JP3405777B2 - 水性塗料ミスト除去装置 - Google Patents

水性塗料ミスト除去装置

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JP3405777B2 JP24899993A JP24899993A JP3405777B2 JP 3405777 B2 JP3405777 B2 JP 3405777B2 JP 24899993 A JP24899993 A JP 24899993A JP 24899993 A JP24899993 A JP 24899993A JP 3405777 B2 JP3405777 B2 JP 3405777B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装ブースにおける吹
き付け塗装作業域から排出する排気空気等、水性塗料ミ
ストを含む気体とミスト捕捉用液とをその気体中の水性
塗料ミストがミスト捕捉用液に捕捉されるように接触さ
せて下部排気空間に排出する洗浄手段を設け、前記下部
排気空間底部の液槽内の液を処理する液処理手段と、下
部排気空間内の処理気体を排出処理する排気処理手段と
を設けてあるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水性塗料ミスト除去装置では、洗
浄手段から下部排気空間内に排出されてその下部排気空
間底部の液槽内に受け入れられた液にエマルジョンブレ
ーカなどの薬品を投入することにより、液中に分散して
いる水性塗料ミストを凝集させることでスラッジ化して
浮上させ、そのスラッジ化した水性塗料、つまり、水性
塗料スラッジをポンプなどで液槽内から排出すること
で、水性塗料ミストを除去していた。すなわち、液処理
手段が、水性塗料をスラッジ化して液から除去する手段
であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、水性塗料ミストをスラッジ化すること
により液から分離回収するから、回収物を塗料として使
用することができずに廃棄する必要があり、しかも、廃
棄する上で後処理が必要な水性塗料スラッジとして、ミ
スト捕捉用液で捕捉した水性塗料ミストの全量を除去す
るから、後処理すべき水性塗料スラッジの量が多くて、
水性塗料スラッジの後処理が大掛かりとなり、後処理に
要するコストが高く付いていた。
【0004】本発明の目的は、水性塗料ミストを再使用
可能な塗料として合理的に回収することができる水性塗
料ミスト除去装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明による
水性塗料ミスト除去装置の特徴は、前記液処理手段を構
成するに、下部排気空間底部の液槽内の液を濾過するこ
とにより液中の水性塗料を再使用が可能な状態で回収す
るとともに、濾液を前記ミスト捕捉用液として洗浄手段
に供給する塗料回収手段を設け、前記下部排気空間での
発生泡を前記液 槽の液表面に沿わせて寄せ集め、その寄
せ集めた泡を前記下部排気空間から吸引により横方向に
取出して潰す消泡手段を設けてある点にある。
【0006】本発明の第2発明による水性塗料ミスト除
去装置の特徴は、前記第1発明において、前記消泡手段
に、吸引により取出した泡を加熱することで、泡を破裂
させて消す加熱手段が設けられている点にある。
【0007】本発明の第3発明による水性塗料ミスト除
去装置の特徴は、前記第1又は第2発明において、前記
下部排気空間から排出される処理気体と第2のミスト捕
捉用液とをその処理気体中の水性塗料ミストが第2のミ
スト捕捉用液に捕捉されるように接触させて第2の下部
排気空間に排出する第2の洗浄手段を設け、第2の下部
排気空間底部の液槽内の液中の水性塗料ミストをスラッ
ジ化して液から分離するとともに、水性塗料ミストが分
離された液を第2のミスト捕捉液として前記第2の洗浄
手段に供給する塗料スラッジ分離手段を設けてある点に
ある。
【0008】
【作用】第1発明によれば、液処理手段の構成要素とし
て、液槽内の液を濾過することによりその液中の水性塗
料を回収する塗料回収手段を設けてあるから、水性塗料
ミストをスラッジ化することなく再使用可能な水性塗料
として回収することができる。しかも、塗料回収手段が
濾液をミスト捕捉液として洗浄手段に供給するものであ
るから、液が洗浄手段と液槽と塗料回収手段との間で循
環することになり、その結果、回収した塗料が変質しな
