JP3384822B2 - カメラおよびその制御方法 - Google Patents

カメラおよびその制御方法

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JP3384822B2 JP35641492A JP35641492A JP3384822B2 JP 3384822 B2 JP3384822 B2 JP 3384822B2 JP 35641492 A JP35641492 A JP 35641492A JP 35641492 A JP35641492 A JP 35641492A JP 3384822 B2 JP3384822 B2 JP 3384822B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,ストロボ発光モードの設定に
応答して撮影時にストロボ発光装置にストロボ発光指令
を出力するカメラに関する。
【0002】
【背景技術】カメラには一般的に内蔵ストロボがあり,
内蔵ストロボがないカメラであっても,カメラとは別個
のストロボ装置の装着が可能でありストロボ装置を用い
た被写体の撮影が可能である。被写体が低輝度のときに
はストロボ装置によりストロボ発光が行なわれ,適正な
露光量となるように露光制御されて撮影が行なわれる。
【0003】またズーム・レンズ機能を有するカメラな
どにおいてはワイド・ポジションの設定によりワイド撮
影(広角撮影)が可能となる。ワイド撮影により広大な
画角での撮影ができる。カメラによってはさらに広大な
画角での撮影を行なうためにワイド・コンバータなどの
広角レンズ・アダプタの装着が可能なカメラもある。カ
メラにワイド・コンバータを装着することによりワイド
・ポジションの設定時における広角撮影よりもさらに広
大な広角撮影が可能となる。
【0004】ワイド・コンバータのような広角レンズ・
アダプタをカメラに装着した場合はストロボ発光装置の
照射角よりも撮影の画角の方が広くなる。したがって広
角レンズ・アダプタをカメラに装着した場合に,ストロ
ボ発光して輝度の低い被写体を撮影すると撮影領域のう
ちの一部の領域にはストロボ光が照射されないことにな
る。このために撮影画像は破綻したものとなってしま
う。
【0005】
【発明の開示】この発明は,広角撮影のためのレンズ・
アダプタをカメラに装着した場合であっても比較的適正
な画像を撮影できるようにすることを目的とする。
【0006】この発明は,ストロボ発光モードの設定に
応答して撮影時にストロボ発光装置にストロボ発光指令
を出力するカメラにおいて,広角レンズ・アダプタの端
子と電気的に接続される接続端子,上記接続端子と接続
されており,かつ上記広角レンズ・アダプタが接続され
ることにより抵抗分圧回路を構成する抵抗回路,および
上記抵抗分圧回路の分圧電圧にもとづいて,上記広角レ
ンズ・アダプタが接続されたことを検出して上記ストロ
ボ発光装置によるストロボ発光を禁止するストロボ発光
禁止手段を備えていることを特徴とする。
【0007】この発明によるカメラの制御方法は,スト
ロボ発光モードの設定に応答して撮影時にストロボ発光
装置にストロボ発光指令を出力するカメラにおいて,広
角レンズ・アダプタの端子と電気的に接続される接続端
子および上記接続端子と接続されており,かつ上記広角
レンズ・アダプタが接続されることにより抵抗分圧回路
を構成する抵抗回路を設け,上記抵抗分圧回路の分圧電
圧にもとづいて,上記広角レンズ・アダプタが接続され
たことを検出して上記ストロボ発光装置によるストロボ
発光を禁止するものである。
【0008】上記においてストロボ発光装置はカメラに
内蔵されているものでもよいし,ストロボ・アダプタの
ように外部ストロボの装着が可能なカメラであれば外部
ストロボであってもよい。
【0009】また上記においてストロボ発光モードの設
定は被写体輝度に応じて自動的にストロボ発光モードと
なる場合であってもよいし,カメラにあるストロボ設定
スイッチを用いて撮影者が手動で設定することによりス
トロボ発光モードとなるものでもよい。またストロボ・
アダプタのような外部ストロボを装着できるカメラであ
れば、外部ストロボにあるストロボ設定スイッチを用い
てストロボ発光モードにしてもよい。
【0010】この発明によると,カメラには,広角レン
ズ・アダプタの端子と電気的に接続するための上記接続
端子が設けられている。また,カメラに,上記接続端子
に広角レンズ・アダプタが接続されることにより抵抗分
圧回路を構成する抵抗回路が設けられている。抵抗分圧
回路の分圧電圧にもとづいて,上記広角レンズ・アダプ
タが接続されたことが検出され,ストロボ発光が禁止さ
れる。
【0011】
【実施例の説明】図1はカメラとこれに装着されたマク
ロ・アダプタとの外観を示すものである。図2から図4
はマクロ・アダプタを示すもので,図2は平面図,図3
は正面図,図4は側面図である。マクロ・アダプタには
ストロボが含まれており,ストロボ・アダプタというこ
ともできる。
【0012】カメラ10はいかなる種類のもの,たとえば
フィルムを光化学的に感光して被写体像をフィルムに固
定する通常のカメラ,固体電子撮像素子(たとえばCC
D)を用い,この固体電子撮像素子から出力される被写
体像を表わす映像信号を磁気的または電子的に固定する
(フロッピィ・ディスクに記録するまたはメモリに記憶
する)スチル・ビデオ・カメラであってもよい。この実
施例では被写体像を表わす映像信号をディジタル画像デ
ータに変換しかつデータ圧縮したのちに半導体メモリ
(内蔵メモリまたは着脱自在なカード状メモリ)に記憶
するディジタル・スチル・カメラが示されている。
【0013】主に図1を参照して,カメラ10はシャッタ
・レリーズ・ボタン11を備えている。シャッタ・レリー
ズ・ボタン11は2段ストローク・タイプのもので,2つ
のスイッチSW1,SW2を有している。ボタン11の第
1段階の押下でスイッチSW1がオンとなり,スイッチ
SW1のオン信号に応答して後に詳述する撮影の準備の
ための各種動作が開始される。ボタン11がさらに押さ
れ,第2段階に達するとスイッチSW2がオンとなり,
スイッチSW2のオン信号に応答して撮影動作が開始さ
れる。
【0014】カメラ10にはまた,マクロ撮影設定ボタン
9,テレ,ワイド設定ボタン12A,12B,ストロボ強制
撮影設定ボタン,時刻設定ボタン,再生モード設定ボタ
ン,圧縮率設定ボタン等を含む設定部13,設定部13の各
種ボタンを用いて設定された状態を表示する表示部14が
設けられている。
【0015】カメラ10はその前面に撮像レンズ系17,フ
ァインダ18(図2参照)および測距窓15を備えている。
測距窓15内には測距用の光を発光する発光ダイオード
(LED),その被写体からの反射光を受光する受光素
子(LEDと受光素子で測距センサを構成する)等が設
けられている。カメラ10はマクロ・アダプタ30が装着さ
れていないときには,測距センサによって得られた距離
情報にしたがって自動合焦制御動作を行う。
【0016】カメラ10はさらにストロボ回路とその発光
部16を有している。マクロ・アダプタ30のストロボ回路
に対して,カメラのストロボ回路をとくに内蔵ストロボ
回路(図5参照)ということにする。ストロボ発光部16
は起伏自在であり,使用しないときには撮像レンズ17お
よびファインダ18を覆うように倒れ,そのカバーとな
る。
【0017】主に図2から図4を参照して,マクロ・ア
ダプタ30は平面からみてL字形に構成された第1の部分
30Aと第2の部分30Bとを有している。これらの部分30
Aと30Bは折曲自在に連結されており,第2の部分30B
を第1の部分30Aに沿わせるように折りたたむことがで
きる。
【0018】マクロ・アダプタ30には取付用ねじ23が設
けられている。このねじ23のつまみ23Aを回すことによ
り,ねじ23の先端部がカメラ10の側面に形成されためね
じ19にねじ嵌められ,アダプタ30がカメラ10に取付け固
定される。
【0019】マクロ・アダプタ30の第1の部分30Aには
また,X接点21を構成する突起21Bおよびグランド接点
(以下,G接点という)22を構成する突起22Bが設けら
れている。これらの突起21Bおよび22Bは進退自在であ
り,常時はばねにより外方に向って付勢されている。こ
れらの突起21B,22Bに対応してカメラ10の側面には凹
部または穴21A,22Aが形成されている。アダプタ30が
カメラ10に取付けられると,突起21Bが穴21Aに入り,
突起22Bが穴22Aに入る。突起21B,22Bはともに導電
性材料により形成され,穴21A,22Aの内面にも導電性
材料が設けられているので,突起21Bと穴21Aとの接触
によりX接点21の電気的接続が,突起22Bと穴22Aとの
接触によりG接点22の電気的接続がそれぞれ達成され
る。
【0020】上述したようにアダプタ30が装着されてい
ない状態では,カメラ10は測距センサから得られる距離
情報に基づいて合焦制御を行う。ところが,50cm程度以
下の至近距離撮影では測距センサの光軸と,撮像レンズ
系17(およびファインダ18)の光軸とのパララックスが
大きくなり,測距センサの距離情報が被写体までの距離
を正しく表わしているとは限らなくなる。
【0021】そこで,アダプタ30には距離設定スイッチ
32が設けられている。この設定スイッチ32を用いて,こ
の実施例では至近距離の範囲内に次の2段階の距離が設
定される。 比較的近距離(たとえば25〜35cm) スイッチSWA 比較的遠距離(たとえば35〜45cm) スイツチSWB スイッチ32はユーザによって操作され,比較的近距離が
設定されたときにスイッチ(または接点)SWAがオン
となり,比較的遠距離が設定されたときにスイッチ(ま
たは接点)SWBがオンとなる。
【0022】この距離設定スイッチ32によって設定され
た距離に応じてマクロ・アダプタ30におけるストロボ発
光量およびストロボ光の照射方向が調整される。また,
距離設定スイッチ32によって設定された距離情報は後述
するようにX接点を通してカメラ10に伝達され,カメラ
10はこの距離情報に基づいて合焦制御を行う。
【0023】アダプタ30の第1の部分30Aにはさらに,
ストロボ発光を行なわせるかどうかを設定するストロボ
・スイッチ31,およびストロボ充電が完了したときに点
灯する充電完了表示灯33が設けられている。
【0024】アダプタ30の第2の部分30Bには,アダプ
タ・ストロボの発光部36,レンズ37を内蔵した撮影用窓
37Aおよびファインダ38が設けられている。マクロ・ア
ダプタ30がカメラ10に装着されたときに,カメラ10のレ
ンズ17の光軸とアダプタ30のレンズ37の光軸が,カメラ
10のファインダ18の光軸とアダプタ30のファインダ38の
光軸がそれぞれ一致する。
【0025】以下に詳述するように,X接点21およびG
接点22を通して次のような情報が伝達される。 カメラ10からアダプタ30へ: ストロボ発光信号XON アダプタ30からカメラ10へ: アダプタの装着の有無 ストロボ・スイッチ31のオン,オフ状態 距離設定スイッチ32で設定された距離情報 充電完了の有無
【0026】図5は上記の情報の伝達に適した電気的構
成の一例を示している。
【0027】カメラ10はCPU40を含んでいる。このC
PU40は,この実施例では,A/D変換部を内蔵し,後
述する抵抗分圧回路の分圧電圧(入力電圧)VinがA/
D変換部によってディジタル・データに変換されてCP
U40に取込まれる。CPU40は入力電圧Vinのディジタ
ル・データに基づいてマクロ・アダプタ30の状態(装着
の有無を含む)を判定し,この判定結果に基づいて撮影
のための各種の制御を行う。A/D変換回路をCPU40
の外側に接続してもよいのはいうまでもない。CPU40
には時計46から1秒ごとにクロック信号が入力するとと
もに,シャッタ・レリーズ・ボタン11(スイッチSW
1,SW2),その他の機器,回路,ユニット等から各
種信号が与えられる。CPU40はまた,ストロボ撮影に
あたって,発光許可信号XENおよび発光信号XONを出力
する。
【0028】抵抗分圧回路はカメラ側の抵抗回路とアダ
プタ側の抵抗回路とから構成される。カメラ側の抵抗回
路とアダプタ側の抵抗回路とは,アダプタ30がカメラ10
に装着されたときにX接点(突起21Bおよび穴21A)な
らびにG接点(突起22Bおよび穴22A)によって相互に
接続される。
【0029】カメラ側において,抵抗分圧回路に所定の
標準電圧Vo (たとえば5V)を印加するために,安定
化電源回路41が設けられている。この安定化電源回路41
の出力は,シャッタ・レリーズ・ボタン11の第1段階の
スイッチSW1(またはこのスイッチSW1に連動する
接点もしくはスイッチSW1と同じ動作を行うように制
御される半導体スイッチング素子),および第1の抵抗
R1と第2の抵抗R2との直列接続回路を介してグラン
ドに接続されている。抵抗R1とR2との接続点(これ
を以下,入力点という)がCPU40のA/D変換部の入
力に接続されている。この入力点は第3の抵抗R3を介
してX接点21に接続されている。
【0030】入力点とグランドとの間にはさらにスイッ
チング素子FET1が接続されている。このFET1
は,発光許可信号XENと発光信号XONがCPU40から与
えられたときにHレベルになるAND回路43の出力によ
ってオンとなるように制御される。
【0031】カメラ10の内蔵ストロボ回路42もまた,A
ND回路43の出力によって制御されるトランジスタ・ス
イッチング素子TR1を通して起動される。このストロ
ボ回路42が動作するのはその充電回路の充電が完了して
いることが必要であるのはいうまでもない。
【0032】アダプタ30において,アダプタ側抵抗回路
は第4の抵抗R4,距離設定情報発生用抵抗回路53およ
びストロボ・オン/オフ情報発生用抵抗回路51を含み,
これらの抵抗R4および回路53,51が直列に接続されて
いる。抵抗R4はX接点に,回路51はグランドにそれぞ
れ接続されている。抵抗R4の両端とグランドとの間に
は電圧安定化用コンデンサC1および保護用ツェナーダ
イオードZDがそれぞれ接続されている。
【0033】抵抗回路53は,第5の抵抗R5と第6の抵
抗R6とが並列に接続されてなり,これらの抵抗R5,
R6が距離設定スイッチ32によって切換えられる。比較
的近距離が設定されたときにはスイッチ(接点)SWA
がオンとなり,抵抗R5が抵抗回路に接続される。比較
的遠距離が設定されたときにはスイッチ(接点)SWB
がオンとなり,抵抗R6が抵抗回路に接続される。これ
らのスイッチSWA,SWBは距離設定スイッチ32のつ
まみのスライドに連動する接点でもよいし,半導体スイ
ッチング素子で実現することもできる。
【0034】回路51にはさらに充電完了情報発生用抵抗
回路52が含まれている。ストロボ・スイッチ31に連動す
る,またはストロボ・スイッチ31によって制御される切
換スイッチ31B(SWSという)が設けられており,こ
のスイッチSWSは,ストロボ・スイッチ31がオフのと
きに回路53をグランドに直接に接続し,ストロボ・スイ
ッチ31がオンのときに,回路53とグランドとの間に,第
7の抵抗R7と第8の抵抗R8の直列回路を接続する。
回路52は第8の抵抗R8とこれを短絡するスイッチング
・トランジスタTR2とから構成されている。トランジ
スタTR2は通常はオフであり,ストロボ・アダプタ回
路50からHレベルの充電完了信号が入力したときにオン
となる。スイッチSWSをトランジスタで構成し,オン
となったときに抵抗R7とR8を短絡するように接続し
てもよい。
【0035】ストロボ・アダプタ30はさらにバッテリィ
57(出力電圧はたとえば3V)を備えている。ストロボ
・スイッチ31がオンとなったときに,これに連動するス
イッチ31A(または接点もしくは半導体スイッチング素
子)(これもSWSと表現する)がオンとなり,レギュ
レータ56にバッテリィ57の電圧が与えられる。レギュレ
ータ56の出力電圧はアダプタ・ストロボ回路50に印加さ
れ,この回路50に含まれている充電回路への充電が開始
される。充電が完了すると上述したように充電完了信号
が出力され,トランジスタTR2がオンとなる。
【0036】ストロボ起動回路54はコンパレータ55を含
んでいる。レギュレータ56の出力電圧は抵抗回路により
分圧され,この分圧回路E1がコンパレータ55の負入力
端子に与えられている。レギュレータ56の出力電圧はま
た他の抵抗回路により分圧され,この分圧電圧E2がコ
ンパレータ55の正入力端子に与えられている。E1>E
2に設定されているので,通常はコンパレータ55の出力
(起動回路54の出力)はLレベルである。また,電圧E
1が現われる分圧点と抵抗R4との間にダイオードD1
が,抵抗R4から上記分圧点へ電流が流入するのを阻止
する方向に接続されている。ストロボ・スイッチ31がオ
ンである場合には,ダイオードD1のカソード側の電位
(抵抗分圧回路の分圧電位)の方が電圧E1よりも高い
(たとえばE1=2Vである)。しかしながら,ダイオ
ードD1の存在により,抵抗分圧回路からコンパレータ
55の負入力端子に電流が流入することはない。
【0037】カメラ10のCPU40から発光信号XONが与
えられると,FET1がオンとなるので,X接点の電位
はグランド・レベルに近くなる。このため,ダイオード
D1のアノード側の電位(E1)の方がそのカソード側
よりも高くなり,ダイオードD1が導通し,コンパレー
タ55の負入力端子の入力電圧は低下する。これによって
コンパレータ55の出力がHレベルに反転する。このコン
パレータ55のHレベルの出力は発光起動信号としてスト
ロボ回路50に与えられ,ストロボ回路50によって発光部
36がストロボ発光することになる。
【0038】マクロ・アダプタ30以外のアダプタをカメ
ラ10に装着することも可能である。マクロ・アダプタ30
以外のアダプタにはたとえばワイド・コンバータという
レンズ・アダプタが考えられる。このワイド・コンバー
タの電気的構成例が図6に示されている。
【0039】このワイド・コンバータ55はワイド撮影の
ためのレンズを有し,上述のストロボ・アダプタと同じ
ようにカメラ10に接続される。このワイド・コンバータ
55においてはX接点の突起21CとG接点の突起22Cとが
短絡されている。したがって,カメラ10にワイド・コン
バータ55が装着されると,カメラ側抵抗回路の入力点は
抵抗R3を介して接地されることになるから,入力電圧
inはほとんど0レベルになる。カメラのCPU40はこ
の入力電圧Vinに基づいて,マクロ・アダプタではなく
ワイド・コンバータ55が接続されたことを認識すること
ができる。CPU40はレンズ17をワイド・レンズに設定
する。
【0040】カメラ10からアダプタ30への発光信号XON
の伝達,およびアダプタ30からカメラ10への各種情報の
伝達について図7を参照して説明する。
【0041】図5において,具体的な電圧,抵抗の値の
一例は次の通りである。 安定化電源回路41の出力電圧Vo =5V E1=2V R1=51kΩ R2=200 kΩ R3=1kΩ R4=1kΩ R5=10kΩ R6=33kΩ R7=39kΩ R8=68kΩ
【0042】アダプタ30の状態は分圧抵抗回路を介して
A/D変換部の入力電圧Vinの値として反映される。入
力電圧Vinをチェックすることによりアダプタ30の状態
の判定が可能である。A/D変換部のA/D変換誤差,
抵抗のばらつき,電圧の変動等を考慮して,図7に示す
ように,状態判定のためのゾーンが設定される。抵抗分
圧回路にはカメラ10の安定化電源回路41の出力標準電圧
をVo が印加されているので,アダプタ30のバッテリィ
57の出力変動,出力電圧低下に関係なく,電源回路41の
出力電圧Vo が安定しさえすれば,常に正確な状態判定
が可能である。
【0043】ゾーンA(Vin=3.8 V以上) アダプタがカメラに装着されていないと判定される。
【0044】入力電圧Vinは次式で与えられる。
【0045】
【数1】
【0046】ゾーンB(2.83〜3.30V) ストロボ・スイッチ31(SWS)がオンでかつストロボ
充電中(充電未完了)状態と判定される(距離設定スイ
ッチ32(SWA,SWB)の状態は不問)。
【0047】この場合には,分圧抵抗回路は,抵抗R
1,R2,R3,R4,R5またはR6,R7,R8に
より構成され,入力電圧Vinは次式で与えられる。
【0048】
【数2】
【0049】ゾーンC(2.43〜2.72V) ストロボ・スイッチ31(SWS)がオン,距離設定スイ
ッチ32によって比較的遠距離が設定され(SWBオ
ン),ストロボ充電完了と判定される。
【0050】分圧抵抗回路は,抵抗R1,R2,R3,
R4,R6,R7により構成され,入力電圧Vinは次式
で表わされる。
【0051】
【数3】
【0052】ゾーンD(2.05〜2.36V) ストロボ・スイッチ31(SWS)がオン,距離設定スイ
ッチ32によって比較的近距離が設定され(SWAオ
ン),ストロボ充電完了と判定される。
【0053】分圧抵抗回路は,抵抗R1,R2,R3,
R4,R5,R7により構成され,入力電圧Vinは次式
で表わされる。
【0054】
【数4】
【0055】ゾーンE(1.7 〜2.0 V) ストロボ・スイッチ31(SWS)がオフ,距離設定スイ
ッチ32によって比較的遠距離が設定されている(SWB
オン)と判定される。
【0056】分圧抵抗回路は,抵抗R1,R2,R3,
R4,R6により構成され,入力電圧Vinは次式で与え
られる。
【0057】
【数5】
【0058】ゾーンF(0.8 〜1.0 V) ストロボ・スイッチ31(SWS)がオフ,距離設定スイ
ッチ32によって比較的近距離が設定されている(SWA
オン)と判定される。
【0059】分圧抵抗回路は,抵抗R1,R2,R3,
R4,R5により構成され,入力電圧Vinは次式で与え
られる。
【0060】
【数6】
【0061】ゾーンG(0.2 V以下) ワイド・コンバータ55が装着されていると判断される。
【0062】図8はシャッタ・レリーズ・ボタン11の押
下からアダプタの装着の有無,その種類およびアダプタ
の設定状況判定までのCPU40による処理手順を示して
いる。
【0063】シャッタ・レリーズ・ボタン11の第1段階
のスイッチSW1がオンとなると(ステップ101 ),入
力電圧Vinが取込まれ,ディジタル・データに変換され
る(ステップ102 )。CPU40はこのディジタル・デー
タが上述したA〜Fゾーンのいずれにあるかを判定する
(ステップ103 〜108 )。
【0064】入力電圧VinがAゾーンにある場合には,
アダプタは装着されていないと判定される(ステップ13
1 )。
【0065】入力電圧VinがBゾーンにある場合には,
アダプタ30が装着され,ストロボ・スイッチ31がオンと
なってはいるが,ストロボ充電中なのでまだ撮影処理に
は移れないと判定される(ステップ141 )。シャッタ・
レリーズ・ボタン11を第2段階まで押下するのが禁止さ
れる。これは,ボタン11の第2段階への押下を機械的に
阻止する機構としてもよいし,スイッチSW2がたとえ
オンとなってもそれを無視してスイッチSW2オン後の
処理に進まないようにして実現してもよい。また,カメ
ラ10の測距センサに基づく自動合焦制御が禁止される
(ステップ142 )。この後,時計46からクロック信号が
入力するのを待って(ステップ143 ),入力電圧Vin
チェックが再び行われる(ステップ102 )。
【0066】入力電圧VinがCゾーンにある場合には,
アダプタ装着,ストロボ・オン,ストロボ充電完了,設
定距離は比較的遠距離(35〜45cm)と判定される(ステ
ップ151 )。また入力電圧VinがDゾーンにある場合に
は,アダプタ装着,ストロボ・オン,ストロボ充電完
了,設定距離は比較的近距離(25〜35cm)と判定される
(ステップ161 )。これらの場合には,第2段階のスイ
ッチSW2がオンするのを待って,カメラ10において
は,至近距離撮影であるから撮像レンズ17がテレの範囲
内かつアダプタによって設定された撮影距離に適した位
置に位置決めされるとともに,露光条件がストロボ発光
撮影に適したものに設定される。また,アダプタ30にお
いては,設定された撮影距離に適したストロボ発光量が
設定され,また発光部36の向きが設定された撮影距離に
適した角度に設定される。この後,カメラ10のCPU40
から発光信号XONが出力されると,ストロボ回路50が起
動回路54によって起動され,発光部36が発光する。
【0067】スイッチSW1オンから,Bゾーンにある
と判定され,その後ストロボ充電が完了してDゾーンに
あると判定され,さらにストロボ発光の下での撮影まで
の一連の動作と入力電圧Vinの変化の一例が図9に示さ
れている。
