JP3403824B2 - 熱板成形用シート又はフィルムとその製造方法 - Google Patents
熱板成形用シート又はフィルムとその製造方法Info
- Publication number
- JP3403824B2 JP3403824B2 JP19625094A JP19625094A JP3403824B2 JP 3403824 B2 JP3403824 B2 JP 3403824B2 JP 19625094 A JP19625094 A JP 19625094A JP 19625094 A JP19625094 A JP 19625094A JP 3403824 B2 JP3403824 B2 JP 3403824B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- film
- hot plate
- plate forming
- starch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱板成形用シート又は
フィルムとその製造方法に関し、詳しくはシート又はフ
ィルムの表面改質により、熱板成形法で見られる各種の
不良現象(レインドロップ,ブリッジ,白化など)を解
消した熱板成形用シート又はフィルムとその製造方法に
関する。
フィルムとその製造方法に関し、詳しくはシート又はフ
ィルムの表面改質により、熱板成形法で見られる各種の
不良現象(レインドロップ,ブリッジ,白化など)を解
消した熱板成形用シート又はフィルムとその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックシートを加熱軟化し、容器
等を成形する熱成形の一つとして熱板成形法があり、食
品容器,食品トレー等の成形に多用されている。この熱
板成形方法においては、プラスチックシートを熱板に接
触させ、加熱し、圧力流体を用いて賦形するが、その際
にシートが熱板に接着したり、融着したり、或いはシー
トと熱板との間に空気を巻き込んだりし易く、レインド
ロップ,ブリッジ,白化など、種々の不良現象を招いて
いた。このような不良現象を防止するため、これまで種
々の提案がなされている。具体的には、熱板面に関して
言えば、熱板面を粗面化する方法、熱板面にテフロ
ンコートを施す方法、熱板の通気孔を密にする方法な
どが提案されている。しかしながら、の方法では、成
形品表面に転写するという欠点があった。また、の方
法では熱伝導が悪くなり、加熱時間が増加するという問
題があった。さらに、の方法では、加工に手間がかか
り、高価となるという問題があった。
等を成形する熱成形の一つとして熱板成形法があり、食
品容器,食品トレー等の成形に多用されている。この熱
板成形方法においては、プラスチックシートを熱板に接
触させ、加熱し、圧力流体を用いて賦形するが、その際
にシートが熱板に接着したり、融着したり、或いはシー
トと熱板との間に空気を巻き込んだりし易く、レインド
ロップ,ブリッジ,白化など、種々の不良現象を招いて
いた。このような不良現象を防止するため、これまで種
々の提案がなされている。具体的には、熱板面に関して
言えば、熱板面を粗面化する方法、熱板面にテフロ
ンコートを施す方法、熱板の通気孔を密にする方法な
どが提案されている。しかしながら、の方法では、成
形品表面に転写するという欠点があった。また、の方
法では熱伝導が悪くなり、加熱時間が増加するという問
題があった。さらに、の方法では、加工に手間がかか
り、高価となるという問題があった。
【0003】一方、シート面に関して言えば、シート
を延伸し、加熱時に収縮させる方法、樹脂中へ滑剤、
アンチブロッキング剤等を練り込んだシートを用いる方
法などが提案されている。しかしながら、の方法で
は、僅かに効果があるが、不良現象は解消せず、さらに
賦形性の悪化を招くという問題がある。また、の方法
では、効果が充分でないという欠点があった。
を延伸し、加熱時に収縮させる方法、樹脂中へ滑剤、
アンチブロッキング剤等を練り込んだシートを用いる方
法などが提案されている。しかしながら、の方法で
は、僅かに効果があるが、不良現象は解消せず、さらに
賦形性の悪化を招くという問題がある。また、の方法
では、効果が充分でないという欠点があった。
【0004】このように、従来の方法では、熱板成形法
で見られる各種の不良現象(レインドロップ,ブリッ
ジ,白化など)を解消するに至っておらず、その解決が
望まれていた。
で見られる各種の不良現象(レインドロップ,ブリッ
ジ,白化など)を解消するに至っておらず、その解決が
望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の欠点を解消し、熱板成形法で見られる各種の不良
現象(レインドロップ,ブリッジ,白化など)を解消し
た熱成形用シート又はフィルムを簡便かつ安価に製造す
る方法と、この方法により得られる熱成形用シート又は
フィルムを提供することを目的とするものである。
従来の欠点を解消し、熱板成形法で見られる各種の不良
現象(レインドロップ,ブリッジ,白化など)を解消し
た熱成形用シート又はフィルムを簡便かつ安価に製造す
る方法と、この方法により得られる熱成形用シート又は
フィルムを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は第1
に、熱板成形用シート又はフィルムの製造方法に関し、
デンプン粒を水及び/又はアルコールと混合した懸濁液
を、300μm以下の細霧乃至微霧にした後、シート又
はフィルムの表面に塗布したことを特徴とする熱板成形
用シート又はフィルムの製造方法を提供するものであ
る。
に、熱板成形用シート又はフィルムの製造方法に関し、
デンプン粒を水及び/又はアルコールと混合した懸濁液
を、300μm以下の細霧乃至微霧にした後、シート又
はフィルムの表面に塗布したことを特徴とする熱板成形
用シート又はフィルムの製造方法を提供するものであ
る。
【0007】さらに、本発明は第2に、シート又はフィ
ルムの表面に、平均粒径10〜50μmのデンプン粒が
10〜10000個/cm 2 付着していることを特徴と
する熱板成形用シート又はフィルムを提供するものであ
る。この本発明の第2の熱板 成形用シート又はフィルム
は、本発明の第1の方法などにより得られるものであ
る。
ルムの表面に、平均粒径10〜50μmのデンプン粒が
10〜10000個/cm 2 付着していることを特徴と
する熱板成形用シート又はフィルムを提供するものであ
る。この本発明の第2の熱板 成形用シート又はフィルム
は、本発明の第1の方法などにより得られるものであ
る。
【0008】本発明の方法においては、デンプン粒を水
及び/又はアルコールと混合した懸濁液を用いる。ここ
でデンプンとしては生デンプンと可溶性デンプンのいず
れでも良いが、粉粒状のものである。デンプンとして具
体的には、小麦デンプン,トウモロコシデンプン,ジャ
ガイモデンプン,さつまいもデンプン等が挙げられ、特
にトウモロコシデンプンが好ましい。デンプン粒の大き
さとしては、平均粒径が10〜50μm程度、特に10
〜20μm程度のものを用いることが好ましい。デンプ
ン粒の大きさが10μm未満であると、効果が不充分で
あり、一方、デンプン粒の大きさが50μmを超える
と、粉吹き白化し、伝熱を阻害するため、いずれも好ま
しくない。
及び/又はアルコールと混合した懸濁液を用いる。ここ
でデンプンとしては生デンプンと可溶性デンプンのいず
れでも良いが、粉粒状のものである。デンプンとして具
体的には、小麦デンプン,トウモロコシデンプン,ジャ
ガイモデンプン,さつまいもデンプン等が挙げられ、特
にトウモロコシデンプンが好ましい。デンプン粒の大き
さとしては、平均粒径が10〜50μm程度、特に10
〜20μm程度のものを用いることが好ましい。デンプ
ン粒の大きさが10μm未満であると、効果が不充分で
あり、一方、デンプン粒の大きさが50μmを超える
と、粉吹き白化し、伝熱を阻害するため、いずれも好ま
しくない。
【0009】本発明の方法においては、上記の如きデン
プン粒を懸濁させて懸濁液を作るための溶媒として、水
及び/又はアルコールを用いる。このように溶媒として
は、水とアルコールのいずれか、或いはこれらの混合液
のいずれもが使用可能である。このような溶媒は、常温
程度のものを用いることが好ましい。温度を上げると、
デンプン粒が膨潤糊化するので好ましくない。なお、ア
ルコールとしては、例えばエチルアルコール,メチルア
ルコール,イソプロピルアルコールなどが挙げられる。
プン粒を懸濁させて懸濁液を作るための溶媒として、水
及び/又はアルコールを用いる。このように溶媒として
は、水とアルコールのいずれか、或いはこれらの混合液
のいずれもが使用可能である。このような溶媒は、常温
程度のものを用いることが好ましい。温度を上げると、
デンプン粒が膨潤糊化するので好ましくない。なお、ア
ルコールとしては、例えばエチルアルコール,メチルア
ルコール,イソプロピルアルコールなどが挙げられる。
【0010】本発明の方法において、デンプン粒は、水
及び/又はアルコール1リットル当り、5〜50gの割
合、好ましくは10〜20gの割合で用いる。ここでデ
ンプン粒の使用量が多過ぎると、凝集し、白粉が析出
し、一方、デンプン粒の使用量が少な過ぎると、熱板へ
の融着防止効果がなくなるので、いずれも好ましくな
い。上記した割合で、デンプン粒を水及び/又はアルコ
ールと混合し、懸濁液を得る。この際、デンプン粒と溶
媒(水及び/又はアルコール)とが分離しないように、
攪拌しながら均一な懸濁液とすることが好ましい。
及び/又はアルコール1リットル当り、5〜50gの割
合、好ましくは10〜20gの割合で用いる。ここでデ
ンプン粒の使用量が多過ぎると、凝集し、白粉が析出
し、一方、デンプン粒の使用量が少な過ぎると、熱板へ
の融着防止効果がなくなるので、いずれも好ましくな
い。上記した割合で、デンプン粒を水及び/又はアルコ
ールと混合し、懸濁液を得る。この際、デンプン粒と溶
媒(水及び/又はアルコール)とが分離しないように、
攪拌しながら均一な懸濁液とすることが好ましい。
【0011】本発明の方法においては、上記の如くして
得られる均一な懸濁液を、細かい霧状にし、具体的には
300μm以下、好ましくは30μm以下の細霧乃至微
霧にし、これをシート又はフィルムの表面に微量、均一
に塗布する。ここで霧状とした懸濁液の粒(水滴)の大
きさが300μmを超えると、被塗布物の濡れが著し
く、乾燥に時間がかかる。また、シート又はフィルムの
表面への塗布は、例えばスプレーノズル等を用いて噴霧
するなどして行なえば良い。
得られる均一な懸濁液を、細かい霧状にし、具体的には
300μm以下、好ましくは30μm以下の細霧乃至微
霧にし、これをシート又はフィルムの表面に微量、均一
に塗布する。ここで霧状とした懸濁液の粒(水滴)の大
きさが300μmを超えると、被塗布物の濡れが著し
く、乾燥に時間がかかる。また、シート又はフィルムの
表面への塗布は、例えばスプレーノズル等を用いて噴霧
するなどして行なえば良い。
【0012】シート又はフィルムの表面へ塗布すると、
溶媒(水及び/又はアルコール)が揮散し、デンプン粒
のみがシート又はフィルム表面に付着する。このように
して、シート又はフィルムの表面に、10〜50μm程
度、好ましくは10〜20μm程度の大きさのデンプン
粒を、1cm2 あたり10〜10000個程度、好まし
くは100〜5000個程度付着させる。ここで粒径や
密度が大き過ぎると、加熱時の熱伝導率が低下し、透明
性を阻害する。
溶媒(水及び/又はアルコール)が揮散し、デンプン粒
のみがシート又はフィルム表面に付着する。このように
して、シート又はフィルムの表面に、10〜50μm程
度、好ましくは10〜20μm程度の大きさのデンプン
粒を、1cm2 あたり10〜10000個程度、好まし
くは100〜5000個程度付着させる。ここで粒径や
密度が大き過ぎると、加熱時の熱伝導率が低下し、透明
性を阻害する。
【0013】また、シート又はフィルムの素材として具
体的には、二軸延伸ポリスチレン(OPS)、透明ポリ
スチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、特にポリプロピレン
が好ましい。シート又はフィルムの厚みは10〜100
0μm程度、好ましくは150〜600μm程度であ
る。
体的には、二軸延伸ポリスチレン(OPS)、透明ポリ
スチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、特にポリプロピレン
が好ましい。シート又はフィルムの厚みは10〜100
0μm程度、好ましくは150〜600μm程度であ
る。
【0014】本発明のシート又はフィルムとしては、表
面が平滑で、透明性に優れた(高透明・高光沢)シート
又はフィルムであり、そのような表面が平滑な、透明性
に優れた(高透明・高光沢)シート又はフィルムとし
て、具体的には、表面粗度1s以下(1μ)、表面光沢
度120%以上、総ヘイズ10%以下のものが挙げられ
る。本発明のシート又はフィルムとしては、特にポリプ
ロピレン透明シート又はフィルムが好ましい。
面が平滑で、透明性に優れた(高透明・高光沢)シート
又はフィルムであり、そのような表面が平滑な、透明性
に優れた(高透明・高光沢)シート又はフィルムとし
て、具体的には、表面粗度1s以下(1μ)、表面光沢
度120%以上、総ヘイズ10%以下のものが挙げられ
る。本発明のシート又はフィルムとしては、特にポリプ
ロピレン透明シート又はフィルムが好ましい。
【0015】なお、本発明の方法において用いるシート
又はフィルムとしては、予め上記懸濁液の塗布面に、コ
ロナ放電処理などの表面処理を施して、濡れ性を改善し
ておいたものを使用することもできる。また、単層シー
ト又はフィルムのみならず、積層シートを用いても良
い。
又はフィルムとしては、予め上記懸濁液の塗布面に、コ
ロナ放電処理などの表面処理を施して、濡れ性を改善し
ておいたものを使用することもできる。また、単層シー
ト又はフィルムのみならず、積層シートを用いても良
い。
【0016】以上の如くして、熱板成形法で見られる各
種の不良現象(レインドロップ,ブリッジ,白化など)
を解消したシート又はフィルム、すなわち熱板成形用に
好適なシート又はフィルムを製造することができる。こ
のようにして得られたシート又はフィルムを提供するの
が、本発明の第2である。
種の不良現象(レインドロップ,ブリッジ,白化など)
を解消したシート又はフィルム、すなわち熱板成形用に
好適なシート又はフィルムを製造することができる。こ
のようにして得られたシート又はフィルムを提供するの
が、本発明の第2である。
【0017】
【実施例】次に本発明を、実施例により詳しく説明す
る。
る。
【0018】実施例1
塗布液として、水1リットル中にトウモロコシデンプン
(粒径10〜15μm)を20g混合し、これを攪拌し
ながら、微霧化ノズルにて20μm前後の霧状とし、透
明ポリプロピレンシート(厚さ0.3mmであり、表面
光沢度が130%、総ヘイズが2.6%であり、塗布面
をコロナ放電処理したもの、濡れ張力=40 dyne/cm)
の表面に、塗布密度1000〜2000個/cm2 で塗
