JP3392193B2 - 光学式情報再生装置 - Google Patents

光学式情報再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体に半導体レー
ザからの光を照射して情報の再生を行う光学式情報再生
装置に関し、特に光学式情報再生装置における半導体レ
ーザの発光量の制御手段に関する。
【0002】
【従来の技術】光学的に情報の再生を行う光学式情報再
生装置において、記録媒体として例えば光ディスクが用
いられるが、光ディスクには情報が予め記録されて再生
のみが可能なものと記録再生が可能なものとがある。
【0003】記録再生可能な光ディスクのうち、ISO
規格に準じた連続溝方式のものでは、情報記録面上には
ディスクの製造時に成形によってID情報等をピット
(孔)で形成したプリフォーマット領域と、光磁気方式
等によって情報の記録再生を行うユーザデータ領域とし
てのランド領域とが設けられている。
【0004】このような構成の光ディスクにおいて、光
磁気方式のディスクの場合は、ランド領域の情報再生は
カー効果を利用して行われているが、再生信号は微弱で
C/Nも余り高くない。
【0005】よって、C/Nを良くし情報を正確に再生
するためには、少しでも再生時の媒体へ照射するレーザ
光のパワーを高くしたいが、パワーを上げると記録済み
の情報が情報再生のために照射されるレーザの熱によっ
て劣化して行くため、ランド領域の情報の再生時におけ
る半導体レーザの照射パワーの適正範囲は非常に狭くな
っている。
【0006】半導体レーザは、個々の特性の初期ばらつ
きが大きい上に、温度や時間とともに特性が変化するた
め、安定して所定のパワーで発光させるための発光量制
御が必要である。
【0007】半導体レーザの発光量制御回路としては種
々のものが提案されており、例えば特開昭62−281
485号公報には、図5に示すような出力制御回路が開
示されている。
【0008】この半導体レーザの出力制御回路は、半導
体レーザ51と、半導体レーザ51の出射光の一部が入
射する光検出手段52と、光検出手段52の出力信号を
ディジタル信号に変換するA/Dコンバータ53と、こ
のA/Dコンバータ53の出力値とメモリ54から読み
出した出力値とを所定の時間ごとに比較演算するCPU
55と、このCPU55の比較演算結果をアナログ信号
に変換するD/Aコンバータ56と、このD/Aコンバ
ータ56の出力信号に比例した電流を半導体レーザ51
に供給する半導体レーザ駆動回路57とを備えて構成さ
れている。
【0009】図5の構成において、CPU55は、A/
Dコンバータ53の出力値である半導体レーザ51の実
際の発光量と、メモリ54から読み出した所定の発光量
との誤差がゼロになるように、D/Aコンバータ56へ
の指示値を変化させることによって半導体レーザ51へ
の供給電流値を変え、半導体レーザ51が所定の目標パ
ワーで安定に発光するように制御している。
【0010】ところで、光学式情報再生装置の場合は、
ディスクの情報記録面にレーザ光を照射し、情報記録面
の反射光を光検出器で受けて情報を再生しているが、デ
ィスクからの反射光が半導体レーザに所定量以上戻って
しまうと発光が不安定になったり、再生信号のノイズが
増えたりすることが知られている。
【0011】光磁気方式による情報記録再生装置の場合
には、光ディスクに記録された情報マークを偏光面の回
転として検出するため、偏光ビームスプリッタと1/4
波長板の組み合わせによってディスクからの戻り光が半
導体レーザに戻らないようにするアイソレータ光学系が
使用できないので、前記問題点を解決するために、情報
の再生時には、半導体レーザの駆動電流に高周波電流を
重畳することによって、出射光と戻り光の重なりを無く
し、戻り光の影響を低減する方法が採用されている。
【0012】すなわち、光磁気方式の情報記録再生装置
においては、半導体レーザの出力制御回路としては図6
に示すような駆動電流に高周波重畳を行う構成のものが
一般に用いられている。図6の半導体レーザの出力制御
