JP3393322B2 - 車両用運転状況監視装置 - Google Patents

車両用運転状況監視装置

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JP3393322B2
JP3393322B2 JP01327297A JP1327297A JP3393322B2 JP 3393322 B2 JP3393322 B2 JP 3393322B2 JP 01327297 A JP01327297 A JP 01327297A JP 1327297 A JP1327297 A JP 1327297A JP 3393322 B2 JP3393322 B2 JP 3393322B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両の運転者の運
転状況を監視し、必要に応じて警告を発する車両用運転
状況監視装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車両の運転者に対して一定の周期で警報
音を発生させ、その警報音に対する運転者の応答音声の
レベルが所定以上のときのみ、警報音の発生を停止させ
るようにした車両用運転状況監視装置(第1の従来装
置)が、従来より知られている(特公昭61−2420
9号公報)。 【0003】また、車両の運転者の上体位置、皮膚電位
等の生態情報を検出し、該検出した生態情報に基づいて
運転者の覚醒度を判定し、覚醒度が低下したときには警
報を発するようにした運転状況監視装置(第2の従来装
置)も、種々提案されている(例えば、特公平4−75
560号公報、特開平5−24460号公報等)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の従来装置では、一定周期で警報音を発生させるた
め、運転者の慣れによって、運転者を覚醒させる効果が
薄れるという問題がある。また、第2の従来装置では、
覚醒度が実際は低下していないのに低下したと誤判定す
ることがあり、運転者に煩わしさを与える場合があっ
た。 【0005】本発明はこの点に着目してなされたもので
あり、運転者の運転状況の判定結果に基づく、運転者に
対する警告を適切に行い、警告に対する運転者の慣れや
煩わしさによる警告効果の減少を防止することができる
車両用運転状況監視装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、車両の運転者の運転状況を監視する車両用運
転状況監視装置において、前記車両の挙動を示す運転状
況値、前記運転者の操作状況を示す運転状況値及び前記
運転者の状況を示す運転状況値の少なくとも1つの運転
状況値を検出する運転状況値検出手段と、前記運転状況
値に基づいて前記運転者の運転状況が適正か否かを判定
する判定手段と、前記判定結果に基づいて前記運転者に
警告を行う警告手段とを備え、前記判定手段は、同一種
類の運転状況値を所定値と比較することにより、前記運
転者の運転状況について緊急性の低い第1の警告レベル
と、緊急性の高い第2の警告レベルとを判定し、前記警
告手段は、前記第2の警告レベルと判定されたときは直
ちに警告を行い、前記第1の警告レベルと判定されたと
きは、その判定結果が所定回数以上連続して得られたと
きに警告を行うことを特徴とする。 【0007】本発明によれば、同一種類の運転状況値を
所定値と比較することにより、運転者の運転状況につい
て緊急性の低い第1の警告レベルと、緊急性の高い第2
の警告レベルとが判定され、第2の警告レベルと判定さ
れたときは直ちに警告が行われ、第1の警告レベルと判
定されたときは、その判定結果が所定回数以上連続して
得られたときに警告が行われる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。 【0009】図1は本発明の第1の実施の形態にかかる
車両用運転状況監視装置の構成を示すブロック図であ
り、本装置は内燃エンジンや電動モータ等の原動機で駆
動され、ステアリングを有する車両に搭載されている。
同図において、マイクロコンピュータ1の入力側には、
当該車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ10
と、当該車両の走行速度を検出する車速センサ12とが
接続されている。また、マイクロコンピュータ1の出力
側には、運転者の運転状況の監視中において必要に応じ
て警報を発する警報部24が接続されている。この警報
部24は、例えばランプ、ブザー、音声発生器などで構
成される。 【0010】マイクロコンピュータ1の信号メモリ部1
4、基準線推定部16、横変位量微分量算出部18、偏
差量算出部20及び判断部22は、マイクロコンピュー
タ1が有する機能をブロックとして示したものである。 【0011】信号メモリ部14は前記センサ10、12
及びスイッチ11からの入力信号を記憶し、現在から過
去T1秒間(例えば30秒間)のヨーレートデータ及び
車速データをT2秒(例えば10秒)毎に更新して、基
準線算出部16に出力する。 【0012】基準線算出部16は、入力されたヨーレー
トYR(図2(a)参照)を時間積分して、ヨー角YA
(同図(b)参照)に変換し、さらにこのヨー角YAの
データに基づいて基準線(同図(b)の破線参照)を算
出する。この算出は具体的には以下のように周知の最小
自乗法を用いて行う。 【0013】例えば、時刻t1,t2,t3においてヨ
ー角YA1,YA2,YA3というデータ得られたとす
ると、基準線を1次式で近似する場合は、 YA1=b1+b2t1+e1 YA2=b1+b2t2+e2 YA3=b1+b2t3+e3 とする。ここで、e1〜e3は残差であり、これら残差
の自乗和が最小となるように、b1,b2を決定する。
また、2次式で近似する場合は、 YA1=b1+b2t1+b3t12 +e1 YA2=b1+b2t2+b3t22 +e2 YA3=b1+b2t3+b3t32 +e3 として、残差の自乗和が最小となるようにb1〜b3を
決定する。また、3次式で近似する場合は、 YA1=b1+b2t1+b3t12 +b4t13 +e
1 YA2=b1+b2t2+b3t22 +b4t23 +e
2 YA3=b1+b2t3+b3t32 +b4t33 +e
3 として、残差の自乗和が最小となるようにb1〜b4を
決定する。 【0014】なお、データの数が多い場合には同様にし
てさらに次数を上げて近似を行う。 【0015】本実施の形態では、先ず1次式で基準線を
求め、ヨー角YAから基準線に対応する基準ヨー角を差
し引いて修正ヨー角YAM(図2(c)参照)を算出し
て、横変位微分量算出部18に出力する。 【0016】横変位微分量算出部18は、修正ヨー角Y
AM及び車速Vを下記式に適用して横変位微分量DYK
(図2(d)参照)を算出する。 【0017】DYK=V×sin(YAM) そしてこの横変位微分量DYKの最大値DYKMAXと
最小値DYKMINとの差が所定値α1以上のときは、
前記基準線の近似次数を上げて再度基準線をもとめて、
横変位微分量DYKの算出し、これを(DYKMAX−
DYKMIN)<α1が成立するまで繰り返す。 【0018】なお、(DYKMAX−DYKMIN)≧
α1であっても、基準線の近似次数が所定次数に達した
ときに基準線の算出を終了するようにしてもよい。 【0019】偏差量算出部20は、横変位微分量DYK
に基づいて偏差量ΔDIF1を算出する。偏差量ΔDI
F1は、例えば図2(d)に斜線を付した部分の面積
(横変位微分量DYKの絶対値の時間積分値)として算
出するが、DYK値の標準偏差や最大値と最小値との差
を用いてもよい。 【0020】判断部22は、後述するように偏差量ΔD
IF1と、第1及び第2の所定偏差量ΔDIFLIM1
1、ΔDIFLIM12との大小関係に基づいて、運転
状況を判定し、運転状況が異常と判定したときは、警報
部24に警報を発するよう指令する信号を出力する。 【0021】図3はマイクロコンピュータ1における処
理の手順を示すフローチャートであり、上述した基準線
推定部16、横変位量微分量算出部18、偏差量算出部
20及び判断部22の機能は、具体的にはマイクロコン
ピュータ1のCPUにおける図3の処理により実現され
る。 【0022】先ずステップS11では、T1秒間のヨー
レートYR及び車速VをT2秒毎に取り込み、次いで基
準線の算出(ステップS12)及び横変位微分量DYK
の算出を行う(ステップS13)。そして、横変位微分
量DYKの最大値DYKMAXと最小値DYKMINと
の差が所定値α1より小さいか否かを判別し、(DYK
MAX−DYKMIN)≧α1であるときは、ステップ
S12に戻り、基準線の近似の次数を1次上げて再度基
準線の算出を行い、ステップS14の答が肯定(YE
S)となるまで繰り返す。 【0023】なお、上述したように近似次数が所定次数
に達したとき、基準線算出を終了するようにしてもよ
い。 【0024】ステップS14で(DYKMAX−DYK
MIN)<α1となると、ステップS15に進み偏差量
ΔDIF1を算出し、次いでこの偏差量ΔDIF1が第
1の所定偏差量ΔDIFLIM11以上か否かを判別す
る(ステップS16)。そして、ΔDIF1≧ΔDIF
LIM11であるときは、さらに偏差量ΔDIF1が第
1の所定偏差量ΔDIFLIM11より大きい第2の所
定偏差量ΔDIFLIM12以上か否かを判別する(ス
テップS17)。その結果、ΔDIF1>ΔDIFLI
M12であるときは、直ちに警報を発するよう指令する
信号を警報部に出力し(ステップS19)、ΔDIF1
≦ΔDIFLIM11であるときは、直ちに本処理を終
了する。また、ΔDIFLIM11<ΔDIF1≦ΔD
IFLIM12であるときは、その状態がN回(例えば
3回)連続したか否かを判別し(ステップS18)、そ
の答が否定(NO)のときは、警報を発せず、肯定(Y
ES)となったとき警報を発する(ステップS19)。 【0025】以上のように本実施の形態では、検出した
ヨー角YAに基づいて基準線を算出し、この基準線から
のずれを表す横変位微分量DYKから算出した偏差量Δ
DIF1が、第1の所定偏差量ΔDIFLIM11より
大きく且つ第2の所定偏差量ΔDIFLIM12以下で
あって緊急性の低い第1の警告レベルと、偏差量ΔDI
F1が第2の所定偏差量ΔDIFLIM12より大きく
緊急性の高い第2の警告レベルとを判定し、第2の警告
レベルのときは直ちに、また第1の警告レベルのときは
その状態がN回連続したとき警報を発するようにしたの
で、運転状況に適した警告を行うことができ、警告に対
する運転者の慣れや煩わしさによる警告効果の減少を防
止することができる。 【0026】図4は本発明の第2の実施の形態にかかる
車両用運転状況監視装置の構成を示す図であり、本実施
形態の監視装置は、第1の実施の形態の横変位微分量算
出部18に代えて横変位量算出部19を備えており、偏
差量算出部20は、横変位微分量ではなく横変位量に基
づいて偏差量を算出する。これ以外の点は第1の実施の
形態と同一である。 【0027】図5は、本実施の形態のマイクロコンピュ
ータ1で実行される処理の手順を示すフローチャートで
あり、これを参照して本実施形態の監視装置の動作を説
明する。 【0028】先ずステップS21、S22では、図3の
ステップS11、S12と同様にデータを取り込み、基
準線の算出を行う。ステップS23では、修正ヨー角Y
AM及び車速Vから横変位微分量DYKを算出し、さら
にDYK値を時間積分することにより横変位量YKを算
出する(図2(e)参照)。 【0029】次に横変位量YKの最大値YKMAXと最
小値YKMINとの差が所定値α2より小さいか否かを
判別し(ステップS24)、(YKMAX−YKMI
N)≧α2であるときは、ステップS22に戻り、基準
線の近似の次数を1次上げて再度基準線の算出を行い、
ステップS24の答が肯定(YES)となるまで繰り返
す。 【0030】なお、(YKMAX−YKMIN)≧α2
であっても近似次数が所定次数に達したときは基準線の
算出を終了するようにしてもよい。 【0031】ステップS24で(YKMAX−YKMI
N)<α2となると、ステップS25に進み偏差量ΔD
IF2を算出する。この偏差量は、例えば図2(e)に
斜線を付した部分の面積(横変位量YKの絶対値の時間
積分値)として算出するが、YK値の標準偏差や最大値
と最小値との差を用いてもよい。 【0032】次いでこの偏差量ΔDIF2が第1の所定
偏差量ΔDIFLIM21以上か否かを判別する(ステ
ップS26)。そして、ΔDIF2≧ΔDIFLIM2
1であるときは、さらに偏差量ΔDIF2が第1の所定
偏差量ΔDIFLIM21より大きい第2の所定偏差量
ΔDIFLIM22以上か否かを判別する(ステップS
27)。その結果、ΔDIF2>ΔDIFLIM22で
あるときは、運転状況が緊急性の高い第2の警告レベル
にあると判定して直ちに警報を発するよう指令する信号
を警報部に出力し(ステップS29)、ΔDIF2≦Δ
DIFLIM21であるときは、直ちに本処理を終了す
る。また、ΔDIFLIM21<ΔDIF2≦ΔDIF
LIM22であるときは、緊急性の低い第1の警告レベ
ルにあると判定してその状態がN回(例えば3回)連続
したか否かを判別し(ステップS28)、その答が否定
(NO)のときは、警報を発せず、肯定(YES)とな
ったとき警報を発する(ステップS29)。 【0033】以上のように本実施の形態では、検出した
ヨー角YAに基づいて基準線を算出し、この基準線から
のずれを表す横変位量YKから算出した偏差量ΔDIF
2に基づいて第1の警告レベル及び第2の警告レベルを
判定するので、第1の実施の形態と同様の効果が得られ
る。 【0034】図6は本発明の第3の実施の形態にかかる
車両用運転状況監視装置の構成を示す図であり、本実施
の形態の監視装置は、第2の実施の形態の偏差量算出部
20と判断部22との間に運転者の運転能力を推定する
運転能力推定部21が追加されている。これ以外の点は
第2の実施の形態と同一である。 【0035】図7は図6の機能ブロック図に対応する処
理のフローチャートであり、図7のステップS21〜S
25は、図5の処理と同一である。 【0036】ステップS31では、ステップS25で算
出した偏差量ΔDIF2に基づいて運転者の運転能力を
推定する。この推定は具体的には以下のようにして行
う。 【0037】先ず偏差量ΔDIF2の算出を、ヨーレー
トYR及び車速Vのサンプリング時期を変えてm回(例
えば4回)とn回(例えば8回)行い、m個のΔDIF
2値の平均値ΔDIFAVE及び標準偏差σDIF及び
n個のΔDIF値の平均値ΔDIFAVE3を算出す
る。そして、平均値ΔDIFAVEが所定偏差量ΔDI
FTHより大きいか否か、及び標準偏差σDIFが所定
閾値σTHより大きいか否かに応じて図8に示すように
運転能力レベルA〜Dを決定する。ここで、ΔDIFA
VE≦ΔDIFTH且つσDIF≦σTHであるとき
は、偏差量が平均して小さく且つそのばらつきも小さい
ので、最も運転能力が高い状態と推定する(レベル
A)。一方、ΔDIFAVE>ΔDIFTH且つσDI
F≦σTHであるときは、偏差量が平均して大きく且つ
そのばらつきが小さいので、最も運転能力が低い状態と
推定する(レベルD)。また、σDIF>σTHである
ときは、ΔDIFAVE値が小さい方が運転能力が高い
と推定し、ΔDIFAVE≦ΔDIFTHであるときを
レベルB、ΔDIFAVE>ΔDIFTHである時をレ
ベルCとする。 【0038】さらに、m個のΔDIF2値の中で所定値
を越えるものの数NOV(=0〜m)を求め、このNO
V値に応じて運転能力レベルE〜Iを決定する。すなわ
ち、m=4の場合には、NOV=0,1,2,3,4に
対応して運転能力をそれぞれE,F,G,H,Iとす
る。 【0039】そして、上記運転能力レベルA〜C及びE
〜Iに基づいて、、図9に示すように総合的な運転能力
の判定を行う。すなわちn個のΔDIF値の平均値ΔD
IFAVE3の所定閾値をΔDIF3THとすると、レ
ベルA,B且つE,またはΔDIFAVE3<ΔDIF
3THのときは「正常」と判定し、レベルA,B且つ
F,G且つΔDIFAVE3≧ΔDIF3THのときま
たはレベルC且つE,F,G且つΔDIFAVE3≧Δ
DIF3THのときは緊急性の低い警告レベル1と判定
し、レベルA,B,C且つH,I且つΔDIFAVE3
≧ΔDIF3THのとき、またはレベルD且つΔDIF
AVE3≧ΔDIF3THのときは緊急性の高い警告レ
ベル2と判定する。 【0040】なお、n個のΔDIF値の平均値ΔDIF
AVE3を用いずに、レベルA,B且つEのときは「正
常」と判定し、レベルA,B且つF,Gのときまたはレ
ベルC且つE,F,Gのときは「警告レベル1」と判定
し、レベルA,B,C且つH,IのときまたはレベルD
のときは「警告レベル2」と判定するようにしてもよ
い。 【0041】このようにして、複数の偏差量ΔDIF2
の平均値及びばらつきに基づいて運転者の運転能力を判
定することにより、より正確に運転能力を判定(推定)
することができる。 【0042】図7に戻り、ステップS32では、ステッ
プS31における判定結果が警告レベル1であるか否か
を判別し、この答が否定(NO)のときは、警告レベル
2であるか否かを判別する(ステップS34)。その結
果、警告レベル1又は2のいずれでもないときは、直ち
に本処理を終了する。また、警告レベル2であるとき
は、直ちに警報を発し(ステップS35)、警告レベル
1であるときは、その状態がN回連続したか否かを判別
する(ステップS33)。そしてその答が否定(NO)
のときは、警報を発せず、肯定(YES)となったとき
警報を発する(ステップS35)。 【0043】以上のように第3の実施の形態によれば、
複数の偏差量ΔDIF2の平均値及びばらつきに基づい
て運転状況が判定されるので、より正確に運転状況を判
定することができ、誤警報による煩わしさをさらに低減
することができる。 【0044】なお、上述した実施の形態では、運転者へ
の警告は、運転者の視覚又は聴覚に訴えるものを使用し
たが、これに限るものではなく、運転者に直接作用する
方法、例えばシートを振動させたり、シートベルトに張
力を加えたり、あるいは特定の香りを車室内に放出した
り、空調装置の作動状態を変更したりするようにしても
よい。これにより、運転状況の悪化をより確実に運転者
に知らせることができる。 【0045】また、上述した実施の形態では、ヨーレー
トセンサ10によりヨーレートを検出したが、これに代
えて、車輪速センサ及び車速センサの出力、又はステア
リングの操舵角を検出する操舵角センサ及び横方向加速
度センサの出力等を用いてヨーレートを算出するように
してもよい。 【0046】また、上述した実施の形態では、ヨー角Y
Aに基づいて基準線を推定したが、ヨーレートYR、又
は横変位量YKに基づいて基準線を推定してもよい。 【0047】また、上述した実施形態では、当該車両の
挙動を表わすパラメータΔDIF1又はΔDIF2を用
いて、運転状況の異常を判定し、その判定結果に応じて
警報を行う場合において、警告レベル1、2を判定し警
告レベルに応じて警報の出し方を変えるようにしたが、
この手法は、以下に述べるような他の異常判定手法を用
いて運転状況を判定し、警告を行う場合にも適用するこ
とができる。 【0048】例えば、特公昭54−24569号公報に
示されるような、ステアリングとアクセルの操作頻度に
基づいて居眠りを判定する手法、特公平4−75560
号公報に示されるような、運転者の上体位置をカメラで
検出し、その位置の周期的変動に基づいて居眠り判定を
行う手法、特開平5−24460号公報に示されるよう
な運転者の皮膚電位を検出し、緊張状態と覚醒度低下状
態を検出する手法、特開平5−96971号公報に示さ
れるような、運転者の脳波、顔の表情、体温等の生体情
報に基づいて居眠りを検出する手法、あるいは特開平5
−69757号公報に示されるような、カメラによって
走路前方を撮影することにより、横変位を検出し、その
横変位に基づいて居眠りを検出する手法等において、上
述したように警告を行うようにしてもよい。すなわち、
車両の挙動のみならず、運転者の運転操作状態や運転者
の状態(姿勢、体温等)による異常運転の判定にも適用
可能である。 【0049】 【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、
一種類の運転状況値を所定値と比較することにより、
転者の運転状況について緊急性の低い第1の警告レベル
と、緊急性の高い第2の警告レベルとが判定され、第2
の警告レベルと判定されたときは直ちに警告が行われ、
第1の警告レベルと判定されたときは、その判定結果が
所定回数以上連続して得られたときに警告が行われるの
で、運転者の運転状況の判定結果に基づく、運転者に対
する警告を適切に行い、警告に対する運転者の慣れや煩
わしさによる警告効果の減少を防止することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる車両用運転
状況監視装置の構成を示すブロック図である。 【図2】検出データ及び検出データに基づいて算出され
るパラメータの推移を示す図である。 【図3】図1のマイクロコンピュータで実行される処理
の手順を示すフローチャートである。 【図4】本発明の第2の実施の形態にかかる車両用運転
状況監視装置の構成を示すブロック図である。 【図5】図4のマイクロコンピュータで実行される処理
の手順を示すフローチャートである。 【図6】本発明の第3の実施の形態にかかる車両用運転
状況監視装置の構成を示すブロック図である。 【図7】図6のマイクロコンピュータで実行される処理
の手順を示すフローチャートである。 【図8】運転者の運転能力レベルを決定するためのマッ
プを示す図である。 【図9】運転者の運転能力レベルを決定するためのマッ
プを示す図である。 【符号の説明】 1 マイクロコンピュータ(運転状況値検出手段、判定
手段、警告手段) 10 ヨーレートセンサ(運転状況値検出手段) 12 車速センサ(運転状況値検出手段) 24 警報部(警告手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−175129(JP,A) 特開 平8−249600(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/16 B60K 25/00 - 28/16 G08B 19/00 - 21/24

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両の運転者の運転状況を監視する車両
    用運転状況監視装置において、 前記車両の挙動に応じた運転状況値、前記運転者の操作
    状況に応じた運転状況値及び前記運転者の状態に応じた
    運転状況値の少なくとも1つの運転状況値を検出する運
    転状況値検出手段と、 前記運転状況値に基づいて前記運転者の運転状況が適正
    か否かを判定する判定手段と、 前記判定結果に基づいて前記運転者に警告を行う警告手
    段とを備え、 前記判定手段は、同一種類の運転状況値を所定値と比較
    することにより、前記運転者の運転状況について緊急性
    の低い第1の警告レベルと、緊急性の高い第2の警告レ
    ベルとを判定し、前記警告手段は、前記第2の警告レベ
    ルと判定されたときは直ちに警告を行い、前記第1の警
    告レベルと判定されたときは、その判定結果が所定回数
    以上連続して得られたときに警告を行うことを特徴とす
    る車両用運転状況監視装置。
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