JP3399632B2 - 管理作業機の指操作式変速レバー - Google Patents

管理作業機の指操作式変速レバー

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JP3399632B2
JP3399632B2 JP12099794A JP12099794A JP3399632B2 JP 3399632 B2 JP3399632 B2 JP 3399632B2 JP 12099794 A JP12099794 A JP 12099794A JP 12099794 A JP12099794 A JP 12099794A JP 3399632 B2 JP3399632 B2 JP 3399632B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、管理作業機における、
指一本にて変速操作を行える変速レバー機構に関する。 【0002】 【従来の技術】本出願人は、管理作業機のミッションケ
ース内において、変速ワイヤの摺動操作にてシフターを
摺動させて、複数のボールクラッチ及び変速ギアの一つ
を選択的に嵌合させる如きノンクラッチ式の変速ギア機
構を出願済みであり、例えば、一本の変速ワイヤ端部を
連結した部材をシフターに連設した多段カム面を有する
カム部材に当接させ、該変速ワイヤの摺動にて多段式に
シフターを摺動させる方法や、二本の変速ワイヤを、多
段カム面を有する回転カムに連結し、該回転カムに多段
の嵌合溝を穿設し、シフターより延設した嵌挿ピンを該
嵌合溝に嵌挿して、両変速ワイヤを逆方向に摺動して回
転カムを回転することにより、嵌挿ピン及びシフターを
多段式に摺動させる方法等がある。しかし、該変速ワイ
ヤを摺動操作するための変速レバーは、従来、ハンドル
のグリップ部よりも前方に配設されていて、多段式に摺
動操作するものとなっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の変速レバーは、
多段摺動式なので、指一本で操作するのは不可能であっ
て、ハンドルを握っていた手を離して、変速レバーを掴
んで操作しなければならない。即ち、変速操作時に片手
運転となるので、走行が不安定になる。これを防ぐため
に、変速操作直前に走行動力のクラッチを切る操作をし
て、走行を停止させる必要があった。走行停止は、作業
効率を低下させるだけでなく、例えばロータリー耕耘作
業等では、走行停止した箇所に段差ができたり、波打ち
状態になったりする不具合も生じるのである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
問題を解決するため、走行中に手をハンドルから離さ
ず、指一本の均一な押圧操作にて切換操作できる変速レ
バーを構成するものである。変速レバー1にて一本の変
速ワイヤWを摺動操作することに基づく変速ギア切換機
構を有する管理作業機において、ハンドルのグリップ部
付近に配設した変速レバー1の回動支点軸上に、一方向
クラッチ29を介して、多段カム面を有する回転カム2
8を環設し、同じく回動支点軸上に、該回転カム28の
カム面に当接する多段カム面を有する摺動カム26を、
回動は規制しながら、該回動支点軸方向に摺動可能に環
設し、前記摺動カム26に変速ワイヤWの端部を枢支
し、該摺動カム26の回動支点軸上での摺動に伴って、
該変速ワイヤWのインナーワイヤの突出部を、回動支点
軸の方向に進退自在にしたものである。 【0005】 【作用】変速レバーの回動支点軸上に、一方向クラッチ
を介して、多段カム面を有する回転カムを環設し、同じ
く回動支点軸上に、該回転カムのカム面に当接する多段
カム面を有する摺動カムを、回動規制して、該回動支点
軸方向に摺動可能に環設し、該摺動カムに変速ワイヤ端
部を枢支することで、変速レバーの押圧方向のみに回転
カムを回転することで摺動カムを摺動させて変速ワイヤ
を摺動でき、ミッションケース内の一本の変速ワイヤ
による変速ギア切換機構に連結して指操作式変速レバ
ーを構成できる。 【0006】 【実施例】本発明の構成を図面より説明する。図1は管
理作業機の全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3
は一本の変速ワイヤを一つの回転板に枢支して構成した
指操作式副変速レバーの側面図、図4は図3の指操作式
副変速レバーの応用例を示す側面図、図5は図3の指操
作式副変速レバーを四段切換式とした場合の回転部材の
側面図、図6は図4の指操作式副変速レバーを四段切換
式とした場合のデテント板の側面図である。 【0007】図7は一本の変速ワイヤを、回転カムに当
接する摺動カムに連結して構成した指操作式副変速レバ
ーの側面図、図8は各変速段位置における回転カム及び
摺動カムのカム面嵌合状態を示す展開図で、(a)は低
速時、(b)は中速時、(c)は高速時のもの、図9は
二本の変速ワイヤを二つの回転板に各々枢支して構成し
た指操作式副変速レバーの側面図。図10は同じく平面
図、図11は回転板材の回転に伴う変速ワイヤの枢支端
位置を示す側面略図で、(a)は低速時、(b)は中速
時、(c)は高速時のものである。 【0008】図12はボタン操作にてロック解除する回
動操作式副変速レバーの側面図、図13はボタン操作に
てロック解除する回動操作式副変速レバーの別の実施例
を示す側面図、図14はロック解除用のボタン不要の回
動操作式副変速レバーの側面図、図15は同じく平面
図、図16はミッションケースMの内部正面図、図17
は同じくミッションケースMにおける車軸懸架位置付近
の内部正面図、図18はワイヤ一本式の副変速ギア機構
におけるシフター位置切換機構の部分側面図、図19は
図18図示のワイヤ一本式副変速ギア機構を有するミッ
ションケースMの部分側面図である。 【0009】図20はワイヤ二本式の副変速ギア機構に
おけるシフター位置切換機構を示すミッションケースの
部分側面図、図21は同じくミッションケース内部断面
図、図22はサイドクラッチ切換装置の平面断面図、図
23は同じく側面図、図24は同じく側面断面図、図2
5は同じく図22におけるX─X矢視図、図26は同じ
くミッションケース側から見た正面図、図27は主変速
レバー付近の表示板配設位置を示す部分平面図、図28
は従来の主変速レバーの表示板取付構成を示す側面図、
図29は図27における主変速レバーの表示板取付構成
を示す側面図である。 【0010】図30は図27における後進規制部材の側
面図、図31は燃料タンクの取付構成を示す側面図、図
32は同じく平面図、図33はエンジン後部形状に従っ
て前面形状を変形した燃料タンクの側面図、図34の
(a)・(b)はワイヤ配設用の切欠部を設けた燃料タ
ンクの側面図、図35は規格サイズ交換可能な作業機装
着用のヒッチの側面図で、(a)は規格長Xの状態、
(b)は規格長Yの状態のもの、図36は同じく正面図
で、(a)は規格長Xの状態、(b)は規格長Yの状態
のもの、図37は規格サイズ交換可能な作業機装着用の
ヒッチの別の実施例を示す正面図、図38は同じく別の
実施例を示す側面図で、(a)は規格長Xの状態、
(b)は規格長Yの状態のもの、図39は同じく別の実
施例を示す側面図で、(a)は規格長Xの状態、(b)
は規格長Yの状態のもの、図40は同じく別の実施例を
示す側面図で、(a)は規格長Xの状態、(b)は規格
長Yの状態のものである。 【0011】管理作業機の全体構成について、図1及び
図2より説明する。エンジン台16上にエンジンEが搭
載されており、該エンジンEの上部には燃料タンク15
が搭載されている。該エンジンEより側部の伝動ケース
10を介してミッションケースMに動力が伝達されて、
該ミッションケースMに懸架した走行輪9の車軸8が走
行駆動される。伝動ケース10内では、エンジンEの出
力プーリー11より伝動ベルト12がミッションケース
Mの入力プーリー13aに巻回されており、テンション
クラッチ14を該伝動ベルト12に押圧可能として、ベ
ルト伝動を入り切り可能としている。また、該ミッショ
ンケースMより後方にヒッチ17が突設されていて、ロ
ータリー耕耘装置R等の作業機が装着される。 【0012】該ミッションケースMの上部には、全方向
に回動可能にハンドルベース5が枢支されていて、該ハ
ンドルベース5上端よりハンドル4が延設されている。
該ハンドルベース5の一側方より、サイドクラッチ切換
レバー6が突設されており、また、その近傍には主変速
レバー7が突設されている。ハンドル4のグリップ部4
a・4a近傍には、該ミッションケースM内の副変速ギ
アをノンクラッチで切換操作できる指操作式の副変速レ
バー1、前記伝動ケース10内におけるテンションクラ
ッチ14を回動操作して、主クラッチを入切する指操作
式の主クラッチレバー2、及び、左右サイドクラッチを
切って走行輪の駆動を停止し旋回操作等をするためのサ
イドクラッチレバー3L・3Rが配設されている。 【0013】次に、ミッションケースMの内部構成につ
いて、図16及び図17より説明する。まず、主変速ギ
ア機構について説明する。エンジンEより伝動ケース1
0内の伝動ベルト12を介して伝動される入力プーリー
13a、及びPTO出力スプロケット13bを付設する
入力軸13、主変速レバー7より延設されるフォーク軸
56、カウンター軸57、及び主変速軸58がミッショ
ンケースM内にて軸支されている。ミッションケースM
内において、該入力軸13に主変速ギア13cが摺動自
在に環設されていて、該フォーク軸56より延設される
フォーク56aを嵌合しており、主変速レバー7の操作
により該フォーク軸56及び該フォーク56aを摺動さ
せて該主変速ギア13cを摺動することによって、該カ
ウンター軸57に固設する後進ギア57aまたはカウン
ターギア57bに噛合させて、主変速軸58を前進2速
・後進1速に切り換えて回転させる。このように、主変
速ギア機構が形成されている。 【0014】次に、副変速ギア機構について説明する。
副変速軸59がミッションケースMに軸支されており、
該副変速軸59に、スプロケット59dが固設されてい
て、図17の如く、ミッションケースMに軸支された車
軸8L・8R上に環設されたスプロケット69にチェー
ン60を巻回している。また、該副変速軸59に、ボー
ルクラッチ61a・61b・61cを介して係脱自在に
低・中・高速の副変速ギア59a・59b・59cが環
設されており、各副変速ギア59a・59b・59c
に、前記主変速軸58に環設固定されている低・中・高
速の3つの副変速ギア58a・58b・58cが常時噛
合している。該副変速軸59の軸芯位置には、シフター
軸62が回転及び摺動自在に嵌挿されており、各ボール
クラッチ61a〜61cを択一係合可能にシフター62
aをシフター軸62に付設し、該シフター軸62を摺動
させて、シフター62aをボールクラッチ61a〜61
cの一つに当接させて副変速ギア59a〜59cのうち
の一つに係合させる。こうして、副変速軸59を低・中
・高速の3速に切り換えて回転可能とする副変速ギア機
構が形成されており、該副変速軸59の回転速度の変更
により、前記の如くスプロケット59d・69間にチェ
ーン60を巻回して伝動する車軸8L・8Rの回転速度
を変更するものである。 【0015】この副変速ギア機構において、シフター軸
62の摺動操作機構について説明する。図16、図18
及び図19に図示されているのは、一本の副変速ワイヤ
摺動操作にてシフター軸62を摺動させるものであ
る。即ち、シフター軸62の一端側に圧縮バネ63を巻
装してシフター軸62を該一端側に付勢しており、他端
側をミッションケースMの外側に突出させて、ミッショ
ンケースMの外側面に回転規制して取り付けた円筒形の
固定カム64中心部に遊嵌挿通させて、回転カム65を
固着しており、該回転カム65からは副変速アーム65
bが延設されており、該副変速アーム65bに、前記ハ
ンドル4のグリップ部4a付近に設ける副変速レバー1
より延設される一本の副変速ワイヤWの端部が枢支され
ている。また、該副変速アーム65bは、図19に示す
如く、エンジン台16との間に戻しバネ65cを連結し
て、副変速ワイヤWを、ハンドル4側からミッションケ
ースM側に押す方向に付勢している。 【0016】該固定カム64は、図18にて図示する如
く、低・中・高速カム面64a・64b・64cを多段
的に形成しており、該回転カム65のカム面65aに対
向している。また、回転カム65は、圧縮バネ63の圧
縮力にて固定カム64を押圧する方向に付勢されてい
る。該副変速レバー1の操作により副変速ワイヤWを引
き、または緩めることによって、副変速アーム65b及
び回転カム65を回動し、該カム面65aを固定カム6
