JP3387134B2 - 画像データ分析方法およびその装置 - Google Patents

画像データ分析方法およびその装置

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JP3387134B2 JP00932293A JP932293A JP3387134B2 JP 3387134 B2 JP3387134 B2 JP 3387134B2 JP 00932293 A JP00932293 A JP 00932293A JP 932293 A JP932293 A JP 932293A JP 3387134 B2 JP3387134 B2 JP 3387134B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像データについて、任
意の方向および任意の周波数におけるパワーの分析およ
び位相の分析を行う方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビデオカメラ等で撮像した物
体の画像データをフイルタリング処理し、画像分析を行
う画像データ分析方法が多く提案されている。またこの
ような画像データの分析においては、画像データの位相
をも考慮して様々な方向にパワー分析を行なうというこ
とが行なわれてきた。
【0003】図3は、従来の画像データ分析装置6の構
成を示す図である。従来の画像データ分析装置6におい
ては、周波数応答が全く同じであり、位相のみが90度
異なるヒルベルトフィルター対をカーネル関数とする分
析フィルターを用意して、パワーと位相の関係を考慮す
ることなく、それぞれについてフィルタリング処理を行
なっていた。
【0004】図3において、カーネル発生部61a〜6
1cは、それぞれ0°、60°、および120°のベー
シスカーネル関数g0 (x,y)、g60(x,y)、g
120(x,y)のデータを発生する。カーネル発生部7
1a〜71dは、それぞれカーネル発生部61a〜61
cのヒルベルト対の関係にある、0°、45°、90
°、および135°のカーネル関数h0 (x,y)、h
45(x,y)、h90(x,y)、およびh135 (x,
y)のデータを発生する。
【0005】この各関数hi (x,y)を求めるための
演算は、以下のように行われる。まずカーネル関数gi
(x,y)を次式のようにフーリエ変換する。
【数1】 つぎに、次式のようにHi (ωx ,ωy )を演算する。
【数2】 最後に、次式のようにHi (ωx ,ωy )を逆変換する
ことにより、各関数h i (x,y)を得ることができ
る。
【数3】
【0006】高速フーリエ変換処理部(FFT)62a
〜62d、72a〜72dは、それぞれ入力画像データ
I(x,y)、カーネル発生回路61a〜61cの出力
データ、およびカーネル発生回路71a〜71dの出力
データを2次元的に高速フーリエ変換(FFT)する。
複素数演算回路63a〜63c、73a〜73dは、そ
れぞれ乗算回路、加算回路等から構成され、対応する高
速フーリエ変換処理部62b〜62d、72a〜72d
の出力データと、高速フーリエ変換処理部62aにより
2次元的にFFTされた入力画像データI(x,y)を
ついて複素数演算を行う。
【0007】逆高速フーリエ変換処理部64a〜64
c、74a〜74dは、それぞれ対応する従来の画像複
素数演算回路63a〜63c、73a〜73dの出力デ
ータについて演算を行い、パワーおよび位相の分析結果
を出力する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像データ分析
装置は以上述べたように構成されており、ヒルベルト対
の有する関係を全く利用していない。フィルタリング演
算を周波数領域で行う場合にも、ただ単に各カーネル発
生回路の出力について高速フーリエ変換を行っているた
めに、フィルタリングに要する演算に無駄が多く、また
その絶対量も非常に多い。また、ハードウェア量も大き
いという問題点があった。
【0009】また、画像データを任意の方向に分析する
際に、数種類の方向のベーシスフィルターを用意し、そ
のフィルターリング結果の線形和により任意の方向の分
析結果が求めることも可能である。しかし、ベーシスフ
ィルター間の関係を考えずにそれぞれフィルタリングを
行なった場合、同様に演算スピードとハードウェア量に
おいての効率が非常に悪くなるという問題点がある。こ
の問題点は、特に多次元画像データをフィルタリングし
ようとした場合には顕著となる。
【0010】本発明は以上にのべた従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、画像信号について任意の方
向、あるいは任意の周波数においてそのパワーと位相を
高速かつ効率良く行うことが可能であり、また、そのハ
ード量の小規模化が可能な画像データ分析方法およびそ
の装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点によ
れば、画像データについてフーリエ変換を行い、複数の
カーネル関数を発生し、前記複数のカーネル関数につい
て第2の演算を行って任意の分析方向に対応した線形和
を算出し、この線形和と前記フーリエ変換を行った画像
データについて演算を行って画像データの周波数領域で
のフィルタリング処理を行い、前記フィルタリング結果
を変換して、前記画像データについて前記カーネル関数
と所定の関係を有する関数を用いてフィルタリングを行
った場合のフィルタリング結果を算出し、前記フィルタ
リング結果と前記変換結果に基づいて前記画像データの
前記任意の分析方向の分析を行う、画像データ分析方法
が提供される。
【0012】好ましくは、前記カーネル関数は、ヒルベ
ルト変換の関数である。
【0013】また、前記第2の演算を行った複数のカー
ネル関数の内の一つは、その他のカーネル関数の内の一
つと周波数領域における座標軸について対称であること
を特徴とする。
【0014】さらに、前記分析は前記画像データのパワ
ー分析であり、このパワー分析は前記フィルタリング結
果の2乗と前記変換結果の2乗を加算して行われること
を特徴とする。
【0015】また好ましくは、前記分析は前記画像デー
タの位相分析であり、この位相分析は、前記フィルタリ
ング結果と前記変換結果が二次元的に形成する角度を算
出することにより行われることを特徴とする。
【0016】本発明の第2の観点によれば、画像データ
フーリエ変換処理する第1の演算手段と、複数のカー
ネル関数を発生し、前記複数のカーネル関数について第
2の演算を行って任意の分析方向に対応して線形和を算
出し、この線形和と前記フーリエ変換処理を行なった
1の演算手段から出力された画像データについて演算を
行って画像データの周波数領域でのフィルタリング処理
を行うフィルタリング手段と、前記フィルタリング手段
より出力されたフィルタリング結果を変換し、前記画像
データについて前記カーネル関数と所定の関係を有する
関数を用いてフィルタリングを行った場合のフィルタリ
ング結果を算出する算出手段と、前記フィルタリング結
果と前記変換結果とに基づいて前記画像データの前記任
意の分析方向の分析を行う分析手段とを備えることを特
徴とする画像データ分析装置が提供される。
【0017】
【0018】
【作用】本発明の画像データ分析方法およびその装置に
おいては、パワー分析および位相分析を行う際に、フィ
ルターのカーネル関数として使用されるヒルベルト対の
位相関係および対称性、ベーシスフィルターの相互関
係、さらにはベーシスフィルターのフィルタリング結果
を周波数領域で行うことにより、画像信号分析に要する
演算量を少なくし、またハードウェア量も少なくしてい
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の画像データ分析方法およびそ
の装置の実施例を説明する。図1は、本発明の画像デー
タ分析装置1の構成を示す図である。画像データ分析装
置1は、画像信号におけるパワーと位相を分析する装置
である。
【0020】ここで、パワーとは画像信号が色々な方
向、大きさ、および周期の波の重ね合わせにより記述さ
れると考えた場合、この画像信号の分析に使用される方
向性フィルターの方向と周期に対応する画像信号上の前
記各波のエネルギー、つまり、電力スペクトル密度を使
用される方向性フィルターの帯域内で積分した値をい
う。
【0021】またここで、位相とは画像信号が同じく色
々な方向、大きさ、および周期の波の重ね合わせにより
記述されると考えた場合、この画像信号の分析に使用さ
れる方向性フィルターの方向と周期に対応する画像信号
上の前記各波の位相をいう。
【0022】図1において、ビデオカメラ11、カラー
テレビ(TV)12、カラーVTR(VTR)13は、
それぞれデータ処理部2に対する画像入力装置として機
能し、画像データ分析装置1にアナログ形式の画像信号
を入力する。画像入力部21は、入力バッファ用増幅器
等から構成され、ビデオカメラ11、カラーテレビ1
2、およびカラーVTR13からの画像信号と、A/D
変換部22以降の各部のインターフェースを行う。
【0023】A/D変換部22は、画像入力部21を介
して入力された画像情報をアナログ/ディジタル(A/
D)変換する。画像記憶部23は、A/D変換部22で
ディジタル形式のデータに変換された画像信号、および
この画像信号についてデータ演算部3が行った処理結果
を記憶する。画像出力部24は、画像記憶部23に記憶
されたデータ演算部3の処理結果をパーソナルコンピュ
ータ4に出力するためのインターフェースを行う。
【0024】制御部25は、A/D変換部22、画像記
憶部23、およびデータ演算部3の動作の制御を行うと
ともに、画像記憶部23から画像データを読み出してデ
ータ演算部3に入力して処理を行わせ、また、データ演
算部3での処理結果を画像記憶部23に書き込む。
【0025】データ演算部3は、画像データについてパ
ワー分析処理、および位相分析処理を行う。以上の各部
分がデータ処理部2を構成する。パーソナルコンピュー
タ4は、画像処理部2での画像処理の結果の表示等を行
う。
【0026】図2は、画像データ分析装置1のデータ演
算部3の構成を示す図である。FFT(高速フーリエ変
換)部31は、次式に示すように画像記憶部23に記憶
された画像データI(x,y)を2次元的に高速フーリ
エ変換し、この結果を実数成分(Re)と虚数成分(I
m)に分けて出力する。
【数4】
【0027】カーネル発生部32は、次式に示すフィル
ターのカーネル関数g0 (x,y)のデータを発生す
る。つまり、
【数5】 より、
【数6】 となる。
【0028】ここで、式5、式6の記号σは、カーネル
関数の空間方向の大きさを決定して、フィルターの通過
周波数を変化させるためのパラメータである。つまり、
σの値が大きいほど低い周波数を通過させる帯域フィル
ターとなり、逆にσの値が小さいほど高い周波数を通過
させる帯域フィルターとなる。カーネル発生部33は、
次式に示すフィルターのカーネル関数g60(x,y)の
データを発生する。
【数7】
【0029】ここで、カーネル関数とは、以下に述べる
ようなものである。画像データ分析装置1における画像
信号のフィルタリングは、例えば式3、式7に示される
ような関数を発生し、この関数と入力された画像信号と
の畳み込み演算によって行われる。よって、フィルタリ
ングの特性はこの畳み込みに使用される関数によって決
められることとなる。この関数をカーネル関数という。
【0030】高速フーリエ変換処理部(FFT)34、
35は、それぞれカーネル発生部32、33の出力する
関数のデータについて2次元的にFFT演算を行い、こ
のFFT演算結果の内、実数成分のみを出力し、係数乗
算部40、41、および周波数特性変換部36入力す
る。なお、高速フーリエ変換処理部34、35の出力デ
ータの内、使用されるのは実数成分のみであり、虚数成
分は以降の計算に使用されない。
【0031】周波数特性変換部(R60→R120 )36
は、カーネル発生部33で発生される、式3で表される
60°のベーシスカーネル関数のデータのY軸に対する
対称性、つまり、次式で表される性質を利用して、この
60°のベーシスカーネル関数とY軸に対して対称な、
式9で表される120°のベーシスカーネル関数のデー
タを生成する。
【数8】
【数9】
【0032】乗算部40〜42は、下に示す式10−1
〜式10−3で示される係数k1〜k3をそれぞれ高速
フーリエ変換処理部34、35、および周波数特性変換
部36の出力データに乗算する。
【数10】 加算部43は、乗算部40〜42の出力データを加算す
る。
【数11】
【0033】乗算部44、45は、それぞれ高速フーリ
エ変換処理部31の出力データの実数成分と加算部43
の出力データの乗算、高速フーリエ変換処理部31の出
力データの虚数成分と加算部43の出力データの乗算を
行う。逆高速フーリエ変換処理部50、52は、入力さ
れるデータについて2次元的に次式で表わされる逆高速
フーリエ変換(逆FFT)処理を行う。
【数22】
【数23】 ヒルベルト対変換部51は、乗算部44の出力データを
虚数成分、乗算部45の出力データを実数成分として次
式の演算を行う。
【数12】
【数13】
【0034】パワー演算部55は、次式で示される画像
信号のパワーを演算する。
【数14】 位相演算部56は、次式で示される画像信号の位相を計
算する。
【数15】 ここで、以上述べたデータ演算部3の各部分はハードウ
ェア的に別々に構成されているか、あるいは各部分が計
算機上にソフトウェア的に実現されているかを問わな
い。
【0035】以下、本発明の画像データ分析装置1の動
作を説明する。画像データ分析装置1における画像信号
の分析には、ヒルベルト対の関係にある分析フィルター
が使用される。
【0036】このヒルベルト対の関係にある分析フィル
ターは、一般的に方向選択性を有しており、その方向に
関して偶関数、奇関数のような対称性を有する。このた
め、この分析フィルターの出力データは周波数領域では
実数成分、または複素成分のいずれか一方となる。
【0037】上記性質を利用すると、画像信号の分析の
ためには周波数領域では複素演算を実際に行なう必要性
はなく、実数成分、または虚数成分のいずれか一方につ
いてのみ演算を行えばよいこととなる。さらに、ヒルベ
ルト対の間には特定の関係があり、この関係を利用する
とヒルベルト対の両方の複素演算を行なう必要がなくな
る。また色々な方向に分析を行なうことを考えた場合、
まずベーシスフィルターによるフィルタリング結果を求
める必要が有る。
【0038】ここで、ベーシスフィルターとは以下に述
べるようなものである。画像処理においては、方向性を
有するフィルター(方向性フィルター)がよく利用され
る。この方向性フィルターを使用して様々な方向のフィ
ルタリングを行う場合、それぞれの方向に対応した方向
性フィルターを用意してフィルタリングを行う方法があ
る。
【0039】しかし、このようなフィルターリングを行
う場合、複数の異なった方向性を有する方向性フィルタ
ーを用意して、その分析結果の線型和により任意の方向
のフィルタリング結果を得ることが一般的である。この
複数の異なった方向性を有する方向性フィルターをそれ
ぞれベーシスフィルターという。また、所定の方向にフ
ィルタリングするとは、その方向に方向性を有するフィ
ルターによりフィルタリングを行うことをいう。
【0040】また、パワーと位相の分析を行うために使
用される、それぞれ互いに関連のある、つまりフィルタ
ーのカーネルの関係がヒルベルト対の関係にある2つの
方向性フィルターを分析フィルターという。また、ベー
シスフィルターに使用されるカーネル関数をベーシスカ
ーネルという。
【0041】ここで、ベーシスフィルターによるフィル
タリングを行う際にベーシスフィルター相互の関係が空
間領域でx=0、y=0、x=y、x=−y、などの軸
と線対称の場合は、周波数領域で特定の関係が成り立
つ。この関係を利用すると、ベーシスフィルターによる
フィルタリング結果を全ては求める必要がなくなる。
【0042】さらには、ベーシスフィルターに依るフィ
ルタリング結果を線形加算する際には、周波数領域で行
なうことで逆FFTの演算量も減らすことができる。本
発明の画像データ分析装置1は、以上の性質を考慮しな
がら画像データを任意の方向に任意の周波数に於て分析
を行なう。
【0043】ビデオカメラ11等により入力された画像
信号は、画像入力部21を介してA/D変換部22に入
力され、ディジタル形式の画像データI(x,y)に変
換される。さらにこのディジタル形式の画像データI
(x,y)は画像記憶部23に記憶される。画像記憶部
23に記憶された画像データI(x,y)は順次制御部
25を介してデータ演算部3に読み出され、パワー分析
および位相分析が行われる。
【0044】以下、データ演算部3におけるパワー分析
および位相分析の動作を説明する。高速フーリエ変換処
理部31は2次元的に高速フーリエ変換を行い、画像デ
ータI(x,y)を周波数領域に変換する。この変換は
式4で表される。
【0045】カーネル発生部32、33は、それぞれ式
6、式7で表されるベーシスカーネル関数を発生する。
式3、4のベーシスカーネル関数は、高速フーリエ変換
処理部34、35により2次元高速フーリエ変換されて
周波数領域に変換される。この変換は下式で表される。
【数16】
【数17】
【数18】
【0046】ここではベーシスカーネルは、フィルター
の方向性の方に見て対称であるので実数成分のみからな
ることに着目する。高速フーリエ変換処理部35の出力
について、周波数特性変換部36により次式で表される
120°のベーシスカーネル関数が求められる。ここ
で、式7で表される60°のベーシスカーネル関数と、
式9で表される120°のベーシスカーネル関数は、Y
軸に対して線対称である。よって、式8の性質の利用が
可能である。
【0047】乗算部40〜42において、以下に示す
式10−1〜10−3により求められた係数K1,K
2,K3と高速フーリエ変換処理部34、35の出力デ
ータ、および周波数特性変換部36の出力データが乗算
され、さらに加算部43でこれらの乗算結果が加算され
て、式11で表されるθ方向のフィルターの周波数特性
が求められる。さらに、乗算部44、45により高速フ
ーリエ変換処理部31の出力データと加算部43の出力
データの乗算が行われ、次式で表される周波数領域にお
けるθ方向のフィルタリング出力結果が得られる。
【数19】
【0048】ヒルベルト対変換部51は乗算部44、4
5の出力データについて、式12で表される演算を行
い、式13で表される演算結果が得られる。
【0049】乗算部44、45の出力データ、およびヒ
ルベルト対変換部51の出力データについて、逆高速フ
ーリエ変換処理部50、52において式22、式23に
示す2次元離散フーリエ逆変換が行われ、次式に示すヒ
ルベルト対によるフィルタリング結果が求められる。こ
こでの演算は、次式で表される。
【数20】
【数21】
【0050】さらに、パワー計算部55はこのフィルタ
リング結果に基づいて演算を行い、式14で表されるパ
ワー分析結果を求める。また、位相分析部56はこのフ
ィルタリング結果に基づいて演算を行い、式15で表さ
れる位相分析結果を求める。
【0051】本実施例では、周波数領域で複素演算を行
なう際にヒルベルト対の関係にある分析フィルターの相
互の関係やフィルターの方向に対しての対称性を利用し
ている。さらには、ベーシスカーネルの相互の関係を利
用し、線形加算も周波数領域で行なうこにより計算精度
を犠牲にすることなく演算量を大幅に減らして画像信号
のパワーおよび位相の分析を行うことができる。よっ
て、ハードウェアの小規模化、さらに生産コストの低減
が可能となる。
【0052】以上述べた実施例の他に、例えばハードウ
ェアとソフトウェアの機能分担の最適化を図る、あるい
はパワー分析と位相分析のいずれか一方のみを行うよう
に構成する等、本発明の画像データ分析方法およびその
装置は種々の構成をとることが可能である。以上述べた
実施例は例示である。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、画像
信号について任意の方向、あるいは任意の周波数におい
てそのパワーと位相を高速かつ効率良く行うことが可能
であり、また、そのハード量の小規模化が可能な画像デ
ータ分析方法およびその装置を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像データ分析装置の構成を示す図で
ある。
【図2】本発明の画像データ分析装置のデータ演算部の
構成を示す図である。
【図3】従来の画像データ分析装置の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・画像データ分析装置 11・・・ビデオカメラ 12・・・カラーテレビ 13・・・カラーVTR 21・・・画像入力部 22・・・A/D変換回路 23・・・画像記憶部 24・・・画像出力部 25・・・制御部 3・・・データ演算部 31、34、35・・・高速フーリエ変換処理部 32、33・・・カーネル発生回路 36・・・周波数特性変換回路 40、41、42、44、45・・・乗算回路 50、52・・・逆高速フーリエ変換処理部 51・・・ヒルベルト対変換部 55・・・パワー計算部 56・・・位相分析部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/00 - 7/60 G06T 5/20 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データについてフーリエ変換を行い、 複数のカーネル関数を発生し、前記複数のカーネル関数
    について第2の演算を行って任意の分析方向に対応した
    線形和を算出し、 この線形和と前記フーリエ変換を行った画像データにつ
    いて演算を行って画像データの周波数領域でのフィルタ
    リング処理を行い、 前記フィルタリング結果を変換して、前記画像データに
    ついて前記カーネル関数と所定の関係を有する関数を用
    いてフィルタリングを行った場合のフィルタリング結果
    を算出し、 前記フィルタリング結果と前記変換結果に基づいて前記
    画像データの前記任意の分析方向の分析を行う画像デー
    タ分析方法。
  2. 【請求項2】前記カーネル関数は、ヒルベルト変換の関
    数であることを特徴とする請求項1に記載の画像データ
    分析方法。
  3. 【請求項3】前記第2の演算を行った複数のカーネル関
    数の内の一つは、その他のカーネル関数の内の一つと
    波数領域における座標軸について対称であることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の画像データ分析
    方法。
  4. 【請求項4】前記分析は前記画像データのパワー分析で
    あり、 このパワー分析は前記フィルタリング結果の2乗と前記
    変換結果の2乗を加算して行われることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の画像データ分析方法。
  5. 【請求項5】前記分析は前記画像データの位相分析であ
    り、 この位相分析は、前記フィルタリング結果と前記変換結
    果が二次元的に形成する角度を算出することにより行わ
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    画像データ分析方法。
  6. 【請求項6】画像データをフーリエ変換処理する第1の
    演算手段と、 複数のカーネル関数を発生し、前記複数のカーネル関数
    について第2の演算を行って任意の分析方向に対応して
    線形和を算出し、この線形和と前記フーリエ変換処理を
    行なった第1の演算手段から出力された画像データにつ
    いて演算を行って画像データの周波数領域でのフィルタ
    リング処理を行うフィルタリング手段と、 前記フィルタリング手段より出力されたフィルタリング
    結果を変換し、前記画像データについて前記カーネル関
    数と所定の関係を有する関数を用いてフィルタリングを
    行った場合のフィルタリング結果を算出する算出手段
    と、 前記フィルタリング結果と前記変換結果とに基づいて前
    記画像データの前記任意の分析方向の分析を行う分析手
    段とを備えることを特徴とする画像データ分析装置。
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