JP3398918B2 - 合成樹脂層積層用銅箔の製造方法 - Google Patents

合成樹脂層積層用銅箔の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂製フィルムを
貼合したり、或いは合成樹脂をコーティングする際に用
いる、合成樹脂層積層用銅箔の製造方法に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】従来より、電線を被覆するためのシール
ド材として、厚さ10μm以下の銅箔に合成樹脂製フィル
ムが貼合された積層体が採用されている。また、合成樹
脂製フィルムを貼合するのに代えて、合成樹脂を銅箔に
コーティングした積層体が採用されている。この積層体
には、種々の機械的外力が負荷され、しばしば合成樹脂
製フィルム又はコーティングされた合成樹脂(合成樹脂
層)と銅箔とが剥離するということがあった。 【0003】合成樹脂層と銅箔との剥離を防止するた
め、従来、次のような手段が採用されている。即ち、合
成樹脂層と銅箔との間に接着力の高い接着剤を塗布する
こと、或いは合成樹脂層と銅箔との間に親和性の良好な
アンカー剤を塗布することが試みられている。この場合
に使用される接着剤やアンカー剤は、合成樹脂層と銅箔
の両者に対して、接着力が高く、また親和性が良好でな
ければならない。 【0004】従って、上記の手段は、合成樹脂の種類を
問わずに採用することはできなかった。即ち、合成樹脂
の種類によっては、合成樹脂と銅箔との両者に対して、
高い接着力を示す接着剤が存在しなかったり、或いは親
和性の良好なアンカー剤が存在しないことがあったから
である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、特
に接着剤やアンカー剤を必要とすることなく、特定の製
造法で得られた銅箔を用いることによって、合成樹脂層
と銅箔との密着力を飛躍的に向上させ、合成樹脂層と銅
箔とが剥離しにくいようにしたものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、厚さ1
8〜70μmの電解銅箔に冷間圧延を施して、直径10
〜500μmのピンホールが、10万〜1000万個/
2 設けられている合成樹脂層積層用銅箔を製造する方
法において、初回パスにおける圧下率を30%以上にす
ると共に、仕上パスにおける圧下率を40%以上とし、
且つ合計圧下率を70%以上とすることを特徴とする
成樹脂層積層用銅箔の製造方法に関するものである。 【0007】本発明に係る製造方法で得られる合成樹脂
層積層用銅箔は、直径10〜500μmのピンホール
が、10万〜1000万個/m2設けられているもので
ある。ピンホールの直径が10μm未満であると、積層
される合成樹脂が、そのピンホールに侵入しにくいた
め、銅箔と合成樹脂層との密着力が十分向上しないた
め、好ましくない。逆に、ピンホールの直径が500μ
mを超えると、銅箔に開いている孔が大きすぎて、銅箔
自体の強度が低下するので、好ましくない。なお、ピン
ホールの形状は常に円形ではなく、不定形の場合が多い
ことから、ピンホールの直径の測定方法は、以下のとお
りにして行なう。即ち、電子顕微鏡でピンホールを観察
し、そのピンホールの面積を算出する。そして、この面
積を持つ円を想定し、この円の直径をピンホールの直径
とするのである。 【0008】このような大きさのピンホールが、銅箔中
に10万〜1000万個/m2設けられている。ピンホールの
数が10万個/m2未満であると、積層される合成樹脂が
侵入するピンホールの数が少なすぎて、銅箔と合成樹脂
層との密着力が十分向上しないため、好ましくない。逆
に、ピンホールの数が1000万個/m2を超えると、銅箔
自体の強度が低下するので、好ましくない。なお、ピン
ホールの数は、光透過型のピンホール検知器を使用して
測定したものである。 【0009】本発明は、上記したような合成樹脂層積層
用銅箔の製造方法に係るものであり、以下の如き方法
ある。まず、厚さ18〜70μmの電解銅箔を準備す
る。電解銅箔とは、従来公知の電解法で得られた銅箔で
ある。即ち、銅が溶解している電解液中に浸漬された回
転ドラム上に、電着によって銅を析出させて得られた銅
箔のことである。電解銅箔の厚さが18μm未満である
と、一定の圧下率以上で冷間圧延を施すと、得られる銅
箔の厚さが薄くなりすぎて、引張強度の低い銅箔しか得
られないため、好ましくない。逆に、電解銅箔の厚さが
70μmを超えると、本発明の目的とする所定の薄さの
銅箔が得られにくくなるため、好ましくない。 【0010】この電解銅箔に、冷間圧延を施して、所定
厚さの銅箔とする。本発明において特徴的なことは、こ
の冷間圧延を施す際、特定の冷間圧延工程における圧下
率を一定以上にすることである。即ち、冷間圧延は、少
なくとも二回以上施されるが、第一回目の冷間圧延工程
(初回パス)において、圧下率を30%以上とし、最後の
冷間圧延工程(仕上パス)において、圧下率を40%以上
とすることである。初回パスにおいて、圧下率が30%未
満であると、その後の冷間圧延工程を通しても、直径10
〜500μmのピンホールが、10万〜1000万個/m2の割合
で銅箔に形成されにくくなる傾向が生じる。また、仕上
パスにおいて、圧下率が40%未満であると、初回パスに
おいて十分圧下しておいても、直径10〜500μmのピン
ホールが、10万〜1000万個/m2の割合で銅箔に形成さ
れにくくなる傾向が生じる。なお、ここで言う圧下率
(%)は、冷間圧延工程に導入する前の銅箔の厚さをt
0とし、この冷間圧延工程に導入した後の銅箔の厚さを
1とした場合、次式で算出されるものである。即ち、
[(t0−t1)/t0]×100の式で算出されるものであ
る。 【0011】冷間圧延工程は、少なくとも初回パスと仕
上パスとで二回施されるが、初回パスと仕上パスの間
に、一回又は複数回の冷間圧延工程(中間パス)が施さ
れてもよい。この中間パスにおける圧下率は、任意であ
って差し支えない。しかしながら、本発明においては、
全てのパスによって施される合計圧下率は70%以上でな
ければならない。合計圧下率が70%未満であると、直径
10〜500μmのピンホールが、10万〜1000万個/m2の割
合で銅箔に形成されにくくなる傾向が生じる。なお、こ
こで言う合計圧下率(%)とは、初回パスに導入する前
の電解銅箔の厚さをtaとし、仕上パスに導入した後の
銅箔の厚さをtbとした場合、次式で算出されるもので
ある。即ち、[(ta−tb)/ta]×100の式で算出さ
れるものである。 【0012】本発明において、電解銅箔を冷間圧延工程
に導入する際、一枚の電解銅箔を冷間圧延してもよい
し、二枚以上の電解銅箔を重ね合わせて冷間圧延しても
よい。二枚の電解銅箔を重ね合わせる場合、電解銅箔の
シャイニー面同士,マット面同士,或いはシャイニー面
とマット面とを重ね合わせて、冷間圧延してもよい。な
お、電解銅箔の比較的平滑な面のことを、シャイニー面
と呼び、比較的粗な面のことを、マット面と呼んでい
る。電解銅箔は、銅の電解液中に浸漬した金属ドラム表
面に、電解液中の銅を析出させて得られるものである。
従って、この電解銅箔は、金属ドラム表面に接してるも
のであり、金属ドラム表面に接していた面が比較的平滑
な面になり、金属ドラム表面に接していなかった面が比
較的粗な面となるのである。 【0013】本発明に係る製造方法で得られた合成樹脂
層積層用銅箔は、合成樹脂製フィルムと積層され、熱圧
着等の手段で合成樹脂製フィルム表面を軟化若しくは溶
融させ、銅箔と合成樹脂製フィルム層とが貼合積層され
るのである。また、この銅箔表面上に、合成樹脂製溶液
をコーティングし、乾燥することによって、銅箔と合成
樹脂コーティング層とが積層されるのである。本発明に
おいて、一般的には、合成樹脂層と銅箔との間に、接着
剤やアンカー剤を塗布しておく必要はないが、更に両者
の密着力を高めるため、接着剤やアンカー剤を塗布して
おいてもよいことは、言うまでもない。 【0014】 【実施例】 実施例1〜5及び比較例1〜4 厚さ35μmの電解銅箔を一枚又は二枚準備した。一枚の
電解銅箔を準備した場合、そのまま冷間圧延し、二枚の
電解銅箔を準備した場合には、それを重ね合わせて冷間
圧延した。圧下率(%)は、表1に示したとおりであ
り、最終的に厚さ9μmの銅箔を得た。従って、合計圧
下率(%)は、いずれも[(35μm−9μm)/35μ
m]×100=74%であった。そして、この銅箔を有機溶
剤にて、脱脂洗浄処理した。 【0015】 【表1】 なお、表1中における中間パスにおける圧下率(%)
は、[(初回パス後の厚さ−仕上パス前の厚さ)/初回
パス後の厚さ]×100で算出されるものである。また、
中間パスを施さない場合は、「なし」と表記した。 【0016】そして、以上のようにして得られた銅箔に
形成されているピンホールの直径及び数を測定し、その
結果を表2に示した。また、これらの銅箔の両面に厚さ
50μmのポリエチレンフィルムを積層し、加熱温度150
℃,圧力2kgf/cm2,加圧時間5秒の条件で熱圧着して、
ポリエチレンフィルム,銅箔,ポリエチレンフィルムの
順で積層貼合された積層体を得た。この積層体のポリエ
チレンフィルムと銅箔との剥離強度を測定した。その結
果を表2に示した。なお、剥離強度の試験方法は、巾10
0mmの試験片の端部を把持し、剥離角度180°で剥離速度
100mm/minの条件で行ったものである。 【0017】 【表2】【0018】表2の結果から明らかなように、実施例に
係る圧下率で冷間圧延した銅箔は、直径が10〜500μm
の範囲内の大きさのピンホールを10万個/m2以上有し
ているのに対し、比較例に係る圧下率で冷間圧延した銅
箔は、直径が10〜1000μmの範囲内の大きさのピンホー
ルを数個/m2程度しか有していない。従って、ポリエ
チレンフィルムを積層して貼合した場合、実施例に係る
方法で得られた銅箔とポリエチレンフィルムとの剥離強
度は、比較例に係る方法で得られた銅箔とポリエチレン
フィルムとの剥離強度に比べて、非常に高くなるのであ
る。 【0019】 【作用】本発明に係る製造方法で得られた合成樹脂層積
層用銅箔には、直径10〜500μmのピンホールが、
10万〜1000万個/m2形成されている。従って、
合成樹脂層として合成樹脂製フィルムを使用し、このフ
ィルム表面を軟化又は溶融させて、この銅箔に積層する
と、軟化又は溶融している多数の箇所がピンホールに侵
入する。また、合成樹脂層として、合成樹脂溶液を銅箔
にコーティングして形成したものを採用した場合には、
合成樹脂溶液のコーティング時に、合成樹脂溶液が多数
の箇所のピンホールに侵入する。依って、コーティング
後乾燥されて形成される合成樹脂層は、銅箔に食い込ん
だ形態で積層され、銅箔と合成樹脂層との密着力が向上
する。 【0020】本発明に係る銅箔の製造方法は、初回パス
時において、一定の圧下率以上で圧下されるので、ピン
ホールの核となる箇所が多数生成すると考えられる。そ
して、仕上パス時において、一定な圧下率以上で圧下さ
れるので、ピンホールの核が成長し、直径10〜500μm
のピンホールが10万〜1000万個/m2形成されると考え
られるのである。 【0021】 【発明の効果】従って、本発明に係る製造方法で得られ
合成樹脂層積層用銅箔を使用して、合成樹脂製フィル
ムよりなる合成樹脂層又は合成樹脂溶液のコーティング
によって形成される合成樹脂層を銅箔に積層すれば、合
成樹脂層と銅箔との剥離強度の高い積層体を得ることが
できるという効果を奏する。また、本発明に係る方法で
銅箔を製造すれば、直径10〜500μmのピンホール
が10万〜1000万個/m2形成されている銅箔を容
易に得ることができ、合成樹脂層と高剥離強度で積層す
ることができる銅箔を容易に得ることができるという効
果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C22F 1/00 622 C22F 1/00 622 627 627 685 685Z 694 694A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 5/16 B21B 1/40 B32B 15/08 C22C 9/00 C22F 1/00 - 3/02 H05K 9/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 厚さ18〜70μmの電解銅箔に冷間圧
    延を施して、直径10〜500μmのピンホールが、1
    0万〜1000万個/m 2 設けられている合成樹脂層積
    層用銅箔を製造する方法において、初回パスにおける圧
    下率を30%以上にすると共に、仕上パスにおける圧下
    率を40%以上とし、且つ合計圧下率を70%以上とす
    ることを特徴とする合成樹脂層積層用銅箔の製造方法。
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JP4881097B2 (ja) * 2006-07-31 2012-02-22 宇部日東化成株式会社 長尺状銅箔/樹脂フィルム積層体の製造方法
JP5143923B2 (ja) * 2011-03-28 2013-02-13 Jx日鉱日石金属株式会社 圧延銅箔及びそれを用いた二次電池

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