JP3399449B2 - 偏光変換素子の製造方法 - Google Patents

偏光変換素子の製造方法

Info

Publication number
JP3399449B2
JP3399449B2 JP2000201843A JP2000201843A JP3399449B2 JP 3399449 B2 JP3399449 B2 JP 3399449B2 JP 2000201843 A JP2000201843 A JP 2000201843A JP 2000201843 A JP2000201843 A JP 2000201843A JP 3399449 B2 JP3399449 B2 JP 3399449B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
plate material
manufacturing
conversion element
polarization conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000201843A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001074938A (ja
Inventor
雅巳 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000201843A priority Critical patent/JP3399449B2/ja
Publication of JP2001074938A publication Critical patent/JP2001074938A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3399449B2 publication Critical patent/JP3399449B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入射された非偏
光な光を所定の偏光光に変換するための偏光変換素子の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロジェクタには、画像信号に応じて光
を変調する光変調装置が用いられる。この光変調装置と
しては、透過型液晶パネルや反射型液晶パネルなどのよ
うに、一種類の直線偏光光のみを利用するタイプのもの
が使用されることが多い。このように、一種類の直線偏
光光を利用するプロジェクタにおいては、光源から射出
された非偏光な光を、一種類の直線偏光光(例えば、s
偏光光やp偏光光)とするための偏光変換素子が設けら
れている。
【0003】図8は、偏光変換素子320の構成を示す
説明図である。この偏光変換素子320は、偏光ビーム
スプリッタアレイ(偏光分離素子)340と、偏光ビー
ムスプリッタアレイ340の光射出面の一部に選択的に
配置された複数のλ/2位相差板381とを備えてい
る。偏光ビームスプリッタアレイ340は、それぞれ断
面が平行四辺形の柱状の複数の透光性部材324、順次
貼り合わされ、その両端に断面が台形の柱状の透光性部
材325,326が貼り合わされた形状を有している。
各透光性部材324,325,326の界面には、偏光
分離膜331と反射膜332とが交互に形成されてい
る。λ/2位相差板381は、偏光分離膜331あるい
は反射膜332の光の射出面のx方向の写像部分に、選
択的に配置されている。この例では、偏光分離膜331
の光の射出面のx方向の写像部分にλ/2位相差板38
1が選択配置されている。
【0004】この偏光変換素子320は、偏光分離膜3
31に入射した非偏光な光を、s偏光光とp偏光光に分
離する。s偏光光は、偏光分離膜331によって反射さ
れ、反射膜332によってさらに反射されてから射出さ
れる。一方、p偏光光は、偏光分離膜331をそのまま
透過する。偏光分離膜331を透過したp偏光光の射出
面には、λ/2位相差板381が配置されており、この
p偏光光がs偏光光に変換されて射出される。したがっ
て、隣り合う1組の偏光分離膜331と反射膜332と
λ/2位相差板381とが1組の偏光変換部に相当す
る。なお、この偏光変換素子320は、3列の偏光変換
部350と1列のダミー部350dを有している例を示
している。このように、偏光変換素子320は、偏光分
離膜331に入射する光をほぼ一種類の直線偏光光に変
換する光学素子である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図9は、偏光ビームス
プリッタアレイ340の製造例を示す説明図である。こ
の偏光ビームスプリッタアレイ340は、偏光分離膜3
31と反射膜332とが交互に配置されるように、例え
ば、偏光分離膜331と反射膜332とが形成された第
