JP3405609B2 - テレビジョンカメラ装置 - Google Patents

テレビジョンカメラ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主に放送用に用いら
れるテレビジョンカメラ装置に係り、特にカメラヘッド
及びカメラコントロールユニット(以下、CCUと称す
る)間の信号伝送に光伝送方式を用いるものに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、テレビジョン放送は高品
位な映像を提供すべくEDTV−2方式の採用が決定さ
れ、ワイドアスペクト時代へと移り変わりつつある。そ
こで、今後のテレビジョンカメラ装置にあっては、カメ
ラヘッドからCCUまでのトータル特性としての高性能
化を実現するために、カメラヘッド及びCCU間のデジ
タル伝送が必須となる。
【0003】しかしながら、ワイドアスペクト映像信号
等の膨大な情報をカメラヘッド及びCCU間でデジタル
伝送する場合、その伝送速度は極めて高速となる。この
ため、その距離の長さと相俟って、従来から用いられて
いるトライアックス・マルチケーブルではデジタル伝送
化の実現は困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のテレビジョンカメラ装置では、カメラヘッド及びC
CU間のデジタル伝送化の実現が困難であった。
【0005】この発明は上記の課題を解決するためにな
されたもので、カメラヘッド及びCCU間のデジタル伝
送を実現することのできるテレビジョンカメラ装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、カメラヘッドとカメラコントロールユ
ニットとの間でデジタル伝送を行うテレビジョンカメラ
装置において、光ファイバにより前記カメラヘッドとカ
メラコントロールユニットとの間を接続するカメラケー
ブルと、前記カメラヘッド側で映像系のデジタル信号と
それより低レートのデジタル信号とをそれぞれパラレル
・シリアル変換器にパラレル入力してシリアル信号に変
換することで時分割多重した後、そのシリアル信号を
信号に変換し、前記カメラケーブルの光ファイバを介し
て前記カメラコントロールユニットに送り、カメラコン
トロールユニット側で光信号を電気信号に変換し、シリ
アル・パラレル変換器に入力してパラレル信号に変換す
ることで映像系のデジタル信号とそれより低レートの
ジタル信号に分離する第1の光伝送手段と、前記カメラ
コントロールユニット側で映像系のデジタル信号とそれ
より低レートのデジタル信号とをそれぞれパラレル・シ
リアル変換器にパラレル入力してシリアル信号に変換す
ることで時分割多重した後、そのシリアル信号を光信号
に変換し、前記カメラケーブルの光ファイバを介して前
記カメラヘッドに送り、カメラヘッド側で光信号を電気
信号に変換し、シリアル・パラレル変換器に入力してパ
ラレル信号に変換することで映像系のデジタル信号とそ
れより低レートのデジタル信号に分離する第2の光伝送
手段とを具備し、前記時分割多重を低レート信号につい
ては非同期のまま行うようにしたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成によるテレビジョンカメラ装置では、
光伝送方式の採用によりデジタル伝送が可能となる。特
に、低レートの信号については非同期のまま伝送可能で
ある。
【0008】
【実施例】以下、図1を参照してこの発明の一実施例を
詳細に説明する。
【0009】図1はこの発明に係るテレビジョンカメラ
装置の構成を示すもので、11はカメラヘッド、12は
カメラコントロールユニット(CCU)であり、両者は
光ファイバケーブル13によって接続されている。
【0010】カメラヘッド11において、R−CCD1
11R、G−CCD111G、B−CCD111Bはそ
れぞれ図示しない光学系からR(レッド)、G(グリー
ン)、B(ブルー)の色別に撮像する電荷転送デバイス
撮像素子であり、それぞれの素子で得られた映像信号は
アナログ処理回路112R,112G,112Bにより
振幅調整等がなされた後、A/D(アナログ/デジタ
ル)変換器113R,113G,113Bでデジタル信
号に変換され、さらにデジタル処理回路114R,11
4G,114Bで所定のプロセス制御が施されてP/S
(パラレル/シリアル)変換器115に送られる。
【0011】このP/S変換器115には音声/コマン
ドのデジタル信号(デジタル処理される信号より低レー
トのビット)が供給されており、P/S変換器115は
