JP3386973B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

Info

Publication number
JP3386973B2
JP3386973B2 JP04318497A JP4318497A JP3386973B2 JP 3386973 B2 JP3386973 B2 JP 3386973B2 JP 04318497 A JP04318497 A JP 04318497A JP 4318497 A JP4318497 A JP 4318497A JP 3386973 B2 JP3386973 B2 JP 3386973B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical disk
stator coil
disk device
motor
rotor magnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04318497A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10241272A (ja
Inventor
和彦 上田
利之 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP04318497A priority Critical patent/JP3386973B2/ja
Priority to US09/031,931 priority patent/US6157595A/en
Publication of JPH10241272A publication Critical patent/JPH10241272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3386973B2 publication Critical patent/JP3386973B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録ディスクを回転
駆動する薄型ブラシレスモータを備えた光ディスク装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】CD、CD−ROM、光磁気ディスクに
代表されるディスクに記録された情報を読み出したり、
あるいは、情報を書き込むことが可能な光ディスク装置
は、記録容量が大きく、必要とする情報へのアクセスが
速いという特徴から一般に広く普及している。さらに、
ディスク径が小さく、ディスクがカートリッジに収めら
れたMD(ミニディスク)は、その取り扱いの容易さか
ら、従来のCD、カセットテープに代わるものとして近
年特に普及し始めている。
【0003】また、外部情報記録再生装置として光磁気
ディスク装置が組み込まれるパソコン(パーソナルコン
ピュータ)においては、持ち運びが可能なノートブック
タイプが注目されており、MDにおいては持ち運びなが
ら音楽が楽しめるポータブルタイプが注目されている。
このようにパソコン,MDのどちらにおいても携帯性が
重要視されており、そのため、装置本体の小型化、薄型
化への要求がなお一層強まっている。
【0004】ところで、光ディスク装置の主な構成機構
部品は、光ディスクが収められたカートリッジを保持す
るカートリッジホルダを所定の位置へ搬送するローディ
ング機構、光ディスクを装着し所定の回転数で回転駆動
させるスピンドルモータ、光ディスクへレーザ光を照射
し情報の記録、再生を行う光ヘッド、該光ヘッドを光デ
ィスクの所定の位置へ制御する光ヘッド送り機構から成
る。
【0005】上記ローディング機構は、カートリッジホ
ルダに保持されたカートリッジを水平方向に移動させ、
光ディスクの被チャッキング部がスピンドルモータのチ
ャッキング部の真上に搬送した後、該カートリッジをス
ピンドルモータに近づける方向に下降させる。スピンド
ルモータや光ヘッドが取り付けられたメインシャーシに
はカートリッジ位置決めピンが取り付けられており、カ
ートリッジは、該位置決めピンにより所定の位置へ位置
決めされる。光ディスクには、磁性体であるセンターハ
ブが取り付けられ、スピンドルモータチャッキング部近
傍にはディスクチャッキングマグネットが固定されてお
り、この磁気力により光ディスクはスピンドルモータの
チャッキング面へ保持される。
【0006】上述のような光ディスク装置においては、
メインシャーシに固定されたスピンドルモータに対して
カートリッジを上下に移動させる必要があるため、この
上下運動に要する空間が装置内に必要となる。カートリ
ッジの大きさは、中に収められた光ディスクよりひとま
わり大きく、例えば、MDの場合、ディスク直径64m
mに対して、カートリッジ外形は、68×72mmあ
る。また、カートリッジ厚さは5mmであり、ディスク
をスピンドルモータへ装着させるのに要するカートリッ
ジの上下移動量は、通常3.2mm程度必要としてい
る。
【0007】光磁気ディスクやMDは、その特徴である
取り扱いを容易とするためにカートリッジ内に収められ
ているが、このカートリッジの上下移動機構により、装
置本体の薄型化に支障をきたす場合がでてきている。
【0008】そこで、カートリッジを上下に移動させる
のではなく、メインシャーシ側に固定したカートリッジ
ホルダに対してカートリッジを水平に挿入し、そのロー
ディング動作に伴ってスピンドルモータを所定の位置ま
で上昇させ、スピンドルモータへディスクをチャッキン
グさせる光ディスク装置が、例えば、特開平7−574
31に開示されている。
【0009】スピンドルモータの直径は、規格にて定め
られているディスクのチャッキング領域や、ディスクの
最内周の情報を記録、再生する位置にある光ヘッドと干
渉しない大きさであり、MDの場合、ディスクチャッキ
ング面の直径は約16mmとなっている。したがって、
ディスクをスピンドルモータへチャッキングさせるロー
ディング動作だけのために必要となる領域は、カートリ
ッジを上下に移動させる場合に比較して、スピンドルモ
ータを上下に移動させた場合の方が、はるかに少なくて
済むことになる。
【0010】スピンドルモータの構成の一例を図2に示
す。一般にアキシャルギャップタイプ、あるいは面対向
タイプと呼ばれているブラシレスモータの断面構成図で
ある。モータ固定部としては、モータシャーシ15に軸
受けホルダ13が固定され、該軸受けホルダ内に軸受け
14が圧入されており、モータシャーシ上には軸受けホ
ルダ回りにステータコイル12がフレキシブル基板11
を介して配されている。一方、モータ回転部としては、
ディスクが装着されるターンテーブル4中心には回転軸
3が圧入されており、この回転軸3の回りにロータマグ
ネット5が取り付けられている。さらに、該ターンテー
ブル上部には、ディスクチャッキングマグネット7が固
定されている。ロータマグネット5とターンテーブル4
の間には磁性体である薄い鉄板がバックヨーク6として
挟まれている。また、モータシャーシは鉄板などの磁性
材料で構成され、コイル側のバックヨークを兼ねてい
る。ターンテーブルの回転時に、ターンテーブルと軸受
けホルダが直接接触せず、滑らかに回転するように摺動
部材9が挿入されている。また、回転軸が軸受けから抜
けてしまうことがないよう、回転軸の端部には溝が切っ
てあり、該溝に抜け防止ワッシャ8がはめ込まれてい
る。ロータマグネットは、円周方向に分割され、厚み方
向にN極、S極が交互に着磁されている。
【0011】図3にロータマグネットの着磁状態を示
す。ここでは12極に着磁されている。
【0012】図4にステータコイルの配置を示す。ここ
では9つのコイルが軸受けホルダ回りに配されている。
そして、12−a1と12−a2と12−a3、12−
b1と12−b2と12−b3、12−c1と12−c
2と12−c3のコイルはそれぞれ直列に結線されてい
る。
【0013】バックヨーク付きロータマグネットとステ
ータコイル側バックヨーク(モータシャーシ)にて構成
される磁気回路ギャップ内にステータコイルが配されて
おり、各コイルに電流を流し、例えば、3相半波電流制
御を行うことによりターンテーブルを回転制御すること
ができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】MD装置の薄型化への
有効な手法の一つとして、ディスクのスピンドルモータ
へのチャッキング時に、カートリッジではなく、スピン
ドルモータを昇降させる方法があることは前に述べた。
ところが、なお一層の薄型化への要求がでた場合、この
スピンドルモータ昇降方式のみでは対応しきれない。カ
ートリッジがローディング時に水平方向のみに移動し、
この時全高h1なるスピンドルモータのターンテーブル
上面すれすれに水平移動したと仮定すると、スピンドル
モータ回りにおける、カートリッジ下面から装置下面ま
でに必要とする厚さ寸法hが最も小さくできるのは、h
=h1の場合である。仮に、MD装置の他の構成要素で
ある、例えば、光ヘッド等がスピンドルモータより薄く
構成できた際、スピンドルモータ下面が装置の下面高
さ、すなわち、装置全体の厚さを決定する要因の一つに
なっており、スピンドルモータを薄型に構成する必要が
生じている。
【0015】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、薄型化を実現できる光ディスク装置を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の光ディ
スク装置は、光ディスクを載置するターンテーブルと、
該ターンテーブルに固定されたロータマグネットと、を
有する第1部材と、第1のステータコイルを有し、第1
部材の水平方向に並んで配置される第2部材と、光ディ
スクのローディング時に、第1部材を上方向に移動させ
ることで、前記ターンテーブル上に前記光ディスクを載
置させる第1移動機構と、上方向に移動した第1部材の
下側に隣接するように、第2部材を水平方向に移動させ
て、第1のステータコイルからの磁界により前記ロータ
マグネット及び前記ターンテーブルを回転駆動できる所
定位置に、第2部材を配置する第2移動機構と、を有す
るものである。
【0017】請求項2に記載の光ディスク装置は、請求
項1に記載の光ディスク装置において、前記ターンテー
ブルの回転軸の軸受けを支持しロータマグネットの下方
に位置する軸受け支持体は、少なくとも第1のステータ
コイルに対向する部分が非磁性材料で形成されてなるも
のである。
【0018】請求項3に記載の光ディスク装置は、請求
項1に記載の光ディスク装置において、前記第2部材
が、水平方向に移動したときに、前記ターンテーブルの
軸受けを支持しロータマグネットの下方に位置する軸受
け支持体と干渉しないように、切り欠きが形成されてな
るものである。
【0019】請求項4に記載の光ディスク装置は、請求
項3に記載の光ディスク装置において、前記軸受け支持
体の前記ロータマグネットと対向する部分に、第2のス
テータコイルが形成されてなるものである。
【0020】請求項5に記載の光ディスク装置は、請求
項4に記載の光ディスク装置において、第2部材及び前
記軸受け支持体が、それぞれ第1のステータコイル,第
2のステータコイルと電気的に接続された結線部を有し
ており、両結線部は、前記第2部材が水平方向に移動し
て前記所定位置に位置したときに、互いに接触するよう
形成されてなるものである。
【0021】請求項6に記載の光ディスク装置は、請求
項1乃至請求項5に記載の光ディスク装置において、前
記ターンテーブルの軸受けを支持する軸受け支持体の前
記ロータマグネットと対向する位置に、前記ロータマグ
ネットの位置検出用のホール素子が形成されてなるもの
である。
【0022】請求項7に記載の光ディスク装置は、請求
項3に記載の光ディスク装置において、前記第2部材に
おいて、前記第1のステータコイルは、磁性材料からな
るコイル支持体に固定されており、前記軸受け支持体ま
たは第2部材に、前記コイル支持体と前記ロータマグネ
ットとの間に生じる磁気吸引力に起因して発生する回転
軸に対する回転モーメントを打ち消すための、モーメン
ト打ち消し部が形成されてなるものである。
【0023】請求項8に記載の光ディスク装置は、請求
項7に記載の光ディスク装置において、前記モーメント
打ち消し部は、前記軸受け支持体の少なくとも一部に形
成された磁性材料からなる磁性部であるものである。
【0024】請求項9に記載の光ディスク装置は、請求
項7に記載の光ディスク装置において、前記軸受け支持
体は、少なくとも前記ロータマグネットと対向する部分
が非磁性材料で形成され、前記モーメント打ち消し部
は、前記切り欠き部分にまで延長して形成された前記コ
イル支持体であるものである。
【0025】なお、本発明における上下方向,水平方向
とは、光ディスクが第1部材の上方に配されるとしたと
きの方向を示しており、必ずしも一般的な意味での方向
を指すものではない。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。
【0027】(実施の形態1)図1は、本発明の光ディ
スク装置の主要部(スピンドルモータ)の一構成例を示
す断面構成図である。本光ディスク装置では、図1に示
したスピンドルモータにより光ディスクを回転駆動す
る。
【0028】軸受け支持体1は、光ディスクを収納する
カートリッジのローディング時にディスクに対してスピ
ンドルモータを昇降させる。また、軸受け支持体1に
は、軸受け部材2が固定されている。該軸受け部材2
は、例えば銅系含油軸受け材料にて構成され、小型化の
ために従来の軸受けホルダと軸受けとを一体に形成した
ものである。モータ回転部として、ディスクが装着され
るターンテーブル4中心には回転軸3が圧入固定されて
おり、該回転軸回りにロータマグネット5が取り付けら
れている。ターンテーブル4は、軽量化のため樹脂材料
にて形成されている。ターンテーブル4の上部には、デ
ィスクチャッキングマグネット7が固定されている。ロ
ータマグネット5とターンテーブル4の間には磁性体で
ある薄い鉄板がバックヨーク6として挟まれている。タ
ーンテーブル回転時に、ターンテーブル4と軸受け部材
2が直接接触せず、滑らかに回転できるように両者間に
は摺動部材9が挿入されている。また、回転軸3が軸受
けから抜けてしまうことがないよう、回転軸3の端部に
は溝が切ってあり、該溝に抜け防止ワッシャ8がはめ込
まれている。ロータマグネット5は、円周方向に分割さ
れ、厚み方向にN極、S極が交互に着磁されている。
【0029】また、ステータコイル12がコイル支持体