【0068】入力電圧VinがEゾーンにある場合には,
アダプタ装着,ストロボ・スイッチ31がオフ,設定距離
は比較的遠距離と判定される(ステップ171 )。また入
力電圧VinがFゾーンにある場合には,アダプタ装着,
ストロボ・スイッチ31がオフ,設定距離は比較的近距離
と判定される(ステップ181 )。
【0069】入力電圧VinがGゾーンにある場合には,
ワイド・コンバータ55が装着と判定される(ステップ19
1 )。
【0070】AゾーンからGゾーンのいずれでもなけれ
ば,エラー処理,たとえばエラーの旨の表示等が行なわ
れる。
【0071】図10は,この発明の実施例のディジタル・
スチル・カメラの電気的構成を示すブロック図である。
【0072】クロック信号発生回路(以下,CGとい
う)61は,クロック信号CLK,CCD64の水平転送路
を駆動するための水平転送パルスH,不要電荷掃出しの
ための基板抜きパルスSUB,Aフィールド垂直転送パ
ルスVAおよびBフィールド垂直転送パルスVBを発生
する。さらに,CG61はフィールド・インデックス信号
FI,ストロボ発光のためのXタイミング信号XTMを
発生する。
【0073】クロック信号CLKは,同期信号発生回路
(以下,SSGという)62に与えられ,SSG62はこの
クロック信号CLKに基づいて水平同期信号HDおよび
垂直同期信号VDを発生し,CG61に与える。
【0074】水平転送パルスHはCCD(固体電子撮像
素子)64に与えられ,基板抜きパルスSUBおよびAフ
ィールド垂直転送パルスVAはVドライバ65を介して,
Bフィールド垂直転送パルスVBはVドライバ66を介し
て,それぞれCCD64に与えられる。
【0075】フィールド・インデックス信号FI,Xタ
イミング信号XTMおよび水平同期信号HDは,CPU
63に与えられる。このCPU63からCG61には露光条件
が設定されたことを示すシャッタのイネーブル信号TS
ENおよびCCD64における露光を開始するための電子
シャッタ制御信号TS1が与えられる。
【0076】CCD64では,基板抜きパルスSUB,A
フィールド垂直転送パルスVA,Bフィールド垂直転送
パルスVBおよび水平転送パルスHによって,インター
レース撮影が行われ,AフィールドとBフィールドの映
像信号(GRGBの色順次信号)が1フィールド期間ご
とに交互に生成されて,順次読み出される。CCD64の
駆動(撮像および映像信号の読出し)は,少なくとも撮
影時と,それに先だつ測光処理において行われる。
【0077】測距窓15内に含まれる受光素子20Aを含む
測距回路20はCPU40によって制御され,被写体までの
距離を表わす測距データはCPU40に与えられる。測距
データにもとづいて撮像レンズ17の合焦制御が行なわれ
る。
【0078】マクロ撮影設定ボタン9およびテレ,ワイ
ド設定ボタン12A,12Bの設定を示す信号はCPU40に
与えられる。これらの設定に応じて撮像レンズ17の撮影
倍率が定められる。
【0079】またストロボ16の発光はCG61からCPU
40に与えられるストロボ発光タイミング信号XTMにも
とづいて設定される。カメラ10にワイド・コンバータが
装着されたときには極めて大広角の撮影が行なわれる。
このためにカメラ10にワイド・コンバータを装着して撮
影が行なわれるときにストロボ発光されるとストロボ発
光の照射角の方よりも撮影の画角の方が広くなり撮影画
像が異質なものとなってしまう。このためこのディジタ
ル電子スチル・カメラ10ではワイド・コンバータがカメ
ラに装着されるときにはストロボ発光は禁止するように
CPU40によって制御される。
【0080】絞り制御回路82によって制御される絞り81
を介してCCD64上に被写体像が結像され,CCD64か
ら被写体像を表わす映像信号が出力される。
【0081】CCD64から出力されるAフィールドおよ
びBフィールドの映像信号は,相関二重サンプリング回
路(CDS)67を通して色分離回路68に与えられ,被写
体像を表わす3原色,G(緑),R(赤)およびB
(青)の色信号に分離される。
【0082】この色信号G,R,Bはゲイン・コントロ
ール回路(以下,GCAという)69で色バランスの調整
が行われた後,ガンマ補正回路70で階調補正が行われ
て,クランプおよびリサンプリング回路71に入力する。
【0083】クランプおよびリサンプリング回路71は,
3つの色信号R,G,Bをクランプし,かつリサンプリ
ングによってGRGB…の色順次信号に再変換する。こ
の色順次信号はゲイン・コントロールおよびブランキン
グ回路72に入力する。ゲイン・コントロールおよびブラ
ンキング回路72は,色順次信号を記録のために適当なレ
ベルに増幅するとともにこれにブランキング信号を加え
る。回路72の出力信号は続いてA/D変換器73でディジ
タル画像データに変換される。
【0084】後に詳述するように撮影に先だち,測光処
理および測光値に基づく露光制御(アイリスおよびシャ
ッタ速度の制御)が行われる。この測光処理はGCA69
の出力信号に基づいて行われる。このような測光処理お
よび露光制御の後に撮影が行われる。そして,撮影によ
りCCD64から得られる映像信号が上述した回路70,7
1,72および73を経てディジタル画像データとなり,画
像データ処理回路(図示略)でY/C分離,データ圧縮
等の加工が加えられたのち,メモリ・カード等の記録媒
体に記録されることになる。
【0085】測光処理のために,YL 合成回路74,ゲー
ト回路75,積分回路76および増幅回路77が設けられてい
る。CPU40はゲート回路75を制御するウインドウ信号
WINDおよび積分回路76をリセットするリセット信号
HLRSTを出力する。これらの信号WINDおよびH
LRSTのタイミングについては後述する。またこの実
施例ではCPU40はA/D変換器78を内蔵している。
【0086】ゲイン・コントロール回路69から出力され
る色信号R,GおよびBはYL 合成回路74で加算され,
相対的に低周波の輝度信号YL (以下単に輝度信号YL
という)が生成される。この輝度信号YL は,所要の水
平走査期間においてウインドウ信号WINDが与えられ
ている期間ゲート回路75を通過する。積分回路76はリセ
ット信号HLRSTが与えられたときにリセットされ,
その後ゲート回路75から入力する輝度信号YL を積分す
る。積分回路76の積分信号は増幅回路77で増幅されたの
ち,積分回路76がリセットされる直前にCPU40のA/
D変換器78によってディジタル積分データに変換され,
CPU40に取込まれる。
【0087】この実施例では,視野内のほぼ全域の平均
的な明るさを測定するアベレージ測光(以下,AV測光
という),視野内のほぼ1/3の上部の平均的な明るさ
を測定するアベレージ上部測光(以下,AV上部測光と
いう),視野内のほぼ2/3の下部の平均的な明るさを
測定するアベレージ下部測光(以下,AV下部測光とい
う)および視野内の主要被写体の明るさを測定するスポ
ット測光(以下,SP測光という)が行なわれる。
【0088】視野内の主要被写体と背景との明るさが異
なり,それに応じた適切な露光条件を設定する必要のあ
る場合にSP測光が有効である。また屋外撮影の場合に
は視野内の上部領域に空が写ることが多い。このためA
V測光を行ないそれに応じて露光条件を定めて撮影する
と,視野内の下部領域が暗くなることがある。このよう
な場合にAV下部測光が有効である。
【0089】マクロ設定ボタン9によってマクロ・ボジ
ションが設定されたときまたはカメラ10にマクロ・アダ
プタが装着され,中央部が暗い主被写体を撮影するとき
に,自動露光が行なわれると,スポット測光値と平均測
光値との輝度差によってはスポット測光にもとづく露光
制御や日中シンクロ撮影の制御が行なわれ破綻した画像
を撮影してしまうことがある。
【0090】さらに主被写体が明るくその背景が暗い場
合,撮影領域全体の輝度レベルが低くなるので撮影領域
全体にもとづくAV測光値により露光制御が行なわれる
と撮影により得られた主被写体像が白とびしたり背景が
真暗になってしまう。また撮影領域のほぼ中央の部分の
領域のSP測光値により露光制御が行なわれると,背景
は真暗になってしまう。いずれにしても適正な画像が撮
影できない。このためこのディジタル電子スチル・カメ
ラでは後述するようにSP領域を含み撮影領域のうちの
下部2/3程度のAV下部領域にもとづいて得られるA
V下部測光値を用いて露光制御される。主被写体の輝度
値の影響を受け,かつ背景の影響を少なくでき,比較的
適正な露光制御が可能となる。
【0091】1フレームを構成するAフィールド画像と
Bフィールド画像とはほぼ同時点の視野像を表わしてい
ると考えれるので,この実施例ではAフィールドの映像
信号がAV上部測光,AV下部測光およびAV測光のた
めに,Bフィールドの映像信号がSP測光のためにそれ
ぞれ用いられる。AV上部測光はAフィールドのほぼ前
半部において行なわれ,AV下部測光はAフィールドの
ほぼ後半部において行なわれる。AV測光の測光値はA
V上部測光のための積分値とAV下部測光のための積分
値との加算値から得られる。
【0092】また,この実施例では積分回路76による積
分とA/D変換器78によるA/D変換動作および加算処
理とが,水平走査期間ごとに交互に行なわれる。
【0093】図11はCCD64の撮影領域5内に設定され
たAV上部測光領域,AV下部測光領域,AV測光領域
およびSP測光領域をそれぞれ示すものである。
【0094】AV上部測光領域は,撮影領域のほぼ1/
3の上部にわたって設定される。この実施例ではAV上
部測光領域は,横方向が水平同期信号HDの立下り(水
平走査期間の開始の時点)から16.15 μsの経過後,40
μsの期間に設定され,縦方向が第35番目の水平走査ラ
インから第100 番目の水平走査ラインまでの間に設定さ
れる。
【0095】AV下部測光領域は,撮影領域のほぼ2/
3の下部領域にわたって設定される。この実施例ではA
V下部測光領域は,横方向が水平同期信号HDの立下り
(水平走査期間の開始の時点)から16.15 μsの経過
後,40μsの期間に設定され,縦方向が第101 番目の水
平走査ラインから第246 番目の水平走査ラインまでの間
に設定される。
【0096】AV測光領域はAV上部測光領域とAV下
部測光領域とを合わせた領域であり,基本的に撮影領域
5のほぼ全域にわたって設定される。この実施例ではA
V測光領域は,横方向が水平同期信号HDの立下り(水
平走査期間の開始の時点)から16.15 μsの経過後,40
μsの期間となり,縦方向が第35番目の水平走査ライン
から第246 番目の水平走査ラインまでの間となる。
【0097】SP測光領域は,撮影領域5内の任意位置
に小さな領域として設定される。この実施例ではSP測
光領域は撮影領域20の中央部に設定され,横方向が水平
同期信号HDの立下りから29.15 μsの経過後の14μs
の期間に,縦方向が第101 番目の水平走査ラインから第
208 番目の水平走査ラインまでの間に設定されている。
【0098】AV上部測光とAV下部測光とはいずれも
Aフィールド期間において行なわれ,縦方向の水平走査
ラインの設定ラインが異なるのみである。このためにA
V上部測光およびAV下部測光のいずれにおいても図12
に示されているように,第35番目の水平同期信号HDの
立下りから16.15 μs後にパルス幅40μsのウインドウ
信号WINDがゲート回路75に与えられる。このウイン
ドウ信号WINDが与えられている間,ゲート回路75は
入力する輝度信号YL を通過させ,この輝度信号YL
積分回路16に入力する。
【0099】積分回路76は先行するフィールドにおいて
既にリセットされており,ゲート回路75を通過して入力
する輝度信号YL を積分する。ウインドウ信号WIND
がLレベルになって輝度信号YL の積分回路76への入力
が停止すると,積分回路76の積分出力はそのまま保持さ
れるとともにこの積分回路76の積分出力がCPU3に内
蔵されたA/D変換器78によってディジタル・データに
変換される。A/D変換に要する時間はこの実施例では
15μsである。この後,積分回路76は,CPU40から与
えられる水平ライン・リセット信号HLRSTによって
リセットされ次の積分動作に備える。
【0100】CPU40に付属したメモリ(たとえばRA
M)にはAV上部測光により得られたデータを記憶する
AV上部積分データ記憶領域と,AV下部測光により得
られたデータを記憶するAV下部積分データ記憶領域と
がある。
【0101】AV上部積分データ記憶領域は第34番目の
水平同期信号HDに同期してクリアされている。A/D
変換器78によってディジタル・データに変換された積分
値はこのAV上部積分データ記憶領域に先のデータ(第
1番目の場合にはクリアされているので零である)に加
算されて記憶される。
【0102】A/D変換器78によるA/D変換,積分回
路76のリセットおよび積分データの加算処理は,次の第
36番目の水平走査期間において行われる。
【0103】以上のようにして,AV上部測光領域内に
おける1本の水平走査ラインにそう積分回路16による輝
度信号YL の積分と,この積分により得られた積分信号
のA/D変換,積分回路76のリセットおよびメモリへの
積分データの加算とが,水平走査期間毎に交互に繰返し
て行われる。そして,この繰返しは,第100 番目の水平
走査期間まで行われる。
【0104】このようにしてAV上部積分データ記憶領
域に記憶されたデータとAV下部積分データ記憶領域に
記憶されたデータとからAV測光値が得られる。
【0105】Bフィールド期間におけるSP測光におい
ては,図13に示されているように,パルス幅14μsのウ
インドウ信号WINDが第87番目の水平同期信号HDの
立下りから29.15 μs後にゲート回路75に与えられ,こ
の間,積分回路76は入力する輝度信号YL を積分する。
ウインドウ信号WINDは1水平走査期間置きに第193
番目の水平走査期間まで行われる。積分回路76から出力
される積分信号の積分データへのA/D変換,積分回路
76のリセットおよび積分データのメモリにおける加算は
上述のAV測光の場合と同様に,積分動作の次の一水平
走査期間において行われる。
【0106】このようにして,一水平走査期間おきに輝
度信号YL の積分が行われ,積分後の次の水平走査期間
においてA/D変換,その他の処理が行われるので,低
速のA/D変換器を用いても充分に対応できる。そし
て,一水平走査ラインおきに積分を行っても,SP測光
でさえ54本の水平走査ラインにそう積分が可能であるか
ら,測光値を得るために充分な量の積分データを得るこ
とができる。
【0107】上述の説明において,Aフィールド期間に
AV上部,AV下部およびAV測光を,Bフィールド期
間にSP測光を行っているが,逆にAフィールド期間に
SP測光を,Bフィールド期間にAV上部,AV下部お
よびAV測光を行うようにしてもよいし,両フィールド
または一方のフィールドでAV測光(AV上部,AV下
部測光)のみまたはSP測光のみを行うようにしてもよ
いのはいうまでもない。
【0108】図14は,ディジタル電子スチル・カメラの
露光制御のために使用する測光値を決定する手順を示す
フローチャートである。
【0109】シャッタ・レリーズ・ボタン11の第1段階
の押下げによりYL 合成回路74,ゲート回路75,積分回
路76,増幅回路77などを用いて測光処理が行なわれAV
測光値,AV上部測光値,AV下部測光値およびSP測
光値がそれぞれ得られCPU40の付属したメモリのそれ
ぞれの領域に記憶される。また測距回路20から与えられ
る測距データにもとづいて被写体までの距離が算出され
る。
【0110】さらに図8に示すようにCPU40に入力す
る電圧Vinの値およびマクロ設定ボタン9,テレ,ワイ
ド設定ボタン12A,12Bにもとづきディジタル電子スチ
ル・カメラ10にワイド・コンバータまたはマイク・アダ
プタが装着されているかどうか,マクロ設定,テレ,ワ
イド設定されているかどうかが判定される。
【0111】ワイド・コンバータが装着されているとき
には(ステップ201 でYES ),ストロボ照射角よりも撮
影画角の方が大きくなり撮影領域の一部にしかストロボ
光が照射されなくなるためストロボ発光は行なわれない
(ステップ213 〜219 )。
【0112】カメラ10にワイド・コンバータが装着され
ていないときには(ステップ201 でNO),ストロボ・モ
ードの状態が調べられる。ストロボ・モードがオフとさ
れているとストロボ発光されず,AV下部測光値または
AV測光値にもとづいて露出制御が行なわれる(ステッ
プ213 〜219 )。ストロボ・モードが強制発光モードに
設定されていると,強制発光モードとなり(ステップ21
2 ),被写体までの距離に応じて発光光量が定められ発
光光量にもとづく露光制御が行なわれる。ストロボ・モ
ードがオートに設定されていると,マクロ設定,テレ,
ワイド設定またはマクロ・アダプタの装着が判断される
(ステップ203 )。
【0113】ワイド設定ボタン12Bによってワイド撮影
が設定されているとAV測光値が8.6 EV以下かどうか
が判定される(ステップ204 )。AV測光値が8.6 EV
以下のときには(ステップ204 でYES ),逆光などの影
響をあまり受けずそれらを考慮する必要もない為,AV
測光値にもとづいて露光制御され(ステップ220 ),低
輝度発光モードとなり(ステップ221 )ストロボ発光さ
れる。AV測光値が8.6 EV以上のときは逆光の可能性
もあり,またAV測光値にもとづく露出制御が行なわれ
ると主被写体が暗くなる可能性もあるためAV測光値ま
たはSP測光値のいずれかにもとづいて露出制御を行な
うかどうかが決定される。この決定のためにAV測光値
からSP測光値が減算され測光値の差ΔEVが算定され
る(ΔEV=AV−SP)(ステップ208 )。
【0114】測光値の差ΔEVが1以上であると主被写
体までの距離が3m未満かどうかが判断される(ステッ
プ209 )。測光値の差ΔEVが1以上であると主被写体
が逆光の状況にあると判定され,かつ主被写体までの距
離が3m以下であるとAV測光値により露出制御が行な
われても逆光により適正な撮影が行なわれないため,日
中シンクロ撮影が行なわれる(ステップ210 ,211 )。
これにより主被写体と背景との明るさが小さくなり逆光
であっても比較的適正な撮影が行なわれる。被写体まで
の距離が3m以上あるとストロボ光が届かないためAV
測光値またはAV下部測光値にもとづいて露出制御が行
なわれストロボ発光は行なわれない(ステップ213 〜21
9 )。
【0115】テレ設定スイッチ12Aによりテレ撮影が設
定されているときもAV測光値の大きさが判断されAV
測光値が9.6 EV以下のときは低輝度発光モードとなる
(ステップ205 でYES ,ステップ220 ,201 )。AV測
光値が9.6 EVより大きいときは測光値の差ΔEVに応
じて露出制御が定められる。
【0116】測光値の差ΔEVが0.5 ≦ΔEV≦1のと
きは全撮影領域に対して主被写体の輝度が大きな影響を
与えているので,SP測光値にもとづいて露出制御が行
なわれる(ステップ212 )。
【0117】測光値の差ΔEVが0.5 未満のときは背景
に比べ主被写体の方が明るい可能性があるためSP測光
値からAV測光値が減算されその差が算出される(ステ
ップ213 )。これらの差が0.5 EV以上だとAV測光値
とAV下部測光値とが比較され,AV測光値の方がAV
下部測光値よりも大きいとAV下部測光値にもとづいて
露出制御される(ステップ215 )。AV下部領域はSP
領域を含んでいるため,AV下部測光値はSP測光値の
影響を受けつつ,背景の影響をあまり受けないため比較
的適切な露出制御が行なわれる。
【0118】AF優先モードかどうかが判定されAF優
先AEプログラム・モードまたはAEプログラム・モー
ドとなる(ステップ216 〜218 )。
【0119】SP測光値からAV測光値を減算した差が
0.5 EV以下またはAV測光値の方がAV下部測光値よ
りも大きいときはAV測光値にもとづいて露出制御が行
なわれる(ステップ219 )。
【0120】マクロ設定ボタン9によってマクロ・ポジ
ションが設定されているとAV測光値が12.0EV以上か
どうかが判断される(ステップ206 )。AV測光値が1
2.0EV以下のときはAV測光値にもとづいて露出制御
が行なわれ(ステップ220 )ストロボ発光が行なわれる
(ステップ221 )。AV測光値が12.0EVより大きいと
ストロボ発光されずAV測光値にもとづいて露出制御さ
れる(ステップ219 )。
【0121】カメラ10にマクロ・アダプタが装着される
とAV測光値の大きさが判定され(ステップ207 ),A
V測光値が13.0EV以下のときはAV測光値にもとづい
て露出制御されストロボ発光撮影が行なわれる(ステッ
プ220 ,221 )。AV測光値が13.0EVより大きいとき
はAV測光値にもとづいて露出制御されストロボ発光さ
れずに撮影が行なわれる(ステップ216 〜219 )。
【0122】このようにマクロ・ポジションが設定され
たとき,またはマクロ・アダプタがカメラに装着された
ときはAV測光値にもとづいて露出制御が行なわれる。
したがって中央部分が暗い主被写体を撮影しても日中シ
ンクロ撮影やSP測光値にもとづく補正が行なわれず,
比較的適正な撮影画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マクロ・アダプタが装着されたカメラを示す斜
視図である。
【図2】マクロ・アダプタの平面図である。
【図3】マクロ・アダプタの正面図である。
【図4】マクロ・アダプタの側面図である。
【図5】カメラとマクロ・アダプタの電気的構成を示す
回路図である。
【図6】カメラとワイド・コンバータの電気的構成を示
す回路図である。
【図7】アダプタの各種状態を表わす入力電圧の各ゾー
ンを示す。
【図8】カメラのCPUのアダプタ装着等の判定処理手
順を示すフロー・チャートである。
【図9】撮影シーケンスにおいて入力電圧が変化する様
子を示すグラフである。
【図10】図1のディジタル・スチル・ビデオ・カメラ
における測光のために必要な回路部分のより具体的な電
気的構成を示す回路図である。
【図11】撮影領域内に設定された測光領域を示す。
【図12】アベレージ測光を行う場合のタイム・チャー
トである。
【図13】スポット測光を行う場合のタイム・チャート
である。
【図14】CPUによる露出制御のために採用する測光
値を決定する処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 カメラ 40 CPU 64 CCD 74 YL 合成回路 75 ゲート回路 76 積分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島谷 浩 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士 写真フイルム株式会社内 (72)発明者 三宅 泉 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士 写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−43522(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロボ発光モードの設定に応答して撮
    影時にストロボ発光装置にストロボ発光指令を出力す
    カメラにおいて,広角レンズ・アダプタの端子と電気的に接続される接続
    端子, 上記接続端子と接続されており,かつ上記広角レンズ・
    アダプタが接続されることにより抵抗分圧回路を構成す
    る抵抗回路,および上記抵抗分圧回路の分圧電圧にもと
    づいて,上記広角レンズ・アダプタが接続されたことを
    検出して上記ストロボ発光装置によるストロボ発光を禁
    止するストロボ発光禁止手段, を備えたカメラ。
  2. 【請求項2】 ストロボ発光モードの設定に応答して撮
    影時にストロボ発光装置にストロボ発光指令を出力す
    カメラにおいて,広角レンズ・アダプタの端子と電気的に接続される接続
    端子および上記接続端子と接続されており,かつ上記広
    角レンズ・アダプタが接続されることにより抵抗分圧回
    路を構成する抵抗回路を設け, 上記抵抗分圧回路の分圧電圧にもとづいて,上記広角レ
    ンズ・アダプタが接続されたことを検出した上記ストロ
    ボ発光装置によるストロボ発光を禁止する, カメラの制御方法。
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