JP3383399B2 - 非接触データ記憶体を用いたデータ処理装置 - Google Patents

非接触データ記憶体を用いたデータ処理装置

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JP3383399B2
JP3383399B2 JP05852194A JP5852194A JP3383399B2 JP 3383399 B2 JP3383399 B2 JP 3383399B2 JP 05852194 A JP05852194 A JP 05852194A JP 5852194 A JP5852194 A JP 5852194A JP 3383399 B2 JP3383399 B2 JP 3383399B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リーダライタ又はデー
タ記憶体とが相対的に移動しているときに読み出し動作
を行う非接触データ記憶体を用いたデータ処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、リーダライタを搭載した自動車等
が固定設置されたデータ記憶体を読み出す装置として特
願平4−173594号などが知られている。図7は従
来装置の一例を示し、10はリーダライタ、20はデー
タ記憶体である。リーダライタ10は例えば自動車に取
り付けられ、制御部11、読出制御部12、相関演算部
13、比較部15及び伝送部14を備える。またデータ
記憶体20は道路等に固定設置されており、EEPRO
M等の不揮発性メモリ21、制御部22、擬似ランダム
信号発生部23、伝送部24、電源回路部25を備え
る。
【0003】このようなデータ処理装置の動作は、デー
タ記憶体20が移動してきたリーダライタ10の通信可
能エリアに入った際に、例えばリーダライタ10の伝送
部14からの電磁結合による動作電力の供給をデータ記
憶体20の伝送部24で受け、電源回路部25で受信信
号を整流平滑してコンデンサCに電源電圧Vccをチャ
ージして動作状態とする。
【0004】データ記憶体20はリーダライタ10が発
行したコマンドを受け、制御部22で例えばテストコマ
ンドであることを判定すると擬似ランダム信号発生部2
3にビット0の擬似ランダム信号の応答を指示する。こ
の擬似ランダム信号を受信したリーダライタ10は、相
関演算部13で自己相関を計算し、比較部15において
閾値と比較を行い、閾値より大きな自己相関ピークが得
られた場合は読出可能と判断し、閾値より小さな自己相
関ピーク値しか得られなかった場合は閾値を上回る自己
相関ピーク値が得られるまでテストコマンドを発行し続
ける。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな非接触データ記憶体を用いたデータ処理装置にあっ
ては、自己相関ピーク値を判定する閾値を固定的に設定
していたため、リーダライタとデータ記憶体の相対速度
によっては適切な閾値とならず、読出しが早すぎたり、
遅すぎたりする問題があった。
【0006】図8は、データ記憶体2にリーダライタ1
0が近づいて行くときの相関値の変化を示す。ここで、
リーダライタ10とデータ記憶体20との読出可能エリ
アまでの相対距離をL、リーダライタ10とデータ記憶
体20との相対速度をVとすると、リーダライタ10が
データ記憶体のデータ20を読み出すことができる相対
距離L=0の位置まで移動するのにかかる時間Tは T=L/V で与えられる。
【0007】今仮に、相対距離L2 で得られる閾値TH
2 を固定的に設定した場合、リーダライタ10が読出動
作を開始してから読出コマンド(読出命令及びアドレス
指定)を送出するまでの時間をT0 とすると、T0 =L
2 /Vを満足する相対速度のとき、閾値TH2 を上回っ
た時に読出動作を開始すれば、相対距離L=0の位置で
適切に読出コマンドを送出できる。
【0008】しかし、低い閾値TH1 を設定して読出開
始を行った場合には、T0 時間後にリーダライタ10は
まだ読出可能エリアに到達しておらず、読出に失敗して
しまう。また、高い閾値TH3 を設定して読出開始を行
った場合は、T0 時間後には既に読出可能エリアに入っ
てしまう。この場合には、読出可能エリアに入り過ぎて
いるため、データを全て読まないうちに読出可能エリア
から出てしまう恐れがある。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、データ記憶体の動作状態を相対速度
を考慮して判断することによって確実な読出動作を行う
ようにした非接触データ記憶体を用いたデータ処理装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は次のように構成する。まず本発明は、リーダラ
