JP3393547B2 - ヒンジを有するブロー成型品の製造法及び成型品 - Google Patents

ヒンジを有するブロー成型品の製造法及び成型品

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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一体的に形成された
ヒンジを有するブロー成形品の製造方法、及びそのよう
にして得られる成型品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
2以上の中空部分をヒンジで屈曲自在に連結したプラス
チック製品をブロー成形するためには、成形時に、成型
品の1部を薄肉に圧縮して中空部を形成し、それら各中
空部に針吹き込み(横吹)で空気を送る方法が採られて
いる。このように薄肉に圧縮することで、分子配向が起
こり、0.3−2mmの厚さでも、非常に屈曲や引っ張
りに強いヒンジが形成されるが、この従来法では、中空
部の数だけ吹き込み口が必要となり複雑な金型を用いな
ければならない。しかも、針吹き込み方では、2つ以上
の中空部の全てを完全にブロー成形することは容易でな
く、不良率の高さも課題であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の工程: 1)連通穴を形成するための凹部が形成されたヒンジ形
成用突部を有する分割金型の間に樹脂パリソンを垂下さ
せ、 2)金型を閉じてヒンジ形成用突部によりキャビティ内
のパリソンを圧接し、 3)ヒンジ形成用突部に対応するパリソンの圧接部分で
区切られた複数の中空部分の1つから加圧空気を吹き込
み、ヒンジ形成用突部に形成された凹部に対応して前記
圧接部に開口した連通穴を経て隣接する他の中空部分に
加圧空気を送り込み、次いで、 4)金型から外したブロー成型品を、圧接部分で屈曲さ
せることからなるヒンジを有するブロー成型品の製造方
法を提供するものである。
【0004】本発明の方法では、ヒンジ部分に相当する
パリソンの圧接部分に連通穴を開口し、1つの中空部に
吹き込んだ空気を該連通穴から他の中空部に送り込むこ
とで、ヒンジで連結された多数の中空部を有するプラス
チック製品を、簡単な金型を用いて容易に効率的にブロ
ー成形することが可能となった。連通穴は、金型を閉じ
ると同時に、ピンを挿入して開口するか、加圧空気の風
圧で開口させることができる。いずれでも良いが、後者
の方法が簡便性という点でより好ましい。
【0005】パリソンの圧接部分に開口される連通穴の
位置及び数は、ブロー成形に必要な加圧空気が全ての中
空部に充分な量、供給されることを条件として、任意で
あり、最終成型品の形状、大きさなどに応じて適宜選択
することができる。しかし、強度及び操作性の点から、
圧接部分の少なくとも一方の端が肉厚に形成されてお
り、該肉厚部に連通穴を開口することが好ましい。加圧
空気を均等に吹込み、ブロー成形を成功裏に行うために
は、圧接部分の両端に肉厚部分があり、それら肉厚部分
に一対の連通穴が開口されることがより好ましい。パリ
ソンの圧接部分に肉厚な部分を設けるには、分割金型の
1方又は両方の内側に設けた突部の幅を狭くすればよ
い。
【0006】連通穴の大きさ及び形状も、ブロー成形に
必要な加圧空気の供給が達成されることを条件に特に限
定されない。連通穴が比較的小さいと、1つの中空部か
ら他の中空部にその部分の樹脂材料を押しのけて空気が
通り、特に中央部の材料が流れる状態が起こるので、そ
の部分に配向が起こるために、従来法で薄肉に圧縮して
配向させた場合と同様の高いヒンジ強度が得られる。あ
らかじめ連通穴を開口しない場合、1つの中空体に加圧
空気を吹き込むと、通常、圧接部分の両端に加圧空気の
風圧で連通穴が開口する。従って、この両端部分の厚み
を調節することで、連通穴の大きさを調節することが可
能である。適当な連通穴の大きさは、ヒンジの厚さ、引
張強度、耐屈曲強度を考慮して当業者が適宜決定するこ
とができる。なお、連通穴の形状としては、ヒンジの長
手方向に沿った扁平形の連通穴が、屈曲性がよく、配向
が起こりやすいという点で好ましい。成型品が適当な温
度に冷却された時点で金型から外し、ヒンジ部分で屈曲
させると、最終製品が得られる。屈曲させる温度には特
に制限がないが、操作が容易であることを考慮して、通
常、成形直後の高温状態から40℃程度の範囲であり、
連通穴の温度が60℃〜130℃であれば、屈曲により
さらに配向が強くなる効果があり、好ましい。温度が高
いことによる弊害はさほどないが、低すぎると、割れが
発生する恐れがある。
【0007】本発明はまた、本発明の方法で製造された
ヒンジを有するブロー成型品を提供するものである。そ
のような製品には、ブロー成型法で製造可能なあらゆる
プラスチック製品が含まれ、例えば中空部のある工具
箱、大型の組立中空パネル、チャイルドシート用のリク
ライニングシートなどがある。本発明方法で得られる製
品は既述のごとく、従来方で製造した製品と同様にヒン
ジ部分で配向が起きており、充分な強度を有している。
なお、本発明のブロー成型品は、製造方法から明らかに
ヒンジの両端がやや肉厚である。その肉厚部分の連通穴
は、成形後の屈曲処理で痕跡程度になるか、消滅する場
合もある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明方法の1例を図面に従って
説明する。第1図において、1は押し出し機、2はヘッ
ドであり、3及び4は分割金型の一対の金型である。金
型3と金型4は対照的な凹型キャビテイを有し、金型3
の内側には、金型を閉じたとき、キャビテイに薄肉のヒ
ンジ部分を形成するよう、適当な幅と、両端に凹部5a
及び5bを有する突部5が設けられている。金型3下方
には、吹込み穴6が刻設されており、7は保持体、8は
吹込み口である。
【0009】第1段階:図1に示すように溶融状態の樹
脂からなる筒状パリソンPをヘッド2から射出するとと
もに、吹込み口8をパリソンPの下方、適当な位置まで
上昇させる。 第2段階:次いで、図2に示すように金型3及び4を閉
めると、突部5によりパリソンが圧接されて肉薄のヒン
ジ部分9が形成され、2つの中空部分10及び11に区
切られる。このヒンジ部分9の両端には、突部5両端の
凹部5a及び5bに対応する肉厚部分9a及び9bがあ
り、1方の中空部10の下方に吹込み口8から加圧空気
を吹込むと、該肉厚部分9a及び9bに連通穴12a、
12bが開口して、他方の中空部分11に加圧空気が吹
き込まれる。
【0010】第3段階:図3に示すように、金型3、4
を開き、保持体7と吹込み口8を下降させると、その両
端に連通穴12a、12bが開口した肉厚部分9a、9
bを有するヒンジ9で区切られた2つの中空部分10,
11からなる成型品が得られる。 第4段階:約50℃に冷却した後、金型から外し、上バ
リ及び下バリを除き、ヒンジ部分から屈曲させる。図4
は成型品の屈曲前の斜視図である。図5(A)は図4に
記載の成型品のヒンジ9の肉厚部分9aを通るa−a断
面拡大図であり、連通穴12aが開口している。(B)
は、ヒンジ9の連通穴12a部分のb−b断面拡大図で
ある。(C)はヒンジ9で屈曲させた後の、(A)に相
当する部分の拡大図である。図6は上記の方法で製造さ
れたリクライニングシートの斜視図である。
【0011】上記の方法で得られたヒンジ部分の強度
と、同様の形状で、従来の針吹き込み(横吹)法で形成
したヒンジ部分の強度を比較した結果、以下のように、
殆ど、差異がないことが明らかになった。
【表1】
【0012】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ヒンジを介して連結された2つ以上の任意の
数の中空部を有するブロー成型品を、ただ1個の吹込み
口(上吹又は下吹)から加圧空気を吹き込むことで製造
することができるので、金型が単純で経済的であり、し
かも、ブローミスが起こりにくく、不良率を低くするこ
とができる。しかも、パリソンの圧接部分の連結穴を通
って一方の中空部から他の中央部に空気が流入する際
に、中央部の樹脂材料が流れることで、該圧接部分付近
に配向が生じ、高いヒンジ強度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の第1段階を示す説明図。
【図2】 本発明方法の第2段階を示す説明図。
【図3】 本発明方法の第3段階を示す説明図。
【図4】 本発明方法の第4段階を示す説明図。
【図5】 図4に記載の成型品のヒンジの連通穴部分を
含む部分拡大図であり、(A)は、a−a断面図、
(B)は、b−b断面図、(C)は、ヒンジ部分で屈曲
させた後の、(A)に相当する断面図である。
【図6】 本発明方法で製造したリクライニングシート
の斜視図。
【符号の説明】
P パリソン 3、4 金型 5 突部 9 ヒンジ 9a、9b ヒンジの肉厚部 10,11 中空部 12a、12b 連通穴

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程: 1)連通穴を形成するための凹部が形成されたヒンジ形
    成用突部を有する分割金型の間に樹脂パリソンを垂下さ
    せ、 2)金型を閉じてヒンジ形成用突部によりキャビティ内
    のパリソンを圧接し、 3)ヒンジ形成用突部に対応するパリソンの圧接部分で
    区切られた複数の中空部分の1つから加圧空気を吹き込
    み、ヒンジ形成用突部に形成された凹部に対応して前記
    圧接部に開口した連通穴を経て隣接する他の中空部分に
    加圧空気を送り込み、次いで、 4)金型から外したブロー成型品を、圧接部分で屈曲さ
    せることからなるヒンジを有するブロー成型品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 金型から外したブロー成型品を屈曲さ
    せ、前記連通穴を痕跡程度にするか消滅させる請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 金型から外したブロー成型品を屈曲さ
    せ、前記連通穴の樹脂に配向を起こさせる請求項1に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 金型から外したブロー成型品を40℃以
    上の温度で屈曲させる請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 連通穴を、加圧空気の風圧で開口させる
    請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 パリソンの圧接部分の少なくとも一方の
    端が肉厚であり、該肉厚部に連通穴が開口される請求項
    1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの方法で製造さ
    れたヒンジを有するブロー成型品。
  8. 【請求項8】 ヒンジを介して連結された2つ以上の中
    空部を有するブロー成型品において、前記ヒンジは少な
    くとも1つの肉厚部を有し、該肉厚部には連通穴の痕跡
    が残っているブロー成型品。
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