JP3385347B2 - 自動変速機の多板クラッチ・ブレーキ - Google Patents
自動変速機の多板クラッチ・ブレーキInfo
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Description
チ・ブレーキに関するものである。
・ブレーキについて説明する。
キは、ドリブンプレート5がトランスミッションケース
1にスプライン嵌合され、ドライブプレート6が回転体
のハブ8にスプライン嵌合され、複数の交互に積層され
たドリブンプレート5とドライブプレート6とが、ピス
トン9の押圧によって互いの摩擦面にて面係合してブレ
ーキが作動するようになっている。
ドリブンプレート5のスプラインピッチが同一になるよ
うに形成されているため、ドリブンプレート5の自重に
よりスプライン嵌合のガタだけドリブンプレート5の中
心が下がって芯ずれβを生じ、図7に示すようにブレー
キ解放時に、回転するドライブプレート6からドリブン
プレート5が受ける油の粘性による回転力N、Mが不均
一(N>M)となってドリブンプレートがおどり、これ
による異音の発生及びスプラインの偏摩耗を生じてい
た。
ような技術が開発されている。
された自動変速機の多板クラッチ・ブレーキの断面を示
すものである。この多板クラッチ・ブレーキは、ギアボ
ックス11内で外側薄板12と内側薄板13とが交互に
積層され、両者間の摩擦を利用して係合及び離脱が行な
われるもので、外側薄板12の外周面とギアボックス1
1の内周面との間に形成されたリング状隙間14の最下
部に、各外側薄板12を上方に付勢して支持する板バネ
15を設けて、外側薄板12とギアボックス11との間
のがたつきを防止して、外側薄板12のひきずり回転に
よる連続的衝撃の発生を防止したものである。
36631号公報に開示された摩擦多板式圧接装置は、
多数の摩擦板16と相手板17とを交互に配列し、その
配列方向の一方の側からのピストン18による押付力に
よって、これら摩擦板16と相手板17を互に圧接させ
て動力を伝達し或いは回転体19の制動を行なうもので
あって、回転体19周面のスプライン19aと摩擦板1
6若しくは相手板17の一方との嵌合部において、ピス
トン18と反対側における一部の回転方向のバックラッ
シ20を他の部分よりも少なくするか、又はなくして、
異音の発生を防止したものである。
6−101223号公報に開示された自動車用自動変速
機の多板式摩擦係合装置は、セパレートプレート21が
トランスミッションケース22にスプライン嵌合され、
摩擦板23がハブ24にスプライン嵌合され、セパレー
トプレート21と摩擦板23とが面係合する摩擦多板構
造であって、セパレートプレート21とトランスミッシ
ョンケース22との間に、セパレートプレート21のお
どりを防止する弾性部材25を設けたものである。
来の構成では、板バネ15、弾性部材25などの部品点
数が多くてコストが大であり、または組み付け性に難が
あるなどの欠点があった。さらに、クラッチ・ブレーキ
を係合・解放する際に前記の板バネ15、弾性部材25
や少バックラッシ20などが抵抗となって、スムーズな
係合・解放の障害となることがあるなどの問題点を有し
ていた。
で、部品点数が少なくてコストが安く、組み付けが容易
で、係合・解放が確実であり、異音の発生やスプライン
の偏摩耗を低減することのできる自動変速機の多板クラ
ッチ・ブレーキを提供することを目的とする。
に本発明の自動変速機の多板クラッチ・ブレーキは、複
数の被駆動側プレートがトランスミッションケースにス
プライン嵌合され、複数の駆動側プレートが回転体ハブ
にスプライン嵌合され、前記被駆動側プレートと前記駆
動側プレートとが交互に積層されて互いの摩擦面にて面
係合する自動変速機の多板クラッチ・ブレーキにおい
て、前記被駆動側プレートが、自重により前記トランス
ミッションケースのスプライン嵌合部にて位置が決まっ
た状態で、前記被駆動側プレートの中心Qと前記駆動側
プレートの中心Oとが一致するように、前記スプライン
嵌合部にオフセット部を設けた構成を有している。
トランスミッションケースのスプラインに設けたスプラ
インピッチ差であることを特徴としている。
トランスミッションケースのスプラインと前記被駆動側
プレートのスプラインとのいずれか一方に設けたスプラ
イン巾差であることを特徴としている。
記トランスミッションケースに設けた中心差であること
を特徴としている。
動側プレートの嵌合誤差が吸収されて、被駆動側プレー
トと駆動側プレートとの中心が一致するので、クラッチ
・ブレーキの解放時に、回転する駆動側プレートから被
駆動側プレートが受ける油の粘性による回転力を被駆動
側プレートの円周上で均一にすることができる。従って
被駆動側プレートのおどりを緩和し、このおどりによっ
て発生する異音及びスプラインの偏摩耗を低減すること
ができる。
動側プレートとのいずれか一方にオフセット部を設けた
ので、別部品を必要とせずにコストが安く、組み付けが
容易で、抵抗が少なく係合・解放が確実である。
しながら説明する。
ーキを備えた自動変速機の要部断面図、図2は多板ブレ
ーキの断面図である。図において、31はトランスミッ
ションケース、35は被駆動側プレートであるドリブン
プレート、38はハブ、40は駆動側プレートであるド
ライブプレートである。
スプライン溝32が形成されており、複数のドリブンプ
レート35に形成されたスプライン36がこのスプライ
ン溝32に嵌合されている。また、回転体37のハブ3
8外面にはスプライン溝39が形成されており、複数の
ドライブプレート40に形成されたスプライン41がこ
のスプライン溝39に嵌合されている。
後端側にはピストン42が配置されており、前端側には
リテーニングプレート34が配置されてスナップリング
33によって位置決めされている。そして、ピストン4
2とリテーニングプレート34との間に、複数のドリブ
ンプレート35と複数のドライブプレート40とが交互
に積層されており、ピストン42の押圧によって、ドリ
ブンプレート35とドライブプレート40とが互いの摩
擦面にて面係合し、回転体37の回転を制動するように
なっている。
リブンプレート35のスプライン嵌合の詳細を示す。こ
の嵌合部A部及びB部においては、ドリブンプレート3
5のスプライン36のピッチPに対してトランスミッシ
ョンケース31のスプライン溝32のピッチをα(オフ
セット部)だけ大きくしてピッチCとしてある。これは
トランスミッションケース31とドリブンプレート35
のスプラインピッチが同一のときは、ドリブンプレート
35の自重によりスプライン嵌合のガタβだけドリブン
プレート35の中心Qが下がっていたものを、このガタ
βを吸収してドライブプレート40の中心Oと一致する
ようにしたものである。
ブレーキは、嵌合のガタβが吸収されてドリブンプレー
ト35とドライブプレート40との中心が一致するの
で、ブレーキ解放時、ドライブプレート40からドリブ
ンプレート35が受ける油の粘性による回転力M,N
を、ドリブンプレート35の円周上で均一(M=N)に
することができる。従って、不均一な回転力により発生
していたドリブンプレート35のおどりを緩和し、これ
による異音の発生及びスプラインの偏摩耗を低減するこ
とができる。
ョンケース31とドリブンプレート35のスプラインピ
ッチは同じであるが、ドリブンプレート35のスプライ
ン36の巾Hを少くとも一箇所以上、スプライン嵌合の
ガタβ(オフセット部)だけ大きくして、このガタβを
吸収してドリブンプレート35とドライブプレート40
との中心が一致するようにし、同様の効果をもたせるこ
ともできる。この場合、トランスミッションケース31
のスプライン溝32の巾をβ(オフセット部)だけ小さ
くしてもよい。
ョンケース31のスプライン溝32とドリブンプレート
35のスプライン36のどちらの巾も変えずに、トラン
スミッションケース31のスプライン加工をスプライン
嵌合のガタβ(オフセット部)だけ下方にオフセットし
て加工し、このガタβを吸収してドリブンプレート35
とドライブプレート40との中心Oが一致するように
し、同様の効果をもたせることもできる。
ンケース31と、ドリブンプレート35とのいずれか一
方にオフセット部βを設けたので、別部品を必要とせず
にコストが安く、組み付けが容易で、抵抗が少なく係合
・解放が確実である。
プレートがトランスミッションケースにスプライン嵌合
され、複数の駆動側プレートが回転体ハブにスプライン
嵌合され、前記被駆動側プレートと前記駆動側プレート
とが交互に積層されて互いの摩擦面にて面係合する自動
変速機の多板クラッチ・ブレーキにおいて、前記被駆動
側プレートが、自重により前記トランスミッションケー
スのスプライン嵌合部にて位置が決まった状態で、前記
被駆動側プレートの中心Qと前記駆動側プレートの中心
Oとが一致するように、前記スプライン嵌合部にオフセ
ット部を設けることにより、被駆動側プレートの嵌合誤
差が吸収されて、被駆動側プレートと駆動側プレートと
の中心が一致するので、クラッチ・ブレーキの解放時
に、回転する駆動側プレートから被駆動側プレートが受
ける油の粘性による回転力をプレート円周上で均一にす
ることができる。従って被駆動側プレートのおどりを緩
和し、このおどりによって発生する異音及びスプライン
の偏摩耗を低減することができる。
イン溝と、被駆動側プレートのスプラインとのいずれか
一方の少くとも一箇所以上にオフセット部βを設けたの
で、別部品を必要とせずにコストが安く、組み付けが容
易で、抵抗が少なく係合・解放が確実な自動変速機の多
板クラッチ・ブレーキを得ることが出来る。
た自動変速機の要部断面図である。
板ブレーキの断面図である。
面図である。
断面図である。
断面図である。
ある。 (b)同摩擦多板式圧接装置の横断面図である。
擦係合装置の縦断面図である。 (b)同多板式摩擦係合装置の横断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の被駆動側プレートがトランスミッ
ションケースにスプライン嵌合され、複数の駆動側プレ
ートが回転体ハブにスプライン嵌合され、前記被駆動側
プレートと前記駆動側プレートとが交互に積層されて互
いの摩擦面にて面係合する自動変速機の多板クラッチ・
ブレーキにおいて、前記被駆動側プレートが、自重によ
り前記トランスミッションケースのスプライン嵌合部に
て位置が決まった状態で、前記被駆動側プレートの中心
Qと前記駆動側プレートの中心Oとが一致するように、
前記スプライン嵌合部にオフセット部を設けたことを特
徴とする自動変速機の多板クラッチ・ブレーキ。 - 【請求項2】 前記オフセット部は前記トランスミッシ
ョンケースのスプラインに設けたスプラインピッチ差で
ある請求項1記載の自動変速機の多板クラッチ・ブレー
キ。 - 【請求項3】 前記オフセット部は前記トランスミッシ
ョンケースのスプラインと前記被駆動側プレートのスプ
ラインとのいずれか一方に設けたスプライン巾差である
請求項1記載の自動変速機の多板クラッチ・ブレーキ。 - 【請求項4】 前記オフセット部は前記トランスミッシ
ョンケースに設けた中心差である請求項1記載の自動変
速機の多板クラッチ・ブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07128394A JP3385347B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 自動変速機の多板クラッチ・ブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07128394A JP3385347B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 自動変速機の多板クラッチ・ブレーキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07259884A JPH07259884A (ja) | 1995-10-09 |
JP3385347B2 true JP3385347B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=13456231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07128394A Expired - Fee Related JP3385347B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 自動変速機の多板クラッチ・ブレーキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3385347B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10118233A1 (de) * | 2001-04-11 | 2002-10-17 | Volkswagen Ag | Getriebe mit rasselfreier Verbindung zwischen Kupplungskorb und Mitnehmerscheibe |
JP4619155B2 (ja) * | 2005-03-08 | 2011-01-26 | Nskワーナー株式会社 | 多板クラッチ |
JP5145249B2 (ja) * | 2006-02-22 | 2013-02-13 | シャフト−フォーム−エンジニアリング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 等速ジョイント |
-
1994
- 1994-03-17 JP JP07128394A patent/JP3385347B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07259884A (ja) | 1995-10-09 |
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