JP3392288B2

JP3392288B2 - ディスク駆動装置

Info

Publication number: JP3392288B2
Application number: JP10766696A
Authority: JP
Inventors: 治茂内; 順千葉
Original assignee: Alps Electric Co Ltd
Current assignee: Alps Alpine Co Ltd
Priority date: 1996-04-26
Filing date: 1996-04-26
Publication date: 2003-03-31
Anticipated expiration: 2016-04-26
Also published as: JPH09293307A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク等の情
報媒体を記録／再生するディスク駆動装置に係り、さら
に詳しくは、情報媒体を内蔵するディスクカートリッジ
に設けられたシャッタを開閉するためのシャッタ開閉機
構に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、ディスクカートリッジに内蔵さ
れた磁気ディスクに対して情報の記録／再生を行うよう
にした磁気記録再生装置では、使用されるディスクカー
トリッジにシャッタが設けられており、このディスクカ
ートリッジを装置の前面に開設された挿入口から挿入す
るとシャッタが開かれ、ディスクカートリッジを挿入口
から取り出すとシャッタが閉じられるようになってい
る。

【０００３】図６はこのようなシャッタ開閉機構の従来
例を示す平面図、図７は該シャッタ開閉機構の要部断面
図であり、特開平４−１８６５５５号公報に開示された
ものである。図６に示すように、ディスクカートリッジ
１は、硬質プラスチックで成形されたカートリッジケー
ス２と、このカートリッジケース２の内部に回転自在に
収納された磁気ディスク３と、カートリッジケース２の
一側縁に沿って往復移動可能なシャッタ４とで構成され
ており、このシャッタ４は図示せぬバネによって一方向
へ付勢されている。シャッタ４はカートリッジケース２
を跨ぐように「コの字」状に折り曲げられており、その
上下両面に長方形の窓孔４ａが形成され、カートリッジ
ケース２にもこれら窓孔４ａに対応する開口２ａが形成
されている。

【０００４】磁気記録再生装置の内部には一対の磁気ヘ
ッド５ａ，５ｂとホルダ６とが配置されており、ホルダ
６の天面にはガイド孔７が形成されている。ガイド孔７
は傾斜部７ａと直進部７ｂとを有し、全体として「くの
字」状に形成されている。ガイド孔７にはシャッタ開閉
ピン８が摺動自在に取付けられており、このシャッタ開
閉ピン８はスプリング９によって傾斜部７ａの始端方向
へ付勢されている。図７に示すように、シャッタ開閉ピ
ン８は一対の鍔部８ａを有し、これら鍔部８ａがホルダ
６の天板を板厚方向から挾持することにより、ガイド孔
７に対して抜け止めがなされている。

【０００５】使用に際し、ディスクカートリッジ１を図
６の矢印方向に押し込み、磁気記録再生装置内部のホル
ダ６に挿入すると、その挿入途中で、カートリッジケー
ス２の前面がシャッタ開閉ピン８に当接するため、シャ
ッタ開閉ピン８はスプリング９の引張力に抗してガイド
孔７の傾斜部７ａ内を移動する。ディスクカートリッジ
１をさらに押し込み、シャッタ開閉ピン８が傾斜部７ａ
の終端位置まで移動すると、このシャッタ開閉ピン８の
斜め移動の水平成分によってシャッタ４は開かれ、カー
トリッジケース２内の磁気ディスク３が開口２ａと窓孔
４ａから露出する。ディスクカートリッジ１をさらに押
し込み、シャッタ開閉ピン８がガイド孔７の直進部７ｂ
内を移動すると、この間でシャッタ開閉ピン８はディス
クカートリッジ１の挿入方向にのみ移動するため、ディ
スクカートリッジ１はシャッタ４を開放した状態でホル
ダ６に完全に挿入され、開口２ａと窓孔４ａを介して露
出する磁気ディスク３が一対の磁気ヘッド５ａ，５ｂ間
に入り込む。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前述した従来のシャッ
タ開閉機構は、シャッタ開閉ピン８がガイド孔７の傾斜
部７ａと直進部７ｂに沿って直線的に移動するため、レ
バーの回転動作によってシャッタ開閉ピンを円弧状のガ
イド孔に沿って回動させるタイプのシャッタ開閉機構に
比べると、レバーの回動に要するスペースを省略できる
分だけ、小型化に適しているという利点がある。しかし
ながら、シャッタ開閉ピン８が自身の鍔部８ａのみでガ
イド孔７に案内されるようになっているため、シャッタ
開閉ピン８にガタが生じやすく、その結果、シャッタ開
閉ピン８とシャッタ４との相対位置がずれ、シャッタ４
の開閉動作が正確に行われなくなるという問題があっ
た。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、ガイド孔に傾
斜部と直進部とを連続して形成すると共に、これら傾斜
部と直進部とが連続する部分において直進部を傾斜部よ
りも幅広となし、シャッタ開閉部材にガイド孔内を移動
する３つ以上の突起を設けることとする。このように、
シャッタ開閉部材にガイド孔内を移動する３つ以上の突
起を設けることによりガタを低減し、これら突起の１つ
が傾斜部から直進部へと移動する際も、該突起は直進部
に形成された幅広部分によってその移動を妨げられず、
シャッタ開閉部材は残りの突起によってガイド孔内をス
ムーズに移動できる。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明のディスク駆動装置では、
ガイド孔を有するホルダと、前記ガイド孔に沿って移動
可能なシャッタ開閉部材とを備え、前記ホルダに対して
ディスクカートリッジを挿脱することにより、該ディス
クカートリッジに設けられたシャッタが前記シャッタ開
閉部材によって開閉されるディスク駆動装置において、
前記ガイド孔に前記ディスクカートリッジの挿脱方向に
対して傾斜する傾斜部と該ディスクカートリッジの挿脱
方向に沿って延びる直進部とを連続して形成すると共
に、これら傾斜部と直進部とが連続する部分において該
直進部を前記傾斜部よりも幅広となし、前記シャッタ開
閉部材に前記ガイド孔内を移動する３つ以上の突起を設
ける。

【０００９】前記各突起の１つをシャッタに当接する駆
動ピンの頭部で形成すると、駆動ピンと突起の１つを兼
用することができる。

【００１０】また、前記傾斜部の始端に該傾斜部よりも
幅狭の凸部を形成すると、シャッタ開閉部材は凸部を受
面として始端位置に戻るため、ガイド孔を打ち抜き加工
する際に傾斜部のコーナーにバリが発生したとしても、
このバリに起因するシャッタ開閉部材の戻り不良を解消
することができる。

【００１１】また、前記シャッタ開閉部材として金属板
を用い、この金属板の両端に前記突起としての抜止片を
それぞれ折曲形成し、これら抜止片を前記ホルダの上面
に係合させると、シャッタ開閉部材の両端が常にホルダ
の上面に摺動しながら移動するため、ガタ防止の効果を
高めることができる。

【００１２】また、前記直進部の終端に該直進部よりも
幅広の差込孔を連続して形成し、前記抜止片をこの差込
孔から前記ガイド孔内に挿入すると、シャッタ開閉部材
をガイド孔に対して簡単に取付けることができる。

【００１３】

【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図１は本発明の一実施例に係るシャッタ開閉機構の平面
図、図２は該シャッタ開閉機構に備えられるシャッタ開
閉部材の斜視図、図３は該シャッタ開閉部材の取付け状
態を示す断面図、図４はガイド孔の傾斜部の始端側を示
す平面図、図５はシャッタ開閉機構の動作状態を示す平
面図である。

【００１４】図１に示すように、磁気記録再生装置の内
部に配置されたホルダ６の天面にはガイド孔１０が形成
されており、このガイド孔１０は傾斜部１０ａと直進部
１０ｂとを有する。傾斜部１０ａはディスクカートリッ
ジ１の挿入方向（矢印方向）に対して傾斜しており、直
進部１０ｂはディスクカートリッジ１の挿入方向に沿っ
て平行に延びている。これら傾斜部１０ａと直進部１０
ｂとが連続する部分において、両者は曲線をもって滑ら
かに繋がれており、かつ、直進部１０ｂの幅寸法Ｗ₁は
傾斜部１０ａの幅寸法Ｗ₂よりも十分に大きく設定され
ている。また、直進部１０ｂの終端には直進部１０ｂよ
りも幅広の差込孔１０ｃが連続して形成され、一方、傾
斜部１０ａの始端には傾斜部１０ａよりも幅狭な凸部１
１が突出形成されている。図４に示すように、凸部１１
は傾斜部１０ａの延出方向と直交する受面１１ａを有
し、この凸部１１の突出量は、ガイド孔１０を打ち抜き
加工する際に傾斜部１０ａのコーナーに発生するバリよ
りも受面１１ａの方が突出するように設定されている。
前記ガイド孔１０にはシャッタ開閉部材１２が摺動自在
に取付けられており、このシャッタ開閉部材１２はスプ
リング９によって傾斜部１０ａの始端方向へ付勢されて
いる。

【００１５】図２に示すように、前記シャッタ開閉部材
１２は金属板を折曲形成したものからなり、長方形状の
平板部１２ａと、この平板部１２ａの両短辺から直角に
起立する一対の抜止片１２ｂ，１２ｃとを有し、これら
抜止片１２ｂ，１２ｃは「Ｔの字」状に形成されてい
る。一方の抜止片１２ｂは他方の抜止片１２ｃよりも幅
広に形成されているが、いずれの抜止片１２ｂ，１２ｃ
の垂直方向に延びる部分の幅寸法Ｗ₃は傾斜部１０ａの
幅寸法Ｗ₂よりも小さく設定されている。また、平板部
１２ａには所定の間隔を存して一対のガイド突起１３，
１４が設けられると共に、スプリング９の一端を掛止め
するための掛止部１２ｄが折曲形成されている。これら
ガイド突起１３，１４は円柱状に形成され、その径寸法
は傾斜部１０ａの幅寸法Ｗ₂とほぼ同じに設定されてい
る。一方のガイド突起１３はシャッタ４に当接する駆動
ピン１３ａの頭部であり、カシメあるいは圧入等によっ
て平板部１２ａに固定されている。他方のガイド突起１
４は平板部１２ａに一体的に膨出形成されたものや、別
部材を後付けしたものである。

【００１６】このように構成されたシャッタ開閉部材１
２は、両抜止片１２ｂ，１２ｃを前記差込孔１０ｃの下
方から挿入することにより、図１に示すようにガイド孔
１０に取付けられる。かかるシャッタ開閉部材１２の挿
入時、一方の抜止片１２ｃを他方の抜止片１２ｂよりも
幅狭に形成することで方向性をもたせているが、両抜止
片１２ｂ，１２ｃを同幅に形成しても良い。そして、シ
ャッタ開閉部材１２がガイド孔１０に取付けられると、
図３に示すように、両抜止片１２ｂ，１２ｃがホルダ６
の上面に係合することにより、シャッタ開閉部材１２の
ガイド孔１０からの脱落が防止される。

【００１７】使用に際し、ディスクカートリッジ１を図
１の矢印方向に押し込み、磁気記録再生装置内部のホル
ダ６に挿入すると、その挿入途中で、カートリッジケー
ス２の前面が駆動ピン１３ａに当接し、シャッタ開閉部
材１２はスプリング９の引張力に抗してガイド孔１０の
傾斜部１０ａ内を移動する。この傾斜部１０ａにおい
て、シャッタ開閉部材１２は、一対のガイド突起１３，
１４が傾斜部１０ａに案内されると共に、十分に離間し
た一対の抜止片１２ｂ，１２ｃがホルダ６の上面を摺動
することにより、ガタを生じることなくスムーズに移動
する。

【００１８】ディスクカートリッジ１をさらに押し込
み、駆動ピン１３ａを有するガイド突起１３が傾斜部１
０ａの終端位置から直進部１０ｂの始端位置まで移動す
ると、ディスクカートリッジ１のシャッタ４は完全に開
かれた状態となる。かかる傾斜部１０ａと直進部１０ｂ
とが連続する部分において、図５に示すように、一対の
ガイド突起１３，１４はガイド孔１０の一側縁に沿って
矢印方向に移動するが、ガイド突起１３の移動方向の前
方に位置する抜止片１２ｂは幅広に形成された直進部１
０ｂ内を移動するため、一対の抜止片１２ｂ，１２ｃに
よる抜け止め機能を維持したまま、シャッタ開閉部材１
２はガタを生じることなくスムーズに移動する。

【００１９】ディスクカートリッジ１をさらに押し込
み、駆動ピン１３ａを有するガイド突起１３が直進部１
０ｂ内を移動して終端位置まで達すると、この間でガイ
ド突起１３はディスクカートリッジ１の挿入方向にのみ
移動するため、ディスクカートリッジ１はシャッタ４を
開放した状態でホルダ６に完全に挿入され、図示省略し
た磁気ヘッドによってディスクカートリッジ１内の磁気
ディスクに対する情報の記録／再生が行われる。

【００２０】なお、上記実施例では、両抜止片１２ｂ，
１２ｃ間に２つのガイド突起１３，１４を配設し、これ
ら両ガイド突起１３，１４をガイド孔１０に沿って移動
させる場合について説明したが、ガイド突起の数はこれ
に限定されるものではない。例えば、両抜止片１２ｂ，
１２ｃ間に一方のガイド突起１３のみを配設し、抜止片
１２ｃに抜け止め機能と他方のガイド突起１４の機能と
をもたせることも可能であり、あるいは、両抜止片１２
ｂ，１２ｃ間に３つ以上のガイド突起を配設しても良
い。

【００２１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。

【００２２】ホルダのガイド孔に傾斜部と直進部とを連
続して形成すると共に、これら傾斜部と直進部とが連続
する部分において直進部を傾斜部よりも幅広となし、シ
ャッタ開閉部材にガイド孔内を移動する３つ以上の突起
を設けることにより、各突起の１つが傾斜部から直進部
へと移動する際も、該突起は直進部に形成された幅広部
分によってその移動を妨げられないため、シャッタ開閉
部材がガイド孔内を移動する際のガタを低減できる。

【００２３】また、前記各突起の１つをシャッタに当接
する駆動ピンの頭部で形成すると、駆動ピンと突起の１
つを兼用することができる。

【００２４】また、前記傾斜部の始端に該傾斜部よりも
幅狭の凸部を形成すると、シャッタ開閉部材は凸部を受
面として始端位置に戻るため、ガイド孔を打ち抜き加工
する際に傾斜部のコーナーにバリが発生したとしても、
このバリに起因するシャッタ開閉部材の戻り不良を解消
することができる。

【００２５】また、前記シャッタ開閉部材として金属板
を用い、この金属板の両端に前記突起としての抜止片を
それぞれ折曲形成し、これら抜止片を前記ホルダの上面
に係合させると、シャッタ開閉部材の両端が常にホルダ
の上面に摺動しながら移動するため、ガタ防止の効果を
高めることができる。

【００２６】また、前記直進部の終端に該直進部よりも
幅広の差込孔を連続して形成し、前記抜止片をこの差込
孔から前記ガイド孔内に挿入すると、シャッタ開閉部材
をガイド孔に対して簡単に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るシャッタ開閉機構の平
面図である。

【図２】該シャッタ開閉機構に備えられるシャッタ開閉
部材の斜視図である。

【図３】該シャッタ開閉部材の取付け状態を示す断面図
である。

【図４】ガイド孔の傾斜部の始端側を示す平面図であ
る。

【図５】シャッタ開閉機構の動作状態を示す平面図であ
る。

【図６】従来例に係るシャッタ開閉機構の平面図であ
る。

【図７】該シャッタ開閉機構の要部断面図である。

【符号の説明】

１ディスクカートリッジ２カートリッジケース４シャッタ６ホルダ９スプリング１０ガイド孔１０ａ傾斜部１０ｂ直進部１０ｃ差込孔１１凸部１１ａ受面１２シャッタ開閉部材１２ａ平板部１２ｂ，１２ｃ抜止片１３，１４ガイド突起１３ａ駆動ピン

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ガイド孔を有するホルダと、前記ガイド
孔に沿って移動可能なシャッタ開閉部材とを備え、前記
ホルダに対してディスクカートリッジを挿脱することに
より、該ディスクカートリッジに設けられたシャッタが
前記シャッタ開閉部材によって開閉されるディスク駆動
装置であって、前記ガイド孔に前記ディスクカートリッジの挿脱方向に
対して傾斜する傾斜部と該ディスクカートリッジの挿脱
方向に沿って延びる直進部とを連続して形成すると共
に、これら傾斜部と直進部とが連続する部分において該
直進部を前記傾斜部よりも幅広となし、前記シャッタ開
閉部材に前記ガイド孔内を移動する３つ以上の突起を設
けたことを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項２】請求項１の記載において、前記突起の１
つは前記シャッタに当接する駆動ピンの頭部であること
を特徴とするディスク駆動装置。
【請求項３】請求項１の記載において、前記傾斜部の
始端に該傾斜部よりも幅狭の凸部を形成したことを特徴
とするディスク駆動装置。
【請求項４】請求項１ないし３のいずれかの記載にお
いて、金属板の両端に前記突起としての抜止片をそれぞ
れ折曲形成し、これら抜止片を前記ホルダの上面に係合
したことを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項５】請求項４の記載において、前記直進部の
終端に該直進部よりも幅広の差込孔を連続して形成し、
前記抜止片をこの差込孔から前記ガイド孔内に挿入した
ことを特徴とするディスク駆動装置。