JP3385271B2 - 藻場造成方法 - Google Patents

藻場造成方法

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JP3385271B2 JP2000381395A JP2000381395A JP3385271B2 JP 3385271 B2 JP3385271 B2 JP 3385271B2 JP 2000381395 A JP2000381395 A JP 2000381395A JP 2000381395 A JP2000381395 A JP 2000381395A JP 3385271 B2 JP3385271 B2 JP 3385271B2
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幸則 向井
憲司 中村
修一 芝
鴻 黒川
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株式会社シャトー海洋調査
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は海洋植物である複数の
種類の藻を複数着生させる藻場の造成方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂と無機質カルシウム塩を中心と
した混合素材を基本構成材料とする藻場が開発されてい
る。その一つである特許第1680566号(特公平3
−32972)は合成樹脂と炭酸カルシウム、亜硫酸カ
ルシウム、石膏から選ばれる無機質微粉末を混錬し撚糸
状とし、この撚糸でネットとした成形物をフレームに所
定間隔に重積張装ユニットとして藻場とすることが開示
されている。
【0003】また特許第1680567号(特公平3−
32973)は合成樹脂とカルシウム塩を混合して撚糸
状とし、これによって網状または袋状の成形体とし藻場
とすることが開示されている。
【0004】この発明は前記発明を発展、改良しようと
するものである。
【0005】ところでこれまで藻場造成法として、目的
とする大型海藻の母藻移植、種苗移植や、遊走子や卵の
放出を期待する母藻投入等が行われている。
【0006】また、海底の基質の改変を行い、海藻の繁
茂を制限する物理的要因を取り除くという手法も開発さ
れつつある。しかし、磯焼け海域、もしくはウニ等の食
害動物の密度が高い海域にこれらの方法を適応すると、
移植した海藻が急速に消失する例が多く報告されてい
る。
【0007】そこで、発明者らは目的とする大型海藻と
同時に種類の異なる小型海藻を移植し、ウニなどの摂餌
圧の分散をはかるという藻場造成手法を試みた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記発明は合成樹脂繊
維によって作成された撚糸から作成された種苗ネットに
よって藻場が造成され、海藻から採取した卵を、この種
苗上に散布して種苗を育成するものである。ところでこ
の方法では、海藻の成熟の時期の関係上、種苗ネットに
は単一種の海藻から採卵した種苗しか育成させることが
できなかった。また種苗の密度の濃淡が種菌ネット上で
生じた場合それを補正する手段がなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は前記の方法を
改良し、種苗ネットの種苗ネットの結節間の撚糸をほど
き、そのほどいた撚糸を貫通させて、予め所要の大きさ
に生育させた複数の種類の海藻の複数の種苗の根部をは
め込むことによって種苗ネットに種苗を固定する。
【0010】また種苗ネットにはめ込んだ種苗の根部を
装着具で撚糸に固定する。
【0011】
【実施例】撚糸1は合成樹脂とカルシウム塩とを所定の
割合で混合して延伸により撚糸としたもの、あるいは合
成樹脂と炭酸カルシウム,亜鉛酸カルシウム,石膏のよ
うな無機微粉末を混合して撚糸としたものが使用され
る。そしてこの撚糸1は所要間隔に結節して網状に編成
して種苗ネット2を形成してある。
【0012】種苗3は他の基質上で適当な大きさに生育
させた海藻またはその主基部あるいはその仮根部が使用
される。
【0013】この種苗3は所要位置の撚糸の結節間の撚
りをほどき、ほどいた撚糸の間を貫通させて海藻4の仮
根部をはめ込んだものとすることができる。
【0014】この種苗3を種苗ネット2のほどいた撚糸
1を貫通させ挿通し、紐状の装着具等によって前記挿通
部を締めて撚糸1に種苗3を固定する。仮根部の大きい
海藻はそれを種苗として直接撚糸1に挿通し、装着具に
よって締め付けて固定することができる。
【0015】また装着具4を使用しないで種苗3を撚糸
1に貫通させ挿通し、その交叉部分を接着剤によって固
定することができる。
【0016】なお種苗3を撚糸1にはめ込むには、種苗
差込み針に種苗3を取り付け、撚糸1に差込むことによ
り種苗3を撚糸1にはめ込むなどの方法を用いる。
【0017】種苗ネット2にはめ込む種苗の種類は単一
の種に加え、複数の種苗も用いる。たとえば、母藻の成
熟の時期が異なる海藻から採取した卵を、それぞれ別の
基質上で育成し、それぞれが適当に成長した段階での大
型海藻と種類の異なる小型海藻を種苗ネット上に混成さ
せる。
【0018】撚糸にはめ込むのは種苗に限らず、各成長
段階の海藻も用いる。場合によっては成熟した母藻も用
いる。
【0019】海藻の種類はホンダワラ類、アラメ,カジ
メ,アマモ,コンブ類,テングサなどの有用な海藻の藻
場造成に用いる。
【0020】さらにウニや藻食性の魚類から海藻を守る
ために、被食防止ネット5によって対象とする海藻を防
御する。そして海藻、藻場の周囲に垣網を四方に囲むよ
うに設置し、藻食性動物の侵入を防除し、対象とする海
藻はカジメ,アマモ,ワカメ,コンブ,テングサ等の海
藻種について、種苗から成熟母藻に至る範囲のものとす
る。(第3図参照)また対象とする海藻、藻場の上面か
ら敷き網を設置し、藻食性動物の侵入を防除し、対象と
する海藻の生育を保護する。対象とする海藻はホンダワ
ラ類やその他のホンダワラ類や、アラメ,カジメ,アマ
モ,ワカメ,コンブ,テングサ等の海藻種について、藻
丈が低い段階のものを対象とする。(第4図参照)
【0021】
【発明の効果】この発明は以上の構成からなりネットの
結節間の撚糸をほどき、そのほどいた撚糸を貫通させて
海藻の種苗の根部をはめ込むので種苗の固定作業が容易
であり、必要により装着具で確実に固定できるまた、各
種苗はそれぞれ独立的にネットにはめ込むことができる
ので、種苗ネット上で海藻の種苗の密度を自在にコント
ロールできる。また、密度を均一に保つこともできる。
また複数の海藻により構成された藻場を造成することが
できる。たとえば、単年性の海藻と多年性の海藻を混成
させた種苗ネットを作成することにより、多年にわたり
維持できる藻場を造成することができ、結果として周辺
海域に恒常的に持続する藻場を造成することができる。
【0022】また造成海域の環境に合わせて、種苗ネッ
ト上でそれぞれ独立的に複数種の海藻の種苗の組み合わ
せを自在にコントロールできる。
【0023】さらに種苗ネット上に固定する海藻は、目
的に応じて様々な成長段階のものをネット上に固定する
ことができる。その結果、種苗の生育は困難でも成長し
た海藻ならば生育する環境条件の海域ではこの手法によ
って造成が可能となる。また、卵の散布を目的として、
直接成熟した母藻を固定させることによっても、藻場造
成が可能となる。この手法は従来の母藻投入法に比べ、
ネット上で母藻がさらに生育するという利点があり、母
藻の寿命が長く保たれるので格段に藻場造成の成功の可
能性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の側面図である。
【図2】要部の平面図である。
【図3】被食防止ネットの使用状態の斜視図である。
【図4】他の被食防止ネットの使用状態の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…撚糸、2…種苗ネット、3…種苗、4…海藻、5…
被食防止ネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 鴻 大阪府大阪市都島区片町1丁目4番2号 株式会社シャトー海洋調査内 (56)参考文献 特開2000−23582(JP,A) 特開 平9−140284(JP,A) 特開 平10−42(JP,A) 特開 平8−256618(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 33/00 A01K 61/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種苗ネットの結節間の撚糸をほどき、そ
    のほどいた撚糸を貫通させて、予め所要の大きさに生育
    させた複数の種類の海藻の複数の種苗のそれぞれの根部
    をはめ込むことによって種苗ネットに種苗を固定するこ
    とを特徴とする藻場造成方法。
  2. 【請求項2】 種苗ネットにはめ込んだ種苗の根部を装
    着具で撚糸に固定する請求項1記載の藻場造成方法。
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