JP3403303B2 - 地盤注入工法 - Google Patents

地盤注入工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軟弱等の地盤を固結
する地盤注入工法に係り、特に、懸濁型グラウトと溶液
型グラウトの両者に存する欠点をそれぞれ互いにおぎな
って、均質で、かつ、高強度で耐久性に優れた固結体を
得る地盤注入工法に関する。
【0002】
【従来の技術】軟弱等の地盤に注入して該地盤を固結す
るグラウトとして、従来、セメントと水ガラスを主成分
とする懸濁型グラウトが知られている。
【0003】この種の懸濁型グラウトはセメント含有量
の多い場合には、高強度を呈するものの、固結時間が短
くなって浸透性に欠け、また、セメント含有量の少ない
場合には浸透性は多少向上するものの、低強度で、か
つ、固結時間が極度に遅延する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のセメント−水ガ
ラス系グラウトに存する欠点を改良するために、従来、
スラグ−セメント系懸濁型グラウトや、スラグ−セメン
ト−アルカリ剤系懸濁型グラウトが開発されている。さ
らには、これら系のスラグやセメントを微粒子化して浸
透性、恒久性を改良した懸濁型グラウトも開発されてい
る。
【0005】これらの懸濁型グラウトは水硬性を発現す
るためにはアルカリの存在が必要である。しかし、これ
らは実際に地下に注入した場合、グラウト中のアルカリ
分が地下水の影響で急速に溶出されやすくなって水硬性
を失い、このため固結体の恒久性が低下する。
【0006】さらに、上記懸濁型グラウトにおいて、グ
ラウト中のスラグやセメントを微粒子化してもなお、溶
液型グラウトのような浸透性は得られず、このため、細
かい土粒子層では脈状に固結されやすくなる。したがっ
て、これらグラウトを用いてもなお、全体が均質に固結
され得ないのみならず、地下水との接触によりアルカリ
が溶出し、水硬性の低下を来たす。
【0007】さらに、水ガラス系と反応剤を含む溶液型
グラウトも用いられている。しかし、これは浸透性は良
好であるものの、高強度の固結体が得られないという欠
点を有している。
【0008】そこで、本発明の目的は懸濁型グラウトと
溶液型グラウトの両者に存する欠点をそれぞれ互いにお
ぎなって、均質で、かつ、高強度で、耐久性に優れた固
結体を得る上述公知技術に存する欠点を改良した地盤注
入工法を提供することにある。
【0009】
【問題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明によれば、地盤中の次の注入材Aを注入して
のち、注入材Bを注入して注入材Aの固結を促進し、
地盤を固結することを特徴とする。
【0010】注入材A:スラグまたは、スラグとセメン
トを有効成分とし、スラグのブレー ン比表面積が5000cm
2 /g 以上である注入材A1、またはこの注入材A1にさ
らに水ガラスおよび/またはアルカリ材を配合してなる
注入材A2。
【0011】注入材B:水ガラスと反応剤からなる溶液
アルカリ性注入材。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に詳述す
る。
【0013】本発明にかかる注入材Aは単独ではセメン
トやスラグ微粉化されたものであり、強度は増加し、
浸透性もよくなるものの、浸透性についてはそれでも溶
液型の注入材には及ばない。
【0014】注入材Bは溶液型グラウトであって、反応
剤を多くすれば、ゲル化時間が早くなり、浸透効果が得
られなくなる。また、反応剤を少なくすれば、ゲル化時
間は長くなり、浸透性はよいが、固結に長時間がかかり
すぎて、未固結のまま逸脱してしまう懸念があり、強度
も一般に小さい。
【0015】本発明は注入材Aと注入材Bのそれぞれの
短所を打ち消し、かつ、長所をそのまま生かすべく、注
入材Aを注入してのち、注入材Bをそれぞれ別個に連
して地盤に注入する、いわゆる複合注入にかかわるもの
である。したがって、注入材Aは主に粗い部分、注入材
Bは細かい部分に浸透して土粒子間の粗い部分から細か
い部分のほぼ全域を均一に、かつ、高強度に固結する。
【0016】上述の本発明は換言すれば、水ガラス、ス
ラグあるいはセメントを主成分とする注入材Aによる固
結体のまわりを、浸透性がよく、アルカリ性で、しかも
上記固結体のシリカ分と反応性の高い溶液型グラウト
(注入材B)で覆って注入材Aの固結を促進することに
本質を有するものである。
【0017】この注入材Bで覆う手段としては、注入材
Aを地盤中の注入の後に、注入材Bを注入することにあ
る。
【0018】上述のアルカリ性水ガラスグラウト(注入
材B)は実質的に溶液型グラウトであるため、細い粒子
間にも充分に浸透する。したがって、これは上述の注入
材Aによる固結体の周辺や、スラグ、セメント等が浸透
し得なかった領域にも浸透して上述固結体を完全に覆う
ことになる。
【0019】一方、上述の溶液型水ガラスグラウト(注
入材B)はアルカリ性を呈するため、注入材Aによる
結体はアルカリ性の水ガラス系溶液型グラウト(注入材
B)のアルカリ中に養生されている状態となる。したが
って、注入材Aによる固結体中のアルカリの溶出が防止
できるのみならず、アルカリ養生水中での養生の結果、
注入材B中のアルカリがスラグの潜在水硬性を刺激し、
あるいはセメント中のシリカの活性化を促し、あるいは
さらに、炭酸カルシウムを水酸化カルシウムに変化させ
てシリカ分との反応を促進せしめ、この結果、注入材A
の固結が促進され、固結体の強度大幅、かつ急速に増
大する。
【0020】さらに、注入材Aは上述の反応によって注
入材Bのアルカリを消費するため、地下水のアルカリ化
を防止するという相乗効果を呈する。
【0021】また、注入材B中の反応剤、特に、アルミ
ン酸のアルカリ金属塩、アルミナ、アルカリ土金属類は
注入材Aのシリカ分と反応して注入材Aの強度増加にも
役立つ。
【0022】さらにまた、注入材Bのアルカリは注入材
Aから溶出するシリカ分と反応し、この結果、注入材B
自体も強度や、耐久性が増加される。
【0023】注入材A、Bの注入はいずれもその物性に
より1ショット、Y字管による1.5ショット、2ショッ
トの注入方式を適宜選定して注入する。この場合、注入
材Bは浸透性を要求するため、水ガラス液を注入後、反
応剤液を注入するか、または、反応剤液を注入後、水ガ
ラス液を注入する、いわゆる水ガラス液と反応剤液を別
々に注入する。特に、この方法は注入材B自体のゲル化
時間が短い場合に、浸透性を向上せしめるのに効果的で
ある。
【0024】このような注入方式をとることにより、粗
砂〜砂礫および中砂のみならず、ある程度の細砂層まで
浸透が可能で、懸濁型グラウトとしては浸透性が極めて
優れ、かつ、懸濁型グラウトは溶液型グラウトで完全に
覆われ、懸濁型グラウトのアルカリの溶出が防げるのみ
ならず、アルカリ養生の形態となって充分な強度を示す
ようになる。
【0025】また、溶液型グラウトのアルカリは懸濁型
グラウトから溶出するシリカ分と反応して溶液型グラウ
ト自体の強度の増加をもたらし耐久性を向上せしめる。
【0026】本発明はこのように両グラウトの長所をそ
のまま維持して、短所は互いに打ち消しあって、浸透
性、均一な固結性に優れ、耐久性の向上された固結体を
形成する。
【0027】本発明に用いられる水ガラスは通常のJI
S3号、珪酸ソーダの他に各種モル比のものが使用され
る。特に、本発明では、アルカリの存在が必要であるた
め、注入材Aで用いる水ガラスとしてはJIS3号、高
モル比水ガラス(モル比3.4以上) の他に、特に、JI
S1号、2号等の低モル比の水ガラスが効果的な場合が
多い。
【0028】セメントはポルトランドセメント、スラグ
は高炉スラグが通常使用されるが、それ以外のセメン
ト、スラグであってもよい。これらは、いずれも微粒子
状である程よいが、ブレーン比表面積が5,000cm2/g程度
を境にしてこれ以上に微粉化されると効果は著しい。
【0029】注入材Aのアルカリ材としては、無機系の
アルカリ性塩(アルミン酸アルカリ金属塩、炭酸水素ア
ルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩等)、苛性アルカ
リ、石灰類が用いられる。
【0030】注入材Bの反応剤は水ガラス溶液をアルカ
リ領域で硬化せしめる反応剤であれば、いずれでもよ
い。一例を示せば、無機塩類、例えば、炭酸カルシウム
等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素のアルカ
リ金属塩、アルミン酸のアルカリ金属塩、硫酸水素のア
ルカリ金属塩、アルカリ土金属の塩化物等、有機反応
剤、例えば、グリオキザール等のジアルデヒド、エチレ
ンカーボネート等の炭酸エステル、トリアセチン、ジア
セチン等の多価酢酸エステル等、酸類、例えば硫酸、リ
ン酸等である。
【0031】この中で、特に、アルミン酸のアルカリ金
属塩、アルカリ土金属の塩化物等が効果的である。アル
ミン酸のアルカリ金属塩は各種のモル比のアルミン酸ソ
ーダが通常使用され、また、アルミン酸カリウムであっ
てもよい。アルカリ土金属の塩化物はカルシウム、マグ
ネシウムの塩化物が挙げられるが、塩化カルシウムが一
般的である。
【0032】
【発明の実施例】以下、本発明を実施例によって詳述す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0033】1.使用材料 (1)セメント 各種のセメントが使用できるが、一般的なポルトランド
セメントでブレーン比表面積を異にした表1に示す2種
類のセメントを使用した。
【0034】
【表1】
【0035】(2)スラグ 表2に示すブレーン比表面積を異にした2種類の高炉ス
ラグを使用した。
【0036】
【表2】
【0037】(3)水ガラス 表3に示す組成のJIS3号と2号の水ガラスを使用し
た。
【0038】
【表3】
【0039】(4)アルカリ材および反応剤 注入材A2のアルカリ材として、アルミン酸ソーダ、炭
酸水素ナトリウムおよび消石灰、注入材Bに使用する反
応剤として、アルミン酸ソーダ、炭酸水素ナトリウム、
塩化カルシウム、グリオキザールを用いた。
【0040】アルミン酸ソーダ:比重(20℃)1.47、
Al2 3 19.0%、Na2 O20.2%、モル比1.75
の組成からなるアルミン酸ソーダ溶液。
【0041】炭酸水素ナトリウム:工業用炭酸水素ナト
リウム(NaHCO3
【0042】塩化カルシウム:試薬一級、2水塩(Ca
Cl2 ・2H2 O)
【0043】グリオキザール:比重 (20℃) 1.25、p
H3.0のグリオキザール溶液(C22 2
【0044】消石灰:水酸化カルシウム〔Ca(O
H)2〕試薬一級
【0045】2.注入材の配合と物性 (1)注入材A1およびA2 注入材A1およびA2の配合例とその物性を表4に記載
する。ここで、ゲル化時間はカップ倒立法、ホモゲルの
一軸圧縮強度は土質工学会基準「土の一軸圧縮試験方
法」により測定した。
【0046】
【表4】
【0047】表4から注入材A1のうち、セメント単独
(試料No.1、2)はゲル化時間は長く、高強度を示すも
のの、セメントが沈降して不均一な固結体となる。スラ
グ単独(試料No.3、4)ではスラグが沈降し、しかも未
固結状態のままである。
【0048】注入材A2で、水ガラスを使用している系
(試料NO.8〜11、14、15) では、粉体がセメントであろ
うとスラグであろうといずれもゲル化時間は一般に短
く、比較的高強度で均一な固結体が得られる。
【0049】スラグにアルカリ材を併用すると、長時間
後にはゲル化し、ある程度の強度を発揮する。(試料N
o.5〜7)。
【0050】その他、セメント、スラグの混合物にアル
カリ材や水ガラスを加えた系(試料No.12 〜15) ではそ
れぞれの配合割合によりゲル化時間の長短をはかること
ができる。
【0051】全般にゲル化時間の長い系では、スラグ、
セメントは多かれ少なかれ沈降するが、ゲル化時間が短
縮するにつれて均一性を増してくる。また、ここでスラ
グ、セメントともに微粒子化されている程、ゲル化時間
は短縮し、強度的には優れている。(試料No.1と2、3
と4、6と7、8と9、10と11、12と13) 。
【0052】使用する水ガラスはアルカリの比率が高い
低モル比のJIS2号はJIS3号の場合に比べてゲル
化時間は短縮し、強度は増大していることがわかる。
(試料No. 10と11、14と15) 。すなわち、セメント、ス
ラグとの反応性が高いことを示している。
【0053】以上から全般にみて、ゲル化時間は短い系
から長い系に至る広範囲にわたり、固結体は均一な系か
ら不均一な系へとわたっており、強度も高いものから低
いものにわたっている。しかし、低強度といっても次に
あげる注入材Bに比べるとはるかに高い強度を示してい
る。
【0054】(2)注入材B 注入材Bの配合例と物性を表5に記載する。ここで、ゲ
ル化時間、ホモゲルの一軸圧縮強度の測定は前回に準ず
る。
【0055】
【表5】
【0056】表5から、注入材Bは溶液型でいずれもア
ルカリ性を呈し、ホモゲルの強度は水ガラス、反応剤の
濃度にもよるが、有機系のグリオキザールの場合(試料
No.23、24) でもせいぜい2kgf/cm2 程度で、一般に低
強度である。反面、反応剤の量によりゲル化時間は短時
間から長時間の広範囲に及んでいる。
【0057】3.注入試験 表4の注入材A1またはA2、表5の注入材Bについ
て、本発明にかかるA1とB、A2とBの組合せによる
注入を図1に示す実験室での注入装置を用いて注入試験
を行う。対照として注入材A1、A2、B単独の注入試
験を行い、本発明の場合と比較する。
【0058】図1において、1はコンプレッサー、2、
3は圧力計である。コンプレッサー1に連結された攪拌
器4を備えた水槽5の中に本発明にかかる注入材6を充
填する。7はアクリルモールドであって、この中に土8
が充填される。
【0059】水槽5中に充填された注入材6はコンプレ
ッサー1の作動によってアクリルモールド7中の土8に
導入される。ここで、注入材6は土8に浸透され、やが
て透過された注入材6はメスシリンダー11に採取され、
浸透状態が観察される。9、10は金網である。アクリル
モールド7に充填される土8は大小の粒度を異にした土
を充填して注入試験を行った。
【0060】注入試験1 注入材A1およびA2とを注入後に注入材Bを注入、ま
たは注入材Bを注入後に注入材A1あるいはA2を注
入。使用した注入材A1またはA2と注入材Bの組合せ
ならびに生成固結体のおおよその一軸圧縮強度および浸
透状態を表6に示す。注入材A1またはA2と注入材B
の注入比率は対象地盤により適宜選定でき、ここでは等
量注入とした。
【0061】実験No.7〜10において、注入材Bの注入は
水ガラス液を注入後、アルミン酸ソーダ液(実験No.7〜
9)および塩化カルシウム液(表4の試料No.10)を注入
した。この場合、アルミン酸ソーダ液、塩化カルシウム
液を注入後、水ガラス液を注入しても同じような結果が
得られる。
【0062】ここで、一軸圧縮強度は初期(数日後)と
長期(約3ケ月後)について測定し、おおよその強度を
推定した。測定法は前回に準ずる。
【0063】
【表6】
【0064】表6より、本発明にかかる注入工法では、
スラグ、セメントが微粒子化されていない場合(実験N
o.1、5、7)は浸透性にやや欠ける部分がみられる
が、未固結部分はなく、全般に浸透性に優れ、強度的に
は、スラグ、セメント、水ガラス、アルカリ材、反応剤
の量にも左右されるが高強度を示す。
【0065】注入試験2(対照) 対照として、注入試験1で使用した表6の単独の注入材
による注入試験を行い、生成固結体のおおよその一軸圧
縮強度および浸透状態を表7に示した。
【0066】ここで一軸圧縮強度は初期(数日後)と長
期(約3ケ月後)について、未固結部分のあるものはそ
の部分を除いて測定しおおよその強度を推定した。測定
法は前回に準ずる。
【0067】
【表7】
【0068】表7の実験No.11 〜20より、懸濁型の単独
注入材A1、A2は一般に高強度を示し、微粉化すれば
浸透性は向上するが、全般に完全な浸透性はみられな
い。
【0069】表7の実験No.21 〜25より、溶液型の単独
注入材Bのうちゲル化時間の短いグラウトでは浸透性に
欠けるが、ゲル化時間がある程度長ければ浸透性は優
れ、均一な固結体が得られる。しかし、強度的には有機
系(実験No.25)でも数kgf/cm2程度で一般にはそれ以下
の低強度である。
【0070】以上より、使用する注入材の単独注入では
表7より懸濁型(実験No.11 〜20)では高い強度が得ら
れるが、多かれ少なかれ浸透性に欠け、溶液型(実験N
o.21〜25)ではゲル化時間の短い場合を除けば優れた浸
透性を示すが、強度は非常に低い。
【0071】本発明にかかる表6の注入試験結果ではい
ずれも高い強度を示すとともに浸透性においても優れて
いる。特に、スラグ、セメントのブレーン比表面積が5,
000cm2/g以上の微粒子状の場合(実験No.2、3、4、
6、8、9、10) は強度、浸透性ともに一段と優れてい
る。
【0072】このように本発明の地盤注入工法は懸濁型
グラウトと溶液型グラウトに存する欠点を互いにおぎな
って、それぞれの長所のみを互いに助長して高強度で、
しかも細粒土層にも充分浸透し、注入対象地盤全体を均
質に固結せしめ得る。したがって、優れた耐久性、止水
性にも期待がもてる。
【0073】
【発明の効果】
1.粗粒土層はもちろん、細粒土層にも充分浸透し得る
注入工法で、注入対象地盤全体を均質に固結せしめ得
る。
【0074】2.固結強度に優れ、したがって、優れた
耐久性、止水性に期待がもてる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験室における注入装置の略図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサー 2 圧力計 3 圧力計 4 攪拌器 5 水槽 6 注入材 7 アクリルモールド 8 土 9 金網 11 メスシリンダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 17/44 C09K 17/44 17/46 17/46 17/48 17/48 E02D 3/12 101 E02D 3/12 101 C09K 103:00 C09K 103:00 (56)参考文献 特開 昭52−2013(JP,A) 特開 昭61−162623(JP,A) 柴崎・下田著「最新・薬液注入工法の 設計と施工」(1989年7月30日 山海堂 発行),第20〜39頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 17/00 - 17/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中に懸濁型グラウトおよび溶液型グ
    ラウトを複合注入して該地盤を固結する地盤注入工法に
    おいて、懸濁型グラウトがスラグまたはスラグとセメン
    トを有効成分とし、スラグのブレーン比表面積が500
    0cm 2 /g以上の注入材Aであり、溶液型グラウトが水ガ
    ラスと反応剤を含み、反応剤がアルミン酸アルカリ金属
    塩またはアルカリ土金属の塩化物からなるアルカリ性の
    注入材Bであり、注入材Aを注入の後、注入材Bを注入
    して注入材Aによる固結体のまわりを注入材Bで覆い、
    注入材Aの固結を促進するとともに、注入材Bの固結強
    度や耐久性も増強し、かつ注入材Bの水ガラスおよび反
    応剤を別々に注入して注入材Bの浸透性を向上すること
    を特徴とする地盤注入工法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、注入材Aにさらに水
    ガラスおよび/またはアルカリ剤を配合する請求項1に
    記載の地盤注入工法。
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柴崎・下田著「最新・薬液注入工法の設計と施工」(1989年7月30日 山海堂発行),第20〜39頁

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