JP3402541B2 - 電動アクチュエータ及びディスクブレーキ装置 - Google Patents

電動アクチュエータ及びディスクブレーキ装置

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JP3402541B2
JP3402541B2 JP08370795A JP8370795A JP3402541B2 JP 3402541 B2 JP3402541 B2 JP 3402541B2 JP 08370795 A JP08370795 A JP 08370795A JP 8370795 A JP8370795 A JP 8370795A JP 3402541 B2 JP3402541 B2 JP 3402541B2
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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/14Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2121/00Type of actuator operation force
    • F16D2121/18Electric or magnetic
    • F16D2121/24Electric or magnetic using motors

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動アクチュエータ及
びディスクブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクロータを一対のブレーキパッド
によって挟持して制動する構成のディスクブレーキ装置
のうち、超音波モータを駆動源とする電動アクチュエー
タを用いた構成のものが知られている(一例として、特
開昭63−266228号公報)。
【0003】この種のディスクブレーキ装置では、超音
波モータがキャリパハウジングに取り付けられており、
さらに、ボールねじから成る駆動力変換機構がピストン
に代えてキャリパハウジングに内蔵されている。このデ
ィスクブレーキ装置では、巻線形モータを駆動源とする
電動アクチュエータを用いた構成のものに比べて、超音
波モータ自体が小型であり消費電力も小さい等の利点が
ある。
【0004】しかしながら、このような従来のディスク
ブレーキ装置では、駆動源としての超音波モータ、この
超音波モータの駆動力を減速する減速機構部、あるいは
回転力を直線方向移動力に変換する駆動力変換機構が互
いに分離独立した構成となっており、ディスクブレーキ
装置が全体として大型であった。
【0005】そこで、装置を小型化するために、超音波
モータの回転力を直線方向移動力に変換する駆動力変換
機構とを一体化した構成の電動アクチュエータが考えら
れている。この電動アクチュエータでは、ボールねじか
ら成る駆動力変換機構のナットに、超音波モータのロー
タが直接連結されており、超音波モータの作動時にはロ
ータと共にナットが回転し、この回転力がスクリュウシ
ャフトに伝達されてスクリュウシャフトが軸線方向に移
動される構成である。この電動アクチュエータでは、装
置が全体としてコンパクトになり、これをディスクブレ
ーキ装置の駆動源として好適に用いることができる。
【0006】しかしながら、前述の如き超音波モータと
駆動力変換機構とを一体化した構成の電動アクチュエー
タをディスクブレーキ装置の駆動源として適用した場合
には、ブレーキ作動時(超音波モータ作動時)にブレー
キパッドからの大きな反力が駆動力変換機構を介して電
動アクチュエータのハウジングやカバーに作用する。こ
のため、ハウジングやカバーが変形し、このハウジング
に固定されたステータやカバーに固定されたバネ部材が
ロータと相対的に移動して各部品の配置位置(寸法関
係)がズレ、ロータのステータへの加圧力が低下し、超
音波モータの出力やトルク等が低下する問題があった。
【0007】この場合、前記ブレーキ作動時における電
動アクチュエータのハウジングやカバーの変形を少なく
するためには、ハウジングやカバーの強度剛性を大きく
する必要があるが、必然的に重量が増加したり装置の体
格が大型になってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、ハウジングに作用する反力の大小に拘わらず出力
特性を安定して維持することができ、かつこれを重量が
増加したり装置の体格が大型になることなく実現できる
電動アクチュエータ及びディスクブレーキ装置を得るこ
とが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の電
動アクチュエータは、ハウジングに固定されたステータ
と、前記ステータに対向して配置されたロータと、前記
ロータを前記ステータに圧接させる付勢部材とから成る
超音波モータと、前記ロータが連結されたナットと、ボ
ールねじによって前記ナットに組み合わされたスクリュ
ウシャフトとから成るトルク変換機構部と、により構成
され、前記超音波モータのロータの回転力を前記トルク
変換機構部によって前記スクリュウシャフトの軸線方向
移動力に変換して出力する電動アクチュエータにおい
て、前記トルク変換機構部のナットに当接して前記ナッ
トのスラスト荷重を受ける支持部を、前記ナットの軸線
方向端面に対向する前記ハウジングと前記ナットの軸線
方向端面との間に設け、かつ、前記超音波モータのロー
タ及び付勢部材を、前記ステータに対し前記ハウジング
の支持部と反対側に設けると共に、前記付勢部材を前記
ナットによって支持した、ことを特徴としている。
【0010】請求項2に係る発明の電動アクチュエータ
は、請求項1記載の電動アクチュエータにおいて、前記
超音波モータの非作動状態において、前記ナットと前記
ハウジングの支持部との間に所定の隙間を設けたことを
特徴としている。
【0011】請求項3に係る発明のディスクブレーキ装
置は、請求項1または請求項2記載の電動アクチュエー
タを、ディスクロータに圧接されて制動力を発生させる
ブレーキパッドに対向して設け、前記スクリュウシャフ
トの軸線方向移動力によって前記ブレーキパッドを押圧
することを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1記載の電動アクチュエータでは、超音
波モータのロータの回転力がトルク変換機構部によって
スクリュウシャフトの軸線方向移動力に変換されて出力
される。
【0013】ここで、スクリュウシャフトに反力(すな
わち、スラスト荷重)が作用すると、この反力はトルク
変換機構部のナットを介して、ハウジングに設けられた
支持部に伝達され、この反力によってハウジングが変形
する。
【0014】この場合、ハウジングが変形すると、これ
に伴って超音波モータのステータが反力方向に移動され
る。さらに、ハウジングが変形すると、これに伴ってト
ルク変換機構部のナットが同様に反力方向に移動され
る。したがって、ナットに連結された超音波モータのロ
ータ及びナットに支持された付勢部材も同様に反力方向
に移動される。
【0015】すなわち、スクリュウシャフトに大きな反
力が作用してハウジングが変形しても、超音波モータの
ステータ、ロータ、及び付勢部材の相対的な位置(寸
法)関係は変化することがなく、付勢部材によるロータ
のステータへの加圧力は一定に保たれる。したがって、
超音波モータのトルク等の特性が低下することがなく、
装置の出力特性は安定して維持される。
【0016】請求項2記載の電動アクチュエータでは、
トルク変換機構部のナットとハウジングの支持部との間
に所定の隙間を設けられているため、電動アクチュエー
タの作動による反力が作用していない状態では、ロータ
のステータへの加圧力は低く、反力が作用すると前記隙
間分だけ加圧力が増加し所定の加圧力になる。このた
め、超音波モータの始動時(ロータの回転時)に進行波
が発生し易くなり、始動性が向上する。
【0017】請求項3記載のディスクブレーキ装置で
は、ブレーキパッドに対向して電動アクチュエータが設
けられる。ブレーキ作動時には、電動アクチュエータの
スクリュウシャフトが軸線方向に移動してブレーキパッ
ドが押圧される。
【0018】ここで、スクリュウシャフトにブレーキパ
ッドからの反力が作用すると、この反力によってハウジ
ングが変形する。
【0019】この場合、スクリュウシャフトに大きな反
力が作用してハウジングが変形しても、超音波モータの
ステータ、ロータ、及び付勢部材の相対的な位置(寸
法)関係は変化することがなく、付勢部材によるロータ
のステータへの加圧力は一定に保たれる。したがって、
超音波モータのトルク等の特性が低下することがなく、
電動アクチュエータのの出力特性は安定して維持され
る。したがって、ディスクブレーキ装置の性能も安定し
て維持される。
【0020】また、超音波モータの始動性が向上するた
め、ブレーキ操作に速やかに対応してブレーキ作動する
ことができる。
【0021】
【実施例】図1には本発明の第1実施例に係る電動アク
チュエータ30及びこの電動アクチュエータ30が適用
されて構成されたディスクブレーキ装置10の断面図が
示されている。
【0022】ディスクブレーキ装置10では、キャリパ
ハウジング12に図示しないマウンテイングブラケット
を介してインナパッド14及びアウタパッド16が取り
付けられている。これらのインナパッド14及びアウタ
パッド16は、車輪と共に回転するディスクロータ18
に対向して設けられており、車両内方側にインナパッド
14が位置し車両外方側にアウタパッド16が位置し、
両パッドによってディスクロータ18を挟み込むように
配置されている。また、キャリパハウジング12はイン
ナパッド14及びアウタパッド16を上方から覆うと共
に、爪部20がアウタパッド16からの外側への力を受
ける。インナパッド14の側方にはプレッシャープレー
ト22が配置されている。プレッシャープレート22は
ゴムシール24を介してキャリパハウジング12に取り
付けられると共にインナパッド14に当接しており、イ
ンナパッド14を押圧可能となっている。
【0023】一方、プレッシャープレート22の側方に
は電動アクチュエータ30が設けられている。電動アク
チュエータ30は、ハウジング32及びこれに固定され
たカバー34を備えており、さらにカバー34にはボル
ト36によってプレート38が固定されている。さら
に、このプレート38がボルト40によってキャリパハ
ウジング12に一体的に固定されている。
【0024】ハウジング32及びカバー34の内部には
トルク変換機構部42が設けられている。トルク変換機
構部42は、ナット44とスクリュウシャフト46によ
って構成されており、これらのナット44とスクリュウ
シャフト46はボールねじ48によって組み合わされて
いる。スクリュウシャフト46の軸心部分には、角形あ
るいはスプライン溝等の形状の支持孔50が形成されて
いる。この支持孔50には、ハウジング32に固定され
たプレート52の支持シャフト54に対してスクリュウ
シャフト46が軸線方向に相対移動可能となっている。
支持シャフト54は、支持孔50に対応した角形あるい
はスプライン軸等の形状に形成されている。このため,
スクリュウシャフト46は、回転が阻止され軸線方向に
のみスライド可能となっている。
【0025】スクリュウシャフト46の先端にはプレー
ト56を介して推力センサ58が固定されている。この
推力センサ58は、プレッシャープレート22に当接し
ており、さらに、推力センサ58のリードワイヤ60は
プレート56及びスクリュウシャフト46の軸心部分を
経て外部に導かれている。これにより、スクリュウシャ
フト46が軸線方向に移動されるとプレート56及び推
力センサ58を介してプレッシャープレート22が押圧
され、この際の押圧力が推力センサ58によって検出さ
れる構成である。
【0026】スクリュウシャフト46にボールねじ48
によって組み合わされたナット44は、ベアリング62
によってカバー34に軸線方向に移動可能及び円周方向
に回転可能に支持されている。このため、ナット44が
回転すると、ボールねじ48によって回転力がスクリュ
ウシャフト46へ伝達され、スクリュウシャフト46が
軸線方向に移動される構成である。ナット44のベアリ
ング62によって支持された位置よりプレート52側の
側近には、フランジ部64が突出形成されている。
【0027】また、ナット44の軸線方向一端面(プレ
ート52の側)に対向するハウジング32には、支持部
66が設けられており、スラストベアリング68が配置
されている。これにより、ナット44に作用するスラス
ト荷重はスラストベアリング68を介してハウジング3
2の支持部66に伝達されるようになっている。さらに
ここで、ナット44の軸線方向一端面とスラストベアリ
ング68との間には、所定の隙間(0.1mm程度)が
設けられている。
【0028】一方、トルク変換機構部42(ナット4
4)の周囲には超音波モータ70が設けられている。超
音波モータ70は、ステータ72、ロータ74、及び付
勢部材としての皿ばね76によって構成されている。
【0029】ステータ72は、ハウジング32の取付部
78にビス80によって固定されている。また、ロータ
74は、ステータ72に対し前述したハウジング32の
支持部66と反対側に設けられており、キー82を介し
てナット44に連結されている。これにより、ロータ7
4は、ナット44と共に回転しかつ軸線方向にはナット
44と相対移動可能な構成である。ロータ74の側方に
は、プレート84、防振ラバー86を介在した状態で皿
ばね76が配置されている。この皿ばね76は、中心側
端部が加圧力調整用のスペーサ88を介してナット44
のフランジ部64に支持されており、常にロータ74を
ステータ72へ向けて押圧している。このため、ロータ
74は常に所定の加圧力でステータ72に圧接されてい
る。
【0030】次に、本第1実施例の作用を説明する。上
記構成の電動アクチュエータ30を備えたディスクブレ
ーキ装置10では、ブレーキ作動が行われない常態時に
おいては、電動アクチュエータ30(超音波モータ7
0)は不作動であり、スクリュウシャフト46(推力セ
ンサ58)はプレッシャープレート22を非押圧状態で
ある。したがって、インナパッド14及びアウタパッド
16とディスクロータ18との間は各々間隙が形成され
ており、ディスクロータ18は拘束されない。
【0031】一方、ブレーキペダル(図示省略)が操作
されたブレーキ作動時には、超音波モータ70が作動さ
れる。すなわち、所定の電圧が印加されることによりス
テータ72に発生した進行波によってロータ74が回転
し、ロータ74と共にナット44が回転される。このナ
ット44の回転力は、ボールねじ48によってスクリュ
ウシャフト46へ伝達され、スクリュウシャフト46が
軸線方向に移動される。スクリュウシャフト46が軸線
方向に移動されると、プレート56及び推力センサ58
を介してプレッシャープレート22が押圧され、インナ
パッド14がディスクロータ18に圧接されて両者に摩
擦力が生じ、ディスクロータ18に制動トルクが作用す
る。さらに、スクリュウシャフト46の軸線方向移動と
同時に、キャリパハウジング12自体がディスクロータ
18から離間する方向へ移動され、爪部20がディスク
ロータ18の方向へ移動されてアウタパッド16を押圧
し、アウタパッド16がディスクロータ18に圧接され
て両者に摩擦力が生じ、ディスクロータ18に制動トル
クが作用する。
【0032】またさらに、スクリュウシャフト46が軸
線方向に移動してプレッシャープレート22を押圧する
際には、この押圧力が推力センサ58によって検出さ
れ、ブレーキ操作力に応じた押圧力(制動力)となるよ
うに超音波モータ70の駆動が制御される。超音波モー
タ70の駆動(回転数、トルク等)の制御には、印加電
圧、駆動周波数、位相(ステータ72に進行波を発生さ
せるために入力する2相以上の印加電圧の位相差)等が
用いられる。
【0033】ここで、本実施例に係る電動アクチュエー
タ30を備えたディスクブレーキ装置10では、スクリ
ュウシャフト46にインナパッド14からの反力(すな
わち、スラスト荷重)が作用すると、この反力はトルク
変換機構部42のナット44へ伝達される。さらに,ナ
ット44に作用した反力は、ハウジング32に設けられ
たスラストベアリング68を介して支持部66に伝達さ
れ、この反力によってハウジング32及びカバー34が
僅かではあるが変形する。
【0034】この場合、ハウジング32及びカバー34
が変形すると、ハウジング32の取付部78が反力方向
(プレート52の側)へ移動する。したがって、ステー
タ72もこれに伴って移動される。さらに、ハウジング
32及びカバー34が変形すると、ハウジング32の支
持部66もこれに伴って移動するため、ナット44も同
様に反力方向に移動される。したがって、ナット44に
連結されたロータ74も同様に反力方向に移動されると
共に、フランジ部64によってナット44に支持された
皿ばね76も同様に反力方向に移動される。
【0035】すなわち、スクリュウシャフト46に大き
な反力が作用してハウジング32及びカバー34が変形
しても、超音波モータ70のステータ72、ロータ7
4、及び皿ばね76の相対的な位置(寸法)関係は変化
することがなく、皿ばね76によるロータ74のステー
タ72への加圧力は一定に保たれる。したがって、超音
波モータ70のトルク等の特性が低下することがなく、
電動アクチュエータ30の出力特性は安定して維持され
る。
【0036】したがって、この電動アクチュエータ30
のスクリュウシャフト46によって押圧されて作動する
ディスクブレーキ装置10の性能も安定して維持され
る。
【0037】また、本実施例に係る電動アクチュエータ
30を備えたディスクブレーキ装置10において、ナッ
ト44の軸線方向一端面と、ナット44に作用するスラ
スト荷重をハウジング32の支持部66へ伝達するスラ
ストベアリング68との間に所定の隙間を設けた場合に
は、インナパッド14から反力が作用していない状態
(ブレーキ非作動)では加圧力が低く、反力が作用する
と前記隙間分だけ加圧力が増加(所定の加圧力)する。
このため、超音波モータ70の始動時(ロータ74の回
転時)に進行波が発生し易くなり、超音波モータ70
(すなわち、電動アクチュエータ30)の始動性が向上
し、また作動後は所定の性能が発揮できる。したがっ
て、ブレーキ操作に速やかに対応してブレーキ作動する
ことができる。
【0038】さらに、本実施例に係る電動アクチュエー
タ30を備えたディスクブレーキ装置10では、トルク
変換機構部42のナット44の回転力をスクリュウシャ
フト46の軸線方向移動力に変換するために、スクリュ
ウシャフト46に支持孔50を設けこの支持孔50内に
プレート52の支持シャフト54を入り込ませて、スク
リュウシャフト46を回転が阻止され軸線方向にのみス
ライド可能とした構成としている。すなわち、スクリュ
ウシャフト46の回転を阻止し軸線方向にのみスライド
可能とする機構をスクリュウシャフト46の軸心部分に
設けているため、余分なスペースが不要で、全体として
小型化することができる。
【0039】なお、本第1実施例においては、ディスク
ブレーキ装置10のキャリパハウジング12にボルト4
0によってプレート38が一体的に固定され、このプレ
ート38に電動アクチュエータ30のカバー34が固定
された構成としたが、これに限らず、図2に示すディス
クブレーキ装置90の如く、プレート38に相当する部
分をキャリパハウジング12と一体的に形成する構成と
してもよい。また、前記第1実施例においては、電動ア
クチュエータ30(トルク変換機構部42)の推力セン
サ58をプレッシャープレート22と分離独立して設け
た構成としたが、これに限らず、図2に示す電動アクチ
ュエータ92の推力センサ94の如く、プレッシャープ
レートを一体に備えた構成としてもよい。
【0040】さらに、前記第1実施例においては、ディ
スクブレーキ装置10は電動アクチュエータ30のみを
備える構成としたが、これに限らず、液圧式の作動部を
併設した構成としてもよい。図3にはこのような電動ア
クチュエータ30と液圧式の作動部を併設した構成のデ
ィスクブレーキ装置100が示されている。
【0041】ディスクブレーキ装置100では、キャリ
パハウジング12にシリンダ部102が設けられてい
る。シリンダ部102は、インナパッド14と電動アク
チュエータ30との間に位置しており、ピストン104
が配置されている。ピストン104は、シリンダ部10
2に収容されており、軸部106が耐圧シール材108
によって気密保持されている。このピストン104の軸
部106は、電動アクチュエータ30(トルク変換機構
部42)のスクリュウシャフト46(推力センサ58)
に対向している。
【0042】また、シリンダ部102の液室110は、
ホース等を介して図示しないブレーキマスタシリンダに
接続されている。
【0043】このディスクブレーキ装置100では、ブ
レーキ操作によって電動アクチュエータ30が作動し、
前記第1実施例と同様にスクリュウシャフト46の移動
によってピストン104が移動されてインナパッド14
を押圧し、インナパッド14がディスクロータ18に圧
接されて両者に摩擦力が生じ、ディスクロータ18に制
動トルクが作用する。さらに、ピストン104の移動と
同時に、キャリパハウジング12の爪部20がディスク
ロータ18の方向へ移動されてアウタパッド16を押圧
し、アウタパッド16がディスクロータ18に圧接され
て両者に摩擦力が生じ、ディスクロータ18に制動トル
クが作用する。さらに、このような電動アクチュエータ
30の作動とは独立して、ブレーキ操作によってシリン
ダ部102の液室110にブレーキオイルが送給される
ことにより、ピストン104が移動されて、ディスクロ
ータ18に制動トルクが作用する。
【0044】このように、ディスクブレーキ装置100
では、電動アクチュエータ30と液圧式の作動部を併設
した構成であるため、通常は何れか一方の機構を使用
し、何れか他方を緊急非常用として用いることができ
る。
【0045】なお、前述した各実施例においては、本発
明を所謂ピンスライド式(ピストンフローティング型)
でシングルシリンダ型のディスクブレーキ装置10、9
0、100等に適用した例を説明したが、本発明はこれ
に限らず、他の型式のものであっても適用することがで
きる。
【0046】
【発明の効果】以上説明した如く本発明は以下の効果を
有している。
【0047】請求項1記載の電動アクチュエータでは、
スクリュウシャフトに大きな反力が作用してハウジング
が変形しても、超音波モータのステータ、ロータ、及び
付勢部材の相対的な位置(寸法)関係は変化することが
なく、付勢部材によるロータのステータへの加圧力は一
定に保たれる。したがって、超音波モータのトルク等の
特性が低下することがなく、装置の出力特性を安定して
維持することができる。また、装置の重量が増加したり
体格が大型になることがない。
【0048】請求項2記載の電動アクチュエータでは、
電動アクチュエータ非作動時にはロータとステータ間の
加圧力が低く、作動時に所定の加圧力になるため、超音
波モータの始動時(ロータの回転時)に進行波が発生し
易くなり、始動性が向上する。
【0049】請求項3記載のディスクブレーキ装置で
は、スクリュウシャフトに大きな反力が作用してハウジ
ングが変形しても、超音波モータのステータ、ロータ、
及び付勢部材の相対的な位置(寸法)関係は変化するこ
とがなく、付勢部材によるロータのステータへの加圧力
は一定に保たれる。したがって、超音波モータのトルク
等の特性が低下することがなく、電動アクチュエータの
出力特性は安定して維持される。したがって、ディスク
ブレーキ装置の性能も安定して維持される。
【0050】また、超音波モータの始動性が向上するた
め、ブレーキ操作に速やかに対応してブレーキ作動する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電動アクチュエータ
及びディスクブレーキ装置の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る電動アクチュエータ
及びディスクブレーキ装置の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る電動アクチュエータ
及びディスクブレーキ装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ディスクブレーキ装置 12 キャリパハウジング 14 インナパッド(ブレーキパッド) 16 アウタパッド(ブレーキパッド) 18 ディスクロータ 30 電動アクチュエータ 32 ハウジング 34 カバー 42 トルク変換機構部 44 ナット 46 スクリュウシャフト 48 ボールねじ 64 フランジ部 66 支持部 68 スラストベアリング 70 超音波モータ 72 ステータ 74 ロータ 76 皿ばね(付勢部材) 78 取付部 90 ディスクブレーキ装置 92 電動アクチュエータ 100 ディスクブレーキ装置 102 シリンダ部 104 ピストン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 55/224 102 F16D 65/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに固定されたステータと、前
    記ステータに対向して配置されたロータと、前記ロータ
    を前記ステータに圧接させる付勢部材とから成る超音波
    モータと、 前記ロータが連結されたナットと、ボールねじによって
    前記ナットに組み合わされたスクリュウシャフトとから
    成るトルク変換機構部と、 により構成され、前記超音波モータのロータの回転力を
    前記トルク変換機構部によって前記スクリュウシャフト
    の軸線方向移動力に変換して出力する電動アクチュエー
    タにおいて、 前記トルク変換機構部のナットに当接して前記ナットの
    スラスト荷重を受ける支持部を、前記ナットの軸線方向
    端面に対向する前記ハウジングと前記ナットの軸線方向
    端面との間に設け、かつ、 前記超音波モータのロータ
    及び付勢部材を、前記ステータに対し前記ハウジングの
    支持部と反対側に設けると共に、前記付勢部材を前記ナ
    ットによって支持した、 ことを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記超音波モータの非作動状態におい
    て、前記ナットと前記ハウジングの支持部との間に所定
    の隙間を設けたことを特徴とする請求項1記載の電動ア
    クチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の電動アク
    チュエータを、ディスクロータに圧接されて制動力を発
    生させるブレーキパッドに対向して設け、前記スクリュ
    ウシャフトの軸線方向移動力によって前記ブレーキパッ
    ドを押圧することを特徴とするディスクブレーキ装置。
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