4の低・中・高速カム面64a〜64cの中の一つに当
接係合させることによって、固定カム64の左右位置が
固定され、それに伴って、回転カム65より連設される
シフター軸62が摺動し、位置固定されるのである。 【0017】図20及び図21は、二本の副変速ワイヤ
を用いたシフター軸62の摺動操作機構について示した
ものである。シフター軸62の、副変速軸59内への嵌
入端側には圧縮バネは設けられておらず、ミッションケ
ースMの外側への突出側端に、放射状に三つのローラー
カム66a・66a・66aを突設する回転カム66を
固着しており、該ローラーカム66a・66a・66a
を、ミッションケースMの外側面に固設した筒型の固定
カム67に穿設した三つのカム溝67a・67a・67
aに嵌挿している。カム溝67aの形状は、多段的に低
速部・中速部・高速部を形成していて、その中の一つの
部分にローラーカム66aが当接係合して、回転カム6
6の位置が固定される。更に、固定カム67の周囲に環
状に回転リング68を配設して、該回転リング68に該
ローラーカム66a・66a・66aの外端部を一体に
固着しており、二本の副変速ワイヤWL・WRを、該回
転リング68の外周側面に設けた溝68a内に、互いに
対向する状態で巻装して、各端部を枢着しており、両副
変速ワイヤWL・WRを、互いに逆方向に引き、緩める
ことによって、該回転リング68が回転し、ローラーカ
ム66a・66a・66aがカム溝67a・67a・6
7a内を摺動して、低・中・高速部のいずれかに位置固
定され、これによって、回転カム66及びシフター軸6
2が摺動・位置固定するものである。 【0018】以上のように、ミッションケースM内で
は、一本または二本の変速ワイヤの摺動操作によりシフ
ター軸62を摺動して変速操作を行うのであり、この変
速ワイヤの摺動操作を行うのが、ハンドル4のグリップ
部4a近傍に設けた副変速レバー1である。以下、副変
速レバー1の実施例について、図3乃至図15より説明
する。 【0019】まず、一本の副変速ワイヤ構造の変速レバ
ーの構造の中、図3に示す変速レバー1の構成より説明
する。ハンドル4に対して、回転板材であるデテントカ
ム板18の中心軸18aが枢支されていて、ワンウェイ
クラッチ19を介して副変速レバー1の基部を環設し
て、該副変速レバー1の下方回動時にのみ、該デテント
カム板18が同一方向に回転する構成となっている。該
副変速レバー1の基部には、戻しバネ20が巻装されて
いて、該副変速レバー1を指で押当して下方回動させた
後に、指を離すと、上方復帰するようにしており、該副
変速レバー1が上下回動終端位置にて当接する如く、上
部ストッパー22a・下部ストッパー22bをハンドル
4より突設している。 【0020】該デテントカム板18の外周には、デテン
ト溝18bが、等間隔、即ち90°の位相差にて四つ切
り欠かれており、更に、デテントカム板18の近傍にデ
テント部材21が、該デテントカム板18の外周を摺動
可能、また、デテント溝18bに嵌合可能に配設されて
いる。一回の副変速レバー1の押当操作に伴って、デテ
ントカム板18は、90°回転し、あるデテント溝18
b内に嵌合していたデテント部材21が、隣接するデテ
ント溝18b内に嵌合して、デテントカム板18がその
位置にて固定される。 【0021】更に、デテントカム板18側面の一部に副
変速ワイヤWのインナーワイヤ端を枢支部18cにて枢
支しており、副変速ワイヤWのアウターワイヤ端は、ハ
ンドル4より突設されるアウター受け4bにて固定され
ていて、デテントカム板18が時計まわりに回転する
と、インナーワイヤを引き、緩め、デテントの嵌合によ
って該枢支部18cの位置が固定され、インナーワイヤ
の引き量も固定される。一回の副変速レバー1の操作毎
の該枢支部18cの回動量は90°であり、従って図3
の如く、デテントカム板18の一回転中に4つの固定位
置が設定されており、最もワイヤを緩めた時の、最も短
い引き量L1である位置が低速、その位置から90°回
動した、引き量L2の位置が中速、低速位置から180
°回動した位置で、引き量L3の位置が高速位置に設定
されている。即ち、副変速レバー1の押当操作を繰り返
すことによって、低→中→高→中→低・・・と走行速度
を変更できる。 【0022】このように、ワンウェイクラッチにて一方
のみにデテントを有するワイヤ端部を回動させる如きレ
バー構造として、図4の如き構成もある。即ち、副変速
レバー1基部をワンウェイクラッチ19を介して環設す
る回転軸23aを有する回動部材23の先端枢支部23
bに、副変速ワイヤWのインナーワイヤ端部を枢支し、
回動する該回動部材23の先端が当接摺動するようにデ
テント板24を配設しており、該デテント板24には、
先端枢支部23bを嵌合固定すべく、嵌合部24aを三
箇所設けていて、図3同様に、先端枢支部23bを、9
0°毎の位相差の、インナーワイヤ引き量L1・L2・
L3となる位置にて固定可能として、副変速レバー1の
押当操作の繰返しにより、低→中→高→中→低・・・と
走行速度を変更できる副変速レバー構造となっている。 【0023】また、更に変速域を多くする場合、例え
ば、前記のミッションケースM内における副変速ギアを
低速・低中速・高中速・高速の四種類設ける場合には、
図3のレバー構造においては、図5図示の60°毎の位
相差で六つデテント溝18b’を設けたデテントカム板
18’を使用し、図4のレバー構造では、図6の如く、
60°毎の位相差で五つの嵌合部24a’を設けたデテ
ント板24’を使用して、レバー操作の繰り返しにて低
→低中→高中→高→高中→低中→低・・・と連続する変
速操作ができる構造としている。 【0024】次に、同じく副変速ワイヤ一本の副変速レ
バー構造で、図7図示のレバー構造について説明する。
副変速ワイヤWのインナーワイヤを内挿固定する摺動軸
25のミッションケースM側寄りの部分に摺動カム26
を環設し、該摺動軸25の副変速レバー1側寄りの部分
に筒状の回転カム28を回転可能に環設して、該摺動軸
26の一端を取付板30に固設している。また、該取付
板30の延設部分に長孔30aを穿設して、該長孔30
aを嵌挿してボルト27aを嵌挿し、該ボルト27aに
て該摺動カム26より突設される回動ストッパー27の
先端を締止して、該摺動カム26を該摺動軸25上にて
回動しないようにしており、該長孔30a内にてボルト
27aが摺動自在なので、該回動ストッパー27及び該
摺動カム26も該摺動軸25上を摺動可能となってい
る。 【0025】該回転カム28には、一方向クラッチ29
を介して副変速レバー1基部のボス部1aが環設されて
いて、副変速レバー1の押当操作方向にのみ該回転カム
28を回転可能としており、該副変速レバー1は戻しバ
ネ31にて上方付勢されている。更に、該摺動軸25に
おいて、軸芯部分に副変速ワイヤWのインナーワイヤ嵌
挿孔25aを穿設しており、該摺動カム26には副変速
ワイヤWのアウターワイヤを固着するとともに、インナ
ーワイヤを嵌挿させており、該インナーワイヤを該摺動
軸25の嵌挿孔25a内に嵌挿して、該取付板30の延
設部分30bに穿設した嵌挿孔30cより突出させ、該
摺動軸25と該取付板延設部分30bとの間のインナー
ワイヤ突出部に、該摺動カム26及び副変速ワイヤWを
回転カム28向きに押当する如く付勢するようにバネ3
2を巻装しており、該摺動カム26の摺動に伴って、該
インナーワイヤの突出部を進退自在にしている。 【0026】該回転カム28と該摺動カム26を展開す
ると、それぞれ図8に示す如き形状となり、両カム26
・28の対向する側に多段的にカム面を形成している。
副変速レバー1の押当操作によって、該回転カム28が
同方向に回転し、両カム26・28のカム面の当接位置
を図8の(a)・(b)・(c)の如く、低速・中速・
高速と切り換えることにより、該摺動カム26が該摺動
軸25上を摺動して、副変速ワイヤWのインナーワイヤ
引き量を変更して、ミッションケースM内における副変
速ギア切換を行うものである。図8(a)は、最も摺動
カム26が回転カム28寄りにて固定されている状態
で、副変速ギアは低速段に、(b)の場合には中速段
に、(c)は、最も摺動カム26が反回転カム28側に
て固定された状態で、副変速ギアは高速段になってい
る。 【0027】以上は、レバーを指の押当のみで操作可能
とした副変速レバー機構のうち、副変速ワイヤ一本式の
ものであって、次に、副変速ワイヤ二本式のものについ
て図9乃至図11より説明する。ハンドル4のグリップ
4a近傍に、回転板材である平行状のデテントカム板3
3L・33Rを一体状に連結した回転軸33aを回転可
能に枢支しており、各デテントカム板33L・33Rの
外周には、90°の位相差で4つのデテント溝33bが
対向状に切り欠かれており、各デテントカム板33L・
33Rの外周に摺動可能、及び各デテントカム板33L
・33Rのデテント溝33bに嵌合可能にデテント部材
34が配設されている。そして、該回転軸33a上に一
方向クラッチ35を介して副変速レバー1基部のボス1
aを環設しており、該副変速レバー1は戻しバネ36に
て上方付勢され、その上下回動上下終端位置に上部スト
ッパー37a・下部ストッパー37bをハンドル4より
突設している。 【0028】こうして、副変速レバー1の指による下方
への押当操作にてデテントカム板33L・33Rが時計
まわりに回転し、下部ストッパー37bに副変速レバー
1が押当した時点でデテント部材34が、回動前のデテ
ント溝33bに隣接するデテント溝33bに嵌合して、
デテントカム板33L・33Rが固定され、該副変速レ
バー1は、指を離すと、戻しバネ36にて上部ストッパ
ー37aに押当するまで上方復帰する。 【0029】このように取り付けた副変速レバー機構に
おいて、左右デテントカム板33L・33Rにそれぞれ
180°の位相差で、副変速ワイヤWL・WRのインナ
ーワイヤ端を枢支する。各デテントカム板33L・33
Rにおけるワイヤ枢支点をそれぞれP・Qとすると、副
変速レバー1の押当操作毎に図11の(a)〜(c)の
如く、枢支点P・Q位置が移動し、図20及び図21に
示す二本ワイヤ式の副変速ギア機構においての副変速ギ
アが低→中→高→中→低→・・・と切り換わる。 【0030】以上は、ワンウェイクラッチの介装にて副
変速レバーを一方向の押当操作のみで変速操作可能とし
た副変速レバー機構であって、次に、レバーを上下(前
後)に回動操作し、その上下(前後)角度によって副変
速ギア切換を行うものについて図12乃至図15より説
明する。これらは、副変速レバーを変速段に確実にロッ
クさせるとともに、容易にそのロックを解除して回動操
作可能にするように構成されているものである。なお、
いずれも副変速ワイヤ一本式のものである。 【0031】まず、図12の実施例より説明する。ハン
ドル4にピン嵌入部40a・40b・40cを切り欠い
た固定板40が固設されており、ハンドル4より突設し
た回動軸41を支点として前後に回動可能に副変速レバ
ー1が配設されて、副変速レバー1より突設したワイヤ
枢支部1bに副変速ワイヤWのインナーワイヤ端部を枢
支して、該副変速レバー1の前後回動にて副変速ワイヤ
Wのインナーワイヤ引き量を変更するようになってい
る。 【0032】副変速レバー1は筒状になっていて、上方
に指にて押当するロック解除ボタン38aを突出して、
これと一体状の摺動軸38が摺動自在に嵌挿されてお
り、また、ロック解除ボタン38aと副変速レバー1の
内側面の一部との間にて、該摺動軸38上に戻しバネ3
9を巻装して、ロック解除ボタン38aを押して下方に
摺動した摺動軸38が、ロック解除ボタン38aより指
を離すと、元に戻るようにしている。そして、該摺動軸
38の下部にて、ロックピン38bが突設されており、
通常においては、戻しバネ39の上方付勢にて、固定板
40の嵌入部40a・40b・40cのいずれかに嵌入
されていて、副変速レバー1を固定しているが、ロック
解除ボタン38aを押して摺動軸38を下方に摺動する
とロックピン38bがともに下方摺動して、該嵌入部よ
り抜けるようになって、副変速レバー1が回動自在とな
り、該副変速レバー1を前後回動させて、嵌入部40a
・40b・40cの一つを選択し、指を離して、選択し
た嵌入部の一つにロックピン38bを嵌入させて固定さ
せ、副変速切換を行うものである。 【0033】図13の実施例も、図12のものと、副変
速レバーをボタン操作にてロック解除して回動し、変速
設定位置にてレバーをロックする点で共通する。まず、
ハンドル4に、嵌入部43a・43b・43cを切り欠
いた固定板43が固設されている。該ハンドル4より突
設した回動軸42に基部のボス部1aを環設して、副変
速レバー1が前後回動可能に配設されており、該ボス部
1aに連結板1cを固設して、連結板1cを副変速レバ
ー1の回動操作にて回動可能とし、該連結板1cより、
ハンドル4のアウター受け4bに固着した副変速ワイヤ
Wのアウターワイヤより突出するインナーワイヤ端部
に、バネ48を介設している。更に、該副変速レバー1
が筒状になっていて、ロック解除ボタン44の押釦にて
下方に摺動可能に摺動軸45が嵌挿されており、一方、
該副変速レバー1と一体状の回動軸46aに回動自在に
枢支されたロックアーム46の一端に該摺動軸45の下
端が枢支されており、該ロックアーム46の他端に、ロ
ックピン46bが、該固定板43の嵌入部43a・43
b・43cに択一嵌入可能に突設されている。更に、該
ロックピン46は、連結板1cとの間にバネ47を介装
して、該固定板43の嵌入部の一つに嵌入された場合
に、該嵌入部の奥部に押当するよう付勢されている。 【0034】こうして、副変速レバー1が、ロックピン
46bを固定板43の嵌入部43a・43b・43cの
一つに嵌入してロックされている状態において、ロック
解除ボタン44を押すと、摺動軸45が下方に摺動し
て、ロックアーム46を回動し、ロックピン46bが該
嵌入部より抜けて、副変速レバー1が回動自在となる。
該副変速レバー1を回動して、連結板1cを一体に回動
させて副変速ワイヤWのインナーワイヤを引き、または
緩め、他の変速段に切換え、ロック解除ボタン44より
指を離すと、ロックピン46bが、選択した嵌入部に嵌
入し、副変速レバー1が固定されるのである。 【0035】図14及び図15は、同様に、ロック解除
して副変速レバーを回動自在にし、変速操作を行う構造
のものであるが、ロック解除手段として、ボタンの押し
操作を不要とするものである。即ち、ハンドル4に固設
した固定板49より回動軸50が突設されていて、ボス
50a・50bを環設しており、該ボス50aに副変速
レバー1及び第一回動板51が一体に固設されている。
また、該固定板49よりデテント部材53が配設されて
いて、その嵌合部53bが第一回動板51の外周を押当
しており、該第一回動板51の外周に切り欠かれた嵌入
部51a・51b・51cに嵌合可能として、該デテン
ト部材53と該第一回動板51にてラチェットを形成し
ているが、該嵌入部51a・51bにおいては、その上
側部分がなだらかな傾斜となっている。これは、該デテ
ント部材53が、その回動軸53aより上方向きに延設
されていることから、該嵌入部51a〜51cを、デテ
ント部材53の嵌合部53b形状に沿った形状とする
と、副変速レバー1を上方に回動して、各嵌入部51a
〜51cに嵌入している該嵌合部53bを、該嵌入部5
1a〜51cの下側部分にて押し上げて、抜くことは可
能だが、該副変速レバー1を下方に回動する場合には、
各嵌入部51a〜51cの上側部分が該嵌合部53bに
沿った形状では、その回動方向が該デテント部材53の
回動方向に対向するので、該嵌合部53bが抜けない。
従って、前記の如くなだらかな傾斜状にして、該嵌合部
53bの摺動用の逃げ道を形成し、副変速レバー1を下
方へも回動可能としているのである。なお、嵌入部51
cにおいては、デテント部材53の嵌合部53bがそこ
に嵌合されている位置から副変速レバー1を下方回動す
ることはないので、このように傾斜部分を形成する必要
がないのである。 【0036】このように、副変速レバー1は、回動操作
を開始することで、デテント部材53の嵌合部53bを
容易に第一回動板51の嵌入部51a〜51cより抜け
るので、容易にロックが外れて回動自在になる。その一
方、レバーを変速設定位置にした時には、再びレバーを
ロック状態にしなければならない。しかし、第一回動板
51の嵌入部51a・51bは、上側部分がなだらかな
傾斜状のため、そこに嵌合した嵌合部51bが容易に上
方に摺動してロックされないので、該嵌入部51a・5
1bへの係合部53bの係合固定を確実にする手段が必
要である。そこで、前記回動軸50上に環設したボス5
0b上に固設した第一回動板51と平行状の第二回動板
52の外周にデテント部材53の嵌合部53bの形状に
沿う形状で、該第一回動板51の各嵌入部51a〜51
cに対向する嵌入部52a・52b・52cを形成して
いる。更に、該第一回動板51より突設される嵌挿ピン
51dを該第二回動板52に穿設した長孔52dに嵌挿
して、該第二回動板52の端部より該嵌挿ピン51dに
戻しバネ54を連結して、該嵌挿ピン51dを上方付勢
しており、該嵌挿ピン51dが該長孔52dの上端に押
当している場合に、該第一回動板51と第二回動板52
の各一対の嵌入部同士が正確に対向して、該デテント部
材53の嵌合部53bを各嵌入部の最も奥部まで嵌入で
き、係合固定可能の状態としている。 【0037】デテント部材53の嵌合部53bは、両回
動板51・52の嵌入部に嵌入することで、確実に係合
固定される。一方、嵌入部51a・52aまたは51b
・52bに嵌入されている場合において、該副変速レバ
ー1を下方回動する場合、レバー回動操作開始時には、
第一回動板51の嵌入部51a・51bの上側傾斜部へ
の嵌合部53bの乗り上げを自由にしなければならない
が、該副変速レバー1及び第一回動板51の下方回動時
には、まず、嵌挿ピン51dが長孔52d内にて下方に
摺動可能なので、第二回動板52は元の位置に残ったま
ま第一回動板51が下方回動し、嵌入部51a又は51
bの上側傾斜面が第二回動板52の嵌入部52a又は5
2bに嵌入している嵌合部53bを押し上げる。やが
て、該嵌入部51a又は51bより嵌合部53bが外れ
て、第二回動板52が回動自在になり、第一回動板51
に追従して下方に回動し、変速可能となる。この時に
は、該嵌挿ピン51dが戻しバネ54の付勢力にて長孔
52dの上端に押当していて、両回動板51・52の嵌
入部が対向したまま両回動板51・52が回動し、やが
て一対の嵌入部に嵌入し、係合固定される。なお、副変
速レバー1を上方回動させる場合には、その回動開始時
に、両回動板51・52の嵌入部の下側にて嵌合部53
bを押し上げてロック解除するのであり、該嵌挿ピン5
1dが該長孔52dの上端を押当している状態のままで
上方回動するので、一対の嵌入部内に該嵌合部53bが
係合可能となっており、やがて、一対の嵌入部に係合し
てロックされる。 【0038】このように、副変速レバー1を回動操作す
ると、自然にロックが解除し、変速設定位置にて回動を
停止すると、自然にロックされる図14及び図15の副
変速レバー機構において、第二回動板52のミッション
ケースM側端に、バネ55を介して副変速ワイヤWのイ
ンナーワイヤ端部を枢支しており、該第二回動板52の
回動にてインナーワイヤ引き量を調節し、変速がなされ
るものである。 【0039】副変速レバーの操作機構についての実施例
は以上の如くであり、次に、サイドクラッチの切換機構
について説明する。まず、ミッションケースM内におけ
るサイドクラッチ機構を、図17より説明すると、前記
の如く、副変速軸59よりチェーン伝動されるスプロケ
ット69が左右車軸8L・8Rに対してそれぞれボール
クラッチであるサイドクラッチ70L・70Rを介して
外嵌されており、走行駆動時には、各サイドクラッチ7
0L・70Rが各側の車軸8L・8Rに係合して、スプ
ロケット69の駆動を車軸8L・8Rに伝動している。
そして、両サイドクラッチ70L・70Rに各々内サイ
ドクラッチアーム71L・71R及び外サイドクラッチ
アーム72L・72Rを連結して、該外サイドクラッチ
アーム72L・72Rに各々ミッションケース側サイド
クラッチワイヤ73L・73Rが連結されており、両ミ
ッションケース側サイドクラッチワイヤ73L・73R
は、ハンドルベース5内に配設するサイドクラッチ切換
装置74を介して、前記のハンドル4の左右グリップ部
4a・4aに配設したサイドクラッチレバー3L・3R
より延設されるハンドル側サイドクラッチワイヤ75L
・75Rに連結されている。こうして、該サイドクラッ
チレバー3Lまたは3Rの押し上げ操作にて、操作した
側のサイドクラッチワイヤ75・73を引っ張り、同一
側のサイドクラッチアーム72・71を回動して、同一
側サイドクラッチ70を同一側車軸8より離脱してスプ
ロケット69からの伝動を絶ち、旋回しようとする側の
走行輪9の駆動を停止して、その側への機体旋回を行う
ものである。 【0040】該ハンドルベース5内のサイドクラッチ切
換装置74について、図22乃至図26より説明する。
これは、ハンドルベース5及びハンドル4を180°反
転して作業を行う場合に、ミッションケース側サイドク
ラッチワイヤ73L・73Rとハンドル側サイドクラッ
チワイヤ75L・75Rの係合を逆にして、操作する手
の側と、サイドクラッチの効き側を一致させて、操作ミ
スを解消するためのものである。まず、装置全体は、半
割状の装置ケース76U・76Lを上下螺止したものに
被覆されており、全体的に従来よりもコンパクトにな
り、かつ、分解しやすく、内部のメンテナンス作業等が
容易なものとなっている。この装置ケース76内におい
て、ミッションケースM側に固定キャップ77を固設
し、該固定キャップ77にミッションケース側サイドク
ラッチワイヤ73L・73Rのアウター受けを設け、ま
た、該装置ケース76内にて該固定キャップ77に連設
した舌片78の左右に固定係合体79L・79Rを固設
し、各固定係合体79L・79Rに、各ミッションケー
ス側サイドクラッチ73L・73Rのアウター受けより
装置ケース76内に延設したインナーワイヤの端部を固
着する。 【0041】そして、装置ケース76のハンドル(サイ
ドクラッチレバー)側においては、ハンドルベース5の
外側に突設した、サイドクラッチ切換レバー6に連設さ
れる回転キャップ82を回転可能に嵌合させており、ま
た、ボールデテント84を介して、装置ケース76に対
して半回転毎に固定されるようになっている。該回転キ
ャップ82にハンドル側サイドクラッチワイヤ75L・
75Rのアウター受けが設けられており、該また、該回
転キャップ82より装置ケース76内において舌片81
を一体状に延設し、該舌片81の左右に、回転係合体8
0L・80Rを固設して、それぞれ固定係合体79L・
79Rに回転可能に係合しており、該回転キャップ82
の左右アウター受けより左右インナーワイヤが延設され
て、左右の回転係合体80L・80Rに該端部を固着さ
れている。また、該回転キャップ82と該回転係合体8
0L・80Rとの間にバネ83を介設して、該回転係合
体80L・80Rを該固定係合体79L・79R側に押
圧するようにしている。 【0042】以上のように構成することで、まず、デテ
ントにて回転キャップ82が固定された状態で、回転係
合体80L(M)と固定係合体79L(M)とが係合
し、即ち、ハンドル側サイドクラッチワイヤ75L
(M)とミッションケース側サイドクラッチワイヤ73
L(M)とが連結された状態から、ハンドルを180°
反転させる場合、サイドクラッチ切換レバー6を半回転
操作して、回転キャップ82及び回転係合体80L・8
0Rを半回転すると、デテントにて回転キャップ82が
再び固定されて、この時、回転係合体80R(L)が固
定係合体79L(R)に係合した状態となる。よって、
ハンドル側サイドクラッチワイヤ75R(L)とミッシ
ョンケース側サイドクラッチワイヤ73L(R)が連結
された状態となり、サイドクラッチの効き側が反対とな
るのである。なお、サイドクラッチ切換レバー6の操作
においては、デテント位置にて操作終端位置が判るの
で、操作がやりやすくなっている。 【0043】その他の管理作業機の各部構成について説
明する。まず、ハンドルベース5傍部の主変速レバー7
の表示板構成について説明する。主変速レバー7は、走
行速度と作業速度の切換、また、前後進の切換を行うも
ので、そのモードを示す表示板は、従来、図28の如
く、主変速レバー7基部のカバー板に、側面視三角形、
正面・後面視長方形の突起88を設け、該突起の前面及
び後面に表示板89・89を貼設して、ハンドルベース
5及びハンドル4を180°回転した時にも表示板を視
認できるようにしていた。しかし、このような突起に表
示板を貼設する場合には、ハンドルベース5に当接しな
いようにその回転域から外して配設しなければならない
ので、主変速レバー7の近傍から外れ、見づらかった。
そこで、図27及び図29の如く、ハンドルベース5近
傍に設けても干渉しないで前後から視認できるように、
主変速レバー7のガイド板85にインディケータ窓85
aを穿設し、その前後端を傾斜状にして、該前後傾斜面
に表示板86・86を貼設している。即ち、該表示板8
6・86が該ガイド板85上面よりも下方に位置するの
で、ハンドルベース5との干渉が回避されていて、ハン
ドルベース5を前後どちらにターンしても、前後両方か
ら表示板86・86を視認できるようになっている。そ
して、該インディケータ窓85aの開口部に、主変速レ
バー7から延設した指示杆7aを突出させて、主変速レ
バー7の回動操作によって、表示板86に書かれた各モ
ードを指示杆7aが指すようにしている。 【0044】このように、ガイド板85において、主変
速レバー6の近傍に設けられて見やすくなった表示板8
6・86を貼設するインディケータ窓85aの直前部に
コの字形のガイド溝85bを穿設しており、該ガイド溝
85bに嵌挿した図30図示のL型の後進規制レバー8
7を作動及び解除切換可能に摺動操作できるようにして
おり、ハンドルターン前にクラッチを切り、該後進規制
レバー87を該インディケータ窓85a側に引いておく
と、該主変速レバー7の指示杆7aが、該後進規制レバ
ー87の干渉にて前進域に入らず、即ち、ハンドルター
ンしてクラッチを入れた場合に、急に機体が作業者側に
後進してくるという危険が回避されるようになってい
る。 【0045】次に、燃料タンク15の配設構造について
説明する。該燃料タンク15は、エンジンE直後にエン
ジン台16上に固定されるが、固定用のステー等を設け
ることなしに容易に固定できるよう、図31の如く、エ
ンジン台16側にグロメット16a・16aを埋設し、
各グロメット16a・16aに、樹脂加工にて一体に成
形した該燃料タンク15の突状部15a・15aを押し
込むことによって、該エンジン台16上に燃料タンク1
5を据えつける。そして、その上端部を、エンジンEの
上端とともに図31及び図32に示す樹脂カバー15b
にて被覆することで、エンジンEと一体にエンジン台1
6上に固定されるものである。 【0046】また、燃料タンク15の容量をできるだけ
多くとるために、エンジンEに面する前面部において
は、図33の如く、エンジンEのヘッド部分E’が突出
している部分に重合する箇所を切欠き、該燃料タンク1
5の前面をエンジンEの後面に隙間なく当接させるとと
もに、図34の(a)如く、該燃料タンク15の側方に
切欠部15cを設け、該燃料タンク15の側方にてクラ
ッチワイヤ等のワイヤ類の配設スペースを設けて、側方
にも容量を多くとれるようにしている。また、図34
(b)のような形状の切欠部15c’とすることもでき
る。 【0047】次に、作業機取付用のヒッチ17について
説明する。トラクターや管理作業機等、移動農機に装着
する作業機には、その装着部の規格が二タイプに分別さ
れており、それに合わせて、移動農機側のヒッチにも、
X(=75mm)、及びY(=95mm)の両規格サイ
ズがある。従来、大型の管理作業機では、アタッチメン
トにより、ウェイトを交換して両タイプのヒッチを準備
できるようなものがあるが、容易に両タイプの切換がで
きるものではない。そして、小型タイプでは機種によっ
てヒッチもどちらかの規格サイズに固定されていた。そ
こで、両タイプの作業機を装着できるよう、容易にヒッ
チのサイズを交換可能とした。 【0048】図35乃び図36は、管理作業機に固定さ
れた固定ヒッチ17aに横長の長孔89を穿設してノブ
88aを設けた係止杆88を嵌挿しており、係止杆88
の他端には偏心カム88bが固設されていて、小型の摺
動ヒッチ17bに穿設した円形孔90内に嵌合されてい
る。ノブ88aの回転操作により偏心カム88bが該円
形孔90内を回動し、長孔89にて係止杆88の上下動
が規制されていることから、偏心カム88bの回動に伴
って、摺動ヒッチ17bが上下に摺動する。なお、係止
杆88が横長の長孔89内を左右に摺動可能となってい
るので、摺動ヒッチ17bが係止杆88の回転に伴って
左右に揺動しないようになっている。こうして、該摺動
ヒッチ17bを、図35及び図36の(a)の規格長X
のヒッチの状態と図35及び図36の(b)の規格長Y
のヒッチの状態に摺動して切り換えることができる。 【0049】図37のヒッチ17cは、長さがX及びY
の両サイズのヒッチを直交させて十字型にし、その中心
部Zを管理作業機に螺止して、サイズ変更に合わせて該
螺止点を中止に回転させて、目的のサイズのヒッチを垂
直状にできるようにしたものである。 【0050】また、図38のヒッチは、管理作業機に固
定された側面視L型の大型固定ヒッチ17dの上部に、
側面視L型の小型ヒッチ17eを取付可能としており、
該小型ヒッチ17eを、(a)の如く側面視L字形に取
り付けた時は、規格長Xのヒッチを形成し、(b)の如
く側面視逆L字形に取り付けた時は、規格長Yのヒッチ
を形成する。 【0051】また、図39のヒッチは、側面視コの字形
の大小のヒッチ17f・17gを背中合わせに固着して
形成したものであり、各ヒッチ17f・17gに管理作
業機への螺止用ボルト孔が設けられていて、(a)の如
く、ヒッチ17gを管理作業機に螺止した時には、小型
の規格長Xのヒッチ17fが作業機の装着に用いられ、
(b)の如く、ヒッチ17fを管理作業機に螺止した時
には、大型の規格長Yのヒッチ17gが作業機の装着に
用いられる。 【0052】また、図40のヒッチは、管理作業機に固
設した固定ヒッチ17hに3つのボルト孔を上下に穿設
しており、該3つのボルト孔のうち、中央の一つのボル
ト孔を利用して側面視L字形、逆L字形のヒッチ17i
・17jを一体に螺止すると、規格長Xのヒッチが形成
され、固定ヒッチ17hの上下各ボルト孔にそれぞれヒ
ッチ17i・17jを螺止すると、規格長Yのヒッチが
形成される。 【0053】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏する。即ち、変速レバーの回動支点
軸上に、一方向クラッチを介して、多段カム面を有する
回転カムを環設し、同じく回動支点軸上に、該回転カム
のカム面に当接する多段カム面を有する摺動カムを、回
動規制して、該回動支点軸方向に摺動可能に環設し、該
摺動カムに変速ワイヤ端部を枢支することで、変速レバ
ーの押圧方向のみに回転カムを回転することで摺動カム
を摺動させて変速ワイヤを摺動でき、ミッションケース
内の一本の変速ワイヤ摺動による変速ギア切換機構に連
結して指操作式変速レバーを構成できるのである。
た、ハンドルのグリップ部における変速レバーが、一本
にて構成され、しかも、ハンドルから手を離さずに、一
方向クラッチの介装によって、指による押し操作のみで
操作できるようになったので、操作が非常に容易であ
り、操作ミスも解消される。しかも、変速時に機体安定
のためのクラッチ切り操作を行う必要がなく、変速操作
に伴うクラッチ切り操作にて生じていた圃場の段差付け
等の弊害が除去される。
【図面の簡単な説明】 【図1】管理作業機の全体側面図である。 【図2】同じく全体平面図である。 【図3】一本の変速ワイヤを一つの回転板に枢支して構
成した指操作式副変速レバーの側面図である。 【図4】図3の指操作式副変速レバーの応用例を示す側
面図である。 【図5】図3の指操作式副変速レバーを四段切換式とし
た場合の回転部材の側面図である。 【図6】図4の指操作式副変速レバーを四段切換式とし
た場合のデテント板の側面図である。 【図7】一本の変速ワイヤを、回転カムに当接する摺動
カムに連結して構成した指操作式副変速レバーの側面図
である。 【図8】各変速段位置における回転カム及び摺動カムの
カム面嵌合状態を示す展開図で、(a)は低速時、
(b)は中速時、(c)は高速時のものである。 【図9】二本の変速ワイヤを二つの回転板に各々枢支し
て構成した指操作式副変速レバーの側面図である。 【図10】同じく平面図である。 【図11】回転板材の回転に伴う変速ワイヤの枢支端位
置を示す側面略図で、(a)は低速時、(b)は中速
時、(c)は高速時のものである。 【図12】ボタン操作にてロック解除する回動操作式副
変速レバーの側面図である。 【図13】ボタン操作にてロック解除する回動操作式副
変速レバーの別の実施例を示す側面図である。 【図14】ロック解除用のボタン不要の回動操作式副変
速レバーの側面図である。 【図15】同じく平面図である。 【図16】ミッションケースMの内部正面図である。 【図17】同じくミッションケースMにおける車軸懸架
位置付近の内部正面図である。 【図18】ワイヤ一本式の副変速ギア機構におけるシフ
ター位置切換機構の部分側面図である。 【図19】図18図示のワイヤ一本式副変速ギア機構を
有するミッションケースMの部分側面図である。 【図20】ワイヤ二本式の副変速ギア機構におけるシフ
ター位置切換機構を示すミッションケースの部分側面図
である。 【図21】同じくミッションケース内部断面図である。 【図22】サイドクラッチ切換装置の平面断面図であ
る。 【図23】同じく側面図である。 【図24】同じく側面断面図である。 【図25】同じく図22におけるX─X矢視図である。 【図26】同じくミッションケース側から見た正面図で
ある。 【図27】主変速レバー付近の表示板配設位置を示す部
分平面図である。 【図28】従来の主変速レバーの表示板取付構成を示す
側面図である。 【図29】図27における主変速レバーの表示板取付構
成を示す側面図である。 【図30】図27における後進規制部材の側面図であ
る。 【図31】燃料タンクの取付構成を示す側面図である。 【図32】同じく平面図である。 【図33】エンジン後部形状に従って前面形状を変形し
た燃料タンクの側面図である。 【図34】(a)・(b)はワイヤ配設用の切欠部を設
けた燃料タンクの側面図である。 【図35】規格サイズ交換可能な作業機装着用のヒッチ
の側面図で、(a)は規格長Xの状態、(b)は規格長
Yの状態のものである。 【図36】同じく正面図で、(a)は規格長Xの状態、
(b)は規格長Yの状態のものである。 【図37】規格サイズ交換可能な作業機装着用のヒッチ
の別の実施例を示す正面図である。 【図38】同じく別の実施例を示す側面図で、(a)は
規格長Xの状態、(b)は規格長Yの状態のものであ
る。 【図39】同じく別の実施例を示す側面図で、(a)は
規格長Xの状態、(b)は規格長Yの状態のものであ
る。 【図40】同じく別の実施例を示す側面図で、(a)は
規格長Xの状態、(b)は規格長Yの状態のものであ
る。 【符号の説明】 W・WL・WR 副変速ワイヤ 1 副変速レバー 4 ハンドル 4a グリップ 18 デテントカム板 19 ワンウェイクラッチ 20 戻しバネ 21 デテント部材 25 摺動軸 26 摺動カム 27 回動ストッパー 28 回転カム 29 一方向クラッチ 33L・33R デテントカム板 33a 回転軸 34 デテント部材 35 一方向クラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒宮 伸夫 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マー農機株式会社内 (72)発明者 松本 明広 岡山県岡山市久米197番地 石川島芝浦 機械株式会社岡山工場内 (72)発明者 貝原 裕昭 岡山県岡山市久米197番地 石川島芝浦 機械株式会社岡山工場内 (56)参考文献 特開 昭50−129303(JP,A) 特開 平5−44821(JP,A) 特開 昭61−127949(JP,A) 実開 昭61−555(JP,U) 実開 平2−72842(JP,U) 実公 昭50−1683(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 20/00 - 20/08 F16H 59/00 - 59/12 F16H 61/26 - 61/36 F16H 63/00 - 63/38 G05G 1/00 - 25/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 変速レバー1にて一本の変速ワイヤWを
    摺動操作することに基づく変速ギア切換機構を有する管
    理作業機において、ハンドルのグリップ部付近に配設し
    た変速レバー1の回動支点軸上に、一方向クラッチ29
    を介して、多段カム面を有する回転カム28を環設し、
    同じく回動支点軸上に、該回転カム28のカム面に当接
    する多段カム面を有する摺動カム26を、回動は規制し
    ながら、該回動支点軸方向に摺動可能に環設し、前記摺
    動カム26に変速ワイヤWの端部を枢支し、該摺動カム
    26の回動支点軸上での摺動に伴って、該変速ワイヤW
    のインナーワイヤの突出部を、回動支点軸の方向に進退
    自在にしたことを特徴とする管理作業機の指操作式変速
    レバー。
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