JP3404791B2 - ポリオレフィン系樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物及びその成形体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱成形の際の溶融垂れ下
がり現象(以下ドローダウンと表現する)が抑制され且
つ優れた熱成形性を有し、さらにその成形体が優れた遮
音性や制振性を発現するポリオレフィン系樹脂組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂はその軽量性と良
好な成形加工性の点から多くの分野において広範囲に使
用されている。一方近年、自動車分野における燃費の向
上、環境規制等の点から種々の部品を樹脂化する要請が
高まっており、これらの部品のリサイクル化の点からポ
リオレフィン系樹脂材料の使用範囲は拡大する傾向にあ
る。
【0003】これらポリオレフィン系樹脂のうち、特に
ポリプロピレンを主体とする樹脂材料は低比重、良好な
物性バランスを有し比較的安価であるという特徴から自
動車内外装用の種々の部品に大量に使用されており、な
かでも自動車用ライナー材、カーペット材、トリム材、
ガーニッシュ材等のシート状成形品として使用頻度が高
まっている。しかし従来の熱可塑性樹脂シート用材料と
しては、このポリプロピレンやポリ塩化ビニル等が広く
使用されてきたが、真空成形や圧空成形等の熱成形に際
してドローダウンが著しく大寸法・大面積の成形品を得
ることができなかった。
【0004】この熱成形時のドローダウンを改良する技
術としては、ポリプロピレン樹脂にビスマレイミド化合
物を添加したものを溶融押出しする方法(特公平3−5
2493号公報)、ポリプロピレン系樹脂に密度の制御
されたエチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体及び
カルボン酸金属塩等の造核剤を特定割合で配合する方法
(特開平1−306448号公報)、メルトインデック
ス値の低い結晶性ポリプロピレンと部分的に架橋された
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体を混合してなる
方法(特公平3−70615号公報)等が開示されてい
る。
【0005】しかしながら、上記した方法で大寸法・大
面積のシート状成形品を熱成形する際にドローダウンを
抑制しようとすると、流動不良による偏肉、ネックイン
現象によるシート寸法不適正といった好ましくない現象
が生じ、それらの方法にも依然として問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような実
情の下に熱成形時のドローダウンを抑制し且つ良好な熱
成形性を有しており、その成形体が優れた遮音性、制振
性を発現し得るポリオレフィン系樹脂組成物を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らはポリ
オレフィン系樹脂組成物の機械的、熱的特性を損なうこ
となく上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、以
下に示すポリオレフィン系樹脂組成物を発明するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明はエチレン−プロピレン
共重合体成分(A)、ポリエチレン成分(B)、結晶性
ポリプロピレン成分(C)及び無機充填剤成分(D)か
ら構成されて成るポリオレフィン系樹脂組成物であっ
て、成分(B)において、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーを用いて測定されるポリエチレンの重量平
均分子量及び分子量分布が、高分子量側成分の重量平均
分子量MW.H 、低分子量側成分の重量平均分子量MW.L
として MW.H :3×104 〜1×106W.L :3×103 〜1×105 1≦log(MW.H )−log(MW.L )≦3 を満足するものであり、(A)〜(D)によって構成さ
れる組成物の合計重量を100重量%として、 (A):5〜20重量% (B):5〜45重量% (C):25〜70重量% (D):10〜35重量% であり、各々の成分について、(A)120℃で1,
2,4−トリクロロベンゼン可溶なエチレン−プロピレ
ン共重合体を主体とする成分、(B)120℃で1,
2,4−トリクロロベンゼン可溶なポリエチレンを主体
とする成分、(C)160℃における1,2,4−トリ
クロロベンゼン可溶な重合体であり、実質的に結晶性ポ
リプロピレンを主体とする成分、(D)160℃以上で
1,2,4−トリクロロベンゼンに不溶なタルク、炭酸
カルシウム、ケイ酸塩類、GFから選択される無機充填
材を主体とする成分、であることを特徴とするポリオレ
フィン系樹脂組成物である。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に関わるポリオレフィン系樹脂組成物を構成する結
晶性ポリプロピレンとしてはいわゆるホモポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレンブロック共重合体(エチレン
含有率20重量%以下)を各々単独又はこれらの混合物
を用いることができる。これらの結晶性ポリプロピレン
の230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローイン
デックス(ASTM D−1238に基づく、以下MI
と記述する)は0.1〜2の範囲にあることが好ましく
0.2〜1の範囲にあることがさらに好ましい。
【0010】ポリエチレンは190℃、2.16kg荷重
におけるMIが0.01〜0.3であることが好まし
く、0.02〜0.2にあることがより好ましい。密度
は0.91〜0.96の範囲にあることが好ましく、特
に0.93〜0.96の範囲にあるいわゆる高密度ポリ
エチレンが好ましい。また、密度が0.93よりも低い
場合にはいわゆる線状低密度ポリエチレンを使用するこ
とが好ましい。
【0011】次に、エチレン−プロピレン共重合体とし
ては上記した結晶性ポリプロピレンとは異なるエチレン
−プロピレンランダム共重合体であり、最終的なポリオ
レフィン系樹脂組成物の成形加工性と物性バランスか
ら、そのエチレン含有率は50〜80重量%であること
が好ましく、65〜75重量%であることがさらに好ま
しい。これらのエチレン−プロピレン共重合体の230
℃、2.16kg荷重におけるMIは0.1〜2の範囲に
あることが好ましく、0.2〜1の範囲にあることがさ
らに好ましい。
【0012】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を配
合する無機充填材は、タルク、炭酸カルシウム、ケイ酸
塩類、GFから選択される無機充填材を主体とするもの
である。当該無機充填材の形状、粒径(アスペクト比)
については、成形加工性や成形体の外観、物性に悪影響
を及ぼさない限り特に制限はない。
【0013】次に、本発明に関わるポリオレフィン系樹
脂組成物を構成する各成分はいわゆる昇温溶出分別法に
よって分別することができる。ここで、本発明に用いた
1,2,4−トリクロロベンゼン(以下TCBと記述す
る)による分別法は、L.WildらがPolymer
Pre−prints Am.Chem.Soc.,
18,182〜(1977)において採用した昇温分別
溶出法に準拠して行ったものである。
【0014】すなわち、所定量の樹脂組成物をTCB中
に加熱溶解し、不溶物を濾別した後、海砂を満たして1
60℃以上に保たれたステンレス製カラム中に充填し、
その後に23℃までカラムの温度を下げて各成分重合体
を充分に結晶化させる。次いで、このカラムを再び12
0℃まで昇温した後カラムに接続された配管から同温度
に加温されたTCBを流入させてこの温度におけるTC
B可溶成分を取り出す。このTCB溶液にメタノールを
投入して可溶成分を再沈させた後、濾過、乾燥して12
0℃におけるTCB可溶成分を得る。次に、カラムの温
度を160℃まで昇温し同様の操作を経て160℃にお
けるTCB可溶成分を得る。
【0015】以上のような一連の操作を経ることによっ
て本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を構成する成分
の分別が可能となる。ここに23〜120℃における各
分別成分の組成については明確ではないが、120℃に
おいてTCB可溶成分として分別されるものはエチレン
−プロピレン共重合体を主体とする実質的に非晶質を構
成する成分(A)及びポリエチレンを主体とする成分
(B)である。また、160℃までの昇温によってTC
B可溶成分として分別されるものは実質的に結晶性ポリ
プロピレンを主体とする成分(C)であり、160℃以
上の昇温によってもTCBに不溶な本操作の初期段階に
濾別されるものは、無機充填材を主体とする成分(D)
である。
【0016】(成分(A)及び(B)のエチレン−プロ
ピレン共重合体とポリエチレンとの定量分別)成分
(A)及び(B)のエチレン−プロピレン共重合体とポ
リエチレンとを上記の昇温溶出分別法によって定量的に
分別することはできないが、これは後述するゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー法(以下GPCと記述す
る)とフーリエ変換赤外線スペクトル法(以下FT−I
Rと記述する)との組み合わせによって可能となる。
【0017】(成分(B)のポリエチレンの分子量、分
子量分布)上記の方法によって分別されたポリエチレン
の重量平均分子量及び分子量分布について、 高分子量側成分の重量平均分子量:MW.H 低分子量側成分の重量平均分子量 MW.L とおいて MW.H :3×104 〜1×106W.L :3×103 〜1×105 1≦log(MW.H )−log(MW.L )≦3 ………(1) を満足することが必要である。
【0018】この重量平均分子量MW.H 及びMW.L は、
成分(B)をGPCによって同定した場合、その分子量
曲線は実質的にバイモーダルを呈し高分子量側及び低分
子量側にそれぞれピークが観察されるが、これらのピー