回路は、図5の構成に加えて情報再生時に半導体レーザ
駆動回路57の出力電流に高周波発振電流を重畳する高
周波発振回路(HFM)58が設けられ、更に情報の再
生時のパワーと記録時のパワーを独自に制御するための
複数のD/Aコンバータ59,60を備えて構成されて
いる。
【0013】図6の構成の半導体レーザの出力制御回路
では、半導体レーザの駆動電流に高周波重畳を行うこと
により、図7(a)に示すように出射光と戻り光とが重
ならないようにすることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
光ディスク情報再生装置は、情報の記録再生をより高速
に行うためピックアップ装置の小型軽量化が進められ、
対物レンズと対物レンズを上下方向及びディスクの半径
方向に移動可能なアクチュエータやプリズム等で構成さ
れる可動部と、半導体レーザやコリメータレンズ、プリ
ズム等で構成される光学部品、及び戻り光から信号を取
り出す光検出器等で構成される固定部とに分離された分
離光学系で構成されるピックアップ装置が採用されるよ
うになっている。すべての光学部品が可動部に一体的に
配設された構成の場合には半導体レーザとディスクの反
射面との距離が一定であったが、分離光学系では、可動
部がディスクの半径方向に移動することによって、半導
体レーザとディスクの反射面との距離が変動することに
なり、このため、図7(b)に示すように高周波重畳を
行っても戻り光が出射光と干渉してしまうことが起こる
ようになった。
【0015】実際に出射光と戻り光が干渉するような装
置を用いて半導体レーザへの戻り光量を変化させ半導体
レーザのI−P特性を測定すると、図8のように傾斜が
変化し、レーザ駆動電流をIc一定にしたときのレーザ
出射光量は、戻り光量の増加に伴ってP1 からP3 に増
加する。すなわち、半導体レーザは戻り光量の変化に応
じて出射光量が変化する場合がある。
【0016】また、情報がピットで記録されているプリ
フォーマット領域とピットが無いランド領域とを有する
光磁気方式のディスクでは、ディスクからの戻り光はプ
リフォーマット領域では回折の影響があるためランド領
域より少なくなり、ピットが無いランド領域では戻り光
が多くなる。ここで、図6の構成の回路でCPUによる
A/Dコンバータ出力のモニタを停止し、D/Aコンバ
ータへの指示値を一定のままとし、すなわち半導体レー
ザ駆動回路の出力電流を一定にして、光磁気方式のディ
スクにトラッキングサーボをかけた状態でレーザ光を照
射し、半導体レーザの出射光量を光検出手段出力で観測
する場合を考える。この場合、半導体レーザは、図8に
示したようにレーザに戻る光量が変わることにより出射
光量が変化するため、図9に示すように、半導体レーザ
の出射光量Pは戻り光の少ないプリフォーマット領域の
方が戻り光の多いランド領域より低くなる現象が観測さ
れることがある。半導体レーザの出射光量は、プリフォ
ーマット領域とランド領域とで同じになることが望まし
いが、前記の理由によりディスクの各領域におけるレー
ザ出射光量に問題となる差が生じる場合がある。
【0017】半導体レーザのパワー制御は、前述のよう
にCPUによって所定時間ごとに出射光量をチェックし
て目標光量との誤差をゼロにするように制御している
が、このCPUによる出射光量チェックを行う際、プリ
フォーマット領域からの光量をチェックしたときには、
ランド領域で光量チェックをしたときに目標光量に対し
て発光量に誤差がない場合でも発光量が低いと判断し、
誤差量を計算してしまう問題点が生じる。
【0018】従って、この誤差量を基に半導体レーザに
供給する電流量を変更すると、プリフォーマット領域で
は正しい発光量になるが、出射されたレーザのビームが
ランド領域に移動した後はレーザ発光量が目標値よりも
高くなってしまい、強いパワーのビームによってユーザ
の記録した情報が劣化を起こす恐れがある。
【0019】また、前述のディスクの場合とは逆に、プ
リフォーマット領域の方がランド領域より戻り光が大き
いディスクの場合には、プリフォーマット領域で光量チ
ェックをしてパワー制御を行うとランド領域では発光量
は目標光量より低くなり、これによりC/Nが劣化し情
報を読めなくなる恐れもある。本発明は、これらの事情
に鑑みてなされたもので、記録媒体より半導体レーザへ
の戻り光がある場合においても、ユーザデータ領域にお
いて最適の再生パワーとなるよう正しい発光量制御が可
能であり、半導体レーザのパワーが高くなって記録済み
のデータを劣化させたり、パワーが低くなって情報を誤
って再生したりすることを防止できる光学式情報再生装
置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明による光学式情報
再生装置は、トラック上に情報の記録と再生の両方が可
能なユーザデータ領域と、媒体製造時に情報がピットで
形成され再生のみが可能なプリフォーマット領域とが混
在する光学式記録媒体に対して情報の再生を行う装置に
おいて、前記記録媒体にレーザ光を照射する半導体レー
ザの発光量の検出を前記ユーザデータ領域においてのみ
行い、前記プリフォーマット領域にレーザ光が照射され
ている期間中は前記半導体レーザの発光量検出を停止す
るようにして、前記半導体レーザの発光量を所定の値に
保つ発光量制御を行う半導体レーザ出力制御手段を備え
たものである。
【0021】
【作用】半導体レーザ出力制御手段によって、光学式記
録媒体にレーザ光を照射する半導体レーザの発光量の検
出を情報の記録と再生の両方が可能なユーザデータ領域
においてのみ行い、情報がピットで形成され再生のみが
可能なプリフォーマット領域にレーザ光が照射されてい
る期間中は前記半導体レーザの発光量検出を停止するよ
うにして、前記半導体レーザの発光量を所定の値に保つ
発光量制御を行うことにより、記録媒体より半導体レー
ザへの戻り光がある場合においても、ユーザデータ領域
において最適の発光量となるよう発光量制御がなされ
る。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図4は本発明の一実施例に係り、図1
は光学式情報再生装置における半導体レーザの出力制御
手段の構成を示すブロック図、図2はピックアップ部の
構成を示す構成説明図、図3は半導体レーザの発光量制
御を行う際に発光量検出部の出力を複数回読む場合の動
作の第1の例を説明するための動作説明図、図4は半導
体レーザの発光量制御を行う際に発光量検出部の出力を
複数回読む場合の動作の第2の例を説明するための動作
説明図である。
【0023】本実施例の光学式情報再生装置は、レーザ
光を発光する半導体レーザ(LD)1と、半導体レーザ
1の出射光の一部が入射するフォトダイオード2及びフ
ォトダイオード2の出力電流を電圧に変換するI−V変
換器3を有する光検出手段4とをピックアップ部に備え
ており、前記半導体レーザ1の発光量を制御する半導体
レーザ出力制御手段として図1に示すような構成の回路
が設けられている。
【0024】半導体レーザ出力制御手段は、各部の制御
を行うCPU5を有しており、CPU5には、I−V変
換器3の出力をディジタル信号に変換するA/Dコンバ
ータ6と、情報の再生、消去または記録時における所定
の半導体レーザの発光量の値が目標発光量として記憶さ
れたROM7と、記録媒体からの反射光より得られる再
生信号を基に媒体に記録された情報を再生する情報再生
手段8とが接続されている。
【0025】そして、CPU5から出力される情報再生
時の半導体レーザ発光量(リードパワー)に相当する指
示値をアナログ電圧値に変換するD/Aコンバータ(D
AC)(1) 9と、DAC(1) 9の出力電圧を電流に変換
して半導体レーザに供給する半導体レーザ駆動手段とし
てのV−I変換器11とが設けられ、V−I変換器11
の出力電流を加算回路13に入力するようになってい
る。また、CPU5から出力される情報記録時の半導体
レーザ発光量(ピークパワー)を得るための指示値をア
ナログ電圧値に変換するD/Aコンバータ(DAC)
(2) 10と、DAC(2) 10の出力電圧を電流に変換す
るV−I変換器12とが設けられ、V−I変換器12の
出力電流をスイッチSW3を介して加算回路13に入力
するようになっている。スイッチSW3は、CPU5の
制御によって記録する情報の変調信号(記録データパル
ス)に応じてオン、オフするようになっている。
【0026】また、高周波電流を発生する高周波発振回
路(HFM)14が設けられ、高周波発振回路14から
の高周波電流出力がスイッチSW2を介して高周波重畳
手段となる加算回路13に入力するようになっている。
加算回路13の出力端は、スイッチSW1を介して半導
体レーザ1に接続されており、加算回路13で重畳され
た電流が駆動電流として半導体レーザ1へ供給されるよ
うになっている。
【0027】半導体レーザ1を含むピックアップ部の構
成を図2に示す。ピックアップ部は、可動部21と固定
部22とを有するいわゆる分離光学系のピックアップで
構成されている。スピンドルモータ23によって回転駆
動されるディスク24に対向して、ディスク24の半径
方向に移動可能に可動部21が設けられ、可動部21に
は、レーザ光をディスク24に向かって立ち上げる全反
射プリズム25、レーザ光をディスク上に収束させる対
物レンズ26、及び図示しないトラッキング及びフォー
カシング用のアクチュエータが設けられている。固定部
22には、前述した半導体レーザ1及びフォトダイオー
ド2、半導体レーザ1の出射光を平行光束とするコリメ
ータレンズ27、及び半導体レーザ1の出射光を透過及
び反射して光束を分離するビームスプリッタ28が設け
られている。
【0028】半導体レーザ1よりレーザ光を出射し、対
物レンズ26等によりレーザ光を収束させて形成したビ
ームスポットを可動部21を移動させてディスク24上
の目的のトラックに照射することによって、情報の記
録、再生を行うようになっている。
【0029】次に、本実施例の半導体レーザ出力制御手
段の動作を説明する。
【0030】情報再生時には、CPU5は、スイッチS
W1をオンして半導体レーザ1を点灯可能な状態とし、
ROM7より情報再生時の半導体レーザ発光量(リード
パワー)に相当する供給電流指示値(目標発光量の値)
を読み出してDAC(1) 9に入力し、DAC(1) 9の出
力電圧をV−I変換器11で電流に変換して駆動電流と
して半導体レーザ1へ供給する。また、このとき高周波
重畳のためスイッチSW2をオンして高周波発振回路1
4からの高周波電流を半導体レーザ1へ供給する。そし
て、半導体レーザ1の出射光をフォトダイオード2で検
出し、I−V変換器3,A/Dコンバータ6を介して得
られた発光量検出値を入力し、CPU5はA/Dコンバ
ータ6からの発光量検出値による実際の半導体レーザ発
光量とROM7からの目標発光量との誤差を演算してこ
の誤差がゼロとなるようにDAC(1) 9への出力値を変
化させ、所定のリードパワーとなるよう半導体レーザ1
の発光量の制御を行う。
【0031】情報記録時には、CPU5は、さらに情報
記録時の半導体レーザ発光量(ピークパワー)を得るた
めの供給電流指示値をROM7から読み出してDAC
(2) 10に入力し、DAC(2) 10の出力電圧をV−I
変換器12で電流に変換してスイッチSW3を介して加
算回路13に入力する。このとき、記録する情報の変調
信号(記録データパルス)に応じてV−I変換器12の
出力のスイッチSW3をオン、オフし、記録データに応
じて所定のピークパワー,ボトムパワーに強弱が変化す
るよう半導体レーザ1を発光させる。
【0032】本実施例では、情報再生時における半導体
レーザの発光量の制御についてのみ詳しく説明する。
【0033】まず、第1段階として、初期設定を行う。
初期設定では、ピックアップ部の可動部21を、ピック
アップ部からのビームスポットが照射される部分がディ
スク24のユーザデータ領域外となる位置に、例えばI
SOで規定された標準ディスクであれば最内周のトラッ
クの無い位置に移動させる。
【0034】次に、第2段階として、情報再生用のDA
C(1) 9への供給電流指示値を求める。
【0035】第2段階では、まずDAC(1) 9,DAC
(2) 10をリセットして出力をゼロにした後、スイッチ
SW1をオンしてV−I変換器11の出力電流が半導体
レーザ1に流れるようにする。そして、スイッチSW2
をオンし、高周波発振回路14の出力の高周波電流を半
導体レーザ1に供給する。
【0036】次いで、CPU5は、ROM7から情報再
生時の半導体レーザ発光量(RP )を読み出して、リー
ドパワー設定用のDAC(1) 9へRP に相当するビット
データDR を転送する。すると、DAC(1) 9の出力電
圧はV−I変換器11で電流に変換され駆動電流として
半導体レーザ1に供給される。
【0037】CPU5は、A/Dコンバータ6の出力の
発光量検出値(PR )を読み出し、実際の半導体レーザ
の発光量と目標発光量との誤差であるPR −RP を演算
し、誤差がゼロより大きければDAC(1) 9の指示値を
減らし、誤差がマイナスであればDAC(1) 9の指示値
を増加させる。DAC(1) 9の指示値が増減されると半
導体レーザ1に供給される電流も変化するので、半導体
レーザの発光量も増減する。
【0038】そして、CPU5は再度A/Dコンバータ
6の出力(PR')を読み、誤差RP−PR'を演算する。
ここで、誤差がゼロになれば、半導体レーザ1を所定の
情報再生用のパワー(リードパワー)で発光させるため
に半導体レーザの特性に合わせて供給電流を増減させる
DAC(1) 9への供給電流指示値の設定は終了する。一
方、誤差がゼロにならなければ、誤差がゼロに収束する
までDAC(1) 9への指示値の増減を繰り返す。
【0039】次に、第3段階として、情報再生用の発光
量で半導体レーザを発光させるためのDAC(1) 9への
供給電流指示値を更新する。
【0040】第3段階では、DAC(1) 9の設定が終了
すると、図示しないフォーカス方向のアクチュエータを
制御してオートフォーカス動作を行い、フォーカスサー
ボをかける。続いて、ピックアップ部の可動部21をト
ラックエラー信号が検出でき始めるまでディスクの内周
方向に動かし、その位置でトラッキングサーボをかけ
る。すなわち、フォーカスサーボ及びトラッキングサー
ボをかけた状態で前記と同様にしてDAC(1) 9への供
給電流指示値を更新する。
【0041】次に、第4段階として、戻り光のある状態
で情報再生用のDAC(1) 9への供給電流指示値を更新
する。
【0042】第4段階では、トラッキングサーボをかけ
た後、CPU5は、情報再生手段8の出力の再生データ
からセクタの先頭のセクタマークを検出する。ここでセ
クタマークが見つかるまでは、CPU5はA/Dコンバ
ータ6の出力のモニタを停止しておき、セクタマークが
認識できると装着されたディスクのフォーマットに基づ
いて再生用のビームスポットがセクタの先頭からプリフ
ォーマット領域内に位置している時間を計算し、その時
間内はA/Dコンバータ5の出力のモニタの停止を継続
する。
【0043】そして、セクタマークが認識できた後、C
PU5は、情報再生手段8の再生データを継続して読
み、再生データからID情報を認識する。ID情報が認
識できると、装着されたディスクのフォーマットに基づ
いてID情報が記録されている位置から情報の記録再生
領域(ユーザデータ領域)であるランド領域の開始点ま
でビームスポットが移動する時間は計算できるので、C
PU5は、ID情報再生後ビームスポットがランド領域
の開始点に位置する所定時間待ってからA/Dコンバー
タ6へサンプリングタイミング信号を出力し、A/Dコ
ンバータ6の出力の発光量検出値(PR )を読む。ここ
では、ディスクのフォーマットに基づいてA/Dコンバ
ータ5の出力をモニタする時間を設定しているため、プ
リフォーマット領域を確実に避けてランド領域での半導
体レーザの発光量を検出できる。
【0044】一方、セクタマークが認識できてから所定
時間内にID情報が読めなかった場合は、ランド領域の
ノイズ等で実際はプリフォーマット領域ではなかったの
にセクタマークを誤検出したか、セクタマークは正しく
検出したがID部に欠陥があった場合が考えられる。よ
って、セクタマーク認識後、先に計算したビームスポッ
トがプリフォーマット領域内に位置している時間が経過
してから次のセクタマークを認識するまではビームスポ
ットがランド領域に位置しているので、この期間CPU
5はA/Dコンバータ6の出力のモニタの停止を解除
し、A/Dコンバータ6の出力の発光量検出値(PR )
を読む。
【0045】そして、次のセクタマークが検出されると
第4段階の始めの処理に戻る。なお、CPU5におい
て、ID情報を認識せずにセクタマークのみを認識する
ようにして、セクタマーク認識後ビームスポットがプリ
フォーマット領域内に位置している所定時間が経過して
から次のセクタマークを認識するまでA/Dコンバータ
6の出力値を読むようにすることも可能である。
【0046】次に、トラッキングサーボをかけた後、C
PU5において所定時間内に再生データからセクタマー
クが認識できない場合の動作について説明する。所定時
間内にセクタマークが認識できない場合には、CPU5
はA/Dコンバータ5へサンプリングタイミング信号を
出力してA/Dコンバータ5の出力を複数回、所定の時
間間隔で読む。
【0047】図3はA/Dコンバータ5の出力を複数回
読む場合の動作の第1の例を説明するための図であり、
ここでは3回読む場合の例を示している。図3におい
て、斜線の円はA/Dコンバータ5の出力を読むタイミ
ングでのビームスポットの位置を示している。
【0048】まず1回目にA/Dコンバータ5の出力を
読んだタイミングをt0 とすると、2回目はt0 から以
下の(1)式で求まるt1 後に、3回目はt0 から以下
の(2)式で求まるt2 後に、それぞれCPU5はA/
Dコンバータ6の出力データを読む。 t1 =TSCT ×N−Tx ……(1) t2 =TSCT ×M+Tx ……(2) ただし、Nは1以上の整数、Mは2以上の整数、TSCT
はビームスポットが移動する1セクタの時間である。な
お、Tx は以下の(3)式の条件を満たせば任意に選ぶ
ことができる。 TPF<Tx <TMO ……(3) ただし、TPFはプリフォーマット領域にビームスポット
が照射されている時間、TMOはランド領域にビームスポ
ットが照射されている時間であり、(1)式,(2)式
におけるTSCT =TPF+TMOである。
【0049】図3のようにN=1,M=2,Tx =TPF
+α(αはディスクの回転偏差を考慮した所定値)のと
きは、t1 =TSCT −(TPF+α)、t2 =2・TSCT
+(TPF+α)となり、CPU5は、2回目はt0 から
TSCT −(TPF+α)後に、3回目はt0 から2・TSC
T +(TPF+α)後にそれぞれサンプリングタイミング
信号を出力してA/Dコンバータ6の出力データを読
む。
【0050】ここで、3回読んだA/Dコンバータ6の
出力データのうち最低1回は、図3に示すようにプリフ
ォーマット領域にビームスポットが照射されている期間
中に読んだ可能性があるが、残りの2回は確実にランド
領域での半導体レーザの発光量を検出していることにな
る。従って、CPU5は、3回分のデータを比較し、戻
り光がランド領域に比べて少なく、その分半導体レーザ
の出射光量も小さいプリフォーマト領域で読み取ったと
推定される3個のデータのうち一番小さい値を除去し、
残りの2個の数値を平均してA/Dコンバータ5の出力
データPR とする。
【0051】すなわち、始めにA/Dコンバータ5の出
力データを読んだタイミングから、ビームスポットが移
動する1セクタ分の時間に対してプリフォーマット領域
の時間分だけ前後にずらしたタイミングでA/Dコンバ
ータ5の出力データを読むことにより、3回のうち2回
は確実にランド領域での半導体レーザの発光量を検出す
ることができる。
【0052】なお、3回分すべてがランド領域で読み取
った値であることもあり得るが、その場合も一番小さい
値を除去し、残りの2個のデータの平均をとる。
【0053】図4はA/Dコンバータ5の出力を複数回
読む場合の動作の第2の例を説明するための図であり、
ここでは3回読む場合の例を示している。図3におい
て、斜線の円はA/Dコンバータ5の出力を読むタイミ