い。
【0009】ところで、上記のように液を循環させる
と、洗浄液中に可溶性成分が蓄積していくために、洗浄
手段から液槽内へのミスト捕捉用液の落下排出に伴って
泡が発生し易くなる。そして、例えば、この発生した泡
をそのまま放置して泡の下部排気空間内での増加を許す
と、泡が洗浄手段にまで立ちのぼって、洗浄手段での気
体中水性塗料ミストと液との接触が阻害されるなど洗浄
手段による水性塗料ミストの気体からの除去性能が低下
したり、下部排気空間からの排気手段による排気中に泡
が混ざって排気障害が発生したりする不都合を招来す
る。この点に着目して、第1発明では、消泡手段を設け
て下部排気空間から泡を除去するようにしてあるから、
塗料回収手段の濾液をミスト捕捉用液として循環使用し
ながらも、泡に原因する上記の如き洗浄手段でのミスト
除去性能の低下や排気手段での排気障害を確実かつ効果
的に防止できる。しかも、消泡手段は、下部排気空間で
の発生泡を液槽の液表面に沿わせて寄せ集め、その寄せ
集めた泡を下部排気空間から吸引により横方向に取出し
て潰すから、液槽上方からの吸引により吸い上げて除去
するのに比べて、強い吸引力を必要とせず、吸引に要す
るエネルギー消費を削減しながらも、極めて能率良く下
部排気空間から泡を除去することができる。
【0010】下部排気空間から取出した泡を消泡手段に
おいて潰す場合、ローラー等で泡を押しつぶす方式で
は、水性塗料のような高い起泡性を有するものから発生
する泡に対しては、多数に分裂した細かな泡を含むクリ
ーミーな状態にするだけで、完全に消泡することができ
ず、後処理面で問題があるとともに、下部排気空間から
の泡除去の能率を低下させる要因ともなる。 この点、第
2発明によれば、消泡手段に加熱手段を設けて、泡を加
熱することで泡内の空気を膨張させて、泡を破裂させる
ので、水性塗料のような高い起泡性を有するものから発
生する泡であっても、確実に破泡し消去することができ
る。 しかも、エマルジョンブレーカや消泡剤等の薬品を
使用していないので、水性塗料を含有している消泡処理
済みの液を塗料回収手段に供給して、その液中の水性塗
料を再使用可能な状態で回収することも可能になり、そ
のことで、再使用が可能な状態での水性塗料の回収量を
全体として一層増やすこともできる。
【0011】水性塗料ミストを気体から除去する場合、
除去し易い粒径の大きなものから除去しにくい粒径の小
さなものまでの水性塗料ミストの全部を一度に除去しよ
うとすると、洗浄手段として、除去困難な小さな粒径の
水性塗料ミストをまでを除去できる高性能・高圧損の洗
浄器が必要となり、高価でエネルギー消費量が大きなも
のとなる。他方、再使用を目的として水性塗料ミストを
液から回収する場合、対象液中に含有される水性塗料ミ
ストの粒径が余り小さなものは回収する価値が小さい。
そこで、塗料回収による経済効果とその塗料回収に要す
る経済負担とのバランスを考慮すると、小さな粒径のも
のまで回収するのではなく、ある程度以上の粒径の水性
塗料ミストを回収するようにすることが得策である。従
って、低圧損の省エネ型の洗浄器で大部分のオーバース
プレーした水性塗料ミストを洗浄液中に捕捉することが
できれば、塗料回収の目的を達せられることになる。
【0012】この点、第3発明によれば、洗浄手段一つ
で水性塗料ミストを気体から除去するのではなく、第2
の洗浄手段を設けて、水性塗料ミストの気体からの除去
を二段階で行うようにしてあるから、第1段の塗料回収
用の洗浄手段として、気体中の水性塗料ミストの全部を
除去できる能力及び性能のものが不要で、塗料回収にと
って都合の良い粒径以上の水性塗料ミストを除去できる
もので済む。他方、第2の洗浄手段についても、第1段
の洗浄手段による水性塗料ミスト除去作用を受けた処理
気体、つまり、水性塗料ミストの含有量が少ない気体を
対象とすることになるから、第2の洗浄手段として、粒
径の小さな水性塗料ミストを除去する上で高性能が要求
されるも、塗料スラッジ分離手段が処理すべき塗料スラ
ッジの量が少なくて、塗料スラッジ分離手段としては、
塗料スラッジの処理能力の小さなもので済み、塗料スラ
ッジの処理に掛かるコストを低く抑えることができる。
しかも、粒径の小さな水性塗料ミストは、それの回収に
よる利益よりもその回収に掛かる費用が高く付いて回収
するよりも破棄した方が経済的である点に着目して、塗
料スラッジ分離手段を設けて、第2の洗浄手段により液
に捕捉された水性塗料ミストをスラッジ化して液から分
離するとともに、水性塗料ミストが分離された液を第2
のミスト捕捉用液として第2の洗浄手段に供給するよう
に構成してあるから、塗料回収による経済効果を損なう
ことなく、気体から水性塗料ミストを確実に除去して排
出することができる。換言すれば、所期の水性塗料ミス
トの気体からの除去を確実に行いながらも、水性塗料ミ
ストの回収を経済的に行える。
【0013】
【発明の効果】従って本発明によれば、洗浄手段による
水性塗料ミストの気体中からの捕捉除去を阻害すること
なく、今まで塗料スラッジとして破棄していた水性塗料
ミストを経済的かつ効率的に、再使用が可能な状態で
収することができるようになった。特に請求項2記載の
ようにすれば、発生した泡をより確実に消泡し得るとと
もに、再使用可能な水性塗料の回収量を増やすこともで
き、更に、請求項3記載のようにすれば、塗料スラッジ
の分離を安いランニングコストで行うことができるの
で、一層経済的に実施することができる。
【0014】
【実施例】塗装設備は、図1に示すように、被塗物を移
動させながら塗装するための塗装ブース1と、塗料ミス
トを含むその塗装ブース1内の排気中から塗料ミストを
除去して排出する塗料ミスト除去装置とを有する。
【0015】前記塗料ミスト除去装置は、洗浄手段と液
処理手段と排気処理手段とを設けて構成されている。
【0016】前記洗浄手段は、前記塗装ブース1内の排
気とミスト捕捉用液としての水とをその排気中の塗料ミ
ストがミスト捕捉用水に捕捉されるように接触させて下
部排気空間2Aに排出する手段である。具体的には、ミ
スト捕捉用水を水滴化させて排気と接触させながら下部
排気空間2Aに排出する洗浄器3Aと、塗装ブース1の
幅方向両端に被塗物移動方向に沿った姿勢で設けた水供
給樋4Aと、その水供給樋4Aから溢れたミスト捕捉用
水を前記洗浄器3Aに流下案内する流下板5Aとからな
り、水供給樋4Aから溢れたミスト捕捉用水は、流下板
5Aの上面を覆う膜状となって流下し、その結果、降下
してきた塗料ミストは、流下板5Aの上面に付着するこ
となく膜状の流下ミスト捕捉用水に捕捉されるように構
成されている。従って、上記洗浄手段の存在により、塗
料ミストを除去された排気及び塗料ミストを含有した塗
料ミスト捕捉水が塗装ブース1内から下部排気空間2A
に排出されることになる。
【0017】前記液処理手段は、前記下部排気空間2A
の底部に形成された液槽6A内の液を処理する手段であ
って、塗料回収手段と消泡手段とを設けて構成されてい
る。前記塗料回収手段は、前記液槽6A内の液a1を濾
過することにより液a1中の水性塗料を再使用が可能な
状態で回収するとともに、濾液a1を前記ミスト捕捉用
液として洗浄手段に供給する手段であって、具体的に
は、濾過部を設け、液槽6A内の液a1を取り出して濾
過部に供給するポンプ7付きの取出し路8を設け、濾過
部から濾液a4を前記洗浄手段の水供給樋4Aに供給す
る返送路9を設けて構成されている。前記濾過部は、液
a1中のゴミなど夾雑物を除去するスクリーンフィルタ
ー10と、このスクリーンフィルター10からの第1濾
液a2中の夾雑物を除去するカートリッジフィルター1
1とを設け、このカートリッジフィルター11からの第
2濾液a3中から水性塗料ミストを除去する、つまり、
第2濾液a3を洗浄手段に供給する濾液a4と水性塗料
ミスト濃度の高い濃縮液a5とに分離する第1ウルトラ
フィルター12Aを設け、この第1ウルトラフィルター
12Aからの濃縮液a5中から水性塗料ミストを除去す
る、つまり、濃縮液a5を洗浄手段に供給する濾液a4
と塗料調整タンク13に回収する再使用可能な水性塗料
ミスト濃度より高い高濃縮液a6とに分離する第2
ウルトラフィルター12Bを設けて構成されている。前
記消泡手段は、前記塗料回収手段の取出し路8のうちポ
ンプ7よりも下流の部分から分岐させた流路14を介し
て送られてくる液a1を前記液槽6A内の液表面に沿っ
て噴出することにより液表面上の泡を液表面に沿わせて
液槽6Aの一箇所に集める液流を形成する液噴射部15
(ライザー)を設け、液槽6Aの一箇所に集められた泡
下部排気空間2Aから吸引により横方向に取り出して
潰すことにより液化して戻す消泡部を設けて構成されて
いる。消泡部は、図2及び図3に示すように、液槽6A
の一箇所に集められた泡を下部排気空間2Aから横方向
取り出すための泡取出し管16とそれからの取出し泡
を受け入れるタンク17とを設け、タンク17内から排
気することにより泡取出し管16を介するタンク17内
への泡吸引力を発生させるファン18と、タンク17外
に排気する排気中の水滴を除去するエリミネータ19と
を設け、前記タンク17内に受け入れた泡を順次下方に
流下させるように載置する上下複数のガイド板20を配
置し、各ガイド板20に泡を加熱することで破裂させる
加熱手段としての電気ヒータなどのヒータ21を設け、
タンク17の底部に溜まった液を前記取出し路8に供給
するポンプ22付きの液返送管23を設けて構成されて
いる。
【0018】前記排気処理手段は、前記下部排気空間2
A内の処理排気を対象とする第2の洗浄手段と塗料スラ
ッジ分離手段と排気処理部とを設けて構成されている。
前記第2の洗浄手段は、前記下部排気空間2Aに連通す
る排気集合空間24内の処理排気と第2のミスト捕捉用
液としての水とをその処理排気中の塗料ミストが第2の
ミスト捕捉用水に捕捉されるように接触させて第2の下
部排気空間2Bに排出する手段である。具体的には、ミ
スト捕捉用水を水滴化させて処理排気と接触させながら
第2の下部排気空間2Bに排出する第2の洗浄器3B
と、前記排気集合空間24の周部に配置した第2の水供
給樋4Bと、その第2の水供給樋4Bから溢れた第2の
ミスト捕捉用水を前記第2の洗浄器3Bに流下案内する
第2の流下板5Bとからなり、第2の水供給樋4Bから
溢れた第2のミスト捕捉用水は、第2の流下板5Bの上
面を覆う膜状となって流下し、その結果、降下してきた
塗料ミストは、第2の流下板5Bの上面に付着すること
なく膜状の流下ミスト捕捉用水に捕捉されるように構成
されている。従って、上記第2の洗浄手段の存在によ
り、塗料ミストを除去された排気及び塗料ミストを含有
した塗料ミスト捕捉水が排気集合空間24内から第2の
下部排気空間2Bに排出されることになる。前記塗料ス
ラッジ分離手段は、前記第2の下部排気空間2Bの底部
に形成された第2の液槽6B内の液中の水性塗料ミスト
をスラッジ化して液から浮上分離させるとともに、水性
塗料ミストが分離された液を第2のミスト捕捉用水とし
て前記第2の洗浄手段に供給する手段であって、具体的
には、第2の液槽6B内に、水性塗料ミストをスラッジ
化するための薬剤を薬剤タンク25から取り出して供給
する薬剤供給ポンプ26と、浮上分離した塗料スラッジ
を表層の水とともにオーバーフローさせて回収する集積
ピット27と、集積ピット27内の塗料スラッジを脱水
機28に供給するスラッジ供給ポンプ29と、第2の液
槽6B内の水を液槽6Aの底部近くから取り出して前記
第2の水供給樋4Bに供給する給水ポンプ30とを設け
て構成されている。前記排気部は、第2の下部排気空間
2B内の処理気体を外部に排出するものであって、処理
気体を外部に排出するための排気ファン31と、排気中
の水分を除去するエリミネーター32とを設けて構成さ
れている。
【0019】前記洗浄器3A及び第2の洗浄器3Bは、
基本的には同一機能を有するものであるが、次の〈1〉
〜〈4〉に基づいて、洗浄器3Aは、処理性能よりも処
理能力を優先した構造及び形式で構成し、他方、第2の
洗浄器3Bは、処理能力よりも処理性能を優先した構造
及び形式で構成することにより、洗浄器3A及び第2の
洗浄器3Bをともに安価に構成しながらも、水性塗料ミ
ストの除去を確実に行い、加えて、水性塗料ミストの回
収を経済的に行えるようにしてある。 〈1〉処理対象気体中の水性塗料ミストの除去では、粒
径の大きい水性塗料ミストの方が粒径の小さい水性塗料
ミストよりも除去し易く、粒径の大きい水性塗料ミスト
から粒径の小さい水性塗料ミストまでの全部を除去する
ようにすると、多量の水性塗料ミストを除去できる大処
理能力と粒径が小さな水性塗料ミストまでを除去できる
高い処理性能との両者が要求されて、除去設備が非常に
高価なものになるが、除去し易い粒径の水性塗料ミスト
を重点的に除去するようにすると、要求される除去性能
が低いもので済んで、多量の水性塗料ミストを除去でき
る大処理能力を得ながらも安価なものに除去設備を構成
することができる。 〈2〉処理対象気体中の水性塗料ミストの除去では、除
去しにくい小さな粒径の水性塗料ミストであっても、処
理対象気体中に含まれる水性塗料ミストの量が少なけれ
ば、つまり、要求される処理能力が小さいと、要求され
る除去性能が高度であるにかかわらず除去設備を安価に
構成できる。 〈3〉洗浄手段が除去対象とする塗装ブース1内の排気
中には、粒径が大きい水性塗料ミストから粒径の小さい
水性塗料ミストの全部が含まれているが、第2の洗浄手
段が除去対象とする排気集合空間24内の処理気体に
は、それが洗浄手段で処理された後のものであることに
より、粒径の小さい水性塗料ミストが少量含まれている
だけである。 〈4〉塗料回収手段による塗料回収と塗料スラッジ分離
手段によるスラッジ化とを比較した場合、塗料回収では
回収すべき水性塗料ミストの粒径が可及的に大きいほう
が塗料回収手段に要求する濾過性能が低いもので済む一
方、スラッジ化では水性塗料ミストの粒径に関係なくス
ラッジ化できる。
【0020】〔別実施例〕 前記実施例で示した消泡手段の消泡部としては、次のよ
うなものであっても良い。図4及び図5に示すように、
タンク17の上部に、タンク17内に受け入れた泡を加
熱して破裂させる加熱手段を設ける。この加熱手段は、
タンク17内を、上部の加熱室Hと下部の泡受け入れ室
Bとに仕切る透明ガラス利用の仕切り板33を設け、前
記加熱室H内に加熱用の複数の輻射ランプ34をその輻
射方向が下向きとなる姿勢で配置し、加熱室H内への外
気取入れ口を形成するギャラリ35と、加熱室H内の空
気を外部に排出する換気ファン36とを設けて構成され
ている。つまり、この加熱手段では、換気ファン36の
作動に伴うギャラリ35からの外気取入れと、換気ファ
ン36による排気とにより、加熱室Hが換気され、加熱
室Hの高温化が防止されるようになっている。前記輻射
ランプ34は、石英ランプ34Aと反射板34Bとから
なる。なお、他の構成は実施例で説明したものと同じで
あるから、同一符号を付すことにより説明は省略する。
【0021】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】水性塗料ミスト除去装置の概略構成図
【図2】消泡部の横断平面図
【図3】消泡部の縦断面図
【図4】別実施例を示す消泡部の横断平面図
【図5】別実施例を示す消泡部の縦断面図
【符号の説明】
2A 下部排気空間 6A 液槽 2B 第2の下部排気空間 6B 第2の液槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 15/00 - 15/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性塗料ミストを含む気体とミスト捕捉
    用液とをその気体中の水性塗料ミストがミスト捕捉用液
    に捕捉されるように接触させて下部排気空間(2A)に
    排出する洗浄手段を設け、前記下部排気空間(2A)底
    部の液槽(6A)内の液を処理する液処理手段と、下部
    排気空間(2A)内の処理気体を排出処理する排気処理
    手段とを設けてある水性塗料ミスト除去装置であって、
    前記液処理手段を構成するに、下部排気空間(2A)底
    部の液槽(6A)内の液を濾過することにより液中の水
    性塗料を再使用が可能な状態で回収するとともに、濾液
    を前記ミスト捕捉用液として洗浄手段に供給する塗料回
    収手段を設け、前記下部排気空間(2A)での発生泡を
    前記液槽(6A)の液表面に沿わせて寄せ集め、その寄
    せ集めた泡を前記下部排気空間(2A)から吸引により
    横方向に取出して潰す消泡手段を設けてある水性塗料ミ
    スト除去装置。
  2. 【請求項2】 前記消泡手段に、吸引により取出した泡
    を加熱することで、泡を破裂させて消す加熱手段が設け
    られている請求項1記載の水性塗料ミスト除去装置。
  3. 【請求項3】 前記下部排気空間(2A)から排出され
    る処理気体と第2のミスト捕捉用液とをその処理気体中
    の水性塗料ミストが第2のミスト捕捉用液に捕捉される
    ように接触させて第2の下部排気空間(2B)に排出す
    る第2の洗浄手段を設け、第2の下部排気空間(2B)
    底部の液槽(6B)内の液中の水性塗料ミストをスラッ
    ジ化して液から分離するとともに、水性塗料ミストが分
    離された液を第2のミスト捕捉液として前記第2の洗浄
    手段に供給する塗料スラッジ分離手段を設けてある請求
    項1又は2記載の水性塗料ミスト除去装置。
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JPH07100415A (ja) 1995-04-18

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