JP3387292B2 - 躯体蓄熱方法 - Google Patents

躯体蓄熱方法

Info

Publication number
JP3387292B2
JP3387292B2 JP30215895A JP30215895A JP3387292B2 JP 3387292 B2 JP3387292 B2 JP 3387292B2 JP 30215895 A JP30215895 A JP 30215895A JP 30215895 A JP30215895 A JP 30215895A JP 3387292 B2 JP3387292 B2 JP 3387292B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
heat
conditioned air
skeleton
heat storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30215895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09119672A (ja
Inventor
正芳 佐久間
文隆 早田
信夫 四方
敏和 今泉
Original Assignee
日立プラント建設株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日立プラント建設株式会社 filed Critical 日立プラント建設株式会社
Priority to JP30215895A priority Critical patent/JP3387292B2/ja
Publication of JPH09119672A publication Critical patent/JPH09119672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3387292B2 publication Critical patent/JP3387292B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、躯体蓄熱方法に係
り、特に原子力発電所のように熱容量の大きい建屋の躯
体蓄熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】日中の太陽熱は、建屋躯体に一度蓄熱さ
れ、時間が経過した後に建屋内に放熱される。この建屋
躯体に畜熱された熱は、外気温度が低下する夜間に自然
冷却されるが、原子力発電所のように熱容量の大きい建
屋では、自然冷却だけでは十分に冷却されず、建屋躯体
に熱が畜熱された状態で翌日を迎える。このため、その
建屋躯体に残留した熱が日中の空調時に放熱され、熱負
荷となる問題を有していた。
【0003】この問題を解消する方法として、原子力発
電所のように熱容量の大きい建屋では、建屋自体を蓄熱
体として利用し、夜間に蓄熱した冷気を日中に放熱させ
て熱負荷を低下する方法が知られている。すなわち、外
気温度が低下している夜間に、建屋内に空調エアを供給
することにより建屋躯体を冷却し、外気温度が上昇する
日中に前記蓄熱した冷熱を放熱することにより、日中の
太陽熱の吸熱による熱負荷を低減させる。
【0004】この方法によれば、日中の太陽熱による熱
負荷の上昇を防止することができるので、小容量の空調
設備で空調を行うことが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
躯体蓄熱方法は、既存の空調設備を用いて夜間に蓄熱す
るだけであり、蓄熱を促進する点においては何ら対策も
なされていないのが実情である。したがって、空調設備
の小容量化としては不十分であるという問題があった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、供給された空調エアを建屋の躯体に効率的に
蓄熱することができる躯体蓄熱方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
するために、鉄筋コンクリートで構築された建屋内に空
調エアを供給し、該空調エアの熱を前記建屋の躯体に蓄
熱させる躯体蓄熱方法において、前記建屋内に空調エア
を供給するダクト内に前記躯体を構成する鉄筋を突出さ
せ、該ダクト内を通過する空調エアを前記鉄筋に直接接
触させることにより、前記躯体への蓄熱を促進させるこ
とを特徴とする。
【0008】本発明は、鉄がコンクリートよりも高い熱
伝導率を有することから、ダクト内を通過する空調エア
を直接鉄筋に接触させることにより、コンクリート内部
への熱の伝達を促進する。これにより、建屋の躯体は、
内部と外表面の両方から空調エアの熱を吸熱することが
できるので、供給された空調エアを短時間で且つ効率的
に蓄熱することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係る躯体蓄熱方法の好ましい実施の形態を詳説する。図
1は、本発明に係る躯体蓄熱方法が適用された空調シス
テムの構成を説明する説明図である。
【0010】同図に示すように、前記空調システム10
が適用される建屋12は、鉄筋コンクリートで構築さ
れ、直方体状に形成された躯体外壁14と、その躯体外
壁14内の空間を4つの部屋16、16、…に区切る躯
体内壁18、18、…とから構成される。一方、前記建
屋12を空調する空調システム10は、供給部22、排
気部24及びコントローラ26から構成される。
【0011】前記供給部22は、建屋12への空調エア
の供給を行い、吸気口28、供給フィルタ30、熱交換
器32、供給ファン34、及び供給ダクト36を主要構
成部材として構成される。前記吸気口28は、前記建屋
12の外部に連通されており、この吸気口28から取り
入れられた外気は、まず、前記供給フィルタ30を通過
することにより浄化され、次いで、熱交換器32を通過
することにより温度調整される。そして、熱交換器32
で温調された空調エアは、供給ファン34で送風される
ことにより、供給ダクト36を介して、前記建屋12内
の各部屋16、16、…に供給される。ここで、前記空
調エアの温度調整は、熱交換器32に供給される冷温水
の供給量を変化させることにより行われる。この冷却水
の供給量の調整は、熱交換器32に連結された供給配管
37のバルブ38の弁開度を調整することにより行わ
れ、そのバルブ38の弁開度はコントローラ26で制御
される。
【0012】前記コントローラ26は、建屋12内の温
度が予め入力された設定温度と一致するように、前記バ
ルブ38の弁開度を次のように制御する。前記供給ダク
ト36内には、建屋12内に供給する空調エアの温度を
測定する温度センサ48が設けられており、この検出値
がコントローラ26に出力される。コントローラ26
は、この検出値と予め入力された設定温度との偏差によ
って前記バルブ38の弁開度を制御する。
【0013】前記排気部24は、建屋12内のエアの排
気を行い、排気ダクト40、排気フィルタ42、排気フ
ァン44、及びスタック46を主要構成部材として構成
される。前記排気ダクト40は、建屋12内の各部屋1
6、16、…に連通されており、この排気ダクト40か
ら吸い込まれたエアは、排気フィルタ42を通過するこ
とにより清浄なエアに浄化された後、排気ファン44で
送風されてスタック46から建屋12外に排気される。
【0014】図2には、本発明に係る躯体蓄熱方法に基
づく供給ダクトの設置状態が示されている。同図に示す
ように、建屋12の躯体外壁14及び躯体内壁18を横
切る供給ダクト36Aの内部には、躯体外壁14及び躯
体内壁18を構成する鉄筋50が、供給ダクト36Aを
回避することなく貫通して設けられている。一方、建屋
12の躯体外壁14及び躯体内壁18に沿って設置され
た供給ダクト36Bの内部には、鉄筋50に接続される
とともに高い熱伝達率を有する伝熱部材52が突出して
設けられている。この伝熱部材52は、供給ダクト36
Bに沿って長尺状に形成された伝熱プレート52Aと、
その伝熱プレート52A上に立設された3枚のフィン5
2B、52B、52Bとから構成され、前記伝熱プレー
ト52Aが鉄筋50に接続されることにより、前記フィ
ン52Bが供給ダクト36B内に突出して設けられる。
したがって、空調エアは、鉄筋50又は伝熱部材52に
接触しながら供給ダクト36内を通過して、建屋12内
に供給される。
【0015】前記の如く構成された本発明に係る躯体蓄
熱方法が適用された空調システムの実施の形態の作用は
次の通りである。図3に示すように、外気温度T
out は、日の出とともに上昇し、昼過ぎにピークをむか
える。一方、この外気温度Tout の上昇とともに日射量
も増加し、この日射が建屋12の躯体外壁14に吸熱さ
れて、建屋12への熱負荷となる。
【0016】ピークを過ぎた外気温度Tout は、徐々に
低下してゆき、明け方頃に最も低くなる。通常、この外
気温度Tout の低下に伴って建屋12内に供給する空調
エアの給気温度Tsup も低下し、コントローラ26は、
この空調エアの給気温度Tsup の低下を検知すると、熱
交換器32への冷却水の供給を停止して、給気ファン3
4のみの運転に切り換える。
【0017】しかしながら、原子力発電所のように熱容
量の大きい建屋12では、自然放熱だけでは、建屋12
の躯体(躯体外壁14及び躯体内壁18)に蓄熱された
熱は発散されず、熱が躯体に蓄熱されたままの状態で日
の出を迎えてしまう。このため、日中の冷却時には、室
温Tinを下げようとしても熱負荷が大き過ぎて思うよう
に室温Tinを下げることができない。
【0018】そこで、日中の日射等により建屋12の躯
体に蓄熱された熱を取り除くために、外気温度Tout
低下しても熱交換器32への冷却水の供給を停止するこ
となく、バルブ38を全開にして運転する。これによ
り、建屋12の躯体は、日の出を迎えるまでの間に、日
中に蓄熱された熱が取り除かれるとともに、供給された
空調エアの冷熱が蓄熱されて十分冷却される。したがっ
て、外気温度Tout が最も上昇する昼過ぎには、この冷
却された建屋12の躯体による輻射が冷却側として働
き、室温Tinの上昇が抑えられる。この結果、容量の小
さい空調設備でも、原子力発電所のように、建屋の躯体
の熱容量の大きい設備の空調が可能になる。
【0019】ところで、前記空調エアを建屋12の躯体
に蓄熱させる過程において、空調エアは、供給ダクト3
6を介して建屋12内に供給される。この供給ダクト3
6を通過する際、空調エアは、供給ダクト36内に突出
して設けられた鉄筋50又は伝熱部材52に接触しなが
ら通過する。鉄筋50と伝熱部材52は、空調エアが接
触することにより冷却され、この鉄筋50と伝熱部材5
2に吸熱された冷熱がコンクリート内部に伝熱される。
【0020】ここで、伝熱量の大きさを表す熱伝導率λ
(w/m・℃)を鉄とコンクリートとで比較すると、鉄
は約41.3であり、コンクリートは約1.4である。
このことは、鉄がコンクリートよりも約30倍の速さで
熱を伝達することを示している。したがって、鉄筋50
と伝熱部材52に吸熱された冷熱は、素早くコンクリー
トの内部に伝熱され、素早くコンクリートの内部を冷却
する。
【0021】このように、建屋12の躯体は、表面から
は、建屋12内に供給された空調エアの冷熱を吸熱して
冷却され、内部からは、空調エアの送気過程において鉄
筋50又は伝熱部材52が吸熱した冷熱を吸熱して冷却
されるため、供給された空調エアを短時間でかつ効率的
に蓄熱することができる。なお、本実施の形態では、夏
期冷房時における空調方法について説明したが、冬季暖
房時には供給した空調エアの温熱が素早く吸熱されるた
め、熱が外部に拡散するのを防止することができ、効率
的且つ経済的な空調運転を行うことができる。
【0022】また、伝熱部材52の形状としては本実施
の形態に示した形状に限定されるものではなく、鉄筋5
0に接続されるとともに、供給ダクト36内に突出すれ
ばよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
建屋の躯体は、内部と外表面の両方から空調エアの熱を
吸熱することができるので、供給された空調エアを短時
間で且つ効率的に蓄熱することができる。したがって、
空調エアの供給量を低減することができるので、熱容量
の大きい建屋であっても小容量の空調設備で賄うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る躯体蓄熱方法が適用された空調シ
ステムの構成を説明する説明図
【図2】本発明に係る躯体蓄熱方法に基づく供給ダクト
の設置状況を説明する説明図
【図3】本発明に係る躯体蓄熱方法が適用された空調シ
ステムの制御結果を説明する説明図
【符号の説明】
10…空調システム 12…建屋 14…躯体外壁 18…躯体内壁 22…供給部 24…排気部 26…コントローラ 32…熱交換器 36…供給ダクト 48…温度センサ 50…鉄筋 52…伝熱部材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−247931(JP,A) 特開 平6−229034(JP,A) 実開 昭61−190082(JP,U) 実開 昭59−86514(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリートで構築された建屋内に
    空調エアを供給し、該空調エアの熱を前記建屋の躯体に
    蓄熱させる躯体蓄熱方法において、 前記建屋内に空調エアを供給するダクト内に前記躯体を
    構成する鉄筋を突出させ、該ダクト内を通過する空調エ
    アを前記鉄筋に直接接触させることにより、前記躯体へ
    の蓄熱を促進させることを特徴とする躯体蓄熱方法。
  2. 【請求項2】 鉄筋コンクリートで構築された建屋内に
    空調エアを供給し、該空調エアの熱を前記建屋の躯体に
    蓄熱させる躯体蓄熱方法において、 前記建屋内に空調エアを供給するダクト内に前記躯体を
    構成する鉄筋に接続された伝熱部材を突出させ、該ダク
    ト内を通過する空調エアを前記伝熱部材に接触させるこ
    とにより、前記躯体への蓄熱を促進させることを特徴と
    する躯体蓄熱方法。
JP30215895A 1995-10-26 1995-10-26 躯体蓄熱方法 Expired - Fee Related JP3387292B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30215895A JP3387292B2 (ja) 1995-10-26 1995-10-26 躯体蓄熱方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30215895A JP3387292B2 (ja) 1995-10-26 1995-10-26 躯体蓄熱方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09119672A JPH09119672A (ja) 1997-05-06
JP3387292B2 true JP3387292B2 (ja) 2003-03-17

Family

ID=17905622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30215895A Expired - Fee Related JP3387292B2 (ja) 1995-10-26 1995-10-26 躯体蓄熱方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3387292B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09119672A (ja) 1997-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4273184A (en) Solar heat utilized air-conditioning system
CN201191049Y (zh) 基于再循环蒸发冷却塔和地源热泵冷热源的辐射空调系统
CA1187972A (en) Shelter
JP3387292B2 (ja) 躯体蓄熱方法
JP2001090991A (ja) 領域冷暖房躯体蓄熱システム
JP2879791B2 (ja) 省エネルギパネルシステム
JPH0311625Y2 (ja)
JP3435531B2 (ja) 除湿冷房機を用いた空調装置
JPH087289Y2 (ja) 温度環境制御装置
JP2640297B2 (ja) ソーラーシステムハウス
JP3531361B2 (ja) 躯体蓄熱方法
JP3123651B2 (ja) 蓄熱式熱源装置およびその蓄熱量制御方法
JPH028631A (ja) 蓄熱式床暖房装置
JP2004076985A (ja) 建物の空調システム
JPS60232440A (ja) 蓄熱冷暖房装置
JPS59170630A (ja) 空気調和装置
JP2501725B2 (ja) 太陽熱を利用した温水供給システム
JP2640296B2 (ja) ソーラーシステムハウス
JPS6361574B2 (ja)
JPH0460316A (ja) 蓄熱暖房装置
JPH0347155Y2 (ja)
JPH0638285Y2 (ja) ソーラーシステムハウス
JPH08159537A (ja) 空調システム
JPH06313631A (ja) ソーラーシステムハウス
JP2837008B2 (ja) 空調システム

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees