JP2883494B2 - デジタルフィルター - Google Patents

デジタルフィルター

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JP2883494B2
JP2883494B2 JP17040092A JP17040092A JP2883494B2 JP 2883494 B2 JP2883494 B2 JP 2883494B2 JP 17040092 A JP17040092 A JP 17040092A JP 17040092 A JP17040092 A JP 17040092A JP 2883494 B2 JP2883494 B2 JP 2883494B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FIRデジタルフィル
ターに相当する畳み込み演算が可能なデジタルフィルタ
ーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】FIRデジタルフィルターは図2に示す
如く、信号入力端子と信号出力端子の間に複数の遅延素
子(12)を直列に接続して、各接続点にタップを形成し、
各タップには、夫々所定の伝達関数(フィルター係数)を
乗算する複数の乗算器(22)が接続され、各乗算器(22)の
出力端は複数の加算器(32)へ接続されて、乗算結果の総
和が算出され、出力されるものである。
【0003】FIRフィルターにおいては、タップ数が
N個の場合、下記数1の畳み込み演算が施されることに
なる。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、rは畳み込み演算の結果、xは入
力信号、Hは伝達関数(フィルター係数)である。
【0006】従って、各タップについてのN個の伝達関
数H0〜HN-1を目的に応じて種々の値に設定することに
より、所望のフィルター特性を得ることが出来る。尚、
図2には、後述する本発明のデジタルフィルターとの比
較のため、タップ数が4N個のFIRフィルターについ
て、各タップにおける入力信号x4N-1〜x0、及び伝達
関数H0〜H4N-1を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】FIRフィルターは、
群遅延一定などの好特性を有しているため、例えばDS
P(デジタルシグナルプロセッサー)等に広く応用されて
いるが、特にDSPの場合、所定の有限処理時間内に畳
み込み演算を完了する必要が生じる。
【0008】ところが、FIRフィルターにおいては、
タップ数の増加につれて計算ステップ量が増大するか
ら、好特性を得んとして、多くのタップ数、例えば20
48個を設定すると、乗算ステップが2048回、加算
ステップが2047回必要となって、計算ステップ量が
膨大となり、所定の有限処理時間内に畳み込み演算を完
了出来なくなる虞れがある。
【0009】本発明の目的は、従来のFIRフィルター
と同等の特性を維持したまま、計算ステップ量の削減が
可能な新規なデジタルフィルターを提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明に係るデジタルフィ
ルターは、図1に示す如く、信号入力端子と信号出力端
子の間に複数の遅延素子(11)を直列に接続して、各接続
点に複数(M×N個)のタップを形成している。連続する
M個のタップT1、T2、T3、T4から構成されるN個の
タップ系(1)には、各タップ系(1)から選択した複数
(M−K個)のタップT2、T3、T4に対し、夫々所定の
フィルター係数を乗算する複数の乗算器(21)を接続す
る。各タップ系(1)に連繋する複数(M−K個)の乗算器
(21)から構成される複数の乗算器系(2)には、各乗算器
系(2)内の対応する順位の乗算器(21)どうしについて、
乗算結果を互いに加算する複数(M−K個)の加算器系
(3)が接続される。各加算器系(3)の出力端には、夫々
所定の重み係数Z1、Z2、Z3を乗算する複数(M−K
個)の乗算器(41)が接続され、これら複数の乗算器(41)
の出力端は加算器系(5)へ接続して、乗算結果の総和が
算出される。
【0011】
【作用】上記デジタルフィルターは、従来のFIRデジ
タルフィルターにおける畳み込み演算を、数式の展開に
よって簡略化し、簡略化された演算式をハードウエアに
よって実現したものである。
【0012】即ち、FIRデジタルフィルターによる畳
み込み演算は、タップ数が4Nの場合、下記数2によっ
て表わされる。
【0013】
【数2】
【0014】ここで、
【数3】fn=x4N-1-nn とおくと、上記数2は下記の如く表わされる。
【0015】
【数4】
【0016】ここで、tを時間として、数5の如き連続
関数f(t)の定積分を導入する。
【0017】
【数5】
【0018】上記積分値r′を0次補間数値積分によっ
て求めるとすると、上記数5は、下記の如く表わされ
る。
【0019】
【数6】
【0020】数4と数6の右辺は一致することになるか
ら、数2或いは数4によって表わされる畳込み演算の結
果rは、数5のr′の如く連続関数の積分値によって近
似することが出来る。そこで、FIRデジタルフィルタ
ーによる畳み込み演算を数5のr′で表わすこととし
て、以下の解析を進める。ここで、数5を下記の如く項
分けする。
【0021】
【数7】
【0022】上記数7の右辺の各項の積分範囲に含まれ
る関数f(t)の標本点は夫々5点であるから、これら5
点を通る近似多項式は4次式となる。そこで、数7の右
辺の各項の積分値を求めるに際して、下記のガウス・ル
ジャンドルの積分公式を採用する。
【0023】
【数8】
【0024】ここで、 W1=W3=5/9 W2=8/9 α=√(3/5)
【0025】上記数8を適用するために座標変換を行な
う。即ち、ガウスの分点の座標軸をx、標本点の座標軸
をt、標本幅をτとして、( x, t)の組合せが、夫々
(-1,t1(=-2τ))、(-α, t2(=-τ))、( 0, t3(=
0))、( α, t4(=τ))、及び(1, t5(=-2τ))の関係
となるように、4次多項式 t=g(x)=a+bx+cx2+dx3+ex4 によって座標変換を行なうのである。この結果、下記の
如く座標変換関数g(x)が求まる。
【0026】
【数9】
【0027】そこで、数8及び数9を適用すると、数7
の右辺第1項は次の様に変換される。
【0028】
【数10】
【0029】
【数11】 r1′≒ W1{f(g(-α))・g′(-α)} +W2{f(g(0))・g′(0)} +W3{f(g(α))・g′(α)} =W1g′(-α)・f(t1)+W2g′(0)・f(t2)+W3g′(α)・f(t3) =Z1f(t1)+Z2f(t2)+Z3f(t
【0030】ここで、Z、Z2、Z3は次の様に表わさ
れる。
【数12】
【0031】標本幅τが一定であるので、上記Z1
2、Z3は一定値となる。同様にして、数7の右辺第2
項以降を変換すると、数7は次の様に表わされる。
【0032】
【数13】
【0033】従って、
【数14】
【0034】上記数14右辺の演算式をハードウエア化
すると、図1のブロック図が得られる。即ち、図1にお
いて、信号入力端子と信号出力端子の間には、(4N−
1)個の遅延素子(11)が直列に接続され、各接続点に4
N個のタップを形成している。
【0035】連続する4個のタップT1、T2、T3、T4
から構成される複数段のタップ系(1)には、第1のタッ
プT1を除く第2乃至第4の3個のタップT2、T3、T4
に対し、夫々所定のフィルター係数を乗算する複数の乗
算器(21)を接続している。ここで、第1のタップT1
ついての乗算が排除されたのは、連続関数f(t)の積分
値を求めるに際して、ガウス・ルジャンドルの積分公式
を導入したことに基づく。
【0036】これによって、数3のfn=x4N-1-nn
演算が、各タップ系(1)についての3個のタップT2
3、T4に対して行なわれることになる。
【0037】又、各タップ系(1)に連繋する3個の乗算
器(21)から構成される複数の乗算器系(2)には、各乗算
器系(2)内の対応する順位の乗算器(21)どうしについ
て、乗算結果を互いに加算する3つの加算器系(3)が接
続される。
【0038】これによって、各加算器系(3)からは、夫
々数14の右辺のf(t4n-3)、f(t4n-2)及びf(t
4n-1)についての3つの積算値が出力されることにな
る。
【0039】各加算器系(3)の出力端には、夫々所定の
重み係数Z1、Z2、Z3を乗算する3個の乗算器(41)が
接続される。ここで、これら3つの重み係数Z1、Z2
3を乗算するのは、ガウス・ルジャンドルの積分公式
の導入に際して、4次多項式による座標変換を行なった
ことに基づく。
【0040】これによって、乗算器系(4)の各乗算器(4
1)からは、夫々数14の右辺の各項の値が出力されるこ
とになる。
【0041】そして、上記3個の乗算器(41)の出力端は
3個の加算器(51)からなる加算器系(5)へ接続して、乗
算結果の総和が算出される。この結果、加算器系(5)か
らは、数14のr′が出力されることになる。
【0042】図1に示す構成は、積分公式の一つとして
数8で表わされるガウス・ルジャンドルの積分公式を採
用した結果であり、他の積分公式を採用することによっ
て、図1のブロック図の構成には多少の変更が生じる。
従って、上記解析を更に拡張することにより、タップ数
がM×N個の一般的な本発明のデジタルフィルターの構
成が導き出されることになる。
【0043】
【発明の効果】本発明に係るデジタルフィルターによれ
ば、タップ数がM×N個の場合、乗算ステップ数は(M
−K)×(N+1)回、加算ステップ数は(M−K)×N回
で済み、従来のFIRフィルターにおける乗算ステップ
数(M×N)回、加算ステップ数(M×N−1)回に比べ
て、演算量の削減が可能である。
【0044】
【実施例】図1は前述の如く、本発明に係るデジタルフ
ィルターにおいて、タップ数を4Nに設定すると共に、
ガウス・ルジャンドルの積分公式を採用した場合の構成
例を示している。この場合、M=4、K=1となる。
【0045】図3は、コンピュータで作成したM系列ノ
イズを入力信号として、部屋内にスピーカとマイクロホ
ンが配置された場合の伝達関数について、タップ数を2
048個(M×N=4×512)に設定した場合の本発明
のデジタルフィルターの畳み込み演算の結果(図3(b))
と、従来のFIRフィルターの演算結果(図3(a))を比
較したものである。
【0046】更に、図3(c)は両演算結果の差を示した
ものであり、略4.8%の僅かな差が生じているに過ぎ
ず、この程度の誤差は実用上、問題とはならない。
【0047】この場合、従来のFIRフィルターでは乗
算ステップ数が2048回、加算ステップ数が2047
回必要であるのに対し、本発明のデジタルフィルターの
場合、乗算ステップ数は1539回、加算ステップ数は
1536回で済み、大幅な演算量の低減が図られてい
る。
【0048】上述の如く、本発明のデジタルフィルター
によれば、群遅延一定、システムの安定性等、FIRフ
ィルターが有する好特性を保ちながら、演算量を減らす
ことが出来、DSP等への応用範囲が広がることにな
る。
【0049】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルフィルターの構成を示す
ブロック図である。
【図2】従来のFIRフィルターの構成を示すブロック
図である。
【図3】本発明のデジタルフィルターと従来のFIRフ
ィルターの特性の比較を示すグラフである。
【符号の説明】
(1) タップ系 (11) 遅延素子 (2) 乗算器系 (21) 乗算器 (3) 加算器系 (31) 加算器 (4) 乗算器系 (41) 乗算器 (5) 加算器系 (51) 加算器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FIRフィルターに相当する畳み込み演
    算を行なうデジタルフィルターであって、信号入力端子
    と信号出力端子の間に複数の遅延素子(11)を直列に接続
    して、各接続点に複数(M×N個)のタップを形成し、連
    続するM個のタップT1、T2、T3、T4から構成される
    N個のタップ系(1)には、各タップ系(1)から選択した
    複数(M−K個)のタップT2、T3、T4に対し、夫々所
    定のフィルター係数を乗算する複数の乗算器(21)を接続
    し、各タップ系(1)に連繋する複数(M−K個)の乗算器
    (21)から構成される複数の乗算器系(2)には、各乗算器
    系(2)内の対応する順位の乗算器(21)どうしについて、
    乗算結果を互いに加算する複数(M−K個)の加算器系
    (3)が接続され、各加算器系(3)の出力端には、夫々所
    定の重み係数Z1、Z2、Z3を乗算する複数(M−K個)
    の乗算器(41)が接続され、これら複数の乗算器(41)の出
    力端は加算器系(5)へ接続して、乗算結果の総和が算出
    されることを特徴とするデジタルフィルター。
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