JP3388294B2 - 汚泥の水分率の測定方法およびその装置 - Google Patents

汚泥の水分率の測定方法およびその装置

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JP3388294B2
JP3388294B2 JP22195499A JP22195499A JP3388294B2 JP 3388294 B2 JP3388294 B2 JP 3388294B2 JP 22195499 A JP22195499 A JP 22195499A JP 22195499 A JP22195499 A JP 22195499A JP 3388294 B2 JP3388294 B2 JP 3388294B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、下水処理設備で
生じる下水汚泥、浄水設備で生じる浄水汚泥、し尿、家
畜糞尿、活性汚泥などのほか、食品工場から発生する食
品残渣などの汚泥の水分率の測定方法およびその装置に
関する。とくに、ほぼ密閉状態の容器内において乾燥過
程にある汚泥の水分率を測定する方法およびその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題へ関心が高まり、汚泥を
再利用する試みが多くなされている。例えば、汚泥を脱
水し、脱水された汚泥を粒状ペレットに成形し、粒状ペ
レットを乾燥および炭化処理させる方法が知られている
(たとえば、特開平7−8936号公報、特開平8−2
99992号公報、特開平9−241015号公報、特
開平10−57990号公報、特開平10−87312
号公報を参照)。そして、この処理方法により汚泥から
得られる炭化焼結体は、水質改良剤(浄化材)や土壌改
良剤などに有効活用されることも知られていた。
【0003】これらの処理方法では、いずれも成形工程
において粒状ペレットの汚泥成形体を成形し、その後、
汚泥成形体を回転式の炉体を備える回転式乾燥炉やロー
タリーキルンにより乾燥処理させ、炭化焼結するもので
あった。
【0004】したがって、粒状ペレットを成形するに先
立ち、汚泥を成形に適する水分率に達するまで乾燥させ
る必要があった。従来の乾燥炉および乾燥機において成
形に適する水分率に達するまで乾燥させた汚泥を得るた
めには、実験や試験などに基づく経験則により汚泥の投
入量や乾燥時間などの条件を設定することに止まってい
た。
【0005】ところが、供給される乾燥前の汚泥の組成
や水分率は必ずしも一定ではないため、実験値や経験則
に基づいて乾燥の条件を設定する方法では、所望の水分
率の汚泥を得られない場合があった。そこで、これらの
機器の運転を途中で停止し、乾燥過程にある汚泥を抽出
して直接水分率を測定することが実施された。しかしな
がら、乾燥炉などの運転を一時停止させて抽出した汚泥
を測定すると、汚泥の正確な水分率を測定することがで
きるものの、乾燥過程にある汚泥を取り出すため、悪臭
が周囲に拡散するなど環境に悪影響を及ぼすという問題
があるほか、乾燥過程にある汚泥を経時的に測定するこ
とが事実上不可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、乾燥過程にある容器内の汚泥を抽出して
汚泥の水分率を直接測定すると悪臭が周囲に拡散される
ほか、乾燥過程にある汚泥の水分率を経時的に測定する
ことができない点にある。
【0007】この発明の目的は、汚泥を容器内から取り
出すことなく、乾燥過程にある汚泥の水分率を経時的に
測定するとともに、正確に測定することができる汚泥の
水分率の測定方法とその装置の提供にある。
【0008】
【問題を解決するための手段および作用効果】上記の目
的を達成するため、請求項1記載の汚泥の水分率の測定
方法は、容器内に汚泥を投入し、容器内において汚泥を
乾燥させ、乾燥過程にある汚泥の水分率を測定する方法
において、容器内の汚泥から発生する蒸気を排出する排
気口を具備するとともに、ほぼ密閉自在の容器とし、容
器に汚泥を投入した後、容器をほぼ密閉状態に保持し、
容器の外周面に汚泥を加熱する蒸気を供給し、容器を介
して汚泥と蒸気を熱交換させることにより、容器内の汚
泥を乾燥させるとともに、容器の外周面に蒸気のドレン
を発生させ、ドレン発生量を測定するとともに、測定さ
れたドレン発生量に基づいて乾燥により蒸発した汚泥の
水分量を算出し、容器内の汚泥の水分率を求めることを
特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の汚泥の水分率の測定方法
は、請求項1記載の汚泥の水分率の測定方法において、
容器内の雰囲気の温度が容器内の雰囲気の圧力に対応す
る沸点に達した後、容器の外周面におけるドレン発生量
を測定することを特徴とするものである。
【0010】請求項3記載の汚泥の水分率の測定装置
は、汚泥を収容する密閉自在な容器が設けられ、容器の
周囲を覆う容器カバーが設けられ、容器と容器カバーに
よりほぼ密閉状態に形成された蒸気通気域が備えられ、
容器の外周面に発生するドレンのみを回収する回収路が
蒸気通気域の下方に設けられ、回収路にドレン発生量を
測定する測定手段が備えられたことを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項4記載の汚泥の水分率の測定装置
は、請求項3記載の汚泥の水分率の測定装置において、
汚泥を撹拌および粉砕させる汚泥制御手段が容器内に備
えられたことを特徴とするものである。
【0012】請求項1記載の発明は、上記のとおりであ
るから、汚泥が排気口を備えた密閉自在の容器内に投入
後に容器がほぼ密閉状態に保持される。そして、容器の
周囲に汚泥を加熱する蒸気が供給されるので、蒸気の熱
は容器を介して容器内の汚泥に吸収される。容器を介し
た熱交換により汚泥の温度は容器内の圧力に対応する沸
点まで上昇する。
【0013】そして、容器内の汚泥は容器内に対応する
沸点を維持した状態で水分を盛んに蒸発させ、排気口よ
り容器外へ蒸気を排出させて汚泥の乾燥を進行させる。
【0014】一方、汚泥に対する加熱により熱を奪われ
た蒸気はドレンとなって容器の外周面に現れる。
【0015】汚泥の水分蒸発量と容器の外周面における
ドレン発生量は、比例関係にあるので、ドレンを回収し
てその量を測定し、測定されたドレン発生量に基づいて
乾燥による汚泥の蒸発水分量が算出され、容器内の汚泥
の水分率を求めることができる。
【0016】請求項1記載の発明によれば、ほぼ密閉状
態の容器を介した熱交換により、蒸発した汚泥の水分量
と容器の外周面に発生したドレン発生量との比例関係に
基づいて汚泥の水分率を求めることができる。したがっ
て、汚泥をほぼ密閉された容器内から取り出す必要がな
いので、周囲に悪臭を拡散させることがないほか、経時
的に汚泥の水分率を測定することができる。
【0017】請求項2記載の発明は上記の通りであるか
ら、汚泥が排気口を備えた密閉自在の容器内に投入され
ると、容器がほぼ密閉状態に保持される。そして、容器
の周囲に汚泥を加熱する蒸気が供給されるので、蒸気の
熱は容器を介して容器内の汚泥に吸収される。容器を介
した熱交換により汚泥の温度は容器内の圧力に対応する
沸点まで上昇する。
【0018】そして、容器内の汚泥は容器内の圧力に対
応する沸点を維持した状態で水分を盛んに蒸発させ、排
気口より容器外へ蒸気を排出させて汚泥の乾燥を進行さ
せる。
【0019】一方、汚泥に対する加熱により熱を奪われ
た蒸気はドレンとなって容器の外周面に現われる。そこ
で、容器内の雰囲気の温度が容器内の雰囲気の圧力に対
応する沸点に達した後、容器の外周面に発生したドレン
発生量を測定する。
【0020】容器内の雰囲気の温度が容器内の雰囲気の
圧力に対応する沸点に達した後に、汚泥の蒸発水分量と
容器の外周面のドレン発生量は、一定の比例関係にある
ので、ドレンを回収してドレン発生量を測定し、測定さ
れたドレン発生量に基づいて汚泥の乾燥により蒸発した
水分量が算出され、容器内の汚泥の水分率をより正確に
求めることができる。
【0021】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の汚泥の水分率の測定方法と同じ作用効果を奏する
が、容器内の雰囲気の温度が容器内の雰囲気の圧力に対
応する沸点に達した後、容器の外周面のドレン発生量を
測定するので、蒸発した汚泥の水分量と測定されたドレ
ン発生量との一定の比例関係に基づいて汚泥の水分率を
求めることができる。
【0022】一定の比例関係に基づくため、蒸発した汚
泥の水分量を求めることが容易となり、汚泥の水分率の
測定が簡便となるほか、乾燥過程にある汚泥の水分率を
より正確に測定することができる。
【0023】請求項3記載の発明は上記の通りであるか
ら、ほぼ密閉自在な容器に汚泥が収容され、容器と容器
カバーによりほぼ密閉状態に形成された蒸気通気域に蒸
気を通じ容器を介して熱交換が行われ、容器内の加熱さ
れる汚泥は乾燥される。容器を介した熱交換により汚泥
の温度は容器内の圧力に対応する沸点まで上昇する。
【0024】そして、容器内の汚泥は容器内の圧力に対
応した沸点を維持した状態で水分を盛んに蒸発させ、排
気口より容器外へ蒸気を排出させて汚泥の乾燥を進行さ
せる。
【0025】一方、熱交換により容器の外周面に発生し
たドレンは、蒸気通気域の下方に設けられた回収路によ
り回収され、回収路に設けられた測定手段によりドレン
発生量が測定される。
【0026】そして、測定されたドレン発生量に基づ
き、容器内の汚泥の蒸発水分量が求められ、乾燥過程に
ある汚泥の水分率が算出される。なお、容器カバーに凝
縮されるドレンは回収路に回収されない。
【0027】請求項3記載の発明によれば、蒸気通気域
の下方に設けられた回収路により、熱交換により容器の
外周面に発生したドレンのみが回収されるので、蒸発さ
れた汚泥の水分量と回収されたドレン発生量との比例関
係に基づいて汚泥の水分率を経時的に測定することがで
きる。したがって、汚泥をほぼ密閉された容器内から取
り出す必要がないので、周囲に悪臭を拡散させることが
ない。
【0028】また、容器、容器カバー、回収路、蒸気通
気域および測定手段を備えればよいから汚泥の測定装置
が簡単な構造となり、設置スペースを抑制できるほかメ
ンテナンスが簡便となる。
【0029】請求項4記載の発明は上記の通りであるか
ら、容器内に備えられた汚泥を撹拌および粉砕させる汚
泥制御手段により、乾燥過程にある汚泥が撹拌されつつ
つ粉砕される。撹拌と粉砕作用を受けた容器内の汚泥
は、乾燥過程において均質化が図られるともに容器全体
に行き亘るため、容器を介した熱交換を受け易くなり、
汚泥全体に対する熱の供給が容易となる。
【0030】したがって、汚泥との熱交換に使用されず
放熱を生じる容器の無駄な伝熱面積の発生を抑制するこ
とができ、汚泥の乾燥による蒸発水分量と容器の外周面
のドレン発生量との比例関係がより正確に反映される。
【0031】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の汚泥の水分率の測定装置と同じ作用効果を奏する
が、汚泥の乾燥による蒸発水分量と容器の外周面のドレ
ン発生量との比例関係がより正確に反映されるので、容
器内の汚泥の水分率をより正確に測定することができ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態に係る汚泥
の水分率の測定方法とその装置を図面を参照して説明す
る。図1は下水汚泥の処理プロセスを示すブロック図、
図2はこの発明の実施の形態に係る下水汚泥の水分率の
測定装置の構造を示す正面図、図3は図2における要部
の平面図である。
【0033】この発明の実施の形態における下水汚泥の
水分率の測定装置10は、図1のブロック図に示される
ように下水汚泥の処理工程のうち、汚泥成形体を得る成
形工程の前工程である水分調整工程に係るものである。
【0034】成形工程の後工程は、汚泥成形体を乾燥さ
せる乾燥工程、乾燥された汚泥成形体を炭化焼結させる
炭化焼結工程であり、下水汚泥の処理工程の目的は廃棄
物である下水汚泥から有効活用が可能な炭化焼結体を得
ることである。この実施の形態おける汚泥は下水処理設
備より生じる下水汚泥であり(以下単に汚泥という)、
水分調整前の水分率が約75〜85%の範囲にあるもの
である。
【0035】水分調整工程においては、図2に示される
汚泥乾燥機12により調整前の汚泥の乾燥を行い、汚泥
の水分率が所望の水分率に達するまで、汚泥の水分が調
整される。
【0036】汚泥乾燥機12はこの発明の水分率の測定
装置10を構成する一部であって、汚泥乾燥機12は、
汚泥を収容する筒状の容器14、容器14を支持する機
台16、容器14の周囲を覆う容器カバー18、排気口
20、汚泥取出口22、汚泥制御手段24、汚泥制御手
段24の駆動源26、容器14と容器カバー18により
形成される蒸気通気域28、蒸気供給口30、蒸気回収
口32などから構成されている。
【0037】機台16に設置された容器14の上部に
は、容器14内において汚泥から蒸発する蒸気を排出す
る排気口20が備えられているほか、汚泥の投入時に容
器14を開放状態とし、汚泥の乾燥時に容器14をほぼ
密閉状態とすることができる開閉自在の上蓋34を備え
ている。
【0038】乾燥時には容器14内の汚泥から蒸発する
蒸気が排気口20から排出されるので、悪臭防止などの
ために化学成分を熱分解させる排気燃焼装置(図示せ
ず)に接続されている。
【0039】また、容器14には容器14の外周を覆う
ようにした容器カバー18が設けられており、容器14
の外周と容器カバー18とにより後述する密閉状態の蒸
気通気域28が形成される。
【0040】一方、容器14の底付近には所望の水分率
まで乾燥された汚泥を容器14から取り出すための汚泥
取出口22が設けられ、開閉自在の開閉扉36が設けら
れている。
【0041】さらに、容器14の底の中心部に汚泥制御
手段24の一部を構成する回転軸38が容器14に対し
て回転自在に垂設されている。そして、回転軸38の上
端から約5分の4については、回転軸38に設けられた
支持部材40を介し、螺旋羽根42が回転軸38に取り
付けられている。回転軸38の下端から約5分の1は、
容器14の底付近に滞留する汚泥を容器14の壁面に押
し付けて粉砕するための押付羽根44が設けられてい
る。
【0042】回転軸38の下端は容器14の底を貫通し
機台16に取り付けられた駆動源26に接続され、回転
軸38を回転させることができるように図られている。
駆動源26は具体的には電動モータであり、可変速制御
可能な電動モータであれば汚泥の状態に応じて、容器1
4内の汚泥を効率よく粉砕、撹拌することができる。
【0043】一方、容器14の外側においては、容器1
4を覆うように容器カバー18が設けられていることを
説明したが、容器14と容器カバー18により構成され
る閉空間が蒸気通気域28として形成される。
【0044】蒸気通気域28は、加熱された蒸気の熱を
容器を介して容器14内の汚泥へ伝えるために設けられ
ており、蒸気通気域28内に蒸気を通じることにより、
容器14を介して汚泥へ熱を与える熱交換が行えるよう
に図られている。
【0045】したがって、蒸気通気域28を形成する容
器14の一部は熱伝導度の比較的高い材質で構成されて
おり、一方、容器カバー18については、容器カバー1
8の外部への放熱を抑制するために、断熱材が容器カバ
ー18の外部に装着されている。この実施の形態におい
ては、蒸気通気域28を構成する容器14の一部の材質
を鉄製とし、容器カバー18の外部に断熱材が装着され
ている。
【0046】容器カバー18の上部には、汚泥を加熱す
る蒸気を蒸気通気域28に供給するための蒸気供給口3
0が設けられている。蒸気供給口30は蒸気送入管48
を介して蒸気発生源(図示せず)に接続され、蒸気発生
源から供給される蒸気を連続的に供給することが可能と
なっている。
【0047】蒸気通気域28の下方には、容器14を介
した熱交換により容器14の外周面に発生したドレンを
回収し、ドレン発生量を測定する測定手段50が設けら
れている。測定手段50には、容器14の外周面に発生
したドレンのみを回収する回収路52と、回収されたド
レン発生量を計測する計測器54や制御器56が設けら
れている。
【0048】回収路52は容器14寄りに設けられてお
り、蒸気通気域28を構成する容器14の外周面に生じ
たドレンのみを全て集中させて回収し、計測器54に送
り出すように図られている。計測器54は、回収された
ドレンをまとめ、ドレン発生量を経時的に測定するもの
である。
【0049】この実施の形態においては、計測器54に
より読み取られたドレン発生量、汚泥の投入量と投入時
における汚泥の水分率を算出するプログラムが内蔵され
た制御器56が設けられているので、即時に容器14内
の汚泥の水分率を経時的に知ることができる。
【0050】制御器56に内蔵されたプログラムは、計
測器54により読み取られたドレン発生量に基づいて、
汚泥から蒸発した水分量を求めるプロセスと、蒸発した
水分量、投入時の汚泥の重量およびその水分率から測定
手段により測定された時点の汚泥の水分率を求めるプロ
セスから構成されており、経時的に反復制御されるよう
にタイマ設定によりプログラムが制御されるものであ
る。
【0051】他方、容器14を介した熱交換以外の放熱
により発生したドレンを回収するための回収口32が蒸
気通気域28の下方であって容器カバー18寄りに設け
られている。回収口32は送出管60を介して蒸気発生
源に接続されており、蒸気通気域28において放熱によ
り発生したドレンを蒸気通気域28から吐出し、蒸気発
生源に循環させることができる。
【0052】なお、この実施の形態では、別の送出管6
4が測定手段50に接続されており、回収路52および
計測器54から構成される測定手段50により回収され
たドレンを送出管60を通じて、蒸気発生源に循環させ
ることができるように図られている。したがって、蒸気
発生源、蒸気送入管48、蒸気通気域28、測定手段5
0、送出管60、64により密閉系の循環経路が構成さ
れる。
【0053】なお、この実施の形態においては、汚泥の
水分率が所望の水分率に達したときに、蒸気通気域28
の全域に冷水を注水することができるように、冷水供給
管(図示せず)が蒸気通気域28の下面に接続されてい
る。
【0054】蒸気通気域28に冷水を注水できるように
した理由は、汚泥の水分率が所望の水分率に達し、蒸気
通気域28への蒸気の供給を停止した時点において、容
器14および蒸気通気域28内の残留蒸気には汚泥を加
熱する熱が残存しており、これらの余剰の熱を冷水によ
り吸収させることにより、蒸気の供給が停止した後、汚
泥の過剰な乾燥を防止することにある。
【0055】また、汚泥の冷却時間を短縮化できるほ
か、汚泥の容器14からの取り出しの際に、汚泥の過剰
な乾燥および悪臭の拡散を抑制する目的がある。したが
って、蒸気の供給停止とともに冷水を蒸気通気域28に
注水すれば、汚泥に余剰の熱が供給されず、汚泥の水分
率は所望の水分率に維持され、変動することがない。
【0056】なお、蒸気通気域28に対して冷水を連続
的に注水できるように、冷水排出管(図示せず)を蒸気
通気域28の上部に設ければ、蒸気通気域28には全域
に冷水が充填された状態を保ちつつ冷水の注水が維持さ
れ、余剰の熱の冷水への吸収が短縮化される。
【0057】次に、この実施の形態に係る汚泥の水分率
の測定装置10の作用について説明すると併せて方法の
発明について説明する。まず、汚泥乾燥機12の容器1
4の上蓋34を開け、汚泥を容器内14に投入する。こ
のとき、容器14内に投入した汚泥の量とその水分率を
予め把握しておく。
【0058】次に、上蓋34を閉め、蒸気通気域28に
加熱された蒸気を連続的に供給する。蒸気通気域28に
対する蒸気の供給と同時に、汚泥制御手段24を作動さ
せ、容器14内の汚泥の粉砕および撹拌を行う。
【0059】蒸気供給域28に蒸気が供給されると、容
器14を介して熱交換が行われ、蒸気の熱は容器内の汚
泥に与えられ、その結果、汚泥の温度が上昇する。
【0060】また、汚泥制御手段24の螺旋羽根42に
より容器14内の汚泥を撹拌するとともに、押付羽根4
4により容器14の底付近に滞留しがちな汚泥の塊を容
器14の壁面に押し付けて粉砕する。
【0061】したがって、撹拌と粉砕作用を受けた容器
14内の汚泥は、乾燥過程において均質化が図られると
もに容器14全体に行き渡るため、容器14を介した熱
交換を受け易くなり、汚泥全体に対する熱の供給が容易
となる。
【0062】そして、容器14を介した熱交換により汚
泥の温度は容器14内の圧力に対応する沸点まで上昇す
る。容器14内の雰囲気の温度は容器14内の圧力に対
応した沸点まで上昇し、このとき、容器14内に存在し
た空気は排気口20を通じて容器外へ排出され、容器1
4内の雰囲気は汚泥から蒸発した水分による蒸気のみと
なる。
【0063】一方、熱を奪われた蒸気の一部は凝縮され
て容器の周囲にドレンとなって現われる。そして、容器
14内の汚泥は容器14内の圧力に対応する沸点を維持
した状態で水分を盛んに蒸発させ、排気口20より容器
14外へ蒸気を排出させて汚泥の乾燥が進行する。一
方、熱交換により容器14の外周面に発生したドレン
は、蒸気通気域28の下方に設けられた測定手段50の
回収路52にまとめられ、さらに回収路52にまとめら
れたドレンは、測定手段50の計測器54に送り出され
る。
【0064】計測器54に送り出されたドレンは、計測
器54によりドレン発生量が計測されるが、測定された
ドレン発生量に基づいて、制御器54が汚泥から蒸発し
た水分量を算出し、汚泥から蒸発した水分量と容器14
に投入する前の汚泥の水分率に基づいて乾燥過程にある
汚泥の水分率が経時的に算出される。
【0065】なお、測定手段50の計測器54により測
定されたドレン発生量と汚泥から蒸発した水分量とは、
比例関係にあるが、この実施の形態においては、容器の
排気口20が大気へ通じる状態にあるため、容器14内
の温度が100℃に達したときから回収されるドレン発
生量を測定すれば、一定の比例関係を保つことができ
る。したがって、容器14内の温度が100℃に達する
までに測定されたドレン発生量を容器14内の汚泥およ
び容器14等の昇温のために消費されたものとし、汚泥
から蒸発された水分量として算出の対象から除外する。
【0066】そして、汚泥の乾燥が進行し、容器14内
の汚泥の水分率が所望の水分率に達したとき、蒸気通気
域28への蒸気の供給を停止するが、汚泥制御手段24
は停止させず汚泥の粉砕と撹拌を継続する。なお、蒸気
通気域28への蒸気の供給の停止とともに、蒸気通気域
28に冷水を供給すれば、容器14および蒸気通気域2
8に残存する熱による水分率の変動を抑制することがで
きる。また、汚泥の冷却が短時間で済み、容器14から
取り出された汚泥の取り扱いが容易となり、悪臭の拡散
を抑制する面でメリットがある。
【0067】そして、汚泥取出口22の開閉扉36を開
放することにより、汚泥制御手段24の押付羽根44の
駆動と相俟って汚泥は連続的に容器14外へ取り出され
る。
【0068】
【実施例】次にこの発明に係る実施例について説明す
る。下水処理設備から得た水分率80.3%の下水汚泥
を22.2kgを乾燥機の容器に投入して乾燥させた。
乾燥機の容器の容積は0.066立方メートル、伝熱面
積は0.59平方メートルであり、容器内には汚泥制御
手段を備え、蒸気通気域に110℃の飽和蒸気を6kg
/hの割合で定量供給することができるほか、蒸気通気
域への注水と排出も行えるものである(高浜工業株式会
社製)。下水汚泥の所望の水分率として41.0%を設
定し、容器の外周面のドレン発生量の測定結果、測定結
果から算出される下水汚泥の水分蒸発量(計算値)およ
び算出される下水汚泥の水分率(計算値)を経時的(5
分毎)に求めた結果を表1に示す。なお、表2は表1を
グラフ化したものである。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】乾燥機の運転期間において、下水汚泥の水
分率が所望の水分率(計算値)に達するまで、下水汚泥
を容器から取り出すことはしなかった。容器から取り出
された下水汚泥の水分率を実測したところ、41.2%
であり、所望の水分率である41.0%との差異は僅か
に0.2%であり、下水汚泥の水分率の利用目的を考慮
すると極めて正確といえる範囲にあった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係る汚泥処理のブロック図であ
る。
【図2】 実施の形態に係る汚泥の水分率の測定装置を
示す正面図である。
【図3】 図2における要部の平面図である。
【符号の説明】
10 測定装置 12 汚泥乾燥機 14 容器 16 機台 18 容器カバー 20 排気口 22 汚泥取出口 24 汚泥制御手段 26 駆動源 28 蒸気通気域 30 蒸気供給口 32 回収口 34 上蓋 36 開閉扉 38 回転軸 40 支持部材 42 螺旋羽根 44 押付羽根 48 蒸気送入管 50 測定手段 52 回収路 54 計測器 56 制御器 60 送出管 64 送出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/00 C02F 11/12 F26B 25/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に汚泥を投入し、容器内において
    汚泥を乾燥させ、乾燥過程にある汚泥の水分率を測定す
    る方法において、 容器内の汚泥から発生する蒸気を排出する排気口を具備
    するとともに、ほぼ密閉自在の容器とし、 容器に汚泥を投入した後、容器をほぼ密閉状態に保持
    し、 容器の外周面に汚泥を加熱する蒸気を供給し、 容器を介して汚泥と蒸気を熱交換させることにより、容
    器内の汚泥を乾燥させるとともに、容器の外周面に蒸気
    のドレンを発生させ、 ドレン発生量を測定するとともに、測定されたドレン発
    生量に基づいて乾燥により蒸発した汚泥の水分量を算出
    し、 容器内の汚泥の水分率を求めることを特徴とする汚泥の
    水分率の測定方法。
  2. 【請求項2】 容器内の雰囲気の温度が容器内の雰囲気
    の圧力に対応する沸点に達した後、容器の外周面におけ
    るドレン発生量を測定することを特徴とする請求項1記
    載の汚泥の水分率の測定方法。
  3. 【請求項3】 汚泥を収容する密閉自在な容器が設けら
    れ、容器の周囲を覆う容器カバーが設けられ、 容器と容器カバーによりほぼ密閉状態に形成された蒸気
    通気域が備えられ、 容器の外周面に発生するドレンのみを回収する回収路が
    蒸気通気域の下方に設けられ、 回収路にドレン発生量を測定する測定手段が備えられた
    ことを特徴とする汚泥の水分率の測定装置。
  4. 【請求項4】 汚泥を粉砕および撹拌させる汚泥制御手
    段が容器内に備えられたことを特徴とする請求項3記載
    の汚泥の水分率の測定装置。
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