イタからデータ記憶体に対し非接触結合により少なくと
もデータの読出しを行う非接触データ記憶体を用いたデ
ータ処理装置を対象とする。
【0011】このようなデータ処理装置として本発明に
あっては、データ記憶体に、リーダライタからの所定の
コマンドを受信した際に予め定めた擬似ランダム信号を
返送する応答手段を設ける。またリーダライタには、デ
ータ記憶体との相対速度を検知する速度検知手段と、こ
の検知速度に応じた閾値データを設定する閾値設定手段
と、データ記憶体の擬似ランダム信号と同一の信号と受
信信号との自己相関を求める相関演算手段と、受信信号
と基準信号が一致したときに相関演算手段で求まる自己
相関ピーク値が予めメモリに格納された検知速度に応じ
た閾値以上となったときに読出し動作を実行する読出制
御手段とを設けたことを特徴とする。
【0012】更に、リーダライタに設けている速度検知
手段および閾値設定手段を、リーダライタの上位装置に
設け、上位装置からリーダライタに速度に応じた閾値を
供給するようにしてもよい。ここで閾値設定手段は、速
度に応じた閾値データを格納したメモリを有し、速度検
出手段の検知速度に基づいて対応する閾値データを読出
して設定する。また速度検出手段の検知速度に基づいて
対応する閾値データを演算して設定する閾値演算手段を
設けるようにしてもよい。
【0013】
【作用】このような構成を備えた本発明による非接触デ
ータ記憶体を用いたデータ処理装置によれば、データ記
憶体の読出時に、コマンドの発行により擬似ランダム信
号を返送させて自己相関を求め、動作電圧をチェックす
る。自己相関値は受信系列と擬似ランダム信号の基準系
列とを乗算した値の総和であることから、受信系列と基
準系列が一致したときに得られる自己相関ピーク値は受
信信号の電力に比例した値である。
【0014】そして受信信号は距離の2乗に反比例する
関係にある。またデータ記憶体における送信信号の振幅
は電源電圧に比例する。更に、データ記憶体のデータ読
出可能位置にリーダライタが到達する時間は速度に応じ
て変わる。このため、速度に従って動作電圧をチェック
する自己相関ピーク値の閾値を変動させる必要がある。
【0015】その結果、自己相関ピーク値が速度に応じ
た所定の閾値以上になっていれば、データ記憶体の電源
電圧は、リーダライタが通信可能エリアに到達して読出
動作を始める際には十分な電圧であると推定でき、リー
ダライタは読出動作を確実に実行できる。逆に自己相関
ピーク値が閾値より小さければ、データ記憶体の電源電
圧は、リーダライタが通信可能エリアに到達して読出動
作を始める際にはまだ不足していると推定でき、回復を
待つか或いは読出動作を中止し、読出動作の途中で電力
遮断を起こしてしまうことを未然に回避できる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示した実施例構成
図である。図1において、10はリーダライタであり、
例えば自動車などの移動体に設置される。リーダライタ
10にはMPUを用いた制御部11、読出制御部12、
相関演算部13、伝送部14、比較部15、メモリ1
6、速度計17が設けられる。
【0017】また、20はデータ記憶体であり、道路な
どに固定設置される。データ記憶体20にはEEPRO
Mなどの不揮発性メモリ21、コマンド判定と判定結果
に基づく制御を行う制御部22、擬似ランダム信号発生
部23、伝送部24および電源回路部25を設けてい
る。リーダライタ10とデータ記憶体20に設けた伝送
部14,24による非接触結合としては、この実施例に
あっては、コイルを用いた電磁誘導結合を使用してい
る。リーダライタ10からデータ記憶体20に対するデ
ータ伝送にはFSK変調を使用している。また、データ
記憶体20からリーダライタ10に対するデータ伝送に
はスペクトラム拡散通信方式として擬似ランダム信号を
送っている。この擬似ランダム信号としては、例えばM
系列信号を使用する。
【0018】リーダライタ10の伝送部14は常時、テ
ストコマンドに対応したFSK変調信号を通信可能エリ
アに出している。この通信可能エリアにデータ記憶体2
0が入ってくると、伝送部24でデータビット0を示す
FSK信号を受信し、電源回路部25で整流平滑してコ
ンデンサCにチャージして、電源電圧Vccを得ることが
できる。
【0019】データ記憶体20に設けた擬似ランダム信
号発生部23は、図2に示すように、例えばデータビッ
ト0に対応してM0 系列信号を発生するM0 系列発生器
26と、データビット1に対応してM1 系列信号を発生
するM1 系列発生器27を備える。M0 系列発生器26
とM1 系列発生器27の出力段には、ANDゲート28
a,28bおよびORゲート29を用いたセレクト回路
が設けられる。
【0020】このセレクト回路はデータ入力がビット0
のときANDゲート28aが許容状態となり、M0 系列
発生器26からのM0 系列信号を選択して出力する。入
力データがビット1になるとANDゲート28bが許容
状態となり、M1 系列発生器27からのM1 系列信号を
選択して出力する。擬似ランダム発生部23は異なる2
種類の擬似ランダム系列を用意してもよいが、1つの擬
似ランダム系列を分割して位相をシフトすることで2種
類の擬似ランダム信号系列を作るようにしてもよい。例
えば1つの擬似ランダム系列を2つに分割し、分割体ご
とに位相シフトした2種類の擬似ランダム系列を作る。
【0021】図3は符号長が127ワードの擬似ランダ
ム系列を対象に、2分割後にシフトして2種類の擬似ラ
ンダム信号M0 ,M1 を作った場合を示している。ここ
で、擬似ランダム系列信号の符号長Mは、M=2n −1
で表わされる。例えばn=7とすると、符号長M=12
7となる。そこで図3にあっては、127ワードの各符
号を1〜127の数で示している。
【0022】まず、最初の符号f0 は位相シフトを行わ
ない元の符号であり、符号番号1〜127を順番に並べ
ている。これをビット0の擬似ランダム信号M0 とす
る。次の符号fM/2 は、元の符号f0 を上位ビット側に
64ビットだけ位相シフトした符号であり、これをビッ
ト1の擬似ランダム信号M1 としている。即ち、符号f
M/2 は、元の符号f0 を符号番号1〜64と65〜12
7の2つに分けた後に、シフトして入れ替えた符号であ
る。
【0023】これを一般的に示すと、次のようになる。
1つの符号系列fを2n 、例えばn=2として、4分割
する場合を考える。ここで、符号系列をfn (i)で表
わす。nは初期位相を示し、iは位相を示し、更にMは
符号長を示している。このような分割により位相シフト
された符号の自己相関は次式で表わされる。
【0024】
【数1】
【0025】したがって、図3に示したようなビット
0,1に対応した符号系列f0 ,fM/ 2 をもつ擬似ラン
ダム系列M0 ,M1 を使用することで信頼性の高いスペ
クトラム拡散通信ができる。例えば、符号f0 ,fM/2
を使用した場合を例にとると、基準符号f0 に対し受信
信号が同じ符号f0 であった場合と、異なった符号fM/
2 であった場合については、
【0026】
【数2】
【0027】となる。即ち、基準符号fo に受信符号f
o が一致したときには自己相関値のピーク値Mとなり、
異なる符号系列fM/2 を受信した場合には自己相関値が
−1となる。
【0028】これに対し、符号系列をg,fの2種類用
意した場合、基準系列fに対し受信系列がfとgの場合
には
【0029】
【数3】
【0030】このように、異なる符号系列g,fを使用
した場合には、受信系列gが基準系列fに一致しなかっ
たとき、相互相関値は1を越え、1つの符号系列を分割
して位相シフトした場合に比べ、S/N比は低くなる。
したがって、1つの符号系列を2N 分割して、位相シフ
トにより得られた2N 種類の擬似ランダム系列を使用す
ることが望ましい。
【0031】図4は図1のリーダライタ10に設けた相
関演算部13の構成を示す。図4において、相関演算部
にはデータビット0の復調側とデータビット1の復調側
の2系統について同じ回路が設けられている。即ち、デ
ータビット0,1のそれぞれの系統についてシフトレジ
スタ30,40、積和演算器31,41、基準系列レジ
スタ32,42、比較器33,43、ピーク値格納メモ
リ34,44が設けられ、更に共通にデータ判別器35
を設けている。
【0032】シフトレジスタ30,40に対しては、サ
ンプリングされた受信信号即ち受信サンプリングデータ
が順次入力される。シフトレジスタ30,40の段数
は、図3に示したM0 系列発生器26およびM1 系列発
生器27で発生する各系列信号M0 ,M1 の系列長、例
えば127ワードに対応したシフト段数127段を有す
る。
【0033】基準レジスタ32,42にはデータ記憶体
20で発生するM0 系列信号とM1系列信号が固定的に
保持されている。この基準系列信号の保持は、レジスタ
によらず、メモリであってもよいし、ワイヤードロジッ
クなどの固定回路であってもよい。積和演算器31,4
1はシフトレジスタ30,40の受信系列と基準系列レ
ジスタ32,42の各基準系列M0 ,M1 との積和演算
を行う。即ち、受信系列と基準系列の各系列要素(各ワ
ード)を掛け合わせて、その総和を求める自己相関値の
演算を行う。
【0034】積和演算器31,41の相関値出力の絶対
値は、シフトレジスタのシフトに同期して比較器33,
43に与えられる。比較器33,43はピーク値格納メ
モリ34,44の相関値と積和演算器31,41の相関
値出力を比較し、相関値出力の方が大きかった場合はピ
ーク値格納メモリ34,44の相関値を更新する。デー
タ判別器35はピーク値格納メモリ34,44に保持さ
れている相関値を比較し、大きい方の相関ピーク値に対
応するデータビット0または1を復元ビットとして出力
する。
【0035】図5は、図1のリーダライタ10に設けた
比較部15の構成とその機能を周囲の回路部と共に示
す。図5において、比較部15はメモリ16に格納され
た速度に応じた閾値データとピーク値格納メモリ34の
相関値との比較を行っている。ピーク値格納メモリ34
のピーク相関値がメモリ16から得られた閾値データを
上回った場合にのみ、比較部15は図1に示した読出制
御部12に読出開始の許可を与える。
【0036】メモリ16には速度に対応した閾値データ
TH1 〜THN が予め格納されている。このため、制御
部11は速度計17で検知されたそのときの速度に基づ
くアドレスでメモリ16を指定し、対応する閾値THi
を読み出して比較部15に設定する。メモリ16に格納
した閾値データTH1 〜THN は速度が高いほど小さ
く、速度が低いほど大きい値となる。
【0037】例えば図8に示したように、データ記憶体
にリーダライタ10が近づいていくときの相対距離Lに
対する相関値の特性が判っている場合、リーダライタ1
0で読出動作を開始してから読出コマンド(読出命令お
よびアドレス指定)を送出するまでに必要な時間をT0
とすると、任意の速度Vにおいて相対距離L=0にT 0
時間で達するに必要な距離L0 は L0 =V×T0 として求まる。
【0038】このようにして任意の速度Vに対しリーダ
ライタ10の読出動作を開始するのに必要な相対距離L
0 が得られたならば、このL0 における相対値の特性曲
線の値を閾値データTHとすればよい。実際には、速度
を例えば5km/hあるいは10km/h単位に複数段
階に分け、各速度段階ごとに、必要な相対距離L0 での
閾値THを離散的に決めてメモリ16に格納すればよ
い。
【0039】また図5の比較部15は図4に示したピー
ク値格納メモリ34のピーク相関値のみを比較している
が、これはデータ記憶体20側の電源状態を確認するた
めにリーダライタ10が最初に発行するテストコマンド
に対する応答信号として、ビット0に対応したM0 系列
信号を送出してくることに対応している。再び図1を参
照するに、本発明にあってはリーダライタ10に設けた
読出制御部12から、データ記憶体20の読出しに先立
ち、所定のコマンド例えばテストコマンドを発行して、
擬似ランダム信号発生部23より例えばビット0に対応
したM0 系列信号を返送させる。
【0040】そしてリーダライタ10の相関演算部から
0 系列信号の受信で得られた自己相関ピーク値と、そ
のとき速度計17より得られている速度に応じてメモリ
16から読み出された閾値データとを比較部15で比較
して、データ記憶体20の動作電圧が十分か否かを判定
し、その結果に基づき読出制御部12による読出動作を
実行するようにしている。
【0041】図6は、図1のリーダライタ10に設けた
読出制御手段として動作する読出制御部12および比較
部15によるデータ記憶体20の動作電圧をチェックす
るための制御処理を示したフローチャートである。図6
において、まずリーダライタ10の読出制御部12は制
御部11からの指示のもとに、ステップS1で、データ
記憶体20からの応答を求めるテストコマンドを一定周
期で発行している。なお、テストコマンドは実際の読出
時よりも電源電圧が低くても動作する程度に間欠的に発
行する。
【0042】データ記憶体20がリーダライタ10の受
信可能エリアに入ってくると、非接触結合によるFSK
変調信号を受信して、電源回路部25により電源電圧V
ccを得るようになる。そして動作状態になったデータ記
憶体20は、ステップS1でリーダライタ10が発行し
たコマンドを受け、制御部22でテストコマンドである
ことを判定すると、擬似ランダム信号発生部23に例え
ばビット0の応答を指示する。
【0043】制御部22からビット0の返送指示を受け
た擬似ランダム信号発生部23は、図2に示したように
0 系列信号発生器26を起動し、また入力データとし
て返送ビット0を供給することでANDゲート28aを
許容状態とし、ORゲート29を介してM0 系列信号を
出力して、伝送部24から送り返してくる。この状態で
リーダライタ10はステップS2で、データ記憶体20
からの送信信号を受信し、相関演算部13において、図
4に示した回路構成により受信信号とM0 およびM1
各基準系列との間の自己相関値の計算を行う。積和演算
器31,41の出力は絶対値をとられて比較器33,4
3に送られ、比較器33,43で最大値をピーク値格納
メモリ34,44に格納する。
【0044】この内、ピーク値格納メモリ34に格納さ
れたピーク値は図1の比較部15に送られる。一方、受
信可能エリアにデータ記憶体20が存在しない場合、受
信信号はノイズ信号のみとなり、ピーク相関値はほとん
ど0となっている。ステップS3では、図5に示したよ
うに、そのとき速度計17で得られた速度信号に基づ
き、制御部11が対応するメモリ16のアドレスを指定
し、速度に応じた閾値データTHi を読み出し、比較部
15に設定する。続いてステップS4で、ピーク値格納
メモリ34から送られてきたピーク相関値と速度に応じ
てメモリ16から読み出された閾値データとを比較部で
比較する。
【0045】データ記憶体20が読出可能エリアに十分
近付いてピーク相関値が閾値データを上回った場合に
は、データ記憶体20が読出動作開始からT0 時間後に
読出コマンドの発行および読出コマンド発行後のデータ
返送命令の発行を行っても、の電源電圧Vccは読出動作
に十分な電源電圧にあるものと判断し、ステップS5で
読出許可を行う。
【0046】この読出許可を受けて読出制御部12は、
ステップS6で、所定のコマンドの発行、例えば読出命
令と指定アドレス指定を含む読出コマンドの発行を行
う。そしてステップS7で、読出ビット数分のデータ返
送命令を発行し、テストコマンドの場合と同様に、デー
タ記憶体20からの読出ビットに対応した擬似ランダム
信号の受信に基づく相関演算を行い、データ判定器35
の出力に応じ、1ビットずつデータを復調する。
【0047】読出命令を受けたデータ記憶体20は、不
揮発性メモリ21に対し読出コマンドを送出し、その後
に送られてくるアドレスデータに基づきアドレスを設定
する。そしてデータ返送命令が送られてくるごとに、不
揮発性メモリ21からデータを1ビットずつ取り出し、
図2に示した擬似ランダム系列信号に変調してデータを
送出する。
【0048】尚、上記の実施例にあっては、リーダライ
タ10のメモリ16に、速度に応じた閾値データを格納
し、これを読み出して比較部15でピーク相関値と比較
するようにしているが、メモリに格納する代わりに、速
度情報から演算式により閾値データをその都度、求める
ようにしてもよい。例えば、図8に示した相対距離Lに
対する相関値Cの変化を直線的に近似した1次式を C=A−KL (1) 但し、Aは相対距離L=0のときの相関値、Kは直線の
傾き とすると、次のようにして閾値データTHを演算すれば
よい。
【0049】まず、リーダライタ10の読出動作を開始
してから読出コマンドを発行するまでに必要な時間はT
0 (定数)であることから、ある速度VでT0 時間に移
動する距離Lは L=V×T0 (2) となる。これを(1)式に代入して、任意の速度Vにお
ける閾値データTHを求めると、 TH=A−K×V×T0 (3) となる。
【0050】また図8の相対距離Lに対する相関値Cの
関係は2次関数で表わされることから、この場合には閾
値データTHは TH=A−(V×T0 2 (4) として求めればよい。また上記の実施例にあっては、デ
ータ記憶体20の不揮発性メモリ21としてEEPRO
Mを使用したが、データを保持できるメモリであれば適
宜のメモリでよい。
【0051】また擬似ランダム信号の代わりに自己相関
が大きく相互相関が小さい適宜の信号を使用してもよ
い。更に、速度計17としては精度を必要としないた
め、リーダライタ10を道路上を走行する自動車に搭載
した場合は自動車の速度計からの信号を使用してもよ
い。勿論、相対速度の検知は必ずしもリーダライタ側に
設けられた速度計17によらず、リーダライタとデータ
記憶体との相対速度を測定する適宜の手段でよく、少な
くともリーダライタ10側で相対速度に関する速度情報
が得られればよい。
【0052】また上記の実施例は、リーダライタを備え
た自動車で道路上のデータ記憶体を読むシステムを例に
とっているが、鉄道車両にリーダライタを取り付け、枕
木上のデータ記憶体を読んで運行制御などを行ってもよ
いし、リーダライタを固定設置してベルトコンベア状の
ものに取り付けたデータ記憶体を読むようなシステムで
あってもよい。即ち、本発明はリーダライタとデータ記
憶体とが相対的に移動する状態でデータ記憶体側を読み
出す適宜のシステムに適用できる。
【0053】更に上記の実施例は、読出動作時の制御を
例にとるものであったが、書込動作を開始する際のスタ
ートについてもそのまま適用できる。更にまた、上記の
実施例は、速度情報に応じた閾値の設定をリーダライタ
で行っているが、速度情報に応じて上位装置で閾値を決
定してリーダライタに供給するようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、リーダライタがデータ記憶体の読出しに先立って所
定のコマンドを送ってデータ記憶体から特定の擬似ラン
ダム信号を返送させ、この受信信号と基準信号が一致し
たときの自己相関ピーク値を速度に応じて調べること
で、データ記憶体の動作電圧が読出時に十分あるか否か
を判定でき、動作電圧が適正と判定した場合のみ読出動
作を実行し、不足していると判定した場合には十分な電
圧になるまで所定のコマンドを発行し続け、読出動作が
早過ぎたり遅過ぎたりすることで読出動作の途中でデー
タ記憶体の電力遮断を起こして正常なデータ読出しがで
きなくなる問題を確実に防止し、相対移動するリーダラ
イタとデータ記憶体におけるデータ読出しの信頼性を大
幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例構成図
【図2】図1のデータ記憶体に設けた擬似ランダム発生
器の説明図
【図3】図2のM系列発生器に使用するM系列データ作
成の説明図
【図4】図1のリーダライタに設けた相関演算部の説明
【図5】図1の比較部の説明図
【図6】本発明の制御処理の第1実施例を示したフロー
チャート
【図7】従来装置の説明図
【図8】リーダライタとデータ記憶体との相対位置の説
明図
【符号の説明】
10:リーダライタ 11,22:制御部 12:読出制御部 13:相関演算部 14,24:伝送部 15:比較部 16:メモリ 20:データ記憶体 21:不揮発性メモリ 23:擬似ランダム信号発生部 25:電源回路部 26:M0 系列発生器 27:M1 系列発生器 28a,28b:ANDゲート 29:ORゲート 30,40:シフトレジスタ 31,41:積和演算器 32,42:基準系列レジスタ 33,43:比較器 34,44:ピーク値格納メモリ 35:データ判別器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−20109(JP,A) 特開 平1−233581(JP,A) 特開 昭56−84084(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 7/00 G06K 17/00 G06K 19/07 G06F 17/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リーダライタからデータ記憶体に対して少
    なくとも読み出しを行う非接触データ記憶体を用いたデ
    ータ処理装置に於いて、 前記データ記憶体に、リーダライタから所定のコマンド
    を受信した際に予め定めた擬似ランダム信号を返送する
    応答手段を設け、 前記リーダライタには、該リーダライタと前記データ記
    憶体との相対速度を検知する速度検知手段と、検知速度
    に応じた閾値データを設定する閾値設定手段と、前記デ
    ータ記憶体と同一の擬似ランダム信号と受信信号との自
    己相関を求める相関演算手段と、該相関演算手段で求め
    た自己相関値が前記検知速度に応じた閾値データ以上と
    なったときに読み出し動作を実行する読出制御手段とを
    設けたことを特徴とする非接触データ記憶体を用いたデ
    ータ処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の非接触データ記憶体を用い
    たデータ処理装置に於いて、前記速度検知手段および閾
    値設定手段を前記リーダライタの上位装置に設け、該上
    位装置から前記リーダライタに速度に応じた閾値を供給
    することを特徴とする非接触データ記憶体を用いたデー
    タ処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の非接触データ記憶体
    を用いたデータ処理装置に於いて、前記閾値設定手段
    は、速度に応じた閾値データを格納したメモリを有し、
    前記速度検出手段の検知速度に基づいて対応する閾値デ
    ータを読出して設定することを特徴とする非接触データ
    記憶体を用いたデータ処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の非接触データ記憶体
    を用いたデータ処理装置に於いて、前記閾値設定手段
    は、前記速度検出手段の検知速度に基づいて対応する閾
    値データを演算して設定する閾値演算手段を備えたこと
    を特徴とする非接触データ記憶体を用いたデータ処理装
    置。
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