JP3398458B2 - スタイラス - Google Patents

スタイラス

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、倣い加工やディジタイ
ジングにおいてモデルの輪郭倣いを行う倣い装置のスタ
イラスの構造に関するものであり、特に、金型加工等に
おける凸形球面や深穴中に張り出した円環状の棚面領域
等の倣い加工において、対応の凸形モデルや深穴モデル
の輪郭倣い時に球面頂点領域やモデル棚面をも安定的に
倣うことによって所要の倣いデータを取得し、回転切削
工具による所望の切削加工を可能にするスタイラスの構
造に関する。 【0002】 【従来の技術】倣い工作機械およびワークの立体形状モ
デルの倣いデータに基づいて数値加工データを取り込む
ことのできるディジタイジング機械等においては、倣い
ヘッドに装着したスタイラスにより例えば、金型加工に
おける金型モデルの立体形状や寸法の倣いが行われ、そ
の倣いデータに従って、倣い工作機械の切削加工が進捗
され、或いは数値加工データの取得が行われる。この種
の倣いヘッドには、特公昭53−3935号公報に開示
されたスタイラスの三次元座標系の変位をX,Y,Z軸
方向の変位成分に分けて測定する変位測定手段を組み込
んだものが周知であるが、同公報に開示された倣いヘッ
ドは、スタイラスとして球形のものを用い、立体形状モ
デルとの接触によって同モデル表面に対して法線方向に
生じた変位をX,Y,Z軸の三軸方向の各変位成分に分
割して測定するものである。故に、この結果として得ら
れた変位データに従って、例えば、倣い工作機械の回転
切削工具に対して倣い加工動作を遂行せしめてモデルと
相似形のワーク加工形状を得るには、切削工具として球
形の切刃部を有した周知のボールエンドミルを用いなけ
ればならない。 【0003】他方、近時は、例えば、成形金型等におい
ては、製品形状の複雑化に伴って金型形状も複雑な立体
形状や寸法を有するものが増加しており、この種の金型
の加工では、加工形状や寸法の複雑性に鑑みて倣い加工
法またはディジタイジングにより数値加工データを得
て、それによりNC加工する方法が多用される。然しな
がら、このような複雑な立体形状を有した倣い加工で
は、全ての加工工程を通してボールエンドミルで加工す
ることは加工能率の点で不利となる場合が多々あり、特
に、荒加工段階では、ボールエンドミルよりも工具側面
の切刃部分と共に先端の平端面内に切刃部分を有したフ
ラットエンドミルやフェイスミルを用いて高速度でワー
クを予め所定寸法まで荒取り切削加工を遂行することが
好ましい。このような場合には、従来からフラットエン
ドミルやフェイスミル等の切削工具と組み合わせて円板
形状のスタイラスを倣いヘッドに装着してモデルの倣い
を行う方法がとられていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このような円板形状の
スタイラスを用いてモデルの倣いを遂行する場合には、
問題となる点がある。すなわち、凸型の球面形状や深穴
内の一部に突出した形状領域を有するモデルの輪郭倣い
を遂行する場合に、球面形状の頂部の略平坦面の領域や
深穴中に突出、形成された平坦な棚形面領域を円板スタ
イラスで輪郭全周に渡ってX,Y軸平面と平行に倣い動
作するとき、スタイラスの平坦な接触検出面ではZ軸方
向の変位成分しか検出できず、モデル表面を忠実に倣い
動作することができないために、その倣い動作が不安定
化し、浮遊動作をしてモデル表面から離反してしまう結
果となる。このようなモデル表面に対するスタイラスの
離反が発生すると、倣いを継続することが不可能となる
ため、倣い装置はアラーム状態となり、自動的に倣い動
作が中断されてしまうと言う問題がある。つまり、上述
のような凸形球面の頂部や深穴中の棚形面では倣い動作
が不安定化し、倣いデータの取得が困難になる不感帯域
が発生すると言う問題点を回避することができない。ま
た、倣い動作が行われないと、削り残しが発生する。 【0005】このような倣いの不感帯域の発生を回避す
べく、つまり、モデルにおける倣い動作の不安定領域を
排除するために、従来は、倣い装置の倣いモードを輪郭
倣いから、例えばX軸方向に所定の送り量を繰り返しな
がらY軸方向に往復動作する等の所謂、表面往復倣いモ
ードに切換えて不感帯域の発生を回避する方法が採られ
ていた。 【0006】然しながら、この表面往復倣いモードはモ
デルの表面形状をX−Z平面やY−Z平面に沿って倣う
倣いモードであり、切削工具の底面切刃を駆使して加工
を行う工具に適した倣い動作モードであって、底面切刃
での加工を想定していないフラットエンドミルやフェイ
スミルでは、切刃の破損等の原因になると言う欠点があ
る。 【0007】また、荒加工の段階から円板形のスタイラ
スを排して球形スタイラスを使用するボールエンドミル
による加工では、荒加工をフラットエンドミルやフェイ
スミルで遂行することによって得られる高加工能率を犠
牲にすることになると言う問題点がある。依って、本発
明の目的は、モデルの輪郭倣いにおいて、基本的にはフ
ラットエンドミルやフェイスミルと協動させて用いる円
板形スタイラスによる倣い動作原理を踏襲しつつ、凸形
球面の頂部の略平坦面の領域や深穴中の棚面領域等の輪
郭倣いを安定して行わせることができ、削り残しの少
い、かつ構造簡単なスタイラスを提供するものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的に
鑑みて、モデルの略平坦面の領域と円板形スタイラスの
平らな倣い面との接触による輪郭倣い過程において、円
板形スタイラスではモデル表面の略平坦面の領域内を忠
実に倣い動作することができず、ひいては、倣いの不感
帯域の発生の原因になることを突き止め、円板形スタイ
ラスの底面領域に適度の突出形状を付与することを想起
し、かつ、そのような突出形状としては比較的大きなテ
ーパ角度を有した円錐面またはそれに近似した突出面が
適正であることを実験的に見出し、所定のテーパ角度を
有した錐面を底面に備えたスタイラスを構成して上記の
問題点の解決を図ったものである。 【0009】すなわち、フェイスミル等の平面加工用の
回転切削工具と協動してモデルの輪郭倣いを遂行する倣
い装置のスタイラスにおいて、前記スタイラスは、前記
回転切削工具に対応する円筒面を備え、その先端面を前
記スタイラスの軸心の先端に頂点を有し、150〜17
6度のテーパ角度の略錐状に形成したスタイラス提供す
るものである。 【0010】 【作用】上述のように所定テーパ角度の円錐面を有した
スタイラスによれば、例えば、凸形球面の頂部の略平坦
面部分においても、スタイラスの円錐面にてモデルと接
触することで安定した倣い動作することが可能となり、
頂部の極めて狭小な領域だけが、倣い動作の不感帯域と
して残存するにすぎない。従って、フラットエンドミル
やフェイスミルの工具側面と平端面内の切刃がスタイラ
ス側の倣い動作に追従して荒加工等を高加工能率の下で
かつ削り残しを極力少くして達成することが可能となる
のである。 【0011】 【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて、更に詳細に説明する。なお、図面において、図1
は本発明の実施例に係るスタイラスによって凸形球面の
モデルにおける頂部の略平坦面領域を倣う一状態を示す
部分正面図、図2は倣い工作機械によって本発明の図1
に示したスタイラスと協動してフラットエンドミルによ
りモデルと相似形のワークを荒加工する場合の状態を示
した正面図、図3は、同じく本発明の実施例に係るスタ
イラスが凸形モデル上の一点に接触している状態と、そ
れに対応して倣い工作機械のフラットエンドミルによる
切削過程でワークを切削加工している一状態を示した部
分断面図、図4は、図3のスタイラスおよびフラットエ
ンドミルの他の状態を示した部分断面図、図5は、深穴
中に突出した棚面部分を本発明に係るスタイラスで倣い
動作する場合と従来の円板スタイラスで倣い動作する場
合との差異を簡略に説明した断面図、図6は、本発明に
係るスタイラスの変形例を説明する部分断面図、図7
は、従来の円板スタイラスで凸形球面モデルの倣い動作
を行う場合の状態を示した正面図、図8は、図7の円板
スタイラスと協動してフラットエンドミルによってワー
クの凸形球面を形成した場合の加工状態を示す断面図で
ある。 【0012】ここで、図7および図8に示す従来の円板
形スタイラスと、このスタイラスと協動してフラットエ
ンドミルによりワークに対応の凸形球面を荒加工する場
合の状態を示し、図7においては、球形モデルの頂部付
近を円板スタイラス1(直径がD)によって輪郭倣いす
るとき、同スタイラス1が、モデルMの表面形状をX,
Y軸座標系における両軸方向の移動によって輪郭倣い動
作する場合の限界位置に達した状態を示したものであ
る。 【0013】このとき、円板形スタイラス1の底面側の
エッジ1aでモデルMの表面に接触して同モデルM上の
点Pから上方側の略平面状態に近いモデル表面領域で
は、スタイラス1は、Z軸方向の変位成分しか検出でき
ず、輪郭倣い動作の制限情報となるX,Y軸方向の変位
成分がないため、倣い動作が不安定となりモデル表面の
各点をX,Y,Z軸三次元座標系内の固有の点として識
別、測定することが不可能になる。つまり、点Pより上
方の略平面領域は円板形スタイラス1が実線および点線
で示すように、輪郭倣い動作する過程では倣い動作によ
り追従し得ない不感帯領域となっている。従って、この
ような略平面領域(モデルMの中心点Oから見て角度α
に含まれる頂部領域φAに相当する)ではスタイラス1
はモデル面を倣い動作することができずに接触したり離
れたりする不安定なふらふら状態で動作することにな
る。この結果、円板形スタイラス1が装着された倣い工
作機械の倣い動作機構部では、このような不安定なスタ
イラス動作をアラーム状態として検知し、倣い動作を自
動的に中止する。そして、このような状態を円板スタイ
ラス1の中心線1bに就いて考察すると、図7の図示か
ら明らかなように、距離S(φA+φD)を直径とした
円形領域内では倣い動作が不安定化することになる。 【0014】この結果、倣い工作機械の主軸(図示な
し)に装着されたフラットエンドミル2では、スタイラ
ス1の倣いデータに従って切刃2aにより切削加工を遂
行すべくワークWを加工代Tだけ切削加工する過程で
は、中心軸2bが矢印で示すような移動軌跡に沿った加
工動作で接近し得る位置は、円板スタイラス1の中心軸
1bに関する距離Sに対応した距離S1内の領域外にな
る。この結果、図8に図示のように、大きな削り残しW
1が残存する結果となる。このような大きな削り残しW
1が残存することは、荒加工工程でも許容することがで
きないのである。 【0015】さて、図1を参照すると、本発明に係るス
タイラス10によって凸形球面を有したモデルMを倣い
動作する場合を示している。このスタイラス10は、フ
ラットエンドミルやフェイスミル等の先端の平端面内に
切刃を有する平面加工用の回転切削工具と協動してワー
クWの倣い加工を遂行する場合やフラットエンドミルや
フェイスミル等の回転切削工具を用いるNC工作機械に
対して予めNC加工データを作成するためにディジタイ
ジング装置によってモデルMを倣い動作する場合に使用
されるものである。 【0016】倣い工作機械とディジタイジング装置の両
者はスタイラス10の倣い動作に関しては同じ動作機構
を有していることから、ここでは、倣い工作機械でワー
クWをモデルMに基づいて倣い加工する場合に就いて説
明する。さて、本発明に係るスタイラス10はフラット
エンドミルやフェイスミルと協動して倣い加工を遂行す
るため、実質的には、これらの切削工具と相似した外形
々状を有する必要があり、故に、基本的には、円板形ス
タイラスの形状を踏襲した構造を有するが、従来の円板
形スタイラスに対比したとき、大きな構造上の差異とし
て下底面側に、例えば、所定のテーパ角度βで下方に向
けて突出した円錐状の倣い動作面12を備えたスタイラ
ス構造を有している。このような円錐状の倣い面12を
有することによって、凸型の略球形々状を有したモデル
Mを輪郭倣い動作する場合でも、同円錐状倣い面12が
モデルMの表面に接触でき、球面の頂部に向けて倣い動
作領域を漸次に移動するとき、モデルMの頂部の近傍で
は円錐状倣い面12の先端点12aが略平坦面領域(半
径RのモデルMの中心に対して既述の図7の場合と同様
に中心角α度の範囲に包含される半径Rsinα/2の
球面頂部の円形の略平坦領域)における境界位置P1に
接触し、このとき、同スタイラス10の中心線10aも
境界位置P1に到達しているから、スタイラス10の中
心線10aが、図7の従来の場合と比較して容易に理解
できるように、凸形球面を有したモデルMの頂点位置に
接近している。 【0017】つまり、スタイラス10が倣い動作の過程
でモデルMの表面に対して不安定動作し、同表面の各位
置を識別することができない不感帯領域は、単に、境界
位置P1を境界線としたモデル頂部の領域S2だけであ
る。従って、図2に示すように、このようなスタイラス
10と協動してモデルMの倣いデータに従ってフラット
エンドミルまたはフェイスミル20がワークWに対して
荒加工した場合には、エンドミル20の中心線20bが
モデルMの頂点に接近したスタイラス10の中心線10
aに対応して球面加工されるワークWの頂点近傍まで接
近することが可能となり、この結果、エンドミル20の
外周囲と平らな底面に設けられた切刃20aによりワー
クWは、加工代Tに渡って荒加工される。しかも、この
とき、エンドミル20の工具中心線(回転中心)がスタ
イラス10の中心線10aと同様にワークWの頂部近傍
位置に達するまで、倣い切削加工を遂行できるから、エ
ンドミル20が切削加工を遂行できない範囲S3に応じ
て発生する切削残りW2は極めて微小量となり、フラッ
トエンドミルやフェイスミル20を用いて荒加工により
ワークの不用部分を予め迅速に切除すると言う加工々程
における所期目的を十分に達成することができるのであ
る。 【0018】なお、スタイラス10の円錐状倣い面12
の形状は、倣いデータに従って切削加工作用を遂行する
フラットエンドミルまたはフェイスミル20の先端の平
端切刃面と可及的に等しい形状であることが好ましく、
このため、円錐状倣い面12のテーパ角度βは可及的に
平坦面に近いように大きな角度であることが必要とされ
る。つまり、テーパ角度βが小さいときには、フラット
エンドミルまたはフェイスミル20の先端の切刃面も対
応したテーパ面であることが必要となるからである。 【0019】このテーパ角度βは、フラットエンドミル
またはフェイスミル20による削り残しを少くするため
には、工具と同じ平坦面に近い極力大きい角度が望まし
いが、スタイラスの円錐状倣い面12における倣いの安
定性を確保するためには、ある一定範囲のテーパ角度が
必要となる。このため、実験的には、スタイラス10の
円錐状倣い面12のテーパ角度βは、150度から17
6度の範囲にあることが必要であり、削り残しは176
度に近づく程少くなることが確認された。 【0020】図3の(イ)に示した図は円錐状の倣い面
12を有したスタイラス10の外周端12cが凸形球状
モデルMの頂点に接近した略平坦部領域の境界位置P1
に到達しており、このときフラットエンドミルまたはフ
ェイスミル20の切刃20aは同図3の(ロ)に示す位
置まで切削加工を進捗させていることを示している。ま
た、図4の(イ)はスタイラス10が更にモデルMの頂
部領域に輪郭倣い動作で接近した状態を示し、このと
き、円錐状倣い面12の頂点位置12aがモデルMの頂
部の略平坦領域における境界位置P1に到達している。
そして、このようなスタイラス10の倣い動作に対応し
てフラットエンドミルまたはフェイスミル20は、その
中心軸心20bが凸形に加工されるワークWの頂部に接
近して微小な削り残しW2を発生している状態を示して
いる。このような微小な削り残しW2が荒加工段階で残
存しても、その後の仕上げ加工々程で通常のボールエン
ドミルを用いて球状先端を有したスタイラスの往復倣い
動作に応じて加工を行うことにより、このような微小な
削り残しW2を完全に除去することが可能であることは
言うまでもない。 【0021】なお、上述の実施例は凸形球状のモデルM
を円錐形倣い面を有したスタイラス10が倣い動作し、
その倣いデータに従ってフラットエンドミルまたはフェ
イスミル20がワークWを切削加工する場合であるが、
金型加工等では、深穴形状の加工を輪郭倣い加工により
切削加工する場合もある。図5は、このような深穴形状
部をワークWに輪郭倣い加工する場合に就いて、本発明
に係るスタイラス10を用いることにより、従来の単純
な円板形スタイラス1を用いて輪郭倣い動作する場合よ
りも、倣い動作の安定性が高くなり、中断することなし
に倣い動作することができる点を説明しているものであ
る。 【0022】すなわち、図5の左半分では深穴形状を有
したモデルMの穴表面M1における内方に棚状に張り出
しすと共に環状に延設される表面領域M2を、本発明に
係る円錐状倣い面12を有したスタイラス10により倣
い動作している状態を示し、図5の右半分では、従来の
円板形スタイラス1が倣い動作している状態を示してい
る。 【0023】同図5の左右を対比すれば明らかなよう
に、円錐形倣い面12を有した本発明に係るスタイラス
10によれば、同倣い面12の頂点12aが倣い動作が
安定となる斜面形状を持つ表面領域M2の内端部でも接
触し得るから、このようなスタイラス10を用いて穴表
面M1を穴上方域から穴内方に向けて徐々にZ軸送り動
作させながら、X,Y軸座標系で輪郭倣い動作させる
と、棚状の表面領域M2の略全領域に関して倣いデータ
の検出が可能となるのである。 【0024】これに対比して従来の円板形スタイラス1
では、棚上の表面領域M2に関しては円板形スタイラス
1のエッジ1aが倣い動作が不安定となる円環状の平坦
な棚形面領域に接触する位置から内方の表面領域M2に
関してはZ軸方向の成分しか検出できず、輪郭倣い動作
の制御情報となるX,Y軸成分がないため、不感帯域と
なる。依って、このような円板形スタイラス1と協動さ
せてフラットエンドミルやフェイスミルによりワーク
(図示なし)に倣い加工を遂行してもモデルMの棚状に
張り出した環状の表面領域M2に忠実な倣い加工を実行
することは不可能で、ひいては倣い加工が中断してしま
う。 【0025】なお、上述した実施例では、本発明に係る
スタイラス10はテーパ角度βを有した円錐形の倣い面
12として形成するものとして説明したが、図6の
(イ)や(ロ)に示すように、下向きに山形状に突出し
た倣い面14又は部分球面形を有した倣い面16として
も従来の円板形スタイラス1と対比して十分にスタイラ
スの倣い動作の不安定領域を減少させることができる。 【0026】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、フラットエンドミルやフェイスミル等の工具
先端の平端面内や円筒外周面に切刃を有した平面加工用
の回転切削工具を用いてワークの荒加工々程を倣い加工
によって遂行する場合に協動して使用されるスタイラス
又は、ディジタイジング装置によりワークの荒加工段階
における倣いデータをモデルから測定、取得する場合に
使用されるスタイラスの構造を改善して円板形スタイラ
スの底面側に所定のテーパ角度を有した略錐状の倣い面
を具備させたことにより、凸形状の球面や深穴中に張り
出した棚状の環状表面の倣い動作時に、倣い動作の不安
定領域を十分に縮小化させることが可能となり、この結
果、上述したフラットエンドミルやフェイスミルを駆使
した荒加工を安定して遂行でき、かつ削り残しを微小に
することが可能となった。 【0027】そして、このような微小な削り残しは、通
常のボールエンドミル工具と先端に球状部を有したスタ
イラスとの協動により、次工程の仕上げ加工等を行う段
階で簡単に除去することが可能となる。従って、本発明
に係る錐状の底部を有したスタイラスを利用することに
より、ワークの切削加工、特に、複雑な形状を有した金
型の切削加工等において、高能率の荒加工が遂行可能と
なった。 【0028】更に、本発明に係るスタイラスの改良構造
は、スタイラス自体の製造を複雑にするような複雑な形
状を有するものではないので、安価なスタイラスであり
ながら、金属材料等の切削加工における加工能率を著し
く向上させ得る点で倣い工作機械およびディジタイジン
グ装置の機能向上に大きく寄与できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例に係るスタイラスによって凸形
球面のモデルにおける頂部略平坦面領域を倣う一状態を
示す部分正面図である。 【図2】倣い工作機械によって本発明の図1に示したス
タイラスと協動してフラットエンドミルによりモデルと
相似形のワークを荒加工する場合の状態を示した正面図
である。 【図3】同じく本発明の実施例に係るスタイラスが凸形
モデル上の一点に接触している状態と、それに対応して
倣い工作機械のフラットエンドミルによる切削過程でワ
ークを切削加工している一状態を示した部分断面図であ
る。 【図4】図3のスタイラスおよびフラットエンドミルの
他の状態を示した部分断面図である。 【図5】深穴中に突出した棚表面部分を本発明に係るス
タイラスで倣い動作する場合と従来の円板スタイラスで
倣い動作する場合との差異を簡略に説明した断面図であ
る。 【図6】本発明に係るスタイラスの変形例を説明する部
分断面図である。 【図7】従来の円板スタイラスで凸形球面モデルの倣い
動作を行う場合の状態を示した正面図である。 【図8】図7の円板スタイラスと協動してフラットエン
ドミルによってワークの凸形球面を形成した場合の加工
状態を示す断面図である。 【符号の説明】 10…スタイラス 10b…中心軸線 12…円錐状の倣い面 20…フラットエンドミルまたはフェイスミル 20b…中心軸線 M…モデル W…ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 35/26 - 35/36 G01B 5/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 フェイスミル等の平面加工用の回転切削
    工具と協動してモデルの輪郭倣いを遂行する倣い装置の
    スタイラスにおいて、 前記スタイラスは、前記回転切削工具に対応する円筒面
    を備え、その先端面を前記スタイラスの軸心の先端に頂
    点を有し、150〜176度のテーパ角度の略錐状に形
    成したことを特徴とするスタイラス。
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