JP3390603B2 - レーザー処理方法 - Google Patents

レーザー処理方法

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JP3390603B2
JP3390603B2 JP15884896A JP15884896A JP3390603B2 JP 3390603 B2 JP3390603 B2 JP 3390603B2 JP 15884896 A JP15884896 A JP 15884896A JP 15884896 A JP15884896 A JP 15884896A JP 3390603 B2 JP3390603 B2 JP 3390603B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、非単結晶の結晶性シリ
コン膜を有する基板上に形成する薄膜トランジスタ(T
FT)等の半導体素子の作製に関わる光アニールの工程
に使用されるレーザー処理方法に関する。 【0002】 【従来の技術】最近、絶縁基板上に、薄膜状の活性層
(活性領域ともいう)を有する絶縁ゲイト型の半導体装
置の研究がなされている。特に、薄膜状のゲイトトラン
ジスタ、いわゆる薄膜トランジスタ(TFT)が熱心に
研究されている。これらは、利用する半導体の材料・結
晶状態によって、アモルファスシリコンTFTや結晶性
シリコンTFTと言うように区別されている。結晶性シ
リコンとは言っても、単結晶ではない非単結晶のもので
ある。したがって、これらは非単結晶シリコンTFTと
総称される。 【0003】一般にアモルファス状態の半導体の電界移
動度は小さく、したがって、高速動作が要求されるTF
Tには利用できない。また、アモルファスシリコンで
は、P型の電界移動度は著しく小さいので、Pチャネル
型のTFT(PMOSのTFT)を作製することが出来
ず、したがって、Nチャネル型TFT(NMOSのTF
T)と組み合わせて、相補型のMOS回路(CMOS)
を形成することができない。 【0004】一方、結晶性半導体は、アモルファス半導
体よりも電界移動度が大きく、したがって、高速動作が
可能である。結晶性シリコンでは、NMOSのTFTだ
けでなく、PMOSのTFTも同様に得られるのでCM
OS回路を形成することが可能である。 【0005】非単結晶の結晶性シリコン膜は、気相成長
法によって得られたアモルファスシリコン膜を、長時間
適切な温度(通常は600℃以上)で熱アニールする
か、レーザー等の強光を照射すること(光アニール)に
よって得られた。 【0006】しかしながら、絶縁基板として安価で加工
性に富むガラス基板を用いる場合、熱アニールのみで電
界移動度の十分に高い(CMOS回路を形成することが
可能な程度に高い)結晶性シリコン膜を得ることは困難
を極めた。というのは、前述のようなガラス基板は一般
に歪み点温度が低く(600℃程度)、移動度が十分に
高い結晶性シリコン膜を得るために必要な温度まで、基
板温度を高めることができないからである。 【0007】一方、ガラス基板をベースにしたシリコン
膜の結晶化に光アニールを用いる場合、基板の温度をあ
まり高めることなく、シリコン膜にのみ高いエネルギー
を与えることが可能である。よって、ガラス基板をベー
スにしたシリコン膜の結晶化には、光アニールの技術が
非常に有効であると考えられる。 【0008】現状では、光アニールの光源としては、エ
キシマレーザーのような大出力パルスレーザーが最も好
適である。このレーザーの最大エネルギーはアルゴンイ
オン・レーザー等の連続発振レーザーに比べ非常に大き
く、したがって、数cm2以上の大きなスポットを用い
て、より量産性を上げることができた。しかしながら、
通常用いられる正方形もしくは長方形の形状のビームで
は、1枚の大きな面積の基板を処理するには、ビームを
上下左右に移動させる必要があり、量産性の面で依然と
して改善する余地があった。 【0009】これに関しては、ビームを線状に変形し、
ビームの長さ(線状ビーム断面の長手方向の大きさ)
を、処理すべき基板を越える長さとし、このビームを基
板に対して相対的に移動して走査することによって、大
きく改善できた。ここで走査とは、線状レーザーを線幅
方向(線状ビーム断面の長手方向と直交する方向)に移
動しながら、且つその照射領域が分断されないように、
重ねながら照射することを意味する。また、一般に線状
レーザー光を大面積に渡って照射する際には、走査経路
が平行に成るようにされている。 【0010】また、光アニールの前に、熱アニールを行
うことでさらに結晶性の高いシリコン膜を作製できる。
熱アニールによる方法に関しては、特開平6ー2441
04に記述されるように、ニッケル、鉄、コバルト、白
金、パラジュウム等の元素(以下、結晶化触媒元素、ま
たは、単に、触媒元素という)が、アモルファスシリコ
ンの結晶化を促進する効果を利用することにより、通常
の場合よりも低温・短時間の熱アニールにより結晶性シ
リコン膜を得ることができる。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記線
状レーザーの照射は、その最大エネルギーの関係上、そ
の線状レーザービームの長さ(レーザービーム断面の長
手方向の大きさ)は、長くても20cm程度に加工する
のが限界であった。 【0012】それ以上の長さに加工すると、該レーザー
ビームのエネルギー密度が、例えば非結晶性シリコン膜
を結晶化するには不十分なものとなってしまった。よっ
て、大面積の基板を用い、線状レーザーの長さを越える
領域に対してレーザー処理を行う場合、レーザービーム
の走査を、上下左右に、すなわち、線幅方向と、長さ方
向の両方に、移動させる必要があった。図13に従来の
レーザービームの走査経路を模式的に示す。 【0013】図13(A)は線状レーザービームの断面
図であり、は図13(B)は被照射面を上から見た図で
ある。図13(A)に示すように、線状レーザービーム
1の端部1aは完全な矩形となっておらず、この部分の
エネルギ密度は分散している。 【0014】図13(B)に示すように、線状レーザー
ビーム1は2本の走査経路2、3に沿って、走査され
る。例えば、線状レーザービーム1は左側の走査経路2
に沿って下方に走査されたた後、右側の走査経路3に沿
って下方に向かって走査される。この際に、線状レーザ
ービーム1の端部1aが重なるように走査する必要があ
るが、線状レーザービーム1の端部1aをどの様に重ね
合わせるかが問題となる。図13(B)において、矩形
で示す領域4は、被照射面において線状レーザービーム
1の端部1aが重なった領域が走査された領域である。 【0015】しかしながら、一般に線状レーザービーム
1の端部1aにおけるエネルギー密度を制御するのは困
難であるため、領域4およびその近傍に作製される半導
体素子は、他の部分に設けられる素子に比べ、特性のば
らつきが目立った。このため、領域4の半導体材料は半
導体素子の加工には不向きである。 【0016】上記の問題点の対策として、スリットを介
してレーザービームを照射することにより、エネルギー
密度の制御が難しい長さ方向の端部分を遮光して、レー
ザービームの端部を成形している。図14(A)は、ス
リットにより成形された線状レーザービームの断面図で
あり、は図14(B)はレーザービームの走査経路を模
式図であり、被照射面を上からみた図である。 【0017】図13(A)に示すように、スリットを経
ることにより、レーザービーム5の端部5aは矩形状に
成形されるため、端部5aにおけるエネルギ密度の分布
は、図13の線状レーザービーム1よりも均一になる。 【0018】図14(B)に示すように線状レーザービ
ーム5を照射する場合には、例えば線状レーザービーム
5を左側の走査経路6に沿って下方に走査した後、右側
の走査経路7に沿って下方に向かって走査するようにす
れぱよい。この際に、線状レーザービーム5の端部5a
が重なるように走査するが、レーザービーム5の端部5
aは矩形状に成形され、そのエネルギ密度分布は均一な
ため、8で示すように、線状レーザービーム5の端部5
aが接する程度に重ればよく、端部5aが重なる領域8
を縮小することができる。 【0019】しかしながら、スリットを用いレーザービ
ーム5の端部5aのエネルギ密度を制御しても、依然と
して、レーザービーム5の端部5aが重なっている走査
される領域8に作製される半導体素子の特性は、他の領
域に作製された素子に比べ、その特性のばらつきが顕著
である。 【0020】本発明の目的は、上述の問題点を解消し
て、大面積の半導体被膜に対するレーザーアニールの工
程を、高いスループットで行い得るレーザー処理方法を
提供することにある。 【0021】また本発明の他の目的は、複数の半導体素
間の特性のばらつきを抑えることを可能にする大面積の
半導体被膜に対するレーザー処理方法を提供することに
ある。 【0022】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の構成は、基板上の非晶質半導体被膜上に半
導体被膜の結晶化を促進する触媒元素を含む層を形成し
た後に、加熱処理によって結晶化された半導体被膜に対
して、断面が線状のレーザー光を平行かつ一筆書きを描
くように走査して2段階照射するレーザー処理方法であ
って、前記半導体被膜は、1×1015〜1×1019
原子/cmの濃度で触媒元素を含み、2段階目の照射
エネルギー密度は、1段階目の照射エネルギー密度より
も大きく、レーザー光の照射エネルギーの調整は、透過
率の異なる複数のフィルターを挿脱させることにより行
われ、前記レーザー光照射の際に、前記レーザー光の長
さ方向の端部分が重なる領域または接して重なる領域に
は半導体素子を形成しないことを特徴とするレーザー処
理方法である。 【0023】 【作用】本発明は、線状のレーザービームを走査して、
レーザービームの断面の長さより大きい幅を有する半導
体被膜に対してレーザー照射を行い、アニールするに際
し、図12に示すようなレーザービーム1、5の端部1
a、5aが重なって照射される領域には、半導体素子を
形成しないことを特徴とする。 【0024】言い換えれば、レーザービームの長さ方向
の端部分が重なって、あるいは接して照射される領域
が、半導体被膜の素子領域(半導体素子が設けられる領
域)上に位置しないように制御して、レーザー照射を行
うことを特徴とする。 【0025】このようにすれば、基板がどんなに大面積
化され、被照射領域が大きくなっても、高いスループッ
トでレーザーアニールを行え、かつ、半導体素子間の特
性のばらつきを抑えることが可能となる。 【0026】 【実施例】〔実施例1〕 図1〜図3は本実施例のレー
ザー照射装置の構成図であり、図1は上面図であり、図
2は図1における点線A−A’による断面図であり、図
3は図1における点線B−B’による断面図である。本
実施例のレーザー照射装置はマルチチャンバー形式の装
置であり、また多数の基板(試料)を1枚づつ連続して
処理することができる枚葉式の装置である。 【0027】処理すべき基板10はカートリッジ11に
多数枚収納され、カートリッジ11ごと装置に搬入する
ようになっている。 【0028】装置内で基板10を搬送するための基板搬
送室13には、ゲイトバルブ14〜15により、カート
リッジ搬入搬出室17、加熱室18、レーザー照射室1
9がそれぞれ連結されている。基板搬送室13、カート
リッジ搬入搬出室17、加熱室18、レーザー照射室1
9は気密保持可能されており、それぞれガスや不活性ガ
ス等を供給するためのガス供給系20〜23が上部に接
続され、更に真空ポンプ25〜28が接続された排気系
29〜32が下部に接続されている。これにより、基板
搬送室13、カートリッジ搬入搬出室17、加熱室1
8、レーザー照射室19における雰囲気、圧力等が制御
可能とされている。 【0029】基板搬送室13には、ロボットアーム33
が設けれ、基板10を1枚づつカートリッジ搬入搬出室
17、レーザー照射室19、又は加熱室18へと移送す
ることができる。更にゲイトバルブ14側にアライメン
ト機構34が設けられており、基板10とロボットアー
ム33との位置合わせがされる。 【0030】加熱室18において、エレベータ35上に
基板10を多数枚収納することが可能であり、抵抗等か
ら成る加熱手段36によって基板10を所定の温度に加
熱することができる。 【0031】また、レーザー照射室19には、基板10
を載置するためのステージ37が設けられている。ステ
ージ37は基板10を加熱するための加熱手段を有し、
また図示しない案内機構、モータ等により、図1の紙面
内において二次元方向に水平移動自在とされ、さらに紙
面に直交する軸を中心に回転自在とされている。更にレ
ーザー照射室19の上面には、装置外部から出射された
レーザー光が入射する石英窓38が設けられている。 【0032】図2に示すように、装置外部には、レーザ
ー照射手段39が設けられ、レーザー照射手段39のレ
ーザー光の出射方向の光路41上には、ミラー40が配
置され、ミラー40により屈曲された光路41上にレー
ザー照射室19の石英窓38が設けられて、レーザー照
射手段39から出射されたレーザー光はミラー40で反
射され、石英窓38を経て、ステージ37上に配置され
た基板10に照射される。 【0033】図4はレーザー照射手段39の概略の構成
図であり、レーザーを発振する発振器51の出射方向の
光路50上には、全反射ミラー52、53が配列され、
全反射ミラー53の反射方向の光路50上には増幅器5
4、複数のフィルタ55a〜55dから成る減衰手段5
5、レーザー光を線状に成形するための光学系56が順
次に配置されている。 【0034】減衰手段55はレーザーエネルギを調節す
るためのものであり、フィルタ55a〜55dは透過光
のエネルギを減衰する作用を有し、これらの透過率は互
いに異なっており、本実施例では、フィルタ55a〜5
5dの透過率をそれぞれ96%、92%、85%、77
%とする。これらのフィルタ55a〜55dは図示しな
い電磁石、モータ等の駆動手段により、光路50から独
立に挿脱自在とされている。フィルタ55a〜55dを
適宜に組み合わせることにより、透過率57〜96%範
囲のフィルタを形成することができる。例えば、透過率
96%のフィルタ55aと92%の減光フィルタ55b
とを組み合わせることで、透過率88%の減光フィルタ
を得ることができる。 【0035】なお、フィルタ55a〜55dは石英に酸
化ハフニウムと二酸化珪素とを層状に交互にコーティン
グしたものであり、減光フィルタ55a〜55dの透過
率はコーティングされた層数に依存する。また本実施例
では減衰手段55のフィルタ55a〜55dの枚数を4
枚としたが、この枚数に限定されるものではなく、フィ
ルタの枚数、その透過率等は、レーザーエネルギを適切
に調整することができるように決定すればよい。 【0036】図5、図6は光学系56の構成図であり、
図6は図5の光路50に沿った断面図に相当する。図
5、図6に示すように、光路50上には、入射方向から
順次に、シリンドリカル凹レンズ61、シリンドリカル
凸レンズ62、互いに直交する軸を有するフライアイレ
ンズ63と64、シリンドリカル凸レンズ65、66、
全反射ミラー67が配列され、全反射ミラー67の反射
方向の光路上にはシリンドリカルレンズ68が配置され
ている。 【0037】図4に示すレーザー照射手段39におい
て、発振器51で発振されたレーザー光は全反射ミラー
52、53でそれぞれ反射され、増幅器54に入射され
る。増幅器54においてレーザー光は増幅されて、全反
射ミラー55、56でそれぞれ反射されて、減衰手段5
5を経て、光学系56に達して、図5、図6に示すよう
にシリンドリカル凹レンズ61、シリンドリカル凸レン
