JP3395043B2 - 接合可能な形状記憶部材 - Google Patents

接合可能な形状記憶部材

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JP3395043B2
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tini
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清 山内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,形状記憶合金に関し,
特に,メガネのフレーム等に用いられるTiPd系形状
記憶合金及びTiNi系形状記憶合金製部材と異種金属
との接合に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,TiNi合金,CuZnAl合金
等の形状記憶合金は,マルテンサイト変態の逆変態に付
随して顕著な形状記憶効果を示すことがよく知られてい
る。また,この形状記憶合金は,逆変態の母相状態で
は,良好な超弾性を示すこともよく知られている。特
に,形状記憶合金の超弾性バネは,伸びひずみで7%程
度の可逆性があるため,ステンレス線,ピアノ線等と異
なり,コイル状とせずに,ワイヤーバネとして使用でき
る利点を持っている。この,ワイヤーバネ材は,カテー
テルガイドワイヤー・ブラジャーの芯金・コルセットの
芯金等に変形防止,保型性を改善することをメリットに
実用化されている。
【0003】ところで,形状記憶合金部材と他金属部材
を接合した応用の代表例として,メガネフレームがあ
る。これには装着時の変形をお湯に入れて元に戻す形状
記憶効果や,変形の起き難い超弾性効果を用いた部材,
特にTiNi系合金部材が使われている。また,メガネ
フレームの構成部分のうちで,テンブル,ブリッジ,渡
りの各部位に,主にこのTiNi系合金が使用されるて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,このT
iNi系合金は接合性に欠ける難点がある。そのため,
例えば,TiNi合金製テンブルとステンレス製ヒンジ
を接合する場合,直接ロー付けが困難なため,合金表面
メッキ,端部へのステンレスパイプのキャップなどによ
って間接的にロー付けされていた。しかし,メッキによ
る方法はその密着性を十分確保できないため繰り返し使
用に耐えられないという問題を残していた。また,パイ
プのキャップ方法はキャップの肉厚分が他部よりも突出
するため,優れた外観を与えないという欠点を有してい
る。
【0005】ところで,メガネフレーム以外に形状記憶
合金を駆動素子として使う場合,駆動部位と他部位との
連結は前記したものと同様な理由から,機械的かしめに
よって行われている。
【0006】そこで,本発明の技術的課題は,上記欠点
に鑑み,形状記憶合金の基本特性を維持し,外観上の突
出部のない他部材との接合可能な形状記憶部材を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,両端部
を有する棒状のTiNi系形状記憶合金及びTiPd系
形状記憶合金の少なくとも一方を備え,前記両端部の少
なくとも一方に他部材との接合が可能な異種金属が挿入
されていることを特徴とする接合可能な形状記憶部材が
得られる。
【0008】本発明によれば,前記形状記憶合金部材に
おいて,前記形状記憶合金はチューブ形状を有すること
を特徴とする接合可能な形状記憶部材が得られる。
【0009】本発明によれば,前記いずれかの接合可能
な形状記憶合金部材において,前記形状記憶合金が常用
温度で超弾性を有することを特徴とする形状記憶部材が
得られる。
【0010】本発明によれば,前記いずれかの形状記憶
合金部材において,前記形状記憶合金は,前記異種金属
と前記他部材が直接接触できるように,前記異種金属を
露出する孔部が少なくとも一つ以上設けられていること
を特徴とする接合可能な形状記憶部材が得られる。
【0011】
【実施例】以下,本発明の実施例について,図面を参照
して説明する。
【0012】(実施例1)図1(a),(b),及び
(c)は本発明の実施例1に係る形状記憶部材の製造工
程と試験方法とを順に示す図である。図1を参照して,
実施例1に係る形状記憶部材の製造工程を説明する。高
周波真空溶解法によって得たTi49Ni51合金を熱間加
工及び冷間加工によって径3.0mmの線材とした。得
られた線材の端部に,図1(a)に示す如く端面孔2を
レーザー加工によって設け,その端面孔2にステンレス
線3を挿入した。その後,スエージングもしくは伸線加
工によって,図1(b)に示すように直径1.2mmの
複合線材とした。加工後のステンレス線3とTiNi合
金線材1の肉比を測定した結果,挿入時の関係がほぼ保
たれていた。線材の端部を切断し,図1(c)に示す形
状記憶部材4を得た。この形状記憶部材4と直径1.2
mmステンレス線5とのAgろう6による接合性を調べ
るために,形状記憶部材4とステンレス線5とをAgろ
う6を介してろう付けのテストを行った。テストは,突
合せ界面にろう材6を挟めArでシールしながら800
℃の加熱した後,得られた線材を長さ方向に引っ張る引
っ張り試験により行われた。その試験結果を下表1に示
した。比較のために,TiNi合金線および非加工Ti
Ni合金線とステンレス線の接合材も引っ張り試験を行
いその結果も併せて下表1に示した。下表1から明らか
なように,本発明の実施例1に係る形状記憶部材(試料
2)は,比較例に係るTiNi合金線(試料3)の2/
5以上の接合強度が得られた。
【0013】(実施例2)図2(a),(b),及び
(c)は本発明の実施例2に係る形状記憶部材の製造工
程と試験方法とを順に示す図である。図2(a)を参照
して,実施例1で用いたものと同様の直径3.0mmT
iNi合金線材1の端部に側面孔7をレーザー加工で設
け,ステンレス線3をその側面孔7に挿入した。その
後,直径2.5mmまでスエージングを行い,図2
(b)で示すように,ステンレス線3が側面孔7を完全
に埋めた。図2(c)で示すように,形状記憶部材8と
同線径のステンレス線9との接合を行った。方法は実施
例1と同様な条件で,Agろう10を介して,加熱し接
合した。得られた試料4の長さ方向の引っ張り試験結果
を下記表1に示した。また,比較のために,非加工Ti
Ni合金線とステンレス線との実施例2で示すような接
合試料(試料5)の試験の結果も併せて示した。下記表
1から明らかなように,比較例の接合試料5に比べ本発
明の実施例2に係る形状記憶部材(試料4)は,5倍以
上の接合強度を示した。
【0014】(実施例3)図3(a),(b),及び
(c)は本発明の実施例3に係る形状記憶部材の製造工
程と試験方法とを順に示す図である。図3(a)を参照
して,高周波真空溶解法によって得た,TiNi合金を
熱間加工及び冷間加工によって直径3.0mm,肉厚
0.2mmのチューブ11を得た。得られたチューブ1
1の端部の側面に側面孔12を設け,モネル線(NiC
u主体合金)13を挿入し,図3(b)で示すようにス
エージングおよびプレスによって,縦1.5,横2.5
mmの形状の形状記憶部材14を得た。次に,図3
(c)で示すように,実施例2と同様に洋白線(CuN
iZn系合金)16とのAgろう15を介しての接合を
行った試料6を得,長さ方向での接合強度を求めた。比
較のために,非加工TiNi合金線と洋白線との接合試
料7の試験も同様な条件で行なった。その結果,本発明
の実施例3に係る形状記憶部材(試料6),比較例の接
合試料(試料7)に比べ5倍以上の接合強度を示した。
【0015】また,端部に孔を設けないチューブの接合
試料(試料8)の実施例1と同様な条件での接合結果を
下記表1に示したが,本発明の実施例に係る形状記憶部
材は,比較例(試料9)に比べ6倍の接合強度を得た。
【0016】
【表1】
【0017】(実施例4)実施例1,2,及び3の各接
合試料を400℃15分の熱処理を行い各々の超弾性特
性を引っ張り試験によって調べた。得られた結果は何れ
も少なくとも20〜40℃の範囲で超弾性を示した。
【0018】(実施例5)アルゴンアーク溶解法によっ
て得た,TiPd合金を熱間・冷間加工によって直径
3.0mm,肉厚0.2mmのチューブとした。得られ
たチューブの端部に図3(a)に示す如くその側面に側
面孔12を設け,ステンレス線を挿入し,スエージング
によって直径2.5mmとした。ステンレス線との接合
は,図2(c)で示す如くに行い,これまでの例同様に
その接合強度を求めたが,TiNi合金の場合と同様で
あった。
【0019】以上述べた本発明の実施例では,TiNi
合金およびTiPd合金の一例を示したが,本発明はT
iNi合金の実用組成Ni:48−52at%(残T
i)が全て適用され,更に,Fe・Cr・V等第3元素
を添加したTiNiX合金,およびTiPd合金のP
d:40−60at%(残Ti)が全て適用され,更
に,Fe・Cr・V・Ni等第3元素を添加したTiP
dX合金に適用可能である。また,接合方法は実施例の
ろう付けのみならず半田付け,レーザー,及び電子ビー
ムなどの方法によってもよいことは明らかである。
【0020】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明の形状記
憶部材は,形状記憶合金の基本特性を維持し,外観上の
突出部のない他部材との接合ができ,メガネフレーム,
ガイドワイヤー,アクチュエータバネなど形状記憶合金
と他金属の接合を用する商品に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),及び(c)は,本発明の実施
例1に係る形状記憶部材の製造工程と接合方法とを順に
示す図である。
【図2】(a),(b),及び(c)は,本発明の実施
例2に係る形状記憶部材の製造工程と接合方法とを順に
示す図である。
【図3】(a),(b),及び(c)は,本発明の実施
例3に係る形状記憶部材の製造工程と接合方法とを順に
示す図である。
【符号の説明】
1 TiNi形状記憶合金線 2 端面孔 3,5 ステンレス線 4,8,14 形状記憶部材 6,10,15 銀ろう 7 側面孔 11 TiNi形状記憶合金チューブ 13 モネル線 16 洋白線
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 1/00 - 1/19

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部を有する棒状のTiNi系形状記
    憶合金及びTiPd系形状記憶合金の少なくとも一方を
    備え,前記両端部の少なくとも一方に他部材との接合が
    可能な異種金属が挿入されていることを特徴とする接合
    可能な形状記憶部材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の形状記憶合金部材におい
    て,前記形状記憶合金はチューブ形状を有することを特
    徴とする接合可能な形状記憶部材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の接合可能な形状記
    憶合金部材において,前記形状記憶合金が常用温度で超
    弾性を有することを特徴とする形状記憶部材。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちのいずれか記載の
    形状記憶合金部材において,前記形状記憶合金は,前記
    異種金属と前記他部材が直接接触できるように,前記異
    種金属を露出する孔部が少なくとも一つ以上設けられて
    いることを特徴とする接合可能な形状記憶部材。
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