10上にフレキシブル基板11を介して配されてる。該
コイル支持体10は鉄板などの磁性材料にて形成され、
コイル側のバックヨーク11を兼ねている。
【0030】尚、ロータマグネット7の着磁状態とステ
ータコイル配置、結線は、従来例に示した図3、図4と
同様であるため説明を省略している。
【0031】スピンドルモータは以上のような構成とな
っているが、本実施の形態では、ステータコイル12及
びその支持部分を除いたスピンドルモータ構成部品にて
第1のモータ部材16を構成し、ステータコイル12及
びその支持部分が第2のモータ部材17となっている。
【0032】第1のモータ部材16は、軸受け支持体1
に連結された昇降機構部18の作用により、第1のモー
タ部材全体が上下方向へ昇降可能となっている。一方、
第2のモータ部材17は、コイル支持体10に連結され
たスライド機構部19の作用により、第2のモータ部材
全体が横方向にスライド動作可能となっている。
【0033】ここで、ステータコイルが取り付けられた
第2のモータ部材17の厚さは、第1のモータ部材16
の上下方向への昇降移動距離と同じか、それ以下の厚さ
に構成されている。
【0034】図5に、上記構成のスピンドルモータを用
いたカートリッジローディング動作を示す。ここでのロ
ーディング動作は、一般にフロントローディング、ある
いは、スロットイン方式と呼ばれている動作方式であ
る。
【0035】(a)スピンドルモータは、第1のモータ
部材16と第2のモータ部材17とに分割され、並列的
に横に並んだ状態に配置されている。この時、第1のモ
ータ部材16の下面、すなわち、軸受け支持体1下面高
さと、第2のモータ部材17の下面、すなわち、コイル
支持体10下面高さとは一致している。そして、第1の
モータ部材16は昇降機構部(図示せず,後述する)
に、第2のモータ部材17はスライド機構部(図示せ
ず,後述する)にそれぞれ連結されている(図5
(a))。
【0036】(b)図示されないカートリッジホルダに
挿入されたカートリッジ20は、カートリッジ内に収め
られたディスク21中心が、スピンドルモータ中心位置
に合致する位置まで水平方向に移動される(図5
(b))。
【0037】(c)スピンドルモータのうち、昇降機構
部に連結された第1のモータ部材16のみが、該昇降機
構部の働きによりカートリッジ方向へ上昇し、ターンテ
ーブル4に組み込まれたチャッキングマグネット7の磁
気吸着力により、ディスクに設けられた被吸着材である
センターハブ22を引き付け、ディスク21をターンテ
ーブル4上に保持する。第1のモータ部材16が上昇移
動したため、ディスクをチャッキング状態の第1のモー
タ部材16の下側にはその上昇分だけのスペースが存在
する(図5(c))。
【0038】(d)スライド機構部に連結された第2の
モータ部材17が、該スライド機構部の働きにより第1
のモータ部材16の下側のスペース領域へスライド移動
する。この時、第1のモータ部材16に設けられたロー
タマグネット5と、第2のモータ部材17に設けられた
ステータコイル12とは正しい位置に対向している(図
5(d))。
【0039】この状態において、第1、第2のモータ部
材に分割されたスピンドルモータ構成要素が一つにまと
まり、従来の一体型スピンドルモータと同様の構成を取
ることになる。
【0040】(e)バックヨーク付きロータマグネット
5とステータコイル側バックヨーク11にて構成される
磁気回路ギャップ内にステータコイル12が配されてお
り、各コイルに電流を流し、例えば、3相半波電流制御
を行うことによりターンテーブル4を回転制御すること
ができる。
【0041】カートリッジを取り出す、いわゆるイジェ
クト動作を行う際は、上記(a)〜(d)の動作を逆に
行えばよい。
【0042】ここで、第1のモータ部材16のターンテ
ーブル4の上面からロータマグネット5の下面までの高
さをH1、軸受け支持体1の厚さをH2、第2のモータ
部材17のステータコイル12の上面からコイル支持体
10の下面までの高さをH3とし、第1のモータ部材1
6の上下の昇降移動量をΔH1とする。なお、ターンテ
ーブル4の上面は、カートリッジ挿入時に、互いに接触
しないようカートリッジ下面からわずかの隙間を持つ位
置に配されている。
【0043】いま、スピンドルモータ回りにおける、タ
ーンテーブル4の上面からスピンドルモータの下面(第
1、第2モータ部材下面)までに必要とする厚さ寸法H
を考える。上記(a)(b)状態において、第1、第2
のモータ部材は並列的に横に並んだ状態に配され、それ
ぞれの下面高さは一致しいる。したがって、前記厚さ寸
法Hに必要とされるのは、第1のモータ部材の高さH1
+H2である。
【0044】次に(c)状態において、第1のモータ部
材の昇降移動距離ΔH1が新たに必要となる。(d)状
態においては、第2のモータ部材は水平方向にのみのス
ライド移動であり、H3≦ΔH1となる第2のモータ部
材構成であることから、ここで、新たに必要とする高さ
は発生しない。
【0045】以上より、ターンテーブル上面からスピン
ドルモータ下面までに必要とする厚さ寸法Hは、 H=H1+H2+ΔH1 となる。
【0046】次に、比較例として、従来の一体型スピン
ドルモータを用いた場合に必要とされる、ターンテーブ
ル上面からスピンドルモータ下面(モータシャーシ下
面)までの厚さ寸法Tを考える。図2に示すモータ構成
において、ターンテーブル上面からモータシャーシ下面
までのモータ高さT1は、T1=H1+H3とみなすこ
とができる。尚、T1において、本実施の形態における
第1のモータ部材16の軸受け支持体1の厚さH2が入
らないのは、軸受け支持体1は、モータを第1、第2の
モータ部材に分離したために必要となった部材であるた
めである。ここで、ディスクチャッキングにおける一体
型スピンドルモータの昇降移動距離ΔH2は分離型モー
タの場合と同様であり、 ΔH2=ΔH1 である。
【0047】以上より、カートリッジ下面から装置下面
までに必要とする厚さ寸法Tは、T=T1+ΔH2=H
1+H3+ΔH1 となる。
【0048】ここで、上記比較例(従来例)及び本実施
の形態におけるスピンドルモータによるターンテーブル
上面からスピンドルモータ下面までの厚さ寸法HとTを
比較する。両者の差は、 T−H=H3−H2 で表される。ここで、本実施の形態における第1のモ
ータ部材16の軸受け支持体1は薄板材での構成が可能
である、つまり、H2はかなり小さな値とすることが可
能であること、ステータコイル上面からコイル支持体
下面までの高さは、コイル支持体の厚さを前記軸受け支
持体と同一厚さにしたとしても、ステータコイルの分だ
け厚くなる、つまり、H3はそれほど小さな値とするこ
とができないこと、を考慮すると、 H2<H3 であり、 T−H=H3−H2>0 となる。したがって、本実施の形態のように、スピンド
ルモータを分離型に構成することにより、スピンドルモ
ータ回りにおける、ターンテーブル上面からスピンドル
モータ下面までに必要とする厚さ寸法を従来より小さく
抑えることができる。
【0049】なお、本実施の形態では、軸受け支持体1
に軸受け部材2を固定し、ターンテーブル4中心に回転
軸3を固定する構成を示したが、軸受け支持体1に回転
軸3を固定し、ターンテーブル4中心に軸受け部材2を
固定する構成とすることも可能である。
【0050】次に、カートリッジローディング時の、第
1のモータ部材昇降機構と第2のモータ部材スライド機
構についてその一例について説明する。
【0051】図13(a)に示すように、ローディング
ベース31にはスライドガイドピン32と第1の昇降ガ
イドピン33が固定されており、ローディングベース上
のスライド板34には、上記スライドガイドピン32と
対応する位置に長穴形状のスライドガイド溝35が形成
され、スライド板34はスライドガイド溝35に沿って
スライド自在となっている。スライド板34の一端には
第1の折り曲げ部50が形成され、さらに第1の折り曲
げ部50にはラックギア36が形成されている。また、
ローディングベースの一端にはローディングモータ37
が固定され、ローディングモータの回転軸にはピニオン
ギア38が形成されている。
【0052】図14(b)に示すように、ピニオンギア
38とラックギア36とは滑らかに噛み合うよう構成さ
れている。
【0053】スライド板34の他端には第2の折り曲げ
部51が形成され、第2の折り曲げ部51には傾斜部を
持つ長穴形状の昇降ガイド溝39が形成されている。さ
らに、スライド板34上には、第1のステータコイル1
2が形成され、スライド板34はバックヨークを兼ねて
おり、第2のモータ部材を構成している。
【0054】昇降板40には、上記第1の昇降ガイドピ
ン33と対応する位置に昇降ガイド穴41が設けられ、
昇降板40は、昇降ガイドピン33に沿って上下に昇降
自在となっている。図14(a)に示すように、昇降板
40の一端には折り曲げ部52が形成されており、折り
曲げ部52には第2の昇降ガイドピン42が固定されて
いる。さらに軸受け支持体とされた該昇降板端部には、
ロータマグネットが固定されたターンテーブルから成る
第1のモータ部材16が構成されている。
【0055】次に、上記構成からなる第1のモータ部材
昇降機構と第2のモータ部材スライド機構について、そ
の動作を説明する。
【0056】図13(a)は、カートリッジがカートリ
ッジホルダーに挿入された時点での状態を示す。昇降板
40に設けられた第2の昇降ガイドピン42は、スライ
ド板34に設けられた昇降ガイド溝39と係合してい
る。第2の昇降ガイドピンは、昇降ガイド溝の底部39
−aに位置しており、昇降板40に設けられた第1のモ
ータ部材16もカートリッジの挿入に干渉しないように
装置下部に位置することになる。スライド板34に設け
られた第2のモータ部材17の下面高さは、前記第1の
モータ部材16の下面高さと等しく位置し、第1、第2
のモータ部材は離れて配置されている。
【0057】カートリッジがカートリッジホルダーへ挿
入されたたことをセンサー(図示せず)が検知すると、
ローディングモータ37にモータ制御部(図示せず)よ
り駆動電流が流され、ローディングモータは回転され
る。ローディングモータのピニオンギア38が回転する
と、スライド板34の一端に設けられたラックギア36
は該ピニオンギア38と噛み合っているため、スライド
板34はスライド移動を開始する。この時スライドする
方向は、スライドガイドピン32とスライドガイド溝3
5により一方向に規制されている。一方、昇降板40の
移動方向は、第1の昇降ガイドピン33と昇降ガイド穴
41によって上下方向に規制されている。このため、ス
ライド板34がスライドすると、該スライド板34に設
けられた昇降ガイド溝39に係合した第2の昇降ガイド
ピン42は昇降ガイド溝39の傾斜部39−bに沿って
移動するため、昇降板34に設けられた第1のモータ部
材16は昇降ガイド板34の傾斜部の高さ△kだけ上方
向に移動することになる。ステータコイル17が形成さ
れた第2のモータ部材17は、スライド板34の移動に
伴って第1のモータ部材16に近接する位置まで移動さ
れている。その様子を図13(b)に示す。
【0058】さらにローディングモータは駆動されスラ
イド板34は移動する。第2の昇降ガイドピン42は昇
降ガイド溝の水平部39−cと係合しているため、昇降
板40上の第1のモータ部材16は、上下には移動せず
その位置に固定されたままとなる。一方、スライド板3
4上の第2のモータ部材17は、スライド板の移動に伴
って、第1のモータ部材16が上方向に移動した後の領
域へスライド移動される。そして、第2のモータ部材1
7が第1のモータ部材16の真下に移動し、第1、第2
のモータ部材によってスピンドルモータとして機能する
ような配置となり、それを検出したセンサー(図示せ
ず)の信号によりモータ制御部からのモータ駆動電流が
遮断され、ローディングモータの回転は停止される。そ
の様子を図13(c)に示す。
【0059】カートリッジを取り出す、いわゆるイジェ
クト動作を行う際は、ローディングモータを逆回転させ
ることで上記動作を逆に行うことができる。
【0060】なお、ここでは、ローディングモータを用
いてスライド板を移動させる方式を説明したが、本方式
に捕らわれるものでなく、スライド板の移動にコイルバ
ネ力を用いる方式など、第1のモータ部材の昇降動作、
第2のモータ部材のスライド動作が可能であればどのよ
うな方式であってもかまわない。
【0061】(実施の形態2)本実施の形態の光ディス
ク装置は、実施の形態1の光ディスク装置におけるスピ
ンドルモータの磁気受け支持体1に特徴のあるものであ
る。他の部分は実施の形態1と同様であるため、同一符
号を付し、説明を省略する。
【0062】図6(a)は、ロータマグネット5、ステ
ータコイル12間の磁気ギャップに軸受け支持体1が挿
入されていない場合の磁気回路を示す図である。ロータ
マグネットは周方向に分割され、厚さ方向にN極、S極
着磁されている。図中矢印は磁力線を示す。
【0063】ロータマグネット5、ステータコイル側バ
ックヨーク11、ロータマグネット側バックヨーク6に
て磁気回路23が構成されており、ロータマグネット5
とステータコイル側バックヨーク10間が、磁気ギャッ
プとなる。この磁気ギャップ間に、ステータコイル12
がステータコイル側バックヨーク10に固定されて形成
されている。
【0064】図6(b)に、ロータマグネット5、ステ
ータコイル12間の磁気ギャップに前述の軸受け支持体
1が挿入された部分の磁気回路を示す。この軸受け支持
体1が磁性材料にて構成されている場合、ロータマグネ
ット5、軸受け支持体1、ロータマグネット側バックヨ
ーク6にて一つの磁路24−1が形成される。このた
め、ステータコイルが存在するギャップ部分の磁束は、
前記磁路からの漏洩磁束24−2のみとなり、軸受け支
持体1が存在しない部分より少ない磁束の数となり、弱
い磁束密度しか得られず、ステータコイル通電時に得ら
れるロータマグネット回転駆動力も弱いものとなってし
まう。
【0065】そこで、本実施の形態では、この問題を解
決するために、軸受け支持体1を非磁性材料で構成して
いる。図6(c)は、ロータマグネット5、ステータコ
イル12間の磁気ギャップにその非磁性材料の軸受け支
持体1が挿入された場合の磁気回路を示す。軸受け支持
体1は非磁性材料であるため、磁束は該軸受け支持体1
を透過する。このため、軸受け支持体1が存在しない場
合と同様の磁気回路が形成され、軸受け支持体が磁気ギ
ャップ内に存在することによる磁気回路特性への影響を
ほとんど無くすことができる。
【0066】なお、上記例では軸受け支持体1全体を非
磁性材料で形成しているが、ステータコイル12と対向
する部分のみを非磁性材料で構成しても良い。
【0067】(実施の形態3)本実施の形態の光ディス
ク装置は、上記実施の形態1または2の光ディスク装置
においてステータコイル12の形状を改良したものであ
る。
【0068】上記実施の形態1,2では、ステータコイ
ル12は、軸受け支持体1の下部に形成されている。こ
のため、ステータコイル12とステータコイル側バック
ヨーク10の厚さは、第1のモータ部材16の昇降移動
量内の狭い領域しかなく、これではステータコイル12
のコイル巻線数を十分に確保することが難しい。また、
ここではディスクをスピンドルモータにチャッキングす
るのに必要とする上下方向への昇降動作の全てをスピン
ドルモータが行う例を示しているが、例えば、録再用M
D装置には、情報記録時に必要となる外部磁界発生ヘッ
ドをディスクを挟んで光ヘッドと反対側へ配置するスペ
ースを確保するために、前記昇降移動量をカートリッジ
の下降と、スピンドルモータの上昇とに振り分ける必要
が生ずる場合がある。この場合、スピンドルモータ昇降
量は、さらに小さいものとなり、ステータコイル12の
巻線領域を確保できなくなる。
【0069】図7(a)は、第2のモータ部材17の一
部に切り欠き部を設け、第2のモータ部材17が、スラ
イドする際に第1のモータ部材16の軸受け支持体1と
干渉しないよう構成した光ディスク装置の主要平面図で
ある。ステータコイル12とステータコイル側バックヨ
ーク11から成る第2のモータ部材17には切り欠き部
25が設けられ、さらに、スライド機構部(図示せず)
に連結されている。
【0070】前述のように、カートリッジローディング
動作において、水平方向に移動したカートリッジに対し
て、昇降機構部により第1のモータ部材16は上昇移動
し、このスペース領域へ第2のモータ部材17がスライ
ド機構部の働きによりスライド移動する。第2のモータ
部材17に設けられた切り欠き部25は、このスライド
移動した際に、第1のモータ部材16の軸受け支持体1
と干渉しない形状とされている。
【0071】図7(b)に、第1のモータ部材16が上
昇移動する前のモータ断面図を示す。コイル支持体10
の下面高さは、第1のモータ部材16である軸受け支持
体1下面と一致している。
【0072】図7(c)に、第1のモータ部材16が上
昇移動した後、第2のモータ部材17がスライド移動す
る前のモータ断面図を示す。ステータコイル12の上面
は、第1のモータ部材である軸受け支持体1上面と一致
している。
【0073】図7(d)に、第2のモータ部材16がス
ライド移動した後のモータ断面図を示す。ステータコイ
ル12上面高さと、軸受け支持体1上面高さがほぼ同一
になるよう構成されている。
【0074】このように、本実施の形態では第2のモー
タ部材の一部に切り欠き部を設け、第2のモータ部材が
スライドする際、該切り欠き部が第1のモータ部材の軸
受け支持体と干渉しないよう構成しているため、実施の
形態1,2の例のようにステータコイル12の上面が第
1のモータ部材16である軸受け支持体1の下面高さ以
下に抑えられず、ステータコイル12が形成される許容
領域を軸受け支持体1の厚さ分だけ大きく取ることがで
きる。したがって、コイルの巻線数の確保が容易とな
る。
【0075】(実施の形態4)上記実施の形態3では、
ステータコイル12はスライド移動した際に軸受け支持
体1と干渉しない形状に切り欠かれている。したがっ
て、この切り欠かれた領域にはコイルが配されていない
ため、ここでのモータ回転駆動力は発生しない。
【0076】本実施の形態の光ディスク装置は、これを
改善するものであり、切り欠かれたステータコイルを、
軸受け支持体1に第2のステータコイルとして形成する
ことで、モータ回転駆動力の増加を図るものである。
【0077】軸受け支持体1上に第1のステータコイル
と同様の巻線コイルを配することができれば良いが、図
7に示した薄型モータ構成では、軸受け支持体1とロー
タマグネット5間に巻線コイルを配するだけのスペース
はほとんど無い。
【0078】ところでステータコイルは、通常絶縁皮膜
付銅線を所定巻数だけ巻いた巻線コイルを複数個環状配
置した構成が一般に用いられている。その一方、従来の
巻線コイルに代わる新しいHP(Hybrid Pat
tern)コイルも一部には用いられている。このHP
コイルは、絶縁材を塗布した銅箔を渦巻き状に巻き、こ
の渦巻きコイルを複数個環状に配置し樹脂にて固定した
ものである。このHPコイルの特徴の一つは、コイル間
を樹脂にて直接固めており、従来のようにコイルを固定
するための基板を必要とせず基板とコイルを共用できる
ため、コイル部を薄型に形成できることである。
【0079】本実施の形態では、図8に示すように、軸
受け支持体1と同一厚さのHPコイル26にて軸受け支
持体1を形成する。そして、スライド移動される第1の
ステータコイル(ステータコイル12)と、軸受け支持
体1に形成された第2のステータコイル26を図示しな
いコイル電流制御回路部にて結線し、コイルへ電流を通
電することで、薄型で、モータ回転駆動力の大きなスピ
ンドルモータ構成とすることができる。また、第2のス
テータコイル(HPコイル26)と軸受け支持体1を共
用することにより、新たにスペースを発生させない。
【0080】(実施の形態5)上記実施の形態において
は、第1、第2のステータコイル12,26の結線は、
図示しないコイル電流制御回路部にて行うよう構成し
た。
【0081】ところで、前述のようにカートリッジのロ
ーディング動作時において、第2のステータコイル26
は第1のモータ部材16として上昇し、第1のステータ
コイル12は第1のモータ部材16の上昇後の領域へス
ライド移動される。第1、第2のステータコイルとも移
動されるため、各コイルから前記コイル電流制御回路部
へはリード線を介して結線するため、前記昇降、スライ
ド動作時には、このリード線を引き回すことになる。特
に、第1のステータコイル12のスライド移動量は大き
いため、この第1ステータコイル12からのリード線に
よる引き回しのために大きなスペースが必要となるのに
加え、リード線が繰り返し移動することによる断線の危
険性が生じる。
【0082】図9(a),(b)に示したように、第1
のステータコイル12がスライド移動された際、第1の
ステータコイル12と、軸受け支持体1に構成された第
2のステータコイル26は、各コイル端部にて近接配置
される。
【0083】本実施の形態では、この近接配置位置にそ
れぞれ対向する形で結合端子を設けて、図9(b)に示
すような第1のステータコイル12がスライド移動し、
第2のステータコイルと隣接した際に、この結合端子を
介して、第1のステータコイル12を第2のステータコ
イルと直接結線する。
【0084】図10(a),(b)に、第1のステータ
コイル12がスライド移動した際、この第1のステータ
コイル12と、軸受け支持体1に設けられた第2のステ
ータコイル26とを直接結線させる構成を示す。
【0085】図10(a)は、第1のステータコイル1
2がスライド移動する前の状態を示す。第1のステータ
コイル端部には、結合端子としての結合ピン27が形成
されている。そしてこの結合ピン27に対向する軸受け
支持体1の端部には結合ジャック28、及び、この結合
ジャック内に結合接点29が形成されている。なお、結
合ピン27は第1のステータコイル12と、結合接点2
9は第2のステータコイル26と結線されている。
【0086】図10(b)は、第1のステータコイル1
2がスライド移動する後の状態を示す。第1のステータ
コイル12に形成された結合ピン27は、軸受け支持体
1に形成された結合ジャック28内に挿入され、結合接
点29と接触する。
【0087】このようにして、第1のステータコイル1
2は第2のステータコイル26と直接結線されるため、
第2のステータコイル26とコイル電流制御回路部とが
結線されていれば、第1のステータコイルからリード線
を介してコイル電流制御回路部へ結線させる必要がな
い。このため、第1のステータコイル12からのリード
線による引き回しのためのスペースを必要とせず、リー
ド線が繰り返し移動することによる断線の危険性もなく
なる。
【0088】なお、装置全体の構成条件から、第2のス
テータコイル26からのリード線引き出しをなくし、第
1のステータコイル12とコイル電流制御回路部とを結
線する構成としてももちろんかまわない。
【0089】(実施の形態6)本実施の形態の光ディス
ク装置は、特に、実施の形態3のように切り欠く部を有
するステータコイル12を用いた場合におけるロータマ
グネット5の位置検出を、軸受け支持体1に設けたもの
である。以下に、その説明をする。
【0090】スピンドルモータの回転制御を行う際、ロ
ータマグネット5の位置を検出する必要がある。これ
は、図3,4に示したように、ロータマグネット5が周
方向に分割され、厚さ方向にN極、S極着磁されてお
り、このロータマグネット5に対向して設けられたステ
ータコイル12が受ける磁束の方向が、ロータマグネッ
ト5の回転に伴って順次変化するため、ロータマグネッ
ト5の回転を一定方向に保つためには、ステータコイル
12を形成する複数のコイルの内、どのコイルをどの方
向に通電するのか判断する必要があるためである。
【0091】ロータマグネット位置検出素子を用いない
センサレス制御方式も開発されているが、ホール素子を
位置検出素子に用いた方式は、回転制御が容易なことか
ら依然として一般に広く用いられている。
【0092】図11に示すように、通常このホール素子
30はステータコイル12を構成する巻線コイルの中心
位置に設けられる。ところが、モータの小型、薄型化が
進んでくるとステータコイルの形状も小型にする必要が
あり、ホール素子30が設けられるべき巻線コイルの中
心領域も非常に小さなものになってしまう。その結果、
ホール素子を巻線コイルの中心部に配することができな
い状況が生ずる。
【0093】そこで、本実施の形態では、軸受け支持体
1にホール素子を配置する。図12(a)は、第1のモ
ータ部材16を構成する軸受け支持体1にホール素子3
0を配した例である。ここでは、軸受け支持体に第2の
ステータコイルを構成せず、ホール素子のみを配してい
る。このようにすれば、ロータマグネット5の位置検出
を正確に行うことができる。また、このホール素子30
を、ステータコイル12が全周に渡って形成されている
(切り欠き部を有していない)とした場合における巻線
コイルの中心位置に配置すれば、従来と同様の方法での
ロータマグネット位置検出が可能となる。
【0094】なお、ホール素子は非常に小型、薄型のも
のが開発されており、軸受け支持体1上に配する方式の
他、軸受け支持体と一体的に形成し、図12(b)に示
すように、軸受け支持体の厚さ内に収まるよう構成する
ことも可能である。
【0095】(実施の形態7)本実施の形態の光ディス
ク装置は実施の形態3のように第2のモータ部材17に
切り欠き部が存在する場合に生じる問題を解決するもの
である。
【0096】まず、その問題を切り欠きのない場合との
比較しながら説明する。
【0097】図15(a)は、第2のモータ部材17に
切り欠き部が無い場合の模式図を示す。ターンテーブル
4と回転軸3は一体に形成されており、回転軸3は軸受
け部材2内に収められている。該回転軸3が軸受け部材
2内で滑らかに回転するために、回転軸3の軸径は軸受
け部材2内径に対して、わずかの隙間を持つように設定
されている。図15(a)の右図に示すように、ターン
テーブルが回転する際、回転軸3は軸受け部材2内部で
自在に回転している。
【0098】ステータコイル12が固定されたコイル支
持体10は磁性材料にて形成されバックヨークを兼ねて
いる。ロータマグネット5とコイル支持体10は一つの
磁気回路を構成しており、その結果、上記ロータマグネ
ット5とコイル支持体10との間には磁気吸引力f2
(第2のスラスト方向磁気吸引力)が作用する。この磁
気吸引力f2は、ターンテーブル回転軸3のスラスト方
向(回転軸方向)に作用する。ここでは、第2のモータ
部材17に切り欠きが無いため、磁気吸引力f2はター
ンテーブル4全周に渡ってほぼ一様に作用している。
【0099】図15(b)は、第1のモータ部材16を
構成する軸受け支持体1を非磁性材料にて形成した上
で、第2のモータ部材17に切り欠き部が有る場合の模
式図を示す。ここでは、コイル支持体10はターンテー
ブル回転軸3回りに一様には構成されていない。第2の
モータ部材17の一部には切り欠き部25が設けられて
おり、第2のモータ部材17がスライドする際、該切り
欠き部25が第1のモータ部材16の軸受け支持体1と
干渉しないよう構成されている。
【0100】軸受け支持体1は非磁性材料にて形成され
ているため、該軸受け支持体1とロータマグネット5間
には磁気吸引力は発生しない。一方、第2のモータ部材
17を構成するコイル支持体10とロータマグネット5
との間には磁気吸引力f2(第2のスラスト方向磁気吸
引力)が働くが、コイル支持体10には切り欠き部が有
るためターンテーブル4全周に渡って一様に磁気吸引力
が働く訳ではない。磁気吸引力はコイル支持体10が構
成された部分のみ作用するため、ターンテーブル回転軸
3回りに一様に作用しない。そのため、上記磁気吸引力
f2はターンテーブル回転軸3を軸受け部材2に対して
傾ける方向に働く。
【0101】その結果、回転軸3にはモーメントMが作
用し、図15(b)の右図に示すように、回転軸3は軸
受け部材2の上下部で片当たりする状態で回転すること
になる。このような片当たり状態を維持して回転する場
合、回転時の負荷が大きくなり軸受け損失が増大し回転
駆動電流が増加したり、軸受けの特定箇所に荷重が集中
するために軸受けや回転軸に傷が入って異音を発生する
など、スピンドルモータ動特性が低下してしまう場合が
ある。
【0102】本実施の形態では、軸受け支持体1を磁性
材料にて形成し、該軸受け支持体1とロータマグネット
5との間に作用する磁気吸引力の大きさを、コイル支持
体10とロータマグネット5との間に作用する磁気吸引
力の大きさと釣り合わせる。第2のモータ部材17であ
るコイル支持体10の切り欠き部に構成された軸受け支
持体1との間に作用する磁気吸引力f1(第1のスラス
ト方向磁気吸引力)の大きさを最適化することにより、
ターンテーブル全周に渡ってほぼ一様に前記磁気吸引力
f1,f2が作用するため、ターンテーブル回転軸3に
働くモーメントを小さく抑えることができる。このた
め、図15(c)に示すように、回転軸3は軸受け部材
2内で自在に回転することができ、スピンドルモータ動
特性の低下を抑えることができる。
【0103】(実施の形態8)本実施の形態の光ディス
ク装置は、実施の形態7の光ディスク装置の変形例であ
る。
【0104】図16(a),(b)は本実施の形態の光
ディスク装置の主要部を示す模式図である。ここでは、
上記実施の形態における軸受け支持体1を非磁性材料に
て形成し、磁性材料からなる吸引部材を軸受け支持体1
と一体的に配している。軸受け支持体1自体は非磁性材
料にて形成されているため、ロータマグネットとの間に
磁気吸引力は働かない。
【0105】図16(a)の形態では、軸受け支持体1
に磁性材料からなる吸引部材を一体的に構成している。
例えば、鉄板から成る吸引部材43は、インサート成型
手段等により、非磁性材料である樹脂材料にて形成され
た軸受け支持体1と一体的に形成されている。吸引部材
43とロータマグネットとの間に働く磁気吸引力の大き
さが、第2のモータ部材であるコイル支持体10とロー
タマグネットとの間に働く磁気吸引力の大きさと釣り合
い、ターンテーブル回転軸に働くモーメントを小さく抑
えることができるように吸引部材43の形状(大きさ、
厚さ等)は最適化されている。
【0106】図16(b)の形態では、非磁性材料にて
形成された軸受け支持体上1に磁性材料からなる吸引部
材43´を貼り付けて構成している。
【0107】吸引部材を軸受け支持体1と一体的に配す
る方法は上記例に限定されるものではなく、吸引部材を
軸受け支持体1にてモールドするなど、どのような方法
であってももちろんかまわない。
【0108】(実施の形態9)本実施の形態の光ディス
ク装置は、実施の形態7,8と同様にターンテーブルの
回転軸に不釣り合いなモーメントが発生することを抑制
するものである。
【0109】図17は、本実施の形態の光ディスク装置
の構成を示す図である。図17(a)はそのカーオリッ
ジローディング前の平面図であり、図17(b)はカー
オリッジローディング後の断面図である。
【0110】ここでは、第2のモータ部材17を構成す
るステータコイル12を扇状に配して切り欠き部とし、
ステータコイル12を固定するコイル支持体10をロー
タマグネット全対向面に渡ってロータマグネットと略同
形状に構成している。カートリッジローディング時の第
1、2のモータ部材の動作に関しては、実施の形態3と
同様である。
【0111】本実施の形態では、軸受け支持体1は非磁
性材料にて形成されているため、ロータマグネット5と
の間に磁気吸引力は働かない。一方、コイル支持体10
は磁性体でロータマグネット5と略同形状であるため、
ロータマグネット5とコイル支持体10は、ターンテー
ブル全周に渡って磁気吸引力f2が一様に作用してい
る。このためターンテーブル回転軸3に対して不釣り合
いなモーメントの発生を抑えることができ、動特性に優
れたスピンドルモータを得ることができる。
【0112】ここで、上記コイル支持体10はロータマ
グネットと略同形状としたが、ロータマグネット全対向
面に渡ってコイル支持体が構成されていればその形状に
制限されるものではない。
【0113】
【発明の効果】本発明の光ディスク装置によれば、スピ
ンドルモータを、軸受け部材、及び、該軸受け部材を支
持する軸受け支持体、ロータマグネットが固定されたタ
ーンテーブルから成る第1のモータ部材と、第1のステ
ータコイルが形成された第2のモータ部材に分離し、カ
ートリッジのローディング時に、第1のモータ部材がデ
ィスク方向に移動した後、この移動した領域へ第2のモ
ータ部材がスライドし、スピンドルモータとして回転駆
動できるように構成したため、スピンドルモータを薄型
に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の光ディスク装置の主要部の一例
を示す構成図である。
【図2】従来の光ディスク装置の主要部を示す構成図で
ある。
【図3】ロータマグネットの着磁状態を示す図である。
【図4】ステータコイルの配置を示す図である。
【図5】実施の形態1のカートリッジローディング動作
を示す図である。
【図6】図1の光ディスク装置の磁気回路内の磁束を示
す図である。
【図7】実施の形態3の光ディスク装置の構成例を示す
図である。
【図8】実施の形態4における第2のステータコイルに
ついて説明する図である。
【図9】実施の形態4のカートリッジローディング動作
を説明する図である。
【図10】実施の形態5における第1のステータコイル
と第2のステータコイルとの結線方法を説明する図であ
る。
【図11】ホール素子の配置を示す図である。
【図12】実施の形態6のホール素子の配置を示す図で
ある。
【図13】昇降機構、スライド機構の動作例を示す図で
ある。
【図14】図13における構成部品を説明する側面図で
ある。
【図15】実施の形態7の光ディスク装置の構成例を説
明する図である。
【図16】実施の形態8の光ディスク装置の構成例を説
明する図である。
【図17】実施の形態9の光ディスク装置の構成例を説
明する図である。
【符号の説明】
1 軸受け支持体 3 回転軸 4 ターンテーブル 5 ロータマグネット 12 ステータコイル 16 第1のモータ部材 17 第2のモータ部材 20 カートリッジ 21 ディスク 25 第2のモータ部材切り欠き部 26 第2のステータコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−17113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 19/20 G11B 11/10 G11B 25/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクを載置するターンテーブル
    と、該ターンテーブルに固定されたロータマグネット
    と、を有する第1部材と、 第1のステータコイルを有し、第1部材の水平方向に並
    んで配置される第2部材と、 光ディスクのローディング時に、第1部材を上方向に移
    動させることで、前記ターンテーブル上に前記光ディス
    クを載置させる第1移動機構と、 上方向に移動した第1部材の下側に隣接するように、第
    2部材を水平方向に移動させて、第1のステータコイル
    からの磁界により前記ロータマグネット及び前記ターン
    テーブルを回転駆動できる所定位置に、第2部材を配置
    する第2移動機構と、を有することを特徴とする光ディ
    スク装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記ターンテーブルの回転軸の軸受けを支持し、前記ロ
    ータマグネットの下方に位置する軸受け支持体は、少な
    くとも第1のステータコイルに対向する部分が非磁性材
    料で形成されてなることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記第2部材は、水平方向に移動したときに、前記ター
    ンテーブルの軸受けを支持し前記ロータマグネットの下
    方に位置する軸受け支持体と干渉しないように、切り欠
    きが形成されてなることを特徴とする光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記軸受け支持体の前記ロータマグネットと対向する部
    分に、第2のステータコイルが形成されてなることを特
    徴とする光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の光ディスク装置におい
    て、 第2部材及び前記軸受け支持体は、それぞれ第1のステ
    ータコイル,第2のステータコイルと電気的に接続され
    た結線部を有しており、 両結線部は、前記第2部材が水平方向に移動して前記所
    定位置に位置したときに、互いに接触するよう形成され
    てなることを特徴とする光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の光ディスク装置において、 前記ターンテーブルの軸受けを支持する軸受け支持体の
    前記ロータマグネットと対向する位置に、前記ロータマ
    グネットの位置検出用のホール素子が形成されてなるこ
    とを特徴とする光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の光ディスク装置におい
    て、前記第2部材において、前記第1のステータコイルは、
    磁性材料からなるコイル支持体に固定されており、 前記軸受け支持体または第2部材に、前記コイル支持体
    と前記ロータマグネットとの間に生じる磁気吸引力に起
    因して発生する回転軸に対する回転モーメントを打ち消
    すための、モーメント打ち消し部が形成されてなること
    を特徴とする光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記モーメント打ち消し部は、前記軸受け支持体の少な
    くとも一部に形成された磁性材料からなる磁性部である
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記軸受け支持体は、少なくとも前記ロータマグネット
    と対向する部分が非磁性材料で形成され、 前記モーメント打ち消し部は、前記切り欠き部分にまで
    延長して形成された前記コイル支持体であることを特徴
    とする光ディスク装置。
JP04318497A 1997-02-27 1997-02-27 光ディスク装置 Expired - Fee Related JP3386973B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04318497A JP3386973B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 光ディスク装置
US09/031,931 US6157595A (en) 1997-02-27 1998-02-27 Magneto-optical disk loading device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04318497A JP3386973B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 光ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10241272A JPH10241272A (ja) 1998-09-11
JP3386973B2 true JP3386973B2 (ja) 2003-03-17

Family

ID=12656831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04318497A Expired - Fee Related JP3386973B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3386973B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10241272A (ja) 1998-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5808838A (en) Miniature head disc drive system voice coil with single coil and dual stationary magnets
US6535357B1 (en) Latch for disc drives
JP2006338744A (ja) ランプロード装置及びそれを有するドライブ
JPH01287875A (ja) 情報処理装置
JP2002354747A (ja) スピンドルモータとディスク記憶装置
JP2006338755A (ja) ヘッド支持装置及びそれを有するドライブ
KR100396396B1 (ko) 광 디스크 구동용 스핀들 모터
US5689388A (en) Reduced-height magnetic disk drive unit, and disk mounting device for the unit
JP3386973B2 (ja) 光ディスク装置
US6931652B2 (en) Spindle mortor for optical disk drive having a stator with upper tracks at different heights
US20070014046A1 (en) Spindle motor assembly usable with a hard disk drive
US20020075603A1 (en) Information recording and reproducing apparatus
JP2007095215A (ja) ディスク装置
US6906891B2 (en) Flexible disk drive having a frame structure comprising a main frame and a sub-frame of a lower cover
US7468867B2 (en) Disk apparatus having a narrow magnetic gap
US6246539B1 (en) Disk chucking mechanism
US20090125931A1 (en) Turntable device and disk driving device having the same
JPH0461059A (ja) 情報処理装置
JPS62287478A (ja) 小形デイスク駆動装置
JP3435048B2 (ja) 光磁気ディスク装置
JP3507627B2 (ja) ディスク駆動装置
JPH05274761A (ja) ディスククランプ装置
JP2002352538A (ja) ヘッドアクチュエータとディスク記憶装置
JP2003248991A (ja) 媒体装着装置及びディスク装置
JP2000322797A (ja) ディスク駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080110

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090110

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees