JP3392737B2 - 3相ステッピングモータとその駆動方法 - Google Patents

3相ステッピングモータとその駆動方法

Info

Publication number
JP3392737B2
JP3392737B2 JP32519797A JP32519797A JP3392737B2 JP 3392737 B2 JP3392737 B2 JP 3392737B2 JP 32519797 A JP32519797 A JP 32519797A JP 32519797 A JP32519797 A JP 32519797A JP 3392737 B2 JP3392737 B2 JP 3392737B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
pole
excitation
poles
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32519797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11150931A (ja
Inventor
正文 坂本
Original Assignee
日本サーボ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本サーボ株式会社 filed Critical 日本サーボ株式会社
Priority to JP32519797A priority Critical patent/JP3392737B2/ja
Priority to US09/189,405 priority patent/US6160330A/en
Publication of JPH11150931A publication Critical patent/JPH11150931A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3392737B2 publication Critical patent/JP3392737B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K37/00Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors
    • H02K37/10Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors of permanent magnet type
    • H02K37/12Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors of permanent magnet type with stationary armatures and rotating magnets
    • H02K37/14Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors of permanent magnet type with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures
    • H02K37/18Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors of permanent magnet type with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures of homopolar type
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P8/00Arrangements for controlling dynamo-electric motors rotating step by step
    • H02P8/32Reducing overshoot or oscillation, e.g. damping

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Stepping Motors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンターや複写
機等のOA機器に使用される3相ステッピングモータと
その駆動方法に係り、特に、低振動が得られる3相ステ
ッピングモータと、この3相ステッピングモータの安価
な手段で低振動が得られる実用的な駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンター、高速ファックス、P
PC用複写機等事務用機械の回転部の駆動には回転子に
永久磁石を使用したステッピングモータが高い効率性か
ら使用されている例が多く、中程度の精度を必要とする
用途には2相機を中心に、高精度の用途や低振動、低騒
音が要求される用途にはコストパフォーマンスに優れた
3相ステッピングモータが使用される。回転ムラが少な
く、位置決め精度が必要なレーザープリンタやファクシ
ミリ等の事務用機械のためのステッピングモータとして
は、円筒状に多数の磁石を形成させた円筒状永久磁石型
回転子か多数の極歯を形成した2枚の磁性体板の間に永
久磁石を挟持したハイブリッド型回転子と、この回転子
表面に対向させて極歯を形成した固定子を備えた3相機
が、高分解能で高トルクが得られるために多く採用され
ている。
【0003】3相ステッピングモータを駆動する一般的
な2相−3相励磁は概念的に記した図32、図33に示
すように実行される。図32は2相励磁の場合を、また
図33は3相励磁の場合を示している。図32、図33
において、3回路の直列接続されるトランジスタ等のス
イッチング機能素子T11とT12、T21とT22、T31とT
32が夫々並列に直流電源E間に接続され、各接続点がモ
ータの、相互にスター接続される第1相の主極に巻装し
たコイルI、第2相の主極に巻装したコイルII、第3相
の主極に巻装したコイルIIIに接続される3端子に接続
している。
【0004】図32の回路において、2相励磁を行い、
スイッチング機能素子T11とT32がオンすると、同図中
に矢印で記すように電流が流れ、第1相の主極31aは
S極に、第3相の主極31cはN極に励磁される。従っ
て、回転子32のN極は第1の主極31aに形成された
S極に、回転子32のS極は第3相の主極31cに形成
されたN極に吸引されて、同図に示すような位置にな
る。図33の回路において、3相励磁を行い、スイッチ
ング機能素子T11、T22、T32がオンすると、同図中に
矢印で記すように電流が流れ、第1相の主極31aと第
2相の主極31bとはS極に、第3相の主極31cはN
極に励磁される。従って、回転子32のN極は第1相の
主極31aと第2相の主極31bに形成されたS極に、
回転子32のS極は第3相の主極31cに形成されたN
極に吸引されて、同図に示すような位置になる。上記に
準じて、順次、6個のスイッチング機能素子をオンする
ことによって、図32及び図33に記した状態が回転し
て回転子32は時計方向に回転する。同図から理解され
るように、2相励磁時と3相励磁時で電源から供給され
る電流値は異なる。
【0005】上記の励磁によって発生するトルクの状態
を図34にベクトル図で示す。同図において、τ1は夫
々1個のコイルのみに電流を流した場合に、そのコイル
を巻装した主極に発生するトルクを示し、τ2-1
τ2-3、τ2-5は、夫々図32に記した2相励磁におい
て、各スイッチング機能素子を順次オンすることによっ
て、各主極に発生するトルクのベクトル和を示す。ま
た、τ3-2、τ3-4は、夫々図33に記した3相励磁にお
いて、各スイッチング機能素子を順次オンすることによ
って、各主極に発生するトルクのベクトル和を記したも
のである。従って、図34から明らかなように、 τ2=√3τ1 τ3=2τ1 となる。即ち、2相励磁時と3相励磁時で電源回路から
みた負荷回路が異なるので、電源から流入される電流値
は異なり3相励磁時には2相励磁時の3/2倍になる。
また、ステッピングモータを高速駆動させる場合には、
定電圧駆動よりも定電流駆動が勝るために、実用的には
定電流駆動が広く使用されている。スター結線をした3
相ステッピングコイルの位置決め精度を高めるために、
回転子を早く制動させるために必要なダンピング特性を
得るには、複雑なダンピング回路を使用したり、機械的
なダンパー等が使用されている。
【0006】上記の2相永久磁石式ステッピングモータ
としては、米国特許第4,983,867号、米国特許
第5,128,570号、米国特許第289,064
号、米国特許第5,386,161号、米国特許第5,
532,531号の各特許公報に開示されるものがあ
る。低振動や低騒音等が必要な場合には、ハーフステッ
プ駆動やマイクロステップ駆動について多くの提案がな
されていて、例えば、米国特許第3,599,069
号、米国特許第4,663,577号、米国特許第5,
321,340号の各特許公報に開示されている。とこ
ろで、上記の米国特許3,599,069号公報には定
電圧駆動によるハーフステップ駆動法が開示され、ま
た、米国特許第4,663,577号公報のものは5相
ステップ駆動を考慮したものであり、米国特許第5,3
21,340号公報のものは、3相機のスター結線にお
けるハーフステップ駆動法を開示されている。また、米
国特許第5,321,340号公報に開示された技術
は、米国特許第3,599,069号公報に開示の技術
と基本的に同一であり、同公報の図1乃至図5及び図8
を参照したハーフステップ駆動法によると、各3つの相
電流を等しくして制御しているため、2相励磁時の電源
供給電流値よりも3相励磁時の電源供給電流値が大きく
なるので、同公報のクレーム2に、3相励磁時の電源供
給電流値を2相励磁時の電源供給電流値よりも減らし
て、両励磁時のトルクを略等しくする技術が開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の2相永久磁石式
ステッピングモータとして開示される各米国特許公報に
記載のものは、いずれも、更に低振動化がはかることが
できる3端子駆動のための磁路及び固定子歯幅の最適化
等に関して不十分な発明である。また、1相励磁か、2
相励磁によるフルステップ駆動しか具体的な開示がなさ
れていない。また、マイクロステップ駆動は駆動回路の
コストが高く、従来のハーフステップ駆動方式は、実用
的には複雑にならざるを得なかった。
【0008】また、図32乃至図34を参照して示した
ように、電流値は3相励磁時には2相励磁時の3/2倍
になる。従って、駆動トルクにむらを生じることにな
る。特に、図32及び図33に示したような固定子に極
歯を備えない構造のモータであると、ステップを小さく
できないために、分解能不足で位置決め精度や回転むら
がより問題になって実用性に乏しい。2相励磁時と3相
励磁時とで電流が異なると、さらに、電流制御が複雑に
なり、安価な2相−3相励磁のようなハーフステップ駆
動を行うことが困難であるという問題点があった。
【0009】さらに、上記の米国特許第3,599,0
69号公報に開示の技術は、駆動回路が旧式で複雑であ
り、また、米国特許第4,663,577号公報に開示
の技術は、5相ステップ駆動を主に想定したものである
ため、3相フルステップ駆動に適用しようとすると、デ
ルタ結線の場合を提案したクレーム1は可能性がある
が、スター結線の場合を提案したクレーム2には、記述
内容が不明確で、ハーフステップ駆動の技術開示はなさ
れていない。また、米国特許第5,321,340号公
報のクレーム2に開示された3相励磁時の電源供給電流
値を2相励磁時の電流値よりも減らして両励磁時のトル
クを略等しくする手段は、定電圧駆動の場合には実用的
であるが、定電流駆動の場合には2相励磁時と3相励磁
時の各電源供給電流値を異ならせるための電流検出手段
が、例えば、各相独立に3箇所必要なために複雑になっ
て、駆動回路を安価に構成することが困難であるという
問題点があり、経済上の問題を有している。
【0010】スター結線をした3相ステッピングモータ
を位置決め制御をするためには、上記のような複雑なダ
ンピング回路を使用したり、機械的なダンパー等が使用
されていて、ダンピング特性の改善をするための安価な
技術手段の提示は見当たらない。
【0011】円筒状永久磁石型回転子かハイブリッド型
回転子と、極歯を形成した固定子を備えた3相機は、前
述したように高分解能で高トルクが得られるが、回転子
の永久磁石と固定子との間のエアギャップに生じる界磁
磁束密度に多くの高調波が含まれるため、騒音や振動が
大きくなるという欠点を有している。即ち、ステッピン
グモータの騒音・振動は、励磁電流と界磁磁束密度の積
で生じるトルクに含まれる振動トルク成分によって発生
するので、励磁電流と界磁磁束密度夫々に含まれる高調
波成分によって影響される。界磁磁束密度の高調波成分
量は主にモータの構造によって定まるが、励磁電流の高
調波成分は、マイクロステップ駆動や2相−3相励磁の
ようなハーフステップ駆動によって低減することができ
る。しかしながら、マイクロステップ駆動は高価になる
ので、事務機用としては必ずしも適切ではない。また、
上記のような多極モータは高分解能を得るために、極数
を多くすることが必要となり、定電圧駆動では高速駆動
が困難であるという問題もあった。また、励磁電流によ
って3相コイルを接続する中性点電位が変動してモータ
の安定な回転に影響するという問題もあった。さらに、
従来の3相ステッピングモータの、例えば6極の場合、
図35のように1相分のコイルIaとIbに電流を流す
と、図に破線で示すように、磁束は、回転子のN極か
ら、固定子のS極、他相の主極を経由して回転子のN極
に戻る。従って、他相に流れる雑音電流等による主極の
磁性変化の影響を受けるために安定性を欠く危険性があ
る。
【0012】従って、従来の技術の上記問題点を改善
し、安価で定電流駆動によるハーフステップ駆動を可能
にするステッピングモータとその駆動方法が要望されて
いる。本発明は従来のものの上記課題(問題点)を解決
し、低振動が得られる新しい磁路方式による3端子駆動
型3相ステッピングモータを提供するもの、換言すれ
ば、低振動に最適な固定子歯幅の提案及び実用的で安価
に構成できる3相ステッピングモータの回転が滑らかに
なって低振動低騒音に最適なハーフステップ励磁手法を
含んだ低振動でダンピング特性を改善し、さらに安定な
3相スター接続によるステッピングモータの駆動方法を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく3相ステ
ッピングモータにおいては、筺体の所定箇所に対向して
設けた1対の軸受によって回転自在に支承した前記回転
軸の外周部に回転方向にS極、N極を同一ピッチで交互
に着磁して円筒状に形成した永久磁石型回転子又は回転
軸に平行に円筒状に形成した磁性体表面に平行に同一ピ
ッチで形成した溝に表面同一磁極の永久磁石を嵌合或い
は形成して誘導磁化により円周面回転方向にS極、N極
を交互に形成した誘導磁化型回転子又は前記回転軸に直
角に円盤状に形成した2枚の磁性体端部夫々に極歯を所
定ピッチで形成し、相互に前記極歯を1/2ピッチ回転
偏位すると共に、回転軸方向に着磁された永久磁石を挟
持したハイブリッド型回転子、上記のいずれかの回転子
の表面との間に所定寸法のエアギャップを介して対向
し、夫々が所定数の極歯を形成すると共に、コイルを嵌
合した主極を3の倍数個備えて固定子を形成した3相ス
テッピングモータにおいて、下記条件を満足するように
したことを特徴とする3相ステッピングモータである。
主極数QがQ=6kであって、各相励磁時において、
各相2k個の主極がN極、S極各k個ずつで形成され
る。回転子S極、N極の対数Nr6を、Nr6=yk
(6n±1)とする。固定子コイルはスター又はデル
タ接続による3個の励磁用給電端子に形成される。
し、k、nは夫々1以上の整数、yは1/2又は1と
し、y=1/2の場合にはkは偶数とする。
【0014】また、上記構成の3相ステッピングモータ
において、下記条件を満足するようにしても良い。固定
子の主極に形成される任意の極歯の歯幅の、その極歯と
隣接する極歯とがなすピッチに対する比率を、[1−
(2/5)]/3以上で、[1+(2/5)]/3以下
とする。
【0015】さらに、上記の構成の3相ステッピングモ
ータにおいて、下記条件を満足するようにしても良い。
極数QがQ=3mであって、各相励磁時において、
各相m個の主極がm個ずつ同極で形成される。固定子
コイルはスター又はデルタ接続による3個の励磁用給電
