ってワークW1も共に回転す
るものである。
【0020】しかし回転力を伝達するのに、ワークW1
に付着している突起部22aの巾が必ずしも前述のよう
な巾を必要とするものではないから、図5に示すよう
に、突起部22aのワークW1に接着している部分のみ
の巾の狭いものでも良い。
【0021】尚、前記研削機のキャリアプレート2a
は、図10に示しているように、テーブル24の上面に
V溝を有する複数の支持ローラ25を円周方向に等間隔
置きに設け、各支持ローラ25によってリング状の回転
枠26を回転自在に支持し、この回転枠26の外周面に
従動歯車27が刻設してあり、前記テーブル24に設け
ているモータ28で回転する駆動歯車29に前記従動歯
車27を噛合したものであって、モータ28の駆動によ
り回転枠26が回転されるものであり、この回転枠26
の下面に前記キャリアプレート2aを回転枠26の中空
部を覆うように固着してあって、キャリアプレート2a
はワークW1の厚さよりも薄い板体で、その自重によっ
て撓んで変形しないように水平外周方向に緊張した状態
で架設してある。またこのキャリアプレート2aの中央
部に前述のセット穴3aを設けているものである。ま
た、上記キャリアプレート2aの上方及び下方でワーク
W1の中心から偏心した位置にそれぞれ砥石30,31
を回転し且つ上下に昇降するように設けている。
【0022】以上のように突起部22aを付着している
ワークW1を加工する時には、そのワークW1をセット
穴3aに嵌め込むと共に、付着している突起部22aを
凹形状溝23内に嵌め込み、下側の砥石31上に載置し
て設置する。そこでキャリアプレート2aを回転駆動す
ることにより、突起部22aを介してワークW1も一緒
に回転され、しかも上下の砥石30,31を回転し、且
つ上砥石30をワークW1に向かって加工送りすること
により、ワークW1の全面に亘って研削加工が行われる
ものである。
【0023】次に他の例を図6と図7に示しているよう
に、前記例とは異なる支持部材8bによるもので、その
違いは、前記例の中間ステー9に代えて、円柱形のイン
ゴット6の外周全面を保護層32で覆い、その外周の一
部に、前記例と同様に中間ステー9を介して取付けステ
ー11に接着した構造によるもので、ワイヤソー7によ
ってスライスする際には、取付ステー11まで切り込
む。以後、取付けステー11と中間ステー9の間の接着
剤を剥離することにより、前述のようにインゴットから
スライスされた薄板は図7に示すように、前記外周を覆
う保護層32で全周に亘って覆われ、その外周の一部に
同じく中間ステー9のスライスによって得られた突起部
22bが付着しているもので、これを研削加工するワー
クW2とするものである。
【0024】上記ワークW2を、図5と同様に研削加工
機のキャリアプレート2aのセット穴3aに嵌めて加工
するものである。
【0025】尚、前記インゴット6の全周を保護層32
で覆う手段として、合成樹脂またはカーボンによる材料
でパイプ状に形成し、これをインゴットに嵌め込んで接
着するか、あるいは円筒形の型内の中心部にインゴット
を挿入し、その周囲に前記材料を注入し、これを固化し
て成形しても良い。
【0026】上述のように、スライスして得られたワー
クW1,W2には突起部22a,22bが付着している
ものであり、またこの突起部22a,22bはワークと
同時に研削されるものであるから、支持部材8a,8b
のうち中間ステー9、合成樹脂製のスペースプレート1
0,及びインゴット6の全周を覆う保護層32を成形す
る各材料に、砥石のドレス作用を備える例えばGC砥粒
などの研摩粒子を混入したもので形成しても良い。以上
のように研摩粒子が混入してあれば、研削時に、研削加
工を行いつつ砥石のドレスが同時に行われるという点で
好ましい。
【0027】次に上記の各例ではワークに突起部を設け
たものであるが、この突起部を設けることなく、またノ
ッチやオリフラなどを設けることなくして、キャリアプ
レートのセット穴に嵌めたワークをキャリアプレートと
共に回転する方法もある。
【0028】図11に示しているように、インゴット6
の全外周を保護層32で覆い、しかも該保護層32の外
周縁に切欠部33を1個理想的には2個乃至4個設け、
該保護層32の切欠部33を除く外周の一部に中間ステ
ー9を接着し、その中間ステー9に取付けステー11を
同じく接着して、ワイヤソー7によって切欠部33付き
の保護層32までスライスするもので、従って支持部材
8cは取付けステー11と中間ステー9及び切欠部33
付きの保護層32で構成するものである。しかし取付け
ステー11と中間ステー9間にスペースプレート10を
介在する場合もある。
【0029】以上のような形態でスライスして得られた
ワークW3は図12に示しているように、ワークW3の
外周に切欠部33付きの保護層32を備えるもので、こ
れを加工するには、キャリアプレート2bに、ワークW
3に付着する前記保護層32の外周円が嵌る大きさの穴
と、該穴内に向かって係合して各切欠部33に嵌る少な
くとも1個の凸部34を備えたセット穴3bを設け、該
セット穴3bに切欠部33を有する保護層32で覆われ
たワークW3を嵌め込むことにより、キャリアプレート
2bの回転に伴ってワークW3も一緒に回転するもので
ある。
【0030】
【発明の効果】本発明によるワークの加工方法によれ
ば、インゴットをスライスする時の支持部材のうち、イ
ンゴットからスライスされた薄板に、支持部材の少なく
とも中間ステーをスライスして成形された突起部を残し
て支持部材より分離することにより、分離したワークに
はその一部に突起部が付着しているから、加工する際
に、ワークを支持するキャリアプレートのセット穴に突
起部が嵌る凹形状溝を設けることにより、キャリアプレ
ートの回転に伴って突起部を介してワークも回転される
ので、従来のように、ワークに対してノッチやオリフラ
などの切欠部を設ける必要がなくなり、また回転力がワ
ークに直接加わらないので、加工中にワークに無理な力
が加わって破損することがなくなる。更に製品化された
時には、ノッチやオリフラなどの切欠部がないインゴッ
トの断面形と同様の製品となるから、ウエハ全面に亘り
有効に使用することができるようになる。
【0031】また、インゴットの全外周面に支持部材の
一部である保護層を備え、該保護層の一部に、少なくと
も中間ステーからスライスして得られた突起部を設けて
いるワーク、あるいは切欠部を備えている保護層で覆わ
れたワークによれば、キャリアプレートのセット穴にワ
ークが保護層を介して嵌められるから、ワーク自体はセ
ット穴に直接接触することがなく、加工時の衝撃でワー
クが破損することなく加工することができる。また搬送
の際にも外周の保護層がワークを保護するので、ワーク
の損傷を防止することができ、且つ全面に亘り有効に使
用することができる。
【0032】また前記保護層及び突起部の材質に砥石の
ドレス作用を有する材料を含むもので成形すれば、研削
加工時には保護層及び突起部も同時に研削されるから、
研削作業を行いながら砥石のドレス作用が得られるとい
う効果を有する。
【0033】更に前記各ワークには前述のように少なく
とも中間ステーからスライスによって得られた突起部を
備えているから、加工機への搬入搬出時には、ワークに
付着する突起部が把手となり、ワークに直接触れる必要
がなくなることから傷を付ける恐れがなくなり、生産の
歩留まりを一段と向上することができるようになる。
【0034】回転可能のキャリアプレートは、ワークの
形状に応じた穴と、ワークに接着された突起部が嵌る凹
形状溝を備えるセット穴、あるいは穴内に向かって突出
する凸部備えたセット穴を穿設したものであるから、突
起部を有するワークをセット穴に差し込む操作が容易に
なり、しかも確実にワークを回転することができ、研削
時にはワークと共に突起部も研削されるが、突起部の表
裏両面乃至片面が研削されるのみであるから、厚みが薄
くなっても回転力を伝達することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるワークの加工方法におけるスライ
ス時のインゴットを示す正面図である。
【図2】同じくスライスされた時の状態を示す側面図で
ある。
【図3】(イ)(ロ)成形されたワークの正面図と側面
図である。
【図4】本発明によるワークの加工方法における加工時
の状態を示す平面図である。
【図5】同じく他の例による平面図である。
【図6】他の例によるスライスする時のインゴットを示
す正面図である。
【図7】図6で得られたワークの正面図である。
【図8】インゴットをスライスするワイヤソーの要部を
示す正面図である。
【図9】インゴットをスライスする他の例によるワイヤ
ソーの要部を示す拡大断面図である。
【図10】ワークを研削する加工機のキャリアプレート
を支持する機構の要部を示す断面図である。
【図11】更に他の例によるスライスする時のインゴッ
トを示す正面図である。
【図12】本発明による他の例によるワークの加工方法
における加工時の状態を示す平面図である。
【図13】従来のワークを示す平面図である。
【図14】従来のワークの加工時のセット状態を示す平
面図である。
【図15】従来の他の例によるワークの加工時のセット
状態を示す平面図である。
【符号の説明】
W1,W2 ワーク 2a,2b キャリアプレート 3a,3b セット穴 6 インゴット 8a,8b 支持部材 9 中間ステー 10 スペースプレート 11 取付けステー 22a,22b 突起部 23 凹形状溝 32 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 史朗 富山県東砺波郡福野町100番地 株式会 社日平トヤマ富山工場内 (72)発明者 和田 豊尚 富山県東砺波郡福野町100番地 株式会 社日平トヤマ富山工場内 (56)参考文献 特開 昭60−259372(JP,A) 特開 昭62−264835(JP,A) 特開 平4−93166(JP,A) 特開 昭51−111054(JP,A) 特開 平7−209377(JP,A) 実開 平1−114264(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 37/04 B24B 1/00 B24B 27/06 H01L 21/304 B28D 5/04

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱形のインゴットの長手方向に沿う取
    付けステーに少なくとも中間ステーを接着剤で固定した
    支持部材に、前記インゴットを中間ステーに付着した状
    態で固着し、そのインゴットと中間ステーを薄くスライ
    スした後に、スライスして得られたワークに、同じくス
    ライスされた少なくとも中間ステーからなる突起部を付
    着している状態のままで分離し、この突起部付きワーク
    を、回転するキャリアプレートに穿孔してあるワークの
    形状に応じた穴、及び前記突起部が嵌る凹形状溝を備え
    ているセット穴に嵌め、キャリアプレートと共に突起部
    付きワークを、その突起部を介して回転して加工するこ
    とを特徴とするワークの加工方法。
  2. 【請求項2】 前記インゴットを固着する支持部材のう
    ち、インゴットに直接付着する中間ステーの材料中に、
    研摩粒子が混入してあることを特徴とする請求項1に記
    載のワークの加工方法。
  3. 【請求項3】 円柱形のインゴットの長手方向に沿う取
    付けステーと少なくとも中間ステーと、前記インゴット
    の全外周を直接覆って付着する保護層とを順次重ねて固
    着してある支持部材によって前記インゴットを保持し、
    該インゴットを少なくとも中間ステーに至るまで薄くス
    ライスした後に、前記支持部材の取付けステーから、ス
    ライスされたワークの全周を覆う保護層、及び少なくと
    も中間ステーからなる突起部を付着している状態のまま
    で分離し、該全周を覆う保護層及び突起部付きワーク
    を、回転するキャリアプレートに穿孔された保護層を含
    むワークの形状に応じた穴、及び前記突起部が嵌る凹形
    状溝を備えているセット穴に嵌めて、キャリアプレート
    と共に全周を覆う保護層及び突起部付きワークを、その
    突起部を介して回転して加工することを特徴とするワー
    クの加工方法。
  4. 【請求項4】 円柱形のインゴットの長手方向に沿う取
    付けステーと少なくとも中間ステーと、前記インゴット
    の全外周を直接覆って付着する保護層とを順次重ねて固
    着していると共に、該保護層の外周縁に切欠部を備えて
    いる支持部材によって前記インゴットを保持し、該イン
    ゴットを前記切欠部を有する保護層まで薄くスライスし
    た後に、前記支持部材の中間ステーからスライスされた
    ワークを、切欠部付き保護層を付着した状態で分離し、
    該切欠部付き保護層を付着しているワークを、回転する
    キャリアプレートに穿孔された保護層を含むワークの形
    状に応じた穴、及びキャリアプレートから前記保護層の
    切欠部と係合する凸部を備えているセット穴に嵌めて、
    キャリアプレートと共に全周を覆う保護層付きワーク
    を、その突起部を介して回転して加工することを特徴と
    するワークの加工方法。
  5. 【請求項5】 前記インゴットを固着する支持部材のう
    ち、インゴットの全外周を覆う保護層に、研摩粒子が混
    入してあることを特徴とする請求項3または4に記載の
    ワークの加工方法。
  6. 【請求項6】 前記インゴットを固着する支持部材のう
    ち、中間ステーに研摩粒子が混入された合成樹脂で成形
    してあることを特徴とする請求項3,4または5に記載
    のワークの加工方法。
  7. 【請求項7】 インゴットを中間ステーに接着した状態
    でスライスして得られた突起部付きワークのワークの形
    状に応じた穴、及びワークの外周に接着された前記中間
    ステーからなる突起部が嵌る凹形状溝を備えているセッ
    ト穴が穿設してあると共に、回転可能に支持してあるこ
    とを特徴とするキャリアプレート。
  8. 【請求項8】 外周に保護層が付着してあり、該保護層
    の外周縁に切欠部を有するワークの形状に応じた穴、及
    び該ワークの外周に付着する保護層の切欠部に係合する
    凸部を備えているセット穴が穿設してあると共に、回転
    可能に支持してあることを特徴とするキャリアプレー
    ト。
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