これら4系統のデジタル入力をシリアル形式に変換す
る。このP/S変換器115の出力はエンコーダ116
で変換された後(8B→10Bにより1.125Gbp
sに変換)、E/O(電気/光)変換器117で光信号
に変換され、光ファイバケーブル13の下り回線131
を介してCCU12に送られる。
【0012】CCU12において、光ファイバケーブル
13の下り回線131から取り込まれる光信号はO/E
(光/電気)変換器121で光電変換され、デコーダ1
22で変換前の状態に戻されて(10B→8B)S/P
(シリアル/パラレル)変換器123に送られる。
【0013】このS/P変換器123は入力シリアル信
号をパラレル信号に変換することで、R、G、Bのビデ
オ出力と音声/コマンド出力(R,G,Bのビデオ出力
より低レート)を得る。このうち、RGBビデオ出力は
共にD/A(デジタル/アナログ)変換器125、エン
コーダ(ENC)126及び切替器129に送られる。
【0014】上記D/A変換器125は入力したRGB
ビデオ信号をアナログ信号に戻して出力する。また、エ
ンコーダ126はRGBビデオ信号をコンポジット信号
に変換するもので、ここで得られたコンポジット信号は
D2フォーマット生成回路(D2)127によりD2フ
ォーマットで出力されると共に、D/A変換器128に
よりアナログ信号に変換されて出力される。
【0015】上記切替器129はRGBビデオ信号、エ
ンコーダ126から出力されるコンポジット信号を選択
的に導出するもので、選択された信号はD/A変換器1
2aでアナログ信号に変換され、振幅調整器12bによ
って振幅調整されて、WFM(フェーブ・フォーム・モ
ニタ)に供される。
【0016】一方、CCU12からカメラヘッド11に
送る情報として、SYNC入力、コマンド/音声同期、
リターンビデオ入力、プロンプトビデオ入力、INCO
M/PGS(低レートのビット)がある。ここで、拡張
用の未使用系統を含めておく。SYNC入力、プロンプ
トビデオ入力はそれぞれコマンド/音声同期、INCO
M/PGSを多重して、リターンビデオ入力、拡張系統
の信号と共にP/S変換器12cに送られる。
【0017】このP/S変換器12cはこれら4系等の
デジタル入力をシリアル形式に変換する。このP/S変
換器12cの出力はエンコーダ12dでエンコードされ
た後(8B→10Bにより1.125Gbpsに変
換)、E/O変換器12fで光信号に変換され、光ファ
イバケーブル13の上り回線132を介してカメラヘッ
ド11に送られる。
【0018】カメラヘッド11において、光ファイバケ
ーブル13の上り回線132から取り込まれる光信号は
O/E(光/電気)変換器118で光電変換され、デコ
ーダ119でエンコード前の状態に戻されて(10B→
8B)S/P(シリアル/パラレル)変換器11aに送
られる。
【0019】このS/P変換器11aは入力シリアル信
号をパラレル信号に変換することで、SYNC出力、リ
ターンビデオ出力、プロンプトビデオ出力、拡張系統の
信号が得られ、SYNC出力からコマンド/音声同期、
INCOM/PGSが得られ、CCU12からカメラヘ
ッド11への伝送が完了する。
【0020】尚、P/S変換器115及び12cの入
力、S/P変換器123,11aの出力はいずれの系統
も22.5Mword/sの速度で伝送されるものとす
る。
【0021】すなわち、上記構成では、伝送方式として
光伝送方式を採用することで、大容量の情報を高速伝送
可能としている。ところが、伝送する情報はレートが一
致していないため、本来ならば全ての情報信号の同期合
わせを行った後にP/S変換による時分割多重を行わな
ければならない。
【0022】しかしながら、例えばカメラヘッド11か
らCCU12に伝送する情報を見ると、互いに同期のと
れたRGBビデオ信号にこれらから十分低いレートの音
声/コマンドを多重するので、音声/コマンドをRGB
ビデオ信号に同期させなくてもP/S変換による時分割
多重が可能である。したがって、低レートの信号につい
ては非同期のまま光伝送されることになる。
【0023】すなわち、従来では低レートの信号をビデ
オ信号に同期させ、ビデオ信号のBL(ブランキング期
間)に圧縮して乗せていたが、上記構成ではそのような
処理は不要であり、非同期のまま低レートの信号を伝送
することができる。
【0024】以上のことは、CCU12からカメラヘッ
ド11への光伝送でも同様であり、SYNC入力、リタ
ーンビデオ入力、プロンプトビデオ入力に比べてレート
の低いコマンド/音声同期、INCOM/PGSを非同
期のまま伝送することができる。
【0025】したがって、上記構成によるテレビジョン
カメラ装置は、光伝送方式の採用によりデジタル伝送が
可能となる。特に、低レートの信号については非同期の
まま伝送可能である。また、デジタル伝送が可能となっ
たため、アスペクト変換後のRGB出力相互間の振幅合
わせが不要となり、WFM出力系統を簡単化することが
できる。
【0026】尚、この発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば、上記実施例では下り回線と上り回
線とで別々の光ファイバを用いるとしたが、下りと上り
とで波長を異ならせることで光ファイバの共有を図るこ
とができる。その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形しても同様に実施可能である。
【0027】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、カ
メラヘッド及びCCU間のデジタル伝送を実現すること
のできるテレビジョンカメラ装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るテレビジョンカメラ装置の一
実施例の構成を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
11…カメラヘッド、111R,111G,111B…
CCD、112R,112G,112B…アナログ処理
回路、113R,113G,113B…A/D変換器、
114R,114G,114B…デジタル処理回路、1
15…P/S変換器、116…圧縮回路、117…E/
O変換器、118…O/E変換器、119…伸張回路、
11a…S/P変換器、12…カメラコントロールユニ
ット(CCU)、121…O/E変換器、122…伸張
回路、123…S/P変換器、124R,124G,1
24B…アスペクト変換器、125…D/A変換器、1
26…エンコーダ、127…ディレイ回路、128…D
/A変換器、129…切替器、12a…D/A変換器、
12b…位相調整器、13…光ファイバケーブル、13
1…下り回線、132…上り回線。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/222 - 5/247

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラヘッドとカメラコントロールユニ
    ットとの間でデジタル伝送を行うテレビジョンカメラ装
    置において、 光ファイバにより前記カメラヘッドとカメラコントロー
    ルユニットとの間を接続するカメラケーブルと、 前記カメラヘッド側で映像系のデジタル信号とそれより
    低レートのデジタル信号とをそれぞれパラレル・シリア
    ル変換器にパラレル入力してシリアル信号に変換するこ
    とで時分割多重した後、そのシリアル信号を光信号に変
    換し、前記カメラケーブルの光ファイバを介して前記カ
    メラコントロールユニットに送り、カメラコントロール
    ユニット側で光信号を電気信号に変換し、シリアル・パ
    ラレル変換器に入力してパラレル信号に変換することで
    映像系のデジタル信号とそれより低レートのデジタル信
    号に分離する第1の光伝送手段と、 前記カメラコントロールユニット側で映像系のデジタル
    信号とそれより低レートのデジタル信号とをそれぞれパ
    ラレル・シリアル変換器にパラレル入力してシリアル信
    号に変換することで時分割多重した後、そのシリアル信
    号を光信号に変換し、前記カメラケーブルの光ファイバ
    を介して前記カメラヘッドに送り、カメラヘッド側で光
    信号を電気信号に変換し、シリアル・パラレル変換器に
    入力してパラレル信号に変換することで映像系のデジタ
    ル信号とそれより低レートのデジタル信号に分離する第
    2の光伝送手段とを具備し、 前記時分割多重を低レート信号については非同期のまま
    行うようにしたことを特徴とするテレビジョンカメラ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の光伝送手段の光信号波長と第
    2の光伝送手段の光信号波長とを異ならせ、前記カメラ
    ケーブルの光ファイバを双方向に共有するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載のテレビジョンカメラ装
    置。
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