JP3394508B2 - 筒形フィルタ用超音波洗浄装置 - Google Patents

筒形フィルタ用超音波洗浄装置

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JP3394508B2
JP3394508B2 JP2000219312A JP2000219312A JP3394508B2 JP 3394508 B2 JP3394508 B2 JP 3394508B2 JP 2000219312 A JP2000219312 A JP 2000219312A JP 2000219312 A JP2000219312 A JP 2000219312A JP 3394508 B2 JP3394508 B2 JP 3394508B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、塵埃等を除去す
るための筒形フィルタを超音波洗浄するための筒形フィ
ルタ用超音波洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、産業界のあらゆる分野におい
て塵埃等を除去するためにフィルタが用いられている。
例えば、ビルや地下街等の空調用や発電用ガスタービン
などの吸気用にフィルタに使用されている。これらのフ
ィルタは、気体中から塵埃,油,繊維ゴミ等を除去して
フィルタ効果を発揮する。
【0003】このフィルタとして、図11の筒型フィル
タの使用状態を示す斜視図のような筒形フィルタ100
がある。この筒形フィルタ100は壁面等に設けられ
る。気体が蓋体102によって塞がれたフィルタ100
の周囲のフィルタ面を通過して内側に入り、筒形フィル
タ100の円形の開口101から排出されることにより
塵埃等が捕捉される。フィルタ100は、樹脂繊維の不
織布やガラス繊維等で形成される。
【0004】ところで、この種のフィルタは、従来、洗
浄不可能と考えられていたので産業廃棄物として廃棄さ
れていた。従って、短い周期で取り替えられるフィルタ
の維持管理に多大な費用を要している。しかし、このフ
ィルタを洗浄して再利用すれば、フィルタ交換費用の削
減のみならず、省資源、環境問題の改善が図れる。そこ
で、フィルタの再利用を可能とするフィルタ洗浄装置と
して、特開平9−276633号公報や特開平11−1
88322号公報記載の発明を本出願人が先に出願して
いる。これらの発明によれば、図12の超音波による定
在波の波形を示す線図のように、超音波振動子104か
ら発した超音波105によって生じるキャビテーション
106によって、板状フィルタや、方形の厚形フィルタ
を超音波洗浄するように構成されている。この超音波1
05を利用する場合、超音波振動子104とフィルタ1
00との相対距離が重要であり、半波長107毎に変化
する粗密波によって生じるキャビテーション106を利
用している。
【0005】また、他の従来技術として、特昭60−
18472号公報記載の発明がある。この発明は、洗浄
槽内で支持した被洗浄物にノズルから洗浄液を噴射する
ことによって被洗浄物を回転させながら超音波洗浄して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たような従来技術では、板状フィルタや、方形の厚形フ
ィルタを超音波洗浄することはできるが、本願発明の対
象とする筒形フィルタを効果的に超音波洗浄できるもの
ではない。
【0007】一方、所定の厚みを有するフィルタ面を通
過する気体中の塵埃等は、流入側で比較的大きな塵埃等
が除去され、排出側で小さな塵埃等が除去される。その
ため、円筒形の外面側には大きな塵埃等が捕捉され、内
面側には小さな塵埃等が捕捉されることとなる。
【0008】従って、このような筒形フィルタを洗浄し
て再利用するための装置が切望されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、前記課題を解決
するために、本願発明は、筒形フィルタを回転自在に保
持する保持枠と、該保持枠を洗浄液中に収容するための
洗浄槽と、該洗浄槽内で筒形フィルタと対向して横方向
に超音波を発する超音波振動子と、該超音波振動子と前
記筒形フィルタとの間の相対距離を調節する移動装置と
を設け、前記筒形フィルタの周囲に保持枠から突出する
係合部材を設け、前記洗浄槽側に該係合部材に係合する
係止部材を設け、前記移動装置に、前記保持枠から突出
した係合部材を係止部材に係合させた状態で保持枠を洗
