JP3387552B2 - インクジェット記録用インク、これを用いたインクジェット記録方法、かかるインクを用いた記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用インク、これを用いたインクジェット記録方法、かかるインクを用いた記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環境保全を目的と
た、インクジェット記録装置に用いるインク、これを用
いたインクジェット記録方法、かかるインクを用いた記
録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水性染料インクを用いたインクジ
ェット記録の分野では、環境劣化に耐えうるためのイン
クに求められる性質として、耐候性(耐光性、耐水性、
耐オゾン性)等が検討されて来た。そのため色材である
染料自身の耐候性を向上させるべく様々な努力がなされ
ている。例えば、染料分子中の可溶化基(−OH、−S
3 H、−COOH等)の数を減らすことで耐水性を向
上させている。しかし、これらの染料は水溶性が低いた
め比較的高いpHで安定であり、環境水のpH領域(p
H=5.8〜8.6)では析出し易い性質を持ってい
る。したがってこの染料を用いたインクがなんらかの要
因により環境に放出された場合には染料が析出し、土壌
中あるいは、川底、湖底、海底に堆積しかつそこの生態
系を着色するおそれがある。一方、近年カラー画像記録
の普及につれて高発色のインクも多量に使用されるに至
っている。水溶性のカラーインクは特にインクジェット
記録の分野および一般の筆記具の分野でその使用量が年
々増大している。殊に高発色を可能とするカラー染料は
記録物の品位が良好なため今後も使用量が増加してゆく
と考えられている。さらに、これらカラー記録物も長期
に渡って保存される割り合いはそれほど多くはなく、一
過性の目的のために使用される場合が一般的である。す
なわち記録画像の大半は廃棄物として環境に放出される
ことになる。以上のカラーインクが環境に放出された場
合には水溶性が高いため土壌あるいは水底に堆積するこ
とは少なく、前者では地下水の着色汚染、後者ではやは
り着色汚染と着色によって水の光透過性が低下し、さら
にアオコの発生で魚類生態系の破壊を引き起こす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、染料に生分解性を持たせ、環境中に放出されても
微生物の分解作用により消色するとともに安全な物質に
還元される環境保全にすぐれ、且つ記録適性、特に耐水
性にも優れたインクジェット記録用インク、かかるイン
クを用いたインクジェット記録方法、記録ユニット、イ
ンクカートリッジ及びインクジェット記録装置を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。
【0005】即ち、本発明は、記録剤と水とを含み、該
記録剤が水溶性染料のアニオン性可溶化基に生分解性ポ
リマー物質としてキトサンの酢酸塩、キトサンのコハク
酸塩、キトサンの乳酸塩、キトサンのリンゴ酸塩及びカ
チオン化澱粉から選ばれる何れかが配位結合した組成物
を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク、
これを用いたインクジェット記録方法、係るインクを用
いた記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェ
ット記録装置である。
【0006】本発明のインクは、水溶性染料の可溶化基
に生分解性ポリマー物質を配位結合した組成物を含むこ
とを特徴としている。
【0007】水溶性染料は一般的に、以下に示すような
数個のナフタレン環あるいはベンゼン環がアゾ基で結合
され、水酸基、アミノ基、スルホン基等が付加した構造
である。
【0008】
【外1】
【0009】上記構造においては、可溶化基はスルホン
基−SO3 であり、水溶液中では電離してスルホニウム
イオンすなわちアニオンとなり、生分解ポリマーのカチ
オン性を示す部位がこの染料分子のスルホン基に配位結
合する。
【0010】例えば、生分解ポリマーであるキトサン有
機酸塩の一種であるキトサン酢酸塩(下図a)は、酢酸
が付加したアミノ基がカチオン性を示し、染料分子のス
ルホン基に配位結合する(下図b)。
【0011】
【外2】
【0012】この上図(b)の配位子が自然環境と接触
したとき、生分解性であるキトサンが先ずバクテリアに
分解を受け活性状態になる。同時に配位していた染料骨
格も活性なキトサンの分解中間体によりアゾ基の解裂を
促進される作用を受ける。そこで染料の退色が起こり、
分子長が短くなった染料フラグメントがそれよりはるか
に長いキトサン分解中間体に包接され、いずれはキトサ
ンとともにバクテリアにより代謝分解されるものと考え
られる。
【0013】本発明で用いる染料は一般的にインクジェ
ット記録装置や筆記具に用いられているフタロシアニン
系、キサンテン系、アントラキノン系、モノアゾ系、ジ
スアゾ系、トリスアゾ系テトラアゾ系等の染料が好適で
ある。特にブラック染料としては、以下に示したNo.
1〜No.6の構造のものが好ましい。これら染料のイ
ンク中の含有量は染料の種類や記録方法によって異なる
が、一般的にはインク全重量の20%以下、インクジェ
ット記録装置で使用するインクでは10%以下の範囲で
用いることが好ましい。
【0014】
【外3】
【0015】この染料に配位結合する生分解ポリマーと
しては、キトサン有機酸塩、カチオン澱粉、ビニルベン
ジル型カチオンポリマー、アクリル酸型カチオンポリマ
ー、ポリアミンサルホン、ポリアリルアミン等が挙げら
れるが、特にキトサン酢酸塩、カチオン澱粉が好ましく
用いられる。これら生分解ポリマーの含有量は、染料分
子中の可溶化基数とそれに配位させるポリマーの配位比
率およびポリマー分子中の反応基数とポリマーの構造単
位数とから決めることが可能で、好ましいポリマーの含
有量範囲は染料の1wt%から30wt%、より好まし
くは5wt%から10wt%である。この範囲より多い
場合は、染料を析出させ好ましくない。また、この範囲
より少ない場合は、生分解性が得られなくなるのでやは
り好ましくない。
【0016】本発明のインクは記録液としての性能向上
のため次に列挙する保湿剤、溶解助剤を含有しても良
い。例えばエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1、2、6−ヘキサント
リオール、プロピレングリコール等のアルキレングリコ
ール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のポリアルキレングリコール類、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等のアルコールアミン類、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン供与性極
性溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル等の多値アルコー
ルの低級アルキルエーテル類、グリセリン、2−ピロリ
ドン、N−メチルピロリドン、ソルビトール、尿素等が
挙げられる。これらのインク中の含有量はインク全重量
の2〜60%の範囲で使用することが好ましい。
【0017】またインクジェット記録に本発明のインク
を使用する場合は、エタノール、プロパノール等のアル
キルアルコールを含有させるとインク滴の吐出性が一層
向上し、さらに効果的である。
【0018】更に、環境保全という観点からはインクの
みならずインク容器や記録装置の匡体、その他従来非腐
敗性の材料で構成されている部分も可能な限り生分解あ
るいは光分解等が期待される材料であることがより好ま
しい。
【0019】本発明のインクはサインペン、ラインマー
カー等の筆記用具、及び、文字及び画像を記録するため
のプリンタ、複写機、ファクシミリ、プロッタ等に用い
るインクとして使用可能であるが、特にインクジェット
記録方式、その中でも熱エネルギーの付与によるインク
の発砲現象によりインクを吐出させるタイプのインクジ
ェット記録方法に対して特に好適である。
【0020】本発明のインクを用いて記録を行うのに特
に好適な方法及び装置としては、記録ヘッドの室内のイ
ンクに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エ
ネルギーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げら
れる。
【0021】その主要部であるインクジェット記録ヘッ
ドの構成例を図1、図2に示す。
【0022】ヘッド13はインクを通す溝14を有する
ガラス、セラミックまたはプラスチック等と熱発生部を
有するヘッド基体15とを接合して得られる。ヘッド基
体15は酸化シリコン等で形成される保護層16、アル
ミニウム等の電極17、硼化ハフニウム等で形成される
発熱抵抗体層18、酸化シリコン等で形成される蓄熱層
19、アルミナ等の基板20よりなっている。この構成
のヘッドに電気信号を電極17に印加すると、ヘッド基
体15のhで示される領域;熱作用部が急激に発熱し、
熱作用部に接しているインクが発砲し、その圧力で吐出
口22よりインク滴24が吐出する。ヘッドから吐出し
たインク滴24は被記録材25に向かって飛翔し着弾記
録を行なう。なおインクジェット記録ヘッド13は吐出
口22が所望の記録密度に応じて複数個形成されていて
もよい。図3に、かかるインクジェット記録ヘッドを組
み込んだインクジェット記録装置の一例を示す。図3に
おいて、61はワイピング部材としてのブレードであ
り、その一端はブレード保持部材によって保持されて固
定端となり、カンチレバーの形態をなす。ブレード61
は記録ヘッドによる記録領域に隣接した位置に配置さ
れ、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して吐出
口面と当接し、キャッピングを行なう構成を備える。さ
らに63はブレード61に隣接して設けられるインク吸
収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動経
路中に突出した形状で保持される。上記ブレード61、
キャップ62、吸収体63によってインク吐出口面に水
分、麈埃等の除去が行なわれる。65は吐出エネルギー
発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被
記録材にインクを吐出して記録を行なう記録ヘッド、6
6は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を
行なうためのキャリッジである。キャリッジ66はガイ
ド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部は
モーター68によって駆動されるベルト69と接続(不
図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸
67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による
記録領域およびその隣接した領域の移動が可能となる。
【0023】51は被記録材を挿入するための給紙部、
52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラ
ーである。これらの構成により記録ヘッドの吐出口面と
対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するに
つれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。
【0024】以上の構成において記録ヘッド65が記録
終了してホームポジションへ戻る際、ヘッド回復部64
のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避し
ているが、ブレード61は移動経路中に突出している。
その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされ
る。なお、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当
接してキャッピングを行なう場合、キャップ62は記録
ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。
【0025】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62およびブレー
ド61は上記したワイピングの時の位置と同一の位置に
ある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の
吐出口面はワイピングされる。
【0026】上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔
で記録領域に隣接したホームポジショへ移動し、この移
動に伴なって上記ワイピングが行なわれる。
【0027】図4は、記録ヘッドにインク供給部材、例
えばチューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリツジの一例を示す図である。ここで40は供
給用インクを収納したインク収容部、例えばインク袋で
あり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。
この栓42に針(不図示)を挿入することにより、イン
ク袋40中のインクをヘッドに供給可能にならしめる。
44は廃インクを受容するインク吸収体である。インク
収容部としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特
にポリエチレンで形成されているものが好ましい。
【0028】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上述のようにヘッドとインクカートリッジ
とが別体となったものに限らず、図5に示すようなそれ
らが一体になったものにも好適に用いられる。図5にお
いて、70は記録ユニットであり、この中にはインクを
収容したインク収容部、例えばインク吸収体が収納され
ており、かかるインク吸収体中のインクが複数オリフィ
スを有するヘッド部71からインク滴として吐出される
構成になっている。インク吸収体の材料としてはセルロ
ース繊維を用いることが本発明にとって好ましい。72
はカートリッジ内部を大気に連通させるための大気連通
口である。この記録ユニット70は図3に示す記録ヘッ
ドにかかえて用いられるものであって、キャリッジ66
に対し着脱自在になっている。
【0029】
【実施例】次に、実施例、及び比較例を挙げて本発明を
具体的に説明する。
【0030】(実施例1〜5、比較例1〜2)キトサン
(大洋化学(株)製)を5%酢酸水溶液に溶解し、沸騰
しない程度に加温してキトサン酢酸塩を得た。なお、酢
酸以外の有機酸、例えば、コハク酸、乳酸、リンゴ酸な
ども同様の手法で用いることができる。
【0031】和光純薬工業(株)製トウモロコシ澱粉を
ジエチルアミノエチルクロリドと水酸化ナトリウム水溶
液および硫酸ナトリウム水溶液に分散させ、50℃で4
時間加温反応させてカチオン澱粉を得た。
【0032】以下に示す各成分を混合し、メンブランフ
ィルターにて加圧濾過し、実施例1〜5、比較例1〜2
のインクを得た。
【0033】(実施例1) C.I.アッシドブルー9 3wt% ジエチレングリコール 15wt% キトサン酢酸塩 2wt% エタノール 10wt% 水 70wt% (実施例2) C.I.アッシドブルー9 3wt% 2-ピロリドン 8wt% キトサン酢酸塩 1wt% 2-プロパノール 10wt% 水 79wt% (実施例3) 前記染料構造式中No.1の染料 2wt% グリセリン 8wt% キトサン酢酸塩 0.5wt% 水 89.5wt% (実施例4) 前記染料構造式中No.6の染料 3wt% カチオン澱粉 0.5wt% トリエタノールアミン 0.5wt% プロピレングリコール 20wt% 水 76wt% (実施例5) C.I.アッシドブルー9 2wt% カチオン澱粉 1wt% N-メチル2-ピロリドン 30wt% 水 67wt% (比較例1) C.I.アッシドブルー9 3wt% 2-ピロリドン 8wt% 2-プロパノール 10wt% 水 80wt% (比較例2) 前記染料構造式中No.6の染料 3wt% トリエタノールアミン 0.5wt% プロピレングリコール 20wt% 水 76.5wt%
【0034】以上6種類の実施例のインクおよび比較例
のインクについて生分解試験を行なった。
【0035】生分解試験は、図6に示すように2リット
ルのビーカーに畑土を入れ、試験するインクを各々20
0ml加えた。このビーカーごと土を採取した畑に戻し
図6のような状態に埋没した。遮光のため下部に通気孔
を開けたスチール缶を被せた。その後1週間毎にビーカ
ーから土100mlをサンプリングし、水でインク成分
を洗浄抽出して初期と同じ染料濃度になるように濃縮し
てその水溶液の吸光度を日立製作所製紫外可視分光光度
計L−4200で測定した。
【0036】吸光度の変化の様子を図7に示す。なお染
料の分解が進むと吸光波長も低波長側へシフトするが本
実験では初期の吸光波長の位置で吸光度変化を追跡し
た。図7より、本発明のインクはいずれも2〜3週間で
脱色すなわち染料の分解が確認された。一方比較例のイ
ンクは、吸光度の若干の低下は見られるものの完全脱色
には至らないことがわかった。
【0037】次に実施例に記載の本発明のインク(実施
例1〜5)と比較例のインク各々の記録適性を以下の方
法で評価した。
【0038】図4に示したインクカートリッジに30m
lのインクを注入しそのカートリッジを図3のインクジ
ェット記録装置に装填した。
【0039】次に、印字用紙 Xerox4024紙、
再生紙EW−500紙に所定のテストパタンを印字し印
字物の初期光学濃度(OD1)、および印字ドットを光
学顕微鏡で観察しエッジのシャープさを官能評価した。
さらに印字物をバットに満たした水道水に5秒浸漬し、
自然乾燥後再度光学濃度を測定して(OD2)、耐水性
の評価を行なった。その結果を表−1に示した。
【0040】
【表1】 表−1の結果より、本発明のインクは記録適性において
十分な光学濃度、エッジのシャープネスを備えており、
さらには生分解性ポリマーを染料分子に配位結合させた
効果として、耐水性が従来のインクよりかなり優れてい
ることがわかる。
【0041】以上、述べた通り、本発明によれば、記録
適性、特に耐水性に優れ、且つ、インクが自然環境中に
なんらかの要因により放出されても微生物の分解作用に
より脱色分解して安全な物質に還元され、環境の着色汚
染を回避することのできる環境保全に優れたインク、か
かるインクを用いたインクジェット記録方法、及び機器
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面
図。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面
図。
【図3】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図。
【図4】インクカートリッジの一例を示す縦断面図。
【図5】インクジェット記録ヘッドとインクカートリツ
ジが一体である仕様の斜視図。
【図6】本発明の実施例1〜5及び比較例1〜2におけ
る試験方法の概略図。
【図7】本発明の実施例および比較例における評価試験
結果を示すグラフ。
【符号の説明】
51 給紙部 52 紙送りローラー 53 排紙ローラー 61 ワイピング部材 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 67 キャリッジガイド軸 68 キャリッジ駆動部 69 駆動用ベルト部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 B41J 2/01 - 2/21 B41M 5/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録剤と水とを含み、該記録剤が水溶性
    染料のアニオン性可溶化基に生分解性ポリマー物質とし
    てキトサンの酢酸塩、キトサンのコハク酸塩、キトサン
    の乳酸塩、キトサンのリンゴ酸塩及びカチオン化澱粉か
    ら選ばれる何れかが配位結合した組成物を含むことを特
    徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 該水溶性染料が該インク全量に対して2
    0重量%以下の割合で含まれている請求項1に記載の
    ンクジェット記録用インク。
  3. 【請求項3】 該生分解性ポリマー物質が該水溶性染料
    に対して1重量%以上30重量%以下の量含まれている
    請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載のインクを
    記録信号に応じて記録ヘッドの吐出口から吐出させて被
    記録材に記録を行う工程を有することを特徴とするイン
    クジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 熱エネルギーを作用させて該インクの吐
    出を行う請求項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3の何れかに記載のインクジ
    ェット記録用インクを収容しているインク収容部と該イ
    ンクを吐出させる為のヘッド部とを備えていることを特
    徴とする記録ユニット。
  7. 【請求項7】 該ヘッド部が、熱エネルギーを作用させ
    て該インクを吐出させるヘッドである請求項に記載の
    記録ユニット。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3の何れかに記載のインクジ
    ェット記録用インクを収容しているインク収容部を備え
    ていることを特徴とするインクカートリッジ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜3の何れかに記載のインクジ
    ェット記録用インクを収容しているインク収容部と該イ
    ンクを吐出させる為のヘッドと、を有していることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 該ヘッド部が、熱エネルギーを作用さ
    せて該インクを吐出させるヘッドである請求項に記載
    のインクジェット記録装置。
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