1の板ガラス321と、何も形成されていない第2の板
ガラス322とを光学接着剤327により交互に貼り合
わせ、紫外光(UV光)を照射して光学接着剤327を
硬化させる。この際、貼り合わせの最初と最後には、第
1と第2の板ガラス321,322と異なる厚さの第3
の板ガラス323を貼り合わせて複合板材400を作製
する。こうして作製された複合板材400を、その平面
と所定の角度θをなす切断面(図中、破線で示す)でほ
ぼ平行に切断することによって、透光性ブロックが、例
えば、マルチワイヤーソーまたはマルチブレードソーを
使って、切り出される。θの値は、約45度とすること
が好ましい。ここで、「複合板材の平面」とは、両端に
貼り合わされた第3の板ガラス323の平面を示してい
る。また、両端の突出した部分をダイシングソーまたは
レーザー切断装置で切断して略直方体形状とする。こう
して切り出された透光性ブロックの表面(切断面)を研
磨することによって、偏光ビームスプリッタアレイ34
0(図8)を得ることができる。なお、第1と第2の板
ガラス321,322で形成された部分が透光性部材3
24に相当し、両端の第3の板ガラス323で形成され
た部分のうち、一方が透光性部材325に相当し、他方
が透光性部材326に相当する。透光性部材325に相
当する第3の板ガラス323と透光性部材326に相当
する第3の板ガラス323とは板厚の異なるものを用い
るようにしてもよい。
【0006】なお、以下では、偏光ビームスプリッタア
レイを「透光性ブロック」と呼ぶ場合もある。
【0007】偏光変換素子は、従来から上記説明のよう
にして作製されて製造の効率化を図っているが、より一
層の高効率化が望まれている。
【0008】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、偏光変換素子を
より効率良く作製する技術を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の偏
光変換素子を製造する第一の方法は、(a)複数枚の第
1の透光性板材および複数枚の第2の透光性板材をk組
(kは2以上の整数)準備する工程と、(b)前記第1
と第2の透光性板材よりも厚い(k+1)枚の第3の透
光性板材を準備する工程と、(c)(k+1)枚の第3
の透光性板材の各間の各々に、前記複数枚の第1の透光
性板材と前記複数枚の第2の透光性板材とを交互に配列
して貼り合わせることによって、複数の偏光分離膜およ
び複数の反射膜が各透光性板材の各界面に交互に設けら
れた複合板材を作製する工程と、(d)前記複合板材を
前記複合板材の平面に対して所定の角度を有する第1の
切断面に平行に切断することによって、ほぼ平行な光入
射面と光射出面とを有するブロック基板を作製する工程
と、(e)前記ブロック基板の前記光入射面と光射出面
とを研磨する工程と、(f)前記ブロック基板を、前記
ブロック基板内の前記第3の透光性板材で形成された部
分内で分割することによって、1個の前記ブロック基板
からk個の透光性ブロックを作製する工程と、を有する
ことを特徴とする。
【0010】また、本発明の偏光変換素子を製造する第
二の方法は、(a)複数枚の第1の透光性板材および複
数枚の第2の透光性板材を1組とするk組(kは2以上
の整数)の透光成部材を準備する工程と、(b)前記第
1と第2の透光性板材よりも厚い(k+1)枚の第3の
透光性板材を準備する工程と、(c)(k+1)枚の第
3の透光性板材の各間の各々に、1組の前記複数枚の第
1の透光性板材と前記複数枚の第2の透光性板材とを交
互に配列して貼り合わせることによって、複数の偏光分
離膜および複数の反射膜が各透光性板材の各界面に交互
に設けられた複合板材を作製する工程と、(d)前記複
合板材を前記複合板材の平面に対して所定の角度を有す
る平面に平行な第1の切断面で切断することによって、
前記第1の切断面に平行な光入射面と光射出面とを有す
るブロック基板を作製する工程と、(e)前記ブロック
基板を、前記ブロック基板内の前記第3の透光性板材の
位置で分割することによって、1個の前記ブロック基板
からk個の透光性ブロックを作製する工程と、を有する
ことを特徴とする。
【0011】従来の製造方法において、k個の透光性ブ
ロックを作製するためには、2・k枚の第3の透光性板
材を準備する必要があったが、本発明の第一、第二の製
造方法によれば、(k+1)枚の第3の透光性板材を準
備すればよく、偏光変換素子を作製するための部品数を
削減することができるので、製造コストを削減すること
ができる。
【0012】特に、本発明の第一の製造方法によれば、
1個あたりk個の透光性ブロックを含むブロック基板を
複合板材から作製し、作製されたブロック基板を研磨し
た後で、ブロック基板1個あたりk個の透光性ブロック
を作製することができる。これにより、従来の製造方法
においてk個の透光性ブロックを作製する場合に比べ
て、複合板材を切断する工数およびブロック基板の光入
射面および光射出面を研磨する工数を1/k回に削減す
ることができるので、従来に比べてより効率良く偏光変
換素子を作製することができる。
【0013】なお、前記工程(a)は、前記第1の透光
性板材の一方の面に偏光分離膜を形成するとともに、他
方の面に反射膜を形成する工程を含むことが好ましい。
また、前記工程(a)は、前記第1の透光性板材の一方
の面に偏光分離膜を形成する工程と、前記第2の透光性
板材の一方の面に反射膜を形成する工程とを含むように
してもよい。
【0014】いずれのようにしても、複数の偏光分離膜
および複数の反射膜が各透光性板材の各界面に交互に設
けられるようにすることができる。
【0015】上記製造方法において、前記第一の方法に
おける工程(f)、あるいは、前記第二の方法における
工程(e)で作製された透光性ブロックを、前記透光性
ブロック内に配列された前記複数の偏光分離膜および前
記複数の反射膜の配列方向にほぼ平行な第2の切断面に
平行に切断することによって、複数の透光性ブロックに
分割する工程を有するようにしてもよい。
【0016】このようにすれば、第一の方法における工
程(f)、あるいは、第二の方法における工程(e)で
作製された1個の透光性ブロックから複数個の透光性ブ
ロックを作成することができるので、さらに効率良く偏
光変換素子を作製することができる。
【0017】なお、上記のような方法によって製造され
た偏光変換素子をプロジェクタに採用することにより、
結果的に、プロジェクタの製造コストを削減することが
でき、また、効率良くプロジェクタを作製することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】A.偏光変換素子の製造方法:以
下では、図8に示した3列の偏光変換部350と1列の
ダミー部350dとを有する偏光変換素子320を製造
する場合を例に、本発明の製造方法について説明する。
図1ないし図4は、偏光変換素子320の製造工程につ
いて示す説明図である。
【0019】まず、3枚の第1の板ガラスおよび2枚の
第2の板ガラスとをk組(kは、2以上の整数)と、
(k+1)枚の第3の板ガラス323を準備する。以下
では、k=2とし、第3の板ガラス323を3枚準備す
ることとして説明する。
【0020】図1(A)ないし図1(C)に示すよう
に、第1の板ガラス321と第2の板ガラス322と第
3の板ガラス323とは、長手方向の長さがmで、短手
方向の長さがlの長方形の板ガラスである。第2の板ガ
ラス322の板厚d2は、第1の板ガラス321の板厚
d1にほぼ等しい。第3の板ガラス323の板厚d3
は、第1の板ガラス321の板厚d1よりも厚い。ここ
で、「ほぼ等しい」とは、寸法差が数%以下であること
を意味している。なお、第1の板ガラス321の板厚d
1と第2の板ガラス322の板厚d2とは、後述するよ
うに、第1の板ガラス321と第2の板ガラス322と
が交互に貼り合わせた場合に、偏光分離膜331と反射
膜332とが等間隔に配列されるように光学接着剤32
7の厚みを考慮して設定される。
【0021】なお、第1ないし第3の板ガラス321,
322,323は、本発明の第1ないし第3の透光性板
材に相当する。
【0022】次に、図2(A)に示すように、第1の板
ガラス321の一方の面に、偏光分離膜331を形成
し、図2(B)に示すように、反対の面に反射膜332
を形成して、偏光分離膜331および反射膜332が形
成された第1の板ガラス321aを作製する。
【0023】偏光分離膜331は、誘電体多層膜を積層
することにより形成することができる。また、反射膜3
32は、偏光分離膜331用の誘電体多層膜と同一、ま
たは、これと異なる誘電体多層膜を積層することにより
形成することができる。なお、反射膜332は、アルミ
ニウム等の金属反射膜を蒸着することによっても形成す
ることができる。
【0024】次に、図3(A)に示すように、3枚の第
3の板ガラス323の各間の各々に、3枚の第1の板ガ
ラス321aと、2枚の第2の板ガラス322とを交互
に配置して、偏光分離膜331および反射膜332が各
板ガラス321,322,323の界面に交互に配置さ
れるように光学接着剤327によって貼り合わせること
によって、複合板材500を作製する。光学接着剤32
7は、紫外光を照射することによって硬化される。
【0025】こうして作製された複合板材500を、そ
の平面と所定の角度θをなす第1の切断面(図中、破線
で示す)でほぼ平行に、例えば、マルチワイヤーソーま
たはマルチブレードソーを使って、切断することによっ
て、図3(B)に示すようなブロック基板520が切り
出される。ここで、「複合板材の平面」は、両端に貼り
合わされた第3の板ガラス323の平面を示している。
