JP3399576B2 - 結晶フルクトースを生産するための一体化プロセス - Google Patents

結晶フルクトースを生産するための一体化プロセス

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は食用糖に関する。更に詳しくは、
本発明はデキストロースの異性化により得られるフルク
トースに関する。無水結晶フルクトースと本質的にフル
クトース及びデキストロースからなるシロップとの同時
生産のためのプロセスに特に関する。過飽和レベルの変
動が異なる結晶成長期間中で生じるようにフルクトース
の溶液を冷却することでフルクトースを結晶化させるプ
ロセスと精製及び濃縮されたフルクトースシロップを生
産するためのプロセスにも特に関する。
【0002】液相フルクトース製品 フルクトースは栄養甘味料として高度に貴重な単糖であ
る。この国で販売される大多数のフルクトースはコーン
スターチに由来し、主要形の製品は高フルクトースコー
ンシロップ(HFCS)である。市販シロップは乾燥固
体ベース(dsb)で42〜90重量%のフルクトース範囲
である(請求の範囲を含めて、以下で用いられるよう
に、“dsb"は“乾燥固体ベース重量”を意味する)。残
部は主にデキストロースである。ソフトドリンクでスク
ロース代替品として常用されるHFCSは典型的にはフ
ルクトース55%、デキストロース41%及びそれより
高級の糖類4%(すべて dsb%)を含む。このようなシ
ロップの固体含有率は通常約77重量%である。工業的
規模のとき、HFCSの生産は精製デンプンスラリーの
酵素的液化から始める。米国における原料の主要源は湿
式粉砕プロセスで得られるコーンスターチである。しか
しながら、他の供給源からの同等な純度のデンプンも用
いることができる。
【0003】典型的プロセスの第一ステップにおいて、
デンプンスラリーは高温で調理することによりゼラチン
化される。次いでゼラチン化されたデンプンは連続2段
階反応で熱安定性α‐アミラーゼにより液化及びデキス
トリン化される。この反応の産物は次の糖化ステップに
適したデキストロース当量(DE)6〜15の可溶性デ
キストリン加水分解産物である。液化‐デキストリン化
後に、10〜15DE加水分解産物のpH及び温度は糖
化ステップ用に調整される。糖化中に加水分解産物は更
にグルコアミラーゼの酵素作用でデキストロースに加水
分解される。糖化はバッチ反応として実施できるが、連
続糖化は最も現代的なプラントで実施される。連続糖化
反応において、グルコアミラーゼはpH及び温度調整後
に10〜15DE加水分解産物に加えられる。典型的高
デキストロース糖化液の炭水化物組成はデキストロース
94〜96%、マルトース2〜3%、マルトトリオース
0.3〜0.5%及びそれより高級の糖類1〜2%(す
べて dsb%)である。産物は典型的には25〜37%乾
燥物質である。次いでこの高デキストロース加水分解産
物は異性化反応用のデキストロース供給原料を生産する
ために精製される。
【0004】異性化のため非常に高品質のデキストロー
ス供給原料の製造は最終HFCSの非常に低い色度及び
灰規格のために必要である。高純度供給原料は固定イソ
メラーゼ酵素カラムの効率的利用のためにも要求され
る。固定イソメラーゼ酵素カラムは数ヵ月間にわたり連
続使用される。この期間中に非常に多量のデキストロー
ス供給原料がカラムを通過する。供給原料中における
灰、金属イオン及び/又はタンパク質のような極端に低
レベルの不純物は蓄積して、酵素の生産力を減少させて
しまう。これらの理由からデキストロース供給原料は
0.1(CRA×100)の色度及び5〜10マイクロモー
の導電率まで精製される。
【0005】炭素処理、濾過及び脱イオン化高デキスト
ロース液は異性化のため適正な固体レベルまで蒸発され
る。加えて、供給原料はマグネシウムイオンの添加で化
学的に処理されるが、これは固定イソメラーゼを活性化
するだけでなく、イソメラーゼの強力な阻害剤である残
留カルシウムイオンの作用を競合的に阻害する。デキス
トロースの一部をフルクトースに転換する異性化反応は
40〜50%乾燥物質においてデキストロース94〜9
6%(dsb)及びそれより高級の糖類4〜6%(dsb)を含
む流れで通常実施される。その流れは25℃で7.5〜
8.2のpHを有し、55〜65℃で1/2〜4時間に
わたりイソメラーゼ酵素の作用に付される。グルコース
からフルクトースへの転換は60℃で平衡定数約1.0
の可逆反応である。このため、94〜96%デキストロ
ースを持続する供給原料から出発して平衡状態で約47
〜48%のフルクトースレベルを得ることが予想でき
る。しかしながら、平衡点近くの異性化の反応速度は遅
いため、フルクトース約42%の転換レベルで反応を終
結させて実際的な反応器滞留時間を実現することが賢明
である。
【0006】所定のイソカラム(固定イソメラーゼカラ
ム)において、デキストロース(グルコース)からフル
クトースへの転換速度は固定イソメラーゼの酵素活性に
比例する。この活性はほぼ指数的に経時的に衰退する。
カラムが新しくかつ活性が高い場合は、より短い滞留時
間が42%フルクトースレベルに達する上で要されるこ
とから、カラムを通る供給原料の流量は比較的高い。カ
ラムの使用寿命が増加するに従い、カラムの流量は一定
転換レベルに達するためにより長い滞留時間を与えて低
下した活性を補う上で比例的に減少されねばならない。
実際上、マルチイソカラムの並行操作が能力及び転換レ
ベルに関する生産変動を最少にする上で用いられる。こ
の配置において、各イソカラムは本質的に他と独立して
操作できる。イソカラムの全流量に関するバリエーショ
ンは蒸発及び他の最終操作の要求のため比較的狭い制限
内で維持されねばならない。実際上、流量は42%フル
クトース流を得られるようにいつも正確に制御できるわ
けでないが、但しこれは平均して容易に実現できる。
【0007】このようなプロセスにおいて最も重要な操
作可変要素の1つは内部イソカラムpHである。操作p
Hは最大活性のpH(典型的には約pH8)と最大安定
性のpH(典型的にはpH7.0〜7.5)との通常折
衷範囲である。これはデキストロース供給原料が60℃
付近の温度でpH安定でないという事実により複雑化さ
れる。一部の分解では操作中にイソカラム間でpH低下
させる酸性副産物を生じる。異性化後、典型的な製造プ
ロセスでは42%HFCS製品の二次精製又は糖精を用
いる。更に一部の着色物が供給原料がより高いpH及び
温度でしばらく保持された場合に化学処理及び異性化中
に拾い出される。その製品は異性化のために加えられた
化学物質からの一部の灰も更に含有する。この着色物及
び灰は二次炭素及びイオン交換系で除去される。次いで
精製された42%HFCSは典型的には輸送のため71
%固形分まで蒸発される。
【0008】糖シロップを精製するために活性炭の使用
が通常知られている。米国特許第1,979,781号
明細書(van Sherpenberg) は60°ブリックス(60%
乾燥固体分)で原料糖シロップ(即ち、グルコースシロ
ップ又は転化糖シロップとミックスされていないもの)
を活性炭1〜2重量%とミックスして短時間にわたり1
34℃に加熱することを開示している。米国特許第2,
763,580号明細書(Zabor) は125〜200°F
(約52〜93℃)において重量で10〜60%、特に
20〜56%の固形含有率を有する糖液(例えばサトウ
キビ、ビート又はコーン糖)の活性炭による処理につい
て広く開示している。その特許明細書は部分的処理が1
つの濃度又は条件下で実施でき、しかる後処理が(蒸発
で得られる)より高い濃度又は他の条件下で完了できる
ことを開示している。
【0009】様々な特許明細書がフルクトース含有コー
ンシロップの生産、付随的開示‐炭素処理、しかる後様
々なフルクトース濃度(dsb) 及び様々な乾燥固体レベル
を有する水溶液の濃縮に関係していた。米国特許第3,
383,245号(Scalletら)及び第3,690,94
8号(Katzら)明細書は約40%乾燥固体分で約20%
(dsb) フルクトースを有するフルクトース含有シロップ
を炭素処理し、しかる後シロップを濃縮する(例えば、
70〜83%乾燥固体分まで蒸発による)ことについて
開示している。
【0010】米国特許第3,684,574号(Katz
ら)明細書は20%乾燥固体分ほどの低い乾燥固体分で
約20%(dsb) フルクトースを含有するシロップの炭素
処理、しかる後シロップの濃縮について開示している。
米国特許第4,395,292号(Katzら)明細書は1
0〜70%、好ましくは40%の乾燥固体分を有するフ
ルクトース及びデキストロースの炭素処理混合物を分別
カラムに供給し、フルクトース含有抽出液を濃縮するこ
とについて開示している。´292号特許明細書では9
0%以上のフルクトースを含有する抽出液が得られるこ
とを開示し、しかも40%乾燥固体分の供給物が9%乾
燥固体分で100%(dsb) フルクトースを有する分画を
生産するために分別された例(例7)について開示して
いる。異性化反応によるHFCS製品は典型的には42
%フルクトース、52%未転換デキストロース及び約6
%オリゴ糖を含有する。前記理由から、この製品は異性
化で達成できるフルクトースの実際的な最大レベルを表
す。更に高レベルのフルクトースを含有する製品を得る
ためには、フルクトースを選択的に濃縮することが必要
である。多数の一般的分離技術はこの目的に適用できな
いが、その理由はそれらが本質的に同分子サイズの2異
性体を容易に識別できないためである。しかしながら、
フルクトースはカルシウムのような異なるカチオンと優
先的に錯体を形成する。この差異は商業的分離プロセス
を開発するため活用されてきた。
【0011】フルクトースの大規模精製に現在利用しう
る2つの異なる商業プロセスが基本的にある。双方の場
合において、樹脂は好ましいカチオン形で充填層系に用
いられる。1つのプロセスでは無機樹脂を用いてフルク
トースを選択的に分子吸着する〔R.J.Jensen,"The Sare
x Process for the Fractionation of High FructoseCo
rn Syrup"(高フルクトースコーンシロップの分別に関
するサレックスプロセス),Abstracts of the Institute
of Chemical Engineers,85th National Meeting,Phila
delphia,Pa.,1978参照〕。有機樹脂を用いるクロマトグ
ラフィー分別は第二の商業的分離プロセスに関する基礎
である〔K.Venkatasubramanian,"Integration of Large
Scale Production and Purification of Biomolecule
s"(生体分子の大規模生産及び精製の一体化),Enzyme En
gineering,6:37-43,1982 〕。デキストロース及びフル
クトースの水溶液(例えば、42%HFCS)が分別カ
ラムに供給される場合、フルクトースはデキストロース
よりも大きな程度で樹脂に保持される。脱イオン化及び
脱酸素化水が溶離液として用いられる。典型的には、分
離は好ましい塩形としてカルシウムを用いて低架橋化細
メッシュポリスチレンスルホネートカチオン交換樹脂の
層で充填されたカラムで行われる。約90%フルクトー
スを含有する富化された製品は非常に富化されたフルク
トースコーンシロップ(VEFCS)と称される。この
VEFCS分画は42〜90%のフルクトース含有率を
有する製品を得るため42%HFCS供給物質とブレン
ドすることができる。これら製品のうち、EFCS又は
55EFCSと時には称される55%富化フルクトース
コーンシロップが最も典型的である。米国特許第4,3
95,292号明細書(Katzら)はフルクトース及びデ
キストロースの混合物を様々な分画に分別し、フルクト
ース富化分画を合わせて、55.8%(dsb) フルクトー
ス含有シロップを生産する例(例1)について開示して
いる。この同例は高濃度(dsb) のフルクトース(例え
ば、75.1%(dsb))を有する単一分画についても開示
し、それより低濃度のフルクトースを含有する分画を
(例えば、64.5%(dsb) を58.2%(dsb) フルク
トースと)合わせることについても開示している。
【0012】分別プロセスにおける他のラフィネート流
の処理は重要な考慮事項である。一般に、デキストロー
ス富化ラフィネート流は更に42%HFCSへの転換の
ためイソカラム系のデキストロース供給物にリサイクル
される。デキストロース及びフルクトースを含有して供
給流の場合よりも高いフルクトースレベルを有するラフ
ィネート流は高固体レベルを維持して水使用量を減少さ
せるために分別機でリサイクルすることができる。オリ
ゴ糖に富むラフィネート流は糖化系にリサイクルでき
る。水は溶出媒体として用いられるため、それは系にお
ける全体的蒸発量に大きな影響を有する。非常に低い固
体濃度は系内で微生物汚染のリスクを増加させる。この
ため、全体的プロセス経済を目指す上で最も重要なデザ
インパラメーターは溶離液リンスの希釈効果を最小にし
ながら許容される純度で固体収率を最大にすることであ
る。供給及び水使用の効率は最良収率のために最大化さ
れねばならない。収率は再異性化のコストを減少させる
上で重要である。これらの目標を達成するために利用し
うる操作としてはリサイクル技術、充填カラムの適正な
再分布による樹脂相のより高い均等化とカラムにおける
多数出入り口の追加がある。これらのアプローチは純度
及び収率を増加させるために使用できる。バッチ分別系
において、分別カラムへの供給物の純度に関する小さな
見掛け上の増加、即ちより高いフルクトースレベルは所
定製品純度において収率増加により生産上かなり大きな
利得を生じる。実際上、これは樹脂容量/サイクル当た
りで供給される糖容量の比率の最大化、樹脂容量/サイ
クル当たりで要求される水容量の比率の最小化及びカラ
ムへの慎重な液体分配と言い換えることができる。
【0013】固相フルクトース製品 いくつかのプロセスがフルクトース結晶化に関して知ら
れている。例えば、結晶フルクトースはイヌリンの酸加
水分解から得られるシロップに無水アルコールを加える
ことで製造される(Bates et al.,Natl.Bur.Std.Circ.,
C440,399,1942)。デキストロースからフルクトースの製
造は米国特許第2,354,664号明細書で記載さ
れ、米国特許第2,729,587号明細書では酵素転
換によるスクロースからのその製造について記載してい
る。フルクトースは約103〜105℃で分解する斜方
晶系、両せつ角柱をアルコールから形成する。半水和物
及び二水和物結晶形も知られているが、但しそれらが無
水形よりも実質上吸湿性であって室温に近い融点を有す
るかぎりこれら種類の形成を避けることが好ましい。こ
れらの性質はこれら結晶形のフルクトースを取扱い上非
常に困難にする。溶媒結晶フルクトース(SCF)は変
性エチルアルコールのような有機溶媒が高フルクトース
流(95%dsb)とミックスされるプロセスにより製造さ
れる。この流れはそれが純粋な結晶フルクトースを形成
するために冷却されると結晶化する。生成物はそれを母
液から分離するために遠心され、脱溶媒され、乾燥され
る。
【0014】米国特許第4,199,374号明細書は
SCFを生産するためのプロセスについて記載する。フ
ルクトースはエタノール中VEFCSの溶液から結晶化
される。その溶液はフルクトース又はグルコースの微結
晶で播種される。結晶は濾過、遠心又は他の適切な手段
により採取される。次いでこれらの結晶はアルコールで
洗浄され、真空下で乾燥される。アルコール及びシロッ
プの水分含有率はフルクトースの易流動性微結晶を得る
ためこのプロセスで慎重に制御されねばならない。
【0015】乾燥フルクトース甘味料(DFS)を簡単
に生産することも可能である。DFSプロセスにおい
て、分別に由来する高フルクトース流はロータリー乾燥
機で乾燥され、しかる後スクリーン及びグラインダーを
含む分級器でサイズ分けされる。米国特許第4,51
7,021号明細書は約2重量%以下の水を含むこのよ
うな粒状半結晶固体フルクトースの製造について記載し
ている。その特許明細書では製品の約60重量%が結晶
フルクトースで、35重量%以下が非晶質フルクトース
であることを開示している。ドラム乾燥機が用いられる
が、その際に空気は50〜80℃の初期温度を有する。
固体フルクトース製品の一部は結晶開始剤としてリサイ
クルしてもよい。DFSプロセスの1つの欠点は製品が
純粋なフルクトースと呼べないことであり、その理由は
それが全糖製品であって、“フルクトース”に関する食
品化学処方(Food Chemicals Codex)基準に合致しないか
らである。更に、それが完全な結晶ではないため、それ
は結晶フルクトースよりも吸湿性であって、このため湿
潤条件下で取扱いが困難である。水性プロセスも結晶フ
ルクトースを生産するために使用できる。水性結晶フル
クトースプロセスは典型的には溶液からフルクトースを
結晶化させるために冷却される高フルクトース供給流で
開始する。いくつかの参考文献がこのようなプロセスに
ついて記載している。
【0016】米国特許第3,513,023号明細書に
おいて、無水フルクトースはフルクトースの水溶液(最
少95%ds)から得られる。その溶液のpHは3.5〜
8.0でなければならない。フルクトース溶液は含水率
が2〜5%になるまで真空下で濃縮される。溶液は60
〜85℃に冷却され、結晶フルクトースで播種され、激
しく攪拌されるが、その際に温度は60〜85℃で維持
される。特許権者は結晶塊が生じると述べているが、こ
れは非粘着易流動性微結晶粉末を生産するため徐冷却後
に破砕又は粉砕され、しかる後乾燥される。そのプロセ
スはこのタイプのフルクトース溶液が真空下で濃縮され
て常法で冷却された場合に通常生じるガラス相生成物の
形成を避けうると述べられている。
【0017】米国特許第3,883,365号明細書に
おいて、フルクトースは90%ds及び90〜99%(ds
b) フルクトースの水性フルクトース/グルコース溶液
から結晶化される。その溶液は飽和される(58〜65
℃)。フルクトースは均一サイズのフルクトース結晶を
加えることでその溶液から結晶化される。新しい結晶の
形成は互いの種結晶の距離を適切に短く保ち、過飽和度
を1.1〜1〜2に維持することで最少化される。溶液
の容量は結晶化が進行するに従い連続的又は段階的にい
ずれかで増加される。フルクトース溶液の至適pHは
5.0であると言われる。こうして得られる結晶は報告
によると200〜600ミクロンの平均結晶サイズを有
する。遠心はその溶液から結晶を分離するために用いら
れる。
【0018】米国特許第3,928,062号明細書は
無水フルクトース結晶が88〜99%フルクトースを含
む83〜95.5%(乾燥ベース)全糖を含有した溶液
に播種することで得られることを開示している。結晶化
は大気圧下で溶液を単に冷却するか又は減圧下で水を蒸
発させることにより行える。半水和物及び二水和物の形
成はある範囲のフルクトース濃度及び温度内で結晶化を
実施することにより避けられる。この範囲は半水和物が
晶出し始める時点以下の過飽和領域内である。母液はい
かなる追加処理もなしに第一採取物と同様にしてその後
の採取物の結晶化のために繰返し使用してもよいと言わ
れる。種結晶の添加はフルクトース溶液に結晶を懸濁す
ることで既に製造された白下の形を用いて行ってもよ
い。
【0019】米国特許第4,199,373号明細書に
おいて、結晶フルクトースはフルクトースシロップ(8
8〜96%dsb)を2〜15重量%フルクトース種結晶で
播種し、播種されたシロップを約50〜90°F(約1
0〜32℃)、相対湿度70%以下で放置することによ
り生産される。結晶化は2〜72時間要すると言われ
る。そのプロセスで生産された結晶製品は大きな球粒の
形である。
【0020】米国特許第4,164,429号明細書は
結晶種を生産するためのプロセス及び装置について記載
している。一連の遠心分離が既定サイズ範囲内に属する
種結晶を播種溶液から選択するために用いられる。
【0021】結晶化冷却曲線 飽和又は過飽和溶液から物質を結晶化させるためのその
溶液の冷却は勿論一般的に知られている。飽和又は過飽
和溶液の自然冷却は結晶製品に関して潜在的に望ましく
ないほど広い粒度分布に寄与する核形成をかなりよく生
じることも知られている。例えば、Encyclopedia of Ch
emical Technology,Vol.7,pp.243-285(Kirk-Othmer,Ed.
John Wiley & Sons,N.Y.,3rd ed.,1979)における結晶化
の説明では、自然冷却が冷却期間中早期に過飽和ピーク
を生じ、このためかなりの核形成を誘導すると述べてい
る。その論文では制御的冷却曲線に従うことにより一定
レベルの過飽和が維持され、それにより許容される制限
内で核形成を制御できることを示している。図5はこの
研究で公開された自然及び制御的冷却曲線の写しであ
る。
【0022】本発明の様々な面が以下で簡単に記載され
ている。 I.一体化されたマルチフルクトース甘味料生産 一面において、本発明はフルクトースを含有する複数の
甘味料の一体化生産に広く関する。 A.液相甘味料及び結晶フルクトースの同時生産 具体的な面において、本発明は:結晶フルクトース及び
母液を含む混合物を生産するためフルクトースの水溶液
中のフルクトースを結晶化させる;結晶フルクトースを
母液から分離する;及びデキストロース及びフルクトー
スを含む液相甘味料を生産するためデキストロースを母
液とミックスする;ことからなる、結晶フルクトースと
フルクトース及びデキストロースを含む液相甘味料を生
産するためのプロセスに関する。水溶液からの結晶スク
ロースの製造に際しては、糖蜜と呼ばれる母液中の不純
物を濃縮するため結晶を反復連続的に析出させることが
通常のやり方である。この糖蜜は通常純粋でないため、
それは動物飼料補給品又は醗酵培地として価値を有する
だけである。米国特許第3,928,062号明細書は
フルクトース結晶化による母液がその後のフルクトース
結晶採取物の結晶化のために繰返し使用できることを示
している。通常の結晶化技術を用いた結晶の単一析出に
よるフルクトース結晶の比較的低い収率と高濃度のフル
クトースを有する結晶化装置供給物を得る上でコーンシ
ロップの異性化及び分別化に伴う困難性はフルクトース
結晶を連続析出させることによる母液のリサイクルを望
ましいものにする。しかしながら、結晶フルクトースと
デキストロースを母液に加えることによる液相甘味料と
の生産一体化によれば2種のプレミアム品質甘味料を得
ることができる。ひいてはこれは甘味料として有用なフ
ルクトースの収率を最大化して、それにより異性化の困
難性を正当化することができる。しかしながら、このプ
ロセスは分別の全ポイントが結晶化装置供給物を得るた
めにデキストロースを除去することであり、このため母
液へのデキストロースの添加が分別で達せられる富化の
一部を犠牲にするという点で分別で得られる利得の犠牲
を伴う。
【0023】本発明のこの面の具体的な態様において、
本発明は:デキストロース及びフルクトースを含む第一
デキストロース/フルクトース流を生産するため供給流
においてデキストロースの一部を異性化する;第一デキ
ストロース/フルクトース流を第一供給流及び第二供給
流に分ける;高フルクトース流を生産するため第一供給
流を分別する;結晶フルクトース及び母液を含む混合物
を生産するため高フルクトース流中のフルクトースを結
晶化させる;結晶フルクトースを母液から分離する;及
び第一デキストロース/フルクトース流よりも高いフル
クトース対デキストロース比を有する第二デキストロー
ス/フルクトース流を生産するため母液の少くとも一部
を第二供給流とブレンドする(請求の範囲を含めて、以
下で用いられるように、“デキストロース、フルクトー
ス流”という用語はデキストロース及びフルクトースか
らなる流れを意味する);ことからなる、デキストロー
スを含む供給流から結晶フルクトースとデキストロース
及びフルクトースを含む流れを生産するためのプロセス
に関する。
【0024】関連面において、本発明は:結晶フルクト
ース及び母液を含む混合物を生産するためフルクトース
の水溶液中のフルクトースを結晶化させる;結晶フルク
トースを母液から分離する;及びフルクトースを含む液
相甘味料を生産するため母液においてそれ以上の結晶化
を抑制する;ことからなる、結晶フルクトースとフルク
トースを含む液相甘味料を生産するためのプロセスに関
する。結晶化後に残留する母液はフルクトースの飽和溶
液である。従来技術、例えば米国特許第3,928,0
62号明細書では母液がその後の結晶採取物の結晶化の
ために繰返し使用できることを示している。更に結晶採
取物を生産するため、飽和母液はフルクトースの適切な
過飽和溶液を得て母液で結晶化できるように加熱及び濃
縮されねばならない。更に採取物を結晶化させるよりも
もしろ、母液が液相甘味料を生産するために使用できる
ようにそれ以上の結晶化を抑制すべきであることがわか
った。前記のように、母液はフルクトースの飽和溶液で
ある。取扱い、輸送及び/又は貯蔵中においてそれから
フルクトース結晶の沈澱を防止するため、母液において
フルクトースの結晶化を抑制するステップが採択されね
ばならない。本発明のこの面はそれ以上の結晶化が避け
られるという点で前記本発明の第一面に関する。しかし
ながら、この面ではそれ以上の結晶化を抑制するにはデ
キストロースの添加を必ずしも要しないことから分別利
得の犠牲を必ずしも要せず、即ち水による母液の単純な
希釈は乾燥固体ベースで母液のフルクトース純度を希釈
せずに結晶化を抑制する上で役立つ。
【0025】B.マルチ高フルクトース甘味料分別 関連面において、本発明はデキストロース及びフルクト
ースを含む甘味料の少くとも1つにおいて:デキストロ
ース及びフルクトースを含む供給流をデキストロースに
富むラフィネート、低フルクトース抽出物及び高フルク
トース抽出物に分別する(上記高フルクトース抽出物は
フルクトース約90%(dsb) 以上である);及び液相甘
味料を生産するため低フルクトース抽出物をその低フル
クトース抽出物より大きな濃度(dsb) のデキストロース
を有するデキストロース組成物とミックスする;ことか
らなる、マルチフルクトース甘味料を生産するためのプ
ロセスに関する。この関係における“フルクトース甘味
料”にはフルクトースが溶解、分散されているか又は非
晶質もしくは結晶であるかにかかわらずフルクトースを
含有するあらゆる甘味料を含む。例えば、高フルクトー
ス抽出物はフルクトース含有シロップ、結晶フルクトー
ス又は少くとも一部のフルクトースが非晶質固相である
半結晶フルクトースを生産するために使用できる。
【0026】フルクトース甘味料を生産するために異性
化されたデキストロースシロップ、即ちフルクトース及
びデキストロースを双方とも含有するシロップの分別は
残留分別産出物のリサイクルによりデキストロースラフ
ィネート及びフルクトース抽出物を取出すことで通常行
われる。例えば、米国特許第4,395,292号明細
書ではこのような操作条件が好ましいと述べている。し
かしながら、一方が高濃度(dsb) のフルクトース(即
ち、高フルクトース抽出物)を有し及び他方が低濃度(d
sb) のフルクトースを有する2つの抽出物を取出すこと
により、単一抽出物より高い濃度を有するフルクトース
抽出物は異性化供給物の総分割度増加とそれに伴うすべ
ての問題(例えば、分別能力減少、溶離水増加による蒸
発量増大及び/又は分割を増す上で要される高い溶離水
流速による有害な圧力低下)なしに得ることができる。
低フルクトース抽出物の有用性は高フルクトース抽出物
の有用性よりも狭い範囲であるが(即ち、結晶フルクト
ースを生産するために低フルクトース抽出物を用いるこ
とは困難である)、但しそのフルクトースは例えば高フ
ルクトースコーンシロップ(例えば、55%フルクトー
スコーンシロップ)を生産するため異性化コーンシロッ
プ(例えば、42%フルクトースコーンシロップ)との
混合によりかなり少ないフルクトースを含有するコーン
シロップのフルクトース含有率を上昇させるために使用
できる。
【0027】この面の特に好ましい態様において、高フ
ルクトース抽出物はフルクトースの結晶化のために結晶
化装置供給物を製造する上で用いられる。したがって、
一面において、本発明は:デキストロース及びフルクト
ースを含む流れをデキストロースに富むラフィネート、
低フルクトース抽出物及び高フルクトース抽出物に分別
する;高フルクトース抽出物に由来する水溶液からフル
クトースを結晶化させる;及びデキストロース及びフル
クトースを含む液相甘味料を生産するため低フルクトー
ス抽出物をその低フルクトース抽出物より大きなデキス
トロース濃度(dsb) を有するデキストロース組成物とミ
ックスする;ことからなる、結晶フルクトースとデキス
トロース及びフルクトースを含む液相甘味料を生産する
ためのプロセスに関する。この態様は特に有利である
が、その理由は水溶液からフルクトースをうまく結晶化
させる上で通常要されるフルクトース濃度(dsb) は単一
抽出物を生産するために異性化プロセスからのデキスト
ロース/フルクトース供給流の分別が実施できないほど
高いからである。換言すれば、結晶化装置供給物として
有用である十分高いフルクトース純度を有する単一抽出
物を生産する上で要される分割度は、このような分割が
実施できないほどしばしば分別能力を減少させ及び/又
は分別に伴う他の困難性を増加させる。
【0028】高フルクトース及び低フルクトース抽出物
の双方を取出して結晶甘味料及び液相甘味料を各々生産
するためそれらを別々に用いることで起こりうる欠点
は、異性化コーンシロップのフルクトース含有率を上昇
させる上で利用可能な低フルクトース抽出物中における
フルクトースの量が同様の総分割度で取出された単一フ
ルクトース抽出物で利用しうる場合よりも低いことであ
る。このため、液相甘味料として利用しうるフルクトー
スの全量(dsb) は減少する。この欠点は高フルクトース
抽出物のフルクトースの一部の結晶化による母液の利用
可能性により改善される。換言すれば、特に好ましい態
様において、フルクトースを含有する母液、低フルクト
ース抽出物及び異性化コーンシロップは液相甘味料(例
えば、55%フルクトースコーンシロップ)を製造する
ためにミックスされる。
【0029】II.可変性過飽和冷却曲線 もう1つの面において、本発明はフルクトースを含む溶
液から結晶フルクトースを生産するためのプロセスに関
し、即ち:初期冷却速度において初期温度範囲で上記溶
液を冷却する;しかる後初期速度より遅い中間速度にお
いて中間温度範囲で上記溶液を冷却する;及びしかる後
中間速度より速い最終速度において最終温度範囲で上記
溶液を冷却する。図5は結晶化プロセスで用いられる典
型的な冷却曲線について示す。曲線Aは自然冷却曲線で
あり、曲線Bは一定レベルの過飽和を実現できるように
考えられた制御的曲線である。図4は本発明の可変的飽
和冷却曲線について示す。その2図の比較は従来の曲線
と本発明の曲線とのはっきりした差異を示す。初期及び
最終速度における冷却速度より遅い中間冷却期間におけ
る冷却速度の使用は、特に初期冷却期間中において溶液
中での自然核形成と溶液中でのフルクトースの熱誘導性
分解の双方を最少化することができる。核形成の減少は
更にほぼ均一な粒度分布を有する結晶製品を生じ、熱ダ
メージの減少はフルクトース結晶及び母液の収量を増加
させて母液中の分解産物不純物レベルを減少させ、こう
して液相甘味料用のフルクトース源としてその有用性を
改善する。
【0030】III.低固体分で炭素処理による高フルクト
ースシロップの精製 もう1つの面において、本発明は:約75重量%(dsb)
以上のフルクトース濃度及び40%以下の乾燥固体濃度
を有するフルクトースの溶液を得る;フルクトースの精
製溶液を製造するため上記溶液を活性炭と接触させる;
及び上記精製溶液を40%以上の乾燥固体濃度まで蒸発
させる;ことからなる、フルクトースの濃縮溶液を製造
するためのプロセスに関する。上記シロップを精製する
ため活性炭による糖シロップの処理が通常知られている
が、高濃度(dsb) のフルクトースを有するフルクトース
シロップは、シロップ中でフルクトースの利用可能性を
減少させうる副産物(例えば、ジフルクトース)の形成
を減少させるため活性炭の存在下において、シロップか
らのフルクトースの結晶化を抑制し及び/又はシロップ
又はそれから製造される甘味料の官能的性質に影響を与
える場合に、比較的低い固体濃度を有するべきであるこ
とがわかった。表II及びIII は経時的に活性炭と接触さ
せた高フルクトース(95+%dsb)シロップ中でのジフ
ルクトース形成に関する固体濃度の効果について示す。
【0031】関連面において、本発明は:90%(dsb)
以上のフルクトースを有する高フルクトース流を生産す
るためデキストロース及びフルクトースを含む流れを分
別する;精製フルクトース流を生産するため上記高フル
クトース流を活性炭と接触させる;しかる後フルクトー
スの溶液を生産するため上記精製フルクトース流を蒸発
させる;及びフルクトースの上記水溶液中のフルクトー
スを結晶化させる;ことからなる、結晶フルクトースを
生産するためのプロセスにも関する。高フルクトース流
を接触させてから蒸発させる順序は、高フルクトース抽
出物が分別カラムからの溶出時に典型的に低い固体分で
あることから接触が比較的低い固体分で行われることを
確実にする。
【0032】もう1つの関連面において、本発明は:結
晶フルクトースとフルクトース含有母液を含む混合物を
生産するためフルクトースの溶液中のフルクトースを結
晶化させる;結晶フルクトースを母液から分離する;フ
ルクトースの低固体分溶液(例えば、約70%以下の乾
燥固体分)を形成するため上記母液のフルクトースの少
くとも一部を水からなる液体とミックスする;フルクト
ースの上記低固体分溶液を活性炭と接触させる;及びフ
ルクトースの高固体分溶液を形成するためフルクトース
の上記低固体分溶液を蒸発させる;ことからなる、結晶
フルクトースを生産するためのプロセスに関する。特に
好ましい態様において、フルクトースの結晶化による母
液は活性炭での処理しかる後高固体分まで蒸発の前に固
体含有率を減少させるため水からなる液体(例えば水道
水、甘い水、42%フルクトースコーンシロップのよう
な糖シロップ等)とミックスされる。得られた高固体分
溶液は例えば結晶化装置供給物、高フルクトースコーン
シロップ甘味料又はそのための生産流として様々な方法
で使用できるが、それらすべては前記利点から利益を得
ており、これは活性炭での処理とその後の蒸発の前に母
液の固体濃度を減少させたことに起因する。
【0033】本発明の重要な特徴は無水結晶フルクトー
ス(ACF)がEFCSと共に生産される場合に得る相
乗作用である。フルクトース白下からのフルクトース結
晶の収率は典型的には40〜55%程度、例えば45%
である。より長い結晶化時間は収率を増加させるが、但
しプロセス処理量だけを犠牲にする。このため、重大な
利点は、ACF結晶化プロセスのためのフルクトース供
給物を提供するだけでなく、ACFプロセスからの非結
晶化フルクトースを不利益なしに受諾できるプロセスと
フルクトース結晶化を一体化することにより得られる。
従来技術の一部結晶フルクトースプロセスにおいて、非
結晶化部分は結晶化プロセスでリサイクルされる、この
アプローチに伴う問題は、結晶化が本質的にフルクトー
スに選択的であるため、ジフルクトース、5‐(ヒドロ
キシメチル)‐2‐フルフラール(HMF)及びそれよ
り高級の糖類のような望ましくない副産物がリサイクル
流中で形成され易いことである。その結果、リサイクル
流は最終的に副産物で汚染されるようになるため、それ
は系から排除されねばならず、付随的に実質量のフルク
トースを失う。
【0034】本発明はフルクトースの結晶化後に残る液
相物質(母液)を高フルクトース液相甘味料を生産する
プロセスに組み込むことで副産物形成の問題を解決す
る。この方式において望まれない副産物はACFを生産
する一体化プロセスのその部分で濃縮されず、むしろそ
の系から連続的に除去される。この一体化はフルクトー
ス含有パージ流に関する必要性を排除し、それにより更
に経済的価値のある製品中にフルクトースを保存する。
図1によれば、55%HFCS(EFCS)の生産には
プロセスストリームにおいて分離(分別)ステップを要
することがわかる。一般に、分別は約48%より高いフ
ルクトース含有率を有するシロップを得るために要求さ
れる。フルクトースを結晶化させる目的のためには、9
5%(dsb) 以上のフルクトースを含有するシロップが好
ましい。これより少いフルクトースを含有する溶液から
フルクトースを結晶化させることは可能であるが、低収
率で得られ、そのプロセスは経済的に望ましいとはみら
れない。約42%(dsb) のフルクトースを含む供給物
(デキストロース異性化からの典型的産出物)から95
+%フルクトース流を得る分別技術が知られている。こ
のため、ほとんど又は全く修正を加えることなくEFC
SプロセスからACF供給流を得ることが可能である。
最も好ましくは、分別系は当業界で周知のようなシミュ
レート化された動きをする層クロマトグラフィータイプ
である。さて図2では、一体化プロセスの詳細が記載さ
れている。“一次転換/精製”と記されたブロックで示
されるように、デンプンは前記された従来の酵素ベース
プロセスを用いてデキストロースにまず転換される。
【0035】異性化 異性化ステップではデキストロースをフルクトースに転
換する酵素を用いる。その酵素はキャリアに固定され、
それが消耗された場合に交換されるまでカラム(イソカ
ラム)に定着したままである。本発明の1つの利点はイ
ソカラムにおいてイソメラーゼの増量を効率的に利用で
きることである。EFCS(55%フルクトース)に関
する需要の季節的変動のために、ピーク需要に合うよう
追加イソメラーゼに投資する生産者は彼のEFCS生産
が比較的低レベルのときであっても年中その異性化能力
レベルの増加に対応しなければならない。ここで開示さ
れた一体化プロセスを選択的に実施することにより、生
産者はその製品に関する需要が高い場合に分別系列から
の高フルクトース流の多くをEFCS生産に向けかつE
FCSに関する需要が低い場合にACF生産でより大き
なその流れの部分を用いることにより異性化レベルの増
加を効率的に利用することができる。こうして異性化能
力増加への投資は年中効率的に利用できる。
【0036】分別 分別はシロップ供給流でデキストロースからフルクトー
スを分離するため順次操作する樹脂を含有した容器の列
又は群で行う。供給流及び溶離水流はその系列に供給さ
れ、1以上の高フルクトース製品流、高デキストロース
ラフィネート流及び/又は1以上の高オリゴ糖ラフィネ
ート流が除去される。図3で示されるように、高デキス
トロース流はフルクトースに転換のため異性化にリサイ
クルされ、一方高フルクトース流はプロセスのACF部
分に行くか又はEFCSを得るためにブレンドされる。
分別能力は供給流速、製品流中のフルクトース%及びそ
の流れ中におけるフルクトースの回収率により測定され
る。所定dsb のフルクトース含有率の場合、分別能力が
高くなるほど、異性化に要するフルクトース転換は低下
する。したがって、イソメラーゼ成分コストを低下させ
るため、分別はその最大能力で連続操作されることが好
ましい。ACFプロセスから実際的な結晶化装置収率を
得るため、分別製品はフルクトース約90%(dsb) 以
上、好ましくはフルクトース95%(dsb) 以上でなけれ
ばならない。これはEFCSプロセスで通常単離される
90%(dsb) フルクトースより高いため、分別能力を減
少させることがある従来の分別系に関して特別な操作条
件が用いられねばならない。これらは1)分割を高める
ため溶離水比率を変えずにシロップ供給速度を遅くする
こと及び/又は2)分割を高めるために溶離水比率を増
加させることである。これらの操作条件は製品処理量を
減少させる及び/又は後で除去されねばならない水を加
えることで少くとも追加エネルギーの消費を要するとい
ういずれかの欠点を有する。しかしながら、好ましい代
替法がある。
【0037】この業界の業者であれば明らかなように、
デキストロース及びフルクトースを含む水溶液が適切な
クロマトグラフィーカラムに通される場合、2種類の少
くとも部分的な分割が得られる。分別を行うため、カラ
ムからの溶出液は望ましい分画を単離するため適宜流用
されねばならない。流用される部分は通常“カット”と
呼ばれる。“狭いカット”は“広いカット”の場合より
少い容量要素の溶出液を含有する。このため、純度に関
して、分離は適切な狭いカットを取出すことにより特定
の種類に関して最適化してもよい。溶出液から狭いカッ
トを取出す上で通常の比較考量は選択種の全回収率が悪
影響をうけることである。開示されたプロセスの結晶フ
ルクトース部分用の供給物として好ましい95+%(ds
b) フルクトース流はEFCS生産に関する従来プロセ
スの分別系の製品流から適切な狭いカットを取出すこと
により得られることがわかった。特に好ましい1つのこ
のような分別系は“シミュレート化された動きをする層
クロマトグラフィー分離装置”と題された1986年5
月8日付で出願されたJohn F.Rascheの共有米国特許出
願第861,026号明細書で記載されている。この開
示の教示は特にここに組み込まれる。
【0038】本発明の分別系で用いられた場合に上記ク
ロマトグラフィー分離装置を操作する好ましい方法は、
溶離液対供給物比を約1.7から約2.0に増加させる
ことである。シロップ供給物は乾燥物質約60重量%で
あり、約140°F(約60℃)の温度で維持されるこ
とが好ましい。分別系からのラフィネート流は抽出流を
分けるために用いられた場合と同様にして配分してもよ
い。こうしてオリゴ糖に比較的富む流れは糖化系へのリ
サイクル用に単離され、別の専用糖化系に送られ又はそ
の系からパージされる。糖化系へのオリゴ糖のパージ又
はリサイクルがない場合、その系からのオリゴ糖に関す
る唯一の出口は典型的異性化がオリゴ糖に影響を与えな
いかぎり抽出流である。このため、異性化系にリサイク
ルされるラフィネート流中のオリゴ糖は単純に未変化の
ままでその系を通り、分別系への供給物中へ戻る。オリ
ゴ糖は抽出流で望ましくないが、その理由はその系の少
くとも一部がプロセスのフルクトース結晶化部分への供
給物として用いられ、フルクトースの結晶化が最少で他
の種類を含有する溶液から行われることが好ましいから
である。同様に、オリゴ糖は本発明のプロセスにより生
産される液相甘味料で望ましくなく、このため限定量の
このようなオリゴ糖が液相製品を介してその系から除去
されるだけである。
【0039】もう1つの利点は分別系から糖化系にオリ
ゴ糖に富む流れをリサイクルすることで得られる。この
ような流れは典型的には乾燥物質含有率に関して比較的
低く、最も一般的には約10%d.s.、即ちそれは水約9
0重量%である。プロセスの液化/デキストリン化部分
で生じるデンプンスラリーは典型的には糖化前に希釈さ
れねばならない。オリゴ糖流中における水はデンプンス
ラリー用の希釈液として用いられる水の少くとも一部に
代わることができ、それにより水を保存して、全体とし
てその系に要される蒸発能力を減少させる。
【0040】ブレンディング 従来のEFCSプロセスにおいて、分別からの高フルク
トース抽出物は最終製品において望ましいフルクトース
含有率(EFCSの場合55%(dsb))を得るため異性化
の産物(典型的には42〜48%(dsb) フルクトース)
とブレンドされる。本発明の一体化プロセスにおいて、
約83%d.s.で約88〜92%(dsb) フルクトース、好
ましくは90〜92%(dsb) フルクトースを含有する結
晶化プロセスの遠心ステップからの母液は更にブレンデ
ィング用にも利用できる。これはそのプロセスに柔軟性
を更に加えるが、その理由はブレンドが典型的には従来
のEFCS生産の一部としてイオン交換され、炭素処理
され、しかる後77%d.s.まで蒸発されるEFCS洗練
ステップへの投入用に様々な流れがブレンドできるため
である。図3における点線はブレンディングに関するオ
プションの一部について示す。ブレンド流の最終的選択
は勿論全体として系の質量バランスに依存する。化学物
質はpH調整のため非常に少量の塩酸又はソーダ灰以外
にACFプロセスで高フルクトース流に加えられないた
め、有意な量の新しい微量成分はACFプロセスで形成
されない。着色物、HMF及びジフルクトースは結晶化
装置供給物処理の炭素処理及び蒸発ステップ中に形成さ
れるかもしれない。しかしながら、これらの化合物はE
FCSプロセスにおいて最終炭素及びイオン交換処理に
より除去できる。全フルクトースプロセスのほとんどの
ステップが高乾燥物質レベルで操作できるかぎり、微生
物増殖は阻害され、大した心配事でない。結果的に、ア
セトアルデヒドレベルは有意に増加せず、必要であれば
最終イオン交換及び最終蒸発ステップにより減少させる
ことができる。
【0041】結晶化装置へのフルクトース供給物 pH調整 フルクトース結晶が得られるフルクトース水溶液のpH
は好ましくは約pH3.7〜約pH4.3であることが
わかったが、それにもかかわらずそれと反対の開示もあ
る(例えば、米国特許第3,883,365号明細書参
照)。結晶化装置へのフルクトース供給物のpHの適正
な制御は無水ジフルクトースの形成を最少にする上で必
要である。結晶化装置における無水ジフルクトースの存
在は低い結晶化装置収率を生じ、形成されるフルクトー
ス結晶のサイズ分布に悪影響を与えることがわかった。
無水物の形成速度は3.7〜4.3のpH範囲で最小で
あると考えられる。それより高い無水物形成速度はこの
範囲より上及び下の双方で生じる。着色形成物の生成は
それより高いpHレベルで促進されることが更に考えら
れる。
【0042】例1 乾燥固体ベースで約95%フルクトースを含有するシロ
ップにおいてフルクトースの溶解度及び不純物の生成に
関するpHの効果を下記のように研究した。研究される
シロップは開示されたプロセスのフルクトース結晶化部
分用の供給物として用いられるシロップの代表例であ
る。結晶フルクトースをVEFCS(90%フルクトー
ス,dsb)のサンプルに加えて、約95%(dsb) フルクト
ースを含むシロップを生産する。次いでそのシロップを
“炭素処理”と題されたこの開示のセクションで記載さ
れるように粒状活性炭との処理に付した。こうして、こ
のシロップを結晶化装置への供給物と同様に処理した。
上記シロップの一部をpH3.94に調整し、73℃で
高固体分まで蒸発させた。この高固体分シロップ2リッ
トルを密封された攪拌フラスコにいれ、約55℃で維持
された定温浴に浸漬した。このサンプル(“pH4サン
プル”)を定温浴中で連続的に攪拌(約5時間)し、そ
の一方で第二サンプルを製造した。95%フルクトース
シロップの第二部分をpH5.48に調整し、77℃で
高固体分まで蒸発させた。この蒸発はpH4サンプルの
場合よりもゆっくりと行った。このサンプル(“pH
5.5サンプル”)2リットルを密封された攪拌フラス
コにいれ、pH4サンプルを含有した定温浴に浸漬し
た。その浴の温度を55.5℃に調整した後、フルクト
ース種結晶50gを浴サンプルに加えた。攪拌を一定温
度で60時間続けた。これはここで記載されたACFプ
ロセスにおけるシロップの大体の結晶化装置滞留時間で
ある。
【0043】得られた白下をサンプリングし、遠心し、
母液を供給シロップのサンプルと共に分析した。得られ
た分析データは以下で表にした。 表I 供給物 平衡化 pH 4 pH 5.5 pH 4 pH 5.5 フルクトース(% dsb) 95.81 95.86 95.33 95.24 加水分解後のフルクトース(% dsb) 96.08 96.10 95.33 95.72 一無水物(% dsb) 0.27 0.24 nd* 0.48 固体分(重量%) 89.79 89.13 88.90 88.86 HMF(ppm dsb) 5.71 4.03 25.9 6.58 アセトアルデヒド(全ppb) 104 48 58 66 フルフラール(ppm dsb) nd* nd* 0.29 0.44 着色物(RBU単位) 14.0 39.6 50.7 163.1 溶解度(gフルクトース/g水) ‐ ‐ 7.64 7.60 過飽和 ‐ ‐ 1.0 1.0 * nd:検出されず 一無水物はサンプルの加水分解前後におけるフルクトー
スアッセイでの差異から計算する。フルクトース溶解度
はサンプルのフルクトースアッセイ(加水分解前)及び
固体含有率から計算する。一部のフルクトースは平衡を
確立するため双方のサンプル溶液から晶出した。pH
5.5サンプルにおける着色物増加はpH4サンプルで
観察される場合よりも有意に大きかった。高着色になる
と、遠心機ケークの洗浄が更に要求されるかぎり結晶化
プロセスで収率を低下させる。母液精製要求も同様に増
加する。双方のサンプルは供給物の製造中に一無水物に
関して同様の増加を示した(pH4の0.27%dsb を
pH5.5の0.24%dsb と比較する);しかしなが
ら、液体クロマトグラフィー研究の結果(前記せず)で
は更にジフルクトース二無水物がpH5.5で形成され
ることを示した。要するに、低い着色物形成を示したp
H4サンプルは全アセトアルデヒド含有率の減少を示
し、pH5.5サンプルと有意に異ならない溶解度を有
していた。したがって、ACFプロセス用のpH4供給
シロップはその低い着色物含有率の結果として製品収率
及び母液品質に関してpH5.5供給物以上の利点を有
する。低いpHは見掛け上着色物及びジフルクトース形
成を最少にし、溶解度に関して無視しうる影響を有する
だけである。図3で示されるように、pH調整は便宜上
分別後でかつ炭素処理前に行われる。フルクトース溶液
の粘度はプロセスのこの時点で比較的低く、このためそ
の溶液とpH調整に用いられる酸又は塩基との完全ミッ
クスを得ることが比較的容易である。この目的に適した
いくつかの酸及び塩基は当業界で公知である。pHを下
げるには塩酸(HCl)及びpHを上げるには無水炭酸
ナトリウム(NaCO,“ソーダ灰”)が特に好ま
しい。
【0044】炭素処理 結晶化プロセス用の95+%(dsb) フルクトース供給流
は蒸発による濃縮前に炭素処理されることが好ましい。
炭素処理の1つの目的は結晶化を抑制する不純物を除去
することである。もう1つの目的は母液の品質に悪影響
を与え、ひいては液相甘味料の成分としてその使用を害
する着色物、HMF、フルフラール及びアセトアルデヒ
ドのような不純物を除去することである。炭素処理は約
1〜3%乾燥物質の用量で粒状炭素又は典型的には粒状
炭素より低い用量で粉末炭素により行われることが好ま
しい。シロップの温度は好ましくは約160°F(約7
1℃)であり、シロップは典型的には15〜30、好ま
しくは約20〜約25重量%乾燥物質である。炭素処理
は分別直後で蒸発前に行われることが最も有利である。
低固体濃度における炭素処理はジフルクトースに変わる
フルクトース喪失を0.5%以下に保てることがわかっ
た。炭素処理が蒸発後に行われるならば、2.5%以上
のフルクトース喪失が予想できる。シロップ温度は炭素
吸着剤で微生物増殖を防止し、シロップ粘度を低下させ
て炭素粒子へのよい分散を得るために約160°F(約
71℃)〔140°F(約60℃)と比較される〕であ
るべきである。
【0045】例2 様々な乾燥固体分において少くとも95%(dsb) フルク
トースの水溶液で形成されるジフルクトースの量を測定
した。最初2回の試験では、水溶液をフラスコ中で2.
7%粒状炭素(水溶液の乾燥固体分の重量による粒状炭
素の乾燥固体分)とミックスし、160°F(約71
℃)で24時間攪拌した。サンプルをそこに含有される
ジフルクトースの測定のために0、6、14及び24時
間目に採取した。
【0046】結果は以下で示される: 表II ジフルクトース(%dsb): 乾燥固体分: 25% ds 50% ds 時間(hr) 0 0.25 0.47 6 0.32 0.85 14 0.38 1.62 24 0.78 1.94 上記データはジフルクトースが25%dsと比較して50
%dsのときに溶液中でかなり速く(4倍以内で速く)生
成したことを示す。次の4回の試験はプラグフロー式で
商業規模炭素処理タワーの操作をシミュレートできるよ
うに、即ち攪拌フラスコの静的系と比較して動的フロー
系でジフルクトース形成を測定できるように考えた。2
本の12インチ(約30cm)ガラスカラムを約20時間
のシロップ供給物に関する滞留時間を与えるように連続
的にランさせた。そのカラムと供給物前加熱に用いられ
るステンレスチューブの短コイルを調節水浴に浸漬し
た。定常状態で炭素の向流フローをシミュレートするた
め、カラムは最初に炭素をならして部分的に消耗させる
ようにランさせ、しかる後第二カラムを未使用粒状活性
炭でスラッグ化して、このカラムの出口に約2インチ
(約5cm)の新鮮な炭素をおく。
【0047】4種の異なる条件をこの装置で試験した:
(各条件毎にならされた新しい粒状炭素を用いる) 140°Fで70%ds 160°Fで70%ds 160°Fで50%ds 160°Fで25%ds 示された各々の条件を36時間にわたり連続供給及び無
リサイクルでランしたが、0、6、14、24及び36
時間でカラム溶出液中におけるジフルクトースの量は以
下で示される: 表III ジフルクトース(%dsb): 温度: 140°F 160°F 乾燥固体分: 70% ds 25% ds 50% ds 70% ds 時間(hr) 0 0.32 0.32 0.35 0.32 6 0.83 ‐ ‐ 1.6 14 0.26 0.92 0.95 ‐ 24 0.39 0.61 1.35 1.83 36 0.24 0.64 1.72 2.24 140°F(約60℃)、70%dsにおけるジフルクト
ースの形成は問題を呈しないらしいが、低い温度ほど微
生物増殖リスクの増加及びシロップ粘度の上昇を意味す
る。160°F(約71℃)(50%ds及び70%ds)
における双方の高固体分試験では経時的に実質上増加し
続けるジフルクトースレベルを示したが、但し熱及び炭
素への露出時間は採取されたすべてのサンプルに関して
同様であった。いかなる特定の理論にも拘束されたくな
いが、ジフルクトースの形成は炭素により水溶液から除
去される物質により触媒及び/又は助触媒され、このた
め炭素上におけるこの物質の蓄積が炭素の使用時間経過
につれてフルクトースからジフルクトースへの転換速度
を増加させるという説明が可能であろう。
【0048】炭素チェックフィルターも流れ中の炭素微
粉を除去するために炭素カラムを出たシロップで用いて
もよい。効率的濾過は結晶化装置に入るいかなる不溶性
物質も結晶フルクトース中に遠心され、製品の品質に直
接影響を与えることから重要である。結晶化しないフル
クトースは液相甘味料を得るためにブレンドされるた
め、炭素処理もその物質の品質を高める。EFCSはプ
ロセスの最終近くで(即ち、ブレンディング後に)通常
炭素処理されるため、遠心機からの母液はそれが最終製
品に達するときまで2回の炭素処理により精製された。
【0049】結晶化装置供給物蒸発器 結晶化のための駆動力は高フルクトースシロップをその
飽和温度以下の点まで冷却することにより得られる過飽
和である。フルクトースに関する飽和曲線(濃度vs. 飽
和温度)は非常に急である。40〜55%範囲、例えば
40〜48%で理論的な結晶化装置収率を得るため、フ
ルクトース供給物シロップは冷却に約45〜55°F
(約7.2〜13℃)、例えば47°F(約8.3℃)
を要する。蒸発ステップ中に水は供給シロップが冷却さ
れた場合にフルクトースが溶液から結晶化する時点まで
それを濃縮するためにそれから除去される。蒸発器は溶
液を最少熱ダメージでシロップに濃縮できるようにデザ
イン及び操作されることが好ましい。蒸発を行う1つの
好ましい方法では2ステッププロセスを要する。供給シ
ロップは最初にマルチ効果及び機械的再圧縮を有する6
パスチューブタイプ降下フィルム蒸発器で濃縮される。
炭素処理ステップからの95+%(dsb) フルクトース流
は約20〜約25重量%乾燥物質、約190°F(約8
8℃)の温度及び約3.7〜約4.3のpHで蒸発器に
供給される。このステップの産出物は約55〜約65重
量%乾燥物質を有するシロップである。第二蒸発ステッ
プにおいて、第一ステップからの産出物は約23〜約2
4Hg真空下で操作されるプレートタイプ上昇フィルム単
一効果蒸発器に供給される。第二ステップからの産出物
は約165〜約175°F(約74〜79℃)で約88
〜約90重量%乾燥物質を有するシロップである。更に
好ましくは、蒸発器は製品温度が約140〜約150°
F(約60〜66℃)であるように約26Hg真空下で操
作され、それによりフルクトースの喪失を最少にする。
【0050】結晶化装置供給物蒸発器のデザイン及び操
作に関する主な基準は溶液を濃縮することであり、これ
はシロップに対する熱ダメージを最少にする。結晶化装
置供給シロップに対して最も厄介な熱ダメージは結晶化
装置で収率を減少させるフルクトースからジフルクトー
スへの転換である。ジフルクトースの形成は蒸発器にお
いて高温、高濃度及び長滞留時間により促進される。濃
度は本質的に固定されるため、デザイン及び操作条件は
蒸発器におけるシロップの温度及び滞留時間を最少にす
るように選択されるべきである。チューブタイプ降下フ
ィルム及びプレートタイプ上昇フィルムのような適切な
蒸発器は当業界で通常知られている。
【0051】結晶化 フルクトースの結晶化はバッチ又は連続結晶化装置のい
ずれで行ってもよい。バッチ及び連続双方の結晶化装置
には利点及び欠点がある。バッチ結晶化の方は異なる結
晶サイズ分布を得る上で大きな柔軟性を有し、プロセス
不良を容易かつ迅速に調整できる。しかしながら、バッ
チ結晶化の方は低い結晶化装置生産性(結晶化装置に装
填、抜取り及び播種する上で要する時間)を有する;バ
ッチ毎にばらつきのない結晶サイズ分布を得ることが困
難である;バッチサイクル時間を最少に保つために供給
物及び白下にとり大きな貯蔵タンクを要する;各結晶化
装置毎に個別の冷却システムを要する。連続結晶化は反
対の利点及び欠点を有する。結晶化は1回の通過又は多
数回の通過のいずれで行ってもよい。しかしながら、1
回の通過が好ましい。バッチ当たり88%の収率が達成
されるだけであり、結晶化時間は2回目通過結晶化で8
7%長くなると見積られる。更に、2回目通過結晶化か
らの母液はより高級な糖分のより大きなレベルのせいで
より粘稠であり、スラリー密度(結晶ポンド/白下ポン
ド)は2回目通過白下の方が低い。これら双方のファク
ターは遠心機生産性を減少させ易い。
【0052】液相甘味料用のブレンドストックとして母
液の利用性は母液の純度に大部分依存している。母液で
許容できるか又はそれから効率的に除去できる副産物の
正確なレベルは様々なファクターに依存しているが、プ
ロセスの結晶化部分で副産物の形成を最少にするステッ
プが取られるべきである。結晶化が本質的にフルクトー
スにとり選択的であるかぎり、副産物は各連続結晶化通
過毎に母液中で濃縮され易い。このため、問題は多数回
通過結晶化のケースで悪化され、母液中の副産物レベル
は一体化プロセスで現実に用いられる結晶化通過の数に
しばしば上限を設ける。着色物、灰、HMF、フルフラ
ール及びアセトアルデヒドレベルはすべて多数回通過結
晶化中に母液で増加し易いことがわかった。これらのう
ち着色物が最も速く増加し、したがって通常それは効率
的に用いられる結晶化通過の数に関する決定ファクター
である。母液の純度を維持するために適した測定には蒸
発、炭素処理とpH、温度及び滞留時間のような結晶化
条件の慎重な制御を含む。好ましい条件はプロセスの様
々なステップに関するこの開示のセクションで記載され
ている。
【0053】結晶化装置へのシロップ供給物は結晶化装
置に入る前に約140°F(約60℃)に冷却されるこ
とが好ましい。結晶フルクトースの40〜48%理論的
収率を得るためには、それは最少の95%(dsb) フルク
トースを含み、88.5〜89.7重量%(公称89%
dsb)の固体含有率を有するべきである。バッチに播種
し、種結晶と十分にミックスする。播種温度〔約135
°F(約57℃)〕は結晶化装置バッチの評価%d.s.及
び%フルクトースに基づく。シロップを種結晶と十分に
ミックスしてから、バッチのサンプルを分析して実際の
飽和温度を調べるべきである。結晶化装置の冷却システ
ムはバッチを過飽和範囲1.00〜1.05(フルクト
ース濃度に基づく)に戻すように調整されるべきであ
る。白下が既にこの範囲以下だが、但し核形成が生じな
いならば、冷却は続けるべきである。核形成とは結晶が
液体、過飽和溶液(ゲル)又は飽和蒸気(曇り)から形
成されるプロセスである。結晶は核として作用する極微
量の外来物質で始まる。これらはよく不純物により得ら
れる。結晶は最初に親相の小さな領域で生成し、しかる
後自然成長でそれに増殖していく。本発明のプロセスに
おいて、核形成は小さな結晶サイズの製品を生じるかぎ
り望ましくない。更に、結晶サイズ分布の制御はかなり
の核形成が起きるならば失われる。これらの理由から、
種結晶の使用が好ましい。結晶化のプログラムは白下冷
却の速度により間接的に制御でき、冷却水に関する整定
値は飽和レベルが1.0〜1.35、例えば1.0〜
1.3であるように規定冷却曲線に従い調整される。更
に好ましくは、過飽和は結晶化の進行を直接制御するた
め実際に測定される。過飽和は初期%d.s.及び%フルク
トースを示すだけで母液の%d.s.から評価することがで
きる。過飽和データを用いて、規定冷却曲線でバッチを
続けるべきか又は望ましい過飽和度を維持できるように
冷却速度を修正すべきか決定することができる。
【0054】結晶化を行う1つの好ましい方法は乾燥物
質約88〜約90重量%、約3.7〜約4.3のpH及
び約130〜約138°F(約54〜59℃)の温度を
有する95+%(dsb) フルクトースを約150〜約25
0μmの平均粒度を有する約7〜約10重量%の種結晶
で播種することからなる。次いで播種されたシロップを
制御的冷却に付して溶液中でフルクトースを晶出させ
る。冷却は下記のように実施できる:シロップ温度約1
38°F(約59℃)から約115°F(約46℃)ま
でシロップを約0.5°F/hr の速度で冷却する;約1
15°F(約46℃)から約86°F(約30℃)まで
シロップを約1.0〜約1.5°F/hr の速度で冷却す
る。過飽和レベルはシロップ温度が約115°F(約4
6℃)以上である場合に約1.17以下で維持され、、
シロップ温度が約115°F以下である場合に約1.2
5以下に維持されることが勧められる。冷却剤と白下と
の最大温度差は約10°Fであることが好ましい。高す
ぎる温度差は核形成を生じさせることがある。しかしな
がら、好ましくは、冷却は少くとも3時間にわたり異な
る速度で制御される。例えば、初期期間中にシロップが
約138〜約125°F(約59〜52℃)である場
合、冷却は約1.0〜約1.5°F/hr の速度で行わ
れ、過飽和レベルは約1.20以下に維持される。臨界
期間中にシロップが約125〜約110°F(約52〜
43℃)である場合、冷却速度は好ましくは約0.5〜
約1.0°F/hr であり、過飽和レベルは約1.17以
下に維持される。更に、急冷降下期間中にシロップが約
110〜約86°F(約43〜30℃)である場合、冷
却速度は好ましくは約1.5〜約2.5°F/hr であ
り、過飽和レベルは約1.25以下に維持される。
【0055】好ましい冷却手段では過飽和レベルの連続
モニターを冷却水温度の自動制御に連結することを要す
ることがわかった。特に好ましい手段において、データ
プロセッサーは白下温度、冷却水温度及び過飽和に関す
る情報を連続的に受取る。その際にプロセッサーは冷却
水温度とひいては白下の冷却速度を制御するためにこの
情報を用いる。データプロセッサーは最初に白下をその
播種温度(Ts)から規定臨界温度(T´)まで2.5
°F/hr で冷却するようにプログラムされる(臨界温度
は過飽和レベルが1.17に達する温度で結晶化装置供
給物の%フルクトース及び%dsから計算することにより
事前に決定される)。その際にプログラムは1°F/hr
でT´から115°F(約46℃)まで及び1.5°F
/hr で115°Fから最終温度〔典型的には86°F
(約30℃)〕まで白下を冷却させる。しかしながら、
そのプログラムは過剰の核形成を防止するオーバーライ
ド(override)を有する。第一に、そのプログラムではと
にかく白下と冷却水との温度差が冷却中にいつでも規定
温度(典型的には約14°F)を超えないように準備し
ている。第二に、そのプログラムではとにかく過飽和レ
ベルが冷却中にいつでも規定値(典型的には1.28)
を超えないように準備している。前記の特定温度及び速
度は過度の実験なしに所定組の結晶化条件用に曲線を最
適化させるために変えてもよい。温度に影響を与える主
なファクターは全乾燥固体レベル(%ds)及び種の全表
面積である。例えば、乾燥固体レベルの増加は臨界期間
を冷却曲線において早い方の範囲に動かし、逆もまた同
じである。例えば装填される種の量を減少させることで
種の全表面積を減少させれば臨界期間を広げ、逆もまた
同じである。
【0056】結晶化速度論 過飽和 結晶化速度論において、成長速度は濃度駆動力‐母液で
存在する濃度対平衡状態でその温度で存在する濃度の関
数である。過飽和は濃度駆動力の尺度である。過飽和を
規定する多数の方法がある。フルクトース結晶化の場
合、水ベースで規定される過飽和はバッチの進行をモニ
ターする目的にとり最も信頼できることがわかった。こ
のため、過飽和は過飽和シロップにおけるフルクトース
g/水g対平衡状態で得る場合の比率として規定され
る: 理想的には、バッチ冷却速度は母液の過飽和レベルを制
御するために調整されるべきである。フルクトース結晶
化の場合、過飽和範囲1.0〜1.30が望ましいサイ
ズ範囲内で許容される結晶収率を生じることがわかっ
た。この範囲より下の過飽和レベルはバッチ冷却時間を
伸ばし、一方1.35を超える過飽和レベルはかなりの
核形成を生じる。
【0057】核形成 過飽和の目標値を選択する上で比較考量がある。フルク
トースは検出しうる凖安定ゾーン、即ち核形成が起きな
い過飽和範囲を有しないらしい。現存結晶の成長は新し
い結晶の誕生(核形成)と常に競合する。過飽和レベル
が上昇するに従い結晶成長速度は増加するが、但し核形
成速度も同様である。目標は経済的に有利なサイクル時
間で望ましい結晶サイズを生じる過飽和レベルを見つけ
ることである。前記核形成は“シャワー”又は“ショッ
ク”タイプである。前記のように、フルクトース結晶化
にはいつも核形成を伴う。ショック核形成は播種でバッ
チの開始時に起きる。これは低播種温度によると考えら
れる。核形成が起きるならば、白下は核を除去するため
好ましくは加熱されるべきである。核が溶解されると、
冷却が始まる。
【0058】ショック核形成を避ける好ましい方法は播
種後に1.30以下で過飽和レベルを維持することであ
る。大きな核形成は白下の粘度をかなり増加させ、パー
ジ時間をかなり増やすことで遠心を非常に困難にする。
白下から分離される細かな結晶は乾燥がかなり困難であ
り、より容易に凝集し易い。大きな核形成は望ましくな
い小さな平均結晶サイズの製品を生じる。100ガロン
結晶化装置中で95ガロンバッチのシロップはフルクト
ース結晶化のために約30〜80時間の冷却サイクル、
通常約35〜40時間の冷却サイクルを要することが観
察された。その期間中にシロップは多数、好ましくは3
つの異なる速度で冷却されることが好ましい。異なる冷
却速度の要求はフルクトース結晶化の非直線性の結果で
ある。様々な速度は冷却中にみられる異なる成長期間に
対応する。初期冷却は約120°F(約49℃)まで下
の温度範囲をカバーする。目標冷却範囲は約1〜4°F
/hr である;典型的速度は2°F/hr であり、これはこ
の期間に4〜6時間、好ましくは約8時間を要させる。
この時間中に成長はほぼ全部種結晶で起き、スラリー密
度がゆっくりと高まる。冷却水におけるほとんどの熱負
荷は顕熱の除去に基づく。バッチの核形成はこの領域で
起きることができる;しかしながら、これは播種温度が
低すぎるか又は過飽和が1.3を超える場合のみ起き
る。“臨界期間”中に成長速度は2〜4の倍率で増加す
る。スラリー密度は急速に増加し、新しい結晶が生ま
れ、望ましいサイズ範囲に成長する。結晶成長及び核形
成双方の競合プロセスが加速する。この領域の境界は明
確に規定されない。最良の評価はそれを120〜110
°F(約49〜43℃)におく。核形成プロセスが容易
に優位にたって制御外にもれるかぎりこの領域内で注意
が要される。中度の過飽和レベル(1.05〜1.2
0)を維持することにより、核形成は許容限界内に保て
ることがわかった。遅い冷却速度が過飽和度を制御する
上で好ましいやり方である。この領域において、約0.
5〜3.0°F/hr の冷却速度、典型的には0.5〜
1.5°F/hr の冷却速度が勧められる。この速度で臨
界期間に関する評価時間は約10〜40時間、好ましく
は約18〜22時間である。
【0059】一部の状況下において、高過飽和レベルで
は核形成を生じないことがある。そのケースにおいて、
それ以上の冷却はフルクトース半水和物を形成させる。
この種は非常に高い粘度(>800,000cps)を有す
るスラリーを形成する針状形の結晶を生じる。このスラ
リーは遠心機にとり非実用的であり、結晶化装置駆動に
負担をかけすぎる。半水和物はルーチン結晶検査中に検
出できるが、これは冷却降下期間全体にわたり行われる
べきである。臨界期間終了時、スラリー密度は核形成な
しに速い冷却速度を支えられるほど十分高い。この急冷
降下領域中に冷却水温度は急速に低下できる。約1〜7
°F/hr 、好ましくは約1〜4°F/hr の白下冷却速度
が勧められる。110°F(約43℃)から約100〜
75°F(約38〜24℃)の最終温度まで冷却するに
は約3〜12、典型的には8〜12時間を要する。更に
急速な冷却も核形成なしに行えるが、但し成長はペース
を保てず、バッチの最後により高い過飽和レベルで残る
ことがある。一部の残留過飽和はミングラー(mingler)
又はミキサータンクに白下をしばらく入れることで軽減
させることができる。冷却はバッチの初期段階よりも急
冷降下期間でより急速に行えるが、冷却水と白下との温
度差が許容できる大きさの程度に限界がある。この限界
は正確にはわからないが、但し冷却速度は白下と冷却表
面との温度差を約15°F以上にすべきでない。これよ
り大きな温度差は核形成及び冷却表面の汚染を起こす。
【0060】播種 播種温度は全結晶化装置母液の飽和温度から求めてもよ
い。この情報を得るため、供給シロップの液体クロマト
グラム及び屈折率を取ることができる。次いで供給シロ
ップの%フルクトース及び%d.s.がフルクトース濃度を
計算するために用いられる。播種は0.96以上の過飽
和範囲、例えば1.0〜1.10で行うべきである。最
も好ましくは、種は約100〜400ミクロンの平均結
晶サイズを有する乾燥結晶フルクトースである。1〜2
0%(dsb) 装填率が勧められる。装填率は最終製品で望
まれる粒度に依存する。種は結晶化装置で均一に種を分
布させるためにあらゆる努力を払いながら全結晶化装置
に加えられるべきである。前記のように、米国特許第
4,164,429号明細書は結晶化種を生産するため
のプロセス及び装置について記載している。播種は結晶
化装置への添加用に液体スラリーを得るため最初に種結
晶をフルクトース供給シロップとミックスすることで行
われることが好ましい。これは種結晶の表面をコンディ
ショニングする効果を有する。シロップ中で種結晶を形
成することも播種時に結晶化装置でバブルの形成を最少
にする。バブルは核形成できる部位である。ばらつきの
ない播種は主としてフルクトース結晶の成長用に同じ表
面積を与える問題である。種結晶の表面積対容量比は粒
度増加に従い通常減少するため、種結晶のサイズが増加
されるならば、より大きな種結晶重量が望ましい表面積
を得るために要求される。
【0061】一方、約5〜30%、好ましくは約10〜
20%のヒール(heel)を種として作用するように結晶化
装置に残してもよい。この操作は乾燥種を用いるよりも
かなり激しい労働ではないが、但し遠心及び乾燥ステッ
プ中に除去されたはずの微粒子がヒールで残るためより
広い結晶サイズ分布を生じる。この方法では大きな結晶
が得られるため、これは後で最終製品結晶サイズ規格と
合うように粉砕されねばならない。好ましい操作はヒー
ルの上に熱シロップを加えることである。熱シロップは
白下ヒールの温度を評価飽和温度〔約133°F(約5
6℃)〕まで上昇させ、一方供給シロップは播種温度ま
で冷却される。一部の結晶塊はおそらくこのプロセス中
に失われる。その事実にもかかわらず、最終種密度は少
くとも2〜10(dsb) の範囲であることが好ましい。こ
の操作の重要な部分は供給シロップ及び白下ヒールによ
り達せられる最終温度である。これにより1.00〜
1.10の過飽和レベルとなるべきである。この範囲に
おいて種の喪失は最少になり、核の産生は少ない。
【0062】例3 フルクトース結晶化はパイロットスケール版の従来の結
晶化装置において89.60%乾燥物質で95.82%
(dsb) フルクトースを含む供給シロップを用いて行っ
た。用いられた結晶化装置はセンターシャフト攪拌機を
有していた。冷却をセンターシャフトに付着された内部
フィンで行った。結晶化装置を102ガロンのシロップ
でほぼ満たした。冷却を播種から約40時間で行った;
しかしながら、かなりの過飽和(1.17)がその期間
の最後に残った。バッチは過飽和に関する変化を追跡す
ることによりモノターした。種は2Aフィッツミル(Fit
zmill)スクリーンで結晶製品を粉砕することにより製造
した。粉砕された物質を55メッシュスクリーン及び1
00メッシュスクリーンで篩分けした。種は161ミク
ロンの平均サイズを有していた。乾燥種を結晶化装置内
のシロップに直接加えた。
【0063】表IVは結晶化に際して現実に用いられた冷
却プログラムについて表す。過飽和は最初の18時間の
ラン中に最大1.26まで上昇した。次いで過飽和はそ
れが残りの冷却降下中に残留している場合約1.17ま
で低下した。 表IV 期間 開始温度 最終温度 冷却速度 (播種後hr) (°F) (°F) (°F/hr) 2.0-10.8 133.5 122.5 1.25 10.8-20.8 122.5 111.7 0.98 20.8-30.8 111.7 100.6 1.11 30.8-40.8 100.6 86.0 1.46 製品結晶は268ミクロンの平均サイズを有していた。
結晶収率はシロップのフルクトース含有率に対して46
%であった。
【0064】分離 母液からフルクトース結晶を分離する好ましい方法はバ
スケット遠心機での遠心である。14″×6″(約36
×15cm)遠心機中で約4ガロンの白下は約10〜15
分間で分離できることがわかった。この期間には温水
〔120〜200°F(約49〜93℃)〕で1〜3
回、典型的には2回の洗浄を含む。高い洗浄水温度ほど
大きなフルクトースの溶解及び収率の低下を生じる。推
奨される洗浄水量は白下装填量に対して1〜5%であ
る。脱イオン洗浄水も使用できる。洗浄水のpHは約p
H3〜5の範囲であることが好ましい。母液から結晶フ
ルクトースを除去するために用いられるバスケット遠心
機に関して好ましい操作条件としては:約1400のg
力、約2〜約3インチ(約5.1〜7.6cm)のケーク
厚;約0.7〜約1.5%のケーク水分;約99.5%
以上、更に好ましくは約99.8%以上の製品純度があ
る。ケーク水分及び純度は非凝集の安定な製品を生産す
る上で重要な基準であると考えられる。製品ケークは除
去前に遠心機内で洗浄することが好ましい。好ましい洗
浄は遠心機に装填された白下の約1〜約1.5重量%の
量における温度約150〜約180°F(約66〜82
℃)の水である。この方法を用いた場合、洗浄による製
品の喪失は典型的には約5〜約10%であることがわか
った。溶解フルクトースを含有した洗浄水は不純物除去
のため炭素処理ステップとその後再濃縮にリサイクルし
てもよい。
【0065】乾燥 様々な乾燥機タイプがプロセスで用いてよい。流動層乾
燥機、振動流動層乾燥機とトレー及びロータリー乾燥機
はすべて適している。好ましくは、遠心機からの湿潤ケ
ークは可変速度スクリューコンベヤーで連続ミキサー中
に計量供給される。乾燥リサイクル物質は湿潤ケークに
4:1以内の公称比率で(空気バイパス化を妨げるた
め)閉塞コンベヤーにより計量供給される。ミキサーに
おける作動は湿潤及び乾燥物質を完全にブレンドできる
ほど十分でなければならない。次いでブレンドされたケ
ークは乾燥機に取り出される。好ましくは、ケークは製
品の過熱を避けるため同時に乾燥される。室内空気は最
初に0.5ミクロン粒子の95%除去と評価される超微
細ケイホウ酸フィルターに通すことで清浄化されるべき
である。次いで空気は冷却機からの排気とミックスされ
た場合に乾燥機入口で160°F(約71℃)空気を生
じる温度まで加熱される。製品は約130°F(約54
℃)で乾燥機を出て、冷却機に運ばれる。制御量の製品
は湿潤遠心機ケーク処理のため乾燥機入口に冷却せずに
リサイクルされる。乾燥機操作で最も重要な可変要素は
入ってくるケークの水分である。水分が高すぎると、乾
燥機はボール及び凝集製品を生じる。水分は乾燥リサイ
クル対湿潤ケークの比率により制御される。2:1比の
乾燥リサイクル対湿潤ケークがよく発達した結晶にとり
通常満足できるが、核形成された結晶はよく遠心され
ず、凝集を避けるためには3:1比を要する。
【0066】遠心機ケークはフルクトース結晶の水分を
約0.1重量%以下に減少させるためロータリー乾燥機
で乾燥されることが好ましい。遠心機ケークの水分含有
率が約1.5重量%を超えると、塊りが乾燥機で生じる
ことがわかった。前記のように、乾燥製品リサイクルは
遠心機ケーク水分を制御するために用いてもよい。製品
温度は約140°F(約60℃)を超えないことが勧め
られる。好ましい乾燥機操作条件は:約170〜約25
0°F(約77〜121℃)、更に好ましくは約170
〜約200°F(約77〜93℃)の入口空気温度;約
130〜約145°F(約54〜63℃)の出口空気温
度;約125〜約135°F(約52〜57℃)の製品
温度;約0.1%以下、更に好ましくは約0.07%以
下の製品水分含有率である。
【0067】コンディショニング フルクトース結晶がなおも加温しながら貯蔵されると、
それらは貯蔵中に塊りを生じることがわかった。この同
現象はデキストロース及びフルクトース生産で存在す
る。正確なメカニズムはわかってないが、大きな結晶か
ら小さな結晶への水分移動は境界で更に結晶化を起こす
と考えられる。これは温度分散又は水分分散いずれかの
結果であり、それら双方とも結晶が平衡でないことから
起きる。試験では製品を非常に低い水分(約0.05
%)まで乾燥させてそれを室温まで冷却すれば易流動性
製品を生じることを示した。0.05%水分を有するフ
ルクトース結晶と平衡であるためには、空気は70°F
(約21℃)で50%以下の相対湿度を有しなければな
らない。
【0068】向流空気によるロータリー冷却機はこの目
的にとりよく働く。冷蔵除湿(コンディショニングされ
た)空気は製品結晶を約75°F(約24℃)、更に好
ましくは約72°F(約22℃)以下まで冷却するため
に用いられる。入口冷却空気は約70°F(約21℃)
以下の温度及び約40%以下の相対湿度を有することが
勧められる。冷却機での滞留時間は結晶が適正にコンデ
ィショニングされることを確実にできるほど十分である
べきである。最終製品水分含有率は約0.07%以下で
あることが好ましい。最終製品は篩分け及び/又は粉砕
によりサイズ分けしてもよい。高温下における製品の長
期貯蔵はそれが防湿袋に貯蔵された場合であってもケー
キング及び着色問題を生じる。倉庫保管は制御された湿
度条件下で行われるべきである。
【0069】ブレンディング 遠心機で結晶製品から分離された母液はプロセスのEF
CS部分に戻してもよい。結晶フルクトースの分離後に
残留する母液とデキストロースとをミックスすることに
加えて、母液はVEFCSを生産するため水で単純に希
釈してもよい。結晶フルクトースの分離後、母液は55
%HFCS(EFCS)のようなデキストロース及びフ
ルクトースを含む液相甘味料を最終的に生産するためデ
キストロース又はデキストロース含有溶液とミックスし
てもよい。図3で示されるように、いくつかのデキスト
ロース含有流は最終仕上げ操作に投入する前に母液とブ
レンドしてもよい。具体的な流れの選択は質量バランス
考慮により指示され、目標は最終液相甘味料製品中にお
ける望ましいフルクトースレベルである。最も一般的に
は一体化プロセスの場合にこのレベルは55%(dsb) フ
ルクトースである。十分なフルクトースが母液で利用で
きるならば、EFCS仕上げへの投入用にブレンドする
ため糖化からのデキストロース製品流(典型的には94
〜96%(dsb) デキストロース)を用いることさえも可
能である。
【0070】一方、典型的には90〜92%(dsb) フル
クトースである母液は液相甘味料を生産するため単純に
水で希釈してもよい。希釈は、溶液が出会いそうなすべ
ての温度で飽和点以下まで希釈されない場合に更にフル
クトースが母液から結晶化しそうであるかぎり、母液中
に含有されるフルクトースを液体中で維持することが望
まれるならば勧められる。水に加えて、他の適切な希釈
液としてはデキストロースシロップ、HFCS、EFC
S、VEFCS及びこのようなシロップ用の生産流のよ
うな糖水溶液がある。分離母液でフルクトースの結晶化
を抑制するための他の手段としては溶液から水の蒸発を
防止又は減少するための測定と結晶化抑制添加剤の配合
がある。分離母液又はその一部に関するもう1つの用法
は非結晶又は半結晶フルクトース甘味料の生産である。
これを実施する1つの方法は、非晶質又は半結晶形でフ
ルクトースを含む甘味料を生産するため、母液を食用粒
状固体に分散させてから分散液を乾燥することである。
この目的にとり好ましい食用粒状固体は結晶フルクトー
スである。
【0071】米国特許第4,517,021号明細書で
は半結晶フルクトース組成物の生産方法について記載し
ている。この特許明細書の教示は特に参考のためこの開
示に組み込まれる。本発明の分離母液はそのプロセスの
水性フルクトースシロップとして用いてもよく、結晶フ
ルクトースは結晶開始剤として用いてもよい。このた
め、結晶フルクトース、半結晶フルクトース及びフルク
トースを含む1以上の液相甘味料の生産のために一体化
プロセスが提供される。
【0072】前記は例証及び説明の目的で米国特許法の
要求に従い本発明の具体的態様に向けられてきた。しか
しながら、前記装置、組成物及び方法に関して多数の修
正及び変更が本発明の範囲及び精神から逸脱せずに可能
であることはこの分野の業者にとり明らかであろう。前
記請求の範囲はすべてのこのような修正及び変更を包含
すると解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】デンプンから42%HFCS及び55%HFC
S(EFCS)の生産に関する従来プロセスにおいて様
々なステップについて示す。
【図2】結晶フルクトース及びEFCSの双方を生産す
るための一体化デンプンベースプロセスについて示す。
【図3】図2で表されたプロセスについて更に詳細に示
す。
【図4】本発明の典型的な可変的過飽和冷却プログラム
に関する白下温度対播種後の時間のグラフである。
【図5】自然冷却曲線(曲線A)及び一定過飽和冷却曲
線(曲線B)の双方に関するバッチ結晶化装置における
温度対時間のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C13K 3/00 C13K 3/00 (72)発明者 ロバート、ブイ、シャーネフェルト アメリカ合衆国イリノイ州、ディケイタ ー、ティンバー、ドライブ、462 (72)発明者 ダニエル、ケイ、タング アメリカ合衆国イリノイ州、ディケイタ ー、サウス、サーティーフィフス、スト リート、2655 (72)発明者 ゲーリー、エー、デイ アメリカ合衆国イリノイ州、ディケイタ ー、ヘイル、ドライブ、4472 (72)発明者 フランシス、エム、マリー アメリカ合衆国イリノイ州、ディケイタ ー、クレストヘブン、レーン、4595 (72)発明者 ローレンス、アール、シュワブ アメリカ合衆国インディアナ州、ラファ イエット、アーカディア、ドライブ、 1717 (72)発明者 ラリー、ダブリュ、ペッカウス アメリカ合衆国イリノイ州、ディケイタ ー、フェントン、7 (56)参考文献 特開 昭63−119700(JP,A) 特開 昭49−1741(JP,A) 米国特許5047088(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C13F 1/00 - 1/12 C13K 1/00 - 11/00 A23L 1/22 - 1/236

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルクトース含有水溶液からフルクトース
    を結晶化させ、そのフルクトース枯渇溶液にデキストロ
    ースを加えることからなる、フルクトース及びデキスト
    ロースを含む液体甘味料の生産方法。
  2. 【請求項2】フルクトース及びデキストロース含有水溶
    液流が第一及び第二流に分けられ、上記第一流が高フル
    クトース流を生産するために分別され、フルクトースが
    上記高フルクトース流から結晶化され、フルクトース枯
    渇高フルクトース流の少くとも一部が上記第二流と混合
    される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】デキストロース含有水溶液がその中のデキ
    ストロースの一部を異性化させてフルクトース及びデキ
    ストロース含有水溶液を生産するために処理される、請
    求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】フルクトース結晶化が3.7〜4.3のp
    Hで行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】フルクトース含有水溶液がそこからのフル
    クトース結晶化前に炭素処理しかる後溶媒蒸発ステップ
    に付される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】フルクトース及びデキストロース含有水溶
    液がデキストロースに富む溶液、第一フルクトース含有
    溶液及び第二フルクトース含有溶液を得るために分別さ
    れ、但し上記第二フルクトース含有溶液は上記第一フル
    クトース含有溶液以上のフルクトース含有率を有し、フ
    ルクトースが上記第二溶液又はそれに由来する溶液から
    結晶化され、得られたフルクトース枯渇溶液が上記第一
    溶液と、その第一溶液よりも大きなデキストロース濃度
    (dsb) を有するデキストロース含有水溶液に加えられ
    る、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】フルクトース及びデキストロース含有溶液
    が第一及び第二流に分けられ、上記第一流が分別及びフ
    ルクトース結晶化に付され、上記第二流がデキストロー
    ス含有水溶液として第一溶液及びフルクトース枯渇溶液
    に加えられる、請求項6に記載の方法。
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