JP3383372B2 - 蒸発式冷熱源装置 - Google Patents

蒸発式冷熱源装置

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JP3383372B2
JP3383372B2 JP21948693A JP21948693A JP3383372B2 JP 3383372 B2 JP3383372 B2 JP 3383372B2 JP 21948693 A JP21948693 A JP 21948693A JP 21948693 A JP21948693 A JP 21948693A JP 3383372 B2 JP3383372 B2 JP 3383372B2
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崇 吉田
博行 笹尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流入冷媒水を貯留する
蒸発室と、その蒸発室の室内気圧を低下させるとともに
蒸発室内から冷媒水の蒸気を排出することにより冷媒水
氷結を生じさせて、貯留冷媒水中に氷粒子が分布するス
ラリーを前記蒸発室内で生成する排気手段と、冷熱消費
系へ送る冷熱媒としてその生成スラリーを前記蒸発室か
ら導出するスラリー導出手段とを設けた蒸発式冷熱源装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる蒸発式冷熱源装置は、排気手段に
より蒸発室の室内気圧を低下させるとともに蒸発室内か
ら冷媒水の蒸気を排出することにより、蒸発室において
貯留冷媒水からの蒸発を継続させ、その蒸発による気化
熱奪取により貯留冷媒水に氷結を生じさせて、貯留冷媒
水中に氷粒子が分布するスラリー(以下、スラリー氷と
略称する)を生成し、そのスラリー氷を、スラリー導出
手段により蒸発室から導出して冷熱媒として冷熱消費系
へ送るように構成してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、冷媒水が蒸発室の内面にて氷結し、その氷が蒸発室
内面に付着した状態で徐々に成長して大きくなり、この
ため、本来の目標生成物であるスラリー氷の生成効率が
低下したり、生成が不能になるといった問題があり、ま
た、大きく成長した氷が蒸発室内面から離脱して貯留冷
媒水中に混入することにより、スラリー氷中に分布する
氷粒子の大きさのばらつきが大きくなるという問題もあ
った。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みて成されたも
のであり、その目的は、分布する氷粒子の大きさのばら
つきが小さいスラリー氷を効率良く安定的に生成するこ
とができるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による蒸発式冷熱
源装置の第1特徴構成は、前記蒸発室内における冷媒水
を旋回流動させるとともに旋回流動状態にある冷媒水の
蒸発室の内面近くの液面を掻き落とし用の上昇位置へ上
昇させた状態と標準の下降位置に下降させた状 態とを択
一的に現出する付着氷除去手段を設け、前記蒸発室にお
ける前記上昇位置と前記下降位置との間の室壁部を加熱
する加熱手段を設けてある点にある。
【0006】本発明による蒸発式冷熱源装置の第2特徴
構成は、前記排気手段として前記蒸発室で発生する冷媒
水蒸気を吸収する吸収液を貯留する吸収室を設け、前記
吸収室で冷媒水蒸気を吸収した吸収液を濃縮再生する再
生室と、前記再生室で吸収液から分離した冷媒水蒸気を
凝縮させてその凝縮冷媒水を蒸発室に導出する凝縮室と
を設け、前記加熱手段は、凝縮室から蒸発室に導出され
る凝縮冷媒水を加熱源として前記蒸発室における前記室
壁部を加熱する構成にしてある点にある。
【0007】
【作用】第1の特徴構成によれば、蒸発室内において、
旋回流動状態にある冷媒水の蒸発室内面近くの液面を掻
き落とし用の上昇位置へ上昇させた状態と標準の下降位
置に下降させた状態とを択一的に現出することができる
ので、冷媒水の蒸発室内面近くの液面が標準の下降位置
にあるときに蒸発室の室壁部に付着した付着氷を、上昇
位置へ同液面を上昇させた冷媒水の旋回流動により掻き
落とし除去することができる。 そして、加熱手段で蒸発
室の室壁部を加熱することにより、冷媒水の蒸発室内面
近くの液面が標準の下降位置にあるときにその蒸発室の
室壁部に氷が付着することを抑制するとともに、氷が付
着したとしてもその付着した付着氷の付着力を加熱手段
で加熱して弱めるので、上昇位置へ同液面を上昇させた
冷媒水の旋回流動による付着氷の掻き落としを一層効果
的に行うことができる。 なお、請求項1に係る発明の実
施において、付着氷除去手段を構成するのに、蒸発室を
円筒状の容器で形成し、ポンプにより蒸発室に吐出する
冷媒水を吐出口から円筒状の蒸発室の接線方向に吐出す
るようにして蒸発室内の冷媒水を旋回流動させるととも
に、ポンプの吐出流量制御により旋回流動状態にある冷
媒水の上昇位置に上昇させた状態と下降位置に下降させ
た状態とを択一的に現出するようにすれば、冷媒水を利
用して、また、本来装備のポンプを利用して付着氷除去
手段を構成できる。
【0008】第2の特徴構成によれば、凝縮室から導出
される凝縮冷媒水を加熱源として室壁部を加熱すること
により、その凝縮冷媒水が有する熱エネルギーを有効に
利用して、室壁部に氷が付着することを抑制でき、ま
た、付着氷の付着力を弱めることができる。
【0009】
【発明の効果】従って、本発明によれば、蒸発室内面の
付着氷を大きく成長する前に蒸発室内面から離脱させる
ことができて、従来のように、氷が蒸発室内面に付着し
た状態で大きく成長するといったこと、及び、大きく成
長した付着氷が蒸発室内面から離脱して貯留冷媒水中に
混入するといったことを確実に防止することができるの
で、分布する氷粒子の大きさのばらつきが小さいスラリ
ー氷を効率良く安定的に生成することができるようにな
った。
【0010】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0011】図1において、1は冷媒水w中に氷粒子a
が分布するスラリー氷を製造する吸収式の製氷装置、2
はこの製氷装置1で製造したスラリー氷を冷熱供給媒体
として冷熱消費系3に送給するとともに、その冷熱消費
系3での冷熱消費により氷分aが融解した戻り冷媒水w
を製氷原水として再び製氷装置1に戻す循環設備であ
る。
【0012】3aは冷熱消費系3の構成手段で、空気等
の冷却対象をスラリー氷と熱交換させて冷却する熱交換
手段を示し、例えば、エアハンドリングユニットやファ
ンコイルユニット群等である。
【0013】4は、循環設備2において、その循環経路
途中に介装した氷蓄熱槽であり、製氷装置1から一次側
送給路2aを介し供給されるスラリー氷を貯留して、そ
の貯留スラリー氷を二次側送給路2bを介し冷熱消費系
3の熱交換手段3aに送給し、又、その熱交換手段3a
から二次側還流路2cを介して戻る戻り冷媒水wを受入
れ貯留するとともに、その貯留冷媒水wを一次側還流路
2dを介し製氷装置1へ戻す。
【0014】P1は一次側循環ポンプ、P2は二次側循
環ポンプである。
【0015】製氷装置1は、スラリー氷の生成室として
冷媒水wを貯留する蒸発室5、吸収液mとして吸湿性水
溶液を貯留する吸収室6、冷媒水蒸気を吸収した希吸収
液mを濃縮再生する再生室7、及び、希吸収液mから分
離した冷媒水蒸気を凝縮させる凝縮室8を備えている。
【0016】尚、吸収液mとしては、エチレングリコー
ル水溶液、臭化リチウム水溶液、プロピレングリコール
水溶液、塩化カルシウム水溶液、食塩水など、結晶化や
凍結を起こす温度以上の温度において、溶液上の飽和水
蒸気圧を蒸発室5における冷媒水wの氷点での飽和水蒸
気圧よりも低くし得る液であれば種々のものを適用でき
る。
【0017】蒸発室5には、前記の一次側送給路2a及
び一次側還流路2dを接続するとともに、凝縮室8から
凝縮冷媒水wを戻す凝縮水路9を接続し、又、貯留冷媒
水wを汲み上げて、その冷媒水wを散水ノズル10から
室内の貯留水面上へ散水する散水循環路11を設けてあ
る。
【0018】凝縮水路9は、その途中において、三方弁
Vを介して、分岐凝縮水路9bを分岐させてあり、分岐
凝縮水路9bは蒸発室5の外周部に対して螺旋状に巻回
した後、蒸発室5に接続してある。つまり、三方弁Vの
流路を切り換えることにより、凝縮室8からの凝縮冷媒
水wを凝縮水路9を通じて蒸発室5に戻す状態と、分岐
凝縮水路9bを通じて蒸発室5に戻す状態とに切り換え
るようにしてある。
【0019】P3は散水用の循環ポンプである。
【0020】この散水ノズル10からの散水は、蒸発室
5においてスラリー氷を生成する上で冷媒水wの蒸発促
進と貯留冷媒水wの攪乱とを目的とする。
【0021】同図1及び図2に示すように、蒸発室5は
円筒状の容器5Aで形成し、これに対し、一次側還流路
2dの吐出口xは容器5Aの周壁において戻り冷媒水w
を周壁の接線方向吐出するように配置形成し、この吐
出口xからの冷媒水吐出により蒸発室5内の貯留冷媒水
wを容器5Aの中心軸芯周りで旋回流動させるようにし
てある。
【0022】又、一次側送給路2aへの送出口yは、容
器5A内で形成される上記旋回流動の中心部に位置する
ように配置してある。
【0023】つまり、上記の如く配置した一次側還流路
2dの吐出口x及び一次側循環路2dに介装の循環ポン
プP1により蒸発室5内の貯留冷媒水wを旋回流動させ
ることで、その旋回流動において冷媒水wと氷粒子aと
の比重差により、比重の小さい方の氷粒子aが旋回流動
の強さに応じた集合能率で旋回中心部へ集合するように
し、これにより、旋回中心部におけるスラリー氷の氷粒
子比率が旋回周部に比して高くなるようにする。
【0024】そして、このように氷粒子比率が高くなっ
た旋回中心部のスラリー氷を、その旋回中心部に臨ませ
た送出口yから送出するようにしてある。
【0025】即ち、循環設備2は、蒸発室5からスラリ
ー氷を導出するスラリー導出手段として機能する。
【0026】蒸発室5の気相部と吸収室6の気相部と
は、蒸気排出路12を介して連通させてあり、蒸発室5
で発生する冷媒水蒸気を蒸気排出路12を通じて吸収室
6へ導く。
【0027】吸収室6には、再生室7からの濃吸収液m
を室内の気相部へ散布する散布ノズル14と、散布ノズ
ル14から散布される濃吸収液mを冷却する熱交換器1
6を設けてあり、再生室7と散布ノズル14とを、再生
室7からの濃吸収液mを吸収室6に送出する濃液路13
aにて接続し、吸収室6の下部の液溜め部と再生室7と
を、冷媒水蒸気を吸収した希吸収液mを再生室7へ送出
する希液路13bにて接続してある。
【0028】図中のP4は、吸収室6の希吸収液mを再
生室7へ送出する溶液ポンプ、17は、濃液路13aを
通流する濃吸収液mと希液路13bを通流する希吸収液
mとを熱交換させて、濃吸収液mを冷却するとともに希
吸収液mを予熱する溶液熱交換器である。
【0029】吸収室6での吸収液散布は、吸収液の表面
積(換言すれば冷媒水蒸気との接触面積)大きくして、
冷媒水蒸気の吸収を促進することを目的とする。
【0030】吸収液mを冷却する熱交換器16には、冷
却水やブライン、或いは、冷凍回路における冷媒ガスを
冷却媒体として供給するが、先に例示した如き吸収液m
であれば、一般に、吸収液mの温度を常温程度(例えば
20℃)に保つだけで、吸収液上の飽和水蒸気圧を蒸発
室5における冷媒水wの氷点での飽和水蒸気圧よりも低
くできることから、この熱交換器16で冷却機能させる
冷却媒体にはかなり高温のものを使用でき、このことか
ら、夏期を除く時期の大気や一般廃棄冷熱等を利用した
冷却も可能となる。
【0031】再生室7には室内に貯留する吸収液mを加
熱する再生用熱交換器18を設け、この加熱により希吸
収液m中の冷媒水wを蒸発させて吸収液mを濃縮する。
【0032】又、凝縮室8には冷却水を冷却媒体とする
凝縮用熱交換器19を設け、再生室7から蒸気路20を
介し凝縮室8に導入される冷媒水蒸気を凝縮用熱交換器
19で冷却することにより凝縮させる。
【0033】つまり、上記構成の製氷装置1において
は、蒸気排出路12を介して蒸発室5に連通させた吸収
室6を排気手段として、吸収液mに冷媒水蒸気を吸収さ
せることによる蒸発室5からの蒸気排出及び蒸発室5の
気圧低下により、蒸発室5の水蒸気圧を冷媒水wの氷点
における飽和水蒸気圧以下に保ち、これにより、蒸発室
5において貯留冷媒水wからの蒸発を継続させて、この
蒸発による気化熱奪取で貯留冷媒水wを氷点下に冷却し
貯留冷媒水wに凍結を生じさせる。
【0034】そして、散水ノズル10及び循環ポンプP
1により凍結進行過程の貯留冷媒水wを攪乱すること
で、又、旋回流動により生成氷粒子aを順次蒸発室5か
ら能率良く送出することで、冷媒水中の氷粒子aが凝集
・一体化して大氷塊へ成長することを防止し、これによ
り、冷媒水中に細氷粒子aが分布するスラリー氷を能率
良く生成する。
【0035】尚、図中の21は製氷装置1の初期運転の
開始時に蒸発室5内の気圧を所定圧以下にまで立ち下げ
る(真空化する)ための初期運転用真空ポンプである。
【0036】図中の15は、循環ポンプP1の吐出流量
制御、及び、三方弁Vの流路切り換え制御を実行する制
御装置である。
【0037】制御装置15は、図3に示すように、標準
流量で吐出する状態(即ち、旋回流動状態にある冷媒水
wの蒸発室5の内面近くの液面sを標準の下降位置に下
降させた状態)を時間T1だけ継続する状態(以下、標
準流量状態と略称する)と大流量で吐出する状態(即
ち、旋回流動状態にある冷媒水wの蒸発室5の内面近く
の液面sを掻き落とし用の上昇位置へ上昇させた状態)
を時間T2だけ継続する状態(以下、大流量状態と略称
する)とを繰り返すように、循環ポンプP1を制御す
る。
【0038】又、制御装置15は、三方弁Vの流路を、
前記標準流量状態では凝縮冷媒水wを分岐凝縮水路9b
を通じて蒸発室5に戻す状態に、且つ、前記大流量状態
では凝縮冷媒水wを凝縮水路9を通じて蒸発室5に戻す
状態に切り換え、これによって、大流量時における凝縮
冷媒水wの圧力損失を低減してその流量を確保するとと
もに、大流量時における蒸発室内の冷媒水wを付着氷の
除去促進のために高温化することができる。
【0039】つまり、蒸発室5の内面における貯留冷媒
水wの液面の上部近くには、氷iが付着しやすいので、
図4に示すように、前記標準流量状態(図4の(イ))
と前記大流量状態(図4の(ロ))とを周期的に繰り返
すことにより、周期的に貯留冷媒水wの旋回速度を増大
させて、旋回周部、即ち、蒸発室5の内面近くにおける
貯留冷媒水wの液面sを上昇させ、前記標準流量状態に
おいて蒸発室5の内面における貯留冷媒水wの液面sの
上部近くの室壁部(即ち、前記上昇位置と下降位置との
間の室壁部)に付着した付着氷iを、大流量状態におい
て液面sの上昇による旋回冷媒水wの掻き落とし作用に
より蒸発室5の内面から離脱させるようにしてある。
【0040】又、前記標準流量状態においては、蒸発室
5の外周部に巻回された分岐凝縮水路9b中を凝縮室8
からの凝縮冷媒水wが通流しているので、この分岐凝縮
路9bを加熱手段として、その通流凝縮冷媒水wにより
蒸発室5の壁面が加熱される。尚、凝縮冷媒水wの温度
は20〜50°C程度であるので、凝縮冷媒水wを加熱
源として蒸発室5の壁面を加熱することができる。従っ
て、蒸発室5の内面に氷が付着するのを抑制することが
できるとともに、氷iが付着したとしてもその付着力を
弱めることができるので、大流量状態における付着氷i
の掻き落としを効果的に行うことができる。
【0041】尚、時間T1は、蒸発室5の内面に氷iが
付着しても、スラリー氷中に分布する氷粒子aよりも大
きく成長しないような時間に適宜設定し、時間T2は、
付着氷iを掻き落とすことができて、しかも、蒸発室5
の内面に氷iが付着しないような時間に適宜設定する。
【0042】従って、循環ポンプP1及び制御装置15
は、蒸発室5内における冷媒水wを旋回流動させるとと
もに旋回流動状態にある冷媒水wの蒸発室5の内面近く
の液面sを掻き落とし用の上昇位置へ上昇させた状態と
標準の下降位置に下降させた状態とを択一的に現出する
付着氷除去手段Kとして機能させている。
【0043】蒸発室5の内面は撥水性としてあり、これ
により、氷iが内面に付着しにくいようにし、又、氷i
が付着したとしてもその付着力を弱めることができる。
【0044】蒸発室5の内面を撥水性とするには、テフ
ロン、トリフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレン等の撥水材で蒸発室5の室壁そのものを形成した
り、或いは、これら撥水材の板やフィルムを蒸発室5の
内面に貼設する。又、ケロシン、パラフィン、ステアリ
ン酸等を蒸発室5の内面に塗布する形態を採用してもよ
い。
【0045】一方、氷蓄熱槽4には、一次側送給路2a
から槽内へ供給されるスラリー氷を衝突させるバッファ
22を設けてあり、氷蓄熱槽4における貯留部4aの貯
留物が供給スラリー氷の勢いで乱されることをバッファ
22により防止し、これにより、貯留部4aにおいて比
重分離形態で氷粒子aを上層に集積させる。
【0046】又、冷熱消費系3側へスラリー氷を取り出
す二次側送給路2bは氷蓄熱槽4における貯留部4aの
上層部に開口させてあり、これらのことにより、氷蓄熱
槽4を本来の冷熱蓄熱機能とともに、極力氷粒子密度の
高いスラリー氷を冷熱消費系3へ送給するためトラップ
としても機能させる。
【0047】一次側送給路2aから氷蓄熱槽4に供給さ
れてバッファ22に衝突するスラリー氷のうち氷粒子a
はバッファ22をオーバーフローする形態で貯留部4a
の上層へ流入するようにしてある。
【0048】蒸発室5の低圧化(真空化)に対し、蒸発
室5と氷蓄熱槽4との高低差による一次側送給路2a及
び一次側還流路2dの静水頭をもって氷蓄熱槽4の水位
を所定水位に保つように、蒸発室5はその低圧化に応じ
た高さだけ氷蓄熱槽4よりも高位に配置してあり、これ
により、氷蓄熱槽4を大気開放型で構成しながらもその
貯留水位を所定の適性水位に保ち得る。
【0049】尚、図1及び図4において示す氷粒子aや
付着氷iの形状、大きさ、集合密度等については、図面
上での理解を容易にするため模式化してある。
【0050】以上要するに、この製氷装置1では、蒸発
室5内における冷媒水wを旋回流動させるとともに旋回
流動状態にある冷媒水wの蒸発室5の内面近くの液面s
を掻き落とし用の上昇位置へ上昇させた状態と標準の下
降位置に下降させた状態とを択一的に現出する付着氷除
去手段Kを設け、蒸発室5における前記上昇位置と前記
下降位置との間の室壁部を加熱する加熱手段9bを設け
てある。また、排気手段として蒸発室5で発生する冷媒
水蒸気を吸収する吸収液mを貯留する吸収室6を設け、
その吸収室6で冷媒水蒸気を吸収した吸収液mを濃縮再
生する再生室7と、その再生室7で吸収液mから分離し
た冷媒水蒸気を凝縮させてその凝縮冷媒水wを蒸発室5
に導出する凝縮室8とを設けてあり、加熱手段9bは、
凝縮室8から蒸発室5に導出される凝縮冷媒水wを加熱
源として蒸発室5における前記室壁部を加熱する構成に
してある
【0051】〔別実施例〕 次に別実施例を列記する。
【0052】・ 上記実施例では、蒸発室5内の貯留冷
媒水wを旋回流動させる旋回手段として、一次側環流路
2dからの戻り冷媒水を蒸発室5の容器5Aの周壁の接
線方向に吐出して旋回流動を生じさせる形態のものを適
用したが、旋回手段としては、この他に、容器5Aを回
転させて旋回流動を生じさせる形態のもの、あるいは、
回転翼により旋回流動を生じさせる形態のものを適用し
てもよい。尚、これらの場合は、容器5A、あるいは、
回転翼の回転速度を増大させて貯留冷媒水wを旋回速度
を増大させる。
【0053】・ 上記実施例では、凝縮水路9から分岐
凝縮水路9bを分岐させて、その分岐凝縮水路9bを蒸
発室5の外周部に巻回する場合について例示したが、こ
れに代えて、分岐凝縮水路9bを分岐させずに、凝縮水
路9そのものを蒸発室5の外周部に巻回した後、蒸発室
5に接続しても良い。尚、この場合は、常時、凝縮水路
9を通流する凝縮冷却水wにて蒸発室5の壁面を加熱す
る。
【0054】・ 上記実施例では、凝縮水路9から分岐
凝縮水路9bを分岐させて、その分岐凝縮水路9bを蒸
発室5の外周部に巻回する場合について例示したが、こ
れに代えて、濃液路13aを、蒸発室5の外周部に巻回
し、濃液路13aを通流する濃吸収液m(温度は20〜
30°C程度)にて蒸発室5の壁面を加熱しても良い。
あるいは、熱交換器16又は凝縮用熱交換器19に冷却
水を供給する冷却水供給路を、熱交換器16又は凝縮用
熱交換器19に接続する手前において蒸発室5の外周部
に巻回し、冷却水供給路を通流する冷却水(冷却水を冷
却塔にて生成する場合、冷却水の温度は20〜30°C
程度)にて蒸発室5の壁面を加熱しても良い。
【0055】・ 排気手段としては、上記実施例におい
て示した吸収室6以外にも種々のものが適用可能であ
り、例えば、真空ポンプを適用できる。
【0056】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】設備構成図
【図2】蒸発室の平面図
【図3】一次側循環ポンプの吐出流量制御のタイムチャ
ートを示す図
【図4】蒸発室の貯留冷媒水の液面を示す図
【符号の説明】
2 スラリー導出手段 3 冷熱消費系 5 蒸発室 6 排気手段(吸収室) 7 再生室 8 凝縮室 9b 加熱手段 a 氷粒子m 吸収液 s 液面 w 冷媒水 K 付着氷除去手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−5542(JP,A) 特開 平2−89972(JP,A) 特開 平3−84345(JP,A) 特開 平4−354552(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25C 1/00 - 1/12 F25C 1/16 - 5/18 F24F 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入冷媒水(w)を貯留する蒸発室
    (5)と、 その蒸発室(5)の室内気圧を低下させるとともに蒸発
    室(5)内から冷媒水(w)の蒸気を排出することによ
    り冷媒水氷結を生じさせて、貯留冷媒水(w)中に氷粒
    子(a)が分布するスラリーを前記蒸発室(5)内で生
    成する排気手段(6)と、 冷熱消費系(3)へ送る冷熱媒としてその生成スラリー
    を前記蒸発室(5)から導出するスラリー導出手段
    (2)とを設けた蒸発式冷熱源装置であって、前記蒸発室(5)内における冷媒水(w)を旋回流動さ
    せるとともに旋回流動状態にある冷媒水(w)の蒸発室
    (5)の内面近くの液面(s)を掻き落とし用の上昇位
    置へ上昇させた状態と標準の下降位置に下降させた状態
    とを択一的に現出する付着氷除去手段(K)を設け、 前記蒸発室(5)における前記上昇位置と前記下降位置
    との間の室壁部を加熱する加熱手段(9b)を設けてあ
    蒸発式冷熱源装置。
  2. 【請求項2】 前記排気手段として前記蒸発室(5)で
    発生する冷媒水蒸気を吸収する吸収液(m)を貯留する
    吸収室(6)を設け、 前記吸収室(6)で冷媒水蒸気を吸収した吸収液(m)
    を濃縮再生する再生室(7)と、 前記再生室(7)で吸収液(m)から分離した冷媒水蒸
    気を凝縮させてその凝縮冷媒水(w)を蒸発室(5)に
    導出する凝縮室(8)とを設け、 前記加熱手段(9b)は、凝縮室(8)から蒸発室
    (5)に導出される凝縮冷媒水(w)を加熱源として前
    記蒸発室(5)における前記室壁部を加熱する構成にし
    てある 請求項1記載の蒸発式冷熱源装置。
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