JP3394741B2 - 分岐光掃引検出装置およびwdm光信号スペクトル監視装置 - Google Patents

分岐光掃引検出装置およびwdm光信号スペクトル監視装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は分岐光掃引検出装
置およびWDM光信号スペクトル監視装置に関し、特に
WDM伝送ネットワークの任意の場所で、低コスト、低
損失、かつコンパクトに実現できる分岐光掃引検出装置
およびWDM光信号スペクトル監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光通信においては、異なる波長を
有する複数の光信号を一本の光ファイバで伝送すること
により伝送容量を増加する、波長分割多重(WDM)方
式による光通信システムの開発に力が注がれている。こ
の光通信システムは、多波長の光信号を多重化して光伝
送路を伝送するものであるので、該多波長の光信号の光
量が不均一になっていないか、あるいは光量不足となっ
て受信不能となっている光信号が存在しないか等を監視
し、もしこのような不具合が発生したなら、緊急にこれ
に対処する必要がある。
【0003】光ファイバ伝送路中を伝送されている光信
号を分岐し、監視する装置の従来例として例えば特開平
9−218316号公報があり、また、WDM信号光を
光波長毎にパワーをモニタできるようにした従来例とし
て例えば特開平10−173266号公報に開示されて
いるものがある。前者の公報には、上下の層のそれぞれ
に上部光導波路と下部光導波路とを形成し、これらが上
下に平行かつ近接して積層された結合部を設け、また該
結合部に回折格子からなるフィルタ手段を設けることに
より、一方の光導波路を伝送する多周波の光信号から特
定の周波数の光信号を他方の光導波路に分岐するように
する技術が開示されている。また、後者の公報には、光
ファイバ伝送路に挿入された光分岐器と、光分岐器で分
岐された光に含まれる特定波長光成分を透過する波長可
変フィルタと、該波長可変フィルタの透過光を受光する
受光器とから構成された信号光モニタ装置が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した前者の公報に
は、波長可変フィルタについては何らの開示がなく、ま
た後者の公報には、前記波長可変フィルタを誘電フィル
タをパルスステッピングモータで回転させるようして構
成することが記載されている。しかしながら、該波長可
変フィルタを誘電フィルタとパルスステッピングモータ
で構成すると、WDM光信号のスペクトルを高速に監視
することができず、また装置をコンパクトかつ安価に構
成することができないという問題があった。
【0005】この発明の目的は、前記問題点を解消し、
WDM光信号のスペクトルを高速に監視することがで
き、またコンパクト、低損失かつ安価に構成することが
できる分岐光掃引検出装置およびWDM光信号スペクト
ル監視装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために、本発明は、半導体基板の垂直方向に積層された
半導体層を利用し、各々所定の間隔をあけて形成された
第1の導波路および第2の導波路と、該第1の導波路と
第2の導波路の一部を隣接させて形成された光結合部
と、該光結合部に形成された波長フィルタとして機能さ
せるための回折格子と、該光結合部の上部の少なくとも
一部を被覆する薄膜ヒータ部材と、該波長フィルタによ
り前記第2の導波路に抽出された光信号を受光する受光
素子とを具備し、前記薄膜ヒータ部材に流す電流を可変
にすることにより、前記第2の導波路に抽出される光信
号の波長を可変にした点に第1の特徴がある。
【0007】この特徴によれば、薄膜ヒータ部材に流す
電流を可変にするだけで、第2の導波路に抽出される光
信号の波長を掃引できるので、第2の導波路から、異な
る波長の光信号を高速で得ることができるようになる。
【0008】また、本発明は、前記受光素子を、前記半
導体層上の一部に、かつ前記第2の導波路またはその開
放端に、近接または接触させて配置した点に第2の特徴
がある。この特徴によれば、受光素子を半導体層上に集
積化できるので、コンパクト、低損失で、かつ信頼性の
高い装置を提供することができるようになる。
【0009】さらに、本発明は、分岐光検出装置の薄膜
ヒータ部材に電流を供給する電流供給手段と、前記第2
の導波路に抽出される光信号の波長と前記薄膜ヒータ部
材に供給する電流との関係を保持する波長−電流保持手
段と、該電流−波長保持手段を用いて、波長情報を前記
薄膜ヒータ部材に供給する電流値に変換し、該電流値と
なるように前記電流供給手段を制御する手段と、該分岐
光検出装置の受光素子の出力に基づいて光パワーを測定
する光パワー測定手段と、前記波長情報と、前記光パワ
ー測定手段で測定された光パワーとにより光スペクトル
を求める手段とを具備した点に第3の特徴がある。この
特徴によれば、WDM光信号のスペクトルを高速に監視
することができるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を詳細に説明する。図1(a) は本発明の一実施形態の概
略平面図、同図(b) 、(c) は、それぞれ、(a) 図のA−
A' 線断面図B−B' 線断面図、図2は斜視図を示す。
【0011】図2に示されているように、本実施形態の
分岐光掃引検出装置は、n型のInP基板1の上に、順
次形成された、n型InP層2、u−InGaAsP層
3(なお、u−は"undoped" を示す。以下でも同様)、
u−InP層4、およびu−InGaAsP層5を有
し、前記u−InGaAsP層3の下面には下方に延出
する隆起部3aが線路状に形成され、u−InGaAs
P層3内の隆起部3aに沿う線路状部分に下部光導波路
10が構成され、また前記u−InGaAsP層5の上
面には上方に突出してu−InP層6が線路状に形成さ
れ、該u−InP層6内のu−InP層6に沿う線路状
部分に上部光導波路11が構成されている。該u−In
P層6の上面には、図1(b) に示されているように、u
−InGaAsPからなるキャップ層7が形成され、前
記u−InGaAsP層5の上面、u−InP層6の側
面、およびキャップ層7の上、側面は、SiNの絶縁膜
8で被覆されている。
【0012】図1(a) 、図2に示されているように、下
部光導波路10は、第1直線部10aと滑らかな湾曲部
10bと第2の直線部10cからなり、また上部光導波
路11は、第1の直線部11aと湾曲部10bとは逆方
向の湾曲部11bと第2の直線部11cからなる。前記
下部光導波路10および上部光導波路11の第2の直線
部10cと11cは、上下に平行かつ近接して積層され
た光結合部12を構成し、該第2の直線部10cと11
cの間のu−InP層4に、波長フィルタとして機能す
る回折格子13が形成されている。該回折格子13は、
u−InP層4内に、例えばInGaAsPからなる複
数の棒状部を所定の周期で平行に埋設することにより形
成されることができる。
【0013】光結合部12の少なくとも上面部には、図
1(a) 、(c) から明らかなように、好ましくは該光結合
部12の全長に渡って、薄膜ストライプヒータ31が被
覆されている。該薄膜ストライプヒータ31の両端のそ
れぞれには、SiNの絶縁膜8上に形成されたヒータ電
極32、33が接続されている。なお、前記薄膜ストラ
イプヒータ31とヒータ電極32、33は、ヒータ電極
32、33の一部を図示されていない電源と接続できる
ように露出されていれば、SiNの絶縁膜8の下層に設
けても良い。
【0014】ヒータ電極32、33に印加する電流を変
化させて薄膜ストライプヒータ31の発熱温度を変化さ
せると、光結合部12の導波路の温度を変えることがで
き、該導波路の屈折率を変化させることができる。この
結果、前記波長フィルタに、狭帯域かつ波長可変な光フ
ィルタ動作をさせることが可能になる。
【0015】図3は、前記ヒータ電極32、33に印加
する電流値(横軸)と、前記波長フィルタから抽出され
る光信号の中心波長(縦軸)の関係の一例を示し、例え
ば電流0の時の中心波長をλ0 とすると、電流を120
mA流した時には中心波長はλ7 となり、電流を0〜1
20mA変化させることにより、中心波長をλ0 〜λ7
(約11nm)変化させることができる。
【0016】なお、図1(c) に点線で示されているよう
に、n型InP基板1の下面に設けられているステージ
9中であって、前記薄膜ストライプヒータ31と対向す
る位置に、低熱伝導層9a(例えば、空気等の気体層)
を設けると、ヒータ電極32、33に電流を流して光結
合部12の導波路を加熱した時に、該導波路の温度を該
低熱伝導層9aがない時に比べて高くすることができ
る。このため、ヒータ電極32、33に印加する電流の
変化に対する光結合部12の導波路の温度の変化を大き
くすることができ、前記波長フィルタの波長可変幅を大
きくすることができるようになる。
【0017】再び、図1、図2に戻って説明を続ける
と、図示されているように、前記u−InGaAsP層
3、u−InP層4、およびu−InGaAsP層5
は、例えば矩形に切り欠かれた切り欠き部21を有し、
該切り欠き部12に受光素子22が配置されている。該
受光素子22は、導電性のn型InP層2の露出面の一
部に順次積層して形成された、u−InGaAs層22
a、p型InP層22b、p型InGaAsP層22
c、該p型InGaAsP層22cの上面中央に電気的
に接続され周辺部をSiN層22dで絶縁されたAu等
で形成されたp側電極23、およびn型InP層2の露
出面の他の一部に形成され前記n型InP層2と電気的
に接続されその周辺部をSiN層22eで絶縁されたA
u等で形成されたn側電極24から構成されている。該
受光素子22のu−InGaAs層22aの一方の側面
は、前記下部光導波路10の第1の直線部10aの開放
端10a' と空間的にわずかな間隙をおいて対向してい
る。
【0018】本実施形態では、上部光導波路11が主光
導波路(第1の導波路)であり、下部光導波路10が副
光導波路つまり分岐光導波路(第2の導波路)として機
能するものであり、多周波の信号光が上部光導波路11
を伝送されると、前記結合部12の回折格子13にてろ
波された特定の波長の光信号が下部光導波路10に分岐
される。分岐された光信号は、下部光導波路10の湾曲
部10bを経て第1の直線部10aに進み、その開放端
10a' で空間に放射され、受光素子22の光吸収層で
ある前記u−InGaAs層22aに吸収される。該u
−InGaAs層22aに吸収された光量は、受光素子
22のp側電極23とn側電極24間で発生する電気量
として検出されることができる。
【0019】以上のように、本実施形態によれば、ヒー
タ電極32、33間に流す電流を可変とし、光結合部1
2の導波路の温度を変えることにより、下部光導波路1
0に抽出される光信号の波長を変えることができるよう
になる。換言すれば、抽出される光信号の波長を掃引
(スイープ)することができるようになる。また、下部
光導波路10と上部光導波路11とが形成されている同
一の基板1上に、下部光導波路10の開放端10a' と
近接して受光素子22を形成しているので、コンパクト
に分岐光掃引検出装置を実現することができるようにな
る。また、低コスト、かつ低損失に実現できるようにな
る。
【0020】次に、本発明の第2実施形態を、図4(a)
、(b) 、および(c) を参照して説明する。図4(a) 、
(b) 、および(c) は、それぞれ、本実施形態の概略平面
図、(a) 図のA−A' 線断面図、および斜視図を示す。
なお、図1、図2の同一の符号は、同一または同等物を
示す。
【0021】この実施形態は、前記第1の実施形態に比
べて、下部光導波路10が主光導波路であり、上部光導
波路11が副光導波路つまり分岐光導波路として機能す
る点、切り欠き部21は、u−InGaAsP層5を切
り欠くことにより形成され、また導電性のn型InP層
4a上に受光素子22が形成されている点で異なる。本
実施形態では、受光素子22のu−InGaAs層22
aの一方の側面は、前記上部光導波路11の開放端11
a' とわずかな間隙をおいてまたは接触して対向してい
る。
【0022】そこで、多周波の信号光が下部光導波路1
0を伝送されると、前記結合部12の回折格子13にて
ろ波された特定の波長の光信号が上部光導波路11に分
岐される。分岐された光信号は、上部光導波路11の湾
曲部11bを経て第1の直線部11aに進み、その開放
端11a' で空間に放射され、受光素子22の光吸収層
である前記u−InGaAs層22aに吸収される。該
u−InGaAs層22aに吸収された光量は、受光素
子22のp側電極23とn側電極24間で発生する電気
量として検出することができる。
【0023】この実施形態においても、前記第1の実施
形態と同様に、ヒータ電極32、33間に流す電流を変
えることにより、下部光導波路10に抽出される光信号
の波長を掃引することができるようになる。また、分岐
光掃引検出装置をコンパクトに、また低コスト、かつ低
損失に実現することができる。
【0024】次に、本発明の第3実施形態を、図5(a)
、(b) 、および(c) を参照して説明する。図5(a) 、
(b) 、および(c) は、それぞれ、本実施形態の概略平面
図、(a) 図のA−A' 線断面図、および斜視図を示す。
なお、図1、図2と同一の符号は、同一または同等物を
示す。
【0025】この実施形態は、前記第1の実施形態に比
べて、切り欠き部21は、u−InP層4およびu−I
nGaAsP層5を切り欠くことにより形成され、また
受光素子22が下部光導波路10を構成する導電性のn
型InGaAsP層3b上に形成されている点、また下
部光導波路10の第1の直線部10aが受光素子22の
下方に延出されている点で異なる。
【0026】本実施形態によれば、下部光導波路10に
分岐された信号光は受光素子22の光吸収層であるu−
InGaAs層22aの下面から面吸収される。該u−
InGaAs層22aに吸収された光量は、受光素子2
2のp側電極23とn側電極24間で発生する電気量と
して検出することができる。
【0027】この実施形態においては、前記第1の実施
形態の効果に加えて、分岐光が受光素子22の下面から
面吸収されるので、受光素子22に吸収される光量の損
失をさらに低減することができるようになる。
【0028】次に、本発明の第4実施形態を、図6(a)
、(b) 、および(c) を参照して説明する。図6(a) 、
(b) 、および(c) は、それぞれ、本実施形態の概略平面
図、(a) 図のA−A' 線断面図、および斜視図を示す。
なお、図1、図4、図5と同一の符号は、同一または同
等物を示す。
【0029】この実施形態は、前記第2の実施形態に比
べて、分岐光検出装置の最上層を導電性のあるn型In
GaAsP層5aで構成し、その一角に受光素子を配置
した点、および上部光導波路6の第1の直線部11aの
開放端11a' が受光素子22のu−InGaAs層2
2aの側面に接触して配置されている点で異なる。
【0030】本実施形態においては、下部光導波路10
が主導波路であり、上部光導波路11が副導波路である
ので、分岐光は上部光導波路11を開放端11a' に向
かって進み、該開放端11a' から空間に放射されるこ
となく受光素子22の光吸収層であるu−InGaAs
層22aに吸収される。該u−InGaAs層22aに
吸収された光量は、受光素子22のp側電極23とn側
電極24間で発生する電気量として検出することができ
る。
【0031】この実施形態においては、前記第2の実施
形態の効果に加えて、分岐光が受光素子22に面吸収さ
れるので、受光素子22に吸収される光量の損失をさら
に低減することができるようになる。
【0032】次に、本発明の第5実施形態を、図7を参
照して説明する。この実施形態は、前記第1〜4の実施
形態のいずれかの受光素子22を用いて、光検出器51
a,51b,…を構成し、WDM光信号スペクトル監視
装置を形成した点に特徴がある。
【0033】主導波路52は複数の副導波路53a,5
3b,…と光結合しており、各光結合部には異なる周波
数の光信号を抽出する回折格子からなる波長フィルタ5
4a,54b,…が設けられている。該光結合部には、
第1〜第4実施形態で説明したように、薄膜ストライプ
ヒータが被覆されており、各薄膜ストライプヒータに
は、ヒータ電極55a,55b;56a,56bから電
流を可変的に供給できるように構成されている。換言す
れば、この構成により、波長可変フィルタ57,58が
構成されている。また、該副導波路53a,53b,…
の各他端は、光検出器51a,51b,…に結合され、
該副導波路に分岐された光信号の光量を検出できるよう
に構成されている。なお、図示の例では、2個の光検出
器51a,51bが使用されているが、本発明はこれに
限定されず、1個または3個以上であってもよい。
【0034】スペクトル表示制御部60は、メモリ6
1、CPU62、電流発生・掃引部63、光パワー測定
部64、および光スペクトル表示部65から構成されて
いる。前記メモリ61には、図8(a) 、(b) に示されて
いるように、波長可変フィルタ57,58のそれぞれに
ついて、予め測定された印加電流値と分岐中心波長λと
の関係が格納されている。
【0035】次に、前記スペクトル表示制御部60の動
作を、図9のフローチャートを参照して説明する。ま
ず、光パワー測定部64が光検出器51aの出力を選択
するようにした後、波長λが特定の波長λ1 (λ=λ1
)と置かれ(ステップS1)、波長λに対応する電流
値Iが前記メモリ61に蓄積されているデータ(図8参
照)を用いて求められ、該電流値Iが電流発生・掃引部
63に設定される(ステップS2)。次に、電流発生・
掃引部63は該電流値Iを波長可変フィルタ57のヒー
タ電極55a、55b間に流し、波長可変フィルタ57
の薄膜抵抗を発熱する。この発熱により、副導波路53
aに抽出される光信号の中心波長は更新される。該光信
号のパワーは光パワー測定部64で測定され、前記波長
λと共に光スペクトル表示部65に送られ、プロットさ
れる(ステップS3)。
【0036】次に、波長λが予定の測定範囲の最大値で
あるλn'に等しくなったか否かの判断がなされ、この判
断が否定になると、ステップS5に進んで、波長λが所
定のステップΔλだけ加算される。続いて、前記ステッ
プS2の処理が行われ、電流発生・掃引部63に設定さ
れる電流値Iが更新される。以上の処理が、ステップS
4の判断が肯定になるまで続行されると、波長λ1 〜λ
n'の光スペクトルが得られたことになる。
【0037】次に、光パワー測定部64が光検出器51
bの出力を選択するようにして、前記図9と同様の動作
がなされると、明らかなように、波長λn'〜λn のスペ
クトルが得られる。なお、光パワー測定部64が光検出
器51a,51bの出力を並列処理できるようにしてお
けば、電流発生・掃引部63の電流設定値を一度掃引す
るだけで、波長λ1 〜λn の光スペクトルが得られるこ
とは明らかである。
【0038】この第5実施形態によれば、波長可変フィ
ルタ57,58の加熱温度を変化させて副導波路53
a、53bに抽出する光信号の波長を変化させるように
したので、波長フィルタの個数が少なくても光スペクト
ルを得ることができるようになる。また、該光スペクト
ルを短時間に得ることができるようになる。また、波長
フィルタの個数が少なくて済み、さらに、光検出器51
a、51bが波長可変フィルタ57,58と同一の半導
体積層基板の上に集積化されているので、WDM光信号
スペクトル監視装置を小形化できると共に、信頼性を向
上させることができる。
【0039】なお、前記実施形態では、半導体材料とし
て、InP系のものを用いたが、GaAs系の材料を用
いてもよい。また、絶縁膜としてSiNを用いたが、S
iO2 その他の誘電体膜を用いても実施可能である。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光結合
部の上部の少なくとも一部を被覆する薄膜ヒータ部材に
流す電流を可変にすることにより、第2の導波路に抽出
される光信号の波長を可変にしたので、分岐光の波長を
高速で掃引でき、かつコンパクト、低損失の分岐光掃引
検出装置を提供することができる。
【0041】また、前記分岐光掃引検出装置を用いて、
WDM光信号スペクトル監視装置を構成しているので、
WDM光信号のスペクトルを高速に表示および監視する
ことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の平面図および断面図で
ある。
【図2】 該実施形態の斜視図である。
【図3】 薄膜ヒータに印加する電流Iと中心波長λの
関係を示す図である。
【図4】 本発明の第2実施形態の平面図、断面図、お
よび斜視図である。
【図5】 本発明の第3実施形態の平面図、断面図、お
よび斜視図である。
【図6】 本発明の第4実施形態の平面図、断面図、お
よび斜視図である。
【図7】 本発明の第5実施形態の構成を示す平面図で
ある。
【図8】 図7のメモリに格納されるデータの概念図で
ある。
【図9】 第5実施形態の概略の動作を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10…下部光導波路、11…上部光導波路、12…光結
合部、13…回折格子、21…切り欠き部、22…受光
素子、22a〜22d…光検出器、23…p側電極、2
4…n側電極、31…薄膜ストライプヒータ、32、3
3…ヒータ電極、41…主導波路、42a〜42d…副
導波路、43a〜43d…波長フィルタ、52…主導波
路、53a,53b…副導波路、54a,54b…波長
フィルタ、55a,55b,56a,56b…ヒータ電
極、57,58…波長可変フィルタ、60…スペクトル
表示制御部、63…電流発生・掃引部、64…光パワー
測定部、65…光スペクトル表示部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01S 5/0687 G02B 6/12 H H04B 10/02 F 17/00 H01L 27/14 J H04J 14/00 H04B 9/00 E 14/02 U (72)発明者 矢崎 智基 埼玉県上福岡市大原2−1−15 株式会 社ケイディディ研究所内 (72)発明者 松島 裕一 埼玉県上福岡市大原2−1−15 株式会 社ケイディディ研究所内

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の垂直方向に積層された半導
    体層を利用し、各々所定の間隔をあけて形成された第1
    の導波路および第2の導波路と、 該第1の導波路と第2の導波路の一部を隣接させて形成
    された光結合部と、 該光結合部に形成された波長フィルタとして機能させる
    ための回折格子と、 該光結合部の上部の少なくとも一部を被覆する薄膜ヒー
    タ部材と、 該波長フィルタにより前記第2の導波路に抽出された光
    信号を受光する受光素子とを具備し、 前記薄膜ヒータ部材に流す電流を可変にすることによ
    り、前記第2の導波路に抽出される光信号の波長を可変
    にすることを特徴とする分岐光掃引検出装置。
  2. 【請求項2】 前記受光素子を、前記半導体層上の一部
    に、かつ前記第2の導波路またはその開放端に、近接ま
    たは接触させて配置したことを特徴とする請求項1に記
    載の分岐光掃引検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の導波路が上部導波路、前記第
    2の導波路が下部導波路であり、 前記受光素子は、第2の導波路の開放端を空間に露出す
    るように前記半導体層を切り欠いた切り欠き部に形成さ
    れ、該第2の導波路の開放端と受光素子の光吸収層との
    間に間隙が設けられていることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の分岐光掃引検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の導波路が上部導波路、前記第
    2の導波路が下部導波路であり、 前記受光素子は、第2の導波路の一部を空間に露出する
    ように前記半導体層を切り欠いた切り欠き部であって、
    該第2の導波路の一部と重なるように接触させて形成さ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載の分
    岐光掃引検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の導波路が下部導波路、前記第
    2の導波路が上部導波路であり、 前記受光素子は、第2の導波路の開放端を空間に露出す
    るように前記半導体層を切り欠いた切り欠き部に形成さ
    れ、該第2の導波路の開放端と受光素子の光吸収層との
    間に間隙が設けられていることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の分岐光掃引検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の導波路が下部導波路、前記第
    2の導波路が上部導波路であり、 前記受光素子は、第2の導波路が形成される前記半導体
    層と同じ層上であって、該第2の導波路の開放端と接触
    して形成されていることを特徴とする請求項1または2
    に記載の分岐光掃引検出装置。
  7. 【請求項7】 該光結合部の上部の少なくとも一部を被
    覆する薄膜ヒータ部材と対向させて、前記半導体基板に
    低熱伝導層を設けたことを特徴とする請求項1ないし6
    のいずれかに記載の分岐光掃引検出装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜7のいずれかに記載の分
    岐光掃引検出装置の前記薄膜ヒータ部材に電流を供給す
    る電流供給手段と、 前記第2の導波路に抽出される光信号の波長と前記薄膜
    ヒータ部材に供給する電流との関係を保持する波長−電
    流保持手段と、 該波長−電流保持手段を用いて、波長情報を前記薄膜ヒ
    ータ部材に供給する電流値に変換し、該電流値となるよ
    うに前記電流供給手段を制御する手段と、 該分岐光掃引検出装置の受光素子の出力に基づいて光パ
    ワーを測定する光パワー測定手段と、 前記波長情報と、前記光パワー測定手段で測定された光
    パワーとにより光スペクトルを求める手段とを具備した
    ことを特徴とするWDM光信号スペクトル監視装置。
  9. 【請求項9】 前記波長情報を所定のステップで変化さ
    せ、この変化に従属して前記電流供給手段に供給する電
    流を変化させるようにしたことを特徴とする請求項7記
    載のWDM光信号スペクトル監視装置。
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