ングでのビームスポットの位置を示している。
【0054】まず1回目にA/Dコンバータ5の出力を
読んだタイミングをt0 とすると、2回目はt0 から以
下の(4)式で求まるt1 後にA/Dコンバータ6の出
力データを読む。 t1 =TSCT ×A+Tx ……(4) ただし、A≧0であり、Tx は前記(3)式の条件を満
たせば任意に選ぶことができる。
【0055】図4のようにA=1,Tx =TPF+α(α
はディスクの回転偏差を考慮した所定値)のときは、t
1 =TSCT +TPF+αとなり、CPU5は、2回目はt
0 からTSCT +TPF+α後に、3回目は2回目のタイミ
ングからTSCT +TPF+α後に・・・・というように、
各タイミングでサンプリングタイミング信号を出力して
複数回A/Dコンバータ6の出力データを読む。
【0056】ここで、例えばISO規格のディスクフォ
ーマットで規定されているプリフォーマット領域(53
バイト)とランド領域(672バイト)の長さの比率
は、約1:12であるため、ISO規格のディスクを用
いる場合には、A/Dコンバータ5の出力を読むタイミ
ングは、1回毎にセクタにおける相対的位置でプリフォ
ーマット領域の長さ分だけずれ、13回目でほぼ最初の
位置に戻ることになる。よって、この場合にA/Dコン
バータ6の出力データを読む回数を12回以下とする
と、12回中1回はプリフォーマット領域にビームスポ
ットが照射されている期間中に読んだ可能性があるが、
残りは確実にランド領域での半導体レーザの発光量を検
出していることになる。(このとき(4)式でA=1の
場合は1セクタに1回ずつ12セクタ分、A=1/2の
場合は1セクタに2回ずつ6セクタ分の期間に12回デ
ータが読まれる。)従って、CPU5は、読み取ったデ
ータの中から一番小さい値を除去し、残りの数値を平均
してA/Dコンバータ5の出力データPR とする。
【0057】すなわち、始めにA/Dコンバータ5の出
力データを読んだタイミングから、プリフォーマット領
域にビームスポットが位置する時間分だけセクタにおい
て相対的にずれるようなタイミングでA/Dコンバータ
5の出力データを読むことにより、読む回数をプリフォ
ーマット領域とランド領域の長さの比率に相当する回数
以下(1:12の場合は12回以下)とすれば、1回を
除いた残りの回数は確実にランド領域での半導体レーザ
の発光量を検出することができる。
【0058】以上の再生データからセクタマークが認識
できた場合の方法、またはセクタマークが認識できなか
った場合の2つの方法の計3つの方法のいずれかでA/
Dコンバータ6の出力の発光量検出値(PR )を求めた
後、CPU5は、この得られた発光量検出値とROM7
からの目標発光量とを比較し、誤差を求める。すなわ
ち、A/Dコンバータ6の出力データより読み取った発
光量検出値と目標発光量との誤差であるPR −RP を演
算する。
【0059】ここで、誤差があれば半導体レーザの発光
量が目標発光量になるようDAC(1) 9への供給電流指
示値を増減させる。このとき、誤差がゼロに収束するま
では、前述した3つの方法のいずれかでA/Dコンバー
タ6の出力の発光量検出値を読み、誤差を演算してDA
C(1) 9への指示値を更新する。
【0060】以後は、周囲温度の変化等で半導体レーザ
の特性が変わり、半導体レーザの発光量と目標発光量と
の誤差が発生するのを防ぐため、装置の電源がオフされ
るまで、CPU5は所定の時間間隔で前述した第4段階
におけるDAC(1) 9への指示値の更新動作を繰り返
す。
【0061】なお、ランド領域において半導体レーザの
発光量制御を行うと、プリフォーマット領域では発光量
が下がることがあるが、プリフォーマット領域の情報再
生は、カー効果を利用して微弱な信号再生を行うランド
領域とは違い、戻り光の増減で信号を再生するため、発
光量が低下してもC/Nが良い再生が行え、また情報ピ
ットを劣化させることはないので読み取りマージンが大
きく、プリフォーマット領域では少しくらいレーザ光の
照射量が変化しても問題はない。
【0062】以上のように、本実施例では、半導体レー
ザの発光量制御の際に、半導体レーザの発光量の検出を
プリフォーマット領域で行わず、ユーザ情報の記録再生
用のランド領域で必ず行うことにより、記録媒体からの
戻り光がある場合においても検出した発光量とランド領
域における最適の再生時の発光量との誤差量の検出を正
確に行うことができ、半導体レーザを所定のパワーで精
度良く発光させることが必要なランド領域での正確な発
光量制御が可能となる。これにより、目標とする所定の
再生パワーとの誤差量を間違えて演算し、半導体レーザ
のパワーを高く設定し過ぎて記録済のデータを劣化させ
たり、パワーを低く設定し過ぎて信号のレベルが低下し
情報を誤って再生したりすることを防止することができ
る。
【0063】なお、ユーザデータの記録再生用の領域と
してグルーブ領域を使用する媒体を用いる場合において
も同様に本実施例を適用することができる。
【0064】
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録媒体より半導体レーザへの戻り光がある場合において
も、ユーザデータ領域において最適の再生パワーとなる
よう正しい発光量制御が可能であり、半導体レーザのパ
ワーが高くなって記録済みのデータを劣化させたり、パ
ワーが低くなって情報を誤って再生したりすることを防
止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図4は本発明の一実施例に係り、図
1は光学式情報再生装置における半導体レーザの出力制
御手段の構成を示すブロック図
【図2】ピックアップ部の構成を示す構成説明図
【図3】半導体レーザの発光量制御を行う際に発光量検
出部の出力を複数回読む場合の動作の第1の例を説明す
るための動作説明図
【図4】半導体レーザの発光量制御を行う際に発光量検
出部の出力を複数回読む場合の動作の第2の例を説明す
るための動作説明図
【図5】従来の半導体レーザの出力制御回路の構成例を
示すブロック図
【図6】高周波重畳を行う構成の従来の半導体レーザの
出力制御回路の構成例を示すブロック図
【図7】高周波重畳を行う場合の出射光と記録媒体から
の戻り光との関係を示す出力波形図
【図8】出射光と戻り光が干渉するような装置を用いて
半導体レーザへの戻り光量を変化させたときの半導体レ
ーザのI−P特性を示す特性図
【図9】ディスクのプリフォーマット領域とランド領域
とにおける半導体レーザの出射光量の変化の一例を示す
特性説明図
【符号の説明】
1…半導体レーザ 4…光検出手段 5…CPU 6…A/Dコンバータ 7…ROM 8…情報再生手段 9,10…D/Aコンバータ 11,12…V−I変換器 13…加算回路 14…高周波発振回路 21…可動部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラック上に情報の記録と再生の両方が
    可能なユーザデータ領域と、媒体製造時に情報がピット
    で形成され再生のみが可能なプリフォーマット領域とが
    混在する光学式記録媒体に対して情報の再生を行う光学
    式情報再生装置において、 前記記録媒体にレーザ光を照射する半導体レーザの発光
    量の検出を前記ユーザデータ領域においてのみ行い、前
    記プリフォーマット領域にレーザ光が照射されている期
    間中は前記半導体レーザの発光量検出を停止するように
    して、前記半導体レーザの発光量を所定の値に保つ発光
    量制御を行う半導体レーザ出力制御手段を備えたことを
    特徴とする光学式情報再生装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体レーザの発光量を所定の値に
    保つための発光量検出を、前記プリフォーマット領域の
    情報を再生してから所定時間後に行うことを特徴とする
    請求項1記載の光学式情報再生装置。
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