クのうち、高分子量側をMW.H また低分子量側をMW.L
と定義したものである。
【0019】当該重量平均分子量が上記の範囲を逸脱し
ている場合、すなわちMW.H が1×106 を越えるよう
なポリエチレン成分が含有されている場合には、その他
いかなる条件を組み合わせても最終的なポリオレフィン
系樹脂組成物の溶融流動性が著しく低下し良好な成形体
が得られない。また、MW.L が3×103 を下回る場合
には、最終的なポリオレフィン系樹脂組成物の成形時の
ドローダウンを効果的に抑制することができないばかり
か成形体の剛性が低下する等の物性上好ましくない影響
を与える。
【0020】さらに、当該重量平均分子量が上記の範囲
を満足する場合であっても、上記式(1)に示された分
子量分布が3を越える場合には、最終的なポリオレフィ
ン系樹脂組成物の溶融時の流動性の変動が激しく良好な
成形体が得られない。また、1未満の場合には最終的な
ポリオレフィン系樹脂組成物の成形時のドローダウンを
効果的に抑制することができない。高分子量側成分及び
低分子量側成分の比率は0.3〜0.7の範囲にあるこ
とが好ましく、特に好ましいのは0.5の場合である。
【0021】上記のポリエチレンの製造方法は特に制限
はなく、高分子量側成分及び低分子量側成分を各々単独
に製造した後、両者を押出し機やニーダー等で溶融ブレ
ンドする方法、低分子量側成分を重合しておいた後、続
けて同一触媒系下高分子量側成分を重合して反応器中で
混合するいわゆる2段重合方法等を採用することが可能
である。
【0022】(成分(A)〜(D)の組成比)本発明に
関わるポリオレフィン系樹脂組成物を構成する成分
(A)〜(D)の各々の組成比については、(A)〜
(D)によって構成される組成物の合計重量を100重
量%として、 (A):5〜20重量% (B):5〜45重量% (C):25〜75重量% (D):10〜35重量% であり、好ましくは (A):10〜20重量% (B):10〜35重量% (C):25〜65重量% (D):20〜35重量% である。これらの構成成分の各々の組成が上記の範囲を
逸脱している場合には最終的なポリオレフィン系樹脂組
成物の成形加工性や成形体の外観が著しく低下したり、
熱成形時のドローダウンを効果的に抑制することができ
ない。
【0023】本発明に関わるポリオレフィン系樹脂組成
物には、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色顔料、滑剤、可
塑剤、帯電防止剤等を特に制限することなく添加するこ
とができる。以上のような樹脂組成物は公知の方法によ
ってシート状に押し出し成形した後、真空成形、圧空成
形等の公知の熱成形法にて金型内で賦形される。
【0024】
【実施例】以下に、実施例を用いて本発明を具体的に詳
述するが、本発明はその要旨を越えない限りそれらの実
施例に限定されるものではない。
【0025】実施例1〜5、比較例1〜5 ポリオレフィン系樹脂組成物の作製に用いた原材料は以
下のものである。 結晶性ポリプロピレン(PP): 密度*1) :0.90,230(℃)、2.16(kgf)、 MI*2) :0.5の樹脂材料を使用した。 *1)ASTM D1505 *2)ASTM D1
238 。
【0026】ポリエチレン(PE):公知のチタン系化
合物とアルキルアルミニウム化合物との混合触媒系及び
水素存在下に、低分子量ポリエチレン及び高分子量ポリ
エチレンを各々独立に重合し、得られたポリマー同士を
145℃、10分間混練した。得られたPE混合物は 密度*1) :0.93以上、190(℃)、2.16(kg
f)、 MI*2) :0.02〜0.2であった。 *1)ASTM D1505 *2)ASTM D1
238 。
【0027】 エチレン−プロピレン共重合体(EPR): 密度*1) :0.86、230(℃)、2.16(kgf)、 MI*2) :0.7、エチレン含有率:73重量%の樹脂
材料を使用した。 *1)ASTM D1505 *2)ASTM D1
238 無機充填材: 重質炭酸カルシウム、 見かけ比重:0.85、 比表面積:12,000(cm2 /g)を使用した。
【0028】上記の各原材料を所定量ブレンダーにて均
一に配合した後、2軸押出機(TEX−44mmφ:日本
製鋼所製)を用いて押出し温度190〜230℃、スク
リュー回転数190rpm にて混練、造粒した。これを先
に記述した昇温溶出分別法にて各成分(A)〜(D)に
分別し重量を測定して各々の重量を測定し含有率を決定
した(表1)。また、成分(A)及び(B)については
以下に記述するGPC/FT−IR法によってエチレン
−プロピレン共重合体とポリエチレンとを分別同定する
とともに、当該ポリエチレンの重量平均分子量及び分子
量分布を測定した。
【0029】(エチレン−プロピレン共重合体とポリエ
チレンの分別同定)以下に示された測定条件の下に成分
(A)及び(B)の混合物をGPC部にてエチレン−プ
ロピレン共重合体とポリエチレンとに分別した後に、オ
ンラインでIR部に移行させてメチル基とエチレン基と
の比率からポリエチレン単独のフラクションを取り出す
ことによって、その重量平均分子量及び分子量分布を求
めた。
【0030】 機種 :WATERS 150C−GPC(GPC) PERKIN ELMER 1760−X(FT−I
R) 溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB) 温度 :140℃ 濃度 :0.2(wt%)…インジェクション量(500
μl) カラム:SHODEX GPC AT−807/S…
……1本 TOSOH TSK−GEL GMH6−HT…2本 流速 :1cc/min. 検量線:標準ポリスチレンによる換算 なお、メチル基とエチレン基との比率はIRスペクトル
のピーク波数2925〜2928cm-1(メチレンC−H
伸縮振動)及び2955〜2960cm-1(メチルC−H
伸縮振動)のピーク強度の比率によった。以上の条件下
に得られた分子量曲線から、あらかじめクロマトグラフ
カウント数〜分別ポリエチレン粘度平均分子量の関係か
ら作成した検量線を使用して重量平均分子量を求め、さ
らに前記の式(1)から分子量分布を計算した(表
2)。
【0031】ポリオレフィン系樹脂組成物の成形加工性 (溶融張力の測定)メルトテンションテスター(東洋精
機製作所製メルトテンションテスターII型)を用いて溶
融温度及び引取り速度(引取りロール回転数)を変化さ
せた場合の溶融張力を測定した。
【0032】測定条件 バレル温度 :190〜250(℃) 押出し速度 :10(mm/分) (ピストン移動速度) 引取りロール回転数 :5〜20(rpm) キャピラリ径 :2(mmφ) 引取りロール径 :50(mmφ) (シート成形時のドローダウンの有無の確認)作製した
ポリオレフィン系樹脂組成物を単軸押出シート成形機
(ユニオンプラスチックス(株)製40mmφ、Tダイ
幅:400mm、リップ間隔:2mm)を用いて押出し温度
230℃、スクリュー回転数120rpm でシート状に、
Tダイ直下に長さ1m押出したものについてドローダウ
ンの状態を観察した。
【0033】以上の結果については表3に示した。メル
トテンションテスターによって測定される溶融張力の値
が、成形時の樹脂温度と同程度である場合、5〜20g
の範囲では成形時のドローダウンが抑制されシート厚み
変動の少ない良好な成形体が得られる。また、溶融張力
の値が5g未満ではドローダウンが激しくシート幅が極
端に小さくなるいわゆるネックイン現象を起こして良好
な成形体が得られない。逆に、20gを越えるとシート
成形時のドローダウンは抑制されるが、シート厚み変動
が激しく成形性は不良である。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリオレ
フィン系樹脂組成物は、その大寸法・大面積のシート状
成形体を熱成形によって加工する際、ドローダウンを効
果的に抑制することができるので、自動車用シート状成
形体等の成形加工時のドローダウンが問題となる部品、
例えばフロアーシート、カーペット、トリム、パネルカ
バー、フロント/リアフェンダーライナー等への応用が
好適である。そして本発明のポリオレフィン系樹脂組成
物を上記のような部品に適用すると、自動車走行時の社
内騒音を効果的に抑制することが可能となるという効果
がある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−プロピレン共重合体成分
    (A)、ポリエチレン成分(B)、結晶性ポリプロピレ
    ン成分(C)及び無機充填剤成分(D)から構成されて
    成るポリオレフィン系樹脂組成物であって、 成分(B)において、ゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィーを用いて測定されるポリエチレンの重量平均分
    子量及び分子量分布が、 高分子量側成分の重量平均分子量MW.H 、低分子量側成
    分の重量平均分子量MW.L として MW.H :3×104 〜1×106W.L :3×103 〜1×105 1≦log(MW.H )−log(MW.L )≦3 を満足するものであり、 (A)〜(D)によって構成される組成物の合計重量を
    100重量%として、 (A):5〜20重量% (B):5〜45重量% (C):25〜70重量% (D):10〜35重量% であり、各々の成分について、 (A)120℃で1,2,4−トリクロロベンゼン可溶
    なエチレン−プロピレン共重合体を主体とする成分、 (B)120℃で1,2,4−トリクロロベンゼン可溶
    なポリエチレンを主体とする成分、 (C)160℃における1,2,4−トリクロロベンゼ
    ン可溶な重合体であり、実質的に結晶性ポリプロピレン
    を主体とする成分、 (D)160℃以上で1,2,4−トリクロロベンゼン
    に不溶なタルク、炭酸カルシウム、ケイ酸塩類、GFか
    ら選択される無機充填材を主体とする成分、であること
    を特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組
    成物を用いて成る成形体。
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