JP3404504B2 - 連結式単管型構造部材 - Google Patents
連結式単管型構造部材Info
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Description
材に係り、詳しくは、鋼構造物を形成するための鉄骨構
造の枠組に介在されるブレース用等の鋼管構造材であっ
て、圧縮耐力の異なる鋼管を長手方向に連結し、弾塑性
座屈を起こすことのないブレースとして最適となる一重
鋼管型構造部材に関するものである。
示す構造物41にはブレース42が用いられることが多
い。しかし、一般に使用されるブレースでは、図11に
示すように圧縮側ブレース42Aが座屈を起こすと、取
付部位43が下方に引っ張られることになる。もし、梁
44が崩壊すれば、構造物に所要の水平耐力を与えてお
くことができない。
梁自体を剛強なものとしておくか、細長比が非常に小さ
く断面径を大きくした太くて短いブレース部材を用いて
座屈を避けるといったことを行わざるを得なくなる。し
かし、いずれの手段による場合も、梁あるいはブレース
の断面を非常に大きくしておく必要があり、建築デザイ
ン上の観点からは好ましくない。
とブレース自体の剛性が高くなりすぎ、結果としてこの
ブレースに応力が集中しすぎることになる。したがっ
て、最終的にはブレースの取りつけられる基礎部分を強
度的に過大なものとせざるを得なくなるという欠点があ
る。
発明者等は特開平4−149345号公報においてトラ
ス用二重鋼管型構造部材を提案した。これは外筒管と内
筒管とからなり、外部から作用した軸力によって外筒管
が座屈を起こして曲がろうとするのを、自由状態にあっ
て軸力の伝達されない真直な状態を維持した内筒管の曲
げ抵抗力により抑止するようにしている。
軸力を受ける主構造材であり、内筒管は外筒管の軸方向
変形を許容できるように外筒管よりは予め決められた長
さだけ短く選定されている。その外筒管に内筒管を挿入
した後に、内筒管が外筒管内で位置ずれしないようにし
ておくため、軸方向のいずれかの一箇所で内筒管が外筒
管に点溶接等によって止められる。そして、内筒管の外
径寸法は外筒管との間で僅かな隙間が残るように選定さ
れ、外筒管に発生する曲げを可及的早期に阻止すること
ができるようになっている。
力が作用したとき、外筒管を座屈させることなく内筒管
に沿って軸対称塑性変形させることを期待している。し
かし、軸方向に同じ肉厚を有する外筒管は簡単には内筒
管の長さまで塑性変形せず、結局は外筒管が内筒管と共
に曲げられ、座屈を誘発しやすくなる難点がある。
材を改良したものを、特開平6−346510号公報に
おいて提案した。これは、両端部に厚肉管部を設けて残
余の長い中央部に薄肉管部を確保した外筒管を備える二
重管としたものである。これによれば、外筒管に極めて
大きい軸力が作用したとき薄肉管部が内筒管の外面に沿
って外方へ波打つように案内され、それによって外筒管
が軸方向に縮む軸対称塑性変形を促しやすくなる。した
がって、内筒管の両端が外筒管の端部に設けたエンド部
材に当接するまで外筒管の圧縮が実現され、座屈の発生
を回避することができる。
の総和によって軸力に対抗することになり、大きい力を
受け続けても鋼構造物は直ちに倒壊することがない。す
なわち、外筒管のみが圧縮力を受けて軸方向に塑性変形
するときは鋼構造物が緩やかであるが比較的大きく変形
し、地震などによる外部エネルギを吸収する。
が作用するようになった時点で外筒管の軸方向変形の進
行が抑えられ、その総和の耐力でもって鋼構造物の倒壊
を防止したり倒壊するまでの時間を長く確保する。外筒
管の塑性変形による構造物の初期の変形に気づけば、内
部にいる人は外筒管と内筒管とによる総和の耐力に基づ
き確保された倒壊までの時間帯に、屋外へ退避すること
ができるという安全性の向上が図られる。
レースは細長くても座屈しないために建物に適度な水平
剛性を付与して最適な補強効果を可能にしているので、
多くの構造物の耐震補強材として用いられてきている。
しかしながら、二重管は単管に比べて構造的に複雑とな
り、製作工程も多くなることは避けられない。また重量
軽減を図るにも制約がつきまとう。
場合には、冒頭で述べたごとく、太くて短い部材を用い
て座屈を起こさない構造としておいたり、鋼構造物側の
接続部材の崩壊を防止するために剛強にしておくといっ
たこと等が要求されることになるが、これらの難点を回
避できるものでなければならない。このようなことを実
現した単管型構造部材はいまだ提案されておらず、その
改良策や新しい案が待ち望まれている。
は、その細長比λが中間的なもので50ないし80であ
る。例えば長さが3,500mmのブレースで外径d2
が190.7mm、内径d1 が174.7mm(肉厚t
=8mm)の鋼管であると、その断面二次半径kは√
(d2 2+d1 2)/4≒dm /2√2=182.7/2.
83=64.6となり、細長比λ(=l/k)は3,5
00/64.6≒54となるが、このような細長比が採
用された場合でも、軸力による降伏後も座屈することな
く十分に塑性変形するようにしておくことが望まれる。
ので、その目的は、細長比λが50ないし80に相当す
る単管でありながら、座屈することなく、軸力による降
伏後も十分に塑性変形させることができること、したが
って、鋼構造物側の接続部材の崩壊を防止するために剛
強にしておくといったことが回避できること、もちろ
ん、構造が簡素化され、製作も容易なものとなることを
実現した連結式単管型構造部材を提供することである。
成するための鉄骨構造の枠組に介在されるブレース用等
の鋼管構造部材に適用される。その特徴とするところ
は、図1を参照して、細長比が30以下の鉄製パイプ材
2が中央部位で左右に切断されて構造部材1の両側の端
部材2A,2Aを形成し、その先端に固着一体化したエ
ンド部材11を介して鋼構造物との接続を可能にする接
合装置10が取りつけられる。そして、左右の端部材2
A,2Aの間に、同一の外径を有して端部材よりも圧縮
耐力の大きい鋼管が中間部材3Aとして長手方向に接続
されていることである。
あり、中間部材3Aを普通鋼製パイプとしておけばよ
い。その降伏点の低い鉄製パイプ材は、極低降伏点鋼も
しくは純鉄で製作しておけば十分である。
が大きく大断面積を有するものとしておくこともでき
る。
れたガセットプレート13に接合されるクレビスアイ1
2であり、そのクレビスアイをエンド部材11に螺着し
ておくようにすればよい。
イの基部に設けられたねじ12mAが、他方のエンド部
材に螺着されるクレビスアイに設けたねじ12mB とは
逆方向螺旋のねじとしておくと都合がよい。
造物側に取りつけられたノード部材23のねじ孔23a
に螺着され軸部中間部位で半径方向に突出する係合用ボ
ス部21mを備えてエンド部材11Mに取りつけられる
接合ボルト21と、係合用ボス部に嵌着して接合ボルト
を回転させつつ接合ボルトに相対的に摺接変位すること
ができるスリーブ22とを備え、スリーブを回転させる
ことによって接合ボルト21をノード部材23のねじ孔
23aに進出させることができるようにした構造として
おくこともできる。
に設けたガセットプレート33に取りつけられる剛的固
定構造継手としておいてもよい。その継手は、高力ボル
ト摩擦接合板34で一体化される十字形継手10Bを採
用すれば最も都合がよい。
比は通常よく採用される中間的なものでありながら、座
屈に対しては実質的に30以下の細長比を有した部材と
力学的に等価としておくことができる。したがって、構
造部材全体の細長比が50ないし80であっても、端部
材が降伏後も耐力を減ずることなく塑性変形を続けさせ
ることができる。すなわち、本構造部材を圧縮部材とし
て採用すると座屈を起こすことなく大きな塑性変形が実
現され、地震によるエネルギを効率よく吸収し、耐震補
強材として優れたものとなる。
素化されて軽量化も図られ、製作も容易なものとなる。
外観も単純化され、鋼構造物のデザイン性も高められ
る。ブレースとして使用する場合に、梁等への取付箇所
を過剰に強固にしておく必要もなく、細長比の比較的大
きなスマートな形態で建物に適度な水平剛性を付与して
おくことができるようになる。
方で中間部材を普通鋼製パイプとしておけば、中間部材
を端部材よりも圧縮耐力の大きいものとしておくことが
できる。その降伏点の低いパイプ材は極低降伏点鋼もし
くは純鉄でもって簡単に実現される。これとは異なり、
中間部材を端部材に比べて肉厚が大きく大断面積を有し
たものとしておいても同様の効果を発揮させることが可
能となる。
接続する接合装置としてガセットプレートに接合される
クレビスアイとしておけば、構造部材には軸力のみが導
入されやすくなって無用の曲げが発生するのを抑制して
おくことができる。また、クレビスアイがエンド部材に
螺着されているので、鋼構造物側に取りつけられた対向
するガセットプレートにおける一方の接合孔と一致しな
いことがあっても、クレビスアイの螺合量を変化させ
て、構造部材の実質的な長さ調整をすることが可能とな
る。
イの基部に設けたねじと他方のクレビスアイに設けられ
たねじとを逆方向螺旋としておけば、ピン接合の際に接
合間距離に若干の狂いが生じていても、構造部材を回転
させるだけでクレビスアイ間距離を調整してガセットプ
レート側のピン孔に合わせることができ、鋼構造物への
構造部材の組み込み操作が無段階的に極めて容易なもの
となる。
たものとしておけば、スリーブを回転して接合ボルトを
鋼構造物側に取りつけられたノード部材のねじ孔に螺着
させることができる。この接合ボルトのねじを許容限度
に近づくまで小径にしておけば、ピン接合に近似した支
持形態とすることができ、構造部材への軸力のみの導入
が可能となる。
セットプレートに対して剛的固定構造継手にしておくな
らば、剛性の低い端部材の部分に発生する大きい曲げモ
ーメントの軽減が図られ、その箇所での非軸対称的な局
部座屈を回避することができる。したがって、軸対称的
な塑性変形を実現しやすく、端部材が降伏した後も大き
な塑性縮みによって地震による大きなエネルギを吸収
し、建築物の急激な倒壊等を阻止しておくことができ
る。
で一体化しておけば、端部材の支持構造はより一層強固
なものとなり、端部材の非軸対称局部座屈の抑制が確実
となる。
型構造部材を、その実施の形態を示した図面に基づいて
詳細に説明する。図1の(a)は鋼構造物を形成するた
めの鉄骨構造の枠組に介在されるブレース用等の鋼管構
造部材1の一例であり、これは両側の端部材2A,2A
と、これらの端部材の間に介在される中間部材3Aとか
らなる連結式単管となっている。
長比が30以下の鉄製パイプ材2が中央部位で左右に切
断され、この左右の端部材2A,2Aの間に、同図の
(a)に示すように、同一の外径を有して端部材2Aよ
りも圧縮耐力の大きい鋼管3が、中間部材として長手方
向に突き合わせ溶接等によって接続されることにより、
一本の単管となっている。
の単管の細長比λが従来技術の項で述べたごとく54と
すると、単管の全長は3,500mmである。構造部材
の長さを3,500mmとして、図1の(b)のような
パイプ材2の細長比を例えば30に選定し、肉厚や外径
を同じにすると、λ×k=30×64.6=1,938
≒2,000mmとなる。そこで、この鉄製パイプ材を
中央で切断して各1,000mmの端部材とすれば、中
間部材の長さは1,500mmに選定されることにな
る。
のうえで構成された連結式単管型構造部材である。そし
て、中間部材3Aとしては圧縮耐力が端部材2Aのそれ
よりも大きいものが採用されるので、真直な状態で軸方
向圧縮力Pを受けて両端部材が降伏すると、図2のよう
に変形する。このとき、中間部材3Aは十分な耐力と剛
性を持っているのでほとんど変形することなく、ほぼ直
線状のままである。したがって、座屈に対しては図1の
(a)は同図の(b)と力学的にほぼ等価となる。
点の極めて低い鉄製パイプが使用され、中間部材3Aと
しては普通鋼製パイプが採用される。この場合、たとえ
両鋼管の肉厚を同じに選定しても、普通鋼製パイプは極
低降伏点鋼や純鉄(σy ≒1.0トン/cm2 )で製作
された端部材より圧縮耐力が大きくなることは述べるま
でもない。
30以下であると、連続的に作用する軸方向圧縮力によ
る塑性化後も座屈に対して耐力を減ずることなく変形す
ることが知られているので、細長比が30のパイプ材2
