JP3388496B2 - 単一モード光ファイバの特性評価方法 - Google Patents

単一モード光ファイバの特性評価方法

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JP3388496B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信等に用いら
れる単一モード光ファイバの特性評価方法に関し、さら
に詳しくは、後方レーリー散乱光波形を含む単一モード
光ファイバの長手方向の屈折率分布に代表される構造パ
ラメータおよびこの構造パラメータから評価できる伝送
パラメータである分散の情報を、光源の波長および被測
定ファイバの両方向からの後方レーリー散乱光を測定す
ることにより得て、単一モード光ファイバの長手方向の
構造パラメータおよび伝送パラメータ等の評価をするも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバアンプの急速な発展に
伴う入力光レベルの向上により、光ファイバにおける光
非線形効果の影響が顕著となっている。光ファイバにお
ける光非線形効果は、光ファイバ入射端から出射端に向
けて順次、発生・累積される。そのため、光非線形効果
の影響を十分に理解するには、光ファイバパラメータ
(モードフィールド半径(MFR)、遮断波長、および
波長分散等)の長手方向の分布特性を把握することが必
要不可欠となっている。
【0003】ところで、単一モード光ファイバの波長分
散σは、光源の波長をλ(nm)、光ファイバの単位長
さ当たりの群遅延時間をτ(ps/km)とすると、次
式(12)で定義される。
【0004】
【数11】
【0005】従来の単一モード光ファイバの波長分散を
測定する一般的な方法としては、時間領域法と周波数領
域法がある。時間領域法は、波長の異なる2つ以上のパ
ルスを光ファイバに入射し、出射端における群遅延時間
差を測定し、式(11)の定義に従って波長分散を求め
る方法である。一方、周波数領域法では波長がλ1,λ
2 の光を変調周波数fで正弦波変調し、この変調信号
光を光ファイバに入射して励起し、その出射光を電気信
号に変換する。その変調信号光が長さLの光ファイバを
伝搬した場合には、2つの波長間に群遅延時間差Δτが
存在するために、上記出射光の変調信号間に位相差Δθ
を生じる。この位相差Δθは変調周波数fとの間に次式
12)の関係を持つ。
【0006】
【数12】 Δθ=Δτ・2πf・L (12)
【0007】従って、周波数領域法では位相差Δθを求
めることにより、上式(12)から光ファイバの群遅延
時間差Δτを測定し、上式(11)の定義により波長分
散σを測定することができる。
【0008】しかし、このような従来の光ファイバパラ
メータ測定法では光ファイバの均一性を仮定し、特定の
光ファイバ断面、あるいは光ファイバ全長の平均値での
評価しかできない。
【0009】これに対し、単一モード光ファイバの長手
方向の波長分散分布を測定する手法として、光ファイバ
の両端から異なる2波長以上の波長を入射して測定した
後方散乱光強度S1 およびS2 を求める方法がある。
この手法では、2波長以上のモードフィールド径の分布
を測定することにより、モードフィールド径の波長依存
性を評価し、この評価結果から次式(13)により単一
モード光ファイバの任意の位置における導波路分散σw
を評価する。
【0010】
【数13】
【0011】ただし、Wはモードフィールド半径、cは
光速を表す。
【0012】一方、単一モード光ファイバの最大比屈折
率差を測定することにより、材料分散σm を評価し、
次式(14)によりその光ファイバの任意の位置におけ
る波長分散σを評価することができる。
【0013】
【数14】 σ=σw+σm (14)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単一モ
ード光ファイバの波長λ1 ,λ2 における群遅延時間差
Δτは小さいため、従来の時間領域法や周波数領域法に
よる波長分散測定ではファイバ長の比較的長いもの、例
えば1km以上のファイバ長が必要であった。従って、
時間領域法や周波数領域法では、例えば1km以下のフ
ァイバ長では測定が困難であるという問題があった。
【0015】また、かかる問題を解決するために、数m
のファイバを用いて波長分散を測定する干渉法が開発さ
れている。しかし、この干渉法では被測定光ファイバの
長手方向での波長分散の変動を測定するためには光ファ
イバを切断して測定(破壊測定という)する必要がある
ため、測定した光ファイバを使用できなくなるという問
題があった。
【0016】またさらに、かかる問題を解決するため
に、光ファイバの両端から異なる2波長以上の波長を入
射して測定した後方散乱光強度S1 およびS2 を用いて
波長分散の長手方向の変動を測定する方法が開発されて
いる(参考文献:中島和秀等「光ファイバの長手方向の
分散分布測定」信学技報CS95−53,OCS95−
19,PP.81−86;1995−06)。しかし、
この非破壊で波長分散分布を求める方法では2波長以上
での測定結果を用いるために、測定に長時間を費やさな
ければならないという解決すべき課題があった。また、
現用の分散シフト光ファイバの使用波長帯域である、
1.5μm帯で2波長以上の測定を行う場合に、測定に
使用する波長間隔に対するモードフィールド径の変動量
がわずかであり、これに伴う後方散乱光強度も微小とな
るため、モードフィールド径の波長依存性を十分な測定
精度で評価することが困難であるというさらに解決すべ
き課題があった。
【0017】本発明は、上述のような事情に鑑み、光フ
ァイバ長手方向の特性分布を非破壊で、かつ1波長での
測定により評価する、単一モード光ファイバの特性評価
方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、被測定光ファイバの両端から任意の1
波長、例えば分散シフトファイバの使用波長帯域である
1.55μmの光パルスを入射して測定した後方散乱光
強度S1 およびS2 を用いる。これらのデータと当該光
ファイバの一端でのモードフィールド径2Wおよび最大
比屈折率差Δmの測定値を用いて、任意の位置zにおけ
るモードフィールド径2W(z)、導波路分散σ
w (z)、材料分散σm (z)、波長分散σ(z)、分
散スロープDS(z)および零分散波長λ0 (z)を求
める。本発明では、これらのパラメータを各種の関係式
を用いて評価するが、光ファイバの製造工程においてコ
ア半径および最大比屈折率差で規格化された屈折率分布
形状が長手方向に相似形で変化することに着目し、実用
的な近似式を用いている。また、1波長のみの測定を用
いて評価することにより、測定時間の短縮と実用的なモ
ードフィールド径の波長依存性の測定精度を実現してい
る。
【0019】本発明に係る単一モード光ファイバの特性
評価方法は、具体的には次の通りである。
【0020】(第1の測定) 第1の測定では、任意の長さLの単一モード光ファイ
バの両端から波長λのパルス光を入射した時の後方散乱
光強度S(λ,z)及び(λ,L−z)(単位:
dBm)を測定し、 (λ,z)及びS (λ,L−
z)の相加平均強度I(λ,z)を次の関係式(1)に
より求め、
【0021】
【数16】
【0022】任意の一端の位置z0 での相加平均強度I
(λ,z0 )でI(λ,z)を規格化した次式(2)に
示す任意の波長λでの規格化相加平均強度In (λ,
z)を求め、
【0023】
【数17】
【0024】上記位置zでの任意の波長λのモード
フィールド径2W(λ,z)を測定することによ
り、任意の2波長以上における長手方向のモードフィー
ルド径を上記(2)の関係式と次の関係式(3)で評価
し、
【0025】
【数18】
【0026】その各波長でのモードフィールド径分布2
W(λ,z)を用いて次式(4)に示す方程式を満足
する係数g(z)及びg(z)を求め、
【0027】
【数19】
【0028】単一モード光ファイバの任意の端での屈
折率分布測定から最大屈折率nを求め、以下の関係式
(5)により波長λでの導波路分散σ(λ,z)
求め(但し、cは光速である)、
【0029】
【数20】
【0030】上記単一モード光ファイバの任意の端で
の最大比屈折率差Δを求め、その光ファイバのコアが
GeOドープ石英の場合、次の関係式(6)を用いて
任意の波長λでの材料分散σ(λ)を評価し、
【0031】
【数21】
【0032】の関係式(7)により任意の2波長以上
での波長分散特性σ(λ,z)(i=1,2,3,
…,n)を求め、
【0033】
【数22】
【0034】式(8)に示す方程式を満足する係数σ
(z)及びσ(z)を求め、
【0035】
【数23】
【0036】以下の関係式(9)で単一モード光ファイ
バの長手方向の分散スロープDS (z)(単位:ps/
km/nm/nm)を評価する。
【0037】
【数24】
【0038】(第の測定上記第1の測定法を用いて上記式(8)の方程式を満足
する係数σ (z)及びσ (z)を求め、以下の関係
式(10)で光ファイバ長手方向の零分散波長λ
(z)を評価する。
【0039】
【0040】
【0041】
【数24】
【0042】本発明では、単一モード光ファイバの両方
向から測定した1波長の後方散乱波形を所定の関係式を
用いて数値処理することにより、任意の波長のモードフ
ィールド径、導波路分散、波長分散、分散スロープおよ
び零分散波長の長手方向の分布特性を評価することがで
きる。このような光ファイバ長手方向での分布特性は伝
送システムを設計する際に重要となる。また、本発明は
1波長のみの測定から評価を行うため、測定が非常に簡
単に短時間に行えると同時に、モードフィールド径の波
長依存性の実用的な測定精度を実現できるという利点を
有している。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0044】図1は本発明に係る単一モード光ファイバ
の長手方向のモードフィールド径、導波路分散、波長分
散、分散スロープおよび零分散波長の分布特性の測定方
法の一実施形態を示す工程図である。同図に示すよう
に、本発明は非破壊で単一モード光ファイバの長手方向
の分散分布特性を測定するために、公知のOTDR(後
方散乱光測定装置)を用いて1波長の後方散乱光を被測
定光ファイバの両方向から測定し、この測定した波形
(後方散乱波形)をもとに任意の2波長以上のモードフ
ィールド径分布を求め、この分布を解析することによ
り、長手方向の導波路分散、波長分散、零分散波長およ
び分散スロープを評価するものである。以下に発明の詳
細を説明する。
【0045】光ファイバ長手方向のモードフィールド径
の特性を評価する方法については、例えば、文献[M. S.
O'Sullivan and R. S. Lowe, "Interpretation of SM
fiber OTDR signatures"、 Proceeding SPIE '86, Optic
al Testing and Metrology,vol.661, pp.171-176, 198
6]に述べられている。
【0046】単一モード光ファイバの入射端から距離z
での波長λの後方散乱光強度P(z)は次式(16)で
表される。ただし、P0 は光ファイバに励起された波長
λでの入射光強度、αs (z)は距離zでの散乱係数、
B(λ,z)は距離zでの波長λの後方散乱光の捕獲
率、またγ(z)は距離zでの損失係数を表す。
【0047】
【数27】
【0048】ファイバ長(単一モード光ファイバの全
長)Lの両端から測定された位置zでの後方散乱光強度
をS1 (λ,z)、S2 (λ,L−z)(単位:dB
m)とすると、これらはそれぞれ次式(17),(1
8)で表される。
【0049】
【数28】
【0050】
【数29】
【0051】また、両端から測定した散乱光強度S
1 (λ,z)、S2 (λ,L−z)の相加平均強度I
(λ,z)は、次式(19)で表される。
【0052】
【数30】
【0053】ただし、a1 は次式(20)で表され、z
に依存しない定数である。
【0054】
【数31】
【0055】従って、相加平均強度I(λ,z)はzで
の散乱係数αs (z)および後方散乱光の捕獲率B
(λ,z)に比例する。この捕獲率B(λ,z)は次式
(21)で表される。ただし、nはコアの屈折率、2W
(λ,z)はzでの波長λにおけるモードフィールド径
を示す。
【0056】
【数32】
【0057】従って、相加平均強度I(λ,z)はa2
がzに依存しない定数として次式(22)で表される。
【0058】
【数33】
【0059】上式(22)を任意の点z=z0 のI
(λ,z0 )の値で規格化すると、次式(23)に書き
直すことができる。
【0060】
【数34】
【0061】ここで、式(23)の右辺の第1項は散乱
係数αs およびコアの屈折率nに依存する。一般に、同
一光ファイバ内における散乱係数αs とコアの屈折率n
の変化は、モードフィールド径の変化に比べて十分に小
さいので、この第1項寄与分は無視することができる。
【0062】ここで、図2に波長変化と1.55μmの
捕獲率を基準としたときのモードフィールド径の変化に
伴う相対捕獲率の変化の関係を、光ファイバのコア径の
変化率Δa/a0 をパラメータとして示す。通常の工程
で製造される単一モード光ファイバではコア径の変化率
は±4%以下程度と考えることができる。また、OTD
Rで測定できる後方散乱光の分解能は最大でも0.01
dB程度であり、約±40nmの波長範囲で相対捕獲率
の変化は±0.01dB以下となる。従って、約±40
nmの波長範囲のモードフィールド径の変化は任意の1
波長で測定した後方散乱光を用いて評価しても実用上十
分な精度が得られる。従って、ファイバの一端での位置
z=z0 で、任意の波長λi (i=1,2,3,…,
n)のモードフィールド径2W(λi ,z0 )を測定す
ると、任意の波長λi での長手方向のモードフィールド
径分布2W(λi ,z)は次式(24)で評価できる
(図1のステップS1〜S3)。
【0063】
【数35】
【0064】次に、導波路分散の評価方法について述べ
る。導波路分散σw は次式(25)で記述できる。ただ
し、cは光速を、nm はコアの最大屈折率を表す。
【0065】
【数36】
【0066】従って、導波路分散はモードフィールド径
の波長依存性を知ることにより評価できる。このモード
フィールド径の波長依存性は次式(26)で表される。
【0067】
【数37】
【0068】上式(26)を用いて、上式(25)は次
式(27)のように書き直せる。
【0069】
【数38】
【0070】従って、上式(24)を用いて2波長以上
のモードフィールド径分布を評価し、上式(26)を満
たす係数g0 (z)およびg1 (z)を求めることによ
り、上式(27)により導波路分散の長手方向の分布を
評価することができる(図1のステップS4)。
【0071】次に、波長分散の評価方法について述べ
る。任意の波長λi での光ファイバ長手方向の波長分散
σ(λi ,z)は導波路分散と材料分散の和として以下
の式(28)で表される。
【0072】
【数39】
【0073】ここで、任意の波長λi における材料分散
σm (λi )は、コアがGeO2 ドープ石英ガラスの場
合には、最大比屈折率差Δm を用いて、次式(29)に
より評価できる(図1のステップS5)。
【0074】
【数40】
【0075】従って、上式(27)で評価される導波路
分散σw (λi ,z)と上式(29)で評価される材料
分散σm (λi )を用いて、上式(28)により波長分
散の長手方向の分布σ(λi ,z)を評価することがで
きる(図1のステップS6)。
【0076】次に、分散スロープの評価方法について述
べる。通常の単一モードファイバでは、1.5μm帯の
波長分散は波長にほぼ比例して変化するため、比較的狭
い波長帯域では波長分散の波長特性を1次直線で近似す
ることができる。従って、上式(28)を用いて任意の
2波長以上での波長分散を評価し、次式(30)を満た
す係数σ0 (z)およびσ1 (z)を求めることによ
り、分散スロープDS (z)は次式(31)により評価
することができる(図1のステップS7)。
【0077】
【数41】
【0078】
【数42】
【0079】次に、零分散波長の評価方法について述べ
る。上式(28)を用いて任意の2波長以上での波長分
散を評価する。この評価結果を用い、次式(32)を満
たす係数σ0 (z)およびσ1 (z)を求めることによ
り、次式(33)を用いて零分散波長λ0 (z)を評価
することができる(図1のステップS8)。
【0080】
【数43】
【0081】
【数44】
【0082】
【実施例】次に、本発明の実施例について詳述する。
【0083】(実施例1)図3〜図8は、単一モード光
ファイバの両方向から測定した波長1.55μmでの後
方散乱波形から、モードフィールド径、導波路分散、波
長分散、分散スロープおよび零分散波長を評価する本発
明の一実施例を示す。
【0084】図3は1.55μmでの分散シフトファイ
バ約10kmの後方散乱波形の両端から測定した結果の
図である。この図から前述の式(23)および(24)
を用いて、1.53μm、1.55μmおよび1.57
μmのモードフィールド径の長手方向の特性を評価した
ところ、図4に示す結果が得られた。なお、2W
(λi ,z0 )にはファイバの一端でのモードフィール
ド径を用いた。
【0085】次に、図4の結果を用い、前述の式(2
6)の係数g0 (z)およびg1 (z)を決定し、前述
の式(27)を用いて、1.53μm、1.55μmお
よび1.57μmの導波路分散を評価した。この時の長
手方向の分布特性を図5に示す。
【0086】次に、図5の結果と、前述の式(28)お
よび(29)を用いて、1.53μm、1.55μmお
よび1.57μmの波長分散を評価した。この結果を図
6に示す。
【0087】次に、図6の1.53μmおよび1.57
μmの結果を用いて、前述の式(30)を満たす係数σ
0 (z)およびσ1 (z)を決定し、前述の式(31)
を用いて分散スロープの評価を行った。この結果を図7
に示す。
【0088】さらに、図6の1.53μmおよび1.5
7μmの結果を用いて、前述の式(32)を満たす係数
σ0 (z)およびσ1 (z)を決定し、前述の式(3
3)を用いて零分散波長の分布特性を評価した。この結
果を図8に示す。
【0089】(実施例2)本発明の実施例2では、複数
の単一モード光ファイバが接続された光ファイバの特性
評価方法について示す。
【0090】複数の光ファイバが接続されている場合に
は、接続されている光ファイバ間の散乱係数の変化量を
考慮に入れることにより、光ファイバ長手方向のモード
フィールド径、導波路分散、波長分散、零分散波長およ
び、分散スロープの長手方向の変動を本発明の手法によ
り評価することができる。
【0091】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、1
波長で単一モード光ファイバの両端からの後方散乱波形
の測定およびファイバ一端でのモードフィールド径の波
長依存性2W(λi )および屈折率分布を測定し、そ
モードフィールド径の波長依存性2W(λi )およ
び最大比屈折率差Δm の測定値を用いて、単一モード
光ファイバの長手方向の特性を非破壊で評価することが
できるという効果を奏する。また、本発明は1波長だけ
の測定であるので、測定時間を短縮できると同時に、比
較的狭い波長領域でのモードフィールド径の波長依存性
を実用上の精度を満たして測定できるという利点を有し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理手順の工程を示す工程図である。
【図2】コア径の変化率をパラメータとしたときの、モ
ードフィールド径の変動に伴う捕獲率のレベル変動の波
長依存性を示す特性図である。
【図3】本発明の実施例における1.55μmでの後方
散乱波形を示す特性図である。
【図4】本発明の実施例における1.53μm、1.5
5μmおよび1.57μmでの長手方向のモードフィー
ルド径を表す特性図である。
【図5】本発明の実施例における1.53μm、1.5
5μmおよび1.57μmでの長手方向の導波路分散を
表す特性図である。
【図6】本発明の実施例における1.53μm、1.5
5μmおよび1.57μmでの長手方向の波長分散を表
す特性図である。
【図7】本発明の実施例における長手方向の分散スロー
プを表す特性図である。
【図8】本発明の実施例における長手方向の零分散波長
を表す特性図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の長さLの単一モード光ファイバの
    両端から波長λのパルス光を入射した時後方散乱光強
    度S(λ,z)及び(λ,L−z)(単位:dB
    m)を測定し、 (λ,z)及びS (λ,L−z)
    の相加平均強度I(λ,z)を次の関係式(1)により
    求め、 【数1】 任意の一端の位置zでの相加平均強度I(λ,z
    でI(λ,z)を規格化した次式(2)に示す任意の波
    長λでの規格化相加平均強度I(λ,z)を求め、 【数2】 前記位置zでの任意の波長λのモードフィールド径
    2W(λ,z)を測定することにより、任意の2波
    長以上における長手方向のモードフィールド径を前記
    (2)の関係式と次の関係式(3)で評価し、 【数3】 該各波長でのモードフィールド径分布2W(λ ,z)
    を用いて次式(4)に示す方程式を満足する係数g
    (z)及びg (z)を求め、 【数4】 単一モード光ファイバの任意の1端での屈折率分布測定
    から最大屈折率n を求め、以下の関係式(5)により
    波長λ での導波路分散σ (λ ,z)を求め(但
    し、cは光速である)、 【数5】 前記単一モード光ファイバの任意の1端での最大比屈折
    率差Δ を求め、該光ファイバのコアがGeO ドープ
    石英の場合、次の関係式(6)を用いて任意の波長λ
    での材料分散σ (λ )を評価し、 【数6】 次の関係式(7)により任意の2波長以上での波長分散
    特性σ(λ ,z)(i=1,2,3,…,n)を求
    め、 【数7】 次式(8)に示す方程式を満足する係数σ (z)及び
    σ (z)を求め、 【数8】 σ(λ,z)=σ 0 (z)+σ 1 (z)λ (8) 以下の関係式(9)で単一モード光ファイバの長手方向
    の分散スローブD (z)(単位:ps/km/nm/
    nm)を測定することを特徴とする単一モード光ファイ
    バの特性評価法。 【数9】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法で前記式(8)の
    方程式を満足する係数σ (z)及びσ (z)を求
    め、以下の関係式(10)で光ファイバ長手方向の零分
    散波長λ (z)を測定することを特徴とする単一モー
    ド光ファイバの特性評価方法。 【数10】
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