浄槽内で移動させて筒形フィルタを回転させる制御装置
を設けている。洗浄槽内で保持枠を移動させる手順の一
例としては、横移動、後退、横移動、前進を順次行うよ
うにすればよい。これにより、保持枠を移動装置で洗浄
槽内で移動させる時に筒形フィルタの係合部材を係止部
材に係合させて移動させれば、筒形フィルタを保持枠内
で回転させることができるので、フィルタと超音波振動
子との相対距離を調節しながら超音波で生じるキャビテ
ーション現象によって筒形フィルタの全周を順次洗浄す
ることができる。従って、筒形フィルタを超音波洗浄し
て再利用することができる。
【0010】前記周波数に高低差を有する複数の超音波
振動子を筒形フィルタと対向するように設ければ、周波
数の差によって異なる粒径の塵埃等を除去することがで
きる。
【0011】また、筒形フィルタの回転位置に応じて超
音波振動子の発振を順次切替える制御装置を設ければ、
筒形フィルタの回転位置によって異なる周波数で塵埃等
を除去することができる。
【0012】さらに、周波数毎に発振時間を変更する制
御装置を設けても、同様に粒径の異なる塵埃等を除去す
ることができる。
【0013】また、保持枠内に複数の筒形フィルタを並
設し、一方の筒形フィルタの係合部材を係止部材で回転
させることにより他方の筒形フィルタも回転するように
両筒形フィルタの係合部材を係合させれば、一方の筒形
フィルタを回転させることによって他方の筒形フィルタ
も回転させることができるので、簡単な構成で複数の筒
形フィルタを同時に超音波洗浄することができる。
【0014】その上、周波数に高低差を有する複数の超
音波振動子を各筒形フィルタと対向るように設ければ、
周波数の差によって異なる粒径の塵埃等を除去すること
ができる。
【0015】さらに、筒形フィルタの回転位置に応じて
超音波振動子の発振を順次切替える制御装置を設けて
も、筒形フィルタの回転位置によって異なる周波数で塵
埃等を除去することができる。
【0016】また、周波数毎に発振時間を変更する制御
装置を設けても、同様に粒径の異なる塵埃等を除去する
ことができる。
【0017】さらに、筒形フィルタを回転自在に保持す
る保持枠と、該保持枠を洗浄液中に収容するための洗浄
槽と、該洗浄槽内で筒形フィルタと対向して横方向に超
音波を発する超音波振動子とを設け、前記筒形フィルタ
の周囲に保持枠から突出する係合部材を設け、前記洗浄
槽側に該係合部材に係合する係止部材を設け、前記保持
枠から突出した係合部材に該係止部材を係合させた状態
該係止部材を移動させることにより筒形フィルタの係
合部材を横方向に移動させて、該保持枠内で筒形フィル
タを回転させる制御装置を設ければ、係止部材側を移動
させて筒フィルタを回転させるように構成することが
できる。この係止部材の移動としては、横移動により係
合部材を移動させて筒フィルタを回転させた後に、上
移動、横移動、下移動を行わせることにより、保持枠内
で筒フィルタを回転させることができる。
【0018】また、周波数に高低差を有する複数の超音
波振動子を筒形フィルタと対向するように設ければ、周
波数の差によって異なる粒径の塵埃等を除去することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1は本願発明の第1実施形態
を示す超音波洗浄装置の斜視図であり、図2は図1に示
す超音波洗浄装置において洗浄する筒形フィルタと保持
枠を示す斜視図、図3は図2に示す筒形フィルタの縦断
面図、図4は図3に示すIV−IV断面図である。
【0020】図1に示すように、超音波洗浄装置10の
装置本体11には、筒形フィルタ100を保持した方形
の保持枠12を収容するための洗浄槽13が所定位置に
形成されている。この洗浄槽13に収容される保持枠1
2は、上方から移動装置14によって支持されており、
開放した上面から出し入れができるように構成されてい
る。この実施形態では移動装置14によって筒形フィル
タ100が所定位置に保持されている。
【0021】そして、洗浄槽13内に収容された保持枠
12の筒形フィルタ100と対向する位置には超音波振
動子15が設けられている。この超音波振動子15は、
筒形フィルタ100と対向するように幅方向に複数個が
並設され、横向きに超音波を発するように縦配置されて
いる。この実施形態では、縦長の4個の超音波振動子1
5が等間隔で幅方向に並設されている。なお、この洗浄
槽13に、洗浄槽13内の水温や水量、あるいは洗浄液
汚れを自動監視する装置を設けてもよい。
【0022】また、この実施形態では、垂直方向に配置
した縦長の超音波振動子15を用いているが、筒形フィ
ルタ100と対峙できるように配置されていれば水平配
置でもよく、垂直方向の配置に限定されるものではな
い。この超音波振動子15の配設位置や数は超音波の周
波数等に応じて適宜設定すればよい。
【0023】なお、以下の説明では筒形フィルタを縦方
向(垂直方向)に保持すると共に縦長の超音波振動子1
5から横方向(水平方向)に発した超音波によって筒形
フィルタを洗浄する例を説明する。
【0024】図2に示すように、保持枠12は、方形で
前後が開放した枠体であり、上部枠121が止め具16
によって開閉可能に構成されている。この保持枠12の
上下枠121,122の内面には、図3に示すように、
筒形フィルタ100を回転可能に支持するための凹部1
23が形成されている。
【0025】図3に示すように、保持枠12に保持され
る筒形フィルタ100は、上下の保持板17,18に支
持された状態で保持枠12に保持されている。下部保持
板18は、中央部に下向きの凸部181が設けられ、そ
の周囲に筒形フィルタ100の内径側に連通する開口部
182が設けられている。この下部保持板18の凸部1
81は、洗浄して筒形フィルタ100内側から落ちて開
口部182から出た塵埃等が保持枠外へ排出される隙間
19が形成できる高さで形成されている。このように、
この実施形態では、筒形フィルタ100の内径側に剥が
れ落ちた塵埃等を洗浄液中へ排出するようにして、超音
波洗浄で分離除去されて落ちた塵埃等の再付着を防止し
ている。なお、塵埃等が排出しやすいように、下枠12
2にも開口部を設けてもよい。
【0026】上部保持板17は、中央上面に上向きの凸
部171が設けられ、外周部に保持枠12から突出する
係合部材20が設けられている。この係合部材20の突
出量としては、後述するように、洗浄槽側の係止部材3
6が係合可能な長さであればよい。図4に示すように、
この係合部材20は、周囲から所定ピッチで突出するよ
うに等間隔で設けられている。この実施形態では、30
度間隔で設けられている。この係合部材20を設ける間
隔は、筒型フィルタ100の径等に応じて設定すればよ
い。この実施形態では、上部保持板17と一体的に形成
されている。そして、これらの上部保持板17と下部保
持板18との間は連結部材21によって一体的に連結さ
れている。
【0027】このような上下の保持板17,18の間に
保持された筒形フィルタ100は、保持板17,18の
凸部171,181によって保持枠12に支持されて回
転可能に構成されている。この筒形フィルタ100の保
持は、上下の保持板17,18間に固定した状態であっ
ても、載置した状態であってもよい。従って、図2のよ
うに保持枠12に保持された筒形フィルタ100は、係
合部材20を回転させれば保持枠12内で回転するよう
に構成されている。
【0028】図5は図1に示す筒形フィルタを移動させ
る移動装置の一例を示す斜視図である。この移動装置1
4によって筒形フィルタ100を載置した保持枠12
を、前後、左右方向と上下方向に移動させることができ
るように構成されている。この移動装置14には、保持
枠12を挟む挟持部材22を幅方向にスライド可能に支
持した支持体23が設けられ、駆動モータ24で軸25
を回動させることにより挟持部材22が保持枠12を挟
持するように構成されている。この支持体23の背面に
は縦方向にガイド溝26が形成され、縦ガイド27のガ
イド部271に沿って上下動可能に構成されている。こ
の上下動は、縦ガイド27に設けられた駆動モータ28
で軸29を回動させることにより、公知のネジ機構等で
支持体23が上下移動させられるものである。
【0029】また、この縦ガイド27の背面には横方向
にガイド溝272が形成され、横ガイド30のガイド部
301に沿って横移動可能に構成されている。この横移
動は、横ガイド30に設けられた駆動モータ31で軸3
2を回動させれば、公知のネジ機構等によって縦ガイド
27が横移動させられるものである。
【0030】さらに、この横ガイド30の両側部にも前
後方向にガイド溝302が設けられ、装置本体11に設
けられた前後ガイド33に沿って前後動可能に構成され
ている。この前後動は、移動装置14に設けられた駆動
モータ34で軸35を回動させることにより、公知のネ
ジ機構等によって横ガイド30が前後移動させられるも
のである。
【0031】従って、保持枠12によって保持された筒
形フィルタ100を、縦ガイド27の横移動、横ガイド
30の前後移動、又は上下移動させることによって、洗
浄槽13内で移動させることができる。この移動装置1
4による保持枠12の移動量は、各駆動モータ24,3
1,34の回動角等によって制御される。このような移
動装置14の移動制御は、装置本体11に設けられた制
御装置44によって行われる。この制御装置44は、装
置本体11とは別に設けてもよい。
【0032】この移動装置14による保持枠12の移動
量としては、超音波振動子15と平行な横方向への移動
量は、係合部材20を1ピッチ分回転させることができ
る移動量で、超音波振動子15と対向する前後方向への
移動量は、超音波の周波数によって異なる定在波の位相
が半位相ずれる移動量が好ましい。これにより、筒形フ
ィルタ100と超音波振動子15との相対距離を変化さ
せて超音波洗浄するようにしている。なお、筒形フィル
タ100の横移動は、筒形フィルタ100を1ピッチ分
回転させることができる構成であればよい。また、この
例は一例であり、筒形フィルタ100を保持した保持枠
12を移動させることができる構成であればよい。さら
に、前記図示しない制御装置の内部には、超音波振動子
15から発する超音波の波長等を制御する発振器や変圧
器等が設けられている。
【0033】一方、図1に示すように,装置本体11の
所定位置には、筒形フィルタ100の係合部材20に向
けて伸びる係止部材36が設けられている。この係止部
材36は、装置本体11から水平方向に伸びる支持材3
61と、支持材361の先端に設けられた係止材362
とから構成されている。この係止部材36は、筒形フィ
ルタ100の係合部材20と係合して筒形フィルタ10
0を回転させ得る構成であればよい。
【0034】図6は図1に示す超音波洗浄装置における
筒形フィルタの移動手順の一例を示す平面図である。上
述した筒形フィルタ用超音波洗浄装置10による、筒形
フィルタ100の超音波洗浄手順を以下に説明する。
【0035】まず、筒形フィルタ100を、保持枠12
の上部保持枠121と下部保持枠122との間に保持す
る(図2)。この保持枠12を移動装置14によって保
持し、洗浄槽13内の所定位置に収納する(図1)。こ
の時、図6に実線で示す37位置となっている。この状
態では、筒形フィルタ100の係合部材20が装置本体
11に設けられた係止部材36と係合した状態となって
いる。そして、超音波振動子15から筒形フィルタ10
0に向けて超音波を発して超音波洗浄する。この時、所
定時間移動を止めて超音波洗浄してもよい。
【0036】次に、移動装置14で保持枠12を左側へ
移動させて38位置まで移動させる。この時、係止部材
36と係合している筒形フィルタ100の係合部材20
は移動が抑止されるので、移動する保持枠12内で筒形
フィルタ100が1ピッチ分回転させられる。この移動
は回転する筒形フィルタ100の全面を超音波洗浄する
のでゆっくりと行われる。
【0037】次に、移動装置によって保持枠12を反超
音波振動子側の39位置まで後退(移動)させて係止部
材36から係合部材20を離す。この保持枠12を後退
させる距離は、上述した図12に示すように、超音波振
動子15から発する超音波の半波長107に設定されて
いる。これにより、筒形フィルタ移動時に超音波105
の粗密位置が変化するようにし、キャビテーション10
6を生じる位置を移動させて筒形フィルタ100の全面
を効果的に洗浄できるようにしている。つまり、超音波
振動子15と筒形フィルタ100との間の相対距離を変
化させて、超音波によって生じるキャビテーション10
6の位置を変化させてフィルタ面を効果的に超音波洗浄
するようにしている。
【0038】次に、移動装置14で保持枠12を右側へ
移動させて40位置まで移動させる。これにより、1ピ
ッチ分回転した筒形フィルタ100の次の係合部材20
が、係止部材36と係合する位置まで移動させられる。
【0039】次に、移動装置14で保持枠12を超音波
振動子15側の37位置へ移動させることにより、次の
係合部材20を係止部材36に係合させる。これにより
筒形フィルタ100を1ピッチ分回転させる手順が終了
する。
【0040】その後は、上述した手順を繰り返すことに
より、保持枠12内で筒形フィルタ100を1ピッチず
つ回転させ、順次、筒形フィルタ100の全面を超音波
振動子15と対向させて超音波洗浄する。
【0041】このように保持枠12の中に洗浄対象の筒
状フィルタを載置して、保持枠12ごと移動装置14に
よって搬送するとともに、洗浄槽13側に、保持枠12
から突出するように設けた係合部材20と係合する係止
部材36を設け、移動装置14による保持枠12の左
右、前後移動によって保持枠12側の係合部材20と洗
浄槽13側の係止部材36との相対運動により、保持枠
12内で筒形フィルタ100を順次回転させて洗浄する
ようにしている。これにより、筒形フィルタ100に付
着した塵埃等を効果的に超音波洗浄して除去することが
できる。また、洗浄された筒形フィルタ100は移動装
置14によって洗浄槽13から排出することができる。
【0042】しかも、筒形フィルタ100を保持した保
持枠12を洗浄槽13内へ搬送する移動装置14によっ
て筒形フィルタ100を回転させるので、筒形フィルタ
100の回転のために動力源を必要とせず、装置費用を
抑えた洗浄装置を構成することができる。
【0043】図7は本願発明の第2実施形態を示す超音
波洗浄装置の平面図であり、図8は図7に示す超音波洗
浄装置の次行程を示す平面図、図9は図8に示す超音波
洗浄装置の次行程を示す平面図、図10は図9に示す超
音波洗浄装置の次行程を示す平面図である。なお、上述
した第1実施形態と同一の構成には、同一符号を付し
て、その説明は省略する。この第2実施例では、保持枠
12に複数(この例では2個)の筒形フィルタ100保
持し、これらの筒形フィルタ100を同時に回転させな
がら超音波洗浄できるようにしたものである。また、移
動装置14も同一の構成で説明する。
【0044】図7に示すように、この実施形態では、保
持枠12の中に2個の筒形フィルタ100が保持されて
いる。これらの筒形フィルタ100は、上述した図3に
示す筒形フィルタ100と同様に、上部保持板17と下
部保持板18との間で保持されたものである。これらの
筒形フィルタ100を保持した状態では、両上部保持板
17が同一の高さに位置するため、両係合部材20が係
合した状態となっている。従って、左側の筒形フィルタ
100を矢印41方向に回転させれば、その係合部材2
0が他方の係合部材20を回転させて右側の筒形フィル
タ100を矢印42方向に回転させる。
【0045】一方、装置本体11には、片方の筒形フィ
ルタ100(図の左側)の上部保持板17に設けられた
係合部材20と係合する係止部材36が設けられてい
る。この例では、図示する左側の筒形フィルタ100の
係合部材20と係合するように設けられている。
【0046】また、装置本体11には、4個の超音波振
動子15が並設されており、各筒形フィルタ100と対
向する2個の超音波振動子15によってそれぞれの筒形
フィルタ100を洗浄するように構成されている。この
実施形態では、両外側の超音波振動子15を低い周波数
(例えば、「20〜50kHz」)、両内側の超音波振
動子15を高い周波数(例えは、「50kHz以上」)
としている。これにより、回転する筒形フィルタ100
がそれぞれの超音波振動子15と対向したときに、それ
ぞれの超音波域によって除去できる塵埃等の効果的な除
去が行える。
【0047】以下、図7〜図10に基づいて第2実施形
態の筒形フィルタ用超音波洗浄装置43による超音波洗
浄手順を説明する。なお、詳細な動作や移動量は前記第
1実施例と同一であるため、その詳細な説明は省略す
る。
【0048】前記図7に示すように係合部材20を係止
部材36に係合させた状態で、超音波振動子15から超
音波を発して超音波洗浄を始める。次に、図8に示す位
置へ保持枠12を横移動させることにより、係止部材3
6に係合している係合部材20は横移動が抑止されるの
で、回転可能に支持された筒形フィルタ100は1ピッ
チ分回転させられる。この時、片方の筒形フィルタ10
0を回転させることにより、この筒形フィルタ100の
係合部材20が他方の筒形フィルタ100の係合部材2
0を回転させるので、他方の筒形フィルタ100が逆方
向に回転させられる。
【0049】次に、図9に示すように、保持枠12を後
退させることによって係合部材20を係止部材36から
離す。この保持枠12を後退させる距離は、超音波振動
子15から発する超音波の半波長に設定されている。こ
のように、筒形フィルタ100を1ピッチ分回転させた
後に、保持枠12を後退させて超音波振動子15との相
対距離を変化させることにより、前記図12に示すよう
な定在波によって発生するキャビテーション106の位
置をずらして、筒形フィルタ100に付着した汚れや塵
埃等を効果的に剥ぎ取って洗浄できるようにしている。
【0050】次に、図10に示すように、前記横移動の
逆方向に保持枠12を移動させ、保持枠12を前記図7
の状態と同じ横方向位置に移動させる。そして、保持枠
12を超音波振動子15側に前進させて係合部材20と
係止部材36とを係合させることにより図7と同一の状
態とする。これにより筒形フィルタ100を1ピッチ分
回転させる手順が終了する。
【0051】その後は、上述した手順を繰り返すことに
より、保持枠12内で筒形フィルタ100を1ピッチず
つ回転させ、順次、筒形フィルタ100の全面を超音波
振動子15と対向させて超音波洗浄する。しかも、この
実施形態では、一方の筒形フィルタ100を回転させる
ことによって他方の筒形フィルタ100も回転させて同
時に超音波洗浄できるので、筒形フィルタ100の洗浄
効率を大幅に向上させることができる。これにより装置
費用を抑えることもできる。
【0052】また、前記したように並設された超音波振
動子15から発する超音波を異なった周波数としている
ので、それぞれの周波数に応じた塵埃等(低い周波数で
大径、高い周波数で小径)を効果的に除去することがで
きる。このように、並設した超音波振動子15の周波数
に高低差を設け、個々の超音波振動子15から異なる周
波数の超音波を発するようにすれば、除去できる塵埃等
の幅を広げた超音波洗浄が可能となる。
【0053】この異なる周波数の超音波振動子15から
超音波を発する方法としては、回転させている筒形フィ
ルタ100に向けて全超音波振動子15から常に超音波
を発する方法、又は、筒形フィルタ100の低い超音波
で洗浄した部位を回転させ、高い超音波と対向したら高
い超音波を発するように切換える方法、周波数毎に発振
時間を制御する方法が考えられる。これにより、回転さ
せながら超音波洗浄する筒形フィルタ100に付着した
粒度の異なる付着物を効果的に除去することができる。
【0054】以上のように、本発明によれば、これまで
廃棄されていた筒状フィルタの洗浄が可能になり、フィ
ルタ交換費用の削減による経済効果、フィルタリサイク
ルによる廃棄物の削減、省資源といった効果がある。
【0055】また、上述した実施形態では、筒形フィル
タ100を保持した保持枠12を移動させることによっ
て筒形フィルタ100を回転させているが、保持枠12
を洗浄槽13内の定位置で保持し、係止部材36側を移
動させることにより、筒形フィルタ100の係合部材2
0を横方向に移動させて筒形フィルタ100を回転させ
るようにしてもよい。この場合、係止部材36を横移動
させて係合している係合部材20を横方向に移動させて
筒型フィルタを回転させた後、係止部材36を上移動、
横移動(逆方向)、下移動させることにより元の位置に
係止部材36を戻す。そして、この操作を繰り返すこと
によって、保持枠12内で筒型フィルタ100を回転さ
せて超音波洗浄することができる。
【0056】なお、上述した実施形態は一実施形態であ
り、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は
可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定される
ものではない。
【0057】
【発明の効果】本願発明は、以上説明したような形態で
実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0058】洗浄槽内で筒形フィルタを回転させながら
対向させた超音波振動子から発した超音波で筒形フィル
タの全面を超音波洗浄できるので、筒形フィルタを洗浄
して再利用することが可能となり、設備維持費用の大幅
な削減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態を示す超音波洗浄装置
の斜視図である。
【図2】図1に示す超音波洗浄装置において洗浄する筒
形フィルタと保持枠を示す斜視図である。
【図3】図2に示す筒形フィルタの縦断面図である。
【図4】図3に示すIV−IV断面図である。
【図5】図1に示す筒形フィルタを移動させる移動装置
の一例を示す斜視図である。
【図6】図1に示す超音波洗浄装置における筒形フィル
タの移動手順を示す平面図である。
【図7】本願発明の第2実施形態を示す超音波洗浄装置
の平面図である。
【図8】図7に示す超音波洗浄装置の次行程を示す平面
図である。
【図9】図8に示す超音波洗浄装置の次行程を示す平面
図である。
【図10】図9に示す超音波洗浄装置の次行程を示す平
面図である。
【図11】筒型フィルタの使用状態を示す斜視図であ
る。
【図12】超音波による定在波の波形を示す線図であ
る。
【符号の説明】
10…超音波洗浄装置 11…装置本体 12…保持枠 13…洗浄槽 14…移動装置 15…超音波振動子 16…止め具 17…上部保持板 18…下部保持板 19…隙間 20…係合部材 21…連結部材 22…挟持部材 23…支持体 24…駆動モータ 25…軸 26…ガイド溝 27…縦ガイド 28…駆動モータ 29…軸 30…横ガイド 31…駆動モータ 32…軸 33…前後ガイド 34…駆動モータ 35…軸 36…係止部材 37,38,39,40…位置 41,42…矢印 43…超音波洗浄装置 44…制御装置 100…筒型フィルタ 105…超音波 106…キャビテーション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平7−572(JP,U) 実開 昭57−35815(JP,U) 特開2001−198421(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 1/00 - 7/04 B01D 41/04

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形フィルタを回転自在に保持する保持
    枠と、該保持枠を洗浄液中に収容するための洗浄槽と、
    該洗浄槽内で筒形フィルタと対向して横方向に超音波を
    発する超音波振動子と、該超音波振動子と前記筒形フィ
    ルタとの間の相対距離を調節する移動装置とを設け、前
    記筒形フィルタの周囲に保持枠から突出する係合部材を
    設け、前記洗浄槽側に該係合部材に係合する係止部材を
    設け、前記移動装置に、前記保持枠から突出した係合部
    材を係止部材に係合させた状態で保持枠を洗浄槽内で移
    動させて筒形フィルタを回転させる制御装置を設けた筒
    形フィルタ用超音波洗浄装置。
  2. 【請求項2】 周波数に高低差を有する複数の超音波振
    動子を筒形フィルタと対向するように設けたことを特徴
    とする請求項1記載の筒形フィルタ用超音波洗浄装置。
  3. 【請求項3】 筒形フィルタの回転位置に応じて超音波
    振動子の発振を順次切替える制御装置を設けたことを特
    徴とする請求項2記載の筒形フィルタ用超音波洗浄装
    置。
  4. 【請求項4】 周波数毎に発振時間を変更する制御装置
    を設けたことを特徴とするを特徴とする請求項2記載の
    筒形フィルタ用超音波洗浄装置。
  5. 【請求項5】 保持枠内に複数の筒形フィルタを並設
    し、一方の筒形フィルタの係合部材を係止部材で回転さ
    せることにより他方の筒形フィルタも回転するように両
    筒形フィルタの係合部材を係合させたことを特徴とする
    請求項1記載の筒形フィルタ用超音波洗浄装置。
  6. 【請求項6】 周波数に高低差を有する複数の超音波振
    動子を各筒形フィルタと対向するように設けたことを特
    徴とする請求項5記載の筒形フィルタ用超音波洗浄装
    置。
  7. 【請求項7】 筒形フィルタの回転位置に応じて超音波
    振動子の発振を順次切替える制御装置を設けたことを特
    徴とする請求項6記載の筒形フィルタ用超音波洗浄装
    置。
  8. 【請求項8】 周波数毎に発振時間を変更する制御装置
    を設けたことを特徴とする請求項6記載の筒形フィルタ
    用超音波洗浄装置。
  9. 【請求項9】 筒形フィルタを回転自在に保持する保持
    枠と、該保持枠を洗浄液中に収容するための洗浄槽と、
    該洗浄槽内で筒形フィルタと対向して横方向に超音波を
    発する超音波振動子とを設け、前記筒形フィルタの周囲
    に保持枠から突出する係合部材を設け、前記洗浄槽側に
    該係合部材に係合する係止部材を設け、前記保持枠から
    突出した係合部材に該係止部材を係合させた状態で該係
    止部材を移動させることにより筒形フィルタの係合部材
    を横方向に移動させて、該保持枠内で筒形フィルタを
    転させる制御装置を設けた筒形フィルタ用超音波洗浄装
    置。
  10. 【請求項10】 周波数に高低差を有する複数の超音波
    振動子を筒形フィルタと対向するように設けたことを特
    徴とする請求項9記載の筒形フィルタ用超音波洗浄装
    置。
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