を図1の(a)に示す連結式単管型構造部材1に適用す
ると、この構造部材は座屈することなく大きな塑性変形
が実現される。このような大きな変形は、結果的には地
震によるエネルギを効率よく吸収し、理想的な耐震補強
材となる。
パイプのみの構造部材では、図3中の破線Mのように大
きい軸力Pに耐えることができても、降伏すると急激に
その耐力を落とす。しかし、上記した連結式単管である
と実線Nのように降伏耐力は低くなるが、縮み変形量δ
が増大しても降伏後も依然としてその耐力を長く維持す
ることができるようになる。
材1に軸圧縮力Pが作用した場合の荷重と軸方向変形量
とを、有限要素法により解析した結果の一例である。こ
れを見れば、単管は45トンの軸力で降伏するが、その
後は二つの端部材において25mmも縮む間に、40ト
ンを越える耐力を保持していることが分かる。すなわ
ち、細長比λが54もある3,500mmの単管は、2
5mm縮むまで40トンを越える耐力を維持して大きな
エネルギを吸収する効果を発揮する。
Aは端部材2Aより圧縮耐力が大きければよいので、同
じ材質の鋼管を採用する場合には、図1の(a)のよう
に、中間部材の肉厚t3Aを端部材の肉厚t2Aに比べて大
きく従って大断面積を有するものとしておけばよい。な
お、いずれにしても外径を等しくしているのは、ブレー
ス材等としての外観美をシンプルにすると共に機能美も
発揮されるようにとの配慮によるものである。
図1のように、その先端を鋼構造物側に取りつけるため
の接合装置10が設けられる。そのために、端部材2A
の先端にはエンド部材11が溶接等によって固着一体化
される。このエンド部材の外径も端部材2Aのそれと同
じになっていることは言うまでもない。
で、接合装置としてクレビスアイ12が採用されてい
る。このクレビスアイは、図6に示すように、鋼構造物
側に取りつけられたガセットプレート13にピン接合さ
れるものであり、これがエンド部材11に螺着される構
造となっている。
A,12Bをエンド部材11A,11Bに固着させるよ
うにしてもよい。しかし、図5のように各エンド部材1
1に設けた軸方向へ延びる短いねじ孔14に螺着させる
ようにしておくとよい。このようなクレビスアイによる
ピン15(図6を参照)の支持方式を採用しておけば、
鋼構造物から構造部材1に導入されるのは理想的に軸力
のみとなり、無用の曲げが発生するのを回避しておくこ
とができる。
られるねじ12mA ,12mB を同じ方向の螺旋として
おく場合には、一方のクレビスアイを半回転させれば構
造部材1の全長をねじピッチの1/2ずつ変えることが
できる。
れるクレビスアイ12Aの基部に設けられたねじ12m
A を例えば右ねじとし、他方のエンド部材11Bに螺着
されるクレビスアイ12Bに設けたねじ12mB を逆方
向螺旋となる左ねじとしておく方が都合がよい。
A,12Bを連結支持するピン孔間距離の調節作業が構
造部材1を回転させるだけのターンバックル式の無段階
操作で実現でき、組立作業の円滑化が図られる。また、
そのねじ込み量によっては、構造部材に予張力を与えて
おくこともできるようになる。
の構成としておくこともできる。そのねじ式の接合装置
10Aは、図7に示すように、接合ボルト21とスリー
ブ22とを備えるもので、特開昭62−55347号公
報、特開昭63−51539号公報や実開平2−180
03号公報等に記載された幾種かの公知の接合装置であ
る。略述すれば、接合ボルト21は、鋼構造物側に取り
つけられたノード部材23のねじ孔23aに螺着される
もので、軸部中間部位には半径方向へ突出する係合用ボ
ス部21mを備えており、その反対側はエンド部材11
Mに取りつけられる。
るように嵌着され、外面がスパナ等で回転することがで
きるように多角形断面となっている。そして、接合ボル
ト21を回転させかつそれと相対的に摺接変位すること
ができるような係合用の角状貫通孔22aを有してい
る。このスリーブ22を回転させれば、接合ボルト21
はノード部材23のねじ孔23aに向けて進出され、ス
リーブ22がエンド部材11Mとノード部材23とに密
着した時点で接合操作が完了する。
て構造部材1の端部に備えた例の縦断面図である。構造
部材は前述したようにパイプ材であり、十字形継手10
Bの一部を構成して端部材2Aに突き合わせ溶接などで
接続材31が一体化される。この接続材は、図9に示す
ような円筒部31Aとその端面で十字形をなす接合辺3
1Bとを有する例えば鍛造品である。
二点鎖線で示したような十字板32が接続材31に開先
突き合わせ溶接される。図8に示すガセットプレート3
3と十字板32のうちガセットプレートに同一面をなす
継手板32aとが、表裏各一枚の添板としての高力ボル
ト摩擦接合板34,34によって挟みつけられ、幾つか
の高力ボルト35によって締結される。加えて、ガセッ
トプレート33に垂直となるように溶接された接合板3
6とこれに同一面をなす継手板32bとも、高力ボルト
摩擦接合板34,34によって接合される。
4による非ピンジョイント的な剛的固定構造継手の形態
によれば、軸圧縮力Pが作用しても両端の支持部におけ
る傾斜は発生しなく、構造部材の弾性線を固定箇所で元
の軸線に一致させることができる。したがって、軸圧縮
力が十字形継手を介して導入されたときの端部材2Aの
撓みはほとんどない。これによって、図解しないが、構
造部材に作用する曲げモーメントの絶対値がピン支持構
造に比べて小さくなる。したがって、端部材で非軸対称
局部座屈の発生するのが回避され、地震エネルギを十分
に吸収することができるような軸対称塑性変形を助長さ
せることができる。
ともできるが、その鋼構造物に介在されるブレースに使
用する場合に好適となる。本例のごとくの連結式単管型
構造部材によれば、構造が単純化された単管型構造部材
となるので、二重鋼管形構造材の場合に比べれば、製作
工程の低減や製造の簡便化が図られ、製作コストの低廉
化を促すことができる。
は中間的なものであっても、座屈に対しては実質的に3
0以下の細長比を有した部材と力学的に等価としておく
ことができる。それゆえ、連結式単管型構造部材全体の
細長比が50ないし80であっても、端部材が降伏後も
耐力を減ずることなく、塑性変形を続けさせることがで
きる。そして、座屈を起こすことなく大きな塑性変形が
実現され、地震によるエネルギを効率よく吸収し、耐震
補強材として優れたものとなると共に、細長比の比較的
大きなスマートな形態でありながら、建物には適度な水
平剛性を付与しておくことができる。
(a)はその縦断面図、(b)は座屈の面から(a)と
略等価である小さな細長比を有する構造部材の縦断面
図。
を示す連結式単管型構造部材の縦断面図。
の軸力に対する縮み変形量の変化を表したグラフ。
合の荷重と軸方向変形を有限要素法によって解析した一
例を表すグラスフ。
ビスアイを採用した場合の連結式単管型構造部材の縦断
面図。
採用した連結式単管型構造部材の端部断面図。
場合の連結式単管型構造部材の一部破断された端部外観
図。
継手を使用した場合の端部斜視図。
た正面図。
グリッドにおける変形の説明図。
3…鋼管、3A…中間部材、10…接合装置、10A…
ねじ式の接合装置、10B…接合装置(十字形継手)、
11,11A,11B,11M…エンド部材、12,1
2A,12B…クレビスアイ、12mA ,12mB …ク
レビスアイのねじ、13…ガセットプレート、21…接
合ボルト、21m…係合用ボス部、22…スリーブ、2
3…ノード部材、23a…ねじ孔、33…ガセットプレ
ート、34…高力ボルト摩擦接合板、P…軸力、t2A…
端部材の肉厚、t3A…中間部材の肉厚。
Claims (9)
- 【請求項1】 鋼構造物を形成するための鉄骨構造の枠
組に介在されるブレース用等の鋼管構造部材において、 細長比が30以下の鉄製パイプ材が中央部位で左右に切
断されて構造部材の両側の端部材を形成し、その先端に
固着一体化したエンド部材を介して鋼構造物との接続を
可能にする接合装置が取りつけられ、 上記左右の端部材の間に、同一の外径を有して該端部材
よりも圧縮耐力の大きい鋼管が中間部材として長手方向
に接続されていることを特徴とする連結式単管型構造部
材。 - 【請求項2】 上記の端部材は降伏点の低い鉄製パイプ
材であり、前記中間部材は普通鋼製パイプであることを
特徴とする請求項1に記載された連結式単管型構造部
材。 - 【請求項3】 前記降伏点の低い鉄製パイプ材は、極低
降伏点鋼もしくは純鉄で製作されていることを特徴とす
る請求項2に記載された連結式単管型構造部材。 - 【請求項4】 前記中間部材は、前記端部材に比べて肉
厚が大きく大断面積を有することを特徴とする請求項1
に記載された連結式単管型構造部材。 - 【請求項5】 前記接合装置は鋼構造物側に取りつけら
れたガセットプレートに接合されるクレビスアイであ
り、そのクレビスアイが前記エンド部材に螺着されてい
ることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか
一項に記載された連結式単管型構造部材。 - 【請求項6】 一方のエンド部材に螺着されるクレビス
アイの基部に設けられたねじが、他方のエンド部材に螺
着されるクレビスアイに設けたねじとは逆方向螺旋のね
じとされていることを特徴とする請求項5に記載された
連結式単管型構造部材。 - 【請求項7】 前記接合装置は、鋼構造物側に取りつけ
られたノード部材のねじ孔に螺着され軸部中間部位で半
径方向に突出する係合用ボス部を備えて前記エンド部材
に取りつけられる接合ボルトと、前記係合用ボス部に嵌
着して該接合ボルトを回転させつつ接合ボルトに相対的
に摺接変位することができるスリーブとを備え、該スリ
ーブを回転させることによって前記接合ボルトをノード
部材のねじ孔に進出させることができるようになってい
ることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか
一項に記載された連結式単管型構造部材。 - 【請求項8】 前記接合装置は、鋼構造物側に設けたガ
セットプレートに取りつけられる剛的固定構造継手であ
ることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか
一項に記載された連結式単管型構造部材。 - 【請求項9】 前記剛的固定構造継手は、高力ボルト摩
擦接合板で一体化される十字形継手であることを特徴と
する請求項8に記載された連結式単管型構造部材。
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JP21429198A JP3404504B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 連結式単管型構造部材 |
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JP21429198A Expired - Lifetime JP3404504B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 連結式単管型構造部材 |
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