ズ62、フライアイレンズ63、64を通ることによ
り、レーザー光のエネルギ分布はガウス分布型から短形
分布に変化される。さらに、シリンドリカル凸レンズ6
5、66を通過して、全反射ミラー67で反射されて、
シリンドリカルレンズ68によって集束されて、その焦
点面fにおいて線状ビーム像に結像される。この線状ビ
ーム像は図6において、紙面に垂直な方向に長手方向を
有する。 【0038】レーザービームの形状は光学系56に入射
する直前は3×2cm2程度の矩形であるが、光学系56
を経ることで10〜30cm、幅0.1〜1cm程度の
細長い線状ビームに成形される。 【0039】図1〜図3に示すレーザー照射装置によ
り、レーザーアニールをする場合には、先ず、ゲイトバ
ルブ14〜16を閉鎖して、基板搬送室13、レーザー
照射室19、加熱室18を窒素ガスで充満させる。 【0040】次に、基板10が多数枚収納されたカート
リッジ11をカートリッジ搬入搬出室17に外部から搬
入する。カートリッジ搬入搬出室17には、図示しない
扉が設けられており、この扉を開閉させることにより、
カートリッジ11の搬入・搬出を行う。カートリッジ1
1をカートリッジ搬入搬出室17に搬入した後に、扉を
閉めて、カートリッジ搬入搬出室17を密閉状態にし
て、ガス供給系21から窒素ガスを供給して、カートリ
ッジ搬入搬出室17を窒素ガスで充満させる。なお、カ
ートリッジ搬入搬出室17は特に減圧状態とはせずに大
気圧状態とする。次にゲイトバルブ14とゲイトバルブ
15を開ける。ゲイトバルブ14は一連の工程が終了す
るまで、開放した状態としてよい。 【0041】ロボットアーム33によって、カートリッ
ジ搬入搬出室17に設置されたカートリッジ11から基
板10を1枚ずつ取り出し、アライメント機構34に載
置して、一旦ロボットアーム33と基板10との位置合
わせをした後に、再びロボットアーム33で基板10を
取り上げ、加熱室18に移送する。加熱室18に基板1
0が移送される毎に、エレベータ35が上昇又は下降し
て、基板10が順次に積層された状態で収納される。 【0042】加熱室18所定の枚数の基板10基板を搬
入した後に、ゲイトバルブ15を閉鎖して、加熱手段3
6により基板10が加熱される。基板10が所定の温度
に加熱されると、ゲイトバルブ15が開放され、ロボッ
トアーム33により基板10が加熱室18から基板搬送
室13に移送され、アライメント機構34上に載置さ
れ、再び位置合わせが行われる。 【0043】ゲイトバルブ16が開けられると、ロボッ
トアーム33によりアライメント機構34上の基板10
がレーザー照射室19のステージ37に載置され、ゲイ
トバルブ15とゲイトバルブ16とが閉鎖される。ゲイ
トバルブ15は基板の搬出が行われる毎に開閉すること
が好ましい。これは、加熱室18の雰囲気により、ロボ
ットアーム33等の機械的な構成に熱的な影響が及ばな
いようにするためである。 【0044】ゲイトバルブ16を閉鎖した後に、レーザ
ー照射手段39から線状ビームが出射され、線状レーザ
ーはミラー40、石英窓38を経て、ステージ37上の
基板10に照射される。ステージ37が回転、水平移動
することにより、所定の走査経路で線状レーザーが基板
10に照射される。なお、レーザー光を照射する間は、
ステージ37に備えられた加熱手段により基板10が加
熱室18における温度と同じ温度に加熱され、熱的な変
動が抑制されている。レーザー光の照射が終了すると、
ゲイトバルブ16が開放され、ロボットアーム33によ
り基板10がカートリッジ搬入搬出室17内のカートリ
ッジ11に収納される。こうして1枚の基板10に対す
る処理が終了する。 【0045】1枚の基板10の処理が終了したら、ゲイ
トバルブ15が開放されて、ロボットアーム33により
次の基板10が加熱室18から取り出されて、レーザー
照射室19に移送されて、ステージ37に載置されて、
レーザー光が照射される。こうして、加熱室404に収
納されている基板10に対して、1枚づつレーザー光が
照射される。全ての工程が終了すると、処理済の基板1
0が全てカートリッジ搬入搬出室17に設置したカート
リッジ11に収納される。このカートリッジ11をカー
トリッジ搬入搬出室17から取り出して、次の工程に移
ればよい。 【0046】加熱室18での加熱温度は、非晶質珪素膜
が結晶化する温度以下の温度とする必要がある。これ
は、基板10によって加熱室に入っている時間が異なる
からである。一般的には、加熱室18での加熱温度は2
00〜400℃程度に選択される。またこの加熱温度
は、レーザー光が照射される際における基板10の加熱
温度と同じ温度とする必要がある。 【0047】〔実施例2〕 本実施例では、線状レーザ
ービームの長さを越えるサイズの基板を用いて、半導体
素子を作製するための結晶性シリコン膜を作製する例を
示す。図7に結晶性シリコン膜の作製工程図を示す。 【0048】図7(A)に示すように、ガラス基板71
(本実施例では360mm×460mmのコーニング7
059を用いる)上に、厚さ2000Åの下地膜72と
なる酸化珪素膜と、厚さ500Åのアモルファスシリコ
ン膜73を、プラズマCVD法により連続的に成膜し
た。 【0049】そして、スピンコート法により10ppm
の酢酸ニッケル水溶液をアモルファスシリコン膜73表
面に塗布し、乾燥して、ニッケル層74を形成した。酢
酸ニッケル水溶液には界面活性剤を添加するとよりよか
った。ニッケル層74は極めて薄いので、膜状となって
いるとは限らないが、以後の工程に於ける問題はない。 【0050】図7(B)に示すように、550℃で4時
間熱アニールすることにより、アモルファスシリコン膜
73を結晶化させて、結晶性シリコン膜75を得る。加
熱により、ニッケル層74のニッケルが結晶の核の役割
を果たし、アモルファスシリコン膜73の結晶化を促進
させる。このため、550℃、4時間という低温(コー
ニング7059の歪み点温度以下)、短時間で結晶性シ
リコン膜75を得ることがてきる。 【0051】なお、結晶性シリコン膜75における触媒
元素の濃度は、1×1015〜1×1019原子/cm
であると好ましかった。1×1015原子/cm
下の濃度であると、結晶化を促進させる触媒効果を得る
ことが困難になり、1×1019原子/cm以上の高
濃度では、シリコンに金属的性質が表れて、半導体特性
が消滅してしまうためである。本実施例において、結晶
性シリコン膜75中の触媒元素の濃度は膜中における最
小値で1×1017〜5×1018原子/cm であ
った。なお、これらの値は、2次イオン質量分析法(S
IMS)により分析、測定した。 【0052】このようにして得られた結晶性シリコン膜
75の結晶性をさらに高めるために、図7(C)に示す
ように、大出力パルスレーザーであるエキシマレーザー
を該膜75に照射して、より結晶性の優れた結晶性シリ
コン膜76を形成する。 【0053】レーザーを照射する際には、図1〜6に示
す装置を使用して、KrFエキシマレーザー(波長24
8nm、パルス幅30nsec)を1mm×185mm
線状に成形し、先ず、220mJ/cm程度のエネル
ギーでレーザービームを照射して、次にレーザーのエネ
ルギー密度を100mJ/cm〜500mJ/cm
の範囲で、例えば370mJ/cmで照射する。ま
た、被照射物の1点に注目すると、2〜20ショットの
レーザー光が照射されるように、レーザービームの走査
速度、実際には、基板71を載置するステージ37の移
動速度を調節する。 【0054】なお、レーザーエネルギーの220mJ/
cmから370mJ/cmへの切り替えは、図4に
示すレーザー照射手段39において、発振器51の出力
を一定にした状態で、減衰手段55のフィルタ55a〜
55dを選択的に光路50に挿入・退避させることによ
り行う。 また、レーザー照射時の基板温度は200℃
とする。 【0055】このように、照射エネルギを変えて、照射
する方法を多段階照射と呼ぶこととする。本実施例の場
合は2回照射するため2段階照射となる。2段階照射と
することより、1段階照射よりも結晶性シリコン膜76
の結晶性をより向上させることができる。なお、1段階
照射とする場合には、レーザーのエネルギー密度を10
0mJ/cm〜500mJ/cmの範囲で、例えば
370mJ/cmで照射すればよい。 【0056】図8(A)〜(D)に本実施例のレーザー
ビームの走査経路を示す。図8(A)〜(D)に示すよ
うに、基板80上の被照射面上には、薄膜トランジスタ
が作製される矩形状の素子作製領域81が2×2のマト
リクス状に配列されている。このため、図7(C)に示
すガラス基板71上において、素子作製領域81内の結
晶性シリコン76のみを使用して半導体素子が作製され
ることとなる。半導体素子が作製された基板80は、図
9に示すように4枚の素子基板86A〜86Dに分断さ
れる。 【0057】また、図9に示すように、半導体素子作製
後、基板80を線状レーザービームの長さ以下に分断し
てしまうことを前提とするため、図13、図14に示す
レーザービームの長さ方向の端部分が重なって照射され
る領域4又は8を素子作製領域81外部になるようにす
るために、線状レーザービーム82の長手方向の長さL
は素子作製領域81の幅Wよりも長くされる。 【0058】また、2段階照射とするには、図8(A)
〜(C)に示すように、走査経路83a〜83cは素子
作製領域81それぞれに線状レーザービーム82が2回
照射されるように、平行にかつ一筆描きを描くように設
定される。なお、1段階照射であれば図8(D)に示す
ように、例えば走査経路85のように設定すればよい。
また、走査経路83a〜83c、85はそれぞれ同一基
板80上の全ての素子作製領域80に対して、一様な方
向とされている。 【0059】図8(A)〜(C)又は(D)に示す走査
経路に沿って線状レーザービーム83を走査するには、
線状レーザービーム82を長手方向に概略直交する方向
に沿って、被照射面80に対して相対的に移動しながら
照射を行えばよい。実際にはレーザービーム82を移動
するのではなく、図1〜3に示すレーザー照射装置にお
いて、ステージ37を回転、水平移動することにより、
被照射面を有する基板80を移動して、線状レーザービ
ーム82が走査経路83a、83b又は83cに沿って
走査されるようにしている。 【0060】本実施例では、線状レーザービーム82の
長さLよりも、素子作製領域81の幅Wが短いので、線
状レーザービーム82の端部が素子作製領域81を走査
することがないため、得られる結晶性シリコン膜76の
膜質を均一にすることができるため、素子作製領域81
に作製される半導体素子の特性を均一にすることができ
る。また、大面積の基板80を処理して、同じ特性を有
する半導体素子が形成された基板を1度の工程で多数生
産することができるので、スループットを向上すること
ができる。 【0061】〔実施例3〕 本実施例において、実施例
2で得られた結晶性シリコン膜76を使用して、液晶表
示装置の画素を駆動するための薄膜トランジを作製する
工程に関して説明する。図10、図11に本実施例の薄
膜トランジスタの作製工程を示す。 【0062】図10(A)に示すように、ガラス基板1
01上には、下地膜102として酸化珪素膜を3000
Åの厚さにプラズマCVD法又は減圧熱CVD法で堆積
され、下地膜102の表面には、実施例2に示す結晶化
工程に従って非晶質珪素膜が結晶化された結晶性珪素膜
103が形成されている。 【0063】次に、図10(B)に示すように、結晶性
珪素膜103を島状にエッチングして、素子作製領域1
00内の所定の位置に活性層104が多数個形成され
る。本実施例では、図8、図9に示すように、ガラス基
板101を4分割して、同一の素子基板を4枚得ること
を目的とするため、ガラス基板101上には、薄膜トラ
ンジスタが作製された矩形状の素子作製領域100が2
×2のマトリクス状に配置されている。素子作製領域1
00内の所定の位置に活性層104が多数個形成され
る。従って、結晶性珪素膜103を得る際に、素子作製
領域100内部を線状レーザービームの端部が通過しな
いようにする。 【0064】次に、プラズマCVD法により、ゲイト絶
縁膜を構成する酸化珪素膜105を1000〜1500
Å厚さに成膜して、ゲイト電極106を構成するアルミ
ニウム膜をスパッタ法により5000Åの厚さに堆積す
る。アルミニウムには、予め、スカンジウムを0.2重
量%含有させておくと、後の加熱工程等において、ヒロ
ックやウィスカーが発生するのを抑制することができ
る。 【0065】次に、アルミニウム膜の表面を陽極酸化し
て、図示しない緻密な陽極酸化物を極薄く形成する。次
に、アルミニウム膜の表面にレジストのマスク107を
形成する。この際に、アルミニウム膜の表面に図示しな
い緻密な陽極酸化物が形成されているため、レジストの
マスク107を密着させて形成することができる。そし
て、レジストのマスク107を使用して、アルミニウム
膜をエッチングして、ゲイト電極106を形成する。 【0066】図10(C)に示すように、レジストのマ
スク107を残したまま、ゲイト電極106を陽極酸化
して、多孔質の陽極酸化物108を4000Åの厚さに
形成する。この際に、ゲイト電極106の表面にレジス
トのマスク107が密着しているため、多孔質の陽極酸
化物108はゲイト電極106の側面のみに形成され
る。 【0067】次に、図10(C)に示すように、レジス
トのマスク107を剥離した後に、ゲイト電極106を
電解溶液中で再び陽極酸化して、緻密な陽極酸化物10
9を1000Åの厚さに形成する。 【0068】陽極酸化物の作り分けは使用する電解溶液
を変えればよく、多孔質の陽極酸化物108を形成する
場合には、クエン酸、シュウ酸、クロム酸又は硫酸を3
〜20%含有した酸性溶液を使用すればよい。他方、緻
密な陽極酸化物109を形成する場合には、酒石酸、ほ
う酸、又は硝酸を3〜10%含有するエチレングリコー
ル溶液をPHを7程度に調整した電解溶液を使用すれば
よい。 【0069】図11(A)に示すように、ゲイト電極1
06及びその周囲の多孔質の陽極酸化物108、緻密な
陽極酸化物109をマスクにして、酸化珪素膜105を
エッチングして、ゲイト絶縁膜110を形成する。 【0070】図11(D)に示すように、多孔質の陽極
酸化物108を除去した後に、イオンドーピング法によ
り、ゲイト電極106、緻密な陽極酸化物109、及び
ゲイト絶縁膜110をマスクにして、活性層104に不
純物を注入する。本実施例では、Pチャネル型TFTを
形成するために、ドーピングガスにフォスフィン(PH
)を使用して、燐イオンをドーピングする。なおドー
ピングの際に、ゲイト絶縁膜110が半透過なマスクと
して機能するように、ドーズ量、加速電圧等の条件を制
御する。 【0071】ドーピングの結果、ゲイト絶縁膜110に
覆われていない領域は高濃度に燐イオンが注入されて、
ソース領域111、ドレイン領域112が形成される。
また、ゲイト絶縁膜110のみに覆われている領域に
は、低濃度に燐イオンが注入されて、低濃度不純物領域
113、114が形成される。ゲイト電極106の直下
の領域には不純物が注入されないため、チャネル領域1
15が形成される。 【0072】低濃度不純物領域113、114は高抵抗
領域として機能するため、オフ電流の低減に寄与する。
特に、ドレイン領域112側の低濃度不純物領域113
はLDDと呼ばれている。また、緻密な陽極酸化物10
9を十分に厚くすることにより、緻密な陽極酸化物10
9の直下の領域をオフセット領域とすることができ、オ
フ電流をより低減することができる。 【0073】ドーピング工程の後に、図1〜図3に示す
レーザー照射装置において、レーザアニールを実施し
て、ドーピングされた燐イオンを活性化する。この際の
アニール条件は、レーザーのエネルギ密度は100mJ
/cm〜350mJ/cmの範囲とし、例えば16
0mJ/cmとし、また被照射面の任意の1点に着目
した場合に、20〜40ショットの線状レーザービーム
が照射されるようにし、基板温度を200℃に保持す
る。また、1段階照射のため線状レーザービームは図8
(D)に示す走査経路85に従って走査すればよく、そ
の際に、線状レーザービームの端部が素子作製領域10
0を通過しないようにする。 【0074】レーザーアニールの後に,熱アニールを実
施してもよい。この場合には、450℃の温度で2時間
程度加熱すればよい。 【0075】図11(C)に示すように、プラズマCV
D法により、層間絶縁物116として酸化珪素膜を50
00Åの厚さに成膜する。なお、層間絶縁物116とし
て、酸化珪素膜の単層膜の代わりに、窒化珪素膜の単層
膜、又は酸化珪素膜と窒化珪素膜の積層膜を形成しても
よい。次に、公知のエッチング法によって酸化珪素膜か
ら成る層間絶縁物116をエッチングして、ソース領域
111、ドレイン領域112それぞれにコンタクトホー
ルを形成する。 【0076】次に、アルミニウム膜を4000Åの厚さ
にスパッタリング法により成膜し、これをパターニング
して、ソース領域111、ドレイン領域112に接続さ
れる電極117、118を形成し、パッシベーション膜
119として窒化珪素膜を形成し、パッシベーション膜
119にドレイン領域112側の電極118に対するコ
ンタクトホールを形成する。次にITO膜を形成してパ
ターニングして電極に接続されるコンタクトホールに画
素電極120を形成する。 【0077】以上の工程を経て、ガラス基板101上の
素子作製領域100にはLDD構造を有するTFTが作
製される。最後に、基板101を図9に示すように、素
子作製領域100ごとに分断することにより、4枚の液
晶表示装置のパネルを得ることができる。 【0078】なお、本実施例では、液晶表示装置の画素
を駆動するためのNチャネル型の薄膜トランジスタの作
製工程を説明したが、1つの素子作製領域100に周辺
駆動回路を構成する薄膜トランジスタと、画素を駆動す
るための薄膜トランジスタを同時に形成するようにして
もよい。この場合は、周辺駆動回路を構成する薄膜トラ
ンジスタはNチャネル型の薄膜トランジスタとPチャネ
ル型の薄膜トランジスタから成る相補型の薄膜トランジ
スタとなるように、公知のCMOS技術を利用して、薄
膜トランジスタの導電型を制御すればよい。 【0079】〔実施例4〕 本実施例は基板を分断しな
い場合における、レーザー光の走査経路に関するもので
ある。この場合には図13、図14に示すような線状レ
ーザービームの端部が重なっている領域4や、接してい
る領域8が素子作製領域に配置されてしまう場合があ
る。この様な場合は、図13、図14に示す領域4、8
が半導体素子がまたがらない(位置しない、近接しな
い)ように、半導体素子を配置すればよい。 【0080】例えば図10においては、薄膜トランジス
タの活性層104とこれらの領域4又は8が重ならない
ように、活性層104が形成されない領域200を線状
レーザービームの端部が通過するように、線状ビームの
長さを調節すればよい。 【0081】なお、線状レーザービームの長さ方向の端
部分が重なって照射される部分(継ぎ目部分)を、図1
3の領域4のようにある程度重ねるか、或いは図14の
領域8のように接する程度とするかは、基板上の半導体
素子の密集度に依存する。 【0082】半導体素子の間隔がミリオーダーであれ
ば、線状レーザービームの端部の形状、即ち端部におけ
るエネルギ密度の分布は問題にならないため、図13
(A)に示すように線状レーザービーム1の端部1aを
成形せずに線状レーザービームを照射することが可能で
ある。しかし、半導体素子の間隔がミリオーダー以下に
なると、図14(A)に示すように、線状レーザービー
ムをスリットにより成形して、端部を矩形状にして、更
に図14に示すように線状レーザービームの端部が接す
るように走査する必要がある。 【0083】更に、半導体素子の間隔が数ミクロンオー
ダーになってしまうと、たとえ図14(B)のように線
状レーザーを走査しても、工程におけるアライメント等
精度の限界のため、レーザービーム5の端部5aが通過
した領域8に素子が形成されてしまう虞れがあり、レー
ザービーム5の端部5aが通過した領域を避けて、素子
を作製するには困難が伴う。 【0084】半導体素子として、例えば、液晶ディスプ
レイのパネルを作製する場合、その基板上に形成される
半導体素子としての薄膜トランジスタが設けられる間隔
は、10μm〜100μm程度となる。よって、この場
合はスリットを用いて、線状レーザービームの長さ方向
の端をカットすることで、線状レーザービームの継ぎ
目、即ちビームの端部が接するように線状レーザービー
ムを走査する。この場合、当該継ぎ目部分は10〜20
μm程度の精度で密接させておけば、精度としては充分
であり、この継ぎ目部分に半導体素子を形成することな
く、液晶ディスプレイのパネルを作製することが可能で
ある。 【0085】〔実施例5〕 図8に示すように実施例2
では、基板80上に素子作製領域81が2×2のマトリ
ックス状に配置されている。素子作製領域に均一にレー
ザーが照射されるためには、基板に対して素子作製領域
が対称的に配置されることが好ましく、このため、2n
×2n(nは1以上の自然数)のマトリクス状に配置す
るとよい。本実施例では、図12に示すように、より大
面積の基板を使用することより、基板90上に4×4の
素子作製領域91を配置して、1回の工程で、1枚の基
板90から同一の特性を有する半導体素子が作製された
基板を16枚得るようにしたものである。 【0086】線状レーザービーム92を2段階照射する
には、例えば図12(A)、(B)のように走査光路9
3A、93Bを設定すればよい。また、線状レーザービ
ーム93が均一に照射されるように、線状レーザービー
ム92の長手方向の長さLは素子作製領域91の幅Wよ
りも長くされ、レーザービーム92の長さ方向の端部分
が重なって照射される領域が素子作製領域91外部にな
るようする。 【0087】 【発明の効果】本発明により、大面積の半導体材料に対
するレーザーアニールの工程を、高いスループットで行
うことが可能となった。また、本発明により、大面積の
半導体被膜に対するレーザーアニール処理によって形成
された、複数の半導体素子間の、特性のばらつきを抑え
ることができた。 【0088】本発明は、線状レーザービームの長さを超
える大面積のガラス基板上に、多数のTFTを作成する
場合に有効である。特に該基板が液晶ディスプレイを構
成するものである場合、大画面が要求されることが予想
されるが、本発明はその作製を可能とするものである。
このように、本発明は工業上有益である。
【図面の簡単な説明】 【図1】 実施例1のレーザー照射装置の構成図であ
り、上面図である。 【図2】 図1における点線A−A’による断面図であ
る。 【図3】 図1における点線B−B’による断面図であ
る。 【図4】 レーザー照射手段39の構成図である。 【図5】 レンズ系の構成図である。 【図6】 レンズ系の構成図であり、図5の光路に沿っ
た断面図である。 【図7】 実施例2の結晶性珪素膜の形成工程の説明図
である。 【図8】 レーザービームの走査経路の説明図である。 【図9】 基板の分断の説明図である。 【図10】実施例3のTFTの作製工程の説明図であ
る。 【図11】実施例3のTFTの作製工程の説明図であ
る。 【図12】実施例5のレーザービームの走査経路の説明
図である。 【図13】従来例のレーザービーム形状と、その走査方
法の説明図である。 【図14】従来例のレーザービーム形状と、その走査方
法の説明図である。 【符号の説明】 10・・・基板 13・・・基板搬送室 17・・・カートリッジ搬入搬出室 18・・・加熱室 19・・・レーザー照射室 33・・・ロボットアーム 34・・・アライメント機構 36・・・加熱手段 37・・・ステージ 39・・・レーザー照射手段 51・・・発振器 54・・・増幅器 55・・・減衰手段 71・・・ガラス基板 73・・・非晶質珪素膜 75・・・結晶性珪素膜 76・・・結晶性珪素膜 80、90・・・基板 81、91・・・素子作製領域 82、92、・・・線状レーザービーム 83A〜83C、85、93A、93B・・・走査経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01S 3/00 (56)参考文献 特開 平2−42717(JP,A) 特開 平4−102311(JP,A) 特開 平4−307727(JP,A) 特開 平5−34723(JP,A) 特開 平5−160151(JP,A) 特開 平5−198507(JP,A) 特開 平6−77131(JP,A) 特開 平6−89905(JP,A) 特開 平7−106599(JP,A) 特開 平7−135174(JP,A) 特開 昭58−127318(JP,A) 特開 昭60−257511(JP,A) 特開 昭62−216318(JP,A) 特開 昭64−82517(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20 H01L 21/268 H01L 21/336 H01L 27/12 H01L 29/786 H01S 3/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】基板上の非晶質半導体被膜上に半導体被膜
    の結晶化を促進する触媒元素を含む層を形成した後に、
    加熱処理によって結晶化された半導体被膜に対して、断
    面が線状のレーザー光を平行かつ一筆書きを描くように
    走査して2段階照射するレーザー処理方法であって、 前記半導体被膜は、1×1015〜1×1019原子/
    cmの濃度で触媒元素を含み、 2段階目の照射エネルギー密度は、1段階目の照射エネ
    ルギー密度よりも大きく、 レーザー光の照射エネルギーの調整は、透過率の異なる
    複数のフィルターを挿脱させることにより行われ、 前記レーザー光照射の際に、前記レーザー光の長さ方向
    の端部分が重なる領域または接して重なる領域には半導
    体素子を形成しないことを特徴とするレーザー処理方
    法。
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