θの値は、約45度とすることが好ましい。なお、この
ようにして切り出されたブロック基板520の第1の切
断面に平行な面が光入射面522および光射出面524
に相当する。
【0026】次に、図4(A)に示すように、ブロック
基板520の両端の突出部分(第3の板ガラス323に
相当する部分の一部)を、ブロック基板520が略直方
体となるようにダイシングソーまたはレーザー切断装置
で切断し、図4(B)に示すような略直方体のブロック
基板520aを作製する。このようにして作製されたブ
ロック基板520aの表面を研削・研磨した後に、ブロ
ック基板520aの内部にある第3の板ガラス323で
形成されている部分内で、ブロック基板520aをダイ
シングソーまたはレーザー切断装置で分割する。これに
より、図4(C)に示すように、1個のブロック基板5
20aから2個の透光性ブロック(偏光ビームスプリッ
タアレイ)340を作製することができる。この時、工
数削減の効果は低下するが、図4(B)に示す略直方体
のブロック基板520aを分割後に、表面を研削・研磨
しても良い。
【0027】こうして作製された透光性ブロック(偏光
ビームスプリッタアレイ)340の光射出面524上
に、図8に示したように、λ/2位相差板381を選択
的に貼り合わせることによって偏光変換素子320を作
製することができる。
【0028】上記製造方法においては、2個の透光性ブ
ロック340を含むブロック基板520aを、複合板材
500から作製し、作製されたブロック基板520aを
研削・研磨した後で、1個のブロック基板520aから
2個の透光性ブロック340を作製することができる。
これにより、従来の製造方法(図9)によって2個の透
光性ブロック340を作製する場合に比べて、複合板材
500を切断する工数およびブロック基板520aの光
入射面522および光射出面524を研削・研磨する工
数を削減することができる。したがって、従来に比べて
より効率良く偏光変換素子を作製することができる。ま
た、従来の製造方法によって2個の透光性ブロック34
0を作製するためには、4枚の第3の板ガラス323
(図9)を準備する必要があったが、上記製造方法にお
いては、必要な第3の板ガラス323の枚数を3枚に削
減することができる。これにより、偏光変換素子320
を作製するための部品数を削減することができるので、
製造コストを削減することができる。
【0029】なお、上記製造方法においては、1個のブ
ロック基板520aから2個の透光性ブロックを作製す
る場合を例に説明しているが、これに限定するものでは
ない。3枚の第1の板ガラス321および2枚の第2の
板ガラス322を3組と、4枚の第3の板ガラス323
とを準備して複合板材を作成し、作製された複合板材か
ら、3個の透光性ブロック340を含むブロック基板を
作製するようにしてもよい。そして、作製されたブロッ
ク基板を研削・研磨した後で、1個のブロック基板から
3個の透光性ブロックを作製するようにしてもよい。す
なわち、上記製造方法においては、3枚の第1の板ガラ
ス321および2枚の第2の板ガラス322をk組(k
は、2以上の整数)と、(k+1)枚の第3の板ガラス
323とを準備して複合板材を作成し、作製された複合
板材から、k個の透光性ブロック340を含むブロック
基板を作製するようにしてもよい。そして、作製された
ブロック基板を研削・研磨した後で、1個のブロック基
板からk個の透光性ブロック340を作製するようにし
てもよい。このようにすれば、従来に比べてより効率良
く偏光変換素子を作製することができる。また、k個の
透光性ブロック340を作製する場合に必要な第3の板
ガラス323の枚数を、従来の製造方法における2・k
枚から(k+1)枚に削減することができる。これによ
り、偏光変換素子を作製するための部品数を削減するこ
とができるので、製造コストを削減することができる。
【0030】また、3枚の第1の板ガラス321および
2枚の第2の板ガラス322をk組準備する場合を例に
説明しているが、これに限定するものではない。複数枚
の第1の板ガラス321および複数枚の第2の板ガラス
322をk組準備するようにしてもよい。このようにす
れば、複数列の偏光変換部を有する偏光変換素子を効率
良く作製することができる。
【0031】なお、上記製造方法においては、板厚の等
しい第3の板ガラス323を用いて説明しているが、こ
れに限定されるものではない。例えば、両端に配置され
る第3の板ガラス323と、複合板材500の内部に配
置される第3の板ガラス323とで異なる板厚のものを
用いるようにしてもよい。また、両端のどちらが側に配
置されるかに応じて異なる板厚のものを用いるようにし
てもよい。すなわち、第3の板ガラス323としては、
配置される位置に応じて板厚の異なるものを用いること
ができる。また、上記製造方法においては、第1の板ガ
ラス321の板厚d1と第2の板ガラス322の板厚d
2をほぼ等しくしていたが、接着剤の厚みなどを考慮し
て、異なる板厚としても良い。さらに、上記製造方法に
おいては、作製されたブロック基板を研削・研磨した後
で、1個のブロック基板からk個の透光性ブロック34
0を作製するようにしていたが、ブロック基板を研削・
研磨する前にk個の透光性ブロック340を作成し、そ
の後、当該透光性ブロック340を研削・研磨するよう
にしても良い。
【0032】図5は、図3の複合板材500を作製する
別の方法を示す説明図である。この方法は、図3におい
て、第1の板ガラス321aの反射膜332側に光学接
着剤327を介して貼り合わされている第2の板ガラス
322や第3の板ガラス323の面に反射膜332を形
成して、貼り合わせる方法である。
【0033】このようにしても、図3の複合板材500
とほぼ同じ複合板材500’を作製することができる。
なお、この複合板材500’は、複合板材500とは、
反射膜332と光学接着剤327との位置関係が異なっ
ている点を除いて同じ機能を有している。
【0034】図6は、上記製造方法において作製された
透光性ブロック340の正面図である。上記製造方法に
よって作製された透光性ブロック340を、偏光分離膜
331および反射膜332の配列方向にほぼ平行な第2
の切断面に平行に、ダイシングソーまたはレーザー切断
装置で切断すれば、さらに、複数の透光性ブロックを作
製することができる。例えば、偏光変換素子320の高
さhが透光性ブロック340の高さlの1/2である場
合には、透光性ブロック340を半分に分割することに
より2個の透光性ブロックを作製することができる。
【0035】この製造方法においても、図1〜4を用い
て説明した製造方法と同様、3枚の第1の板ガラス32
1および2枚の第2の板ガラス322をk組準備する場
合を例に説明しているが、これに限定するものではな
い。複数枚の第1の板ガラス321および複数枚の第2
の板ガラス322をk組準備するようにしてもよい。こ
のようにすれば、複数列の偏光変換部を有する偏光変換
素子を効率良く作製することができる。また、図1〜4
を用いて説明した製造方法と同様、板厚の等しい第3の
板ガラス323を用いて説明しているが、これに限定さ
れるものではない。例えば、両端に配置される第3の板
ガラス323と、複合板材500の内部に配置される第
3の板ガラス323とで異なる板厚のものを用いるよう
にしてもよい。また、両端のどちら側に配置されるかに
応じて異なる板厚のものを用いるようにしてもよい。す
なわち、第3の板ガラス323としては、配置される位
置に応じて板厚の異なるものを用いることができる。ま
た、第1の板ガラス321の板厚d1と第2の板ガラス
322の板厚d2をほぼ等しくしていたが、接着剤の厚
みなどを考慮して、異なる板厚としても良い。さらに、
上記製造方法においては、作製されたブロック基板を研
削・研磨した後で、1個のブロック基板からk個の透光
性ブロック340を作製するようにしていたが、ブロッ
ク基板を研削・研磨する前にk個の透光性ブロック34
0を作成し、その後、当該透光性ブロック340を研削
・研磨するようにしても良い。
【0036】B.プロジェクタの構成:図7は、本発明
の製造方法によって作製された偏光変換素子を備えたプ
ロジェクタの要部を示す概略構成図である。このプロジ
ェクタ800は、偏光照明装置50と、ダイクロイック
ミラー801,804と、反射ミラー802と、リレー
レンズ806,808,810と、3枚の液晶ライトバ
ルブ803,805,811と、クロスダイクロイック
プリズム813と、投写レンズ814とを備えている。
【0037】偏光照明装置50は、光源部60と、偏光
発生装置70とを備えている。光源部60は、s偏光成
分とp偏光成分とを含む非偏光な光を射出する。光源部
60から射出された光は、偏光発生装置70によって偏
光方向がほぼ揃った一種類の直線偏光光(本実施例で
は、s偏光光)に変換されて、照明領域を照明する。な
お、3つの液晶ライトバルブ803,805,811が
この照明領域に相当する。
【0038】偏光発生装置70は、第1の光学要素20
0と、第2の光学要素600とを備えている。第1の光
学要素200は、矩形状の輪郭を有する小レンズ201
が、マトリクス状に配列されたレンズアレイである。第
2の光学要素600(図7)は、光学素子300と射出
側レンズ390とを備えている。
【0039】光学素子300は、集光レンズアレイ31
0と、2つの偏光変換素子320a,320bとを備え
ている。集光レンズアレイ310は、第1の光学要素2
00と同じ構成のレンズアレイであり、第1の光学要素
200と相対する向きに配置される。集光レンズアレイ
310は、第1の光学要素200とともに、各小レンズ
201で分割された複数の部分光線束をそれぞれ集光
し、偏光変換素子320a,bの入射領域に導く機能を
有している。偏光変換素子320a,320bは、本発
明の製造方法によって作製された偏光変換素子320
(図8)を、それぞれの偏光分離膜331および反射膜
332が、光軸を挟んで対称に向かい合うように配置し
たものである。したがって、光源部60から射出された
光線束は、偏光発生装置70によってほぼ一種類の直線
偏光光(本実施例では、s偏光光)に変換される。
【0040】射出側レンズ390は、光学素子300か
ら射出される複数の部分光線束の各々を各液晶ライトバ
ルブ803,805,811上に重畳させる機能を有し
ている。
【0041】偏光照明装置50から射出された光は、色
光分離光学系としてのダイクロイックミラー801,8
04によって、赤、緑、青の3色の色光に分離される。
分離された各色光は、各色光用の液晶ライトバルブ80
3,805,811において、与えられた画像情報(画
像信号)に従って変調される。これらの液晶ライトバル
ブ803,805,811が本発明の光変調装置に相当
する。液晶ライトバルブ803,805,811におい
て変調された各色光は、色光合成光学系としてのクロス
ダイクロイックプリズム813で合成され、投写光学系
としての投写レンズ814によってスクリーン815上
に投写される。これにより、スクリーン815上にカラ
ー画像が表示されることとなる。なお、図7に示すよう
なプロジェクタの各部の構成および機能については、例
えば、本出願人によって開示された特開平10−177
151号公報に詳述されているので、本明細書では説明
を省略する。
【0042】本プロジェクタ800の偏光照明装置50
には、本発明の製造方法によって作製された偏光変換素
子320a,320bが用いられているので、装置の製
造コストの低減を図ることができる。
【0043】図7のプロジェクタ800は、カラー画像
を表示するプロジェクタの偏光照明装置に、本発明の製
造方法による偏光変換素子を用いた場合を例に説明して
いるが、これに限らず種々の装置に適用することが可能
である。例えば、白黒画像を投写するプロジェクタにも
適用することができる。この場合には、図7の装置にお
いて、液晶ライトバルブが1枚で済み、また、光を3色
に分離する色光分離光学系と、3色の光を合成する色光
合成光学系とを省略できる。さらに、ライトバルブを1
つしか用いない投写型カラー表示装置にも本発明を適用
することができる。また、反射型の液晶ライトバルブを
用いるプロジェクタやリア型表示装置等の偏光照明光を
利用する画像表示装置にも適用可能である。
【0044】なお、この発明は上記の実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光変換素子320の製造に用いられる第1な
いし第3の板ガラス321,322,323を示す説明
図である。
【図2】偏光分離膜331および反射膜332が形成さ
れた第1の板ガラス321aを作製する工程を示す説明
図である。
【図3】複合板材500を作製し、ブロック基板520
を作製する工程を示す説明図である。
【図4】ブロック基板520から透光性ブロック340
を作製する工程を示す説明図である。
【図5】図3の複合板材500を作製する別の方法を示
す説明図である。
【図6】透光性ブロック340の正面図である。
【図7】本発明の製造方法によって作製された偏光変換
素子を備えたプロジェクタの要部を示す概略構成図であ
る。
【図8】偏光変換素子320の構成を示す説明図であ
る。
【図9】偏光ビームスプリッタアレイ340の製造例を
示す説明図である。
【符号の説明】
50…偏光照明装置 60…光源部 70…偏光発生装置 200…第1の光学要素 201…小レンズ 300…光学素子 310…集光レンズアレイ 320…偏光変換素子 320a,320b…偏光変換素子 321…第1の板ガラス 321a…第1の板ガラス 322…第2の板ガラス 323…第3の板ガラス 324,325,326…透光性部材 327…光学接着剤 327…接着剤 331…偏光分離膜 332…反射膜 340…偏光ビームスプリッタアレイ(透光性ブロッ
ク) 350…偏光変換部 350d…ダミー部 390…射出側レンズ 400…複合板材 500…複合板材 500’…複合板材 520…ブロック基板 520a…ブロック基板 522…光入射面 524…光射出面 600…第2の光学要素 800…プロジェクタ 801,804…ダイクロイックミラー 802,808,809…反射ミラー 803,805,811…液晶ライトバルブ 806,808,810…リレーレンズ 813…クロスダイクロイックプリズム 814…投写レンズ 815…スクリーン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/74 H04N 5/74 A K

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非偏光な光を所定の偏光光に変換するた
    めの偏光変換素子の製造方法であって、 (a)複数枚の第1の透光性板材および複数枚の第2の
    透光性板材を1組とするk組(kは2以上の整数)の透
    光成部材を準備する工程と、 (b)前記第1と第2の透光性板材よりも厚い(k+
    1)枚の第3の透光性板材を準備する工程と、 (c)(k+1)枚の第3の透光性板材の各間の各々
    に、1組の前記複数枚の第1の透光性板材と前記複数枚
    の第2の透光性板材とを交互に配列して貼り合わせるこ
    とによって、複数の偏光分離膜および複数の反射膜が各
    透光性板材の各界面に交互に設けられた複合板材を作製
    する工程と、 (d)前記複合板材を前記複合板材の平面に対して所定
    の角度を有する平面に平行な第1の切断面で切断するこ
    とによって、前記第1の切断面に平行な光入射面と光射
    出面とを有するブロック基板を作製する工程と、 (e)前記ブロック基板の前記光入射面と光射出面とを
    研磨する工程と、 (f)前記ブロック基板を、前記ブロック基板内の前記
    第3の透光性板材の位置で分割することによって、1個
    の前記ブロック基板からk個の透光性ブロックを作製す
    る工程と、 を有する偏光変換素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の偏光変換素子の製造方法
    であって、 前記工程(a)は、前記第1の透光性板材の一方の面に
    偏光分離膜を形成するとともに、他方の面に反射膜を形
    成する工程を含む、偏光変換素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の偏光変換素子の製造方法
    であって、 前記工程(a)は、前記第1の透光性板材の一方の面に
    偏光分離膜を形成する工程と、前記第2の透光性板材の
    一方の面に反射膜を形成する工程とを含む、偏光変換素
    子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の偏光変換素子の製造方法
    であって、 前記工程(f)で作製された透光性ブロックを、前記透
    光性ブロック内に配列された前記複数の偏光分離膜およ
    び前記複数の反射膜の長手方向にほぼ垂直な平面に平行
    な第2の切断面で切断することによって、複数の透光性
    ブロックに分割する工程を有する、偏光変換素子の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 非偏光な光を所定の偏光光に変換するた
    めの偏光変換素子の製造方法であって、 (a)複数枚の第1の透光性板材および複数枚の第2の
    透光性板材を1組とするk組(kは2以上の整数)の透
    光成部材を準備する工程と、 (b)前記第1と第2の透光性板材よりも厚い(k+
    1)枚の第3の透光性板材を準備する工程と、 (c)(k+1)枚の第3の透光性板材の各間の各々
    に、1組の前記複数枚の第1の透光性板材と前記複数枚
    の第2の透光性板材とを交互に配列して貼り合わせるこ
    とによって、複数の偏光分離膜および複数の反射膜が各
    透光性板材の各界面に交互に設けられた複合板材を作製
    する工程と、 (d)前記複合板材を前記複合板材の平面に対して所定
    の角度を有する平面に平行な第1の切断面で切断するこ
    とによって、前記第1の切断面に平行な光入射面と光射
    出面とを有するブロック基板を作製する工程と、 (e)前記ブロック基板を、前記ブロック基板内の前記
    第3の透光性板材の位置で分割することによって、1個
    の前記ブロック基板からk個の透光性ブロックを作製す
    る工程と、 を有する偏光変換素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の偏光変換素子の製造方法
    であって、 前記工程(a)は、前記第1の透光性板材の一方の面に
    偏光分離膜を形成するとともに、他方の面に反射膜を形
    成する工程を含む、偏光変換素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の偏光変換素子の製造方法
    であって、 前記工程(a)は、前記第1の透光性板材の一方の面に
    偏光分離膜を形成する工程と、前記第2の透光性板材の
    一方の面に反射膜を形成する工程とを含む、偏光変換素
    子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の偏光変換素子の製造方法
    であって、 前記工程(e)で作製された透光性ブロックを、前記透
    光性ブロック内に配列された前記複数の偏光分離膜およ
    び前記複数の反射膜の長手方向にほぼ垂直な平面に平行
    な第2の切断面で切断することによって、複数の透光性
    ブロックに分割する工程を有する、偏光変換素子の製造
    方法。
JP2000201843A 1999-07-05 2000-07-04 偏光変換素子の製造方法 Expired - Fee Related JP3399449B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000201843A JP3399449B2 (ja) 1999-07-05 2000-07-04 偏光変換素子の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-189996 1999-07-05
JP18999699 1999-07-05
JP2000201843A JP3399449B2 (ja) 1999-07-05 2000-07-04 偏光変換素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001074938A JP2001074938A (ja) 2001-03-23
JP3399449B2 true JP3399449B2 (ja) 2003-04-21

Family

ID=26505804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000201843A Expired - Fee Related JP3399449B2 (ja) 1999-07-05 2000-07-04 偏光変換素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3399449B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010170606A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Fujinon Corp プリズムアセンブリの製造方法
JP5073690B2 (ja) * 2009-01-21 2012-11-14 富士フイルム株式会社 プリズムアセンブリの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001074938A (ja) 2001-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5030134B2 (ja) 偏光変換素子、偏光変換光学系および画像投影装置
US6690521B2 (en) Light-selective prism, projection display apparatus using the same, and method of manufacturing light-selective prism
JP2000321434A (ja) 偏光分離装置及びその製造方法並びに投写型表示装置
JPH11271744A (ja) カラー液晶表示装置
JP2002182307A (ja) 投射型表示装置
US6669797B2 (en) Manufacturing method for polarizing conversion elements
EP1519590A1 (en) Color projector
JP4520943B2 (ja) 複合プリズムおよび光源ユニット
US6402322B1 (en) Polarization separation element, polarization conversion element, and projector
JP4080198B2 (ja) 偏光変換素子及びその製造方法
JP3399449B2 (ja) 偏光変換素子の製造方法
JP4191125B2 (ja) 偏光変換素子及びその製造方法
JP4329777B2 (ja) 光選択プリズム及びこれを用いた投写型表示装置
JP3367501B2 (ja) 光学素子の製造方法
JPH10161255A (ja) 投写形液晶表示装置および液晶パネル
JP2004170677A (ja) 偏光分離素子
JPH11211915A (ja) 偏光分離素子およびその製造方法、偏光変換素子並びに投写型表示装置
JP2001100014A (ja) プリズムアセンブリの製造方法及びプリズムアセンブリ並びにプリズムアセンブリを組み込んだ液晶プロジェクタ装置
JP2001021716A (ja) 偏光変換素子及びその製造方法、並びに投写型表示装置
JP2007133424A (ja) 光選択プリズム及びこれを用いた投写型表示装置
JP2007264010A (ja) 偏光変換素子の製造方法及びプロジェクタ
JP2002071951A (ja) 偏光分離素子、偏光変換素子及び投写型表示装置
JP2001042124A (ja) 偏光素子及び画像投影装置
JPH10268234A (ja) 偏光色分解合成装置
JPH1172707A (ja) 照明装置および該装置を用いた投射型表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080221

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090221

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090221

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100221

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110221

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110221

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120221

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130221

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130221

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees