JP3393556B2 - セラミックス積層体の製造装置およびセラミックス積層体の製造方法 - Google Patents

セラミックス積層体の製造装置およびセラミックス積層体の製造方法

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JP3393556B2
JP3393556B2 JP08654993A JP8654993A JP3393556B2 JP 3393556 B2 JP3393556 B2 JP 3393556B2 JP 08654993 A JP08654993 A JP 08654993A JP 8654993 A JP8654993 A JP 8654993A JP 3393556 B2 JP3393556 B2 JP 3393556B2
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久雄 松野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はセラミックス積層体の
製造装置およびセラミックス積層体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来セラ
ミックス積層体の一例として積層コンデンサが知られて
いる。の積層コンデンサはセラミックユニットの内部
に複数層の内部電極が形成され、その両端部に内部電極
と電気的に接続された外部電極を形成してなる。
【0003】このような積層コンデンサを製造する方法
としては、従来では、セラミックグリーンシート上に長
方形の電極を複数形成しておき、このような複数の電極
が形成されたグリーンシートを複数枚積層した後に、こ
れを剛体プレスで圧着する方法が知られている。剛体プ
レスによる圧着工程は、金型の下型内へ積層したグリー
ンシートを入れ、上型を加圧することにより、各グリー
ンシートと内部電極と隙間なく圧着する。圧着後は、
グリーンシートを直方体に切断してチップにし、これを
焼成した後に両側に外部電極を形成している。
【0004】内部電極の形成された部分と形成されてい
ない部分とでシートの厚みに差が生じるので、剛体プレ
スを用いて圧着する方法では、内部電極の形成されてい
ない部分の成形密度が上がらず、この部分で層剥れが生
じ易いという問題がある。
【0005】特に、グリーンシートの積層枚数が増える
程、圧着時における密度差が顕著となるので、その影響
が大きい。このために、多層の積層コンデンサを製造す
る場合は、圧着不良に起因して、不良品が生じ易く、歩
留りが悪くなるという問題がある。
【0006】また、剛体プレスによる圧着方法は、加圧
した時に金型に歪みを生じるので、上型と下型の作用位
置によって力の加わり方が異なり、加圧力の不均一を生
じ易くなり、これまた層剥れの原因になっている。
【0007】さらに、剛体プレスで圧着すると、焼成後
のチップがほぼ完全な直方体になるので、これに外部電
極を形成すると外部電極の厚み分だけ直方体から突出す
るようになるので、基板への実装性が低下するという問
題もある。
【0008】この発明は前記事情に基づいて完成され
た。すなわち、この発明の目的は、前記問題点を解決
し、積層されたセラミックのグリーンシートを均一に圧
着することにより、層剥れを生じることなく、しかもセ
ラミックス積層体をその製造装置からセラミックス積層
体を損傷することなく、歩留り良くセラミックス積層体
を製造することのできる装置および製造方法を提供する
ことにある。
【0009】
【前記課題を解決するための手段】前記課題を解決する
ための請求項1に記載の発明は、セラミックス製の複数
のグリーンシートを収容することのできる凹陥部を形成
してなる基体と、前記凹陥部の底面に配置され、その底
面を液密に覆蓋し、前記グリーンシートを加圧成形して
得られるセラミックス積層体を押し出し可能とする第1
弾性部材と、前記凹陥部の上部開口部を液密に覆蓋する
第2弾性部材と、前記第2弾性部材を介して前記凹陥部
の上部開口部を覆蓋する蓋体と、前記基体に設けられ、
前記凹陥部の底面と第1弾性部材との間に圧力流体を導
入する第1圧力流体導入手段と、前記第2弾性部材に圧
力を印加する圧力流体を導入する第2圧力流体導入手段
と、グリーンシートの加圧成形時に前記蓋体を固定する
固定部材と、前記凹陥部内の第1弾性部材と第2弾性部
材との間にある凹陥部内壁面に開口する開口部から凹陥
部内のエアーを排気するエアー排気手段とを有すること
を特徴とするセラミックス積層体の製造装置であり、請
求項2に記載の発明は、セラミックス製の複数のグリー
ンシートを収容することのできる凹陥部を形成してなる
基体と、前記凹陥部の底面に配置され、その底面を液密
に覆蓋する第1弾性部材と、前記凹陥部の上部開口部を
液密に覆蓋し、前記グリーンシートを加圧成形して得ら
れるセラミックス積層体を押し出し可能とする蓋体と、
前記凹陥部の底面と前記第1弾性部材との間に圧力流体
を導入する第1圧力流体導入手段と、グリーンシートの
加圧成形時に前記蓋体を固定する固定部材と、前記凹陥
部内の第1弾性部材と蓋体との間にある凹陥部内壁面に
開口する開口部から凹陥部内のエアーを排気するエアー
排気手段とを有することを特徴とするセラミックス積層
体の製造装置であり、請求項3に記載の発明は、前記蓋
体の凹陥部に臨む面に離型性部材が介装されてなる前記
請求項2に記載のセラミックス積層体の製造装置であ
り、請求項4に記載の発明は、セラミックス製の複数の
グリーンシートを収容することのできる凹陥部を形成し
てなる基体と、前記凹陥部の底面に配置され、その底面
を液密に覆蓋し、前記グリーンシートを加圧成形して得
られるセラミックス積層体を押し出し可能とする第1弾
性部材と、前記凹陥部の上部開口部を液密に覆蓋する第
2弾性部材と、前記基体に設けられ、前記凹陥部の底面
と前記第1弾性部材との間に圧力流体を導入する第1圧
力流体導入手段と、前記第2弾性部材を介して前記凹陥
部の上部開口部を覆蓋する蓋体と、前記第2弾性部材と
蓋体との間に封入された圧力流体層と、グリーンシート
の加圧成形時に前記蓋体を固定する固定部材と、前記凹
陥部内の第1弾性部材と第2弾性部材との間にある壁面
に開口する開口部から凹陥部内のエアーを排気するエア
ー排気手段とを有することを特徴とするセラミックス積
層体の製造装置であり、請求項5に記載の発明は、前記
第1弾性部材の上面に第1硬質板材が配置されてなる前
記請求項1〜4のいずれかに記載のセラミックス積層体
の製造装置であり、請求項6に記載の発明は、前記第2
弾性部材の下面に第2硬質板材が配置されてなる前記請
求項1、4または5に記載のセラミックス積層体の製造
装置であり、請求項7に記載の発明は、前記凹陥部が複
数個設けられてなる前記請求項1〜6のいずれかに記載
のセラミックス積層体の製造装置であり、請求項8に記
載の発明は、前記凹陥部の上部開口部縁辺に傾斜部が設
けられてなる前記請求項1〜7のいずれかに記載のセラ
ミックス積層体の製造装置であり、請求項9に記載の発
明は、前記第1弾性部材の縁辺が凹陥部の壁面に設けら
れた間隙に装入されてなる前記請求項1〜8のいずれか
に記載のセラミックス積層体の製造装置であり、請求項
10に記載の発明は、前記請求項1に記載のセラミック
ス積層体の製造装置を使用し、凹陥部内にセラミックス
製の複数のグリーンシートを積み重ねた状態に配置し、
第1圧力流体導入手段により凹陥部の底面と第1弾性部
材との間に圧力流体を圧入し、かつ、第2圧力流体導入
手段により圧力流体を圧入することにより、第1弾性部
材および第2弾性部材を介して複数のグリーンシートを
加圧成形し、加圧成形後に、第2圧力流体導入手段によ
る加圧力を除き、セラミックス積層体を第1圧力流体導
手段による加圧力により凹陥部から取り出すことを特
徴とするセラミックス積層体の製造方法であり、請求項
11に記載の発明は、前記請求項1に記載のセラミック
ス積層体の製造装置を使用し、凹陥部内にセラミックス
製の複数のグリーンシートを積み重ねた状態に配置し、
第2圧力流体導入手段により第2弾性部材を加圧するこ
とによりセラミックス製の複数のグリーンシートを加圧
成形し、第2圧力流体導入手段による加圧を停止してか
ら、第1圧力流体導入手段により第1弾性部材と凹陥部
の底面との間に圧力流体を導入することにより、凹陥部
からセラミックス積層体を取り出すことを特徴とするセ
ラミックス積層体の製造方法である。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明に係るセラミックス積層
体の製造装置により、次のようにしてセラミックス積層
体を製造する。
【0011】すなわち、凹陥部の底面に配置された第1
弾性部材上に、セラミックス製の複数のグリーンシート
を配置する。凹陥部における上部開口部を、第2弾性部
材で液密に覆蓋する。第2弾性部材で覆蓋された凹陥部
における上部開口部に、さらに蓋体で覆蓋する。この蓋
体を固定部材で固定する。この固定部材による固定は、
グリーンシートの加圧成形時に蓋体が上部開口部から突
出するのを阻止するように、固定部材で蓋体を基体に固
定する、あるいは蓋体の上端面に固定部材を配置するな
どにより、実現することができる。
【0012】次いで、エアー排気手段により凹陥部内の
エアーを排気して、凹陥部内を高度の減圧状態にする。
このエアーの排気と同時に、あるいはエアーの排気を完
了してから、次のようにしてグリーンシートの加圧成形
を行う。
【0013】すなわち、請求項10に記載された製造方
法に従い、第1圧力流体導入機構により第1弾性部材と
凹陥部の底面との間に圧力流体を圧入し、第2圧力流体
導入機構により第2弾性部材と蓋体との間に圧力流体を
圧入する。これによって、第1弾性部材および第2弾性
部材を介して、導入された圧力流体による加圧力が、積
層された複数枚のグリーンシートに印加され、複数枚の
グリーンシートが一体化する。このとき、積み重ねられ
た複数枚のグリーンシートには、固定部材により蓋体が
固定されているので、第1弾性部材と第2弾性部材とに
よって互いに向き合うベクトル方向の加圧力が作用す
る。
【0014】圧力流体による加圧を所定時間維持してか
ら、蓋体と第2弾性部材との間の加圧流体による圧力を
常圧に戻すのと同時に、基体における凹陥部の底面と第
1弾性部材との加圧流体による圧力を常圧に戻す。固定
部材による蓋体の固定を解除し、蓋体を凹陥部の上部開
口部から取り外す。第1圧力流体導入機構により、第1
弾性部材と凹陥部の底面との間に圧力流体を圧入するこ
とにより、セラミックス積層体を凹陥部から押し出す。
押し出されたセラミックス積層体を凹陥部から取り出
す。
【0015】またグリーンシートの上記操作によらない
加圧成形として、請求項11に記載された製造方法に従
い、第2圧力流体導入機構により第2弾性部材を加圧す
ることによりセラミックス製の複数枚のグリーンシート
を加圧する。このとき、固定部材により蓋体が固定され
ているので、第2圧力流体導入機構により圧入された圧
力流体による圧力は、第2弾性部材から凹陥部の底面に
向かうベクトル方向で作用する。
【0016】圧力流体による加圧を所定時間維持してか
ら、第2圧力流体導入機構により蓋体と第2弾性部材と
の間の圧力流体を吸引排除して圧力流体による加圧を停
止する。エアー排気手段によるエアーの排気を停止し、
凹陥部内を常圧状態に戻す。固定部材による蓋体の固定
を解除し、蓋体を凹陥部の上部開口部から取り外す。
【0017】第1圧力流体導入機構により凹陥部の底面
と第1弾性部材との間に圧力流体を圧入する。圧力流体
の圧入により凹陥部からセラミックス積層体が押し出さ
れる。押し出されたセラミックス積層体を凹陥部から取
り出す。
【0018】請求項2に記載の発明に係るセラミックス
積層体の製造装置により、次のようにしてセラミックス
積層体を製造する。
【0019】すなわち、凹陥部の底面に配置された第1
弾性部材上に、セラミックス製の複数枚のグリーンシー
トを配置する。凹陥部における上部開口部を、蓋体で液
密に覆蓋する。この蓋体を固定部材で固定する。この固
定部材による固定は、グリーンシートの加圧成形時に蓋
体が上部開口部から突出するのを阻止するように、固定
部材で蓋体を基体に固定する、あるいは蓋体の上端面に
固定部材を配置するなどにより、実現することができ
る。
【0020】次いで、エアー排気手段により凹陥部内の
エアーを排気して、凹陥部内を高度の減圧状態にする。
このエアーの排気と同時に、あるいはエアーの排気を完
了してから、次のようにしてグリーンシートの加圧成形
を行う。
【0021】すなわち、第1流体圧力導入機構により第
1弾性部材と凹陥部の底面との間に圧力流体を圧入す
る。固定部材により蓋体が固定されているので、第1流
体圧力導入機構による圧力流体の圧入により、セラミッ
クス製の複数枚のグリーンシートに圧力が印加される。
加圧流体による加圧によってセラミックス積層体が形成
される。
【0022】所定時間かけて加圧流体による加圧処理を
終えたならば、第1流体圧力導入機構による加圧流体の
圧入による加圧を停止し、加圧流体による圧力を常圧に
戻す。エアー排気手段による凹陥部内の排気を停止し、
凹陥部内を常圧に戻す。
【0023】固定部材による蓋体の固定を解除する。凹
陥部における上部開口部から蓋体を取り除く。第1圧力
流体導入機構により第1弾性部材と凹陥部の底面との間
に圧力流体を圧入することにより、セラミックス積層体
を凹陥部から押し出す。押し出されたセラミックス積層
体を凹陥部から取り出す。
【0024】請求項2に記載のセラミックス積層体の製
造装置においては、請求項3に記載の発明のように、蓋
体の凹陥部に臨む面に離型性部材を介装させるのが好ま
しい。この離型性部材が蓋体の凹陥部に臨む面に介装さ
れていないときには、グリーンシートを加圧成形する
と、成形されたセラミックス積層体の上面が蓋体の下面
に固着してしまって、蓋体を凹陥部から取り外すのが困
難になることがたまにあるが、この離型性部材を蓋体の
凹陥部に臨む面に介装しておくことにより、セラミック
ス積層体の上面が蓋体の下面に固着することが確実に防
止され、セラミックス積層体の凹陥部からの取り出しを
確実に実行することができる。
【0025】請求項4に記載されたセラミックス積層体
の製造装置においては、次のようにしてセラミックス積
層体を製造することができる。
【0026】すなわち、凹陥部の底面に配置された第1
弾性部材上に、セラミックス製の複数枚のグリーンシー
トを配置する。凹陥部における上部開口部を、第2弾性
部材で液密に覆蓋し、第2弾性部材の上面に圧力流体層
を設け、その圧力流体層の上を蓋体で液密に覆蓋する。
この蓋体を固定部材で固定する。この固定部材による固
定は、グリーンシートの加圧成形時に蓋体が上部開口部
から突出するのを阻止するように、固定部材で蓋体を基
体に固定する、あるいは蓋体の上端面に固定部材を配置
するなどにより、実現することができる。
【0027】次いで、エアー排気手段により凹陥部内の
エアーを排気して、凹陥部内を高度の減圧状態にする。
このエアーの排気と同時に、あるいはエアーの排気を完
了してから、次のようにしてグリーンシートの加圧成形
を行う。
【0028】すなわち、第1圧力流体導入機構により第
1弾性部材と凹陥部の底面との間に圧力流体を圧入する
ことにより、グリーンシートを加圧する。固定部材によ
り蓋体が固定されているので、圧力流体により複数枚の
グリーンシートが第1弾性部材により第2弾性部材に向
かって加圧されることになる。このとき、圧力流体層が
第2弾性部材と蓋体の下面との間に介在しているので、
第2弾性部材から第1弾性部材に向かうベクトル方向で
反力が生じる。これによって複数枚のグリーンシートに
は、互いに向き合う方向の加圧力が作用し、セラミック
ス積層体が形成される。
【0029】所定時間かけて加圧流体による加圧処理を
終えたならば、第1流体圧力導入機構による加圧流体の
圧入による加圧を停止し、加圧流体による圧力を常圧に
戻す。エアー排気手段による凹陥部内の排気を停止し、
凹陥部内を常圧に戻す。
【0030】固定部材による蓋体の固定を解除する。凹
陥部における上部開口部から蓋体を取り除く。圧力流体
層および第2弾性部材を凹陥部から取り除く。第1圧力
流体導入機構により第1弾性部材と凹陥部の底面との間
に圧力流体を圧入することにより、セラミックス積層体
を凹陥部から押し出す。押し出されたセラミックス積層
体を凹陥部から取り出す。
【0031】前記請求項1〜4のいずれに記載されたセ
ラミックス積層体の製造装置においても、請求項5に記
載の発明のように、第1弾性部材の上面に第1硬質板材
を配置するのが好ましい。
【0032】第1硬質板材を第1弾性部材の上面に配置
しておくと、セラミックス製のグリーンシートを加圧成
形してセラミックス積層体を製造するときに、第1弾性
部材を介して圧力流体の加圧力をグリーンシートに均一
に印加することができる。
【0033】請求項1、4または5に記載のセラミック
ス積層体の製造装置においても、請求項6に記載の発明
のように、第2弾性部材の下面に第2硬質板材を配置し
ておくのが好ましい。
【0034】第2弾性部材の下面に第2硬質板材を配置
しておくと、セラミックス製のグリーンシートを加圧成
形してセラミックス積層体を製造するときに、第2弾性
部材を介して圧力流体の加圧力をグリーンシートに均一
に印加することができる。
【0035】請求項7に記載のセラミックス積層体の製
造装置のように、基体に複数の凹陥部を設けると、一度
に複数のセラミックス積層体を製造することができるの
で、効率的になる。
【0036】請求項8に記載のセラミックス積層体の製
造装置のように、凹陥部の上部開口部縁辺に傾斜部を設
けておくと、加圧成形後にセラミックス積層体を凹陥部
から取り出すときにセラミックス積層体の縁部分を損傷
することがなく、欠けや割れを生じることなく完全な形
状のセラミックス積層体を製造することができる。
【0037】請求項9に記載のセラミックス積層体の製
造装置のように、第1弾性部材の縁辺を凹陥部の壁面に
設けられた間隙に挿入しておくと、第1弾性部材の凹陥
部への装着を一層完全に液密にすることができる。
【0038】
【実施例】以下にこの発明の一実施例を図面を用いて説
明する。この発明は以下の実施例に限定されず。この発
明の要旨の範囲内で適宜に設計変更をすることができる
ことは言うまでもない。
【0039】(実施例1)図1に示すように、請求項1
に記載の発明の一実施例であるセラミックス積層体の製
造装置1は、基体3と、第1弾性部材4と、第2弾性部
材5と、蓋体6と、固定部材であるヨーク8とを有す
る。
【0040】基体3は、例えば円柱状である。もっと
も、この基体3は円柱状である必要は特になく、設計上
四角柱状であっても良い。
【0041】図2に示すように、基体3の上面には、方
形の開口部3aを有する4個の凹陥部3bが設けられ
る。この開口部3aの大きさは、得ようとするセラミッ
クス積層体の上平面の大きさにほぼ等しくなるように設
定される。この基体3の内部に各凹陥部3bの底面が形
成されている。
【0042】この各凹陥部3bの底面には、この凹陥部
3bの周面に対して液密になるように第1弾性部材4が
配置される。なお、図1においては、凹陥部3bの底面
と第1弾性部材4との間に圧力流体が圧入され、これに
よって第1弾性部材4が凹陥部3bの底面から上方に浮
き上がった状態が、示されている。
【0043】第1弾性部材4としては、弾性を有し、耐
圧性を有するのであればその材質に特に制限がないので
あるが、通常はゴム製である。第1弾性部材4を凹陥部
3bの底面に配置するには、たとえば、図3に示すよう
に、凹陥部3bの底面近傍における内周面に設けた間隙
3cに第1弾性部材4の端辺部4aを緊密に装着する手
法を採用しても良いし、また、図4に示すように、基体
3を、方形の開口部3aを有する4個の連通孔を有する
円柱状の第1基体3dと、前記第1基体3dと同じ直径
を有し、前記4個の連通孔と同じ形状の方形の4個の浅
い窪み3eを有する円盤状の第2基体3fとで形成し、
前記第1基体3dの下面と第2基体3fの上面との間
に、この第1基体3dおよび第2基体3fと同じ面積を
有するたとえばゴム製の第1弾性部材4を介装させる手
法を採用しても良い。
【0044】図1に示すように、この基体3には、前記
凹陥部3bの底面に開口する第1開口部3gと基体3の
外周面に開口する第2開口部3hとを連絡する第1圧力
流体導排出路3iを有し、基体3の外部に設置された、
たとえば圧力流体貯留槽(図示せず。)、圧力流体貯留
槽から第2開口部3hへ圧力流体を導入する配管3j、
およびこの配管3jの途中に設けられ、圧力流体を前記
第1圧力流体導排出路3iに圧送するポンプ(図示せ
ず。)からなる第1圧力流体供給手段(図示せず。)に
より、凹陥部3bの底面と第1弾性部材4との間に圧力
流体が圧入されるようになっている。この実施例におい
ては、第1圧力流体導入機構が、前記第1圧力流体導排
出路3iおよび第1圧力流体供給手段を有して構成され
ている。
【0045】この基体3には、前記凹陥部3bの内周面
であって前記第1弾性部材4および第2弾性部材5によ
り被覆されていない内周面に開口する第3開口部3kと
基体3の外周面に開口する第4開口部3mとを連絡する
エアー導排出路3nが設けられ、このエアー導排出路3
nには、前記第4開口部3mに接続された配管3p、そ
の配管3pの一端に接続されたエアー排出ポンプ(図示
せず。)および、前記配管3pの途中に設けられたエア
ーリーク用バルブ(図示せず。)を備えたエアー排気装
置(図示せず。)が結合されている。この実施例では、
エアー排気手段が、前記エアー導排出路3nおよびエア
ー排気装置を有して構成されている。
【0046】第2弾性部材5は、たとえばゴムなどの弾
性体により形成され、前記基体3の上面に開口する4個
の凹陥部3aの開口部を全て覆うことのできる大きさを
有するように形成されたシートである。
【0047】蓋体6は、前記基体3の上面と実質的に同
じ形状および面積を有する下面を有し、その下面には、
基体3の上面に設けられた4個の凹陥部3bの開口部を
全て覆蓋することができるに十分な面積の凹部7を有し
ている。この凹部7には前記第2弾性部材5が、第2弾
性部材の周端面とこの凹部7の周壁とが液密になるよう
に、装着されている。したがって、この凹部7の開口形
状は前記第2弾性部材5の平面形状とは実質的に同じで
あるように、あるいは第2弾性部材5の平面形状が前記
凹部7の開口形状よりわずかに大きくなるように、第2
弾性部材5および凹部7が設計される。
【0048】この蓋体6には、その凹部7の天井部に適
宜の位置に開口する第5開口部6aとこの蓋体6の外周
面に開口する第6開口部6bとを連絡する第2圧力流体
導排出路6cが設けられ、基体3の外部に設置された、
たとえば圧力流体貯留槽(図示せず。)、圧力流体貯留
槽から第6開口部6bへ圧力流体を導入する配管6d、
およびこの配管6dの途中に設けられ、圧力流体を前記
に第2圧力流体導排出路6cに圧送するポンプ(図示せ
ず。)からなる第2圧力流体供給手段(図示せず。)に
より、蓋体6の下面と第2弾性部材5との間に圧力流体
が圧入されるようになっている。この実施例では、第2
圧力流体導入機構が、前記第2圧力流体導排出路6cお
よび第2圧力流体供給手段を有して構成される。
【0049】図1および図5に示すように、前記ヨーク
8は、垂直に立設された一対の垂直部8bと、その垂直
部8bの上部および下部で水平に架け渡すように平行に
設けられた上部水平部8cおよび下部水平部8dとを有
する。この上部水平部8cおよび下部水平部8dと一対
の垂直部8bで形成される開口部8aは、蓋体6を装着
した基体3を収容するに十分な大きさを有し、蓋体6を
装着した基体3をこの開口部8a内に収容した場合に、
上部水平部8cの下面が蓋体6の上面よりわずかに高い
位置にあり、下部水平部8dの上面が基体3の下面に位
置し、一対の垂直部8bの相互の間隔が前記基体3の直
径よりも十分に大きな長さになるように設計される。な
お、基体3は、適宜の手段例えばフレーム(図示せ
ず。)などによって支持される。
【0050】このヨーク8は、たとえばレール9上を転
動する車輪10を備えるなどによって水平移動自在に構
成される。そして、基体3の凹陥部3b内にセラミック
ス製の複数のグリーンシートを配置するときには、基体
3から蓋体6を取り外す必要から、この基体3から退避
した位置に待機し、加圧成形をするときにはこのヨーク
8の開口部8aに、蓋体6を装着した基体3を収容する
ように移動する。
【0051】以上構成のセラミックス積層体の製造装置
によるセラミックス積層体の製造について以下に説明す
る。
【0052】まず、初期状態としてヨーク8は基体3か
ら退避した位置に待機している。
【0053】基体3の上面から蓋体6および第2弾性部
材5を取り除いておくことにより、凹陥部3bの上部開
口部3aを露出させておく。セラミックス製の複数枚の
グリーンシートからなる積層物をこの凹陥部3b内にい
れ、第1弾性部材4の上に前記積層物を安置する。
【0054】この積層物としては、セラミックス製の薄
いシートを積み重ね、必要に応じて軽く押圧することに
よりシート相互を接着させてなり、あるいは必要に応じ
て軽く焼成することによりシート相互を結着させてな
り、あるいはシートの形成に使用されたバインダーによ
ってシート相互が軽く接着されてなる積層物を挙げるこ
とができる。また、このセラミックス積層体の製造方法
により製造されるセラミックス積層体が、たとえば積層
コンデンサに加工されるのであれば、図6に示すよう
に、前記積層物11は、セラミックス製の一枚のグリー
ンシート12に複数の内部電極13を形成し、同様に複
数の内部電極13を形成したグリーンシート12を相互
に積層して形成されることができる。
【0055】図6においては、積層物11として、内部
電極13を三層にし、グリーンシート12を四層にした
場合を示している。もっとも、このグリーンシート12
の積層枚数は4枚に限らず、電極も三層に限らず、任意
の枚数が適宜に選択される。
【0056】凹陥部3b内に積層物11を収容した後
に、第2弾性部材5を凹部7に装着してなる蓋体6を、
この第2弾性部材5が4個の凹陥部3bを全て覆蓋する
ように、基体3の上面に配置する。
【0057】ヨーク8を移動させて、ヨーク8の開口部
8aに、蓋体6を装着した基体3を配置する。この配置
状態では、ヨーク8における上部水平部8cの下面が蓋
体6の上面に殆ど接する位に近接した状態にあり、また
ヨーク8の下部水平部8dの上面は基体3の下面に殆ど
接する位に近接した状態にある。
【0058】この状態で次のようにして、セラミックス
製の複数枚のグリーンシート12を積み重ねた積層物1
1の加圧成形を行う。
【0059】加圧成形の方法として以下の二方法があ
る。
【0060】まず、第1の方法は、本願請求項10に記
載の方法に従う。すなわち、エアー排気手段により、凹
陥部3b内のエアーを排気する。エアーの排気を行いつ
つ、あるいはエアーの排気により凹陥部3b内を高度の
減圧度にしてから、第1圧力流体供給手段におけるポン
プを駆動して圧力流体貯留槽から配管および第1圧力流
体導排出路3iを介して凹陥部3bの底面と第1弾性部
材4との間に圧力流体P1 を圧入し、かつ第2圧力流体
供給手段におけるポンプを駆動して圧力流体貯留槽から
配管および第2圧力流体導排出路6cを介して蓋体6の
下面と第1弾性部材4との間に圧力流体P2 を圧入す
る。第1弾性部材4と凹陥部3bの底面との間に圧入さ
れた圧力流体P1 によって、基体3を下方に向かって押
し下げようとし、かつ第1弾性部材4を凹陥部3b内の
上方に押し上げようとする圧力が発生する。ところが、
基体3の下面にはヨーク8の下部水平部8dが位置して
いるので基体3の下方への移動が阻止されてしまい、結
局、第1弾性部材4と凹陥部3bの底面との間に圧入さ
れた加圧流体P1 によって、第1弾性部材4を介して積
層物11を上方に押圧する大きな加圧力が発生する。一
方、蓋体6の下面と第2弾性部材5との間に圧入された
加圧流体P2 によって、蓋体6を押し上げると共に第2
弾性部材5を押し下げる圧力が発生する。ところが、蓋
体6の上面にはヨーク8の上方水平部が蓋体6の上方移
動を阻止しているので、圧力流体P2 の圧入によって、
第2弾性部材5を介して積層物11を下方に圧縮する大
きな圧力が発生する。
【0061】凹陥部3b内に装入された積層物11に対
して第1弾性部材4による上方に向かう大きな圧力と第
2弾性部材5による下方に向かう大きな圧縮力とによ
り、積層物11は加圧され、各セラミックス製のグリー
ンシート12は相互に固着して一体化し、セラミックス
積層体が形成される。
【0062】第1弾性部材4および第2弾性部材5を介
して積層物11の加圧を所定時間継続するのが好まし
い。この加圧においては、圧力流体を使用しているの
で、第1弾性部材4および第2弾性部材5を介してグリ
ーンシート12の全面に均一に圧力が印加される。した
がって、積み重ねられたグリーンシート12に圧力が不
均一に印加されることによる成形不良がない。
【0063】所定時間の加圧の後に、配管3pおよび配
管6dそれぞれに設けられた圧力リーク弁(図示せ
ず。)を解放することにより、第1弾性部材4と凹陥部
3bの底面との間に充填されている圧力流体P1 と第2
弾性部材5と凹陥部7との間に圧入されている圧力流体
2 を排出する。圧力流体P1 、P2 を排出することに
より第1弾性部材4および第2弾性部材5を介した加圧
力が低下する。
【0064】前記加圧力が小さくなり、あるいは加圧力
が消失することにより、蓋体6の上面を規制していたヨ
ーク8の上部水平部8cと蓋体6の上面とにクリアラン
スを生じる。そこで、ヨーク8を元の退避位置に水平移
動させる。
【0065】基体3の上面から蓋体6および第2弾性部
材5を取り除く。次いで、第1圧力流体供給手段におけ
るポンプを更に駆動して第1弾性部材4と凹陥部3bの
底面との間に再び圧力流体を圧入することにより、第1
弾性部材4を介してセラミックス積層体に圧力を印加す
る。この圧力の印加によりセラミックス積層体が凹陥部
3bから押し出される。押し出されたセラミックス積層
体を抜き取ることにより、凹陥部3bからのセラミック
ス積層体の取り出しを完了する。
【0066】加圧成形の第2の方法は、本願請求項11
に記載の方法に従う。すなわち、エアー排気手段によ
り、凹陥部3b内のエアーを排気する。エアーの排気を
行いつつ、あるいはエアーの排気により凹陥部3b内を
高度の減圧度にしてから、第2圧力流体供給手段におけ
るポンプを駆動して圧力流体貯留槽から配管および第2
圧力流体導排出路6cを介して蓋体6における凹部7の
天井面と第2弾性部材5との間に圧力流体P2 を圧入す
る。蓋体6の下面と第2弾性部材5との間に圧入された
加圧流体P2 によって、蓋体6を押し上げると共に第2
弾性部材5を押し下げる圧力が発生する。ところが、蓋
体6の上面にはヨーク8の上方水平部が蓋体6の上方移
動を阻止しているので、圧力流体の圧入によって、第2
弾性部材5を介して積層物11を下方に圧縮する大きな
圧力が発生する。
【0067】凹陥部3b内に装入された積層物11に対
して第2弾性部材5による下方に向かう大きな圧縮力に
より、積層物11は加圧され、各セラミックス製のグリ
ーンシート12は相互に固着して一体化し、セラミック
ス積層体が形成される。
【0068】第2弾性部材5を介して積層物11の加圧
を所定時間継続するのが好ましい。この加圧において
は、圧力流体を使用しているので、第2弾性部材5を介
してグリーンシート12の全面に均一に圧力が印加され
る。したがって、積み重ねられたグリーンシート12に
圧力が不均一に印加されることによる成形不良がない。
また、第1弾性部材4を介して圧縮力を受けるセラミッ
クス製の積層物11は凹陥部3bの底面に対して第1弾
性部材4を介して押しつけられるので、第1弾性部材4
が緩衝部材の作用を示す。
【0069】所定時間の加圧の後に、第2圧力流体供給
手段におけるポンプを駆動することにより第2弾性部材
5と蓋体6の下面との間に圧入されている圧力流体P2
を排出する。圧力流体P2 を排出することにより第2弾
性部材5を介した加圧力が低下する。
【0070】前記加圧力が小さくなり、あるいは加圧力
が消失することにより、蓋体6の上面を規制していたヨ
ーク8の上部水平部8cと蓋体6の上面とにクリアラン
スを生じる。そこで、ヨーク8を元の退避位置に水平移
動させる。
【0071】基体3の上面から蓋体6および第2弾性部
材5を取り除く。蓋体6および第2弾性部材5を除去し
た状態においては、凹陥部3bの内壁にセラミックス積
層体の周面が固着している。
【0072】そこで、第1圧力流体供給手段におけるポ
ンプを駆動して第1弾性部材4と凹陥部3bの底面との
間に更に圧力流体P1 を圧入することにより、第1弾性
部材4を介してセラミックス積層体に圧力を印加する。
この圧力の印加によりセラミックス積層体が凹陥部3b
から押し出される。押し出されたセラミックス積層体を
抜き取ることにより、凹陥部3bからのセラミックス積
層体の取り出しを完了する。
【0073】(実施例2)次に、本願請求項2に記載の
セラミックス積層体の製造装置の一例について図面を参
照しながら説明する。なお、以下の図面において、本願
請求項1に記載のセラミックス積層体の製造装置の一例
におけるのと同様の部材については図1〜6において示
された番号を用いる。
【0074】図7に示すように、請求項2に記載の発明
の一実施例であるセラミックス積層体の製造装置30
は、基体3と、第1弾性部材4と、蓋体31と、固定部
材であるヨーク8とを有する。
【0075】基体3、第1弾性部材4、およびヨーク8
については、前記実施例1において説明したのと実質的
に同様である。
【0076】蓋体31は、前記基体3の上面と実質的に
同じ形状および面積の下面を有する円柱体である。
【0077】この蓋体31はその下面に、前記実施例に
おけるような凹部が設けられてはいない。
【0078】この蓋体31には、図1に示されるよう
な、その下面に開口する第5開口部6aとこの蓋体31
の外周面に開口する第6開口部6bとを連絡する第2圧
力流体導排出路6cが設けられていない。したがって、
このセラミックス積層体の製造装置30においては、図
1に示されるような、基体30の外部に設置された、た
とえば圧力流体貯留槽、圧力流体貯留槽から第6開口部
6bへ圧力流体を導入する配管6d、およびこの配管6
dの途中に設けられ、圧力流体を前記第2圧力流体導排
出路6cに圧送するポンプからなる第2圧力流体供給手
段を有していない。結局、このセラミックス積層体の製
造装置は、第2圧力流体導入機構を備えていない。
【0079】以上構成のセラミックス積層体の製造装置
30によるセラミックス積層体の製造について以下に説
明する。
【0080】まず、初期状態としてヨーク8は基体3か
ら退避した位置に待機している。
【0081】基体3の上面から蓋体31を取り除いてお
くことにより、凹陥部3bの上部開口部3aを露出させ
ておく。セラミックス製の複数枚のグリーンシートから
なる積層物をこの凹陥部3b内にいれ、第1弾性部材4
の上に前記積層物11を安置する。
【0082】凹陥部3b内に積層物11を収容した後
に、基体3の上面に蓋体31を配置する。
【0083】ヨーク8を移動させて、ヨーク8の開口部
8aに、蓋体31を装着した基体3を配置する。この配
置状態では、ヨーク8における上部水平部8cの下面が
蓋体31の上面に殆ど接する位に近接した状態にあり、
またヨーク8の下部水平部8dの上面は基体3の下面に
殆ど接する位に近接した状態にある。
【0084】この状態で次のようにして、たとえば図6
に示すような、セラミックス製の複数枚のグリーンシー
ト12を積み重ねた積層物11の加圧成形を行う。
【0085】すなわち、エアー排気手段により、凹陥部
3b内のエアーを排気する。エアーの排気を行いつつ、
あるいはエアーの排気を行って凹陥部3b内を高度の減
圧度にしてから、第1圧力流体供給手段におけるポンプ
を駆動して圧力流体貯留槽から配管および第1圧力流体
導排出路3iを介して凹陥部3bの底面と第1弾性部材
4との間に圧力流体を圧入する。第1弾性部材4と凹陥
部3bの底面との間に圧入された圧力流体によって、基
体3を下方に向かって押し下げようとし、かつ第1弾性
部材4を凹陥部3b内の上方に押し上げようとする圧力
が発生する。ところが、基体3の下面にはヨーク8の下
部水平部8dが位置しているので基体3の下方への移動
が阻止されてしまい、結局、第1弾性部材4と凹陥部3
bの底面との間に圧入された加圧流体P1 によって、第
1弾性部材4を介して積層物11を上方に押圧する大き
な加圧力が発生する。
【0086】この大きな加圧力は、積層物11を介して
蓋体31に印加され、蓋体31を筒状体7の上方開口部
から押し出すように蓋体31に作用する。ところが、蓋
体31の上面にはヨーク8の上方水平部が蓋体31の上
方移動を阻止しているので、積層物11には第1弾性部
材4と蓋体11とにより高圧の圧縮力を受けることにな
る。圧縮力を受けた積層物11においては、各セラミッ
クス製のグリーンシート12が相互に固着して一体化
し、セラミックス積層体が形成される。
【0087】第1弾性部材4を介して積層物11の加圧
を所定時間継続するのが好ましい。この加圧において
は、圧力流体P1 を使用しているので、第1弾性部材4
を介してグリーンシート12の全面に均一に圧力が印加
される。したがって、積み重ねられたグリーンシート1
2に圧力が不均一に印加されることによる成形不良がな
い。
【0088】所定時間の加圧の後に、配管3pの適宜の
箇所に設けられた圧力リーク弁(図示せず。)を解放す
ることにより、第1弾性部材5と蓋体31の下面との間
に圧入されている圧力流体P1 を排出する。圧力流体P
1 を排出することにより第1弾性部材5を介した加圧力
が低下する。
【0089】前記加圧力が小さくなり、あるいは加圧力
が消失することにより、蓋体31の上面を規制していた
ヨーク8の上部水平部8cと蓋体31の上面とにクリア
ランスを生じる。そこで、ヨーク8を元の退避位置に水
平移動させる。
【0090】基体3の上面から蓋体31を取り除く。蓋
体31除去した状態においては、凹陥部3bの内壁に
セラミックス積層体の周面が固着している。
【0091】そこで、第1圧力流体供給手段におけるポ
ンプを更に駆動して第1弾性部材4と凹陥部3bの底面
との間に再び圧力流体P1 を圧入することにより、第1
弾性部材4を介してセラミックス積層体に圧力を印加す
る。この圧力の印加によりセラミックス積層体が凹陥部
3bから押し出される。押し出されたセラミックス積層
体を抜き取ることにより、凹陥部3bからのセラミック
ス積層体の取り出しを完了する。
【0092】この実施例においては、基体3の上面に配
置された蓋体31の下面に、凹陥部3b内に収容した積
層物11の上面が直接に接触する態様になっているが、
本願請求項2に記載されたように、また、図8に示され
るように、前記蓋体31の凹陥部3bに臨む面に離型性
部材を介装させるのが好ましい。
【0093】離型性部材としては、セラミックス製のグ
リーンシートに対して離型性を有する部材たとえばテフ
ロン(登録商標)で、凹陥部3bの開口部と実質的に同
じ直径を有する円盤状に形成することができる。もっと
も、この離型性部材の形状は、凹陥部3bの開口部と実
質的に同じ直径を有する円盤状にする必然性はなく、要
するに、圧力流体で積層物11を加圧しているときに積
層物11の上面と蓋体31の下面とを離隔することので
きる形状に設計されていればよいのである。
【0094】凹陥部3bの開口部にこの離型性部材を装
着し、蓋体31の下面に積層物11の上面が直接に接触
しないようにしておくことにより、積層物11を加圧成
形した後に、蓋体31とセラミックス積層体の上面とが
固着するのを防止することができる。
【0095】(実施例3)次に、本願請求項4に記載の
セラミックス積層体の製造装置の一例について図面を参
照しながら説明する。なお、以下の図面において、本願
請求項1に記載のセラミックス積層体の製造装置の一例
におけるのと同様の部材については図1〜6において示
された番号を用いる。
【0096】図9に示すように、請求項4に記載の発明
の一実施例であるセラミックス積層体の製造装置40
は、基体3と、第1弾性部材4と、蓋体41と、固定部
材であるヨーク8とを有する。
【0097】基体3、第1弾性部材4、およびヨーク8
については、前記実施例1において説明したのと実質的
に同様である。
【0098】蓋体41は、前記基体3の上面と実質的に
同じ形状および面積の下面を有する円柱体である。この
円柱体である蓋体41の下面には、この蓋体41を基体
3の上面に装着したときに基体3における4個の凹陥部
3bの開口部を覆蓋するに十分な大きさの開口面積を有
する凹部42が、形成される。この凹部42内には、流
体Fを収容し、耐圧性の部材で形成された袋状物43が
収容される。この実施例においては、流体を封入したこ
の袋状物43が、圧力流体層を形成する。
【0099】もっとも、この実施例においては、圧力流
体層として前記袋状物43が用いられているのである
が、この圧力流体層は、積層物11を加圧する際のクッ
ションとして作用することのできる構造であればよいの
であって、その構造に特別の制限があるわけではなく、
例えば、蓋体41の下面に設けられた凹部42の開口部
に液密に張設された弾性シートとこの弾性シートで凹部
42内に封じられた流体とで形成することもできる。
【0100】この蓋体41には、図1に示されるよう
な、その下面に開口する第5開口部6aとこの蓋体41
の外周面に開口する第6開口部6bとを連絡する第2圧
力流体導排出路6cが設けられていない。したがって、
このセラミックス積層体の製造装置30においては、図
1に示されるような、基体30の外部に設置された、た
とえば圧力流体貯留槽、圧力流体貯留槽から第6開口部
6bへ圧力流体を導入する配管6d、およびこの配管6
dの途中に設けられ、圧力流体を前記第2圧力流体導排
出路6cに圧送するポンプからなる第2圧力流体供給手
段を有していない。結局、このセラミックス積層体の製
造装置40は、第2圧力流体導入機構を備えていない。
【0101】以上構成のセラミックス積層体の製造装置
40によるセラミックス積層体の製造について以下に説
明する。
【0102】まず、初期状態としてヨーク8は基体3か
ら退避した位置に待機している。
【0103】基体3の上面から蓋体41を取り除いてお
くことにより、凹陥部3bの上部開口部3aを露出させ
ておく。セラミックス製の複数枚のグリーンシートから
なる積層物11をこの凹陥部3b内にいれ、第1弾性部
材4の上に前記積層物11を安置する。
【0104】凹陥部3b内に積層物11を収容した後
に、袋状物43が4個の凹陥部3bの開口部を覆蓋する
ようにして蓋体41を配置する。
【0105】ヨーク8を移動させて、ヨーク8の開口部
8aに、蓋体41を装着した基体3を配置する。この配
置状態では、ヨーク8における上部水平部8cの下面が
蓋体41の上面に殆ど接する位に近接した状態にあり、
またヨーク8の下部水平部8dの上面は基台2の下面に
殆ど接する位に近接した状態にある。
【0106】この状態で次のようにして、たとえば図6
に示すような、セラミックス製の複数枚のグリーンシー
ト12を積み重ねた積層物11の加圧成形を行う。
【0107】すなわち、エアー排気手段により、凹陥部
3b内のエアーを排気する。エアーの排気を行いつつ、
あるいはエアーの排気を行って凹陥部3b内を高度の減
圧度にしてから、第1圧力流体供給手段におけるポンプ
を駆動して圧力流体貯留槽から配管および第1圧力流体
導排出路3iを介して凹陥部3bの底面と第1弾性部材
4との間に圧力流体P1 を圧入する。第1弾性部材4と
凹陥部3bの底面との間に圧入された圧力流体P1 によ
って、基体3を下方に向かって押し下げようとし、かつ
第1弾性部材4を凹陥部3b内の上方に押し上げようと
する圧力が発生する。ところが、基台2の下面にはヨー
ク8の下部水平部8dが位置しているので基体3の下方
への移動が阻止されてしまい、結局、第1弾性部材4と
凹陥部3bの底面との間に圧入された加圧流体によっ
て、第1弾性部材4を介して積層物11を上方に押圧す
る大きな加圧力が発生する。
【0108】この大きな加圧力は、積層物11を介して
蓋体41に印加され、蓋体41を筒状体7の上方開口部
から押し出すように蓋体41に作用する。ところが、蓋
体41の上面にはヨーク8の上方水平部が蓋体41の上
方移動を阻止しているので、積層物11には第1弾性部
材4と蓋体41とにより高圧の圧縮力を受けることにな
る。圧縮力を受けた積層物11においては、各セラミッ
クス製のグリーンシート12が相互に固着して一体化
し、セラミックス積層体が形成される。
【0109】この加圧成形においては、圧力流体層とし
ての袋状物43を設けているので、この袋状物43から
第1弾性部材4に向かうベクトル方向での反力が生じ、
この反力によって複数枚のグリーンシートには、互いに
向き合う方向の加圧力が作用し、グリーンシート相互の
固着が達成されてセラミックス積層体が形成される。
【0110】第1弾性部材4を介して積層物11の加圧
を所定時間継続するのが好ましい。この加圧において
は、圧力流体を使用しているので、第1弾性部材4を介
してグリーンシート12の全面に均一に圧力が印加され
る。したがって、積み重ねられたグリーンシート12に
圧力が不均一に印加されることによる成形不良がない。
【0111】所定時間の加圧の後に、配管3iの途中に
適宜に設けられた圧力リーク弁(図示せず。)を解放す
ることにより第1弾性部材と蓋体41の下面との間に
圧入されている圧力流体を排出する。圧力流体を排出す
ることにより第1弾性部材を介した加圧力が低下す
る。
【0112】前記加圧力が小さくなり、あるいは加圧力
が消失することにより、蓋体41の上面を規制していた
ヨーク8の上部水平部8cと蓋体41の上面とにクリア
ランスを生じる。そこで、ヨーク8を元の退避位置に水
平移動させる。
【0113】基体3の上面から蓋体41を取り除く。蓋
体41を除去した状態においては、凹陥部3bの内壁に
セラミックス積層体の周面が固着している。
【0114】そこで、第1圧力流体供給手段におけるポ
ンプを更に駆動して第1弾性部材4と凹陥部3bの底面
との間に再び圧力流体を圧入することにより、第1弾性
部材4を介してセラミックス積層体に圧力を印加する。
この圧力の印加によりセラミックス積層体が凹陥部3b
から押し出される。押し出されたセラミックス積層体を
抜き取ることにより、凹陥部3bからのセラミックス積
層体の取り出しを完了する。
【0115】(変形例)上記実施例はこの発明の要旨の
範囲内で様々の設計変更を行うことができる。
【0116】(1) 前記請求項5に記載の発明のよう
に、図10に示されるように、前記実施例1〜3におい
て、第1弾性部材4の上面に、第1硬質板材50を配置
するのが好ましい。第1弾性部材4と凹陥部3bの底面
との間に圧力流体を圧入してセラミックス製の積層物1
1を加圧成形する場合に、第1弾性部材4の上面に直接
に前記積層物11が載置されているときには、第1弾性
部材4の表面が波打っていたりすると、第1弾性部材4
を介して伝達される加圧力によって積層物11の下面も
波打った状態に押圧され、変形したセラミックス積層体
の形成されることがあるところ、第1弾性部材4の上面
に第1硬質板材50を配置することにより、たとえば第
1弾性部材4の上面が波打った状態に変形していても、
セラミックス製の積層物11の下面には平らな状態で加
圧成形され、変形のないセラミックス積層体が製造され
る。
【0117】この第1硬質板材は、凹陥部の底面と同じ
形状を有し、通常、耐圧性の部材で形成されている。
【0118】(2) 前記請求項6に記載の発明のよう
に、図10に示されるように、前記実施例1〜3におい
て、第2弾性部材5の下面に、第2硬質板材51を配置
するのが好ましい。セラミックス製の積層物11を加圧
成形する場合に、第2弾性部材5の下面に直接に前記積
層物11の上面が接触しているときには、第2弾性部材
5の下面が波打っていたりすると、圧力媒体の圧入によ
る加圧力によって積層物11の上面も波打った状態に押
圧され、変形したセラミックス積層体の形成されること
があるところ、第2弾性部材5の下面に第2硬質板材5
1を配置することにより、たとえば第2弾性部材5の上
面が波打った状態に変形していても、セラミックス製の
積層物11の下面には平らな状態で加圧成形され、変形
のないセラミックス積層体が製造される。
【0119】この第2硬質板材51は、凹陥部の開口部
と同じ形状を有し、通常、耐圧性の部材で形成されてい
る。
【0120】(3) 前記実施例1〜3におけるセラミッ
クス積層体の製造装置においては、基体に凹陥部が2基
設けられたように図示されているが、基体に設ける凹陥
部の数には特に限定がなく、この発明の目的を阻害しな
い範囲で任意の数の凹陥部を設けることができる。
【0121】また、凹陥部の形状は水平断面形状が方形
であるに限られず、水平断面形状が円形であるような凹
陥部の形状を選択することができる。
【0122】(4) 請求項8に記載の発明のように、図
11に示されるように、基体3に設けられた凹陥部3b
の開口部縁辺に傾斜面60を設けるのも良い。
【0123】凹陥部3bの開口部縁辺に傾斜面60を設
けておくと、成形されたセラミックス積層体を開口部縁
辺により損傷を与えることなく取り出すことができるの
で、製品の歩留を更に向上させることができる。
【0124】(5) 前記実施例においては固定部材がヨ
ークであったが、この発明においては、この固定部材
は、圧力流体を所定の部位に圧入することにより発生す
る圧力により、蓋体が基体から外れないように、蓋体の
上方移動を阻止することができるようになっている限り
その構造に特に制限がない。固定部材として前記ヨーク
の代わりに、基体と蓋体とを固定的に結合する適宜の手
段であっても良い。また、固定部材が、基体とこの基体
を収容する筒状体とを固定するたとえばピン、あるいは
ボルトと、筒状体と基体上の蓋体とを固定するたとえば
ピン、あるいはボルトとの組み合わせであっても良い。
【0125】
【発明の効果】
(1) 請求項1、2および4に記載の発明によると、層
剥れを生じることなく、しかも歩留り良くセラミックス
積層体を製造することのできるセラミックス積層体の製
造装置を提供することができる。 (2) 請求項3に記載の発明によると、加圧成形によっ
てセラミックス積層体の上面が蓋体の下面に固着し、固
着したセラミックス積層体を蓋体の下面から引き剥す際
にワレや欠けが発生するという不都合を解消することが
でき、セラミックス積層体を一層歩留良く製造すること
ができる。
【0126】(3) 請求項5に記載の発明によると、セ
ラミックス積層体の下面に第1弾性部材の上面形状を写
し取らず、第1弾性部材による変形を生じることのない
セラミックス積層体を製造することができる。これによ
って、製品の歩留を向上させることができる。
【0127】(4) 請求項6に記載の発明によると、セ
ラミックス積層体の上面に第2弾性部材の下面形状を写
し取らず、第2弾性部材による変形を生じることのない
セラミックス積層体を製造することができる。これによ
って、製品の歩留を向上させることができる。
【0128】(5) 請求項7に記載の発明によると、複
数個の凹陥部を設けた基体を使用するので、一回の加圧
成形操作によって複数のセラミックス積層体を一度に製
造することができる。これによって、製品の歩留を向上
させることができる。
【0129】(6) 請求項8に記載の発明によると、凹
陥部の開口部縁辺に傾斜面を設けているので、成形後に
セラミックス積層体を凹陥部から取り出す際に、凹陥部
の開口部縁辺による傷がつかず、したがって、無傷のセ
ラミックス積層体を製造することができる。これによっ
て、製品の歩留を向上させることができる。
【0130】(7) 請求項9に記載の発明によると、第
1弾性部材の縁辺が凹陥部の壁面に設けられた間隙に挿
入されているので、第1弾性部材が確実に液密に装着さ
れることになり、第1弾性部材と凹陥部の底面とに圧入
される圧力流体のリークがなく効率的にセラミックス製
のグリーンシートの加圧成形を行うことができる。これ
によって、セラミックス成形体の製造効率を高めること
ができる。
【0131】(8) 請求項10および11に記載の製造
方法によると、層剥れを生じることなく、成形されたセ
ラミックス積層体を凹陥部から容易に取り出すことがで
き、しかも歩留り良くセラミックス積層体を製造するこ
とのできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明のセラミックス積層体の製造装
置の一例を示す概略断面図である。
【図2】図2はこの発明のセラミックス積層体の製造装
置の一例における基体の平面を示す概略平面図である。
【図3】図3はこの発明のセラミックス積層体の製造装
置の一例における基体の一部の断面を示す概略断面図で
ある。
【図4】図4はこの発明のセラミックス積層体の製造装
置の一例における基体の変形例を示す概略断面図であ
る。
【図5】図5はこの発明のセラミックス積層体の製造装
置の一例を示す概略側面図である。
【図6】図6はセラミックス製のグリーンシートを積み
重ねてなる積層物の概略断面図である。
【図7】図7はこの発明のセラミックス積層体の製造装
置の他の例を示す概略断面図である。
【図8】図8はこの発明のセラミッス積層体の製造装置
の他の例であって、離型性部材を凹陥部に装着した状態
を示す概略断面図である。
【図9】図9はこの発明のセラミックス積層体の製造装
置の他の例であって、圧力流体層を有する装置を示す概
略断面図である。
【図10】図10はこの発明のセラミックス積層体の製
造装置の他の例を示す部分概略断面図である。
【図11】図11はこの発明のセラミックス積層体の製
造装置の他の例を示す部分概略断面図である。
【符号の説明】
1、30、40・・・セラミックス積層体の製造装置、
3・・・基体、3a・・・開口部、3b・・・凹陥部、
3c・・・間隙、4a・・・端辺部、3d・・・第1基
体、3e・・・窪み、3f・・・第2基体、3g・・・
第1開口部、3h・・・第2開口部、3i・・・第1圧
力流体導排出路、3j・・・配管、3k・・・第3開口
部、3m・・・第4開口部、3n・・・エアー導排出
路、3p・・・配管、4・・・第1弾性部材、5・・・
第2弾性部材、6、31、41・・・蓋体、6a・・・
第5開口部、6b・・・第6開口部、6c・・・第2圧
力流体導排出路、6d・・・配管、7・・・凹部、8・
・・ヨーク、8a・・・開口部、8b・・・垂直部、8
c・・・上部水平部、8d・・・下部水平部、9・・・
レール、10・・・車輪、8a・・・開口部、11・・
・積層物、12・・・グリーンシート、50・・・第1
硬質部材。
フロントページの続き (72)発明者 香川 輝生 東京都渋谷区恵比寿3−43−2 日機装 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−292309(JP,A) 特開 平1−215506(JP,A) 特開 昭48−28018(JP,A) 特開 平2−161713(JP,A) 特開 平2−154409(JP,A) 特開 平1−208103(JP,A) 特開 平4−249106(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28B 3/00 102 B28B 3/02 H01G 4/30

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス製の複数のグリーンシート
    を収容することのできる凹陥部を形成してなる基体と、
    前記凹陥部の底面に配置され、その底面を液密に覆蓋
    し、前記グリーンシートを加圧成形して得られるセラミ
    ックス積層体を押し出し可能とする第1弾性部材と、前
    記凹陥部の上部開口部を液密に覆蓋する第2弾性部材
    と、前記第2弾性部材を介して前記凹陥部の上記開口部
    を覆蓋する蓋体と、前記基体に設けられ、前記凹陥部の
    底面と第1弾性部材との間に圧力流体を導入する第1圧
    力流体導入手段と、前記第2弾性部材に圧力を印加する
    圧力流体を導入する第2圧力流体導入手段と、グリーン
    シートの加圧成形時に前記蓋体を固定する固定部材と、
    前記凹陥部内の第1弾性部材と第2弾性部材との間にあ
    る凹陥部内壁面に開口する開口部から凹陥部内のエアー
    を排気するエアー排気手段とを有することを特徴とする
    セラミックス積層体の製造装置。
  2. 【請求項2】 セラミックス製の複数のグリーンシート
    を収容することのできる凹陥部を形成してなる基体と、
    前記凹陥部の底面に配置され、その底面を液密に覆蓋
    し、前記グリーンシートを加圧成形して得られるセラミ
    ックス積層体を押し出し可能とする第1弾性部材と、前
    記凹陥部の上部開口部を液密に覆蓋する蓋体と、前記凹
    陥部の底面と前記第1弾性部材との間に圧力流体を導入
    する第1圧力流体導入手段と、グリーンシートの加圧成
    形時に前記蓋体を固定する固定部材と、前記凹陥部内の
    第1弾性部材と蓋体との間にある凹陥部内壁面に開口す
    る開口部から凹陥部内のエアーを排気するエアー排気手
    段とを有することを特徴とするセラミックス積層体の製
    造装置。
  3. 【請求項3】 前記蓋体の凹陥部に臨む面に離型性部材
    が介装されてなる前記請求項2に記載のセラミックス積
    層体の製造装置。
  4. 【請求項4】 セラミックス製の複数のグリーンシート
    を収容することのできる凹陥部を形成してなる基体と、
    前記凹陥部の底面に配置され、その底面を液密に覆蓋
    し、前記グリーンシートを加圧成形して得られるセラミ
    ックス積層体を押し出し可能とする第1弾性部材と、前
    記凹陥部の上部開口部を液密に覆蓋する第2弾性部材
    と、前記基体に設けられ、前記凹陥部の底面と前記第1
    弾性部材との間に圧力流体を導入する第1圧力流体導入
    手段と、前記第2弾性部材を介して前記凹陥部の上部開
    口部を覆蓋する蓋体と、前記第2弾性部材と蓋体との間
    に封入された圧力流体層と、グリーンシートの加圧成形
    時に前記蓋体を固定する固定部材と、前記凹陥部内の第
    1弾性部材と第2弾性部材との間にある壁面に開口する
    開口部から凹陥部内のエアーを排気するエアー排気手段
    とを有することを特徴とするセラミックス積層体の製造
    装置。
  5. 【請求項5】 前記第1弾性部材の上面に第1硬質板材
    が配置されてなる前記請求項1〜4のいずれかに記載の
    セラミックス積層体の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記第2弾性部材の下面に第2硬質板材
    が配置されてなる前記請求項1、4または5に記載のセ
    ラミックス積層体の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記凹陥部が複数個設けられてなる前記
    請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックス積層体の
    製造装置。
  8. 【請求項8】 前記凹陥部の上部開口部縁辺に傾斜部が
    設けられてなる前記請求項1〜7のいずれかに記載のセ
    ラミックス積層体の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記第1弾性部材の縁辺が凹陥部の壁面
    に設けられた間隙に装入されてなる前記請求項1〜8の
    いずれかに記載のセラミックス積層体の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項1に記載のセラミックス積
    層体の製造装置を使用し、凹陥部内にセラミックス製の
    複数のグリーンシートを積み重ねた状態に配置し、第1
    圧力流体導入手段により凹陥部の底面と第1弾性部材と
    の間に圧力流体を圧入し、かつ、第2圧力流体導入手段
    により圧力流体を圧入することにより、第1弾性部材お
    よび第2弾性部材を介して複数のグリーンシートを加圧
    成形し、加圧成形後に、第2圧力流体導入手段による加
    圧力を除き、セラミックス積層体を第1圧力流体導入
    による加圧力により凹陥部から取り出すことを特徴と
    するセラミックス積層体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記請求項1に記載のセラミックス積
    層体の製造装置を使用し、凹陥部内にセラミックス製の
    複数のグリーンシートを積み重ねた状態に配置し、第2
    圧力流体導入手段により第2弾性部材を加圧することに
    よりセラミックス製の複数のグリーンシートを加圧成形
    し、第2圧力流体導入手段による加圧を停止してから、
    第1圧力流体導入手段により第1弾性部材と凹陥部の底
    面との間に圧力流体を導入することにより、凹陥部から
    セラミックス積層体を取り出すことを特徴とするセラミ
    ックス積層体の製造方法。
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