JP3399851B2 - 管壁スケール除去装置 - Google Patents

管壁スケール除去装置

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JP3399851B2 JP26762698A JP26762698A JP3399851B2 JP 3399851 B2 JP3399851 B2 JP 3399851B2 JP 26762698 A JP26762698 A JP 26762698A JP 26762698 A JP26762698 A JP 26762698A JP 3399851 B2 JP3399851 B2 JP 3399851B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管体の外面に付着
したスケールを除去する管壁スケール除去装置に関し、
更に詳細には、管体の外表面に付着したスケールを機械
的に効率良く除去する、例えば加熱炉の加熱管のスケー
ル除去に最適な、管壁スケール除去装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】原油常圧蒸留装置等の蒸留装置では、原
料油を加熱炉で加熱し、加熱した原料油を蒸留塔に導入
して、蒸留している。加熱炉では、燃焼バーナで重油等
の燃料を燃焼させ、その燃焼熱で加熱管内を流れる原料
油を加熱している。加熱炉の形式には、種々あるもの
の、例えば直立円筒型加熱炉、又は直立箱型加熱炉で
は、長さ10〜15mの加熱管が、多数本、例えば12
0〜160本、円筒型又は箱型の燃焼室の内側壁に沿っ
て垂直方向に延在している。それら多数本の加熱管の群
の中央部には、燃焼バーナが、加熱管に平行に、即ち垂
直方向に火炎を出すように設置されている。
【0003】重油等の重質油燃料を燃料として長期間に
わたり加熱炉を運転していると、燃焼バーナで燃料を燃
焼させた際に発生する煤塵が、加熱管の外表面に付着、
堆積し、スケールを形成する。付着したスケールは、熱
伝導が極めて悪いために、加熱管の総括的伝熱係数を小
さくして、燃焼バーナから加熱管内を流れる原料油への
熱の伝達効率を低下させる。このため、加熱炉で原料油
を所定温度に昇温することができなくなる。
【0004】従来は、スケールが付着して熱の伝達効率
が低下すると、燃焼バーナに供給する燃料の流量を増や
して、より多い量の燃料を燃焼バーナで燃焼させ、加熱
炉の燃焼室の温度を上昇させることにより、原料油を所
定温度に昇温していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、加熱管にス
ケールが付着した場合に上述のように対処するのでは、
燃料効率が低下し、経済的でないばかりでなく、加熱管
を局部に加熱して、加熱管の温度を加熱管の耐熱温度以
上にするおそれがある。加熱管の温度が耐熱温度以上に
なると、加熱管の寿命が短くなったり、極端な場合に
は、加熱管が局部的に溶融損傷することもある。そこ
で、従来は、定期的に加熱炉の運転を停止して、加熱室
内に作業足場を組み、人が、その作業足場に乗って、ブ
ラシ等で加熱管の外表面を擦り、外表面に付着したスケ
ールを除去するというような人海戦術的除去手法を取っ
ていた。しかし、このようなケールの除去作業は、多数
の人手と長時間を要してコストが嵩み、しかも高所作業
であるために危険であり、更にはブラシで掻き落とした
スケールが浮遊する加熱室内で長時間にわたり作業する
ことは、環境衛生上も好ましくはない。以上、加熱管を
例にして説明したが、加熱管に限らず、一般の管体の外
表面に付着したスケールの除去にも、同じような問題が
あった。
【0006】そこで、本発明の目的は、加熱管等の管体
の外表面に付着したスケールを機械的に除去する管壁ス
ケール除去装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る縦管の管壁スケール除去装置は、管体
の外面に付着したスケールを除去する管壁スケール除去
装置であって、管体の外周を取り囲む筒体として形成さ
れ、かつ、管体に随時定着し、次いで管体に沿って移動
自在な第1の筒体と、管体の外周を取り囲む筒体として
形成され、接近・離間用アクチュエータの伸縮自在なロ
ッドを介して第1の筒体に接近、離間自在に連結され、
かつ、管体に随時定着し、次いで管体に沿って移動自在
な第2の筒体とを備え、第1の筒体及び第2の筒体は、
それぞれ、筒体本体と、筒体本体に取り付けられ、筒体
本体からロッドを内方に突出させて管体を押圧すること
により、筒体を管体に定着させる定着用アクチュエータ
と、スケール除去刃を内側に有し、管体を取り囲む環状
板からなるスクレーパと、スクレーパを内方に押圧する
スクレーパ押圧用アクチュエータとを有し、第1及び第
2の筒体を含む管壁スケール除去装置全体が筒体の長手
方向に沿ってほぼ対称に2分割されて2個の分割体とし
て構成され、2個の分割体の第1及び第2の筒体は、一
方の分割線に沿ってヒンジ継ぎ手で結合され、他方の分
割線に沿って連結、解離自在に連結されていることを特
徴としている。
【0008】本発明の管壁スケール除去装置は、好適に
は、管壁スケール除去装置は、第2の筒体を管体に定着
させた状態で、第1の筒体の定着用アクチュエータの押
圧動作を解除して第1の筒体を管体から解離し、接近・
離間用アクチュエータを駆動して第1の筒体を第2の筒
体から離間させつつ第1の筒体のスクレーパで管体のス
ケールを除去し、次いで、第1の筒体を管体に定着させ
た状態で、第2の筒体の定着用アクチュエータの押圧動
作を解除して、第2の筒体を管体から解離し、接近・離
間用アクチュエータを駆動して第2の筒体を第1の筒体
に接近させつつ第2の筒体のスクレーパで管体のスケー
ルを除去する操作を繰り返して、管体のスケールを除去
する。
【0009】本発明の管壁スケール除去装置は、管体の
敷設方向に制約なく適用でき、管体が横方向に延在する
横管でも、縦方向に延在する縦管でも、また、斜めの傾
斜方向に延在する傾斜管でも良い。
【0010】管体の間隔が広い場合に使用する、管壁ス
ケール除去装置として、第1の筒体が、スクレーパに代
えて、管体の外表面に付着したスケールを除去するバイ
トと、管体を取り巻き、バイトを内方に向けて固定し、
管体の周りを回転する環状の大歯車と、大歯車を回転さ
せる駆動用ピニオン歯車を有する回転機構とを備え、バ
イトを管体の周方向に回転させて管体のスケールを除去
するようにしても良い。
【0011】本発明の好適な実施態様では、第1の筒体
と第2の筒体の双方の接近又は離間を管体に沿って案内
するリニアガイドが、第1の筒体と第2の筒体との間に
設けてある。これにより、第1の筒体が第2の筒体に対
して、又は第2の筒体が第1の筒体に対して、捩れるよ
うことなく管体に沿って直線状に移動することができ
る。
【0012】本発明の更に好適な実施態様では、第1の
筒体及び第2の筒体には、スクレーパ又はバイトで掻き
落としたスケールを吸引する吸引装置が接続されてい
る。これにより、本発明の管壁スケール除去装置を使っ
て管体のスケールを除去する際、作業場所の煤塵密度が
大幅に低減される。
【0013】本発明の好適な実施態様では、第1の筒体
及び第2の筒体の移動及びスケール除去操作を自動的に
行う流体圧機構及び流体圧機構の制御装置が設けてあ
る。これにより、本発明に係る管壁スケール除去装置を
運転して、自動的に管体のスケールを除去することが出
来る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る管壁スケール除去装置の
実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の管壁ス
ケール除去装置の構成を示す全体外観図、図2は上部筒
体及び下部筒体の構成を示す部分断面図である。本実施
形態例の管壁スケール除去装置10は、直立円筒型加熱
炉の加熱管に付着したスケールを除去するスクレーパ型
管壁スケール除去装置であって、図1に示すように、上
部筒体12と、上部筒体12に接近、離間自在に連結さ
れた下部筒体14とを備えている。上部筒体12は、加
熱管Pの外周を取り囲み、加熱管Pに沿って延在する筒
体として形成されていて、加熱管Pに随時定着し、次い
で加熱管Pに沿って移動自在である。また、下部筒体1
4は、加熱管Pの外周を取り囲む、上部筒体12と同じ
構成を備えた筒体として形成されていて、加熱管Pに随
時定着し、次いで管体に沿って移動自在である。
【0015】上部筒体12と下部筒体14とは、接近・
離間用アクチュエータ16を介して相互に連結されてい
る。上部筒体12及び下部筒体14とは、接近・離間用
アクチュエータ16のロッド16aを自在に伸縮させる
ことにより、自在に相互に接近、離間する。接近・離間
用アクチュエータ16A、Bは、上部筒体12及び下部
筒体14の周りに180°離れて2個設けてあり、各接
近・離間用アクチュエータ16のシリンダ16a及びロ
ッド16bは、それぞれ、継ぎ手16c、16dにより
回動自在に上部筒体12の下部フランジ24及び下部筒
体14の上部フランジ22に取り付けてある。接近・離
間用アクチュエータ16には、制御性及び操作性の点か
ら空気圧アクチュエータが使用されている。接近・離間
用アクチュエータ16のロッド16aを伸縮させること
により、上部筒体12と下部筒体14とは、相互に、接
近、離間自在であって、後述するように、上部筒体12
を加熱管Pに定着させた状態で、下部筒体14を上部筒
体12に接近させることにより、下部筒体14は加熱管
Pに沿って移動する。また、下部筒体14を加熱管Pに
定着させた状態で、上部筒体12を下部筒体14から離
間させることにより、上部筒体12は加熱管Pに沿って
移動する。
【0016】上部筒体12及び下部筒体14は、同じ構
成を備え、それぞれ、図2に示すように、筒体本体を構
成する正六角筒体20と、正六角筒体20の上下に取り
付けられた円環状のフランジ22、24とから構成され
ている。フランジ22、24の内周面には、それぞれ、
小径部が設けてあって、小径部の周方向に凹部と凸部が
交互に形成されている。例えば、フランジ22の小径部
22cには、図2に示すように、凹部22aと凸部22
bとが交互に設けてある。これにより、フランジ22と
加熱管Pとの摺動性を高め、上部筒体12及び下部筒体
14が平滑に加熱管Pに沿って移動できるようになって
いる。以下、上部筒体12を例にして、上部筒体12及
び下部筒体14の構成を更に詳細に説明する。
【0017】上部筒体12は、加熱管Pを押圧する定着
用アクチュエータ26と、加熱管Pに付着したスケール
を除去するために、上部筒体12の上部及び下部にそれ
ぞれ設けられたスクレーパ28と、スクレーパ28を押
圧するスクレーパ押圧用アクチュエータ30と、吸引装
置(図示せず)に接続されている吸引ポート38を備え
ている。
【0018】定着用アクチュエータ26は、図2及び図
3に示すように、正六角筒体20の一つのの筒面20a
に取り付けられ、筒面20aから突出、後退自在なロッ
ド26aを備え、ロッド26aを内方に突出させて加熱
管Pを押圧して上部筒体12をに定着させる。定着用ア
クチュエータ26は、制御性及び操作性の点から空気圧
アクチュエータが好ましく、例えば、シーケーディ
(株)から販売されている商品名スーパーコンパクトア
クチュエータSSDシリーズを使用することができる。
【0019】スクレーパ28は、加熱管Pの管壁に付着
したスケールを除去するスケール除去刃28aを内側に
有し、加熱管Pを取り囲む環状板として形成され、上部
筒体12の移動につれてスケール除去刃28aで加熱管
Pの外表面を擦ってスケールを除去する。スクレーパ2
8として、例えば、硬度HB が170程度の市販のステ
ンレス鋼製のプレーン形メタルガスケットを使用すると
良い。スクレーパ28は、上部筒体12の上部と下部に
それぞれ設けてある。スクレーパ28は、正六角筒体2
0内周に沿って等間隔でスクレーパ28の上下に設けら
れたスクレーパ保持部材32によって保持されている。
また、スクレーパ28のセットを容易にするために、ス
クレーパ28の周囲には、等間隔で正六角筒体20を貫
通するセットスクリュウ36が取り付けられ、セットス
クリュウ36を突出させたり、後退させたりすることに
より、スクレーパ28を所定の位置に位置決めすること
ができる。
【0020】スクレーパ押圧用アクチュエータ30は、
各スクレーパ28に対して、正六角筒体20の二つ筒面
20b、20cを跨ぐようにして上部筒体12の周りに
180°離れて設けられた2個の支持台34上にそれぞ
れ取り付けられている。スクレーパ押圧用アクチュエー
タ30は、正六角筒体20の筒面から突出、後退自在な
ロッド30aを備え、ロッド30aを内方に突出させて
スクレーパ28の外側を押圧することにより、スケール
除去刃28aを加熱管Pの外表面に強く接触させてい
る。スクレーパ押圧用アクチュエータ30として、制御
性及び操作性の点から空気圧アクチュエータが好まし
く、例えばシーケーディ(株)から販売されている商品
名偏平アクチュエータ・コンパクト・デミのモデルFC
S単動押し出し形のアクチュエータを使用することがで
きる。
【0021】吸引ポート38を外部の吸引装置にダクト
ホースで接続することにより、上部筒体12のスクレー
パ28で除去した加熱管P付着スケールを外部に吸引排
出することができる。
【0022】管壁スケール除去装置10は、図4に示す
ように、上部筒体12及び下部筒体14を含め全体が上
部筒体12から下部筒体14に向かう分割線10a(図
2参照)に沿って、定着用アクチュエータ26を除いて
ほぼ対称な2個の分割体10A、Bとして構成されてい
る。2個の分割体10A、Bは、上部筒体12及び下部
筒体14の分割線10aの一方に沿って設けられたヒン
ジ継ぎ手40によって回転自在にヒンジ結合され、ヒン
ジ継ぎ手40を中心にして相互に接近して一体化した
り、或いは相互に解離することができる。また、2個の
分割体10A、Bは、上部筒体12のフランジ22、2
4及び下部筒体14のフランジ22、24で、クランプ
継ぎ手42によってクランプ結合されて、一体的な管壁
スケール除去装置10を構成している。クランプ継ぎ手
42は、引きクランプ42aと、引きクランプ42aを
掛止する二股状のクランプ止め42bとから構成されて
いる。クランプ継ぎ手に代えて、ボルト止めでも良い。
【0023】また、管壁スケール除去装置10の上部筒
体12及び下部筒体14にそれぞれ設けられた定着用ア
クチュエータ26及びスクレーパ押圧用アクチュエータ
30は、リレーを使った既知の構成の制御装置(図示せ
ず)による空気圧制御により、シーケンス・コントロー
ルがされている。また、接近・離間用アクチュエータ1
6は、リミットスイッチを備え、リレーを使った既知の
構成の制御装置(図示せず)による空気圧制御により、
シーケンス・コントロールがされている。尚、リレー回
路をバイパスすることにより、マニアル操作を行うこと
もできる。
【0024】以下に、本実施形態例の管壁スケール除去
装置10を使って加熱炉の加熱管に付着したスケールの
除去方法を説明する。先ず、管壁スケール除去装置10
のクランプ42を解除して、2個の分割体10A、10
Bの状態で加熱管Pに沿わせ、クランプ42を締着して
管壁スケール除去装置10を加熱管Pに装着し、制御装
置の電源をオンして、各アクチュエータをスタンバイ
(待機状態)にする。
【0025】加熱管Pに沿って管壁スケール除去装置1
0を上方に移動させつつ加熱管Pのスケールを除去する
場合には、下部筒体14を加熱管Pに定着させた状態で
上部筒体12の定着用アクチュエータ26の押圧動作を
解除して、上部筒体12を加熱管Pから解離し、接近・
離間用アクチュエータ16を駆動して上部筒体12を上
方に移動させつつスクレーパ28で加熱管Pのスケール
を除去する。次いで、上部筒体12を加熱管Pに定着さ
せた状態で下部筒体14の定着用アクチュエータ26の
押圧動作を解除して、下部筒体14を加熱管Pから解離
し、接近・離間用アクチュエータ16を駆動して下部筒
体14を上方に移動させつつスクレーパ28で加熱管P
のスケールを除去する操作を繰り返す。
【0026】加熱管Pに沿って管壁スケール除去装置1
0を下方に移動させつつ加熱管Pのスケールを除去する
場合には、上部筒体12を加熱管Pに定着させた状態で
下部筒体14の定着用アクチュエータ26の押圧動作を
解除して、下部筒体14を加熱管Pから解離し、接近・
離間用アクチュエータ16を駆動して下部筒体14を下
方に移動させつつスクレーパ28で加熱管Pのスケール
を除去する。次いで、下部筒体14を加熱管Pに定着さ
せた状態で上部筒体12の定着用アクチュエータ26の
押圧動作を解除して、上部筒体12を加熱管Pから解離
し、接近・離間用アクチュエータ16を駆動して上部筒
体12を下方に移動させつつスクレーパ28で加熱管P
のスケールを除去する操作を繰り返す。
【0027】実施形態例2 本実施形態例は、本発明に係る管壁スケール除去装置の
実施形態の別の例であって、図5は本実施形態例の管壁
スケール除去装置の構成を示す全体外観図、及び図6は
上部筒体の構成を示す斜視図である。本実施形態例の管
壁スケール除去装置50は、直立円筒型加熱炉の加熱管
に付着したスケールを除去する、バイト型管壁スケール
除去装置の別の例であって、基本的には、図5に示すよ
うに、昇降案内装置18を備えていること及び上部筒体
52の構成を除いて、実施形態例1の管壁スケール除去
装置10と同じ構成を備えている。
【0028】上部筒体52は、加熱管のスケールを除去
する治具として、実施形態例1のスクレーパ28に代え
てバイト54を備えていて、図6に示すように、実施形
態例1の上部筒体12と同様に、上下にフランジ22、
24を有する正六角筒体20と、定着用アクチュエータ
26と、バイト54を備えたリング状の大歯車56と、
大歯車56を駆動するピニオン歯車58と、ピニオン歯
車58を回転駆動するエアモータ60とを備えている。
【0029】大歯車56は、図7に示すように、外側に
歯車歯62を備え、内側は交互に凸部と凹部が設けてあ
る。大歯車56の歯車歯62がピニオン歯車58と噛み
合い、ピニオン歯車58の回転により大歯車56が回転
する。バイト54は、図6及び図7に示すように、バイ
トチップ(刃先)54aを内方に向けてほぼ等間隔で大
歯車56上に取り付けてある。バイト54は、図8に示
すように、バイト本体54bと、バイトチップ54aを
先端に、中央に突起部54cを有し、バイト本体54b
内に収容されて摺動自在に進退するスライド部54dと
から構成されている。バイト本体54bが大歯車56上
に固定され、スライド部54dは、コイルバネ64によ
り付勢されてバイトチップ54aを加熱管に強く接触し
ている。また、大歯車56上には、図9に示すように、
カバー66が設けてあって、バイト54で研削したスケ
ールが飛散しないようになっている。
【0030】上部筒体52は、実施形態例1の上部筒体
12と同様に筒体の長手方向に分割線52aに沿って、
定着用アクチュエータ26を除いてほぼ対称な2個の上
部分割筒体52A、Bとして構成されている。2個の上
部分割筒体52A、Bは、実施形態例1の上部筒体12
と同様に、分割線52aの一方に沿って設けられたヒン
ジ継ぎ手(図示せず)と他方の分割線52a(図示せ
ず)でボルト/ナット結合による結合により、筒体とし
て一体化される。
【0031】また、上部筒体52及び下部筒体14の移
動を案内するために、上部筒体52と下部筒体14との
間には、2本のリニアガイド18が、昇降案内装置とし
て、上部筒体52及び下部筒体14の周りに180°離
れて2個設けてある。リニアガイド18は、直線状に延
びるリニアガイド本体18aと、リニアガイド本体18
aに沿って摺動する2個のリニアベアリング18bとか
ら構成されている。リニアベアリング18bは、それぞ
れ、上部筒体52及び下部筒体14に取り付けてある。
リニアガイド18として、リニアガイド本体18a及び
リニアベアリング18bには、例えばオザック精工
(株)から販売されている商品名リニアシャフト及びリ
ニアベアリングをそれぞれ使用することができる。これ
により、上部筒体52及び下部筒体14は、接近・離間
用アクチュエータ16による駆動により、相互に相対的
位置が捩れることなく加熱管Pに沿って直線状で移動す
ることができる。
【0032】実施形態例2の管壁スケール除去装置50
の使用方法は、上部筒体52を上方に移動させつつ、エ
アモータ60に空気を送って回転させ、ピニオン歯車5
8及び大歯車56の回転を介してバイト54を加熱管の
管面の周方向に移動させ、それにより加熱管の付着スケ
ールを除去することを除いて、実施形態例1の管壁スケ
ール除去装置10と同様に操作する。
【0033】上述の実施形態例1及び2では、縦方向の
加熱管を例にして説明したが、横方向に延びる加熱管で
あっても、同様に、本発明に係る管壁スケール除去装置
は、適用できる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、管体に随時定着し、次
いで管体に沿って移動自在な、管体の外周を取り囲む筒
体として形成された第1の筒体と、管体に随時定着し、
次いで管体に沿って移動自在な、管体の外周を取り囲む
筒体として形成され、かつ、伸縮自在なロッドを有する
接近・離間用アクチュエータを介して第1の筒体に対し
て接近、離間自在に第1の筒体に連結された第2の筒体
とを備え、第1及び第2の筒体にスクレーパ又はバイト
を設けることにより、管体の付着スケールを機械的にか
つ自動的に除去することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の管壁スケール除去装置の構成を
示す全体外観図である。
【図2】上部筒体及び下部筒体の構成を示す部分断面図
である。
【図3】図2に示す上部筒体の矢視I−Iの横断面図で
ある。
【図4】実施形態例1の管壁スケール除去装置を縦に2
分割した状態を示す斜視図である。
【図5】実施形態例2の管壁スケール除去装置の構成を
示す全体外観図である。
【図6】実施形態例2の管壁スケール除去装置に設けた
上部筒体の構成を示す斜視図である。
【図7】バイトの取り付け方法を説明する大歯車の平面
図である。
【図8】バイトの構成を示す模式図である。
【図9】大歯車上に設けられたカバーを説明する図であ
る。
【符号の説明】
10 実施形態例1の管壁スケール除去装置 10A、B 分割体 12 上部筒体 14 下部筒体 16 接近・離間用アクチュエータ 18 リニアガイド 18a リニアガイド本体 18b リニアベアリング 20 正六角筒体 20a 筒面 22、24 フランジ 22a 凹部 22b 凸部 22c 小径部 26 定着用アクチュエータ 26a ロッド 28 スクレーパ 28a スケール除去刃 30 スクレーパ押圧用アクチュエータ 30a ロッド 32 スクレーパ保持部材 34 支持台 36 セットスクリュウ 38 吸引ポート 40 ヒンジ継ぎ手 42 クランプ継ぎ手 42a 引きクランプ 42b クランプ止め 52 実施形態例2の管壁スケール除去装置の上部筒体 54 バイト 54a バイトチップ 54b バイト本体 54c 突起部 54d スライド部 56 大歯車 58 ピニオン歯車 60 エアモータ 62 歯車歯 64 コイルバネ 66 カバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−276764(JP,A) 特開 平10−151719(JP,A) 特開 平8−52785(JP,A) 特開 平6−134420(JP,A) 特開 昭52−17940(JP,A) 特開 昭50−146162(JP,A) 実開 平2−33835(JP,U) 実開 昭61−111611(JP,U) 実開 昭55−6021(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 9/02 B23D 79/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉の加熱管の管体の外面に付着した
    スケールを除去する管壁スケール除去装置であって、 管体の外周を取り囲む筒体として形成され、かつ、管体
    に随時定着し、次いで管体に沿って移動自在な第1の筒
    体と、 管体の外周を取り囲む筒体として形成され、接近・離間
    用アクチュエータの伸縮自在なロッドを介して第1の筒
    体に接近、離間自在に連結され、かつ、管体に随時定着
    し、次いで管体に沿って移動自在な第2の筒体とを備
    え、 第1の筒体及び第2の筒体は、それぞれ、筒体本体と、
    筒体本体に取り付けられ、筒体本体から先端に押圧面を
    有するロッドを内方に突出させて管体を押圧することに
    より、筒体を管体に定着させる定着用アクチュエータ
    と、定着用アクチュエータのロッドを挟んで筒体の両端
    部近傍に設けられ、それぞれ、スケール除去刃を内側に
    有し、管体を取り囲む環状板からなる2枚のスクレーパ
    と、スクレーパを内方に押圧するスクレーパ押圧用アク
    チュエータとを有し、各スクレーパは、スクレーパを挟んで設けられた保持部
    材によって管体の半径方向に保持され、 接近・離間用アクチュエータの一方の端部は継ぎ手を介
    して回動自在に第1の筒体に取り付けられ、かつ接近・
    離間用アクチュエータの他方の端部から突出する伸縮自
    在なロッドの固定端部は別の継ぎ手を介して回動自在に
    第2の筒体に取り付けられ、 第1及び第2の筒体を含む管壁スケール除去装置全体が
    筒体の長手方向に沿ってほぼ対称に2分割されて2個の
    分割体として構成され、2個の分割体の第1及び第2の
    筒体は、一方の分割線に沿ってヒンジ継ぎ手で結合さ
    れ、他方の分割線に沿って連結、解離自在に連結されて
    いることを特徴とする管壁スケール除去装置。
  2. 【請求項2】 管壁スケール除去装置は、第2の筒体を
    管体に定着させた状態で、第1の筒体の定着用アクチュ
    エータの押圧動作を解除して第1の筒体を管体から解離
    し、接近・離間用アクチュエータを駆動して第1の筒体
    を第2の筒体から離間させつつ第1の筒体のスクレーパ
    で管体のスケールを除去し、 次いで、第1の筒体を管体に定着させた状態で、第2の
    筒体の定着用アクチュエータの押圧動作を解除して、第
    2の筒体を管体から解離し、接近・離間用アクチュエー
    タを駆動して第2の筒体を第1の筒体に接近させつつ第
    2の筒体のスクレーパで管体のスケールを除去する操作
    を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の管壁スケ
    ール除去装置。
  3. 【請求項3】 加熱炉の加熱管の管体の外面に付着した
    スケールを除去する管壁スケール除去装置であって、 管体の外周を取り囲む筒体として形成され、かつ、管体
    に随時定着し、次いで管体に沿って移動自在な第1の筒
    体と、 管体の外周を取り囲む筒体として形成され、接近・離間
    用アクチュエータの伸縮自在なロッドを介して第1の筒
    体に接近、離間自在に連結され、かつ、管体に随時定着
    し、次いで管体に沿って移動自在な第2の筒体と を備
    え、 第1の筒体及び第2の筒体は、それぞれ、筒体本体と、
    筒体本体に取り付けられ、筒体本体から先端に押圧面を
    有するロッドを内方に突出させて管体を押圧することに
    より、筒体を管体に定着させる定着用アクチュエータ
    と、 管体の外表面に付着したスケールを除去するバイト
    機構とを有し、 バイト機構は、付勢されて管体の外表面に接触するバイ
    トと、 バイトを内方に向けて保持し、管体を取り巻き、
    管体の周りを回転する環状の大歯車と、大歯車を回転さ
    せる駆動用ピニオン歯車を有する回転機構とを備え、接近・離間用アクチュエータの一方の端部は継ぎ手を介
    して回動自在に第1の筒体に取り付けられ、かつ接近・
    離間用アクチュエータの他方の端部から突出する伸縮自
    在なロッドの固定端部は別の継ぎ手を介して回動自在に
    第2の筒体に取り付けられ、 第1及び第2の筒体を含む管壁スケール除去装置全体が
    筒体の長手方向に沿ってほぼ対称に2分割されて2個の
    分割体として構成され、2個の分割体の第1及び第2の
    筒体は、一方の分割線に沿ってヒンジ継ぎ手で結合さ
    れ、他方の分割線に沿って連結、解離自在に連結されて
    いて、 バイトを管体の周方向に回転させて管体のスケールを除
    去することを特徴とする管壁スケール除去装置。
  4. 【請求項4】 第1の筒体と第2の筒体の相互の接近又
    は離間を管体に沿って案内するリニアガイドが、第1の
    筒体と第2の筒体との間に設けてあることを特徴とする
    請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の管壁スケ
    ール除去装置。
  5. 【請求項5】 第1の筒体及び第2の筒体には、スクレ
    ーパ又はバイトで掻き落としたスケールを吸引する吸引
    装置が接続されていることを特徴とする請求項1から4
    のうちのいずれか1項に記載の管壁スケール除去装置。
  6. 【請求項6】 管壁スケール除去装置は、第2の筒体を
    管体に定着させた状態で、第1の筒体の定着用アクチュ
    エータの押圧動作を解除して第1の筒体を管体から解離
    し、接近・離間用アクチュエータを駆動して第1の筒体
    を第2の筒体から離間させつつ第1の筒体のスクレーパ
    又はバイト機構で管体のスケールを除去し、 次いで、第1の筒体を管体に定着させた状態で、第2の
    筒体の定着用アクチュエータの押圧動作を解除して、第
    2の筒体を管体から解離し、接近・離間用アクチュエー
    タを駆動して第2の筒体を第1の筒体に接近させつつ第
    2の筒体のスクレーパ又はバイト機構で管体のスケール
    を除去する操作を繰り返すように、定着用アクチュエー
    タ及び接近・離間用アクチュエータを駆動する流体圧機
    構と、流体圧機構を制御する制御装置とを備えているこ
    とを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の
    管壁スケール除去装置。
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