JP3396932B2 - 金属帯の連続熱処理装置および連続熱処理方法 - Google Patents

金属帯の連続熱処理装置および連続熱処理方法

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    • Y02P10/25Process efficiency

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属帯の連続熱処理
装置および連続熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属帯の加熱装置としては、装置の設置
スペース等をコンパクトにするため、竪型炉が広く用い
られている。竪型炉は、炉内の上下に炉内ロールが設置
され、それらのロールに金属帯を掛け回して、金属帯を
加熱装置で加熱する形式の炉である。
【0003】加熱装置としては、耐熱鋼管の内部でガス
を燃焼させる輻射管を用いることが一般的であり、輻射
管方式の加熱炉と呼ばれている。また、近年は加熱速度
を向上させるため、直火バーナを用いた直火加熱方式、
電磁誘導により加熱する誘導加熱方式等も用いられてい
る。
【0004】例えば、特開平4-154947号公報の「鋼帯亜
鉛メッキ用焼鈍炉」には、「加熱帯の入口側に雰囲気ガ
スシール装置を介して誘導加熱炉を連設するとともに、
この誘導加熱炉の入口側に鋼帯の圧延油除去用の脱脂装
置を設置」する技術が提案されている。誘導加熱炉の採
用により、直火式無酸化加熱炉において見られた、直火
バーナ火炎の乱れ等による鋼帯表面の酸化層の発生がな
くなるという効果が得られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】輻射管方式の加熱炉
は、加熱速度が低いためライン長が長くなる。特に、生
産効率を向上させるための高速ラインでは、ライン長が
非常に長くなり、それに伴い炉内ロールによる金属帯の
折り返しの数即ちパス数が多くなる。パス数が多くなる
と炉内ロールの数も多くなるため、炉内ロールの据え付
け上の僅かな狂い等による金属帯の正規位置からのずれ
も増幅され易くなる。
【0006】このように、輻射管方式の加熱炉において
は、パス数が多いため、金属帯の形状が不良な場合のみ
ならず、比較的良好な場合であっても金属帯が板幅方向
に往復運動をするいわゆる蛇行現象を起こし易くなる。
金属帯が蛇行現象を起こすと、しばしば炉内の側壁等と
接触し、金属帯のエッジ部と炉の側壁の双方が損傷を受
けたり、更には金属帯が破断することもあり、安定操業
を行う上で大きな問題となっている。
【0007】これに対して、直火方式の加熱炉は、パス
数が大幅に削減されるため金属帯の蛇行を起こしにくい
筈である。しかし、実際は直火方式の加熱炉でもやはり
蛇行を起こしたり、また、金属帯にしわが寄って筋状に
折り重なるいわゆる絞りや、金属帯のバタツキが起こり
易い。これらの原因は、バーナの燃焼調整の不調等によ
り、金属帯の一部特に板端部が火炎等から部分的に直接
加熱されて、金属帯の温度分布が不均一になり、形状が
悪化して起こるものと考えられる。
【0008】また、直火方式の加熱炉は炉温が高いた
め、何らかの原因でラインが停止した場合金属帯がオー
バーヒートし、特に薄物の金属帯では破断し易いという
問題がある。例えば、板厚0.15〜0.5mm程度の
缶用材料は、直火方式の加熱炉で加熱すると炉内の温度
が1200〜1400℃と高温のため、ライン速度が落
ちると溶損してしまう。そのため、このような薄物を処
理する直火方式の加熱炉は、実用に至っていない。
【0009】誘導加熱方式では、直火方式に比べれば金
属帯の温度分布が比較的均一になるので、金属帯の蛇行
や絞りは起こりにくい。また、炉温も低いのでラインが
停止した場合金属帯がオーバーヒートするということも
ない。
【0010】しかしながら、金属帯の断面が著しく偏平
であるため、電磁誘導における熱エネルギへの変換効率
が非常に悪いという問題がある。これは、パイプ・角材
等に比べて、金属帯は誘導コイル内に占める材料の体積
が小さいため、漏洩磁束が多いことが原因である。その
結果、誘導コイルに加えた電力の力率が低くなり、無効
電力が多くなるためである。従って、金属帯の誘導加熱
においては、コイル容量・電源容量ともに、有効電力に
対応するものよりはるかに大容量の装置を必要とすると
いう問題がある。
【0011】誘導コイルの熱エネルギへの変換効率を上
げるには、コイルの捲線と金属帯との距離を近づければ
よいが、竪型炉においては金属帯が板厚方向に振動する
いわゆるバタツキ現象があるため、それにも限度があ
る。
【0012】また、誘導加熱でも、直火方式ほどではな
いが急速加熱による熱応力のため、形状不良があるとそ
れが助長されるという問題もある。これは形状不良によ
り、金属帯の一部が誘導コイルの捲線に近づき、その部
分が局部的に加熱されて熱応力で更に変形することによ
る。
【0013】金属帯が蛇行を起こすと、前述のように破
断に至ることが多いが、そこまで行かない場合でも加熱
後の急冷に支障を来す。金属帯の急冷には、冷却ロール
に接触させて接触冷却を行うロール冷却方式が、広く用
いられている。加熱炉で蛇行が起こると急冷帯でも当然
蛇行が起こり、金属帯のロールとの接触圧が部分的に変
化する。一般に金属帯の接触冷却では、接触状況の不均
一は温度の不均一をもたらし更に接触状況が不均一とな
るという悪循環に陥る。その結果、温度の不均一により
材質が低下し、更には熱応力による変形が起こるという
問題がある。
【0014】誘導加熱を用いた特開平4-154947号公報の
「鋼帯亜鉛メッキ用焼鈍炉」については、炉の形式が竪
型炉ではなく、鋼帯を炉内ロールの上に単にのせて搬送
する形式の横型炉であり、前述の竪型炉におけるような
問題はあまり起こらず、特に竪型炉に特有のバタツキ現
象は起こり得ない。
【0015】誘導加熱方式は輻射管方式や直火方式に比
べ数々の利点を持ちながら、あまり実用化されていな
い。また実用化されたとしても横型炉が多く、竪型炉へ
の適用は亜鉛鍍金ラインの合金化処理部や錫鍍金ライン
のリフロー部等への部分的な利用に止まっていた。本発
明は、竪型炉で本格的な誘導加熱を実現するための手段
を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、クリーニ
ング設備と、クリーニング設備より後に設置され、金属
帯の形状歪みを30mm以下とするテンションレベラ
と、テンションレベラより後に設置されたルーパと、ル
ーパより後に設置され、誘導加熱装置を加熱手段として
金属帯を加熱温度全体の70%以上まで加熱する、上下
の炉内ロールの間隔が20mを超えた竪型加熱炉とを備
えている金属帯の連続熱処理装置である。
【0017】第2の発明は、更に、竪型加熱炉に設置さ
れた誘導加熱装置の誘導コイルの間の1箇所又は複数箇
所に、金属帯を案内するガイドロールあるいはプレッシ
ャパッドが設置されている金属帯の連続熱処理装置であ
る。
【0018】第3の発明は、クリーニング後の金属帯
を、テンションレベラにより形状歪みが30mm以下の
形状に調整し、その後、毎秒200℃以下の加熱速度で
金属帯の加熱温度全体の70%以上の温度まで、上下の
炉内ロールの間隔が20mを超えた竪型加熱炉に設置さ
れた誘導加熱装置により誘導加熱することを特徴とする
金属帯の連続熱処理方法である。
【0019】
【作用】まず、本発明で用いる設備の配置と機能につい
て説明する。まず、クリーニング設備は単に金属帯の表
面を洗浄するのみではない。金属帯表面に付着している
異物、油分の除去による張力調整の容易化、これら付着
物のロールへの付着や転写による金属帯表面の疵の発生
の防止等、テンションレベラの機能を発揮させるために
必要不可欠である。
【0020】また、テンションレベラは、金属帯に張力
を加えるためにレベラの前後にブライドルロールを設置
してある。このブライドルロールは金属帯と大きな接触
角(180度以上)で接触し、金属帯との摩擦力で金属
帯に張力を加えている。従って、この摩擦力を確保する
ため、金属帯表面の油分等の摩擦力を減少させる物を除
去する必要があり、そのためにテンションレベラより前
にクリーニング設備を設置する必要がある。
【0021】次に、テンションレベラは、ルーパより前
に置く必要がある。これは、テンションレベラをルーパ
より前に置くことにより、テンションレベラ内の金属帯
の張力を、ルーパおよび加熱炉の張力とは独立に適切に
設定することが可能となるからである。更に、テンショ
ンレベラで金属帯の形状がルーパより前で調整されるこ
とにより、ルーパ内での金属帯のバタツキやそれによる
蛇行が防止できるという効果もある。
【0022】ルーパより後に、誘導加熱装置を加熱手段
とする竪型加熱炉を設置する。ここで、誘導加熱装置
熱手段とする竪型加熱炉とは、誘導加熱装置のみ、又
は誘導加熱装置の前に予熱炉等の補助的な炉を設けた竪
型の加熱炉のことを言う。
【0023】本発明の誘導加熱装置は、前述のように金
属帯のバタツキが小さいので、誘導コイルの捲線と金属
帯の距離は小さくてよい。図7は金属帯の形状歪みと金
属帯のバタツキの関係を示す図である。上下の炉内ロー
ルの間隔は25mである。ここで、金属帯の形状歪み
は、金属帯を張力をかけない状態で定盤の上などに置い
たときの、金属帯の歪みにより生じた山の高さaで表
す。金属帯の形状歪みaの増加に伴い、金属帯のバタツ
キが急増していることがわかる。この傾向は、上下の炉
内ロールの間隔が15m程度の場合はあまり顕著ではな
いが、この図の場合のように20mを超える竪型炉では
無視できない大きさとなる。
【0024】この図から、形状歪みaが20mmでバタ
ツキは基準位置の±60mm、同じくaが30mmでバ
タツキが±90mm程度であるが、aが50mmになる
とバタツキは±150mm強となる。これより、誘導加
熱コイルの捲線と金属帯の距離を100mm程度とした
い場合は、金属帯の形状歪みaを30mm以下とすれば
よいことがわかる。
【0025】誘導加熱炉では、金属帯を加熱温度全体の
好ましくは70%以上まで加熱するが、これは60%程
度では後続の炉で残り40%程度を加熱する必要があ
り、後続の炉も誘導加熱と同等の加熱速度が必要となる
ためである。このような加熱速度は誘導加熱以外では直
火方式しかないが、直火方式を40%程度も用いると、
前述の直火方式の問題点が出てくる。
【0026】誘導加熱炉で加熱する上限は、誘導加熱に
よる温度制御が精度よくできれば加熱温度全体としても
よいが、実際は誘導加熱でオーバーヒートしない程度の
やや低目の温度とすればよい。なお、金属帯が鋼帯の場
合は、700℃を超えると磁気変態点に近づき、透磁率
の低下により誘導加熱の効率が低下するので、この辺の
温度が上限温度となる。加熱速度については、あまり大
きくなると金属帯の形状乱れが大きくなるので、金属帯
の形状乱れが比較的小さい200℃/秒を上限とする。
【0027】
【実施例】図1は、本発明を冷延鋼帯の連続焼鈍設備に
適用した実施例を示す図である。ここで、1は鋼帯、1
0はペイオフリール、20は金属帯の接続設備、30は
クリーニング設備、40はテンションレベラ、41、4
2はブライドルロール、50はルーパ、60は誘導加熱
炉、70は輻射管加熱炉、80は均熱炉、90は急冷
帯、100は過時効炉、110は冷却帯、120は出側
ルーパ、130は調質圧延機、140は塗油・検査設
備、150はテンションリールをそれぞれ示す。
【0028】図2は、加熱炉60、70の詳細を示す図
である。この実施例では、前半3パスが誘導加熱炉であ
る。図中、61は誘導コイル、71はガイドロールを示
す。誘導加熱炉に続いて、この図には示していないが輻
射管方式等の加熱手段を備えた加熱炉が設置されてい
る。なお、ここで輻射管方式に代えて、電熱ヒータ、直
火バーナ、直火還元バーナ等を用いてもよい。
【0029】図3は、誘導コイルの平面図である。図
中、62、63は誘導コイル用の冷却水注入口と排出
口、65は電力供給用のブス、66はコイル支持梁、6
7は絶縁材、68は炉殻、69は断熱材をそれぞれ示
す。誘導コイルは、炉内に絶縁支持され、電力供給用の
ブス65と冷却水の注入口62および排出口63等が炉
殻68を貫通して、外部と接続されている。
【0030】図4は、別の形式の誘導コイルの側面図で
ある。この誘導コイルは4ターンであるが、誘導コイル
の巻数は電源の周波数等にあわせて適宜決めればよい。
図2に示したガイドロールは、金属帯が誘導コイルに接
触しないように設けてあるが、本発明では金属帯のバタ
ツキが小さいので操業が安定しているときは本来不要で
ある。しかしながら、金属帯の接続部においては、その
前後10〜20mの部分(接続部分)は、テンションレ
ベラを用いても金属帯の形状を調整することができな
い。その結果、金属帯の接続部分が通過するとき、場合
によっては金属帯のバタツキが大きくなることがある。
そこで、これらのガイドロールを設置しておくことが望
ましい。
【0031】図5は、ガイドロールの取付図である。図
中、72、73は絶縁材、74はベローズ、75は電動
機、76は絶縁カプリングをそれぞれ示す。実施例のガ
イドロールは、金属帯とロールのスリップを避けるた
め、所定の巻付け角で金属帯と接触させてある。特に、
金属帯とガイドロールの接触時のスリ疵の発生を防止す
るためライン速度に同期させ駆動することが望ましい。
また、ガイドロールは2本1組のロールでなくても、1
本でも3本1組でもよい。
【0032】ガイドロール71は誘導コイル61の間に
設けられているが、ガイドロールの代わりに、ガスジェ
ットの圧力で金属帯のバタツキを抑えるプレッシャパッ
ドを用いてもよい。図6はプレッシャパッドの配置を示
す図であり、79はプレッシャパッドを示す。図では、
金属帯のエッジ付近と板幅中央部にプレッシャパッド7
9を設置している。
【0033】なお、プレッシャパッドの運転にはガスジ
ェット用に600〜900℃の雰囲気ガスを使用するた
め、高温ガス用のブロワが必要である。これは、設備コ
スト面からみると不利であるが、ガイドロールと併用す
ることにより金属帯とガイドロールの接触回数を減らす
ことも、スリ疵の発生を極力防止する立場からは望まし
い。
【0034】また、これらのガイドロールやプレッシャ
パッドは常時使用してもよいが、金属帯の接続部分の通
過に合わせて使用してもよい。その場合、ガイドロール
71については通常は金属帯1から退避させておき、プ
レッシャパッド79についてはガスジェットの吹きつけ
を停止する等の操作を行えばよい。
【0035】この連続熱処理装置による金属帯の熱処理
方法について述べる。鋼帯1は、クリーニング設備30
で鋼帯表面の油脂および付着鉄粉が除去され、急峻度1
〜5%程度であった鋼帯はテンションレベラ40で平坦
度0.1〜0.5%程度になる。これにより鋼帯の形状
歪みは30mm以下になる。次いで、ルーパ50を経由
して誘導加熱設備60へと導かれる。この誘導加熱設備
により、鋼帯の温度は常温から600℃まで、最大加熱
速度150℃/秒で加熱される。その後、輻射管加熱炉
70等で所定の加熱温度(例えば700℃)に加熱さ
れ、均熱、冷却等の後続の処理に付される。
【0036】図8は鋼帯の加熱前の急峻度と加熱による
形状乱れの関係を示す図である。鋼帯の形状乱れの指標
としては形状歪みaを用いた。加熱速度の増加に伴い、
鋼帯の形状乱れが大きくなるが、加熱前の急峻度により
異なる。急峻度λが2%の場合は、50℃/秒の加熱速
度で形状乱れが急増するが、本発明により鋼帯の急峻度
λを0.5%とした場合では、形状乱れの小さい領域が
200℃/秒付近まで拡大している。
【0037】図9は、連続熱処理装置の型と操業実績の
関係を示す図である。図中、横軸は鋼帯の搬送速度即ち
ライン速度で、縦軸は蛇行による減速や鋼帯の破断によ
るライン停止等のいわゆる通板異常の頻度を、1月当た
りに換算した回数を示す。図中、領域Aが前述の本発明
の連続熱処理装置、Bが従来技術の輻射管方式のみ用い
た連続熱処理装置、Cがテンションレベラと従来技術の
輻射管方式の加熱炉を組み合わせた連続熱処理装置によ
る操業実績をそれぞれ示す。
【0038】輻射管方式のみ用いた連続熱処理装置(領
域B)では、ライン速度の上昇に伴い通板異常の頻度が
増大し、ライン速度が500mpmで月間15回を超え
るようになる。テンションレベラと従来技術の輻射管方
式の加熱炉を組み合わせた連続熱処理装置(領域C)で
は、ライン速度の上昇に伴う通板異常の頻度の増大は少
し抑えられるが、900mpmで月間15回を超えるよ
うになる。これに対し、本発明の装置(領域A)では、
ライン速度が上昇しても通板異常の頻度はあまり増大せ
ず、1400mpm付近まで月間10回以下に収まって
いる。
【0039】
【発明の効果】本発明の連続熱処理装置では、テンショ
ンレベラを適切に配置することにより、金属帯の形状が
所定範囲内に調整され、竪型炉内における金属帯のバタ
ツキが抑えられる。その結果、誘導加熱方式を本格的に
竪型加熱炉に用いることができる。また、誘導コイルの
捲線と金属帯の距離を縮小でき、誘導コイルと電源の容
量を削減できる。また、本発明の連続熱処理装置を用い
ることにより、金属帯の形状不良による金属帯の蛇行や
絞り等の操業上のトラブルが、大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を冷延鋼帯の連続焼鈍設備に適用した実
施例を示す図。
【図2】加熱炉の詳細を示す図。
【図3】誘導コイルの平面図。
【図4】別の形式の誘導コイルの側面図。
【図5】ガイドロールの取付図。
【図6】プレッシャパッドの配置を示す図。
【図7】金属帯の形状歪みと金属帯のバタツキの関係を
示す図。
【図8】鋼帯の加熱前の急峻度と加熱後の形状歪みの関
係を示す図。
【図9】連続熱処理装置の型と操業実績の関係を示す
図。
【符号の説明】
1 金属帯 30 クリーニング設備 40 テンションレベラ 50 ルーパ 60 誘導加熱炉 61 誘導コイル 71 ガイドロール 79 プレッシャパッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/60 101 C21D 9/66

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリーニング設備と、クリーニング設備
    より後に設置され、金属帯の形状歪みを30mm以下と
    するテンションレベラと、テンションレベラより後に設
    置されたルーパと、ルーパより後に設置され、誘導加熱
    装置を加熱手段として金属帯を加熱温度全体の70%以
    上まで加熱する、上下の炉内ロールの間隔が20mを超
    えた竪型加熱炉とを備えている金属帯の連続熱処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記竪型加熱炉に設置された誘導加熱装
    置の誘導コイルの間の1箇所又は複数箇所に、金属帯を
    案内するガイドロールあるいはプレッシャパッドが設置
    されている請求項1の金属帯の連続熱処理装置。
  3. 【請求項3】 クリーニング後の金属帯を、テンション
    レベラにより形状歪みが30mm以下の形状に調整し、
    その後、毎秒200℃以下の加熱速度で金属帯の加熱温
    度全体の70%以上の温度まで、上下の炉内ロールの間
    隔が20mを超えた竪型加熱炉に設置された誘導加熱装
    置により誘導加熱することを特徴とする金属帯の連続熱
    処理方法。
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