端子に形成される。固定子の主極に形成される任意の
極歯の歯幅の、その極歯と隣接する極歯とがなすピッチ
に対する比率を、{1−(2/5)}/3以上で、{1
+(2/5)}/3以下とする。転子S極、N極の
対数Nr3がNr3=ym(3n±1)とする。但し
m、nは夫々1以上の整数、yは1/2又は1とし、y
=1/2の場合にはmは偶数とする。
【0016】また、下記条件を満足するのが望ましい。
主極数Qが6個であって、各相励磁時において、各相
2個の主極がN極、S極各1個ずつで形成されるか、主
極数Qが6個であって、各相励磁時において、各相2個
の主極が2個ずつ同極で形成される。固定子外形が正
方形の4辺の一部又は全部より成るか、固定子外形が正
六角形であって、固定子外形が正方形の4辺の一部又は
全部より成る場合には、当該固定子を形成する各主極を
連結するヨーク部の回転子側形状が主極部を除いた円形
形状であり、固定子外形が正六角形の場合には、各主極
を連結するヨーク部の回転子側形状が略中心線に直角な
辺を含む正六角形形状とする。
【0017】また、スター接続した上記構成の3相ステ
ッピングモータにおいては、スター接続したコイルの中
性点を、第1の電源と第2の電源の間に形成した中間電
位点に接続するか、又は等しい静電容量のコンデンサを
経由して第1の電源と第2の電源とに接続するのが望ま
しい。
【0018】スター接続した上記のいずれかの3相ステ
ッピングモータの駆動方法においては、下記条件を満足
するような方法にしたことを特徴とする。 励磁モードは2相−3相励磁とする。 当該モータへの供給電流を2相励磁、3相励磁のいず
れの場合にも、所定の電流値になるように制御する。 2相励磁時のトルクと3相励磁時のトルク比を略√
3:1.5となるように、2相励磁と3相励磁を交互に
繰り返し行う。
【0019】また、下記条件を満足するような方法にし
ても良い。 励磁モードは2相−3相励磁とする。 各励磁時における各コイルへの励磁電流の総和を零に
保ちながら、各相の励磁電流を夫々所定の複数段回に変
化させるようにする。 また、下記条件を満足するような方法にしても良い。 3組の順方向に直列に接続したスイッチング機能素子
を、所定値の第1の電源と所定値の第2の電源との間に
接続し、各組のスイッチング機能素子の接続点に3個の
励磁用給電端子を夫々接続する。 上記各スイッチング機能素子に並列に逆方向にダイオ
ードを形成又は接続し、スイッチング機能素子とダイオ
ードによる6組の閉回路を形成させる。 上記スイッチング機能素子を適切に駆動して、2相励
磁から3相励磁に以降する中間タイミングに上記閉回路
に循環電流を流す疑似3相励磁状態を形成させ、2相励
磁−疑似3相励磁−3相励磁を繰り返し行う。
【0020】さらに、上記の励磁モードは2相−3相励
磁又は上記の2相励磁−疑似3相励磁−3相励磁におい
て、下記条件を満足するような方法にしても良い。 モータへの供給電流を2相励磁時と3相励磁時のトル
クを略等しくなるように2相励磁時よりも3相励磁時の
方を大きくする。
【0021】さらに、3相分布式クローポール形ステッ
ピングモータ又は3相カスケード式クローポール形ステ
ッピングモータにおいては、下記条件を満足するような
方法で駆動するのが望ましい。3相分布式クローポー
ル形の場合は、極歯群及びコイル数QがQ=3mであっ
て、回転子S極、N極の対数NrCがNrC=m(3n±
1)とし、スター接続の3個励磁用給電端子とする。
カスケード式クローポール形の場合は、スター又はデル
タ接続の3個励磁用給電端子とする。励磁モードは2
相−3相励磁であって、当該モータへの供給電流を2相
励磁、3相励磁のいずれの場合にも、所定の電流値とな
るように、2相励磁と3相励磁を交互に繰り返し行い制
御する。又は、2相励磁−疑似3相励磁−3相励磁とす
る。但し、m=1又は2、nは1又は1以上の整数であ
る。
【0022】上記のような構成とすると、低振動の3相
ステッピングモータを安価に提供できると共に、安価な
励磁回路方式で低振動駆動が得られると共に、良好なダ
ンピング特性が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を各図を参照
して詳細に説明する。 第1の実施の形態: 図1は本発明に基づき形成した3相ステッピングモータ
(以下モータと略称する)を正面から見た基本的機能構
成を説明する縦断正面図を示し、図2に、その側面図を
示している。図1、図2において、1は固定子、2は回
転軸を省略して示した回転子、3a乃至3fは、主極部
となる固定子磁極(以下固定子主極という)1a乃至1
fに夫々巻装したコイルである。固定子主極1a乃至1
fはヨーク部1Aによって一体に構成されて固定子鉄心
1Fを形成している。ヨーク部1Aの外形は図1から明
らかなように、4角を円弧で繋いだほぼ正方形をなして
いる。ヨーク部1Aと6個の固定子主極1a乃至1fで
構成される固定子鉄心1Fは珪素鋼板のような磁性鉄板
等を所定形状に打ち抜き積層して形成させても、その他
の手段、例えば、所定形状の圧粉鉄心や焼結合金によっ
て成形しても良い。各固定子主極1a乃至1fの回転子
2に対向する側には、a乃至nの所定個の極歯が所定ピ
ッチと幅で形成され、各極歯と回転子2との間に所定寸
法のエアギャップGが形成されている。図1において
は、各固定子主極1a乃至1fには、3個の極歯が図示
されている。回転子2は図1に示すように、外周をN
極、S極交互に着磁した円筒形永久磁石を形成してい
る。
【0024】本発明に適用される回転子の別の構造を備
えた誘導磁化型モータを図3、図4によって説明する。
本構造は回転子の構造が異なるだけで、その他の構成と
要件は図1、図2と同一なのでその構成要素の符号は、
図1、図2と共通に使用して詳細説明は省略する。図
3、図4において、2Bは回転子であって、所定個の極
歯2Baを外周に形成した円筒状の回転子鉄心2BAが
図示を省略した回転軸に結合されている。上記構造の回
転子鉄心2BAの各極歯2Baの間の溝に所定極性、例
えばS極を回転子の外面に合わせて永久磁石2Bbを埋
め込んでいる。従って、各極歯2Baは永久磁石によっ
て誘導されてN極になっている。従って、本構造のモー
タは図1、図2によって前述したモータ同様に機能され
る。上記の説明では回転子鉄心2BAの各極歯2Baの
間の溝に永久磁石を埋め込むように説明したが、半径方
向に着磁して構成しても良い。誘導磁化型回転子は構成
する磁石の表面が単極でよいので、N極、S極を交互に
着磁する加工が容易であり、歯の数が大きくとれるの
で、ステップ角を小さくでき、高分解能のモータが得ら
れる。
【0025】次に、本発明に適用される回転子の別の構
造を備えたハイブリッド型モータを図5、図6によって
説明する。本構造は回転子の構造が異なるだけで、その
他の構成と要件は図1、図2と同一なのでその構成要素
の符号は、図1、図2と共通に使用して詳細説明は省略
する。図5、図6において、2Cは回転子であって、磁
性体で形成して外周に所定個の同一幅の極歯2Caを所
定ピッチで形成した同一形状の2枚の円盤状の回転子鉄
心2CA、2CBを相互に極歯の1/2ピッチ回転偏位
させ、間に回転軸方向に着磁した永久磁石2CCを挟持
させている。従って、図5に示すように、永久磁石の極
性によって、例えば手前側の回転子鉄心2CAがN極に
なると、向側の回転子鉄心2CBがS極になる。従っ
て、本構造のモータも図1、図2によって前述したモー
タ同様に機能される。しかも、ハイブリッド型は構造上
回転子の磁極の数を増大することが容易なので、高分解
能のモータが得られる。例えば、回転子外形が15mm
で磁極対数Nrが50のハイブリッド型が生産可能であ
って、回転子歯幅が約0.5mm、ステップ角が3相機
では60/50=1.2度のモータが得られる。
【0026】図7に、上記構造のモータにおける本発明
に基づくコイルの接続例を示している。図7において、
3a乃至3fは、上述したように固定子主極1a乃至1
fに夫々巻装したコイルであって、第1のコイル3aに
対して第4のコイル3dは逆方向に接続している。即
ち、例えば、第1のコイル3aの巻始めが第1相コイル
Iの端子として引き出されていると、第1のコイル3a
の巻終わりが、第4のコイル3dの巻終わりに接続さ
れ、第4のコイル3dの巻始めが各コイルの共通接続点
Oで、第2のコイル3bの巻始め、第6のコイル3fの
巻始めと接続している。同様に、第5のコイル3eに対
して第2のコイル3bは逆方向に結合していて、第5の
コイル3eの巻始めは第2相コイルIIの端子として引き
出され、第3のコイル3cに対して第6のコイル3fは
逆方向に結合していて、第3のコイル3cの巻始めは第
3相コイルIIIの端子として引き出されている。即ち、
本構造のモータは6極3相モータを構成していて、第1
のコイル3aと第4のコイル3dが第1相分コイルIを
形成し、第5のコイル3dと第2のコイル3bが第2相
分コイルIIを形成し、第3のコイル3cと第6のコイル
3fが第3相分コイルIIIを形成している。
【0027】従って、例えば、第1相コイルIに電流が
供給されて、第1の固定子主極1aがS極に励磁される
と、第1の固定子主極1aの各極歯が全てS極になり、
同時に第4の固定子主極1dがN極に励磁されて、第4
の固定子主極1dの各極歯が全てN極になる。従って、
この場合は、固定子主極1aと1dに形成される1相分
磁極のみによって示せば回転子2の永久磁石は図1に示
す位置になる。
【0028】上述の機能を、磁束経路の理解の便宜上、
固定子の外形を円形にして主極の極歯を省略する等簡略
化したハイブリッド型モータを記した図8のモータの動
作を図1も参照し、より詳細に説明する。即ち、例え
ば、第1相コイルIから第2相コイルIIに励磁電流が供
給されると、第1の固定子主極1aと第2の固定子主極
1bがS極に、第4の固定子主極1dと第5の固定子主
極1eがN極に励磁されて回転子2は図に示す位置にな
る。回転子がこの位置であると、磁束は、回転子の永久
磁石N極から、回転子鉄心の極歯、エアギャップG、第
1の固定子主極1a及び第2の固定子主極1bの各極
歯、ヨーク部1A、第4の固定子主極1dと第5の固定
子主極1eの各極歯、エアギャップGを経由して回転子
鉄心の極歯から回転子の永久磁石S極に循環している。
即ち、磁束は、他の主極を経由することなく、最低の磁
気抵抗で有効に機能される。
【0029】図8には、回転子の形状を簡略化し、固定
子の極歯を省略化して示したが、図1に示した本発明に
基づく構造のモータにおける回転子の永久磁石対数は下
記の(1)式を満足する条件で、下記の(2)式を満足
するように構成する。 Q=6k ・・・・・・・・・・・(1) Nr6=yk(6n±1)・・・・(2) 但し、Qは主極数、Nr6は、回転子S極、N極の対数
を示し、k、nは夫々1又は1以上の整数、yは1/2
又は1とし、y=1/2の場合は、kは偶数である。従
って、例えば、k=2ならQ=12となる。この場合、
1相分のコイルは2個おきの90度機械角離れた4個に
形成するのが望ましいが、隣接する2個と同方向に18
0度離れた隣接の2個に形成しても良い。この場合、上
述した(2)式において、k=2以上の場合はyが1/
2又は1である。例えば、固定子主極が12で1相分コ
イルが90度間隔の4個に分布する場合はy=1、それ
以外はy=1/2となる。
【0030】上記のモータの働きを2相励磁における励
磁ステップを例にして図9によって説明する。図9に示
す図表において、上から下に向けて1サイクル分の励磁
ステップを記し、横方向には励磁電流の印加に伴う各主
極の磁化極性を記している。即ち、第1ステップで第1
相コイルIから第2相コイルIIに向けて電流を流すと、
例えば、図1に示す第1の固定子主極1aと第2の固定
子主極1bがS極に、第4の固定子主極1dと第5の固
定子主極1eがN極に励磁され、第2ステップで第3相
コイルIIIから第2相コイルIIに向けて電流を流すと、
第2の固定子主極1bと第3の固定子主極1cがS極
に、第5の固定子主極1eと第6の固定子主極1fがN
極に励磁される。以下説明を省略するが、図9に示すス
テップを繰り返すことによって上記の回転磁界によって
回転子に形成される磁極は吸引されて回転を継続する。
即ち、上記の回路構成によって、主極数QがQ=6k
(この場合はk=1)であって、各相励磁時において、
各相2k個の主極がN極、S極各k個ずつで形成される
ことになり、この励磁ステップを図1乃至図8に示した
構造のモータに対して第1のステップから第5のステッ
プを繰り返すとモータが回転することが理解される。ま
た、回転に伴う振動は低くなる。
【0031】図8の説明ではハイブリッド型モータを例
示したが、上記の磁気回路の構成によって、振動を起こ
しやすいハイブリッド型モータの振動を効果的に低減さ
せる。また、上述の説明は、スター接続を例にして説明
したが、デルタ接続であってもその接続に対応して、上
述の技術説明を参照して、適切に励磁電流を流すように
形成すれば、上記と同様にそのモータを機能できること
は勿論である。
【0032】第2の実施の形態:次に、図10乃至図1
2によって本発明の第2の実施の形態を説明する。図1
0に示すモータの基本構成は第1の実施の形態と相当で
あるが、回転子には誘導磁化型回転子を例にしている。
従って、主要構成要素の符号は図3、図4と同一の符号
を使用して詳細説明は省略するが、回転子2Dに記す磁
極の極性は、回転子表面に現れる極性を記している。ま
た、同図から明らかなように、後述の条件に対応して第
1の主極と第4の主極に対向する位置の回転子の磁極極
性が、第1の実施の形態で記した各図とは異なってい
る。本実施の形態におけるコイル3a乃至3fの接続を
図11によって説明する。図11において、3a乃至3
fは、図7と同様に固定子主極1a乃至1fに夫々巻装
したコイルであって、第1のコイル3aに対して第4の
コイル3dは順方向に結合している。即ち、例えば、第
1のコイル3aの巻始めが第1相コイルIの端子として
引き出されていると、第1のコイル3aの巻終わりが、
第4のコイル3dの巻始めに接続され、第4のコイル3
dの巻終わりが各コイルの共通接続点Oで、第5のコイ
ル3eの巻終わり、第6のコイル3fの巻終わりと接続
している。同様に、第2のコイル3bに対して第5のコ
イル3eは順方向に結合していて、第2のコイル3bの
巻始めは第2相コイルIIの端子として引き出され、第3
のコイル3cに対して第6のコイル3fは順方向に結合
していて、第3のコイル3cの巻始めは第3相コイルII
Iの端子として引き出されている。即ち、本構造のモー
タは6極3相モータを構成していて、第1のコイル3a
と第4のコイル3dが第1相分コイル、第2のコイル3
bと第5のコイル3eが第2相分コイル、第3のコイル
3cと第6のコイル3fが第3相分コイルである。
【0033】従って、例えば、第1相コイルIに電流が
供給されて、図10に示す第1の固定子主極1aがS極
に励磁されると、第1の固定子主極1aの各極歯が全て
S極になり、同時に第4の固定子主極1dがS極に励磁
されて、第4の固定子主極1dの各極歯が全てS極にな
る。即ち、第1相コイルIから第2相コイルIIに励磁電
流が供給されると、第1の固定子主極1aと第4の固定
子主極1dがS極に、第2の固定子主極1bと第5の固
定子主極1eがN極に励磁されて、1相分励磁のみで示
せば回転子2は図10に示す位置になる。
【0034】上記の構成における第2の実施の形態の回
転子の永久磁石対数は下記の(3)式を満足する条件
で、(4)式を満足するように構成する。 Q=3m ・・・・・・・・・・・(3) Nr3=ym(3n±1)・・・・(4) 但し、Qは主極数、Nr3は、回転子S極、N極の対数
を示し、m、nは夫々1又は1以上の整数、yは1/2
又は1とし、y=1/2の場合には、kは偶数である。
【0035】上記のモータの働きを2相励磁における励
磁ステップを例にして図12によって説明する。図12
に示す図表において、上から下に向けて1サイクル分の
励磁ステップを記し、横方向には励磁電流の印加に伴う
各主極の磁化極性を記載している。即ち、第1ステップ
で第1相コイルIから第2相コイルIIに向けて電流を流
すと、第1の固定子主極1aと第4の固定子主極1dが
S極に、第2の固定子主極1bと第5の固定子主極1e
がN極に励磁される。次に、第2ステップで第3相コイ
ルIIIから第2相コイルIIに向けて電流を流すと、第2
の固定子主極1bと第5の固定子主極1eがN極に、第
3の固定子主極1cと第6の固定子主極1fがS極に励
磁される。以下説明を省略するが、図12に示すステッ
プを繰り返すことによって上記の回転磁界によって回転
子に形成される磁極は吸引されて回転を継続する。
【0036】本実施の形態においては、誘導磁化型回転
子の例について説明したが、永久磁石型回転子、ハイブ
リッド型回転子に対しても同様に機能することは勿論で
ある。また、第1の実施の形態と同様、スター接続を例
にして説明したが、デルタ接続であってもその接続に対
応して、上述の技術説明を参照して、適切に励磁電流を
流すように形成すれば、上記と同様にそのモータを機能
できることは言うまでもない。本実施の形態で記した誘
導磁化型回転子は前述したように、歯の数がハイブリッ
ド型と同じく大きくとれるので、高分解能のモータが得
られる。しかも、構造上N極とS極が軸方向に分離して
いるハイブリッド型よりも低振動モータが得られる。例
えば、上述した(3)式、(4)式を満足する場合、y
=1、m=2、n=8でNr=50となり、Q=6でス
テップ角1.2度の低振動モータになる。
【0037】第3の実施の形態:次に、上述した各実施
の形態に適用できるが、特に、上述したハイブリッド型
モータに最適な第3の実施の形態を説明する。上述した
実施の形態で説明した固定子の各極歯の歯幅をp、固定
子の各極歯のピッチをPとした場合、下記の(5)式又
は(6)式を満足させるようにする。 p/P≒1/3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5) [1−(2/5)]/3≦p/P≦[1+(2/5)]/3・・・・(6) 次に、上記の(5)式、(6)式の理由を説明する。例
えば、図1において、固定子の極歯幅pが極歯のピッチ
Pの1/2であると、回転子磁極のN極とS極の境目が
極歯幅pの間にくると、例えば、回転子のN極から出た
磁束が固定子の極歯部のみを通過してコイルとは鎖交せ
ずに回転子の隣接するS極に循環して、トルクに寄与し
ない無効磁束が増加することになる。
【0038】この無効磁束は極歯幅pを細くしてゆくと
減少して、有効磁束を増大するが、さらに細くすると有
効磁束は減少を始める。また、磁束に含まれる高調波成
分はp/Pによって変化する。この高調波成分はモータ
の振動を発生する要因であり、ハイブリッド型モータの
場合はその回転子の磁極構造が回転軸方向に均一ではな
いところから、振動を発生し易い。即ち、固定子の極歯
の幅と隣接する谷幅の比、即ち、極歯幅と極歯ピッチと
の比によって振動特性が変化する。換言すると、極歯ピ
ッチPに対する極歯幅pの比に、3相機としてトルクと
振動の両面から決定される最適値が存在する。この最適
条件を求めると、上記(5)式に示すようになり、さら
に、実用的には、(6)式に示すようになる。
【0039】第4の実施の形態:次に、固定子鉄心の形
状に関する本発明の第4の実施の形態を図13によって
説明する。本実施の形態は、上述した第1乃至第3のい
ずれの実施の形態に適用することができる。なお、図1
3には、図1に示した固定子鉄心1Fの第1の主極1a
と繋がるヨーク部1Aに対応する範囲のみを記し、その
他の図示は省略している。図13に示す固定子鉄心1F
Aは、図1に示す固定子鉄心のヨーク部1Aにおける各
主極の結合部が円形なのに対して、固定子鉄心の主極部
とヨーク部とを直角に成形することによって、主極部を
除いて外形と共に正六角形に成形し、よって、コイル占
積率を向上させている。図13に示す固定子鉄心を使用
したモータであると、各主極に関して幾何学的に対象で
あって、磁気抵抗が均一になるので、トルクが大きく得
られて振動が低減される。また、図1に示す固定子鉄心
のヨーク部1Aにおける各主極の結合部が円形なのに対
して、正六角形を形成するようにしてコイル占積率を向
上させている。本実施の形態は主極の数が6の場合に対
応させたので、固定子鉄心の形状を六角形で説明した
が、主極の数が6以上の場合は、主極部に隣接するヨー
ク部を主極部に対して直角にして夫々対称に成形すれば
良く、外形も、図13を参照し、その内部形状に対応さ
せる等適切な形状に成形すれば良い。
【0040】第5の実施の形態:次に、固定子鉄心の形
状に関する本発明の第5の実施の形態を、図14によっ
て説明する。本実施の形態の場合も、上述した第1乃至
第3のいずれの実施の形態に適用しても良い。図14に
示す固定子鉄心1FBは、外形形状は図1の場合と同
様、六角形に形成するが、内部は図1と同様、円形に成
形して磁気抵抗を減少させるようにしている。図14に
示す固定子鉄心を使用したモータも、各主極に関して幾
何学的に対称であって、磁気抵抗が均一になるので、ト
ルクが大きく得られて振動が低減される。本実施の形態
の場合も、主極の数が6の場合に対応させたので、固定
子鉄心の外形形状を六角形で説明したが、主極の数が6
以上の場合は、図14を参照して主極部に対して夫々対
称に成形すれば良い。また、図1に示すように、固定子
外形形状が正方形の4辺を含んだ略正方形で回転子側の
各主極をつなぐヨーク部の辺が円形となるように形成す
ると固定子磁極抵抗の小さな実的構造となる。
【0041】第6の実施の形態:本発明を機能する本発
明の第6の実施の形態である基本的駆動回路を図15に
示す。図15は、従来の技術で説明した図32、図33
に示した駆動回路と同等である。即ち、図15におい
て、3回路の直列接続されるトランジスタ等のスイッチ
ング機能素子T11とT12、T21とT22、T31とT32が夫
々並列に電源電圧Eの直流電源の間に接続され、各接続
点がモータの、相互にスター接続される第1の主極31
a(図32参照)に巻装したコイル I、第2の主極31
bに巻装したコイルII、第3の主極31cに巻装したコ
イル IIIに接続される3端子に接続されている。各スイ
ッチング機能素子を駆動する制御回路は、後述する本発
明の駆動方法を実現できるように、市場にある各種電子
部品、又は/及びコンピュータ等によって構成すれば良
いので、説明は省略している。今、例えばスイッチング
機能素子T11とT22がオンすると、第1相のコイルIか
ら第2相のコイルIIに電流が流れ、固定子主極の数Qが
Q=6k(k=1)であると、第1の実施の形態で、図
9によって説明した第1ステップに示すように、第1の
固定子主極1aと第2の主極1bがS極に、第4の固定
子主極1dと第5の固定子主極1eはN極に励磁され
る。以下、図9に示したように各コイル端子に電流が流
れるように、スイッチング機能素子をオンとすれば、2
相励磁に基づくモータ駆動が実行される。
【0042】第7の実施の形態:次に、図16によって
本発明の第7の実施の形態の駆動回路を説明する。図1
6においては、図15と相当の要素機能は同一の符号を
使用して詳細説明は省略する。本実施の形態において
は、電源電圧Eの直流電源を等しい半分の電圧(1/
2)・Eの電源を直列に接続し、その接続点にモータの
各相コイルをスター接続したニュートラルとしての接続
点Oを接続したものである。本実施の形態においては、
(1/2)・Eの電源を設ける代わりに、電圧Eの電源
を等しい所定値の抵抗器で2分し、その抵抗器の接続点
とコイルの接続点Oを接続するようにしても良い。上記
の接続によって、励磁電流とモータ特性の影響によるニ
ュートラル部電位の変動が防止される。
【0043】第8の実施の形態:次に、図17によって
本発明の第8の実施の形態であるニュートラル部の電位
を安定化する駆動回路を説明する。図17においては、
図14、図15と相当の要素機能は同一の符号を使用し
て詳細説明は省略する。本実施の形態においては、電源
電圧Eの直流電源の両端間に相互に等しい静電容量の2
個のコンデンサC1、C2を直列に接続し、その接続点
にモータの各相コイルをスター接続したニュートラルと
しての接続点Oを接続したものである。上記の接続によ
って、励磁電流とモータ特性の影響によるニュートラル
部電位の過渡的な変動が防止される。
【0044】第9の実施の形態:次に、本発明の第9の
実施の形態である2相−3相励磁による駆動方法につい
て図18、図19を参照して説明する。なお、この駆動
方法は第2乃至第8の実施の形態の駆動方法に対応する
基本的駆動方法である。3相ステッピングモータを駆動
する一般的な2相−3相励磁回路は概念的に示した図1
5を変形して図18、図19に示すように実行される。
各図は、いずれも説明理解の便宜上、図8と同様に、回
転子を2極で、固定子は3極に簡略化して示し、図18
は2相励磁、図19は3相励磁の例を示している。各図
において、3回路の直列接続されるトランジスタ等のス
イッチング機能素子T11とT12、T21とT22、T31とT
32が夫々並列に電圧Eの直流電源間に接続され、各直列
接続するスイッチング機能素子の接続点がモータの相互
にスター接続される第1相のコイル(以下コイルIと称
す)、第2相のコイル(以下コイルIIと称す)、第3相
のコイル(以下コイルIIIと称す)に接続されている。
【0045】図18の回路において、2相励磁を行うた
めに、スイッチング機能素子T11とT32をオンにする
と、同図で矢印で示すように第1相のコイルIから第3
相のコイルIIIに向けて電流が流れ、第1相の主極はS
極に、第3相の主極はN極に励磁される。従って、回転
子2dのN極は第1相の主極に形成されたS極に、回転
子2dのS極は第3相の主極に形成されたN極に吸引さ
れて、同図に示すような位置になる。図19の回路にお
いて、3相励磁を行うために、スイッチング機能素子T
11、T22、T32をオンにすると、同図で矢印で示すよう
に、第1相のコイルIから第2相のコイルII及び第3相
のコイルIIIに向け電流が流れ、第1相の主極と第2相
の主極とはS極に、第3相の主極はN極に励磁される。
従って、回転子2dのN極は第1相の主極と第2相の主
極に形成されたS極に、回転子2dのS極は第3相の主
極に形成されたN極に吸引されて、同図に示すような位
置になる。上記に準じて、順次6個のスイッチング機能
素子をオンすることによって、図18及び図19に記し
た状態から継続して回転子2dは時計方向に回転する。
【0046】第2の実施の形態の説明で用いた図10で
示した6極モータ、即ち、極数Q=3mにおいて、m=
2の場合における第9の実施の形態の2相−3相励磁に
おける励磁ステップを図20に示す。図20は縦方向に
第1ステップから第12ステップまで示し、以降は第1
ステップに戻ることになる。その一例を第13ステップ
で示してある。横方向には各スイッチング機能素子のオ
ン・オフ状態と、このオン・オフ状態に対応する各主極
の励磁極性を示している。モータの極数Q=3mにおけ
るmが2以上に対しても各相のコイル接続方法に対応し
図20を参照した励磁ステップを形成することによって
モータが駆動される。即ち、第2の実施の形態で示した
モータ及び第3の実施の形態以降のこれまで説明した各
実施の形態に適用可能なモータは、図20に示すステッ
プによって駆動される。
【0047】第10の実施の形態: 次に、本発明の第10の実施の形態である2相−3相励
磁による駆動方法を図21を用いて説明する。本実施の
形態は、第1の実施の形態に示したモータ、即ち、Q=
6kの場合と、第3乃至第8の実施の形態に対応する基
本的駆動方法である。第10の実施の形態における2相
−3相励磁の励磁ステップを図21に示す。図21も縦
方向に第1ステップから第12ステップまで示し、以降
は第1ステップに戻ることになる。その一例を第13ス
テップで示してある。横方向には各スイッチング機能素
子のオン・オフ状態と、このオン・オフ状態に対応する
各主極の励磁極性を示している。モータの極数Q=6k
におけるkが2以上に対しても各相のコイル接続方法に
対応し、図21を参照した励磁ステップを形成すること
によってモータが駆動される。即ち、第1の実施の形態
で示したモータ及び第1の実施の形態に適用可能な、第
2の実施の形態以降に示した各実施の形態に示すモータ
は、図21に示すステップによって駆動される。
【0048】第11の実施の形態:次に、本発明の第1
1の実施の形態である2相−3相励磁おける電流一定駆
動方法を、図22を参照して説明する。図22は図1
8、図19に示した回路に対応したモータが発生するト
ルク特性を示すベクトル図である。同図において、τ1
は1個のコイルのみに後述するように電流を流した場合
に、そのコイルを巻装した主極に発生するトルクを示
し、τ2-1、τ2-3、τ2-5は、2相励磁において、各主
極に発生するトルクのベクトル和を示し、τ3-2、τ3-4
は、3相励磁において、各主極に発生するトルクのベク
トル和を夫々モータの回転に対応して示したものであ
る。2相励磁と3相励磁の場合の供給電流、即ち、図1
8、図19で示した電圧Eの電源から供給される電流値
(以下トータル電流と称す)が一定になるように、スイ
ッチング機能素子T11乃至T32を、PWM(パルス幅変
調)によって制御する。トータル電流をJとすると、2
相励磁においては、図18に示したように第1相のコイ
ルIと第3相のコイルIIIには等しい電流Jが流れる。3
相励磁においては、図19に示したように第1相のコイ
ルIと第2相のコイルIIには等しい電流J/2が流れ、
第3相のコイルIIIには電流Jが流れる。
【0049】従って、図22に示すように、2相励磁に
おいては、1個のコイルに発生するトルクはτ1とな
り、3相励磁においては、電流を1/2にするとトルク
は従来の1/2の大きさのτ1/2となる。この場合、
τ3=τ1+2(τ1/2)cos60度=(3/2)τ1
となる。従って、2相励磁の場合のトルク和τ2は下記
の(7)式で3相励磁の場合のトルク和τ3は下記の
(8)式で表されるようになる。 τ2=√3τ1・・・・・・・・・・・(7) τ3=(3/2)τ1・・・・・・・・(8) 従って、3相励磁の場合のトルクτ3は1.5τ1で、2
相励磁の場合のトルクτ2の略1.732τ1よりも小さ
くなる。しかし、3相励磁の場合のトルクτ3と2相励
磁の場合のトルクτ2のトルク変動比は1.15とな
る。
【0050】上記においては、励磁回路への供給電流、
即ち、トータル電流値を3相励磁の電流を2相励磁の1
/2にした例について説明したが、3相励磁の場合のト
ルクτ3を2相励磁の場合のトルクτ2に等しくなるよう
に、3相励磁の場合の供給電流(トータル電流)を上記
よりも適切に多くする等適切で制御の容易な値にすれば
良い。この場合は3相励磁の場合のトルクτ3と2相励
磁の場合のトルクτ2とをほとんど変化しないようにす
ることによって、モータの振動をより減少させる。ま
た、図18、図19を参照して、即ち、Q=3、従っ
て、第9の実施の形態に対応して説明したが、Q=6k
の場合についても、上記を参照して作成するトルクベク
トル図によって、2相励磁と3相励磁の場合のトータル
電流値を等しくし、3相励磁の場合のトータル電流を2
相励磁の場合よりも適切に多くすれば良いことが理解さ
れる。
【0051】第12の実施の形態:本発明の第12の実
施の形態を図23により説明する。本実施の形態のもの
は図15乃至図19等に示した回路構成図において、各
スイッチング機能素子から各相に供給する電流を図23
に示すように、各相のコイルを流れる電流値の総和が常
にゼロになるようにしながら、変化させようとするもの
である。図23は横軸に時間、縦軸には上段から第1相
のコイルI、第2相のコイルII、第3相のコイルIIIの各
相の電流を定格電流値を±100%として記している。
このように正弦波に近い波形で駆動することにより、界
磁磁束密度に含まれる高調波成分が減少して振動トルク
を減少させる。図23には3段階で励磁電流を変化させ
る例について示したが、上記機能が得られるように、各
相の励磁電流の総和を等しくしながら、その他の励磁電
流の制御手段、例えば、適切な駆動ステップによるマイ
クロステップ駆動等を採用して駆動しても良いし、電圧
制御をしても良い。
【0052】第13の実施の形態:次に、本発明の第1
3の実施の形態である疑似2相−3相励磁モードを適用
した駆動方法を図24乃至28を参照して説明する。駆
動回路は前記した図15乃至図19に対して、各スイッ
チング機能素子T11乃至T32にダイオードD11、D12
21、D22、D31、D32を逆方向に並列に接続する。即
ち、例えば、スイッチング機能素子T11とダイオードD
11によって循環回路が構成されるように、他の全てのス
イッチング機能素子と対応するダイオードとで循環回路
を構成するように接続する。図24には、励磁ステップ
における駆動用スイッチング機能素子の制御ステップ
を、図26(A)〜(F)乃至図28(A)〜(F)に
は図24に示す各励磁ステップにおける各相のコイルの
電流流通状態を、図25には各相のコイルに流れる電流
波形を夫々示している。図24乃至図28に示す各符号
は前述したダイオード以外は前述した図15乃至図19
と同じであり、また、I、II、IIIは夫々各相のコイルを
示している。
【0053】図24に示す第1ステップ(1)−(2)
に示すように、第1相のコイルIの第1のスイッチング
機能素子T11と第2相のコイルIIの第2のスイッチング
機能素子T22をオンすると、図26(A)において、矢
印に記すように第1相のコイルIに電流iが流れ込み、
第2相のコイルIIから電流−iが流れ出す。即ち、図2
5の(1)乃至(2)の区間に示すように電流が流れ
る。図25においては、上から第1相のコイルIを流れ
る電流、第2相のコイルIIを流れる電流、第3相のコイ
ルIIIを流れる電流、夫々について、0から上をコイル
に流れ込む定格電流をi、定格の半分の電流をi/2、
0から下をコイルから流れ出す定格電流を−i、定格の
半分の電流を−i/2で示している。
【0054】次に、図24に示す第2ステップ(2)−
(2′)のように、第1相のコイルIの第1のスイッチ
ング機能素子T11と第2相のコイルIIの第2のスイッチ
ング機能素子T22に、さらに、第3相のコイルIIIの第
1のスイッチング機能素子T31をオンすると、図26
(B)において、矢印で記すように第1相のコイルIと
第3相のコイルIII夫々に電流i/2が流れ込み、第2
相のコイルIIから電流−iが流れ出す。即ち、第2相の
コイルIIを流れる電流は変化しないが、第1相のコイル
Iを流れる電流と第3相のコイルIIIを流れる電流は急激
にi/2だけ変化する。そのために、過渡的な電磁誘導
によって破線の矢印で示す起電力eが発生し、第3相の
第1のダイオードD31を経由して破線で示すような過渡
的な循環電流が上記の正規の電流に重畳して流れる。従
って、図25の(2)乃至(2′)の区間に示すよう
に、第1相の電流はiからi/2に徐々に変化するが、
第2相の電流は変化せず、第3相の電流は0からi/2
に徐々に変化する。第3ステップ(2′)−(3)にお
いて、各スイッチング機能素子の駆動は前のステップか
ら継続していても過渡現象に伴う電流がなくなると、図
26(C)において、循環電流はなくなり、図25の
(2′)乃至(3)の区間に示すように、第1相のコイ
ルIと第3相のコイルIIIには夫々定格電流の半分i/2
が流れ、第2相のコイルIIには定格電流−iが流れる。
【0055】次に、図24に示す第4ステップ(3)−
(4)のように、第3相のコイルIIIの第1のスイッチ
ング機能素子T31と第2相のコイルIIの第2のスイッチ
ング機能素子T22をオンすると、図26(D)と図25
の(3)乃至(4)の区間に示すように、過渡現象の影
響はなく、第3相のコイルIIIには電流iが第2相のコ
イルIIには電流−iが流れる。
【0056】次に、図24に示す第5ステップ(4)−
(4′)のように、第4のステップの状態に加えて第1
相のコイルIの第2のスイッチング機能素子T12をオン
すると、図26(E)に示すように、第3相の第1のス
イッチング機能素子T31から電流iが流れ込み、第1相
の第2のスイッチング機能素子T12と、第2相の第2の
スイッチング機能素子T22とから電流−iが流れ出す。
この場合も第2のステップと同様過渡現象によって、破
線の矢印で示すように起電力eが発生して破線の矢印で
示す電流が重畳して流れる。従って、図25の(4)乃
至(4′)の区間に示すように第1相のコイルIと第2
相のコイルIIを流れる電流は徐々に変化する。以下のス
テップは、上述の説明を参照して図24乃至図28を見
れば明らかなので説明を省略する。ところで、3相励磁
の初期状態においては、上述の過渡現象による循環電流
によって制動効果が発生し、制定時間であるセトリング
タイムが2相励磁の状態よりも大幅に改善される。上述
の説明では、スイッチング機能素子にダイオードを逆向
きに並列接続するように記したが、予め適切な性能のダ
イオードを結合したスイッチング機能素子を使用した場
合はダイオードを接続しなくても良い。
【0057】第14の実施の形態: 次に、上述した各駆動方法を3相分布式クローポール形
モータ(ステッピングモータ)に適用した本発明の第1
4の実施の形態を図29(A)、(B)で説明する。同
図(A)、(B)において、10は固定子で、2はS極
とN極を円筒状に着磁し、回転自在に形成した回転子で
ある。固定子10には、固定子鉄心となる第1の磁性板
10Aに夫々に所定ピッチで所定個クローポールaを設
けた3個の主極部11a、11b、11cを形成し、固
定子鉄心となる第2の磁性板10Bには、夫々に第1の
磁性板10Aに設けたクローポールaに対応して形成し
たクローポールbを設けた3個の主極部11a、11
b、11cを形成し、第1の磁性板10Aと第2の磁性
板10Bとは主極11a、11b、11c部で結合し、
クローポールaとbとを所定間隙を開けて噛み合わせて
いる。また、3個の主極11a、11b、11cには、
夫々コイル13a、13b、13cを巻装している。本
構造の相互に噛み合はせたクローポール対数Nrは、下
記の(9)式を満足することによって、詳細説明は省略
するが、本構造のモータには、前述した第10乃至第1
4の実施の形態に記述した駆動方法が適用できる。 Nr=m(3n±1)・・・・・・・・・(9) (9)式において、mは1又は1以上の整数であって、
極数Qにおいて、Q=3mの条件に対応し、nも1以上
の整数である。
【0058】第15の実施の形態: 本発明は、上述した3相分布式クローポール形モータに
適用したのと同様に、3相カスケード式クローポール形
モータ(ステッピングモータ)に適用することができ
る。3個のコイルの巻始め、巻終わりを適切に3端子化
する(巻終わり同士を短絡してスター結線、巻始めと巻
終わりを順次結線してデルタ結線)ことで、同様に2−
3相又は疑似2−3相励磁が可能となる。図30は本発
明の第15の実施の形態である3相カスケード式クロー
ポール形モータの分解組立図である。同図においては、
モータを分解した部品構成を軸受部材及び組付/装着部
材を除いて斜視図で示している。同図において、21は
固定子であって、21a乃至21cの3個の単相固定子
が重ねられて、その中間部に永久磁石のN極とS極を所
定ピッチで交互に着磁した回転子22が回転自在に設け
られている。3組の各単相固定子21a乃至21cにお
いては、夫々回転子22に形成したN、S磁極のピッチ
の2倍のピッチでクローポールa、bを形成した固定子
鉄心となる1対の第1、第2のヨーク素子25a、25
bが、各クローポールaとbが同一間隔で相互に向かい
合って、回転子22の表面との間に所定の間隙を設けて
形成されている。上記の各1対のヨーク素子25a、2
5bの間には夫々リング状に形成したコイルボビン26
にコイル27が巻装されている。なお、符号23はケー
シング、24は組立部材である。上記の3個の単相固定
子は軸方向に順次、60/Nr度又は120/Nr度回
転偏位させて形成させることによって、本構造のモータ
においても、前述した第9乃至第13の実施の形態に記
述した駆動方法が適用できる。この場合、3個の単相固
定子を軸方向に順次、60/Nr度又は120/Nr度
回転偏位させて形成する代わりに、各単相固定子を同一
位置状態に固定し、回転子の各単相固定子に対向する位
置の磁極を60/Nr度又は120/Nr度ずつ回転偏
位させるようにしても良い。なお、上記の3相カスケー
ド式クローポール形モータは、通常、60/Nr度固定
子か回転子を偏位して配置するが、3個のコイルの内、
1個を逆接続するようにすれば120/Nr度の場合と
等価となる。
【0059】上述の各実施の形態の説明は、夫々特定の
条件を実施の形態として示したが、上記の各種技術を参
照すれば、上述以外の条件や組み合わせによって、記述
以外の3相ステッピングモータの構成や、その構成に対
応した駆動方法が実行できることはいうまでもない。な
お、本発明によれば、上述のように3相ステッピングモ
ータの回転が滑らかになってダンピング特性が改善され
るが、その一例を示すと、図31のようになる。
【0060】
【発明の効果】本発明に基づく3相式ステッピングモー
タは上述のように構成し駆動するようにしたので、次の
ような優れた効果を有する。 (1)請求項1記載の磁路方式によると、各相の磁路が
独立して形成されるので、他相の電流変化や磁束の変化
による影響を受け難い。 (2)上記(1)の場合は、他相の影響を受け難いの
で、安定であり、低振動化に有利である。特に、ハイブ
リッド型回転子の場合に低振動化の効果が大きい。 (3)ハイブリッド型回転子又は誘導磁化型回転子を使
用した場合は高い分解能を得ることができる。 (4)高い分解能を得る場合、誘導磁化型回転子を使用
した場合はハイブリッド型回転子を使用した場合よりも
低振動にすることができる。 (5)定電流駆動によって定電圧駆動より高い周波数の
パルス領域まで電流を一定にでき、高速域まで所望のト
ルクが得られる。 (6)2相励磁と3相励磁との供給電流(トータル電
流)値を等しくすると、安価な駆動機能を構成できる。 (7)第13の実施の形態に示すように、ステッピング
モータ駆動用のスイッチング機能素子に並列にダイオー
ドを接続して疑似3相励磁モードを2相−3相励磁方式
に付加すると、安価な手段でセトリングタイムを短くし
てダンピングの良い駆動を得ることができる。 (8)スター接続の中性点の電位を直接又はコンデンサ
ー等を通して電源の中間電位部に接続すると、電位が安
定するので低振動駆動が可能になる。 (9)モータの外形を正方形又は角を円弧にした正方形
にすると、装着した場合に円形よりも大きな面積を取る
ことはなく、固定子鉄心を珪素鋼板から打ち抜いて形成
する場合も円形に対してコストが余分にかかることな
く、モータの強度を増加して低振動化に有利となる。 (10)モータの外形を正方形又は角を円弧にした正方
形にすると、磁気回路の断面積が円形の場合よりも大き
くとれるので、磁気抵抗を減少できる。 (11)図13、図14に示すように、主極を中心軸に
対して平行にし、ヨーク部との結合部を直角にすること
によってヨーク部内部形状を正六角形に近似させるとコ
イル占積率を向上できる。 (12)モータの外形を正方形か六角形にしてヨークの
内部形状を円形にすると磁気抵抗を減少できる。 (13)各コイルの励磁電流の総和を等しくしながら、
夫々の電流値を変化させると、例えば、正弦波に近い波
形で駆動する等の手段で、界磁磁束密度に含まれる高調
波成分が減少して振動トルクを減少させる。 (14)本発明に基づく励磁方法はクローポール形ステ
ッピングモータにも適用できるので、分布式、カスケー
ド式いずれものクローポール形ステッピングモータの長
所を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の技術思想に基づき形成した第1の実施
の形態を説明する3相ステッピングモータの基本的機能
構成を説明する縦断正面図である。
【図2】図1に示す3相ステッピングモータの側面図で
ある。
【図3】第1の実施の形態の変形である誘導磁化型回転
子を使用した3相ステッピングモータの基本的機能構成
を説明する縦断正面図である。
【図4】図3に示す3相ステッピングモータの側面図で
ある。
【図5】第1の実施の形態の変形であるハイブリッド型
回転子を使用した3相ステッピングモータの基本的機能
構成を説明する縦断正面図である。
【図6】図5に示す3相ステッピングモータの側面図で
ある。
【図7】第1の実施の形態を説明するコイルの接続例を
示す概要コイル回路図である。
【図8】第1の実施の形態の機能をハイブリッド型3相
ステッピングモータによって説明する縦断正面図であ
る。
【図9】第1の実施の形態の機能を説明する2相励磁に
おける駆動ステップを説明する図表である。
【図10】本発明の技術思想に基づき形成した第2の実
施の形態を説明する3相ステッピングモータの基本的機
能構成を説明する縦断正面図である。
【図11】第2の実施の形態を説明するコイルの接続例
を示す概要コイル回路図である。
【図12】第2の実施の形態の機能を説明する2相励磁
における駆動ステップを説明する図表である。
【図13】第4の実施の形態を説明する固定子鉄心の外
形を概念的に示した説明図である。
【図14】第5の実施の形態を説明する固定子鉄心の外
形を概念的に示した説明図である。
【図15】第6の実施の形態を説明する概要駆動回路図
である。
【図16】第7の実施の形態を説明する概要駆動回路図
である。
【図17】第8の実施の形態を説明する概要駆動回路図
である。
【図18】第9の実施の形態における2相励磁の状態を
説明する構成回路の概念図である。
【図19】第9の実施の形態における3相励磁の状態を
説明する構成回路の概念図である。
【図20】第9の実施の形態における2相−3相励磁の
駆動ステップを説明する図表である。
【図21】第10の実施の形態における2相−3相励磁
の駆動ステップを説明する図表である。
【図22】第11の実施の形態を説明するトルクのベク
トル図である。
【図23】第12の実施の形態を説明する各相の電流波
形図である。
【図24】第13の実施の形態における疑似2相−3相
励磁の駆動ステップを説明する図表である。
【図25】第13の実施の形態を説明する各相の概略励
磁電流波形図である。
【図26】同図(A)乃至(F)は第13の実施の形態
を説明する駆動ステップにおける各相電流の説明図であ
る。
【図27】同図(A)乃至(F)は第13の実施の形態
を説明する駆動ステップにおける図26(A)乃至
(F)に示すステップに継続する各相電流の説明図であ
る。
【図28】同図(A)乃至(F)は第13の実施の形態
を説明する駆動ステップにおける図27(A)乃至
(F)に示すステップに継続する各相電流の説明図であ
る。
【図29】第14の実施の形態を説明する3相分布式ク
ローポール形永久磁石式ステッピングモータの構造を説
明する図で、同図(A)は固定子を、同図(B)は回転
子を夫々示す斜視図である。
【図30】第15の実施の形態を説明する3相カスケー
ド式クローポール形永久磁石式ステッピングモータの構
造を説明する分解組み立て図である。
【図31】本発明を適用した3相ステッピングモータの
ダンピング特性を示す図である。
【図32】従来の3相ステッピングモータの2相−3相
励磁における2相励磁の場合の機能を説明する概要ブロ
ック図である。
【図33】従来の3相ステッピングモータの2相−3相
励磁における3相励磁の場合の機能を説明する概要ブロ
ック図である。
【図34】図32、図33の状態で発生するトルクを説
明するベクトル図である。
【図35】従来の3相ステッピングモータの磁気回路の
問題点を例示する6極3相ステッピングモータの縦断正
面図である。
【符号の説明】
1、10、21:固定子 1A:ヨーク 1F、1FA、1FB、10A、10B、25a、25
b:固定子鉄心 1a、1b、1c、1d、1e、1f:固定子主極 2、2B、2C:回転子 3a、3b、3c、3d、3e、3f:固定子コイル I:3相ステッピングモータの第1相又は第1相のコイ
ル II:3相ステッピングモータの第2相又は第2相のコイ
ル III:3相ステッピングモータの第3相又は第3相のコ
イル D11、D12、D21、D22、D31、D32:ダイオード E:3相ステッピングモータに供給される電源電圧 J:3相ステッピングモータに供給される電源電流 τ1、τ2、τ2-1、τ2-3、τ2-5、τ3、τ3-2、τ3-4
τ3-6:3相ステッピングモータに発生するトルク T11、T12、T21、T22、T31、T32:スイッチング機
能素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−336989(JP,A) 特開 平4−308499(JP,A) 特開 平7−123685(JP,A) 特開 平6−14514(JP,A) 特開 平5−111233(JP,A) 特開 平4−29537(JP,A) 特開 平5−91711(JP,A) 特開 平9−103056(JP,A) 特開 昭56−162991(JP,A) 特開 平9−168271(JP,A) 特開 平5−83984(JP,A) 見城尚志,ステッピング・モータの基 礎と応用,日本,総合電子出版社,1979 年 2月10日,P90−P93 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 37/00 H02P 8/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筺体の所定箇所に対向して設けた1対の
    軸受によって回転自在に支承した回転軸の外周部に回転
    方向にS極、N極を同一ピッチで交互に着磁して円筒状
    に形成した永久磁石型回転子、 又は前記回転軸に平行に円筒状に形成した磁性体表面に
    平行に同一ピッチで形成した溝に表面同一磁極の永久磁
    石を嵌合或いは形成して誘導磁化により円周面回転方向
    にS極、N極を交互に形成した誘導磁化型回転子、 又は前記回転軸に直角に円盤状に形成した2枚の磁性体
    端部夫々に極歯を所定ピッチで形成し、相互に前記極歯
    を1/2ピッチ回転偏位すると共に回転軸方向に着磁さ
    れた永久磁石を挟持したハイブリッド型回転子、 上記のいずれかの回転子の表面との間に所定寸法のエア
    ギャップを介して対向し、夫々が所定数の極歯を形成す
    ると共に、コイルを嵌合した主極を3の倍数個備えて固
    定子を形成した3相ステッピングモータにおいて、 下記条件を満足するようにしたことを特徴とする3相ス
    テッピングモータ。主極数QがQ=6kであって、各
    相励磁時において、各相2k個の主極がN極、S極各k
    個ずつで形成される。回転子S極、N極の対数Nr6
    を、Nr6=yk(6n±1)とする。固定子コイル
    はスター又はデルタ接続による3個の励磁用給電端子に
    形成される。但し、k、nは夫々1以上の整数、yは1
    /2又は1とし、y=1/2の場合にはkは偶数とす
    る。
  2. 【請求項2】 前記固定子の主極に形成される任意の極
    歯の歯幅の、その極歯と隣接する極歯とがなすピッチに
    対する比率が[1−(2/5)]/3以上で、[1+
    (2/5)]/3以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の3相ステッピングモータ。
  3. 【請求項3】 筺体の所定箇所に対向して設けた1対の
    軸受によって回転自在に支承した回転軸の外周部に回転
    方向にS極、N極を同一ピッチで交互に着磁して円筒状
    に形成した永久磁石型回転子、 又は前記回転軸に平行に円筒状に形成した磁性体表面に
    平行に同一ピッチで形成した溝に表面同一磁極の永久磁
    石を嵌合或いは形成して誘導磁化により円周面回転方向
    にS極、N極を交互に形成した誘導磁化型回転子、 又は前記回転軸に直角に円盤状に形成した2枚の磁性体
    端部夫々に極歯を所定ピッチで形成し、相互に前記極歯
    を1/2ピッチ回転偏位すると共に、回転軸方向に着磁
    された永久磁石を挟持したハイブリッド型回転子、 上記のいずれかの回転子の表面との間に所定寸法のエア
    ギャップを介して対向し、夫々が所定数の極歯を形成す
    ると共に、コイルを嵌合した少なくとも3個以上の主極
    を有する固定子を形成した3相ステッピングモータにお
    いて、 下記条件を満足するようにしたことを特徴とする3相ス
    テッピングモータ。極数QがQ=3mであって、各
    相励磁時において、各相m個の主極がm個ずつ同極で形
    成される。固定子コイルはスター又はデルタ接続によ
    る3個の励磁用給電端子に形成される。固定子の主極
    に形成される任意の極歯の歯幅の、その極歯と隣接する
    極歯とがなすピッチに対する比率が[1−(2/5)]
    /3以上で、[1+(2/5)]/3以下とする。
    転子S極、N極の対数Nr3を、Nr3=ym(3n±
    1)とする。但し、m、nは夫々1以上の整数、yは1
    /2又は1とし、y=1/2の場合にはmは偶数とす
  4. 【請求項4】 筺体の所定箇所に対向して設けた1対の
    軸受によって回転自在に支承した回転軸の外周部に回転
    方向にS極、N極を同一ピッチで交互に着磁して円筒状
    に形成した永久磁石型回転子、 又は前記回転軸に平行に円筒状に形成した磁性体表面に
    平行に同一ピッチで形成した溝に表面同一磁極の永久磁
    石を嵌合或いは形成して誘導磁化により円周面回転方向
    にS極、N極を交互に形成した誘導磁化型回転子、 又は前記回転軸に直角に円盤状に形成した2枚の磁性体
    端部夫々に極歯を所定ピッチで形成し、相互に前記極歯
    を1/2ピッチ回転偏位すると共に、回転軸方向に着磁
    された永久磁石を挟持したハイブリッド型回転子、 上記のいずれかの回転子の表面との間に所定寸法のエア
    ギャップを介して対向し、夫々が所定数の極歯を形成す
    ると共に、コイルを嵌合した6個の主極を有する固定子
    を形成した3相ステッピングモータにおいて、 下記条件を満足するようにしたことを特徴とする3相ス
    テッピングモータ。主極数Qが6個であって、各相励
    磁時において、各相2個の主極がN極、S極各1個ずつ
    で形成されるか、主極数Qが6個であって、各相励磁時
    において、各相2個の主極が2個ずつ同極で形成され
    る。固定子外形が正方形の4辺の一部又は全部より成
    るか、固定子外形が正六角形であって、固定子外形が正
    方形の4辺の一部又は全部より成る場合には、当該固定
    子を形成する各主極を連結するヨーク部の回転子側形状
    が主極部を除いた円形形状であり、固定子外形が正六角
    形の場合には、各主極を連結するヨーク部の回転子側形
    状が略中心線に直角な辺を含む正六角形形状とする。
  5. 【請求項5】 スター接続した請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の3相ステッピングモータにおいて、 当該スター接続したコイルの中性点を、第1の電源と第
    2の電源の間に形成した中間電位点に接続するか、又は
    等しい静電容量のコンデンサを経由して第1の電源と第
    2の電源とに接続したことを特徴とする3相ステッピン
    グモータ。
  6. 【請求項6】 スター接続した3個の励磁用給電端子を
    形成した、請求項1乃至5のいずれかに記載の3相ステ
    ッピングモータにおいて、 下記条件を満足するように形成したことを特徴とする3
    相ステッピングモータの駆動方法。励磁モードは2相
    −3相励磁とする。当該モータへの供給電流を、2相
    励磁、3相励磁のいずれの場合にも、所定の電流値にな
    るように制御する。2相励磁時のトルクと3相励磁時
    のトルク比を略√3:1.5となるように、2相励磁と
    3相励磁を交互に繰り返し行う。
  7. 【請求項7】 スター接続した3個の励磁用給電端子を
    形成した、請求項1乃至5のいずれかに記載の3相ステ
    ッピングモータにおいて、 下記条件を満足するように形成した3相ステッピングモ
    ータの駆動方法。励磁モードは2相−3相励磁とす
    る。各励磁時における各コイルへの励磁電流の総和を
    零に保ちながら、各相の励磁電流を夫々所定の複数段回
    に変化させるようにする。
  8. 【請求項8】 スター接続した3個の励磁用給電端子を
    形成した、請求項1乃至5のいずれかに記載の3相ステ
    ッピングモータにおいて、 下記条件を満足するように形成したことを特徴とする3
    相ステッピングモータの駆動方法。3組の順方向に直
    列に接続したスイッチング機能素子を、所定値の第1の
    電源と所定値の第2の電源との間に接続し、各組のスイ
    ッチング機能素子の接続点に3個の励磁用給電端子を夫
    々接続する。上記各スイッチング機能素子に並列に逆
    方向にダイオードを接続又はダイオードの機能を形成
    し、スイッチング機能素子とダイオードによる6組の閉
    回路を形成させる。上記スイッチング機能素子を適切
    に駆動して、2相励磁から3相励磁に移行する中間タイ
    ミングに上記閉回路に循環電流を流す疑似3相励磁状態
    を形成させ、2相励磁−疑似3相励磁−3相励磁を繰り
    返し行う。
  9. 【請求項9】 スター接続した3個の励磁用給電端子を
    形成した、請求項1乃至5のいずれかに記載の3相ステ
    ッピングモータにおいて、 下記条件を満足するように形成した3相ステッピングモ
    ータの駆動方法。励磁モードは2相−3相励磁又は上
    記の2相励磁−疑似3相励磁−3相励磁とする。当該
    モータへの供給電流を2相励磁時と3相励磁時のトルク
    を略等しくなるように、2相励磁時よりも3相励磁時の
    方を大きくする。
  10. 【請求項10】 筺体の所定箇所に対向して設けた1対
    の軸受によって回転自在に支承した回転軸の外周部に回
    転方向にS極、N極を同一ピッチで交互に着磁して円筒
    状に形成した永久磁石型回転子、 又は前記回転軸に平行に円筒状に形成した磁性体表面に
    平行に同一ピッチで形成した溝に表面同一磁極の永久磁
    石を嵌合或いは形成して誘導磁化により円周面回転方向
    にS極、N極を交互に形成した誘導磁化型回転子、 これらのいずれかの回転子の全周にわたって夫々が所定
    数の極歯を形成して左右から対向し、所定間隙を設けて
    噛み合わせた一対のヨーク素子の間に該極歯と同心円に
    環状コイルを巻装した各相固定子を、軸方向に順次60
    /Nr度、又は、120/Nr度ずらして形成するか、
    該3組の各相固定子夫々の極歯を同一位置に併置すると
    共に、回転子に形成される磁極対を各相固定子に対向す
    る位置ごとに順次60/Nr度、又は120/Nr度ず
    らして形成した3相カスケード式クローポール形ステッ
    ピングモータにおいて、 下記条件を満足するように形成したことを特徴とする3
    相ステッピングモータの駆動方法。ター又はデルタ
    接続の3個励磁用給電端子とする。 励磁モードは、2
    相−3相励磁であって、当該モータへの供給電流を、2
    相励磁、3相励磁のいずれの場合も所定の電流値となる
    ように、2相励磁と3相励磁を交互に繰り返し行い制御
    する。又は、これに代え、2相励磁−疑似3相励磁−3
    相励磁とする。但し、mは1又は2、nは1又は1以上
    の整数とする。
  11. 【請求項11】 筺体の所定箇所に対向して設けた1対
    の軸受によって回転自在に支承した回転軸の外周部に回
    転方向にS極、N極を同一ピッチで交互に着磁して円筒
    状に形成した永久磁石型回転子、 又は前記回転軸に平行に円筒状に形成した磁性体表面に
    平行に同一ピッチで形成した溝に表面同一磁極の永久磁
    石を嵌合或いは形成して誘導磁化により円周面回転方向
    にS極、N極を交互に形成した誘導磁化型回転子、 これらのいずれかの回転子の表面との間に所定寸法のエ
    アギャップを介して対向し、夫々が所定数の極歯を形成
    して左右から対向し、所定間隙を設けて噛み合わせた3
    m個のクローポール形磁性体極歯群を回転軸の回転方向
    に円周状に形成し、該磁性体の各極歯群位置背部に回転
    子軸と垂直な平面に同心的にコイルを分布して形成した
    3相分布式クローポール形ステッピングモータにおい
    て、 下記条件を満足するように形成したことを特徴とする3
    相ステッピングモータの駆動方法。極歯群及びコイル
    数QがQ=3mであって、回転子S極、N極の対数Nr
    c をNr c =m(3n±1)とし、スター接続の3個励磁
    用給電端子とする。 励磁モードは、2相−3相励磁で
    あって、当該モータへの供給電流を、2相励磁、3相励
    磁のいずれの場合も所定の電流値となるように、2相励
    磁と3相励磁を交互に繰り返し行い制御する。又は、こ
    れに代え、2相励磁−疑似3相励磁−3相励磁とする。
    但し、mは1又は2、nは1又は1以上の整数とする。
JP32519797A 1997-11-12 1997-11-12 3相ステッピングモータとその駆動方法 Expired - Fee Related JP3392737B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32519797A JP3392737B2 (ja) 1997-11-12 1997-11-12 3相ステッピングモータとその駆動方法
US09/189,405 US6160330A (en) 1997-11-12 1998-11-10 Three-phase stepping motor and driving method therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32519797A JP3392737B2 (ja) 1997-11-12 1997-11-12 3相ステッピングモータとその駆動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11150931A JPH11150931A (ja) 1999-06-02
JP3392737B2 true JP3392737B2 (ja) 2003-03-31

Family

ID=18174110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32519797A Expired - Fee Related JP3392737B2 (ja) 1997-11-12 1997-11-12 3相ステッピングモータとその駆動方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6160330A (ja)
JP (1) JP3392737B2 (ja)

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6921999B1 (en) * 1999-01-21 2005-07-26 Stridsberg Innovation Ab Electric motor
JP4702995B2 (ja) * 1999-11-29 2011-06-15 日本電産サーボ株式会社 環状コイル多相式回転電機とその使用方法
JP3997076B2 (ja) * 2000-12-22 2007-10-24 日本サーボ株式会社 永久磁石式12主極形ステッピングモータ
JP2002281723A (ja) * 2001-03-19 2002-09-27 Denso Corp 直流モータ及び直流モータの制御方法
US6605883B2 (en) 2001-04-20 2003-08-12 Japan Servo Co., Ltd. Multi-phase flat-type PM stepping motor and driving circuit thereof
JP4744022B2 (ja) * 2001-06-06 2011-08-10 日本電産サーボ株式会社 永久磁石3相ステッピングモータ
JP4113339B2 (ja) * 2001-06-18 2008-07-09 日本サーボ株式会社 3相環状コイル式永久磁石型回転電機
JP4744023B2 (ja) * 2001-07-24 2011-08-10 日本電産サーボ株式会社 永久磁石3相ステッピングモータ
JP3535485B2 (ja) * 2001-08-28 2004-06-07 日本サーボ株式会社 3相ハイブリッド形ステッピングモータ
JP3627696B2 (ja) 2001-09-12 2005-03-09 日本電気株式会社 位置情報変換装置及びその制御方法並びにこれを用いた位置情報提供システム及びその制御方法
JP3561248B2 (ja) * 2001-09-17 2004-09-02 日本サーボ株式会社 偏平多相永久磁石形ステッピングモータとその励磁回路
US6744171B1 (en) * 2001-10-09 2004-06-01 Valeo Electrical Systems, Inc. Rotating electric machine with sloped tooth surfaces for cogging torque reduction
TWI296875B (en) * 2002-04-25 2008-05-11 Step motor with multiple stators
JP2004104986A (ja) * 2002-07-16 2004-04-02 Japan Servo Co Ltd 永久磁石形回転電機
US6744172B2 (en) * 2002-09-18 2004-06-01 Yen Sun Technology Corp. Heat-dissipating fan
US7247964B2 (en) * 2003-07-24 2007-07-24 A.O. Smith Corporation Electrical machine with magnetized rotor
US6867525B2 (en) * 2003-07-24 2005-03-15 A.O. Smith Corporation Brushless permanent magnet machine with axial modules of rotor magnetization skew and method of producing the same
US6940198B2 (en) * 2003-07-24 2005-09-06 A. O. Smith Corporation Brushless permanent magnet machine with reduced cogging and torque ripple and method of producing the same
JP4543793B2 (ja) * 2004-07-09 2010-09-15 株式会社デンソー 交流モータおよびその制御装置
JP4309325B2 (ja) * 2004-10-05 2009-08-05 日本電産サーボ株式会社 複合3相ハイブリッド型回転電機およびその駆動方法
DE102006022836A1 (de) * 2006-05-16 2007-11-22 Minebea Co., Ltd. Statoranordnung und Rotoranordnung für eine Transversalflußmaschine
US7777388B2 (en) * 2006-08-01 2010-08-17 Hunter Fan Company Distributed coil stator for external rotor three phase electric motors
FR2982716B1 (fr) * 2011-11-10 2013-12-20 Leroy Somer Moteurs Machine a commutation de flux
JP6285623B2 (ja) * 2012-03-23 2018-02-28 ミネベアミツミ株式会社 2相ハイブリッド型ステッピングモータ
JP6045804B2 (ja) * 2012-03-23 2016-12-14 ミネベア株式会社 ハイブリッド型ステッピングモータ
DE102014202360A1 (de) * 2014-02-10 2015-08-13 Lenze Drives Gmbh Elektromotor und zugehöriges Betriebsverfahren
JP2016039774A (ja) * 2014-08-05 2016-03-22 株式会社リコー 永久磁石型モータ、位置推定装置及びモータ駆動制御装置
US9997965B2 (en) * 2015-02-09 2018-06-12 Asia Vital Components Co., Ltd. Stator structure
FR3121555A1 (fr) * 2021-04-06 2022-10-07 Inteva Products, Llc. Stator pour moteur ou générateur sans balais

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3599069A (en) * 1969-08-27 1971-08-10 American Digital Corp Multiphase stepper motor and controller including means to short circuit an inhibited winding
DE2436886C2 (de) * 1974-07-31 1976-05-20 Berger Gerhard Selbstanlaufender Synchronmotor und Schrittmotor mit Dauermagnetrotor
DE2727450A1 (de) * 1976-07-05 1978-01-12 Philips Nv Synchronmotor
DE2703791B2 (de) * 1977-01-29 1978-11-09 Gerhard Berger Gmbh & Co Fabrik Elektrischer Messgeraete, 7630 Lahr Schrittmotor
KR920000717B1 (ko) * 1984-07-25 1992-01-20 가부시기가이샤 히다찌세이사꾸쇼 영구자석전기
NL8402543A (nl) * 1984-08-20 1986-03-17 Philips Nv Synchroonmotor.
US4675564A (en) * 1984-12-10 1987-06-23 Japan Servo Co., Ltd. Permanent magnet type stepping motor
JPS61150655A (ja) * 1984-12-22 1986-07-09 Oriental Motor Kk 多相ステッピングモータの駆動回路
US5097162A (en) * 1989-09-26 1992-03-17 North American Philips Corporation Variable angle stepper motor with spring magnet
US4983867A (en) * 1990-06-28 1991-01-08 Japan Servo Co., Ltd. Hybrid-type stepping motor
JPH04308499A (ja) * 1991-04-05 1992-10-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 3相ステッピングモータの駆動方法
US5128570A (en) * 1991-06-24 1992-07-07 Japan Servo Co., Ltd. Permanent magnet type stepping motor
JP3140814B2 (ja) * 1991-10-18 2001-03-05 日本サーボ株式会社 永久磁石式ステッピングモ−タ
JP3182196B2 (ja) * 1992-02-27 2001-07-03 オリエンタルモーター株式会社 3相ハイブリッド形ステッピングモータ
JP3071064B2 (ja) * 1992-04-20 2000-07-31 日本サーボ株式会社 永久磁石式ステッピングモ−タ
JP3278770B2 (ja) * 1992-07-31 2002-04-30 ミネベア株式会社 多相ハイブリッド型ステッピングモータ
US5747898A (en) * 1993-02-01 1998-05-05 Minebea Co., Ltd. Method for driving stepping motor of multiphase hybrid type
JP2740893B2 (ja) * 1993-11-01 1998-04-15 日本サーボ株式会社 永久磁石式ステッピングモータ
US5610492A (en) * 1994-11-04 1997-03-11 Delco Electronics Corporation Method and apparatus for induced pole stepper motor
JP2733824B2 (ja) * 1995-04-19 1998-03-30 日本サーボ株式会社 2相式永久磁石回転電機

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
見城尚志,ステッピング・モータの基礎と応用,日本,総合電子出版社,1979年 2月10日,P90−P93

Also Published As

Publication number Publication date
US6160330A (en) 2000-12-12
JPH11150931A (ja) 1999-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3392737B2 (ja) 3相ステッピングモータとその駆動方法
JP3278770B2 (ja) 多相ハイブリッド型ステッピングモータ
JP2652080B2 (ja) ハイブリッド形ステッピングモータ
JP3140814B2 (ja) 永久磁石式ステッピングモ−タ
JP3995450B2 (ja) 永久磁石型回転電機
US6762526B2 (en) Multi-phase flat-type PM stepping motor and driving circuit thereof
JPH0614514A (ja) 永久磁石式ステッピングモ−タ
JP5180297B2 (ja) 同期電動機駆動システム
JP4744023B2 (ja) 永久磁石3相ステッピングモータ
US7342330B2 (en) Hybrid type double three-phase electric rotating machine
JP3364562B2 (ja) モータ構造
JP3762981B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP2003070222A (ja) 3相ハイブリッド形ステッピングモータ
US5719452A (en) Hybrid-type stepping motor
JPWO2006106601A1 (ja) 多相ステップモータ
JP3496951B2 (ja) ステッピングモータ又は同期電動機の永久磁石式回転子
JP3410520B2 (ja) 環状コイル方式の3相クロ−ポ−ル式永久磁石型回転電機
JP4056514B2 (ja) 永久磁石式3相回転電機
JP3004580B2 (ja) ステッピングモータ
JP3178616B2 (ja) アウターロータ型ステッピングモータ
JP3537904B2 (ja) 永久磁石式ステッピングモータ及びその駆動方法
JP2004064968A (ja) 複合3相ステッピングモータ
JP2599082B2 (ja) 4相ステッピングモータ
JP3601916B2 (ja) 永久磁石式ステッピングモ−タ及びその駆動方法
JP4744022B2 (ja) 永久磁石3相ステッピングモータ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100124

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100124

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110124

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110124

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120124

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130124

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140124

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees