JP3389909B2 - 無線通信システム - Google Patents

無線通信システム

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JP3389909B2 JP2000008175A JP2000008175A JP3389909B2 JP 3389909 B2 JP3389909 B2 JP 3389909B2 JP 2000008175 A JP2000008175 A JP 2000008175A JP 2000008175 A JP2000008175 A JP 2000008175A JP 3389909 B2 JP3389909 B2 JP 3389909B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線通信システムに
関し、特に、複数の移動通信端末間で通信サービス利用
権を自動的に移転させる無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】移動電話システムにおいては、携帯電話
機が通信サービス事業者のネットワークに無線接続する
にあたり、個々の利用者を識別するためのユーザ情報を
確認する認証が行われる。このユーザ情報には電話番
号、ユーザID番号、認証情報等が含まれており、通信
端末側及びサービス事業者側の双方に管理され認証や課
金等に用いられる。このユーザ情報はサービス事業者か
らみて、個々の通信端末を区別する唯一の識別手段とな
っている。
【0003】現在、端末側におけるこのユーザ情報の格
納方法には、二種類の方式がある。一方は、ユーザ情報
を端末内の不揮発性メモリに固定的に格納する方式であ
る。このタイプの携帯電話機においては、ユーザ情報は
端末購入時等に通信サービス会社の窓口で専用の書き込
み装置を用いて書き込んでもらう。また、例えば携帯電
話機を新機種に買い換える場合等にもサービス会社の窓
口に持参して、ユーザ情報の書換を受ける必要がある。
すなわち、ユーザ情報は携帯電話機毎に固有、独立のも
のとなり、ユーザ側にて他の端末に移転させることがで
きない。
【0004】他方は、ユーザ情報をICカード等の着脱
可能な記憶手段に格納する方式である(例えば、本願出
願人による特許第2636686号)。この方式では、
携帯電話機側に設けられたICカード読み取りスロット
にユーザ情報を格納したカードをセットすると、そのユ
ーザ情報を用いてその電話機を利用することができる。
この場合、通信端末からユーザ情報を格納したICカー
ドを着脱できるので、例えば携帯電話機の機種交換を行
う際にはICカードを付け替えるだけで済み、通信サー
ビス会社の窓口でメモリの書き換えを受ける必要がな
い。
【0005】ところで、近年では無線によるネットワー
ク通信の多様化が進み、独自の無線装置を内蔵するデー
タ通信線用の携帯型情報端末も利用されるようになって
いる。これを利用するにあたり、ユーザは音声通話用の
携帯電話機とは別個に当該携帯情報端末を所持する場合
があり、この場合にも2つの無線通信端末それぞれにユ
ーザ情報が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ユーザ情報を端末内メ
モリに書き込む前者の方式では、端末内メモリに格納さ
れたユーザ情報はユーザ側にて他の端末に移動させるこ
とができない。従って、例えば同一人が携帯電話機と車
載電話機とを所有する場合や2台以上の携帯電話機を所
有する場合には、各々の端末について通信サービス事業
者と契約を交わし、別のユーザ情報を割り当ててもらう
ことが必要であった。また、利用者が携帯電話機とは別
個に無線装置を内蔵する情報端末を利用する場合等に
も、携帯電話機のとは別のユーザ情報が必要になり、電
話番号の設定や契約や課金等の手続も別個独立に行う必
要があった。すなわち、このシステムでは、同種あるい
は異種の無線通信端末を複数利用するユーザにとって、
複数の電話番号を管理したり、面倒な手続きや重複した
基本料金の支払等を要するものとなり、不便なものであ
った。
【0007】一方、ICカード等を用いて無線通信端末
からユーザ情報を着脱可能に構成した後者の方式では、
ユーザ側にてICカードを任意の端末に付け替えてユー
ザ情報を移動させることができる。すなわち、通信サー
ビス事業者から割り当てられたユーザ情報を用いて前記
通信サービス事業者のサービスを利用する権利(以下、
「利用権」と呼ぶ。)をユーザ側にて自由に移動するこ
とができるようになり、1の契約に係るユーザ情報で複
数の通信端末を利用することが可能となった。これによ
り、ユーザは端末毎の契約や基本料金の支払いが不要に
なり、通信料金の一元管理も可能となるため便利になっ
た。また、複数の携帯電話機を使い分けるユーザの場合
であっても、着信通話はその時点でICカードを装填し
ている端末に着呼されるため、他人はそのユーザがどの
端末を携帯しているか判断する必要がなく、1の電話番
号に発呼すればユーザと通話できるという利点もある。
更に、通信サービス事業者もICカードの管理だけで済
み、端末メモリの書き換え業務等が不要になった。
【0008】しかしながら、上記のように着脱可能なI
Cカード等を用いるシステムの場合にも、ユーザが使用
する端末を交換する度にICカードの付け替えを行う必
要があり、作業が繁雑となるという問題があった。
【0009】更に、近年では携帯電話機の普及に伴い、
自動車運転時に携帯電話機の使用による片手運転を原因
とする事故が多発するようになった。このため、電話機
の出力音声を車載スピーカやイヤホンから出力するとと
もに入力音声を電話機とは別に設けたマイクで拾えるよ
うにして、電話機を手に持って耳に宛うことなく通話可
能にしたハンズフリー装置が利用されている。この場合
にも、携帯電話機とハンズフリー装置を利用するユーザ
にとっては自動車に乗降するごとにハンズフリー装置を
携帯電話に着脱する面倒がある。また、予めハンズフリ
ー装置を具備する車載電話機と、これとは別に携帯電話
機を利用するユーザにあっても、上述したような別個の
ユーザ契約による不便や、ICカードの交換という面倒
がある。かかる場合に、自動車に乗り込んだら利用権を
自動的にハンズフリー装置付の車載電話機に移転し、自
動車から降りたら自動的に利用権を携帯電話機に移転す
ることができればユーザにとって非常に便利である。
【0010】そこで本発明は、面倒な作業を伴うことな
く複数の移動通信端末間で利用権を自動的に移動させる
ことにより、ユーザの使用勝手を向上させた無線通信シ
ステムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、通信サービス事業者から割り当てられた
ユーザ情報を用いて前記通信サービス事業者のサービス
を利用する権利(以下、「利用権」と呼ぶ。)を、複数
の無線通信端末間で移転可能に構成した無線通信システ
ムであって、前記利用権を保持する第1の無線通信端末
が、第2の無線通信端末を中心とする所定エリア内にあ
るときに、前記利用権を第1の無線通信端末から第2の
無線通信端末に自動的に移転するように構成されてお
り、前記ユーザ情報は、前記第1及び第2の無線通信端
末に着脱可能に装着されたICカードにそれぞれ格納さ
れていることを特徴とする。これは、前記第1の通信端
末が第2の通信端末を中心とする所定エリア内にあるこ
とを検出する検出手段と、前記第1及び第2の通信端末
が互いを確認する認証手段と、前記利用権の移転を行う
利用権移動制御手段とを設けることにより達成すること
ができる。更に、本発明の無線通信システムでは、前記
ユーザ情報は、前記第1及び第2の無線通信端末に着脱
可能に装着されたICカードにそれぞれ格納されている
ことが望ましい。このように、1のユーザ情報を格納す
るICカードを複数用意して、各々を所有する無線通信
端末に装着して利用可能とすることにより、利用権の移
転を所望する端末の管理を容易にするとともに、例えば
携帯電話機の機種変更等を容易に行うことができる。
【0012】このように、2以上の無線通信端末を利用
するユーザにおいて、第1及び第2の通信端末が近くに
位置するときには自動的に利用権を移転するようにすれ
ば、例えば携帯電話機の着呼を車載電話機や、家庭やオ
フィスに設置してある無線固定電話機等で受けることが
できる。これらの電話機は一般に携帯電話機より通信能
力が高いため、利用権を移動させることにより携帯電話
機で通話するより良好な状態で通話することができる。
また、携帯電話機−車載電話機間で利用権を自動的に移
転させるようにすれば、ユーザは車に乗降する都度IC
カードを付け替えることなく所望の端末にて通話を行う
ことができる。更に、携帯電話機と、予めハンズフリー
装置と接続した車載電話機とを用意しておき、車に乗り
込んだときには自動的にハンズフリー装置を利用可能と
すれば、車に乗り込んだときに携帯電話機をハンズフリ
ー装置に着脱する面倒をなくすことができる。
【0013】本発明の無線通信システムにおいて、前記
検出手段は、前記第1及び第2の通信端末の一方に設け
られたパイロット信号発信手段と、前記第1及び第2の
通信端末の他方に設けられたパイロット信号検出手段か
らなることが望ましい。このように微弱なパイロット信
号を検出できる程度に第1及び第2の無線通信端末が接
近した場合に利用権の自動移転を行うようにして、予期
せぬ利用権の移転を防ぐようにする。
【0014】また、本発明の無線通信システムにおい
て、前記認証手段は、前記第1及び第2の通信端末の少
なくとも一方から他方に、当該第1及び第2の端末の関
係を示す固有のID情報を送信することにより認証を行
うことが望ましい。このように固有のID情報を用いて
認証を行うようにすれば、他人の所有に係る携帯電話機
や、その他の予期せぬ通信端末の利用権が移動してしま
うといった事態を防ぐことができる。
【0015】また、本発明の無線通信システムにおい
て、前記利用権移動制御手段は、前記第1の通信端末が
第2の通信端末を中心とする所定エリア内にあるとき
に、前記第1の通信端末の通信機能を停止させるととも
に前記第2の通信端末が前記ユーザ情報を用いて前記通
信サービス事業者のネットワークと接続可能とすること
が望ましい。このようにして利用権が2以上の通信端末
にまたがることを防止して、例えば2つの端末が同時に
着呼したりする不都合を回避する。
【0016】
【0017】このICカード装着式の無線通信システム
においては、前記第2の端末には少なくとも2以上のI
Cカードソケットが設けられており、その一方には前記
第1の通信端末に装填されたICカード内のユーザ情報
と同じユーザ情報が格納されたICカードが装填される
ことが望ましい。このようにシステムを構成し、第2の
端末の他方のソケットには別個独立の契約に係るICカ
ードを装填するようにすれば、例えば第1及び第2の端
末が近くにあるときには利用権を移動して本発明の目的
とする使用方法を実現し、両者が離れた位置にあるとき
には別個独立の利用権を有する端末として利用可能とす
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付の図
面を参照しながら以下に説明する。以下の実施形態にお
いては、本発明を構成する第1及び第2の無線通信端末
として携帯電話機と車載電話機を用いた例を説明する。
図1は、本発明に係る第1の無線通信端末としての携帯
電話機の構成を示すブロック図である。この携帯電話機
は、従来の携帯電話機と同様に、アンテナ1と、デュー
プレクサ2と、受信回路3と、送信回路4と、チャネル
コーディック6と、スピーチコーディック7と、D/A
コンバータ8と、アンプ9と、レシーバ10と、A/D
コンバータ11と、アンプ12と、マイク13とを基本
構成要素として具備している。これらの構成要素の機能
及び動作は一般的な携帯電話機と同様であり、詳細な説
明はここに省略する。
【0019】更に、図1に示す携帯電話機は、パイロッ
ト信号受信回路5と、ユーザ情報制御回路14と、IC
カード読み込み回路15と、ICカードソケット16と
を備えている。このカードソケット16には、通信サー
ビス事業者との契約に基づき発行され、電話番号、ユー
ザID、及び認証情報を含むユーザ情報が格納されたI
Cカード17がセットされる。なお、本例においてIC
カード17は、後述するように、一人のユーザには唯一
のマスタICカードである。ユーザ情報制御回路14
は、ICカード17から読み込み回路15を介して読み
込まれるユーザ情報に基づき、この携帯電話機での通常
動作時における発信動作や位置登録動作における認証処
理を行う。また、パイロット信号受信回路5は、後述す
る車載電話機(第2の無線通信端末)からのパイロット
信号を受信/識別し、パイロット信号を識別したらユー
ザ情報制御回路14に通知する。
【0020】図2は、本発明を構成する第2の無線通信
端末に係る車載電話機の内部構成を示すブロック図であ
る。図2に示す車載電話機も、図1に示す携帯電話機と
同様に、基本構成要素であるアンテナ20と、デュープ
レクサ21と、受信回路22と、送信回路23と、チャ
ネルコーディック25と、スピーチコーディック26
と、D/Aコンバータ28と、レシーバ29と、A/D
コンバータ30と、アンプ31と、マイク32とを備え
ている。ここで、レシーバ29と、マイク32と、2つ
のアンプ28及び29は、一つのまとまりであるハンズ
フリー回路40として構成されている。すなわち、レシ
ーバ29はイヤホン又は車載スピーカとして構成される
とともに、マイク32はイヤホンの近傍あるいは運転席
の前方に配設され、運転者が電話機を手に持って耳に宛
わなくても通話できるように構成されている。
【0021】更に、この車載電話機は、パイロット信号
発信回路24と、ユーザ識別情報制御回路33と、第1
のICカード36の読み込み機構としてのICカード読
み込み回路34と、ICカードソケット35と、第2の
ICカード39の読み込み機構としてのICカード読み
込み回路37と、ICカードソケット38とを有してい
る。これら2対のカードソケット34、37及び読み込
み回路35、38は同様に構成され、同等の機能を有す
る。
【0022】図3は、本実施形態の無線通信システムに
適用するICカードの相互関係を説明する図である。本
例では、1の契約に係るユーザ情報につき、マスタIC
カード及びスレーブICカードの2種類のICカードを
用いる。マスタICカード17はユーザ情報マスタを記
憶した唯一のカードであり、このカード単独で、無線ネ
ットワークとの認証に必要十分な情報を無線通信端末に
提供することができる。更に、このマスタICカード1
7には、スレーブICカードに記憶されるユーザ情報ス
レーブと区別するための識別子が追加されている。これ
に対し、スレーブICカードには、マスタICカードに
対応したユーザ情報と、ユーザ情報マスタと区別するた
めの識別子が格納されている。前記マスタICカードは
一人のユーザ(回線契約者)には唯一のものとなるが、
図3に示すようにスレーブICカードは一つのマスタI
Cカードに対応させて複数作成することができる。
【0023】図1及び図2に示す例では、携帯電話機に
マスタICカード17をセットし、スレーブICカード
のうちカードNo.1(スレーブICカード36)を車載電
話機のカードソケット35にセットする。また、図示し
ないが、スレーブICカードNo.2は例えば無線機を内蔵
する情報処理端末にセットし、スレーブICカードNo.3
は、家庭やオフィスに設置してある無線固定電話機にセ
ットするものとする。一方、車載電話機の他方のカード
ソケット38には携帯電話機のとは別個独立のマスタI
Cカードか、別契約に係るユーザ情報のみを格納した従
来のICカード39がセットされる。あるいは、車載電
話機の他方のカードソケットは空のままでも良い。
【0024】図2に示す車載電話機は、その電源投入時
には常に微弱なパイロット信号を発信している。すなわ
ち、車載電話機のユーザ情報制御回路33は、ICカー
ド読み込み回路34を介して、スレーブICカード36
から、マスタICカード17とスレーブICカード36
との関係を示す唯一の識別情報を読み込み、パイロット
信号発信回路24へ送る。パイロット信号発信回路24
は、この識別情報をパイロット信号に挿入し、送信回路
4へ送出する。このパイロット信号が送信回路4にて変
調・増幅され、デュープレクサ21を介し、アンテナ2
0から微弱な電力(例えば、図1に示す携帯電話機が半
径10m以内にあるときに正しく受信し識別可能な出
力)で発信される。
【0025】このように構成した本発明の無線通信シス
テムの動作を、図4〜図8を用いて以下に説明する。図
4は、図1に示す携帯電話機が図2に示す車載電話機の
パイロット信号有効範囲外にある状態を示す図である。
この状態では、図1に示す携帯電話機はマスタICカー
ド17のユーザ情報を用いて単独で使用可能であり、ユ
ーザ情報制御回路14は、ICカード17に格納されて
いるユーザ情報を用いて発信動作や位置登録動作におけ
る認証処理を行う。一方、図2に示す車載電話機はソケ
ット38にセットされた独立のICカード39を用いて
単独で使用可能である。
【0026】図5は、携帯電話機のユーザが車に乗り込
む等して、車載電話機が発信するパイロット信号の有効
範囲内に携帯電話機が入った状態を示す。更に、図6
は、この状態からユーザが車から降りる等して、パイロ
ット信号有効範囲内にあった携帯電話機が有効範囲外に
出た状態を示す。本発明の無線通信システムではかかる
場合に利用権の自動移転制御を行い、ユーザの使用勝手
を向上するようにしている。この行程を、図7及び図8
を用いて説明する。
【0027】図7は、図1に示す携帯電話機の動作を説
明するフローチャートである。まず、図5に示すように
携帯電話機と車載電話機とが接近して、携帯電話機でパ
イロット信号が受信されると(ステップS11:YE
S)、車載電話機に対しID要求信号を送信する(ステ
ップS12)。この要求に応答するID情報を車載電話
機から受信すると(ステップS13:YES)、自局の
IDとの認証作業を行う(ステップS14)。この行程
では、携帯電話機のユーザ情報識別回路14は、ICカ
ード読み込み回路15を使用して自機のICカードソケ
ット16にセットされたマスタICカード17からユー
ザ情報を読み出し、これに含まれるパイロット識別情報
と、パイロット信号受信回路5から送られてきた識別情
報とを比較する。
【0028】ステップS13において、ID要求通知に
応答するID情報を正常に受信できなかった場合や全く
受信できない場合は、車載電話機に対し繰り返しID要
求通知を発信する(ステップS19、S20)。これを
所定回数繰り返しても正常にID情報を受信できなかっ
た場合は(ステップS19:YES)、ユーザ情報制御
タスクを終了して利用権の移転は行わない。
【0029】ID情報が受信され、ステップS14の比
較においてIDが一致したら(YES)、車載電話機に
対し利用権譲渡通知を発するとともに、ICカード17
のユーザ情報を一時的に無効にして当該携帯電話機を使
用不能とし、車載電話機に利用権を移転する(ステップ
S15)。その後、携帯電話機はパイロット信号監視モ
ードに移行する(ステップS16)。この行程は、ユー
ザがまだ車に乗っており携帯電話機と車載電話機が近く
にあるか、すなわち携帯電話機が車載電話機からのパイ
ロット信号を受信できているかを継続的に確認すること
で行われる(ステップS17)。ここで、ユーザが車か
ら降りる等して携帯電話機が受信する車載電話機からの
パイロット信号が途切れたら(NO)、車載電話機に対
して利用権返還要求を発信するとともに、再びICカー
ド17のユーザ情報を用いて携帯電話機を使用可能と
し、車載電話機から利用権を携帯電話機へ移動する(ス
テップS18)。
【0030】また、ステップS14の比較においてID
情報が一致しない場合は(NO)、交信した車載電話機
は携帯電話機にセットされたマスタICカード17に対
応するスレーブICカードがセットされた車載電話機で
ないものとみなし、タスクを終了して利用権の移転は行
わない。このように、本実施形態のシステムでは、マス
タICカードとスレーブICカードを用いて利用権の移
転先を制限することにより、予期せぬ端末に利用権が移
転するといった事態を防ぐようにしている。
【0031】図8は、図2に示す車載電話機の動作を説
明するフローチャートである。前述したように、車載電
話機は電源投入時には常に微弱なパイロット信号を発信
している。この状態でユーザが車に乗り込む等して携帯
電話機がパイロット信号を受信しID要求信号が発信さ
れると、これが車載電話機で受信され受信回路22、チ
ャンネルコーディック25を介してユーザ情報制御回路
24に通知される(ステップS21:YES)。ここで
ユーザ情報制御回路33は、ICカードソケット35、
ICカード読み込み回路34を介して、スレーブICカ
ード36からユーザ情報を読み込み、これに含まれてい
るマスタICカード17との関係を示す識別情報を抽出
してパイロット信号に載せ携帯電話機に送信し(ステッ
プS22)、利用権譲渡通知を受信するのを待つ(ステ
ップS23)。
【0032】その後、携帯電話機から利用権譲渡通知を
受信すると(ステップS23:YES)、それまで使用
していたICカード39内のユーザ情報を一時的に無効
とし、スレーブICカード36に格納されたユーザ情報
を用いて車載電話機で待ち受け・サービスを許可する
(ステップS24)。この時点で携帯電話機も利用権を
譲渡して使用不能となるため(図7ステップS15)、
携帯電話機宛の着呼は自動的に車載電話機で受信され、
さらに当該車載電話機はハンズフリー装置が設けられて
いるため、ユーザはICカードやハンズフリー装置を付
け替えることなく自動的にハンズフリー装置を用いて通
話を行うことができる。
【0033】なお、ステップS22において送信したI
D情報が携帯電話機側で一致しない場合には利用権譲渡
通知が送られてこないため、一定時間経ても当該通知を
受信できなかった場合にはタスクを終了し、利用権の移
転は行わない(ステップS27、S28)。
【0034】利用権の移転が行われた後に、携帯電話機
が車載電話機のパイロット信号有効範囲外に出ることに
より発信される利用権返還要求を受信すると(ステップ
S25:YES)、利用権を車載電話機から携帯電話機
へ再び移転する(ステップS26)。すなわち、スレー
ブICカード36に格納されたユーザ情報を無効とし、
別個独立のICカード39のユーザ情報を用いて待ち受
け・サービス利用を許可し、これが完了したら携帯電話
に対し、利用権返還報告を通知する。これにより、携帯
電話機及び車載電話機は再び別個独立に利用可能とな
る。
【0035】図7及び図8に示す動作行程は、利用権移
転制御が行われていないときに、例えば0.5秒周期で
実行するようにする。このようにシステムを制御するこ
とにより、上記実施形態の例では、ユーザが車に乗って
いないときにはマスタICカードをセットした携帯電話
機を用いて通信サービスを利用し、ユーザが車に乗り込
んだときには自動的に利用権を車載電話機に移転して、
スレーブICカードをセットした車載電話機のハンズフ
リー装置を用いて通信サービスを利用し、更にユーザが
車から降りたときには再び携帯電話機に利用権を移転し
て携帯電話機で通信サービスを利用することができる。
このようにICカードやハンズフリー装置の付け替えを
行うことなく自動的に利用する端末をスイッチできるこ
とにより、ユーザの使用勝手を飛躍的に向上させること
ができる。
【0036】なお、上記実施例では第1及び第2の無線
通信端末として携帯電話機と車載電話機とを用いて説明
しているが、図3を用いて説明したように、スレーブI
Cカードを無線機内蔵の携帯型情報端末や仕事場や家庭
に設置された無線固定電話機等にセットした場合であっ
ても、制御方法は全く上記の例と同様である。このよう
にシステムを構成すれば、無線機内蔵の携帯情報端末に
あっては携帯電話機を所持するユーザが情報端末を手に
持って操作(接近操作)することにより、利用権を移転
させて電子メール等の送受信が行えるようになる。ま
た、無線固定電話機にあっては自宅や仕事場にいるとき
にはユーザ宛の着呼に固定電話機で応答できるようにな
る。
【0037】以上、本発明の一実施形態について詳細に
説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の範囲
に限るものではなく、他の様々な実施例として実現する
ことができる。例えば、上記実施形態では利用権移転制
御のきっかけの判断にパイロット信号を利用している
が、この利用権移転制御の契機としては、ユーザによる
端末の所定操作であってもかまわないことは自明であ
る。
【0038】また、上記実施形態では利用権移転制御を
行った場合に車載電話機のソケット38にセットされた
別個独立のICカード39のユーザ情報を無効としてス
レーブICカード36のユーザ情報を用いるようにして
いるが、これを双方有効としておき、利用権ごとの着呼
を呼び出し音を替えて区別する等の制御を行うようにし
ても良い。
【0039】また、上記実施形態ではシステムを構成す
る無線通信端末として、端末から着脱可能なICカード
を用いて利用権を管理する方式のものを用いているが、
これも本例に限るものではなく、ユーザ側で書換不能な
端末メモリ内にユーザ情報を格納する方式のものであっ
ても、当該ユーザ情報に予めマスタユーザ情報及びスレ
ーブユーザ情報としての識別子を追加しておくようにす
れば、本発明の利用権の自動移転制御を実現することが
できる。
【0040】更に、上記実施形態では利用権を譲渡する
第1の端末と、利用権を譲り受ける第2の端末につい
て、マスタ及びスレーブ情報を用いて他の端末に利用権
が移転しないように制御しているが、本発明の適用例と
して、第2の端末は異なるユーザ情報を持つ様々な第1
の端末(様々なマスタ端末)から利用権を移転できるよ
うに構成しても良い。このようなシステムの適用例とし
ては、例えばタクシーやレンタカーに第2の端末を搭載
しておき、その時々の乗り込み客の所持する携帯電話機
の利用権を移転できるようにすることが考えられる。
【0041】
【発明の効果】以上、本発明の実施形態について詳細に
説明したように、本発明の無線通信システムによれば、
ICカードやハンズフリー装置の着脱という面倒な作業
を伴うことなく、例えば携帯電話機の着呼を車載電話機
や、家庭やオフィスに設置してある無線固定電話機等で
受けることができる。これらの電話機は一般に携帯電話
機より通信能力が高いため、利用権を移動させることに
より携帯電話機宛の着信と良好な状態で通話することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムを構成する第1の無線通信端
末(携帯電話機)の内部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明のシステムを構成する第2の無線通信端
末(車載電話機)の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に適用するICカードの相互
