JP3401988B2 - 電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサの製造
方法に関し、特に大形の乾式アルミ電解コンデンサ等の
電解コンデンサの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】乾式アルミ電解コンデンサ等の電解コン
デンサは、アルミ箔等をエッチングしたエッチング箔を
所定の電圧で化成した陽極箔と、エッチング箔からなる
陰極箔とを電解紙を介して積層し巻回して形成したコン
デンサ素子を利用する。このコンデンサ素子の陽極箔
は、例えば、500〜1000mm巾のエッチング箔を化
成して化成膜を形成し、その後、焼成処理やリン酸処
理、再化成処理をし、所定の巾と長さに切断して形成す
る。そしてこの陽極箔には陽極用リードをコールドウェ
ルド等により接続し一端をコンデンサ素子の端面から引
き出している。陽極用リードは、短絡を防止するため
に、箔を陽極箔の化成電圧よりも高い電圧で化成処理
し、さらに焼成処理やリン酸処理等を行ない形成する。
また、陰極箔は、例えば500〜1000mm巾のプレー
ン箔をエッチング処理し、その後、数ボルトの電圧で化
成するか、あるいはリン酸処理等をして形成する。そし
てこの陰極箔には陰極用リードをコールドウェルド等に
より接続し、その一端を陽極用リードと同一方向にコン
デンサ素子の端面から引き出している。陰極用リード
は、箔を化成処理をしない状態のまま、あるいは数V程
度の低電圧で化成した後、加熱処理をして形成する。こ
れによって、電解コンデンサを使用中に、含浸した電解
液と反応する作用を抑制し、ガス発生を軽減している。
そしてコンデンサ素子は電解液を含浸した後、金属製ケ
ースに収納する。収納後、蓋をケースに取り付けて密閉
している。この蓋には端子を貫通して設け、陽極用リー
ド及び陰極用リードを端子に接続している。 【0003】なお、ケースに蓋を取り付けて密閉した
後、高温雰囲気中で電圧を印加して(以下エージング処
理という)陽極箔表面に形成した化成膜を修復するとと
もに、陽極箔の切断面に化成膜を形成する。 【0004】上記の構成からなる電解コンデンサは、例
えば高圧回路に使用する場合、2個を直列に接続して耐
圧を確保している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、2個を直列に
接続した場合、どちらか一方がコンデンサとしての機能
を失ない短絡状態になると、他方の正常な電解コンデン
サに定格電圧の1.5倍〜2倍の過電圧が印加される。
そのため正常な方の電解コンデンサも漏れ電流が増大
し、異常に発熱して耐圧が降下し、短絡不良となる。 【0006】ところで、陽極箔は、表面には化成処理に
より形成した化成膜を設けているため耐圧が高いが、切
断面にはエージング処理の際に化成膜が形成されている
だけであり、この部分の耐圧が低くなっている。そのた
め、短絡不良は、ほとんどこの切断面で起こり、短絡電
流が切断面に集中して爆発するという形態を採る。そし
てこの爆発の圧力により、短絡箇所が蓋側にある場合に
は蓋が飛び、また、ケースの底面側にある場合にはコン
デンサ素子全体が飛び出しかつ燃焼してしまうという欠
点がある。特に並列に接続している個数や電源のバック
パワーによっては火災を引起す欠点がある。 【0007】本発明の目的は、以上の欠点を改良し、陽
極箔の切断面での短絡不良を防止し、蓋やコンデンサ素
子が飛び燃焼するのを防止できる電解コンデンサの製造
方法を提供するものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、陽極箔と陰極箔とを電解紙を介して積
層し巻回してコンデンサ素子を形成する電解コンデンサ
の製造方法において、化成処理をしていない金属箔を陽
極箔の表面に接続することを特徴とする電解コンデンサ
の製造方法を提供するものである。 【0009】なお、金属箔はエッチング処理をしたもの
でもあるいはしないものでもどちらでもよい。しかし、
後者のエッチング処理をしないプレーンな箔の方が、火
花放電を発生し易く、そのため電解紙を炭化して陽極箔
と陰極箔とを短絡し易く、陽極箔の切断面での短絡を防
ぎ、蓋等が飛ぶのを防止する効果に優れ、価格が安いの
でより好ましい。また、前者のエッチング箔を用いる場
合にはさらにリン酸処理をする方が良く、金属箔の部分
で短絡し易くなる。 【0010】そして金属箔は陽極箔の幅方向の端よりも
中央部に接続した方が良く、より蓋等が飛ぶのを防止し
易い。 【0011】さらに、金属箔を陽極箔に接続するには、
金属箔をコールドウェルド等により陽極箔に溶接すれば
よい。そしてこの溶接処理は、金属箔のみでもよいが、
陽極箔に接続する陽極用のリード線と重ねて行ってもよ
く、全体的に製造工程が簡略化できてより好ましい。 【0012】 【作用】陽極箔に接続した未化成の金属箔の表面及び陽
極箔の切断面には、両者ともエージング処理の際に化成
膜が形成される。このエージング処理時の電圧は、最大
で、一般的に陽極箔の化成電圧の80〜95%程度であ
る。すなわち、エージング処理の際に形成される化成膜
は陽極箔の化成時に形成される化成膜よりも絶縁性が低
く、電流が流れ易くなっている。特に、未化成の金属箔
は、陽極箔の表面に接続してあるため、陽極箔の切断面
に比べてコンデンサ素子の中央部に位置し、より高温状
態に加熱されている。そのため、陽極箔の切断面よりも
未化成の金属箔の方により電流が集中して流れる。電流
が集中して流れると、金属箔に接触している部分の電解
紙が炭化する。これにより炭化した部分の電解紙が導電
性となり、そのため、陽極箔と陰極箔とが短絡する。こ
の短絡により、大電流が流れ、短絡筒所で爆発を生じ
る。しかし、短絡箇所がコンデンサ素子の内部であるた
め、爆発による爆風は蓋やケースの底に至るまでに弱く
なる。それ故、蓋やコンデンサ素子が飛ぶのを防止でき
る。 【0013】 【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、実施例は定格400V、5600μFの電解コン
デンサを製造する場合について説明する。先ず、陽極箔
は厚さ100μmのアルミ箔を処理して製造する。すな
わち、このアルミ箔を直流エッチング法によって粗面化
する。粗面化後、純水中でボイルする。ボイル後、ホウ
酸の化成液中において、600Vの化成電圧をかけて化
成し、化成膜を形成する。化成処理後、安定化するため
に、リン酸処理をし、ついで温度550℃で焼成処理を
する。焼成処理後、巻取り時に巾120mm、長さ800
0mmの大きさに切断する。 【0014】また、陽極用リードには厚さ150μm、
巾10mm、長さ160mmのアルミ箔を用いる。このアル
ミ箔は、化成電圧700Vで化成して化成膜を形成し、
化成後に温度65℃、1.6Nのリン酸溶液中に3分間
浸漬し、ついで温度550℃で5分間加熱して焼成処理
をし、その後再化成処理して化成膜を修復している。そ
してこの陽極用リードの100mmの長さの部分を陽極箔
に2000mmおきに4枚、コールドウェルドにより溶接
する。 【0015】さらに未化成の金属箔としては、厚さ70
μm、巾30mm、長さ30mmの純度99.99%のアル
ミ箔を用いる。そして図1に示す通り、この金属箔1
を、陽極箔2の巻始め側に陽極用リード3を溶接する際
に、陽極箔2のその溶接位置に陽極用リード3の内側に
して重ねて、陽極用リード3と一緒にコールドウェルド
等により溶接する。 【0016】陰極箔は、厚さ20μmのアルミ箔を粗面
化し、その後、リン酸処理をする。リン酸処理後、巻取
り時に巾120mm、長さ8300mmの大きさに切断す
る。 【0017】陰極用リードは、未処理の厚さ150μ
m、巾10mm、長さ160mmのアルミ箔を用いる。そし
てこの陰極用リードを陰極箔に2000mm間隔で4枚を
コールドウェルドにより溶接する。 【0018】電解紙としては厚さ90μmのクラフト紙
を用いる。そしてこの電解紙を介して陽極箔と陰極箔と
を積層して巻回し、コンデンサ素子を形成する。コンデ
ンサ素子を形成後、有機酸系の電解液を含浸する。電解
液を含浸後、図2に示す通り、コンデンサ素子4から引
き出した陽極用リード3及び陰極用リード5を、各々蓋
6に貫通して設けた陽極端子7及び陰極端子8に接続す
る。接続後、予じめ硬化前の固定剤9を底の方に充填し
たケース10にコンデンサ素子4を収納する。収納後、
固定剤9を硬化するとともに、蓋6をケース10の端に
取り付けて、ケース10を密閉する。なお、蓋6には防
爆弁11が取り付けられている。ケース10を密閉後、
温度85℃の雰囲気中に放置して500Vの電圧を加え
てエージング処理をする。この電圧値は、陽極箔2の化
成電圧の83%の大きさに相当する。エージング処理
後、ケース10に絶縁性のチューブ12を被覆する。 【0019】次に、上記の実施例の方法によって製造し
た電解コンデンサ13について、従来の方法によって製
造したものとともに、予じめ450Vの電圧を印加し、
この状態にさらに650Vの過電圧をかけた場合の短絡
不良を測定した。 【0020】なお、従来の製造方法は、陽極箔に化成処
理をしない金属箔を接続しないこと以外は、前記実施例
と同一とする。また、試料数は、実施例及び従来例とも
各々10個とする。 【0021】各試料に過電圧をかけた結果、実施例は、
10個とも金属箔の部分で短絡しそして陽極箔の切断面
に接触している電解紙が炭化していたが比較的軽度であ
り、外観的に著しい変形が見られなかった。これに対し
て、従来例は、8個が陽極箔の切断面の箇所で短絡して
いて、5個が蓋が割れたりコンデンサ素子が飛び出し、
燃焼した。 【0022】なお、図3に示す通り、未化成の金属箔1
4は、陽極用リード15とは無関係に、陽極箔16の巻
始め等の箇所に溶接してもよい。 【0023】 【発明の効果】以上の通り、本発明の製造方法によれ
ば、陽極箔の表面に化成処理をしていない金属箔を接続
しているため、過電圧がかかった場合にこの金属箔の箇
所で短絡し易く、蓋が割れたり飛んだりし、燃焼する不
良を防止できる電解コンデンサが得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例の陽極箔に金属箔と陽極用リー
ドとを接続した平面図を示す。 【図2】本発明の実施例の方法により製造した電解コン
デンサの断面図を示す。 【図3】本発明の他の実施例の陽極箔に金属箔と陽極用
リードとを接続した平面図を示す。 【符号の説明】 1,14…金属箔、 2,16…陽極箔、 3,15…
陽極用リード、4…コンデンサ素子、 13…電解コン
デンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−48614(JP,A) 特開 平4−233714(JP,A) 実開 昭58−118730(JP,U) 実開 平6−77225(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/055 H01G 9/12

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 陽極箔と陰極箔とを電解紙を介して積層
    し巻回してコンデンサ素子を形成する電解コンデンサの
    製造方法において、化成処理をしていない金属箔を陽極
    箔の表面に接続することを特徴とする電解コンデンサの
    製造方法。
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