JP3400862B2 - 防振ゴム - Google Patents
防振ゴムInfo
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Description
防振特性を発現するクロロプレン系重合体からなる防振
ゴムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、自動車、産業機械等の振動や
騒音を防止するために防振ゴムが使用されている。この
防振ゴムに使用されるゴム材料としては動倍率が比較的
小さい天然ゴムの使用が一般的である。しかし、近年の
自動車産業における省エネルギー化、高性能化、コンパ
クト化などの要求からエンジンルームの温度が従来に比
べて上昇しているため、天然ゴムでの対応が難しくなっ
てきており、耐熱性及び他の物性バランスに優れたクロ
ロプレンゴムが注目されるようになってきた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クロロ
プレンゴムは、硬度の高い材料の場合、天然ゴムと比較
して防振性に劣る問題点を有しているため、その用途が
限定されていた。そこで本発明者らは、かかる問題点を
解決することを目的として種々検討の結果、本発明に到
達した。 【0004】 【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、数平
均分子量が30万以上のクロロプレン系重合体(但し、
数平均分子量が2万以下のクロロプレン系重合体を混合
していない)を加硫して得られる防振ゴムに関する。 【0005】本発明のクロロプレン系重合体とは、クロ
ロプレンの単独重合体またはクロロプレン及びクロロプ
レンと共重合可能な他の単量体との共重合体である。 【0006】本発明のクロロプレンと共重合可能な他の
単量体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブ
タジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエ
ン、イソプレン、硫黄、スチレン、アクリロニトリル、
アクリル酸及びそのエステル類、メタクリル酸及びその
エステル類等が例示でき、必要に応じてこれらの2種以
上を用いてもよい。 【0007】本発明におけるクロロプレン、またはクロ
ロプレン及クロロプレンと共重合し得る他の単量体との
混合物の重合は、公知の如何なる方法によることもでき
るが、水性乳化液中でラジカル重合させる方法が最も一
般的であり、好適である。 【0008】水性乳化重合を行うばあいの乳化剤として
は特に制限は無く、一般にクロロプレンの乳化重合に使
用される乳化剤、例えばロジン酸塩、脂肪酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン系乳化剤、あるい
はアルキルポリエチレングリコール、ポリビニルアルコ
ール等のノニオン系乳化剤、更に4級アンモニウム塩等
のカチオン系乳化剤等が使用できるが、ロジン酸塩、脂
肪酸塩等のアニオン系乳化剤が好ましい。 【0009】本発明においては、重合温度についても特
に制限は無いが、0℃より低い温度では水の凝固が問題
となり、55℃より高い温度ではクロロプレン蒸気圧と
の関係から加圧設備が必要になってくる問題がある。 【0010】本発明においては、クロロプレン系重合体
の数平均分子量を30万以上に調節する必要があり分子
量の調節には連鎖移動剤を用いるが、連鎖移動剤として
は特に制限はなく、一般に知られている連鎖移動剤、例
えば、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン
類、ジエチルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲ
ンジスルフィド類、ヨードホルム等のハロゲン化炭化水
素類が使用できる。 【0011】重合開始剤としては、通常のクロロプレン
の乳化重合で用いられている有機または無機の過酸化
物、例えば、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム等が挙げられる。また、反応の制御や重
合を完全に行う目的でレドックス系のラジカル発生剤を
用いることもできる。例えば、有機または無機の過酸化
物を適当量の還元剤とともに加えることにより開始さ
れ、続行される。適当な酸化還元剤の例としては、過硫
酸カリウムと亜硫酸カリウム、クメンヒドロキシパーオ
キサイドと酸性亜硫酸ナトリウムの組合せ等が挙げられ
る。 【0012】重合が所定重合率に到達した時点で重合停
止剤を乳化液中に添加して重合を停止させる。重合停止
剤としては、通常用いられる停止剤、例えば、フェノチ
アジン、テトラエチルチウラムジスルフィド等が挙げら
れる。 【0013】このようにして得られた数平均分子量30
万以上のクロロプレン系重合体に、充填剤、補強剤、可
塑剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤、受酸剤、加硫
剤、加硫促進剤等のゴム薬品を加え、混練し、加硫する
ことにより動倍率の低い防振特性に優れた防振ゴムが得
られる。 【0014】 【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明す
る。なお、文中の部及び%は、それぞれ重量部及び重量
%を意味する。 【0015】実施例1 3リットルのガラスコルベン中、窒素気流下で、水10
0部、乳化剤として不均化ロジン酸5部、水酸化カリウ
ム1部、分散剤としてホルムアルデヒドナフタリンスル
ホン酸縮合物のナトリウム塩0.8部を仕込み、溶解
後、攪拌しながらクロロプレン単量体100部およびn
−ドデシルメルカプタン0.05部の混合物を加えた。
重合温度35℃で、ラジカル重合開始剤として過硫酸カ
リウムを用いて重合し、重合率が60%に達したとき、
ターシャリブチルカテコールとチオジフェニルアミンの
乳濁液を加えて重合を停止した。次いで、常法のスチー
ムストリッピング法により未反応単量体を除去し、得ら
れたラテックスから常法の凍結凝固乾燥法によりクロロ
プレン重合体を得た。該クロロプレン重合体の数平均分
子量は、テトラヒドロフランを溶媒としてゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算で
求めた。 【0016】得られたクロロプレン重合体は、表1に示
す配合処方により加硫物とし、物性試験及び防振特性の
試験を行った。物性試験はJIS K6301に準拠
し、また、防振特性の評価はJIS K6386に従っ
て求めた静的せん断弾性率(Gs)と周波数100H
z、振幅0.1%の振動を与えた時の貯蔵弾性率
(E’)から求められる動倍率(E’/3Gs)によっ
て行った。なお、貯蔵弾性率の測定にはオリエンテック
社製レオバイブロンDDV−25FPを使用した。 【0017】実施例2 連鎖移動剤をn−ドデシルメルカプタンのかわりにn−
オクチルメルカプタンとした他は、実施例1と同様の方
法で試験を行った。 【0018】比較例1 連鎖移動剤のn−ドデシルメルカプタンの使用量を0.
25部とした以外は実施例1と同様に試験を行った。以
上の実施例1〜2及び比較例1の結果を表2に示した。 【0019】 【表1】【0020】 【表2】 【0021】 【発明の効果】以上の通り、本発明のクロロプレン系重
合体を加硫して得られた防振ゴムは、動倍率が低く防振
性能に優れている。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 数平均分子量が30万以上のクロロプレ
ン系重合体(但し、数平均分子量が2万以下のクロロプ
レン系重合体を混合していない)を加硫して得られる動
倍率が1.31以下の防振ゴム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14490994A JP3400862B2 (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 防振ゴム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14490994A JP3400862B2 (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 防振ゴム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH083367A JPH083367A (ja) | 1996-01-09 |
JP3400862B2 true JP3400862B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=15373108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14490994A Expired - Fee Related JP3400862B2 (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 防振ゴム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3400862B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009197127A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Denki Kagaku Kogyo Kk | クロロプレンゴム組成物及び該クロロプレン組成物からなるクロロプレンゴム成形体。 |
-
1994
- 1994-06-27 JP JP14490994A patent/JP3400862B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH083367A (ja) | 1996-01-09 |
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