関係を説明する図である。
【図4】図1に示す携帯電話機が図2に示す車載電話機
のパイロット信号有効範囲外に位置する状態を示す図で
ある。
【図5】図1に示す携帯電話機が図2に示す車載電話機
のパイロット信号有効範囲内に入った状態を示す図であ
る。
【図6】図1に示す携帯電話機が図2に示す車載電話機
のパイロット信号有効範囲内から再び出た状態を示す図
である。
【図7】図1に示す携帯電話機の動作を説明するフロー
チャートである。
【図8】図2に示す車載電話機の動作を説明するフロー
チャートである。
【符号の説明】
5 パイロット信号受信回路 14、33 ユーザ情報制御回路 15、24 ICカード読み込み回路 16、35、38 ICカードソケット 17 マスタICカード 24 パイロット信号受信回路 36 スレーブICカード

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信サービス事業者から割り当てられた
    ユーザ情報を用いて前記通信サービス事業者のサービス
    を利用する権利(以下、「利用権」と呼ぶ。)を、複数
    の無線通信端末間で移転可能に構成した無線通信システ
    ムであって、前記利用権を保持する第1の無線通信端末
    が、第2の無線通信端末を中心とする所定エリア内にあ
    るときに、前記利用権を第1の無線通信端末から第2の
    無線通信端末に自動的に移転するように構成されてお
    り、 前記ユーザ情報は、前記第1及び第2の無線通信端末に
    着脱可能に装着されたICカードにそれぞれ格納されて
    いることを特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無線通信システムにお
    いて、当該システムは、前記第1の通信端末が第2の通
    信端末を中心とする所定エリア内にあることを検出する
    検出手段と、前記第1及び第2の通信端末が互いを確認
    する認証手段と、前記利用権の移転を行う利用権移動制
    御手段とを具備することを特徴とする無線通信システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の無線通信システムにお
    いて、前記検出手段は、前記第1及び第2の通信端末の
    一方に設けられたパイロット信号発信手段と、前記第1
    及び第2の通信端末の他方に設けられたパイロット信号
    検出手段とを備えることを特徴とする無線通信システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の無線通信システ
    ムにおいて、前記認証手段は、前記第1及び第2の通信
    端末の少なくとも一方から他方に、当該第1及び第2の
    端末の関係を示す固有のID情報を送信することにより
    認証を行うことを特徴とする無線通信システム。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれか1に記載の無
    線通信システムにおいて、前記利用権移動制御手段は、
    前記第1の通信端末が第2の通信端末を中心とする所定
    エリア内にあるときに、前記第1の通信端末の通信機能
    を停止させるとともに前記第2の通信端末が前記ユーザ
    情報を用いて前記通信サービス事業者のネットワークと
    接続可能とすることを特徴とする無線通信システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5に記載の無線通信システ
    ムにおいて、前記第2の端末には少なくとも2以上のI
    Cカードソケットが設けられており、その一方には前記
    第1の通信端末に装填されたICカード内のユーザ情報
    と同じユーザ情報が格納されたICカードが装填される
    ことを特徴とする無線通信システム。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至のいずれか1に記載の無
    線通信システムにおいて、前記第1の無線通信端末は携
    帯電話機であるとともに、前記第2の無線通信端末は車
    載電話機か、仕事場や家庭に固定的に設けられた無線電
    話機か、独自の無線装置を内蔵する携帯型情報処理装置
    であることを特徴とする無線通信システム。
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