布して、シートの表面に塗膜を形成し、水が蒸発するこ
とにより、シートの表面にデンプン粒が付着したシート
を得た。
(粒径10〜15μm)を20g混合し、これを攪拌し
ながら、微霧化ノズルにて20μm前後の霧状とし、透
明ポリプロピレンシート(厚さ0.3mmであり、表面
光沢度が130%、総ヘイズが2.6%であり、塗布面
をコロナ放電処理したもの、濡れ張力=40 dyne/cm)
の表面に、塗布密度1000〜2000個/cm2 で塗
布して、シートの表面に塗膜を形成し、水が蒸発するこ
とにより、シートの表面にデンプン粒が付着したシート
を得た。
【0019】このようにして得られたシートを熱板圧空
成形機(関西自動機製、PK−750、熱板:850×
900mm)を用い、加熱圧空圧1.5kg/cm2 、
加熱時間3秒間、成形圧空圧3kg/cm2 、金型時間
1.5秒間の条件で成形してミートトレーを得た。熱板
成形時の不良現象が生じない熱板成形時の熱板表面温度
範囲を測定し、熱板成形可能な温度範囲を調べた。結果
を第1表に示す。
成形機(関西自動機製、PK−750、熱板:850×
900mm)を用い、加熱圧空圧1.5kg/cm2 、
加熱時間3秒間、成形圧空圧3kg/cm2 、金型時間
1.5秒間の条件で成形してミートトレーを得た。熱板
成形時の不良現象が生じない熱板成形時の熱板表面温度
範囲を測定し、熱板成形可能な温度範囲を調べた。結果
を第1表に示す。
【0020】なお、第1表中における評価項目は次のよ
うにして評価したものであり、型再現性は良好な温度範
囲、レインドロップ,転写白化,ブリッジ,融着につい
てはこれらが発生しない温度範囲を調べた。 ・型再現性:成形品のリブ部がシャープに成形されてい
るかを目視評価した。 ・レインドロップ:熱板とシートとの間にエアーが残留
し、ミミズ状の加熱されない(成形されない)部分 ・転写白化:シート表面に熱板面を転写する現象 ・ブリッジ:熱板からシートが離れる際に、局部的に伸
ばされ、金型上でシートが重なる現象 ・融着:熱板表面にシートが融着し、剥がれなくなる現
象
うにして評価したものであり、型再現性は良好な温度範
囲、レインドロップ,転写白化,ブリッジ,融着につい
てはこれらが発生しない温度範囲を調べた。 ・型再現性:成形品のリブ部がシャープに成形されてい
るかを目視評価した。 ・レインドロップ:熱板とシートとの間にエアーが残留
し、ミミズ状の加熱されない(成形されない)部分 ・転写白化:シート表面に熱板面を転写する現象 ・ブリッジ:熱板からシートが離れる際に、局部的に伸
ばされ、金型上でシートが重なる現象 ・融着:熱板表面にシートが融着し、剥がれなくなる現
象
【0021】実施例2
実施例1において、トウモロコシデンプンとして粒径が
15〜20μmのものを用い、かつ、塗布密度を200
0〜3000個/cm2 としたこと以外は、実施例1と
同様にして、シートの表面にデンプン粒が付着したシー
トを得、成形品を製造した。結果を第1表に示す。
15〜20μmのものを用い、かつ、塗布密度を200
0〜3000個/cm2 としたこと以外は、実施例1と
同様にして、シートの表面にデンプン粒が付着したシー
トを得、成形品を製造した。結果を第1表に示す。
【0022】比較例1
実施例1において、トウモロコシデンプンを水に懸濁さ
せた塗布液を使用しなかった(塗布しなかった)こと以
外は、実施例1と同様にしてシートを得、成形品を製造
した。結果を第1表に示す。
せた塗布液を使用しなかった(塗布しなかった)こと以
外は、実施例1と同様にしてシートを得、成形品を製造
した。結果を第1表に示す。
【0023】
【表1】第1表
【0024】第1表の結果によれば、デンプンを塗布し
た本発明のシート(実施例1,2)は、熱板表面温度の
上限と下限の差が15〜16℃の範囲で良好な成形品が
得られたが、デンプンを塗布しなかった比較例1のシー
トでは、良好な成形範囲が存在しないことが分かった。
た本発明のシート(実施例1,2)は、熱板表面温度の
上限と下限の差が15〜16℃の範囲で良好な成形品が
得られたが、デンプンを塗布しなかった比較例1のシー
トでは、良好な成形範囲が存在しないことが分かった。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、熱板を変更する
ことなく、シート又はフィルムの表面改質により、熱板
成形した場合に従来見られた各種の不良現象(レインド
ロップ,ブリッジ,白化など)を解消した熱板成形用シ
ート又はフィルムを製造することができる。 次に、本発
明の方法によれば、成形可能な温度範囲が拡大してい
る。 また、本発明の方法は、操作が簡便であり、しかも
あらゆるシート材に適用することができると共に安価な
方法である。 さらに、本発明の方法は、金型との滑りも
向上し、エアー溜りによる成形不良も発生せず、しかも
シートに傷が付かない。 また、本発明の方法により得ら
れるシート又はフィルムは、傷が付きにくく、しかも熱
板成形した場合に従来見られた各種の不良現象(レイン
ドロップ,ブリッジ,白化など)が発生しない。 さら
に、本発明の方法により得られるシート又はフィルム
は、熱板成形した場合に成形品同士がブロッキングしな
い。 従って、本発明は、熱板成形分野において有効に利
用することができる。
ことなく、シート又はフィルムの表面改質により、熱板
成形した場合に従来見られた各種の不良現象(レインド
ロップ,ブリッジ,白化など)を解消した熱板成形用シ
ート又はフィルムを製造することができる。 次に、本発
明の方法によれば、成形可能な温度範囲が拡大してい
る。 また、本発明の方法は、操作が簡便であり、しかも
あらゆるシート材に適用することができると共に安価な
方法である。 さらに、本発明の方法は、金型との滑りも
向上し、エアー溜りによる成形不良も発生せず、しかも
シートに傷が付かない。 また、本発明の方法により得ら
れるシート又はフィルムは、傷が付きにくく、しかも熱
板成形した場合に従来見られた各種の不良現象(レイン
ドロップ,ブリッジ,白化など)が発生しない。 さら
に、本発明の方法により得られるシート又はフィルム
は、熱板成形した場合に成形品同士がブロッキングしな
い。 従って、本発明は、熱板成形分野において有効に利
用することができる。
【0026】なお、本発明の各種態様を示すと、以下の
通りである。 (1).デンプン粒を水及び/又はアルコールと混合し
た懸濁液を、300μm以下の細霧乃至微霧にした後、
シート又はフィルムの表面に塗布したことを特徴とする
熱板成形用シート又はフィルムの製造方法。
通りである。 (1).デンプン粒を水及び/又はアルコールと混合し
た懸濁液を、300μm以下の細霧乃至微霧にした後、
シート又はフィルムの表面に塗布したことを特徴とする
熱板成形用シート又はフィルムの製造方法。
【0027】(2).デンプン粒が粒径10〜50μm
のものである前記(1)記載の方法。
のものである前記(1)記載の方法。
【0028】(3).塗布により、粒径10〜50μm
のデンプン粒を、シート又はフィルムの表面に10〜1
0000個/cm2 付着させてなる前記(1)記載の方
法。
のデンプン粒を、シート又はフィルムの表面に10〜1
0000個/cm2 付着させてなる前記(1)記載の方
法。
【0029】(4).シート又はフィルムが、二軸延伸
ポリスチレン(OPS)、透明ポリスチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレン又はポリ塩化ビニ
ルよりなるものである前記(1)記載の方法。
ポリスチレン(OPS)、透明ポリスチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレン又はポリ塩化ビニ
ルよりなるものである前記(1)記載の方法。
【0030】(5).シート又はフィルムの表面に、平
均粒径10〜50μmのデンプン粒が、10〜1000
0個/cm 2 付着していることを特徴とする熱板成形用
シート又はフィルム。
均粒径10〜50μmのデンプン粒が、10〜1000
0個/cm 2 付着していることを特徴とする熱板成形用
シート又はフィルム。
【0031】(6).シート又はフィルムが、二軸延伸
ポリスチレン(OPS)、透明ポリスチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレン又はポリ塩化ビニ
ルより なるものである前記(5)記載のシート又はフィ
ルム。
ポリスチレン(OPS)、透明ポリスチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレン又はポリ塩化ビニ
ルより なるものである前記(5)記載のシート又はフィ
ルム。
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−179632(JP,A)
特開 平5−123060(JP,A)
特開 昭48−95471(JP,A)
特開 昭48−84128(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08J 7/04 - 7/06
B32B 9/00
Claims (2)
- 【請求項1】 デンプン粒を水及び/又はアルコールと
混合した懸濁液を、300μm以下の細霧乃至微霧にし
た後、シート又はフィルムの表面に塗布したことを特徴
とする熱板成形用シート又はフィルムの製造方法。 - 【請求項2】 シート又はフィルムの表面に、平均粒径
10〜50μmのデンプン粒が10〜10000個/c
m 2 付着していることを特徴とする熱板成形用シート又
はフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19625094A JP3403824B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 熱板成形用シート又はフィルムとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19625094A JP3403824B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 熱板成形用シート又はフィルムとその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0841229A JPH0841229A (ja) | 1996-02-13 |
JP3403824B2 true JP3403824B2 (ja) | 2003-05-06 |
Family
ID=16354688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19625094A Expired - Fee Related JP3403824B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 熱板成形用シート又はフィルムとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3403824B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP19625094A patent/JP3403824B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0841229A (ja) | 1996-02-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3565665A (en) | Solvent vapor fusion method | |
EP0361865B1 (en) | Metallized breathable films prepared from melt embossed polyolefin/filler precursor films | |
IE47915B1 (en) | Laminated packaging articles | |
US7816003B1 (en) | Adhesive film composition | |
PL180951B1 (pl) | Sposób co najmniej jednostronnego, ewentualnie od strony wewnętrznej, nieprzemakalnego powlekania kształtek na bazie skrobi | |
IL157964A (en) | Method for the production of biologically-degradable packagings made from biaxially-drawn films | |
JP2003518998A (ja) | 生分解性プラスチック製の食品提供用物品 | |
JP2010180407A (ja) | 防曇性ポリオレフィン系シートの成形体および食品包装用成形体 | |
CN114269824B (zh) | 可生物降解可堆肥的模塑物料组合物、模塑制品和制造方法 | |
SU605531A3 (ru) | Полимерна матированна пленка | |
JP3403824B2 (ja) | 熱板成形用シート又はフィルムとその製造方法 | |
US3620806A (en) | Blushed polystyrene coating on paper | |
JP2018171876A (ja) | 食品用容器の製造方法 | |
JP2648512B2 (ja) | 強化ポリマー製品の製造方法 | |
JPS61130018A (ja) | ポリプロピレンシ−トおよびその製造方法 | |
JPS61189920A (ja) | 熱成形用ポリプロピレンシートの製造方法 | |
JP4975896B2 (ja) | エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレット | |
JPH0892399A (ja) | 熱可塑性樹脂シートの表面処理方法 | |
CN106938242B (zh) | 用于涂覆产品的方法和设备以及经涂覆的产品 | |
US2721151A (en) | Coated cellulosic pellicles and methods of producing the same | |
JPH0315540B2 (ja) | ||
JPH05228908A (ja) | 耐水性木質ボードの製造方法 | |
JP2744498B2 (ja) | ポリビニルアセタール系樹脂多孔体の表面処理方法 | |
JP2003285347A (ja) | 積層構造体およびその製造方法 | |
CA2021381A1 (en) | Particles of gelatin and amino acid to be blended in resins |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030128 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |